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ページ番号:0000012942更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2012年7月24日記者会見「原爆ドーム健全度調査の結果報告について外1件」

動画はこちら(「ひろしまムービーチャンネル」のページへジャンプします)<外部リンク>

市からの発表案件

原爆ドーム健全度調査の結果報告について

市長 2つの案件を中心に発表させていただきます。

まず、原爆ドームの健全度調査に関してですけれど、原爆ドームの経年劣化等の状況を把握することを目的にしまして、平成4年度から概ね3年毎に実施しており、今回で7回目となっています。

昨年の11月から今年3月にかけて調査を行い、建築構造であるとか文化財保護に関する専門家の意見も頂きながら調査結果のとりまとめをいたしました。

調査は、おおむね4項目でした。1つめが基礎地盤の沈下量測定、2つめが壁体の傾き調査、3つめがひび割れ等の外観調査、4つめが壁体の防水性調査、の4項目です。

調査結果として、表面に経年劣化による変化はありましたけれども、補修が必要な状態ではなく、また、沈下や壁体の傾き等のドーム本体に関する異常は認められませんでした。今後も引き続き、原爆ドームの経年劣化等の状況を把握していきたいと思います。これが1点です。

白島新駅のデザイン見直しにおける「花と緑の広島づくり」の取組について

市長 もう1つは、白島新駅のデザインの見直しを行いまして、現段階における取組の状況を説明します。

白島新駅は、アストラムラインとJR山陽本線交差部に新しい交通結節点をつくり出すことに取り掛かっておりまして、この駅により、双方の利用者の利便性向上が図れる、それに加え、本市の都市機能の充実・強化が可能になる、活力・にぎわいにつながると考えている事業です。

この白島新駅については、一方で、こういうことをやると言いながら、事務事業の見直しという視点からも私自身点検をかけ、その結果として、デザインの見直しということになったわけです。2月以降、この作業の中での一定の成果が出たということです。

その中身ですけれど、お手元に資料がありますので見ていただきたいんですけれど、まず「見直しにあたっての基本的考え方」ということで書いております。やるということになったけれど、少し費用がかさんできているので、少し縮減をするということは考えられないかということを問題提起しまして、考えてもらいました。

あわせて、経費節減をするけれど、交通の結節点ですから、おもてなしという心といいますか、そういったものが表現できる、見てとれるような視点での点検はできないか、ということをやっていただいた結果、もう1つ、全体として「花と緑の広島づくり」ということも展開しようという方向性を出していますので、これを加味して結論を出すということにならないか、となりました。

その結果、成果を受けてデザインの見直しの中身が決まったと考えていただければと思います。

2の「デザイン見直しの内容」に書いていまして、下段の「見直しイメージ図」を見ていただくと、左のものから右のものになったということです。白島新駅本体そのものは、図の左斜め上の方の部分ですが、これについては当初の計画どおりですけれど、右斜め下に来るJR結節点に近い方、ここを費用縮減を図りながら緑化ということを加味することでこのようになりまして、連絡通路部分の屋根を簡素な構造形態に見直しますけれど、その結果ドーム状の屋根がなくなるんですけれど、歩行者そのものの動線は維持しながら屋根をちょっと残す。その残した空間帯に「花と緑の広島づくり」というコンセプト(概念)を入れて快適な空間づくり、歩行空間ということでやってみようと。

そんな中で、緑をもたらすようないろんな措置を施す中で、これらの緑、生き物ですから、今後の維持ということが出てくるんですけれど、その点については駅周辺の地域住民の方々のお手伝いといいますか、そういったことも頂くということも前提に、いわば白島地区における活動、その成果をここに落としていただくということを考えておりまして、地域全体の運動の中で活動の輪を広げる拠点としても利用していただけるということにならないか、というものです。

その結果、私が関与したときの予算計上額から、見直しによりまして、約6億円のコスト縮減ができるようになって、総経費約65億円という規模のものになることになりました。

今後の展開ですけれど、平成27年春の開業を目指して、整備を進めることになります。いずれにしても今言ったような取組の中で「花と緑の広島づくり」にも役立つようにしながら、やっていきますので、引き続き、ご支援をお願いしたいと思います。

ごみのないまちづくりについて

市長 それと、資料は無いんですけれど、自分自身の「花と緑」つながりで作業をしていまして、職員に指示した内容、基本的な考え方を少しご披露しておきたいと思います。

「花と緑の広島づくり」ということに関連してですけれど、別途、「ごみ」・「花」・「自転車」ということを言って、対策を考えると言っていますけれど、たばこの扱いとか、ごみがどうなるかということも断片的に申し上げていますので、「ごみ」の扱いについて基本的な考えを、この場を借りて説明したいと思います。

広島を世界に誇れるおもてなし都市にするということを言っておりますけれど、もてなしているかどうかっていうのは、来た方がもてなしを受けているかどうかを実感していただけるかどうかだと(思います)。

