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ページ番号:0000012977更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2013年12月9日市長・広島大学長共同記者会見「広島大学本部跡地における「ひろしまの『知の拠点』再生プロジェクト」の事業予定者の選定結果について」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市長・広島大学長共同記者会見

広島大学本部跡地における「ひろしまの『知の拠点』再生プロジェクト」の事業予定者の選定結果について

広報課長 ただ今から、臨時記者会見を開催します。本日は、広島大学から浅原学長にお越しいただきまして、広島大学本部跡地における「ひろしまの『知の拠点』再生プロジェクト」の事業予定者の選定結果につきまして、共同記者会見をさせていただきます。それでは、先ず、市長から、選定結果につきまして報告させていただきます。

市長 広島大学本部跡地は、都心に残された数少ない大規模未利用地で、かつて広島の教育の中心として栄えてきた経緯などを踏まえて、その活用を図る必要があります。このため、東千田キャンパスを中心に「知の拠点」の再整備に向けて、広島大学とともに、各種都市機能の集積による新たな都市空間を創出する、というふうに取り組んでいるものです。

この跡地のうち、(独立行政法人)国立大学財務・経営センターが所有している3.8ヘクタールにつきましては、当センターからの依頼を受けまして、民間事業者の資金とノウハウを活用した「知の拠点」にふさわしい開発を進める、ということで手続きを進めてまいりました。

本日、このプロジェクトを実施する事業予定者、事業を行う予定者として、三菱地所レジデンス(株式会社)を代表とするグループ、提案名称「広島ナレッジシェアパーク」を発表させていただきます。なお、この事業予定者は、国立大学財務・経営センターの了解のもとで広島市と広島大学とで選定したものです。

この事業予定者が決まりましたことから、広島大学が取り組んでおられる東千田キャンパスの機能拡充と相まって、広島大学本部跡地全体が、本市の「知の拠点」として再生されることになると期待しているところです。

選定した事業計画案の概要や、その選定理由、選定経緯につきましては、都市整備局長の方からご説明いたします。

都市整備局長 お手元の事業計画案の概要について資料に沿って説明いたします。資料の1の⑶「事業計画案の概要」を右側の配置計画図、外観パースと一緒にご覧ください。

事業計画案では、東千田キャンパスに隣接して、学生や留学生を支援するための賃貸住宅の他、学生の就職・アルバイト・ボランティア活動支援窓口、ベンチャー支援オフィス、医療福祉人材サポートセンター、CG・WEBクリエイター養成スクールなどからなる「ナレッジシェアファーム」が計画されています。

この他、約660戸の分譲マンション、シニア向け住宅に託児施設やオープンカフェレストラン等が併設された「ナレッジシェアコミュニティ」や「スポーツクラブ」、「病院」、「カーライフパーク」が整備されます。

次に、各施設の完成予定時期ですが、平成27年のカーライフパークの完成を皮切りに、平成28年にはナレッジシェアファーム、病院、スポーツクラブ、ナレッジシェアコミュニティ、平成30年の分譲マンション及びナレッジシェアプラザの完成で、このエリア全体の整備が完了する予定となっています。

続きまして、選定の理由についてご説明いたします。

9月末までに4者から事業計画案が提出されました。各々の事業計画案は、提案者において「ひろしまの『知の拠点』再生プロジェクト」の趣旨を踏まえ、熱心に検討されたものでした。

この中で、特に「広島ナレッジシェアパーク」は、お手元の資料の2の「選定理由」に記述しておりますように、提案された事業計画案は、知の育成支援機能を重視し、学生・留学生向け賃貸住宅、学生の就職・アルバイト・ボランティア活動支援窓口、ベンチャー支援オフィスなどの各種支援施設、CG・WEBクリエイター養成スクール、医療福祉人材サポートセンターといった教育・人材育成施設など多様な機能を有する「ナレッジシェアファーム」や、多様なイベントが開催できる「ナレッジシェアプラザ」が計画されています。

