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ページ番号:0000012982更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2014年02月24日記者会見「安佐市民病院建て替え関連予算の厚生委員会での採決結果について」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの質問

安佐市民病院建て替え関連予算の厚生委員会での採決結果について

記者 今日の厚生委員会で、安佐市民病院の建て替えに関する議案が否決をされましたけれど、まずその受け止めと、明日の本会議の採決に向けてどう対応されるのかを教えてください。

市長 否決という結果は、(その)報告を受けまして、率直に申し上げて非常に不本意ですし、残念だと思います。

安佐市民病院の建て替えに関しては、(私が)市長になってしばらくして、地元のご意見をしっかり受け止めながら、全く白紙といいますかね、どういうふうにするのが地域の病院施設を建て替えるのにふさわしいかということで、職員に指示しその議論を始め、3年近くかかってよくここまで来たと思っているんですけれど、その過程でいろんな作業といいますかね、わが市の行政のやり方として、そういう市民の意見を聞きながら取りまとめていくという行政手法を、十分、手馴れていない職員との仕事の仕方ということもあったのかも分かりません。

いろんな仕事の仕方をして、「市長さんが『こっちにやる』ということを先に言って、それを吟味してもらうというやり方の方が指導力を発揮するからいいんだ」というご意見もある中で、「いや、これに関してはそうじゃないやり方をしよう」として、やったはずなんですけれど、それがどうもうまく回っていなかったかなと受け止めた次第です。

しかしながら、私としては間違いなく、問題提示をしながらここまで来たわけでありまして、議会を通じて職員、私もご説明をさせていただきました。今まで述べてきたことに尽きるわけでありまして、明日の本会議での決議に向けて、今までやってきたことをもう1回再整理して、地域のまちづくりのために効果があるんじゃないかという結論にようやく達したわけでありますので、その政策論、判断をしっかり受け止めていただいて、議員諸氏に賛否を明らかにしていただきたいと思います。

私が3年近くかけてきた作業についての作業方法、プロセス、理論作りが十分浸透していないということが分かったことについて、非常に残念だなと。

しかし、残った時間の中で、再度理解していただけるような最善の努力をする覚悟で今おります。

記者 今日の厚生委員会の中で、移転に反対の意見がいくらか出されていて、その中で移転する荒下地区の土地の評価について、20億円という価格について不透明だと、また、区画整理事業を間に挟んでその後買うというのは、なんかこう意図があるんじゃないかと、いろいろこう、あの辺で不透明な部分があるという意見がありましたが、それはどう受け止めましたか。

市長 それも、私自身は、そういう疑念を発せられること自体が、行政としてご説明するときの方法論に理解が行き届いてないんじゃないかなと受け止めるわけです。

実際問題、現地で建て替えるか移転して建て替えるかという問題提起をしたときに、病院を広島市の外に造るかということで移転建て替えを考えるでしょうか。それは選択肢として取っていないんですね。

むしろ、あのエリアにある公的病院の建て替えということを頭に置きながら、できたら地域、まちづくりという視点からもう一度捉えなおして、効果的な方法はないかということで、その付近での土地を探すというプロセスがあったと思います。そして、今そういった施設がない場所として、候補地として挙がったのが荒下地区だと私は理解しています。

その候補地が見つかり、じゃあどう考えるかといったときに、今病院が建っている土地というのは、病院が建っているわけですから、単に建て替え方法についての議論をやれば一応のイメージはできる。

しかし、荒下地区については、現状からみると、昔県営住宅があったけれど(今は)何もない土地、そうするとその土地についてどういった手当が要るんだろうかと問題が起こりましたので、それは多分区画整理といったことになるんじゃないか。なぜかというと、すでにあそこには(区画整理)準備組合が設立されて、地域のまちづくりの一環として一定の作業が進んでいたということからスタートしています。

それ(病院)を造るようにすると、(太田川の)堤防との関係がどうなるんだろうかとか、あそこに行く道がないじゃないかという疑問が出されたわけです。

じゃあ、それをやるための道とか堤防というのはどこまで可能かということを検証して、「やるとすればこういうことが要るよ、やれるよ」ということをセットで移転と現地建て替えを考えてもらおうということを言いまして、それを病院事業局へ、そうすると、病院事業局は自局の所掌でないので、市役所内の所管課にお願いし、道なり河川は国にも関係するので、国との関係で協議しながら「可能でしょうか」という作業をしながらやり、一定のところで方向性、やるとは決まってないわけですから、「もしやるとすればこういうふうになるよ」という話を聞いて、それをお示ししながら議論をしてきた中であります。