自分はもてなしているつもりでも、相手に感じてもらわなければ全然もてなしにならないという考え方に立っています。

そのもてなしの一番顕著な例は、広島に来てもらって、広島のまちを眺めたときに外観、見た目として本当に美しい都市になっているかどうかというのが大きな点です。

そして、それが一過性のものじゃなくて、そういう外観を維持するために、この街に住む人々の気持ちが感じられるかどうか、そういうものをやっていこうという方向性がにじみ出てるかどうか、そんなことが受け止められるようなまちにしていくということじゃないかなと思っています。

今言ったようなことを感じてもらうために、具体的にどういうふうに物事を進めるのかということなんですけれど、これは、来ていただいたときに、繁華街といいますか、市の中心部だけということでは済まないと私は思っていまして、中心部のみならず、市全域にわたってそういったことが感じられるようにしなきゃいかんと(思っています)。

そんな中で、(まちの)外観を損なう一番の問題は、今までもあるんですけれど、不法投棄みたいなことが市内であるということが、今言った話の土台を台無しにします。ですからこういった不法投棄対策というのは引き続きしっかりやりたい。

その対策効果が出ないときには、実効性のある対策を考えるということをまずやろうじゃないかという指示をしています。

そのうえで、一定の水準が保たれるという中で、もてなしを実感していただくためには、今までの施策とのつながりを考えますと、美化推進区域として取組んでいます、ぽい捨て防止の取組をやってきていますので、これをしっかり充実する。

そのぽい捨ては、ぽい捨てが多いエリアといいますか、広島に来る方が多い地域というものを先行着手していかなきゃいかん。

そのときの具体的な対策としてはまず、ぽい捨てを受けるごみ箱、これがどういう配置になるかっていうのが問題になります。そして箱そのものを、まちの気持ちがこもっているかっていうのを表せば、デザイン性、どんな箱にするんだとか、機能も、そういったとこまで配慮したものを考えてデザイン性も考慮して配置していくということで考えてくれと(指示しています)。

そういうことでエリアとして一定の効果が認められるのであれば、順次拡げていく、それをどこまでやるか、こういった順で考えることを指示しています。

私自身1年数カ月市長をやる中で、ごみゼロクリーンウォークなどで、実際にごみ捨てをしっかりなくしましょうという活動に出てましたけれど、道を歩いていくと、ごみといったって、大きなごみは市の中心部はだんだん無くなっていまして、たばこの吸い殻が多いんです。道に捨ててあるんです。

これはやはり吸い殻をちゃんと処理するということをやらなきゃいかんと思うと同時に、もう1つ問題は、受動喫煙対策ということもあわせて考えなきゃいかんなと思ったわけです。

ですからたばこの吸い殻については、ごみ処理という視点を交えながらも、喫煙する場所、これをどこにするかと、それで、喫煙する場所を決めてそこで吸い殻を捨てると。そうでないところは逆に捨てないし吸わないと、こういった取組ができるような仕掛けということも同時に考えるということなんです。

そうすると、ハードの施設面とともに、もう1つは人々の行為、行動ですね、態度、マナー、この徹底もソフトの方でやっていかないといかん。

そうすると、ソフトについての対応を徹底していくときに、やっぱり人々の目、地域住民の方が、いいんでしょうかと、ここで吸っていいんでしょうかということ、そういうマナーを保持するための監視の目みたいなのもいる。それは住民の協力と。

それが市全体に行きわたっていれば、外から来た方々が、あ、ちゃんとやってるんだなということが分かるんじゃないかと思うんです。

今申し上げたような仕掛け、全体の枠をだいだい述べて担当者中心に、更には市民の意見も聞きながらアクションプランを作ってくれという指示をしています。

できれば素案を年内、本年中には作成してくれと(指示しており)、今年度末までには具体的な対策が次年度以降展開できるように、ということをやっています。

ごみについての基本的な考え方及び方向性をこの場を借りて説明させていただきました。以上です。

質疑応答

原爆ドームの健全度調査の結果について

記者 原爆ドームの耐震診断の方の進捗具合を教えてください。原爆ドームの耐震対策の方がどのように今進んでいるか教えていただけますか。

市長 耐震の方は、平成18年に策定しました「平和記念施設保存・整備方針」というのがありまして、これに基づき、いろんな専門家のご意見を頂くと同時に、管轄が文化庁になっていますので、国の機関と協議を行いながら、どうするかっていうのを検討しているという状況です。

まず、そういったことを考えるに当たっての現状把握が必要ですので、今までの中で、レンガ壁の強度を調査するための強度実験をやっていますし、原爆ドーム壁体の振動特性調査などの調査を実施してきています。

現在は、原爆ドームの地震時の構造上の弱点はないかと、実際にドームを揺さぶるわけにはいきませんからね、コンピューターを使って構造解析を行っており、この結果は8月中に結論を出すという予定でやっています。

引き続き、今後やっていくとすれば、今言ったようなものをやって、年度内に複数の構造補強案を出す。どういうのがいいかというのを少なくとも出して、来年度には補強工法を絞り込んで、文化庁に協議するという予定で動いています。これが耐震対策の現状です。

