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ページ番号:0000012966更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2013年6月4日記者会見「市職員の飲酒運転について外1件」

動画はこちら(「ひろしまムービーチャンネル」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの代表質問

職員の飲酒運転について

記者 先日、安佐北区の職員の方が飲酒運転等で書類送検されたことが明らかになったわけですが、残念ながらこうした事案がここ数年たびたびありまして、こうしたことについての市長の受け止めと、対策についてお考えをお聞かせください。

市長 まずもって、本市職員が飲酒運転をして事故を起こしたことについて、被害者をはじめ、市民の皆様に本当にお詫びしなければいけないと思います。

その上で、この点に関して昨年9月、消防局職員及び中学校長、それぞれ市の職員による飲酒運転が発生したので、幹部職員に対し、飲酒運転の根絶について厳しく訓示したという経過があります。そして幹部職員を通じて全職員に周知徹底を図ったつもりなんですけれど、おっしゃるとおり、その後も、1月には保育園調理員、そして今回と続けて発生し、残念でなりません。

それでどうするかという次の対策なんですけれど、市民の信頼回復に向け、今一度、何らかの防止対策が考えられないかというのが今の心境です。まだ具体的な指示に至ってないんですけれど、こんなことで考えてくれというアイデアを今温めていまして、これがどこまで行くかなんですけれど。

いろいろ考えてみますと、飲酒運転を防止するという観念的なもの、防止しなきゃいかんと。そうすると、何で防止するかというと、多くの方にご迷惑が掛かるということももちろんですけれど、自分の身に照らして、そういう事故を起こした時の代償が大変だということをよく認識する。

危険である、代償も大きいということを認識することで、これは幹部職員を通じていろいろやってきていますから分かると思うんですけれど、問題はその認識が実践とか行動に移されるかどうかという、そこの一点にかかると思うんです。

だから飲酒運転を絶対にしないという行動を常に心がけるというか、それを実践するということを皆さんにしていただくために何かひと工夫要るんじゃないかと思えて仕方がないんです。

それぞれ職員ですから、一定の理性・知識もあるわけですから、その点については今までも研修などいろんな形で情報提供を行い意識の醸成を図ってきたはずなんです。

頭の中では相当、こういったものの認識の定着は図れていると思うんですけれど、問題は、結果に現れていない、完全に結果が出ていない、すなわち、実践されていないという局面があるということだと思いまして、そうするとこれはもう、職員全体に対していろんな情報提供ということから、一人一人の職員に手間をかけて、職員の状況を確認して一人一人指導するぐらいの丁寧なことを一回やってみないと徹底しないんじゃないかなというイメージを持っているんです。

具体的なやり方をどうするかというのは担当によく検討してもらいたいと思いますが、例えば集中期間1、2カ月ぐらいとって、その間に各職場ごとで上司と職員が個別に直接面談して、職員の飲酒の状況とか飲酒運転に対する認識を聞くと、あなたどう思ってるんだとか、どんな行為を、態様なんだとかどんな症状があるかとかを面談するということができないかと、もちろん業務がありますからそこも考えないといけないんですけれど、業務ということもやりながらこれが重要なんだということを職員にも管理者にも分かってもらうということをやる。

その面談の中で、職員に改めて飲酒運転が大変だし、それを防止することがとても重要だということをもう一回覚醒するということをやりながら、ここから(が大事だと思うん)ですけれど、飲酒運転に至るような行為態様があればそこを改めると、どう改めたらいいかということになると思うんです。

それを点検してもらって、一人ではなかなかいけないということがあれば組織として、つまり人事課とか所属が一緒になって支援するというような仕掛けができないかと、場合によっては、ご家族がいればご家族の方にもそういうことをやって、こういう点を注意してあげてくださいと、個々に事情を聞いて指導するというやり方ができないかなと今思っています。

手間も食いますしやったこともないと思うので、どういうふうにしてヒアリングするか、面接するかというのがあるので、その辺をしっかり考えてもらって、こういった意識から行動に、行動をしっかりとってもらうと、飲酒運転しないということですね。そういうことをトライしたいなと、そういうことで集中的にやって一定の成果があるかどうか見て、あればそういったやり方を今後、定期不定期に、一定期間ごとに繰り返していくということで持続させるということをやれないかなと思っています。