その中で、区画整理については、「じゃあやるとして、土地にどれくらいのお金が要るんですか」という疑問が出たということでしたので、それは本当にやるときになって区画整理がされて、そこでの時価を使ってやるということなんですけれど、そういうことはいったんやっているんですけれど、しかし「どれくらいの範囲でやるかは言ってもらわないと、全然オーダーが分からないんじゃ困る」ということがあったので、じゃあいろいろ土地などを整理していくと、路線価格といいますか、今一番あの地域で高い路線の価格を使って、とりあえず今必要な面積を使って掛け算をすると20億円になった、それだけの話なんです。それがなぜ今言われたような質問につながるのかというのが分からないんですね。

そんな中で、現地で建て替えるときに駐車場が足りない、スペースが狭いというんだったら、南側の土地を提供してもいいよというお話が出てまいりました。それも、じゃあ南側の土地も考慮して考えようじゃないかと。これだって、実際どれだけで買えるか分かりませんけれど、今ある、とりあえず一番近い(路線)価格を使って「これを買うとしたらこれくらいになりますね」と、いわば現時点で想像できる額を書いているだけで、じゃあそちらの方が今言われたような疑問が出ているでしょうか。同じような性格の数字を示しているわけです。片方だけが疑問だという質問の仕方の方が我々の方法論についての理解が浸透していないということだなと思ったわけです。

記者 今回の安佐市民病院の建替えは、ちまたの声では、安佐市民病院を舞台回しにした市議会の権力争いではないかという声も聞かれるんですが、その点について市長はどうお考えですか。

市長 私自身は、直接議会の中でのそういった部分を見ているわけではありませんので、何とも言えないですけれど、ただ、自分がこの一連の議論をしてきて感じているのは、「まちづくりのために病院の移転建て替えがいいいか、現地建て替えがいいかということで議論を進めさせてください、進めます」と職員を通じ私も言ってきているんですけれど、それはそれとして、もっといろんな視点で要素を加味して判断すべき事案だというようなことを言われておりまして、そういうのを実際聞いた部分もあります。

その総合勘案のところがどうなっているかは、私自身直接聞けておりませんので、分かりませんけども、私自身はそういった総合勘案という言葉の裏において、そういったことがもしあるとすれば、むしろ本当にまちづくりのために現地で造るということ、移転して造るということのどちらが本当にまちづくりなるかという視点でしっかり捉えていただきたい。それをいろんな総合事情を勘案しなきゃいけないという要素があれば、それを切り離した形でこれについてはぜひやっていただきたいと思うわけです。

実際、移転するときに道も要ります、バスの路線の整備も要りますということで、言われた問題を整理してまいりました。そのほか、病院の建っている周りの住民の方、そのほか、高陽とか、白木とか、そこから離れていますけども、「利用の不便をかこっているので何とか現地で」と言われた方々についての理由を整理してまいりますと、病院そのものの移転というよりか、あの地域において自分たちの地域のまちづくりについて、行政が今まで十分手を掛けてくれなかったと、そんな中でさらに利便性のある施設を遠くにするということ、そのことに不満の理由があると私は受け止めました。

したがいまして、白木・高陽地区に関しましては、病院移転ということよりか、まちづくりに関してもっと市が本当に本腰を入れて地元の方としっかり議論するということをやるということは必ずやります。

そしてそれを前提にしながら、病院が建っている地域の方々、これが無くなることで街がさびれるというんであれば、それについての代替策、全体としてまちづくりをしていくわけですから、それにふさわしい施設なり、つくりをどうするかということを協議させていただきたい。

そして「全体としてのまちづくりを本当に皆さんと議論させてください」ということを私としては言い続けていますし、これを一度しっかりと議論していただき、議会の考え方を先ほど言った、とらわれのない状況の中で、政策判断を聞かしていただきたいと思います。

記者 先ほど、冒頭で今後のことについて、残った時間で再度理解していただけるように努力したいというようにおっしゃったと思うんですけど、具体的には明日もし否決されたら、どうするとお考えでしょうか。