これにより、広島大学東千田キャンパスの教育環境の充実と機能強化が期待できる点を評価いたしました。

また、知の育成支援機能以外では、多様な年代層の居住を図るため、学生・留学生のほか、ファミリー層、シニア向けの住宅を整備することに加え、スポーツクラブなどの整備により、地区内外からの利用者の往来によるにぎわいの創出も期待できます。

さらには、施設の配置計画においては、分譲マンション棟を単体の超高層住宅とすることによって、開発区域内に誰もが散策できるオープンスペースを配置し、東千田公園との一体性、地域のシンボル性も兼ね備えつつ、周囲の環境や景観に配慮したものとなっている点も評価し、この事業計画案を提案されたグループを事業予定者として選定したものでございます。

続きまして選定の経緯ですが、本市と広島大学とで事業予定者を選定するに当たり、参考意見を聴取するため、「ひろしまの『知の拠点』再生プロジェクト事業計画評価懇談会」を設置し、4回にわたって意見交換等を行っていただきました。

懇談会は、学識経験を有する者3名に本市及び広島大学の職員2名の計5名で構成し、5月30日に第1回懇談会を開催し、応募要項についてのご意見をいただき、その応募要項に基づいて、6月7日から募集を開始し、9月末までに4者から事業計画案が提出されました。

その後、10月18日に第2回懇談会を開催し、各提案に対する質問項目等について、10月31日に開催した第3回懇談会では、その質問に対する応募者からの回答等について、それぞれ意見交換を行っていただきました。

さらに、11月15日に開催した第4回懇談会では、応募者へのヒアリングを行った上で、各提案について最終的な意見交換を行っていただきました。

その後、懇談会での意見を踏まえ、本市と広島大学とで協議を行い、三菱地所レジデンス株式会社を代表者とするグループを事業予定者として選定し、本日、報告させていただいくものとなったところでございます。

なお、選定の詳細につきましては、別冊でお配りしていますので、そちらをご覧いただきたいと思います。私からの説明は以上です。

広報課長 それでは、広島大学の浅原学長からコメントをお願いします。

学長 御存知のように、今回の事業予定地に接して広島大学の東千田キャンパスがございます。ここは、現在、法学部・経済学部の夜間主コース、そして法科大学院、社会科学研究科の大学院の一部でありますマネジメント専攻がおります。

今後、平成28年4月の開設を目途に「知的人材育成センター(仮称)」を新設し、本学の広島地区の学部学生の教養教育を行うこととしておりますし、さらには、今後、社会からの需要が増えてくると想定されます社会人教育の受け皿として、また、県内の他の大学と連携した共通の講義や共同研究を実施すると。あるいは国際交流の拠点とするようなことも計画し、大学の機能の強化を現在計画しております。

その拠点として今後充実させることが求められておりますので、この事業は、本学のあるいは県内の大学の連携拠点としての、大学の機能、高等教育、研究の機能を支えるゾーンとして計画されたと理解しています。

今申し上げましたようにこの事業が完成すれば、今後、日本人学生の教育・研究の支援はもとより、留学生を支援するための賃貸住宅の他、学生の就職・アルバイト、あるいはボランティア活動の支援窓口とか連携する公開講座とかオープン大学等の開催も可能な多目的ホールなどの整備を計画しておりまして、これらの各施設との連携によって広島大学の東千田キャンパスの教育研究、あるいは国際交流活動の一層の充実、拡大が期待ができると考えております。

記者 事業の概要をご説明いただいたんですけれども、事前に議会の一部などからはこの内容、延べ床面積がいろいろ出ておりますけども、「知の拠点」の再生プロジェクトというには「知の拠点」に関わる部分の割合が少ないのではないかという声も一部聞かれたんですが、学長はその辺りについては、このゾーンの意味合いについてはどのようにお考えですか。

学長 先ほど申し上げましたように、この「知の拠点」ゾーンというのは、広島大学の機能強化、それに県内の大学との連携とか、また今後需要が増えると思われる国際交流拠点とか、そういうことが中心でして、今回の事業はそれを支えてもらうゾーンだというふうに理解していますので、学生宿舎とか先程説明いたしました学生の就職とかアルバイトとかボランティア活動の支援をするというのが盛り込まれていますので、私は十分理解できる提案だと思っています。

