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ページ番号:0000012983更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2014年02月26日記者会見「安佐市民病院建て替え関連予算の採決結果について外1件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの代表質問

安佐市民病院建て替え関連予算の議決結果について

記者 安佐市民病院建て替え関連予算が否決されました。今後の対応についてお聞かせください。

市長 昨日の市議会本会議で、可否同数となる中、議長裁定で安佐市民病院を「荒下地区」に建替えるための基本計画予算案が否決され、非常に残念に思っています。

安佐市民病院の建替えについては、必ずやっていかなきゃいけない、そういう性格のもので、今後の進め方については、昨日の議会の状況といったことも踏まえながら、少し時間をかけて検討していきたいと考えています。

なお、今回の議論の過程でお約束した重要な点、高陽町・白木町のまちづくりについては、この(建替えの)議論とは別に引き続きしっかり責任をもって取り組んでいきたいと思っています。

記者 今のスケジュールでは、可決されれば2020年1月の病院開設を目指していたと思うんですけれど、今回否決されて少し時間をおいて考えたいということで、建て替え時期のスケジュールの見通しはどうなるのでしょうか。

市長 検討に時間がかかれば、その分完了時期が遅れるという関係になると思います。

記者 目標の平成31年度の開設は厳しくなるということでしょうか。

市長 検討の時間のかけ方にもよりますけどね。それも、議会の状況、地元の状況も、もう一遍よく見て、もちろん建て替えることの必要性はなくなるものではありませんから、可能な限り早くやるということが前提ですけれど、しっかり議論をして、合意を形成して、環境を整えてやるのがいいんじゃないかというご意見だったと受け止めましたので、そのための時間はかけなきゃいけないでしょうね。

それを省くとうまくいかんということだと思いますのでね。その分は仕方ないです。

記者 時間をかけるという意味では、手続き的には4月以降は、中期計画に建て替えを明記して議会に問い直すということになると思うんですが、現在地にしろ移転にしろ、そういう4月以降の手続きは・・・。

市長 今回の議論で、中期計画に移転と明記していたところについては削除することになります。それを除いた中期計画を4月1日には専決処分して、6月に議会に事後報告ということになると思います。(中期計画の)実質的な中身については、議会は了解済みですから。移転のところだけが問題ですから、それを削除して了解を頂くということになります。

記者 そういう意味では、どちらにしろ今後の方針は、4月以降にまでずれ込むということに?

市長 その分はずれ込みますね、間違いなく。

記者 建て替え場所について。

市長 そうですね。

記者 昨日の本会議の後、市長は「考え方は根本から否定されたわけではない」ということをおっしゃっていたと思うんですが、それは賛否が同数だったからということですか。

市長 昨日はああいうことが起こったので、残念だという気持の方が先走っていましたが、今回の議論を通じて、市政を展開する上での議会の状況をどう捉えたらいいか、1日よく考えて経過を振り返ってみると、厚生委員会では賛成が2人で反対が6人という形で(本会議に報告が)上がってきた中で、本会議での討論・投票という局面だったんですけれど、そこでも会派とすれば移転を認める会派は2会派で、反対の立場から4名の方が議論されました。

さらに、最終的な決を採る手続きも無記名投票というやり方でどうかということがあり、それが否決されて記名投票でやるという、いわば手続きを尽くしてやったというふうに見たところ、会派という枠組みの中で物事を考えるという局面、議会ですから否定できないんですけれど、政策の一つを市議会議員の立場で考えてみて、それで投票するというのはどうでしょうかというのが無記名投票でやってみましょうということを問いかけたんだと思ったんですね。

無記名じゃなくて、やっぱり会派に属して記名投票、どの会派に属しているか分かってもらいながら投票するというやり方をした中で、2会派が賛成、4会派が反対という中で、結果、議員の数からすると25対25という結論が出たわけですから、私とすれば、議会の半分もの先生方が、政策をしっかり考えていただけたという側面の方にもっと注目して、仕事をやれる基盤ができているんじゃないかなと受け止めたんですね。

会派の拘束ということもありましょうけれど、それを超えて政策議論をしていただける素地が垣間見えた。そのテーマの一つとして、安佐市民病院の建て替えを、移転するか現地でするかという問題になったと思うんですね。

私が提案した、移転してまちづくりという視点から建て替えをしようというテーマ設定そのものが全否定されたわけじゃなくて、一度もう少し時間をかけてよくよく(検討する)。自分からすれば、今までの市政のやり方で経験したことのないやり方ということなので戸惑いもあったと受け止めた方がいいかなと。