記者 面接をするというイメージなんですか。

市長 面談です。個々人にちゃんとお話を確認するような、時間を取りますからうまくいくかどうか検討しなきゃいけませんけれど、言って指示するだけじゃなくて、上司がきちっとそれの把握をするという姿勢が職員に伝わるように工夫してみてもらえないかなということを言ったんです。

記者 勉強不足で申し訳ないんですが、普通に職員の、査定じゃないですけれど、そういうところでチェックがあると思うんですが、それとは別の枠組みでやるということですか。

市長 別ですね。人事ヒアリングというので年一回はやりますでしょ。それだとタイミングがずれますからね。それと違ってでもこのためにということでやる方が双方、面談する方も受ける方も問題意識がより鮮明になると思うんですね。

時間的な問題から言えばそういうのを利用してその場でということもなくもないんですけれど。ただ今回こんなふうになっていますから、そのためにやるということを整理して皆さんによく周知して、一回面談する折に自分自身の飲酒運転についての対応をまず頭で整理して上司と話をするということがあってもいいんじゃないかなという感じがするんです。

記者 相次ぐ飲酒運転を受けて特別面談みたいなものを設けるというイメージですか。

市長 そうですね、できたらどうかなと。そうすれば本当に組織として飲酒運転についてきちっとやりたいというメッセージが伝わるんじゃないかと思うんです。職員もそれで考えてもらえるんじゃないかと思うので、考えて行動する動機付けをどうするかということだというのが今のところの意識です。

記者 いきなりじゃ難しいと思うんですけれど、だいたいいつ頃からとかいう・・・。

市長 これは直ちにやり方を検討してもらって、1、2カ月の範囲で、全庁やるとすれば(そのくらいの時間は)要りますから、手順とかは任せますけれど、まず皆さんにこういうことをやるんですよということを認識してもらって、心構えを起こすことで、それ自体がまず効果があると思うんです。

飲酒運転についての自分達の考え方をちゃんと上司に言わなきゃいかんと、どうしたらいいかということも相談しなきゃいかんと思うこと自体で、もうやってる人は別になんてことはないでしょうから、ちょっと外れ加減の人が自覚するチャンスになるんじゃないかなという気がします。

記者 例えば現業の人なんかになるとものすごい数になると思うんですけれど。

市長 ええ、(面談には)時間が要るし、ルーティン(日常の仕事)の事業の中で、ヒアリングするときは別に(時間を)とってますから、作業時間とかを合わせてうまく調整してもらわなきゃいけないですが、そうやってでも力を入れて、こういうことをチェックするんだということを分かってもらうということが意味があることじゃないかなと思います。

記者 面談の内容、ヒアリングする内容は、個人の日々、例えば飲酒される機会とか量、そういったことになるんでしょうか。

市長 多少プライバシーの部分はありますけど、自分がお酒をどんなふうに飲んでいるとか、日々どんなところかというのを、自覚を促すという意味で問合せしたりするというのはあっていいんじゃないかと思うんですね。

いったん幹部職員向けに前日ビールを何杯ぐらい飲んだら翌日何時間残るということをきちっと資料で出してやっているんです。だけどちょっと深酒して寝たらまだいいんじゃないかとか、多少自分に自覚がないからというので乗るという方がいるという状況ですからね。

そういったときには自覚以上に、医学的にアルコールが残っているということなんだから、その場合の対応は絶対に車に乗らないと、その代り通勤方法をやるために個人をきちっとやるということと、例えばそういうときにはご家族も「あなた、今日は車はだめよ」というのを口添えするような習慣をつくってもらうとかそんな話ができたら大分違うかなという気がするんです。

記者 先ほどの面談で聞きとった内容なんですけど、それを具体的に、例えば深酒をするとか、アルコール依存体質があるとか、そういう方は車を使う現業から外すとか、聞きとった情報をどこまでフィードバックするのでしょうか。

