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ページ番号:0000013013更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2014年09月01日臨時記者会見「集中豪雨災害への対応について」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

集中豪雨災害への対応について

市長 それでは、国・県・市の合同の第14回の災害対策本部員会議の状況をご説明します。今日は、西村副大臣から可部線が回復したということで、それに乗車した中で、地域の住民の大事な足となっていたということを確認できるとともに、復旧に向けた大きなステップになるはずみがついたというお話がありました。それらは、当然2名の方の捜索活動をしっかりやりながらも、前に向けたはずみがついたということを前提にお話がありました。

しっかりやっていくため、道路、水道の復旧を加速させるという、普通の生活に戻るための対応をしっかりやっていくということ、そして避難勧告等が解除されて自宅に戻られた方々の安全確保をしっかり図りながらやっていくということも同時進行でやっていくべきだというお話がありました。

そんな中で、実は、避難勧告等、安佐南区につきまして、昨日以来、今朝方までずっと避難勧告等の解除の検討を進め、実際現場のチェックをして、準備を相当進めていたんですけれども、今朝の天気予報で安佐南区と安佐北区の降水確率と雨量予測が出されまして、こんな中で解除するというのは、仮に解除後にまた大雨に関する注意なり警報が出るということになれば、かえって混乱する可能性があるので、今日は避難勧告等の解除は見合わせようということで、昨夜来やってきた作業は一時中断しました。というのが私の今日の受け止めであります。

その上で、天気予報に関しては、安佐北区、安佐南区付近の状況を出していただいているんですけれど、注意喚起をするため、警報等が今のままですと、市域全体にかかるということで、市域のどこかであれば警報がでるというシステムが働いていますので、もう少し安佐南区と安佐北区に限定したような注意喚起ができるような警報ですかね、そういう情報提供なりを検討してもらえないかという議論がありまして、気象庁のほうで検討を進めるというようなお話がありました。より精度の高い大雨に関する警報・注意がやれれば、もう少し的確な対応になるのではないかと受け止めております。

あとは、教育委員会の方から、梅林小学校を除きまして、1日から学校を始業することになり、それにあたって清掃であるとか、消毒等々、100名を超すボランティアの方の参加をいただき、関係者の方々がしっかり学校をきれいにして9月1日開校のところが始まったというご報告がありました。この梅林小学校の始業をできるような状況を全体でしっかり取り組んでいこうというような共通認識になったと受け止めております。

その他、自衛隊の方からは入浴に関して、三入東、梅林の方にありますけれども、この入浴時間をこれからは17時以降にしようと。昼間の時間は閉じて、17時以降から21時あるいは22時までの入浴に変えていくというようなお話がありました。

それから、県の方の砂防点検に関しましては21ある中で、5基が、土砂が大分堆積しているので、そのうちの3基についての土砂の除去に着手したというご報告がありました。

その他私として、この場でコメントを加えておこうと思いますのが、昨日情報提供をいたしました広島共立病院につきましては、国と県が協議をした結果、避難所として活用するということになりました。これを踏まえて、梅林小学校に避難している方につきましては、9月5日には広島共立病院にも入っていただけるようにするという方向で、関連の作業を調整していっております。なお、避難所に避難している方々の住まい確保につきましては、国家公務員宿舎等を9月3日に抽選いたします。それに引き続きまして、民間賃貸住宅の提供も開始するなど、住宅の戸数の確保と、中身の多様な住宅確保を着実に進めていっています。以上です。

記者 9月1日防災の日ということで、今回の災害から市長が得た教訓や、今後の防災行政に生かしていこうと今どのようなお考えかお聞かせください。

市長 防災というテーマは、非常に重いテーマだなと受け止めております。災害というのは人の力を超えたエリアで、いわゆる自然の力で、人間の可能な、予測することを超えて発生したときに、災害が起こる。それで自然の動きを人間が完全に予測できれば、その多くは回避できるというように認識しているんですけれども、それができない、有りうるということが分かりながら、それができない中で起こり、そして、その経験を踏まえて次なる自然災害に必ず対応しようという決意を持ち続けるということが重要だなと思います。