時間をかけて修正すべきところは修正しながらも、自分の問いかけについてもう一回時間をかけてどうしたらいいかということを考え直そうと、そんなふうに整理したわけです。

そういう意味で、自分が最初に言っていました「対話・ビジョン・実行」という原点に戻って、ビジョンを示すということに向けての対話をもう1回やる。そして、今回提案したことは全否定じゃないわけで、もう少し足りなかったというご指摘であれば、足りなかったところはどこかというところをしっかりと検証して、もう1回建て替えについてのチャレンジをするということと整理したわけです。

記者 今の話を伺っていますと、移転か現地での建て替えかっていうことをいったん白紙に戻すということでしょうか。市長の今の発言を聞いていますと、3年間かけてほとんど検討はした。ただ、説明不足とかいろんなことがあるのでもう1度時間をかけて(検討する)、っていうふうに受け取っていたんですが、いったん白紙に戻すということになればまた違った意味合いになってくるんですが、その点はどうなんでしょう。

市長 自分とすれば、ゼロから(検討する)というつもりで申し上げたんじゃなくて、今までやってきていた事実経過を全面否定されたんではないと評価しているということなんですね。ですから、やってきたことに一定の評価は頂いている。それが丁度半分半分だという状況です。

そうすると、その半分半分で、足りなかったところはどこなんだろうという目線でまず分析する。そして、足りないところについてもう少し時間をかけて調整するということが可能かどうか、それを見極める時間がほしいなということです。

やってきたことについて、間違っているというところがあるという評価ではないと思うんですね。それなりに積み上げてきていると思います。

記者 要するに、説明不足とかそういった問題についてはさらに時間をかけて検討しなければならない。でも政策については一定の理解は得られているということで、その説明不足を、例えば、まちづくりといってもイメージが湧かないとか、そういった言葉が出ていますよね。そういった点について、もっと踏み込んだ検討をしなければいけないと、そういうことでしょうか。

市長 おっしゃるとおりです。昨日の議論を踏まえれば、そういった点が欠けているというご指摘ですからね。イメージを提示して、それでも全然駄目だというご議論になるのかどうか、その辺をしっかり見極めたいということになると思います。

記者 今回の、同数ではあって議長採決になったんですけれど、否決に至るその流れにも見えたように、議会の最大会派の分裂も、今回の事で招くことになったんですけれど、市長ご自身で、なぜここまで市議会がもめて、市長に対する不満のようなものが見えるのはなぜだと思いますか。

市長 (私への)不満を(市議会議員の方が)どう感じていたかと(私が)感じるかということですか。

記者 じゃあ、(市長に対する市議会議員の方の)不満を(市長が)どう感じたかということと、その理由はなぜだと思いますか。

市長 理由は当事者ではないから、正確に言うと分からないというのが正しいかと思いますね。

確かに、当選するに至る過程では、21人というメンバーの方が中心となって支援をいただき、その後の市政運営を中心に担っていただいたということ、その事実はとてもありがたいし、私としても感謝を申し上げていますが、とりわけ具体的な市政運営に入った後に、様々ご意見を交わす中で、支持はするけれども、いろんなテーマについては是是非非であるということはずっと言われ続けておりましたからね。

個々のテーマ、全体としては多分支持していただいているんでしょう。ただ個別のテーマについての取り組み部分で、私の方針と言いますか、方向性とややうまく合わない、了解いただけないという点があって、今回の安佐市民病院の建て替えを現地でやるか移転するかに関して、大きく、支持されているグループの中で分かれてしまったと。

その分かれた理由というところは、私自身深入りしていないので分かりませんけれど、少なくとも私が2年近くかけて議論を、私のやり方で議論していただきながら、お示しした考え方なり方向性を了解いただいて、受け止めていただいた方々が、今回賛成にまわると。

分裂しましたけれども、分裂しながらも票読みからすると、賛成していただいた方もいるんです。そうしないと、数が合いませんからね。

いわゆる、会派形成という議会対応と政策についての議論の判断というのを区区(くく。別々であること)にしていただける方もちゃんといるということだと思いました。

もちろん議会ですから、会派の構成ということは重要な要素であることは否定いたしませんけれど、政策を行っていく上で、テーマごとにきちっと賛否を明らかにし、その上で賛成していただける方が、今回半数はいるということが分かったということは、今後の政策をやる上で、明るい材料というか、自分自身今までやってきたことを評価していただいている方はいるんだなと受け止めたいと思っています。