市長 それはありますね。その辺も、多分今までの人事ヒアリングの中で、そういうことを兼ね合わせてやっていれば、あんまり問題なく行くんでしょうけど。

職業と健康の関係については、産業医という立場の方がおられますから、飲酒行動というか、酒を飲む対応とその症状と職務の関係について、産業医のアドバイスを受けて、そのような症状になるんだったら、この業務は大変だということになれば、それはちゃんと説明して、業務替えするということはあり得ると思うんです。

それがきちっとわかるようになるということは、それは一定の成果ですから、それ自身はいいことじゃないかなと思うんですけど。

サッカースタジアム検討協議会について

記者 今週、サッカースタジアムの検討協議会1回目が開かれるわけですけれども、協議会の委員会のメンバーも発表されましたけれども、改めてこの方々の人選のポイント、どういうところに重きを置いて選ばれたかということを教えてください。

市長 サッカースタジアムの整備問題については、我が市単独じゃなくて、ご存じのように、県のサッカー協会、それから県当局、商工会議所と、我々四者でずっと協議をしながらここまできたわけで、この協議会の立ち上げに至る基本的な共通認識というのは、大きく言えば二点でしょうか。

一つは、課題がどういうところにあるかということと、その課題に対する解決策の捻出方法というか、解決策を考案する方法、この二つについての共通認識があってここまできたということです。

一つは、課題に関しては、スタジアムの規模というものを、とにかく造ってくれじゃなくて、どんなものにするかということで、諸条件いろいろ響くからということで、規模を本当にどのようにするかと、それに応じて建設の場所、さらに出来上がったそういったスタジアムの管理運営方法ですね。

その管理運営というのは、ハコものと事業体として転がすときの事業スキーム、それに応じて事業収支、つまりいろんな財政負担が掛かってきますから、事業収支をどのように見込むかとか。そして、すでにあるようなものとか、あるいはそれに近い施設があるとすれば、類似施設との住み分けをどうするか等々、そういった多岐にわたる課題があるということです。

これを共通認識として持ちまして、それを解決するための策をどのようにするか。これは特定のどなたかがアイデアを出して、これでどうかということで検討を進めるのではなくて、今言った問題に、それぞれ幅広い議論を行う中で、一定の知識なり、専門的な考え方を持った方々が、広く議論していただくということをやる中で、解決策を皆さんにお示ししながら、つくり上げる、とりわけ、そのプロセス、内容もそうですけれども、プロセスも市民に納得いく形でやるためにはどうしたらいいかと考えたわけです。

この二つを四者で認識共有できましたから、人選にあたっては、県、市、経済界が自分達の代理人だという形で人選するのではなくて、個々人の立場でその有識者の知識を発揮していただきたい。

その際、できれば市民目線に立って、専門的な知識は持っているけれども、市民目線で議論していただくと。その中で、課題に対してのひとつのまとまった案をセットで出していただくというようにしたいということで、設置を決めたということです。

したがいまして、今回の人選されたメンバーの方の中には、協議の結果、サッカーとか県・市のスポーツに精通した方、まちづくりに精通した方といったような方々を四者がそれぞれ出して、全体でこれでいこうか、として、就任をお願いしたというように私は理解しています。

記者 この検討協議会が今週開かれる前に、先日、サッカースタジアムの場所を、旧市民球場の跡地がいいのではないかという市民のグループの皆さんが、市民球場の跡地にサッカースタジアムを造るために「たる募金」を始めるという動きもあったのですが、検討協議会を前にした、そういった市民の動きというものについてはどう受け止めてらっしゃるのか、またそれが協議会の議論に影響を及ぼすことがあり得るのかということについて教えてください。

市長 今言われた動きそのものは、新聞報道等で私も見ていますから、それ自身、良い悪いという話ではないと思うんです。37万人の署名活動があったのと同じように、サッカースタジアムの整備に向けて機運の盛り上がり、ひとつのそういう考えをお持ちの方がおられるということでいいんじゃないかと思います。

そして、いろんな有識者の方々が、そういった意見を持っておられる方がいるということを当然踏まえて、スタジアムについての諸課題に対するひとつのアイデアといいますか、解決策を提示していただけたらと思います。