市長 今は否決されないように関係者の方に一生懸命、今言ったことを、もちろん担当者も通じてやらしていただいています。

記者 議員を説得しているということですか。

市長 説得というか、説得じゃなくて、今申し上げた考え方でぜひ考えてみてくださいと。政策論として考えていただきたいと。現地がいいのか、移転先がいいのかというまちづくりのためにということで考えていただきたい。いろんなことを総合勘案するということは、私自身否定しづらいんですが、それをちょっと置いていただいて、本当に政策論としての判断を示していただきたいということを言い続けてみたいと思っています。それで結果が出れば、それを踏まえてまた必要であれば、明日お答えいたします。

今はとにかく純粋にまちづくりに関しての議会としての判断を聞かせいただきたいなと思います。それはなぜかというと、今日の委員会でも出ましたように、私が申し上げてきた説明からすると、まったく理解していただいていないという質問、あるいはそのやり取りをした上での採決が行われたと受け止めましたので、そこのところをもう一回理解を深めていただいた上で、本会議全体で決を採っていただきたいと思います。

記者 それは元々市長の行政手法というのが理解してもらえなかったということをおっしゃったんですけども、今回は政策ではなく、市長自身のやり方にノーが付きつけられたというふうに捉えていらっしゃるということですか。

市長 私のやり方は正に政策ですから、私は市長ですから、私のやり方が政策でなくて何でしょう。そういう意味を含めて政策を判断していただきたいということです。

記者 今日の委員会採決において、理解されていない質問や、やりとりがあって採決が行われたって言われたんですが、それはどの部分を具体的に言われたのでしょうか。

市長 20億の話、まさに言われたような話です。そして、私が地元の方の意見を聞いていないんじゃないかという、そういう意味の手続き論もあります。

私は、もちろん部下を通じてではありますけど、賛成派の方から直接聞くという事もやっています。政策論をしていただきたいから、反対派の方、賛成派の方それぞれに条件設定をして、ご意見を聞いて、それをこういう条件ならこういう事ができますよということを通じて、地域に下りて説明しております。

その時に、そういうことを踏まえても、いや、現地がいい、移転がいいというご意見をいただいているのも承知しています。そして結果として、地元の方々は病院がある近傍の方は「地元がいい」、そうではない荒下地区、あるいはあの地区から北の方面とか、やや北東の方面の方は、自分たちのほうに利便性が高まるから来ていただきたい。ですから、そういう意味での利便性の評価をしていただいている。

それを含めて、全体でまちづくりをどうするかと考えたときに、利便性が落ちると考えられるところについては、ちゃんと手当てをいたしますと。そして、遠のくことというよりか、今までまちづくりについて、行政、市が力を入れていないというご不満については「やります」ということを総合的にやって、まちづくりを必ず責任を持ってやりますと申し上げてきているんですが、本当にできるのかという疑問を出されるから、それはやりますと申し上げている以上答えようがないんですね。その理解ができていないのであれば、もう一回言わなきゃいけない。

そして、一部では議論の時に、道を造ります、バス路線を拡充しますと言って、「ニンジンをぶら下げて移転を推進している」というような質問がありました。それは先ほど申し上げたように、バス路線をつくる、道を造る、堤防を造るというのは、移転、現地どちらでいいかと現地に持って行ったときに、「そういうものが無ければ話にならない」というご意見があったことを受け止めて、職員に言って、病院事業局ではできませんので、他部局にそういうものを検討させて、国なり、関係部局にも協議していき、どこまで可能だと、(広島県)バス協(会)などについても時間をかけて、2年から3年かけて協議して、「もしやるとすればここまで行けますよ」というようにお示ししたもので、何もニンジンをぶら下げてこっちに誘導したという経緯は絶対にありません。

皆さんの意見を聞きながら、案を練って練ってここまで来た。ですから現地のところも、南の方で土地を買うというのも、それも加味して両方で比較するということを示したんです。そうしたところが、南の方の土地の値段(についての疑問)は言われない、区画整理のところの値段がおかしいと言われる。

それも、まったく概算ですから、今できる範囲でどれくらいかということで考えていただきたいということを提示しただけであって、その裏になんら、それを前提とした約束事とか、そんなものありはしません。

今ある案をそのまま政策提言ということで、純粋に判断していただきたいということばっかり強調したんですね。どうもそれを、総合判断という名において、違った発想で物事を捉えようとされているんじゃないかと。そこだけをもう一回注意喚起して、明日の本会議でご議論いただきたいということを敢えて申し上げているつもりです。