記者 1期目の任期が残り1年ある中で、その基盤である最大会派が今回分裂したわけですけども、その点についても、先ほどおっしゃったように、今回半々に割れたので、その部分で政策で判断してくれる人はこれくらい、政策で支持してくれる人は半分はいるということで、比較的明るい材料だと捉えていらっしゃるということですね。

市長 比較的というか、私としてはすごく明るい材料だと思います。

先ほど言った安佐市民病院の話に戻りますけど、一般論として、きちっと自分の政策を丁寧に説明しきるということをもう少しやれば、テーマごとに賛同いただける方はいると、そういう素地がわが市議会には十分あると受け止めたわけです。

あるいは会派構成で、物事を一刀両断に処理するというんじゃなくて、政策ごとに判断していただける、政策判断ができる市議会議員の方がたくさんいると。

それを垣間見ることができたし、それは間違いなく半数はいたということですから、そういった方々の政策判断の意欲を喚起して、私の施策についての賛同者を増やすという努力を最後の1年やっていくという中で、頑張れば、十分私なりの政策展開はできるんじゃないかなと受け止めたわけです。

記者 賛同者を増やす努力というのは、どういうイメージなのでしょうか。

市長 もっともっと、構想段階からこんなふうに考えていますよということを、早め早めに相談してみるとか、聞く耳を持っているという方々に、議会手続きの中ではありましょうけど、可能な限り前広(まえびろ。前もって)にいろんなご相談を申し上げるということで、少し考慮の時間を持ってもらうということも、一つの重要なやり方じゃないかと。工夫しなきゃいけませんけどもね。気持ちはそうなっています。

記者 先ほども、いわゆる市長与党とこれまで言われていた会派以外の方も賛同してくれた点がまさに明るい兆しだということであったんですが、そういった幅広く会派に今後は、自らアプローチをしていくことで、過半数をとっていくことが重要っていう、そういう捉え方でよろしいでしょうか。

市長 そうですね。もちろん、私を支持していただく会派には、当然丁寧にやってきていると思いますけど、さらに会派を超えて理解いただけると、あるいは、そういう考え方ができる方を見つけ出して、そういう方々に私、もちろん職員もですけどしっかりといろんな施策説明、動機付け、考え方なりを、時間かけてやるということをやれば、もう少し事態は良くなっていくというか、本当に政策論争ができる市議会になっていくんじゃないかと思います。

記者 事情はいろいろあると思うんですが、病院もその建て替えの時期がもしかしたらずれ込むかもしれないということは、事情を知らない市民にとっては、すごくどうしてこんな事態になっているんだろうという、特に北部の病院を利用する方々にとっては思いがあると思うんです。

そういう市民に対しては、市長としてこの状況をどういうご説明をされて、どういう思いがありますか。

市長 結果として、今回うまく了解を頂いて、段取り等が進めば、予定通りの中で新しい病院ができるということだったんですが、その部分が少し見通しが立たなくなったという点については、本当にお詫びしなければいけないと思います。

方向性を示しながら、それが実現できないような状況になってしまったという点については、お詫びしなければいけないんですけども、ただ、病院の建て替えそのものは必ずやります。それはもう、築年(からかなり)たっておりますし。

それはただ、やらないとあした、あさって直ちに病院の機能が低下するというものではなくて、その後何十年にわたって、病院をしっかりした経営にしていくために、予防的にきちっとやるものを、なるべく早くやろうという、しっかりやっておこうという提言・提示ですから、病院機能そのものが駄目になるということがないということで、一つご安心いただきたいということと、それを支えている地域の方々の、もう少し納得度の高い処理の方法をということを議会を通じて、重ねてわが方にご意見があったという受け止めですから、どのようにして皆さんの了解を得ていくかということについての方法論をしっかり検討いたしますので、その点もう少し時間をいただくということをご容赦いただきたいと思います。

可能な限り、早急に建て替えをしていくという方向性は変わっていませんから、その点でご了解いただきたいと思います。

記者 時間をかけて再検討したいとおっしゃいますけども、その検討の目途がどのくらいになるものか教えていただきたくて。というのも、松井市長は1期目があと1年程度となっておりまして、1期目の在任中に一定の方向性を付けられたりするようなものなのでしょうか。