その他の質問

給与カットについて

記者 今日、府中市が市職員の給与削減に関して、「しない」という判断したという報道がありました。そんな中、広島市は組合と交渉されたということではあると思いますが、具体的にどういう内容であったのか教えていただけますか。

市長 まだ交渉中なので、具体的内容はある程度固まってからにさせていただきたいんです。交渉がどのような状況かということを申し上げたいと思います。

まずもって、今回の国からの給与削減要請というそのこと自身は、決して容認できるものではないという基本認識に立っています。これは交渉の相手である組合も同じ認識なんです。

すなわち、地方自治体の自主性とか自立性を損なうような手法を講ずること、地方自治の本旨にもとるんじゃないかということはしっかり言いたいんです。

ただ、現実問題として、地方交付税が国の方針に基づいて削減されてくるということがもう明確になっているので、削減された部分を市民サービスに悪影響を与えるような形で収めるのかとなれば、ここはいろんな状況、大変な状況があるんですけど、職員のみなさんに給与削減という中で協力してもらえないかということをこの局面では言った方がいいのではないかと、職員に対しては大変心苦しいんですけれども、今の現状を正確に伝えて、お願いしたというのがつい先日のことです。

組合とすれば、基本的な認識については国のやり方は許すことができないということですけども、今の市の状況を説明する中で交渉には応じようという状況になっていまして、あとは、具体的内容についてどこまで理解が得られるかということですが、今鋭意説明しています。

これが、合意ができれば、当然必要な関係条例を次の議会に提案していくということを考えています。交渉内容は決まればもちろん公表しますが、今いろんなやりとりをやっていますので、少し内容は後にというか、今後発表するということにさせてもらいたいと思います。

記者 広島市としては、給与削減を求めないという選択肢はなかったのですか。反対されるということではありましたが。

市長 給与削減をしないということになると、地方交付税の落ち分が相当ありますので、結局それを収めるときにどこか市民サービスの部分を圧縮するという措置を講ずる可能性が高くなったので、むしろそれは職員の給与削減で回避したい、してもらえないかということを判断して、実際組合に申し入れをしています。

記者 特別職の給与を削減する予定はありますか。

市長 職員に今言った状況の中で削減をお願いしているわけですから、特別職も当然それなりの削減をする必要があると思っています。

記者 どのくらいのというのは。

市長 市職員の下げ幅と言いますか、今から交渉しますから、それを踏まえて当然それなりの、まだ額・率は決めてませんが、それなりの削減をする必要があるという認識です。決めた後に当然公表しますし、みなさんにお知らせします。今段階ちょっと(手の中に)持たせておいてください。

記者 確認ですけど、特別職は確か5%の給与削減してあると思いますけど、それにさらに上乗せする形でという・・・。

市長 それなりの削減ということですから、皆さんが見ても、職員にもいろいろ申し上げるわけですから、皆さんも、そうかな、そうだろうなと言っていただけるようなものにしなければならないと思っています。

記者 それとあと、やっぱり一般職と同様に6月議会への関連条例の提案を目指すという方向でよろしいでしょうか。

市長 はい。

記者 ちょっと若干、本旨とずれると思うんですけど、市長の退職金について、公約で削減を掲げていらっしゃると思いますけど、それについて現在の見解はいかがでしょうか。

市長 現在も削減するという覚悟は変わっておりません。下げ幅をどうするか、こういった動きがありますので、一定の決着を見た段階で、法令上の違反の恐れのないタイミングでお示しして、然るべく手続きを踏みたいと思っています。

記者 それは年度内に結論を出す方向ですか。

市長 たぶん今年度内に出すというのは、法令等の要請にかなうことじゃないかなと思っています。

記者 給与水準のことですけど、国の削減が決まったのが、前政権のときに、震災復興に換えるということで地方交付税を下げる、それが職員給与の削減につながった。

近年の景気回復に伴って、民間の給与水準であったり、この夏のボーナスが軒並み上がるんだという報道が出ていますけど、これによって官民較差について逆転現象というか、ますます官と民の給与水準の議論をもう一度するべき時期なのじゃないかなと思うんですけど。