そういう気持ちを維持し続けるということは、我々が自然との対応のなかで、生き続けていく上でやらなければならないことなので、これを不断にやるということ。

そして、これを「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということではなくて、平常時においてもやっていくということをずっとやっておかないと、何か起こった時に急に思いついたようにやるということは、一般常識が分かっていても、なかなか体がついていかない、システムがあったとしても必ずしもフルに稼働しないということになるのではないかということをざっくり思っています。

一連の対応について、皆様方のご質問等も受けながら現場の復旧・復興と、被災者支援をやっている中で、今回の一連の対応についての問題点なりを個人的には反省しながら、きちっとした検討チームと言いますか、専門家を交えた方に意見を聞いてやらなければいけないという意識は持っておりますので、それをやるということをして、検証し、そして今最初に申し上げましたような成果を不断に生かせるようなことをやっていかなければいけないと思うんです。

皆さん言うように、6・29という以前類似の災害が起こった中の教訓が生かせてないんじゃないかというご指摘もあります。これも、謙虚に受け止めなければならないと思います。しかし、そのときとまったく同じ事象ではないということも何となく感じられます。そういった差、その違いなども見極めて、今何が足りて、何が足りなかったのかという検証をしながら、次の対応をしっかりやるということを本当にやらなければならないなと思っております。

しかし、それもいろんなところで言わせていただいていますが、今の対応をしっかりやった上で、もう一度原点に戻って検討するというようにをやらせてもらいたいんです。落ち着いてしっかり考えるということですね。これが基本であります。

そして、何よりも私個人でやっているのではなくて、他にも国・県・市、多くの方々や関係者の人を巻き込んで対応するというこの大変さを身にしみて感じておりまして、いかに連携体制を確保し、自然災害に備えるかということが大事かということを本当に身にしみて感じているというのが現時点での感想であります。

記者 朝刊各紙に、時間70ミリの雨予報を広島市が見落としたんじゃないかという記事が載りました。この事実関係をざっくりと教えていただきたいのと、それに対する市長の受け止めを教えてください。

市長 今申しましたように、この初動操作のところの検証の一つだと思うんです。新聞に載った事実についてどうかということを担当に確認しましたら、確かにその情報は見てないということです。それは事実だそうであります。それを見なかったことで、今回の一連の操作といいますか、対応にどういう影響があったかというのはもう少し丁寧に検証する必要があると思っています。それには先ほど申しましたように、もちろん専門家のご意見も要りましょう。一連のシステムが動いている中で、それがどう作用したということも、しっかり冷静な場で検討しなければならない課題だと思いますので、現段階でのコメントは控えさせていただいて、追って、機会を改めて今やっている作業が落ち着いたところで検証させていただきたいと思います。

記者 今の件に関連してなんですけれども、この70ミリの情報だけではなくて、気象台とか民間会社からも注意を促すような電話とかがあったようなんですが、こういったいくつもサイン、前兆がありながら生かせなかったという点について、反省すべき点はございませんでしょうか。

市長 結論は、今言ったご質問も含めて、しっかり検証させていただきたいということに尽きると思うんですね。

消防という組織で情報を受け止めています。ですからこの端末情報を、誰が受け止めて、どういうラインでどう咀嚼(そしゃく)するかというのがシステム化されているわけです。お一人の人間が、全ての情報を一時に入っているという状況ではなかったと思うんです。

だから、どういうラインで入ってきて、どう検証して、誰が判断するかということがあったのではないかと思うので、そういうイメージをまず抱いていただきたいんです。個人が、全ての情報がその時あって、それを見られる状況であったかどうかということも、私には十分理解できていません。

ですから、最初から、今事実確認をしているのは、それを初動操作で判断する担当者は、自分が入手した情報等を見ながら、今のマニュアルというか防災計画に基づく判断をするという指示の中で躊躇したのは間違いない。