市長 少なくともこの4月からの動きはできませんから、そこは延びますね。そして、その後も議会というのは、今期が終わったら次は6月にもあるし、9月にもあるということですから、そういった議会の状況なども十分見定めながら、そこにどう提示していくかということがありますね。

それと同時に、提示するためには、地元の対応をどうするかということもありますので、そういった意味での時間が要るということで、時間が要るというからということで2年や3年ずっと先延ばしという意味ではないんですよ。

今言ったように可能な限り早くやりたい。しかし、必要な時間をかけなきゃいけないという仕掛けにもなっていますから、その範囲の中でしっかりと考えて早く方針を出していきたいと思っています。

記者 ということは年内にというふうに考えてよろしいでしょうか。

市長 希望は年内になりますね。できれば年内にはやるぐらいの腹積もりでやっていかなきゃいかんでしょうね。

記者 もう一度、再提出という形をとるんでしょうか。その可能性が高い・・・。

市長 それは地元の方との調整と議会対応とがありますからね、ちょっとここでは約束できませんし、もう一遍先ほど言ったようないろんな要素をしっかり加味したいということで、いつまでというのはちょっと言えません。なるべく早くやりたいという気持ちはありますけどね。

教育行政に対する首長の権限を強める教育委員会の改革案の受け止めについて

記者 二つ目は教育委員会制度です。国の方で、教育委員会制度改革について、教育委員長と教育長のポストを統合して常勤の「代表教育委員」を設け、首長が直接、代表教育委員を任免する案が示されていますが、これについての市長の受け止めをお聞かせください。

市長 新聞等を通じての報道で聞き及んでいる話ではありますが、自民党の教育委員会制度改革案ということです。ここでは、教育委員長と教育長、これを一緒にして「代表教育委員」という方にする、その方を直接、首長が任命・罷免するというふうに変わったということです。

この点は教育委員会はまず、現行どおりの執行機関として残す内容になっていると思います。この点は教育委員会を執行機関として評価するということでありますので、私自身は政治的な中立性を保持という観点から現行の教育委員会制度がいいと思っていますし、そしてさらに今回は、教育委員長と教育長を一体化させるという内容になっていますから、そういう意味では、教育行政の責任体制を今までより以上に明確化したと見えますので、この点は評価できるんじゃないかなと思います。

ただ一方で、今回提示された改革案の中では、新たに首長が主宰して教育に関する大綱的方針を策定する等々の位置付けで、「総合教育施策会議」というのを設置するというような案が同時に出されているようです。

こっちの会議につきましては、多分もう少し議論、整理がいるんじゃないかなと思うんですね。教育行政というものを安定的にかつ継続的に進めるということが重要な行政だという位置付けにしたときに、この「総合教育施策会議」なるものの役割・権限をどうするかということを十分整理した上で設置しないと、継続性とか安定性というところとどう絡むかということがまだ必ずしも明確になっていないような気がしますので、そういったことを含めて設置の必要性ということを、さらに検討を深めてもらえたらいいんじゃないかなと考えています。そんな感想を持っています。

記者 今のお話をお聞きすると、首長の政治的な関与が強まるんだったら決して好ましくないけど、責任体制が明確化されるという意味では評価できるということになるわけですか。中立性を保持した上で、責任体制を明確化するものであれば、いいということになりますか。

市長 そうですね。おっしゃるとおりです。今回出た案には、二つの要素があると分析しまして、繰り返しになりますけども、教育委員長と教育長というのを一緒にすると、そして教育委員会制度というものを残しながらやるという点は先ほど申し上げたように、政治的中立性というものを保持しながら、責任体制を明確にするという点で、むしろ今までの制度をより良くする提案内容になっていると受け止めたいと。

もう一つその組織のほかに、「総合教育施策会議」を設置するという付加された提案がありますので、こちらについてはこういった会議の役割・権限というものをしっかり整理して、その必要性があるかどうかということを十分見極める必要があるんじゃないかという問題意識がある。

というのは、これを置くことで教育の安定性とか、継続性というものにどう影響するかということが、今提案されているものでは十分明らかになっているようには見えませんのでね、そこはもう少し検討を深めてもらいたい。

そういう二つの要素が加わった改革案になっているんじゃないかなと思うということです。

その他の質問

広島駅南口Cブロック市街地再開発事業について

記者 Cブロックの立ち退きをめぐって強制執行が行われるんじゃないかという状況になっているんですけれど、そのことについて市長はどのようにお考えですか。

市長 強制執行が行われる?