要するに言わんとするところは、これまで民間より公務員が高すぎるということでやっていて、今回は構造的な不況が続いていますけど、ある程度の景気回復で民間の給与が上がるんじゃないかといわれる傾向の中で、2年前に決めた前政権の給与水準というのを国が頑なに守ろうとする。そこら辺について、地方の方から、弾力的に考えていくべきじゃないかとか、2年のことになってますけど、今後どういうふうにやっていくのかとか、そこら辺、市長の考えを。

市長 自分が頭の中で整理したということで申し上げますと、確かに言われたように、今の政権でない政権の下で給与カットについての方針が決まったという経過があります。そして、そのときの理由が、東日本の復興等の財源を確保するということで、たぶんそのときは国家公務員を中心にされたと。

地方公務員については、これとは違うところで、私の理解ですと、公務員の基本権、とりわけ中心課題は協約締結権のようなレベルで、国と地方公共団体、まず国が一定の措置をして、(それに)準じて地方公務員がやるというような議論がある中で、給与削減も地方公務員にということをやるかどうかというような議論が前政権の中であったと思うんですね。それで一定の方向が出ていたと。

そして現政権になって、その方針を引き継いだという政治決断がそのまま今に影響を及ぼしているんですね。現政権はそういった政治決断をしつつも、言わばアベノミクスと言われるような新しい経済対策、デフレ脱却のための大胆な政策を打ち出す中で、少なくとも消費拡大といいますか、成長路線に乗せるために民間の給与アップ、そしてそれが消費の拡大につながるということで、民間部分は政策を明確に打ち出して、ある意味で経済政策を打ち立てたと思うんです。

公務員はどうかとなると、全国で大体300万人近くの方がおられて、それらへの給与配分になるわけですけども、経済原則を貫けば、その政治決断をも超えて給与についての判断は民間と同じようやる方が景気拡大につながるというのが筋だと思うんですけども、ここは現政権の考えどころで、東日本大震災への財源不足だったその埋め合わせをまずやった上で景気拡大という手順を公務員については取らなければいけないんじゃないかと。

民間についてはそういうのがないから、直ちに給与を引き上げる等の状況をつくる、環境をつくるということを労働組合に先行するか、それと同時くらいにやったという状況じゃないかと思っているわけですね。

ですから現政権が政治課題というものをこなさなきゃいけないという判断をしているのであれば、そのやり方は地方公務員、地方自治体からすれば、極めて許しがたい行為でありますが、実際地方自治体を経営している中で財源確保のための対応をせざるを得ないということですので、今一番、全国市長会とか地方自治体を挙げてやっていますのは、こういったことを次の年度に絶対やらないでくれと、やるべきでないということで整理しているのが現下の状況なんですね。私の認識はそんなところです。

待機児童について

記者 先週なんですけれども、広島市の待機児童についての発表があったと思います。今、増加傾向にあるということだったんですが、それに対する受け止めと、前回の会見でおっしゃいましたけど、2015年4月までの待機児童ゼロという目標に向けて、改めて見通しというものを。

市長 待機児童の解消は、私はこれからの市政を運営していく上で、とても重要な課題だと思っていますし、その目標に向けて可能な限りの努力をし続けたいと思っています。

そんな中で、待機児童解消に向けて市が明確な方向を出すと、そして実際の経済事情の中で多くの女性の方がやはり社会進出ということをやると、その中で子育てとの両立を必要とするという方々が潜在的にもおられましたし、それが顕在化しているという中での受け皿の準備の速度とそういう潜在的な需要、それから実際に現下の経済状況の中で新たにそういう需要を感じて児童を預かる所を欲している方々が急角度で伸びていると認識せざるを得ないと思っています。

ですから、そういう方々への需要に応えるための努力を今以上にやっていかなきゃいけないというのが現下の認識であります。今回出た数字は、保護者の方に本当に厳しい状況になっているということについて、一刻も早く対応したいという気持ちを改めて持ったわけです。