様々な情報があって、どれによるかということで、決断しきれなかった状況も続いていたと。それと同時に次なる準備のための作業も消防局長から指示があって動いていたというところまでを見ておりますので、それら一連の動きを先ほど申しましたように、冷静な場できちっと検証して、その上でコメントしたいと思います。

記者 逆に、1ミリ、雨量が1ミリという情報があったことが、やはりその判断の遅れに繋がったとお考えでしょうか。

市長 それも申しましたように、それら一連の情報がどのように判断者のところに入ったかということも検証していませんから、それも含めて検証したいということであります。

記者 共立病院の件ですけど、5日にも入ってもらうようにということでしたが、それに伴って、梅林小は何日に授業再開ということは分かっているのでしょうか。それと、避難所の運営主体、これは市になるのでしょうか。

市長 もちろんここが今までの避難所と同列の扱いの施設になるようにということで国と県を通じて協議を行いましたので、そういう扱いになります。

記者 災害救助法が適用されると。

市長 それを視野に入れてやってきましたので、協議結果としてなるという見込みでした。そこに5日に入っていただけるようセットいたしますので、その中で「避難所を移りたい方がおられますか」という話も出てきます。一方で民間住宅等も含めて住宅に入る方の募集をかける。そこで応募される方々の人数が見えてまいりますから、それを判断材料として梅林小学校の開校、始業時期を決めるという段取りです。ですからまだ確定ではありません。少なくとも5日以降になるべく開けるような状況に持っていくという気持ちでおります。

記者 共立病院に入れるようになるのは何日ですか。

市長 そこはまだ確実にやっていませんが、ただ、5日は金曜日なんですね。ですから土日をまたげば、まだ二日ありますから、その間に一定の整理ができて、やれば、ひょっとすればうまくいけば、翌週というか、週を越えてからいけます。作業がもう少しかかるようであれば、その週に入って週の前半とか、そんなことなんですけど。まだちょっと今言った見通しといいますか、作業は確定していませんので。

記者 5日までに梅林小学校から共立病院に移っていただくと。

糸山局長 5日には。これから梅林小学校、今朝の7時段階で450人いらっしゃる。この方たちを、避難所は共立病院だけというわけではありません。今までも近隣の中学校であるとか、住宅の手当てによってどのくらいの方が住宅に移られるか、これも並行してみていくことになります。そうすると、今の450人の方が、住宅に移られる、あるいは勧告解除があれば自宅に戻られる、今からそういう動きがある中で、その辺も見つつ割り振りをする。

共立にはこうしよう、ということであれば、5日なら急げば入れるのではないか、できるだけ急いで入れるようにしたいという思いで5日にはできるように調整したいということを申し上げました。

学校の再開ということになると、仮に移ってすべての方が普通教室から出て、そのあと全部掃除したり消毒したりという行為と、もう一つは必ず通学路の点検、特にあの辺りは結構厳しいというか、被害の大きい地域ですから、そこもしっかりやっていく。

そのあたりのスケジュールをみて、授業再開時期というのは、また教育委員会のほうで判断すると思います。ただ、受入側として、できるだけそこができるように、最短でやったらどこでできるかというとこで、今5日ということを目標に調整しようとしているということでございます。

市長 それと、繰り返しますけれど、まだ避難勧告・避難指示が出ております。これが解除できれば、そこにおられる方で自宅に帰られる方も出るんです。そうしますと、梅林小学校に避難されている方が減る。それがいま言ったようにいろんな所に行かれる。その縮み具合を見てはじめて学校の始業時期が決まると思うんです。それは部屋の確保とかですね。それがぐっと縮みこんで操作できるとこになったところが開校してきて、梅林小学校以外はできたという状況なんで、もう少し時間をいただければ見通しが立ちます。

今段階では避難勧告を今日解除できない中で、その辺の、家に帰られる方の見通しが立たない。学校の方の始業時期はもうちょっとペンディング(未決定)と言いますか、そういう状況です。全然見えないわけではありませんけど、主要な判断条件がまだ確定していないですので、ということでご了解いただきたいです。

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