自分が報告を受けている範囲では、最後に1名か2名、移転するに当たっての額調整が十分できていなくて、まだまだ足りないというようなことを言われているというご事情があって、事業組合の方が今までのやるべきルールに従って対応できる限りの提案をして申し込んでいる、ちゃんと提示していると。

そこの認識の差がどうもあって、それについての調停といいますか、争いが起こっているということなんですけども、それについては一定程度、組合側の提示が合理性がある判断が出た中での手続きだと聞いていますので、方法論そのものとして法令的に誤った対応だとは受け止めてないんです。

ただできる限り、最後の方であります、もめているぎりぎりの問題ですから、最終的には双方が納得いく方法を見出して円満に解決していただけるのがいいんじゃないかなと思っています。直接指示するという関係にないので、私自身は手続き論としての合法性そのものに問題があるとは思いませんけども、可能な限り納得いただきながら処理できたらいいなと思っています。

記者 住民の方は、市がもう一つ、民(間と)民(間)のことだからというんじゃなく、うまいこと調整するような方向で後押しするのが良かったんじゃないかという思いはあると思うんですけど。

市長 そもそも事業協同組合を作ってこういうことをやるっていうのは、当事者同士の合理的な方法を追求するための枠組みとして、行政が一歩下がってやるという基本的な性格なものですからね。直接当事者の間に入って調整するという仕組みになっていないということをご理解していただいて、と思うんですね。

ただそういった中で、当事者同士がうまくいかないところに、少しアドバイスといいますか、行政としての立場でサジェスチョン(示唆)してもらうと少しうまくいくんじゃないかというご要請だということを受け賜っていましてね、その範囲ではいろいろ事務的にはやらせていただいているところなんですね。

それを表に出てやれ、となると、今言った事業組合と当事者がやるという制度論に抵触しますのでね、そういった制度論に反しない範囲でご協力はさせていただいていますし、そういう方向ではやり続けたいと思っています。

安佐市民病院建て替え関連予算の議決結果について

記者 また元に戻るんですが、将来の市長選も見据えての話を、というのが一応簡単ではあったんですが、改めて聞きたいということと、病院のところに終点の新駅がすぐそばにできるということで、そういうこともあって、どうしてもまちづくりを考えると、それを考えざるを得ない、やはり全国で初めて廃止になったものが復活したということで、そういったことも今回、勘案するのに、どうしても入ってくるとは思うんですが、その点いかがかなと、そういうことを聞きたいんですが。

市長 その点は昨日、可部線の電化延伸について許可が正式に出ました。ですから、予算も付きますし、間違いなく電化延伸に向けての作業が進展します。

したがって、河戸の一番東の方になるのかな、そこのところに駅ができます。だから公的な施設ができることになりますので、あのエリアについての土地の整理、それから河岸については堤防などを造っていくということは間違いなく進む状況になっています。

そんなことを実は見込みながら、あの地の区画整理準備組合がありましたので、そういった方々がしっかりやっていただくということになれば、十分、病院、大きな公的施設を建てるだけの余裕もあるし、値打ちのあるスペースになるということで、検討を開始したわけです。

ですから、そういった発想は、私はイメージがはっきりしない、抽象的だみたいなご議論もありましたけれど、具体的に一つの病院という施設をそこに置くということは、一つ大きなまちづくりの具体性ある提案ですからね、それ自身でまちづくりが活性化するかどうか分からないというご議論は当たっていないと思うんですね。

そしてそれを中心にやれば、病院に関連する施設は少なくともそういった地域にできますし、それをやっていく上での道路の整備を、公的な機関としての責任を果たすべく市が提言すれば、国・県、関係のところも協力するというのは間違いない。それを単に民間施設だけでやろうとすると、むしろ多くの時間を費やして、どういうビジョンにするかという時間がかかる要素が多分に出てくると思うんですね。

ですから、公的な施設を中心に、そういった議論を皆さんが真剣に考えていただく素材にもなるというようなことも思ってやっているわけで、その辺のところがどうも十分浸透していなかったかなという気もするんですね。

だから、問い掛けられればそういったことをもう1回復習しながら、今まで積み上げた議論を紹介し、それでも皆さんどう思われますかということはきっちりやらなきゃいかんとは思います。そう意味で重ねて時間がかかるということです。