ただ、この結果が出る前の段階で、新たな方法を考えなきゃいけないということで、今年度予算については、ハード面での施設の増強というようなことをやりつつ、プラス、ソフト面で保育サービスアドバイザーを設けて、実際の需要と供給のミスマッチを解消するための手段を講じるということで、よりきめ細かい対応策は打ち出したつもりですけれども、これが前年度の成果を踏まえた一定の対応ですけど、スピード感においてひょっとすれば間に合わないかなという気持ちも抱かないでもありません。

しかしながら実際、今年度の予算を通じて定員増予定は、706人は確保できる予定にしていますから、この結果をもう一回見なきゃいけないということですけども、同時並行的にマスコミ等を通じて、また直接横浜市長さんからもお話を聞いたんですけれども、横浜は待機児童ゼロということを3年掛けてやったということをお聞きしていますので、そのノウハウを広島で採用できる部分がどこにあるかを同時並行的に研究して次の予算措置に反映させるべく検討を開始したいと思っています。

ただそのときに、職員とざっとそんなことを話したときに、一番、分析といいますか、しっかり認識しておかなくてはいけないと感じたのは、2000万(人)、3000万(人)を控える大人口地帯ですよね、関東、東京都というのを控える、あの地域におけるそういう需要と、そういう児童を預かる施設群の供給ですね、ハコモノといいますか、その状況は必ずしも広島では一致しない。

それから、お住まいの方々も都市生活に慣れた方々が多くあってその方々へのサービスの提供ということと、広島の、コンパクトシティといって差し支えない、都市部と田舎が相当近接している中での待機児童の受け皿は、必ずしも同一に論ぜられないということがあるということですね。そこを踏まえながら、しかしゼロを目指すということをやるということですから、横浜の全てがこちらに適用可能かどうかは基本的に問題だということを最初に認識した上でやらなきゃいけないと思っています。

それからもう一つは、量的なものの解消ということは、一番重要だということは当然なんですけども、その際に、同時に児童に対してのサービスをどういった内容で、質ですね、質的な面での問題について、たぶん横浜における皆さんの要望と我が市内における皆さんの要望は必ずしも一致しないというところがあると思うんですね。

だから、量と質の面の需要をどうバランスさせるかということも、しっかり考えてやると、しかしながら、待機児童ゼロというのを目指すために、どんな措置をするかということを考えたいというのが現段階の基本的な方針ですね。

それを踏まえて担当部局でしっかり精査して、次の予算措置、あるいは必要な施策に反映できるようにしたいと思っています。

原爆ドームの耐震調査について

記者 今原爆ドームの改修というかコア抜きでの調査が行われていますけれども、改めて市長がこれからの原爆ドームをどういうふうに残していきたいか、そういったところ、市長の見解をうかがいたいんですけども。

市長 原爆ドームは今、世界遺産にも指定されているという結果があるんですけども、それ以上に、この広島における被爆の実相を多くの人に伝えるために、私は、今となっては必要不可欠な施設だと思っています。ですからこれを可能な限り永続できるように、今の姿が続くような措置を講じていかなければならないと思っています。

そのための調査を今しているというのが基本認識で、できれば永遠に、末永くあの施設があの場に残すことができるように、対応策を考えていく必要があると思っています。

記者 今もうどんどん(被爆建物が少なくなっている)、68年も前に(起こったことなので)、という中で、被爆建物、原爆ドーム含めた建物がこれからどういう役割を果たしていく必要があると思われますか。

市長 原爆ドーム以外の市内における被爆建物についての保存の方針ですけども、これは、市の今までのやり方の中で、ざっと言って大きくルールを、民間というか個人の方というか、そういったところが所有しているものについての保存の仕方と、公的な機関、市を含めて、が所有しているものについては、扱いを異にしている部分があります。

個人の資産についてはやはり、個人の資産の処分権というものが第一義的に重要だということで、所有されている方のご意思を尊重して、しかしその方に対していろんな方が保存した方がいいというようなご意見があれば、それをどう調整するかというときに問題になるんですけど、やっぱり個人のご意思を最大限に尊重しながら、そして市として残すとなった場合にどういった支援が必要か、という視点で措置するという考え方をとっていますね。