記者 敢えてお聞きしますけど、今の時点で本会議の見通しはどう感じてらっしゃいますか。

市長 私自身は直接つかんではいません。危機意識はあります。今日の委員会でああいった形ですから。

ですけれど、反対される中で、時間が足りないということを言われたこともあるようです。

しかし私は、時間に関しては、確かにその方の受け止めとしての時間が短いということか分かりませんけど、私は市長になってから、この3年近くずっといろんな形で提言し、職員を使って議論をさせてきていただいたという認識でおりました。それが浸透していないということのほうに、むしろ先ほど言った残念だという気持ちがあるわけです。

知ってないということを言われ、資料が足りない、比較表が無いということを本会議で言われましたけど、比較表が無い、資料が無いという方についても、確認すると職員はちゃんと持って行ってずっと説明をしてきている、だからあのような質問ができるんだと言っております。どちらが正解なんでしょうか。

記者 まちづくりの話が、政策の話で第一というのはよく分かりました。改めて現在地と移転先とのデメリット、メリットを考えた上で、一番、まちづくり以外でただ、将来のということに向けて、現在地と移転先を比べた場合に市長が移転先を選んだという最大の理由はなんでしょうか。

市長 大きく二つの部分があるんですね。やはり、移転するとき、病院そのものですから、病院機能の拡充、あるいは病院の経営形態としてのしっかりした経営ができるかという視点を、これについては考えました。

それは、機能面というのを同じようにするために、現地でも移転先でも出来なくはありません、ということも言っています。

しかし、移転先の方は今よりか広い土地が確保できる。これは本会議でも説明させていただきました。そして、病院のこれから介護、医療、福祉いろんなことをやっていく、さらにはその中でも、議員から質問いただきましたけど、障害者などについてのしっかりした医療サービス提供体制ということがこれからますます重要になる中で、そのキャパシティ(受容力)、可能性を広げるのは移転先だろうと思います。スペースがあれば、いろんな、通院する方々の利便性に配慮した施設を、やはり新しいところのほうが、造る可能性が高いと思います。

さらには、環境のようなことも考えれば、川に面しているというような地理的な状況もひとつありました。病院機能を維持というよりは、より以上、今までよりかいいものにするという可能性が高いと、優れていると言えると思います。

そして、利便性、まち全体の利便性の話をいたしますと、可部線の電化延伸という公共交通機関(の充実)、これから高齢者が増えたりするという中で、利用者の方々が、もちろん車で来られる方もおられましょうけれど、公共交通機関などで接続しやすいロケーション(場所)のいいところでやるということになれば、もちろん地域の住民の方々以外に、その地域外の方からも、利便性の高いものになっていくということを通じて、今のまちづくりにプラスの影響が出てくる。

そしてその施設を、病院プラスそういった方々を受け入れるような施設と上手くつないでいくという設計ができれば、いろんな意味で多くの人が集い、まちが開けると思います。

間違いなく、54号線については今度バイパスなどをつくって、広島市の北部、北広島町ですね、あるいは安芸高田市、あちらのほうからもみえる方が増えるわけです。

そして、4車線にして、道をつくって、車がスムーズに入れるような造りにしていくと、これは、「こういうことが可能ですか」と「いろんな意味で国の方の直轄道路を支援していただけますか」と言ったら、「それはこれからの医療の充実ということを考えれば、優先して考えるべき課題」と言われていますし、河川などについての堤防護岸工事、200年に1度の(水害があったときに)問題があるということで、太田川水系を今、堤防を整備してくれるという計画があると聞いていますけど、やはり予算との関係で、ちょっとずつしかいっていない。

しかし、そういった公的施設をやれば、そういった地域を中心に優先的にやるということは、十分国としても考えられるということを私自身、中国地方整備局長さんとも話しました。「それは市長さんの政治判断ということで、重要性ということを政策的に打ち出してもらえれば、国政とすれば、そういったところに予算の優先配分ができる」ということで、まちづくりもある意味で加速すると判断しました。

病院機能、まちづくり両方について、プラスを引き出せるこんなチャンスがなんで利用できないんだろうと思いながら、移転ということを打ち出したわけです。そして、移転することで本当にさびれる、困るという方については、その問題点に応えるように、協議しながらそういった問題点を解消するための対策を必ずやると申し上げているのですから、それは信じていただきたい。私が市長である限りは必ずやります。

( )は注釈を加えたものです。

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