そして、そういうことであれば、来年の4月の時期に私の任期が参りますので、その任期ということも考えながらですけれど、むしろこういった、やろうとしてできない宿題を放置するということはやっちゃいかんなという気持ちに逆になっています。

きちっと仕上げていくということで、市民への責任を果たすということがだんだんと自分の気持ちの中では大きくなっていると思っていますので、より残りの1年、しっかりした市政展開をするために、何が要るかということを、今までも真剣に考えてきていると思いますけど、もっとしっかりやりたいと思っています。

メキシコで開催された核兵器の非人道性に関する国際会議について

記者 話題変わりまして、2月の13,14日に、メキシコで核兵器の非人道性に関する国際会議があって、核兵器禁止条約、法的拘束力のあるものを制定しようということで一致しましたが、これから、4月のNPDI、それで5月のNPT準備委員会と続いていくんですけども、一つのラウンドだったと位置付けられるんですが、その会議を市長はどう受け止めていらっしゃいますか。

市長 会議そのものは、ある意味では、非人道性というものを踏まえて、着実に作業方法といいますか、具体化に向けての手順を提示し、具体的な工程表を作るべく、いい方向に向かっていると私は思っています。着実な成果を上げていると、そういう意味ではそれらをさらに加速できるようなNPDIですね、そういうものになればいいんじゃないかなと思います。

記者 関連して。その第3回会議が、今度政治的な拘束力を持つものを検討していこうと、より踏み込んだものになるということもメキシコ会議では話がありましたが、例えば参加のご検討とかってそういうのはどのようにお考えでしょうか。

市長 それは政府のお話ですか。

記者 いや、松井市長として。今年の秋ごろ、もしくはもうちょっと遅いぐらい(に開催される)と聞いていますが。

市長 3回ですね。そういったものについての会議は、もちろん国内の日程がありますからね。直接対応しているのは、今までは日本国政府という立場でやっていますからね。私自身はそういった枠組みの設定等々は国の責任でやっていただくのが非常にベストだと思うんです。

わが市の立場というのはそういった様々な核兵器廃絶に向けての動き、枠組み設定などのいわばコアとなって、そういうものを考え続けていただく、動機づけをしていただくような立ち位置になりたいと思っていまして、そういう立場でそういう会議に臨みたいと思います。

記者 それは逆にいうと日本政府に対しては積極的な参加とか関与を望むという、そういう意識ですか。

市長 そうですね、私自身はそういった対応が全体の核兵器廃絶に向けての着実な流れであるということであれば、政府もそういったものをしっかり受容していただいて、広島の思いを受け止めて、一歩でも二歩でも前進するような対応をし続けていただきたいと思います。

マーシャル諸島政府主催の核犠牲者追悼式典への出席について

記者 若干関連なんですが、3月1日のビキニデーに、小溝理事長を派遣されることを決めたということですけども、改めて市長として、広島市として公式参加する意義と思いというのをお聞かせください。

市長 参加することになったのは、ついこの間、大統領と閣僚の方が複数見えて、知事と一緒に、日本の方から行っている大使も一緒に懇談した中で、非常に間近に迫っているんだけど、ぜひ私にね、来てくれないかというのがその場でありまして、お話合いをやっていく中で、とっても感銘を受けましてね、ビキニ環礁での水爆実験等を受けての影響のいろんな話を聞く中で、ちょうど(今年の)3月1日が60周年に当たるんですね。

いろんな方に来てもらってやりたいんだと。しかし今まで招待していなかったんで、この場で申し訳ないんだけどすぐ来てくれという話になりまして、「日程がなかなか調整つかないんだけども」と言ったら「じゃあメッセージだけでも」と言われて、「じゃあ出します」と言ったら、「じゃあメッセージが出せるんだったらついでに来てください」と言っていただきまして、その気にもなったんですけれど、議会等とも調整しますとできないし、3月1日前から事前のいろんなスケジュールがあって、どんどん思いが強くなったんでしょう、「できたらフルで来てほしい」と言われたものですから、窮余の一策で小溝さんを代理出席ということで、非常に歓待していただくということになりまして、放射能被害を受けた地域の方々と広島の思いを共有できる絶好の機会になるんじゃないかなというように思っていまして、参加させていただくことにしました。小溝さんの現地でのいろんな働きに大いに期待しています。

( )は注釈を加えたものです。

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