記者 この事業は2006年頃に大学の方から提案されて足かけ10年近くかかってきたわけですが、改めて今日発表できたことについて、これまでの経緯も踏まえて感想というのがあれば教えていただきたい。

学長 先ほども市長とお話をしましたけれど、やっとここまで来たと大変喜んでおります。というのは、この跡地利用については、私共も地域と連携する大学、地域とともに発展する大学ということを目指してまして、この地域の活性化についても少なからず関心はありますし、私共として貢献していかなくてはいけないと思っています。また、この間に実は社会人教育の必要性というものが社会的にニーズが高まってきていますので、そういうことを考えると一刻も早く、ここにそういう支援の機能を持つような計画が実現するということが望まれていまして、考えますともう18年ぐらいに確かなると思いますので、やっと実現できたということで大変喜んでいます。

そしてまた、私共も期待しておりますし、社会からの期待も大きいのではないかと、それに応えていくべきであろうと肝に銘じております。

記者 市長にお伺いしたいんですけれども、今回選考がプロポーザルということで委員も全て非公開だったということで、透明性は終わってから担保するということでしたが、その点についてどうお感じかということと、非公開だったということで議会や地元住民への説明はこれからだと思うんですが、事業の大枠は決まったと思うんですが、地元や議会の意見を今後の計画に反映させていかれるつもりなのか、反映する術があるのかお聞かせください。

市長 この事業の計画は、広大跡地がありますけれども、直接広大が関与できるこの水色の1.8ヘクタールの東千田キャンパス、ここが中心なんですね。今度やるのは、赤いエリア、所有者が財務・経営センターということでいわば民間の土地なんですね。ここをどこかの事業者に売るということでありますので、その構造自体はもう変えられないわけですね。

そうなると民間の事業主が民間の方に売って何か事業開発するという時に、東千田キャンパスの機能をしっかりと補完、補強できるようなものにお願いする時に、どこまで民間に注文を付けられるか工夫を重ねた結果が、市と大学が一緒になって相手の事業主を選ぶ過程で自分達の要望も入れてもらって、売買する当事者と3者が合意しながら手続きを進めようということで、ある意味協議体のようなものをつくって進めてきたものなんですね。

そうすると3者の思いを上手く実現するという中で、選考委員の固有名詞を出せばその方にいろんな方が注文をつけて、個々の利害反映というようなことがあるだろうから、そこはクローズにして、学識経験者を中心にきちっとした判断をしていただける方と議論しようということで、懇談会で基本的な考え方を整理していただきそれを使っている。

2重、3重に公平性と言いますかね、真に「知の拠点」にふさわしい、しかも大学がどういう展開するかをきちっと補完できるようなものを純粋に抽出しながらやるという手続きをさせていただくということでそのプロセスをクローズにしたということはご理解いただきたいんです。

出来上がった後、「こんなものですよ」ということで基本計画を作り上げていく。それは広大の今後の展開を補完するという位置付けは、学長さんに認めていただくということで大学として認知していただく。その大枠を前提にしながら、今後事業展開していく時に、行政上の要請を満たすための必要最小限のチェックが出てくると思います。

地元の方々のご意見とかそういうものを基本としながら、部分部分、「ここはもう少しこうすればいいんじゃないか」とかいうご意見があれば、それは当然考慮するということになりましょうけれども、大枠は今回の考え方で決まり、それを着実に実施するべく関係者の方に説明するというふうになっていると認識しております。

記者 今回の発表は、元々は3日の予定でしたけど、今日になったという経緯、どうして今日は発表されることになったのかを説明していただきたいんですが。

市長 発表が一旦ずれたのは先週も申しあげましたけども、こういう報告案件ですね、「こういうふうに事態が進みました、事業予定者が決まりました」ということ発表するということをやろうということで、議会に事前に説明に回ったところ、一部の議員の所で「報告の中身に関してもう少し『知の拠点』という観点から、中身について議論できないだろうか」と、そういう意味で「これを議会に諮って、議会の議論できないだろうか」という意見がありまして、「それは報告案件ですから、そういう処理でなくていいんじゃないですか」ということで説明したんですけれど、その理解が得られなかったということで記者会見を延ばしました。