そして、公的な施設に関しては、すでに一定の基準を設けて、ここまではやる、やらないというのをルール化していますので、それの典型例が原爆ドームだと思うんですけども、公的な施設群については、一定のルールに基づきながら、かつ具体的な措置を施すときにはそれへの予算措置というのが重要になりますから、議会での議論を経て措置をするということになると思います。

典型的に次に問題になりますのは、今度広大の理学部の1号館、財務経営センターから市が無償で取得しましたから、エリアも含めてね。あれの保存・活用っていうようなことを念頭に置きながらやっていますから、それについての扱いを、今後やはり議会等とも相談して、どうするかということをやっていかないといけないという状況にあると思っています。

記者 市が保存(すべきもの)として関わっていく、そういう建物というのは市長としてはどういう役割を今後果たしていくものだと思われますか。

市長 基本的には被爆建物というのは、やはり原爆投下によって廃墟と化した、その生き残りですから、その当時の実相を伝えるっていう重要な手段だと思ってます。ですから、できればその当時の状況で末永く保存できるようにするっていうことにしっかり力を入れていきたいと思っています。

日印原子力協定交渉の再開について

記者 日本政府が先日、インドと原子力協定の交渉を再開するということで合意しました。松井市長は事前に抗議文を送っていらっしゃいまして、再開すべきではないというご意見を届けていらっしゃいましたが、この再開についてどう受け止められるか教えてください。

市長 再開合意に関してはすでに自分の気持ちを発表してまして、聞いた時に、この再開合意ということをどう受け止めたらいいのかなと自分自身、ちょっと考えたんですけどね。

そうすると、全く自分の理解ですよ、被爆地広島の思いというのは、私はすごくロングスパンと言いますか、長期的な視点で物事を考えてほしいということを言い続けてると思うんです。

多分今回の交渉再開というのは、ひょっとすると、長期的な視点よりか短期的な視点、商戦ですね、日本としての商売をやりぬくためにどうしたらいいかというようなところの方に重きをおいてやっている。長期戦を無視してるとは思いませんけどね、ウェイトのかけ方がちょっと違うんじゃないかと思うんですね。

広島の長期的な視点っていうのは、個々の利益を超えて、人類全体の平和を長期的につくり上げていくために、今日本国がどういう立場で振舞っていくかということを考えてください、ということを言ってるに等しいんだと思うんですけども、それを受け止めてもらえないというか、どうも短期的な視点の方が勝ってるという結果になってるのが、非常に私としては残念でなりません。

この広島の思いというのをもっと政府当局の中でしっかりと受け止めてもらって、この短期と長期のバランスを長期の方に移すような政府になってもらいたいなと思ってます。

記者 その言葉を再度お届けになるお考えはありますか。再開したことに対する抗議というのを再度届けられるような・・・。

市長 抗議めいたものというか、今の考え方は、昨日田上市長に文書を託して、しかもお願いの仕方まで頼みまして、副大臣に言っていただいたんです。そしたら副大臣は、報道によりますと、報告を受けますと、総理と外務大臣に伝えますと言ってくれたんで、気持ちは形の上では向こうに伝わったと思うんです。

私は(交渉再開を)受けて、今の判断を短期から長期にシフトするということをぜひやってくださいということを言い続けたいと思います。夏ごろにはまた外務大臣が来られましょうから、そういうときにも機会をとらえて繰り返し言います。

抗議というか、この広島の気持ちを理解して、今の政策判断をより人類のために、長期的な視点でやるようにするのがいいんじゃないですか、とアドバイスしたいと思います。

記者 逆に、そのNPT体制にインドを取り込むことにもなるというような、政府は説明をしてますけども、それは違うという・・・。

市長 多分、私は現時点の評価からすると、田上市長の言われるように、効果は逆に働く可能性が高い、見通せませんけどね、だけど可能性とすれば、私は田上市長の論理の方が自分としては共感を感じてます。

記者 取り込めるものではないと。

市長 と思いますけどね。それを世界にどうメッセージを発信するかということをもっともっとしっかり考えていただきたいなと思います。

※ ( )は注釈を加えたものです。