その後の展開は、議会の中でのご議論もあり、我々も内容を説明したところ、最終的には議会本会議と、特別委員会の結論を私が冒頭で説明し、「早急に発表します。そして特別委員会でまた報告します」ということを言わせていただき、議長に了解をいただきに行ったところ、「じゃあ分かった。早く公表するのがいいだろう」と議会としての了解をいただきましたので発表することになりました。

記者 以前よりは、議会サイドとの説明は一応決着がついたと言っていいんですか。

市長 先週金曜日に開かれた本会議の冒頭発言した所で一定の議会との整理はできたという認識をしています。

記者 学長にお尋ねしたいんですけど、今回の事業は「知の拠点」を支えるゾーンということですが、肝心の「知の拠点」についての検討状況を教えていただきたい。

学長 平成28年4月に完成する知的人材育成センター、これは、県内の大学の学長に何人か集まっていただいて検討してきたコンセプトでつくることにしていますけれど、加えて現代は教養教育の充実ということが高等教育の中でも非常に重要なテーマになっていますし、また社会からも求められていますので、大学全体を挙げて教養教育の充実に取り組んでいるところですけれども、霞地区の学生はちょっと離れているものですから、1年で教養教育終がわっているんですよね。

ですから大学の教養教育の基本は学士課程を通じて教養教育をするということにしていますので、それを実現するためには東千田キャンパスでないと、霞地区は狭隘(きょうあい。狭いこと)ですので、ここを医療系の学生の教養教育の場にしたいと考えています。

加えて、先程も申しました、今後需要が増えてくると思われます社会人教育の受け皿としてのスペースを、東千田(町)でないと、ちょっと東広島では社会人教育をどんどん進めていくということになりませんので、需要の多い広島地区での社会人教育を受けるということで、この東千田キャンパスを充実させるということがあります。

加えて、国際交流がどんどん進んでいますので、国際交流を受け止める大学としての受け皿としての施設、そして教育プログラムというものを県内の大学と連携した形でできれば良いと考えて、東千田キャンパスを活用したいというふうに思っています。

社会人教育については、現在、各学部にプログラムの提案をしておりまして、検討が進んでいけば社会に対して「こういう教育をいたします」ということを大学から発信し、受け皿になっていきたいと考えております。

それ以外にも、現在、平和科学研究センターが本学にありますけども、十分機能していないと私は受け止めていますので、この平和科学研究センターの充実も広島市立大学の平和科学研究所と連携して、もう少し広島にある大学の平和活動として充実させるべく今後一層取り組んでいきたいと考えています。

そういうものを考えますと東千田は非常に重要な拠点になると思っていますので、ぜひ皆さんのご支援をいただき、ご理解をいただきながら発展させていきたいと思います。よろしくお願いします。

記者 それに関連して、資金の調達が課題になるかと思われるんですが、資金調達も含めて整備手法というのは何か考えていらっしゃいますか。

学長 知的人材育成センターについては学内で独自に予算を計画いたしまして、建設することにしています。それ以降につきましては、私の考えは今後社会人教育は社会人(学生)の授業料もありますし、企業の方にもぜひ支援していただきたいと思っています。もちろん行政にもお願いしたいんですけれども、私達の努力で共同研究とか受託研究とかもどんどん増やしていくというようなことも含めながら、また企業の支援も得ながらですね、この東千田の拠点というものを世界に発信できるレベルの高い拠点としていきたいと考えています。

記者 「それ以降」とおっしゃったのは、箱は作るけれどもそれ以降の運営については、という意味ですか。

学長 (知的人材育成センターの)運営についてはもう検討しておりますので。

記者 それ以降とおっしゃったのはどういう意味ですか。

学長 知的人材育成センター以外についてですか。

記者 それ以降というのは、何をお願いしたいという意味ですか。

学長 建物を建てることについても、あるいは教育研究に必要な費用についてもですね。

( )は注釈を加えたものです。

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