記者 4点の審査項目といいますか、があるというお話でしたけれども、もう少し具体的にどれくらいどういう判断と、大丈夫という話になったのかお聞かせいただけますか。

都市整備局長 4つの調査をやったということですけど、1つは沈下量の測定を行いました。それについては、測量の鋲を40ヶ所埋め込んでおりまして、この高さが変化しているかどうかを見ているわけですけど、今回調査、3年ごとの調査、今回分については局所的な沈下と言いますか、構造に影響を与えるような局所的な沈下が起きていることは無いということが確認されました。

次に鉛直度調査ですけども、壁面、壁の壁体が、傾きが生じてないかという調査をしたわけです。これは測量鋲8ヶ所埋め込みまして、その経年の変化を追ってるわけですけど、これらについても異常な変化は起きていないということが確認されたということです。

次に外観調査、目視でもって、劣化を見るという事ですけども、ひび割れ、モルタルの浮き、剥離(はがれ)、鉄筋の露出、腐食、鋼材の変形、その他の不良個所を調査いたしました。結果的に、時間的に、徐々に古びていくといった面での劣化は見られますけれども、原爆ドーム自体の構造を、危険に及ぼすような変化はなかったと思っております。

最後4点目の透水調査につきましては、壁面に水の入った容器を密着させまして、ある一定時間を、1時間なんですけど、1時間経った時に水面がこうどのくらい下がるか、結果的に言いますと、壁面が水をどのくらい吸ったかということになるわけです。水を吸いますと構造体自体が水によって劣化を起こしますので、そういった調査を行ったんですけど、そういった防水性自体にも問題がなかった。以上の4点の結果が出ております。

記者 ドームのことで、震災もあって、国が地震の被害想定の見直しをされているんですけども、今回の原爆ドームに関しては震度6弱ってのが耐震診断で想定されていましたよね。現在の国の被害想定の見直しっていうのは、最終的な診断にどれくらいこう加味されていますか。実際その国の見直しっていうのは今回頭に入れた上で出されるのか否かお伺いしたいんですけど。

都市整備局長 国の想定震度が6弱に引き上げられたということで、それに基づいた、今、検討調査を行っております。先ほど市長からご紹介しました、耐震性の検討調査も、それに基づく検討ということになりますので、6弱の震度が起きた場合でも十分安全な工法の絞り込みを行って、今後の対応を行っていくことになります。

白島新駅について

記者 白島新駅の新しい連絡通路ですけど、イメージの中にその各種イベントの会場として活用というのがあるんですが、実際どこでどんなことを、その中のどこでどういうことをされるのか・・・。

市長 まあ、あの今すぐにこれっていうことは無いんですけど、地元の方が筒の中で何かしようったってできないでしょうから、オープンスペースになりますから、見ていただくと、木の周りなんか空いてますでしょ。

行き来する側面が空いてますから、そういった所で地元の、朝市みたいなって言ったらおかしいかな、物を販売するとか、そこでいろんな集いをやるとかっていうこととか、やり方はいろいろあると思うので、オープンに、それこそオープンにいろんなアイデアを頂きたいと思うんです。

そして、それをやることで、ここの施設といいますか、この辺りの環境の美化とか整備を引き続きやっていただくというふうにしたいと思っています。

これ具体的に何かあるのかな?イベントで例みたいなもの。

道路交通局長 今、その特段これというのは無いんですが、今、市長が言われたように、基本的にもですね、通路としては4メートル、有効(幅員、はば)をとれるような形でやってまして、ご存じのように、祇園新道の中央分離帯を使いますので、結構広いんですね。

そのスペースを使って、地元の方でいろんなイベントをやってみる。例えば、花と緑と言えばですね、フラワーフェスティバルの時にちょうどここが都心への導入部になりますから、そう言った意味でそれにちなんだ何かこうイベントをやるとかいうことも考えられるんじゃないかということで、これは今後、地元とのいろいろとそういった提案をさせてもらいながら、一緒になってやっていくというふうに考えています。

記者 どっちかっていうと地元の人に使ってもらうという感じなんですか。

道路交通局長 基本的にはそういうことですね。

記者 それと、建設コストの削減ですけど、6億円っていう縮減っていう数字は確か2月の議会でも答弁されていたんじゃないかと思うんですけど、その時は簡素なコンクリートの簡素な屋根を付けるみたいなことを言われていたと思うんですけど、それから比べると結構お金がかかるような形状になったんじゃないかと思うんですけど、新たに何か圧縮させたり縮減されたところっていうのは、その2月の段階からはあるんですか。

市長 2月というか、私の理解は、当初想定の額が57億くらいだったというんですよ。そしてこう実施するためいろんな設計を考えていったら、結局63億。6億足さないといけないというふうなことがわかったと。

それからさらに、プロポーザルでしょ。きれいに並びましたよね。(こういう案が)出てきててですね、これはいいなということでどうも決定したらしいんです。

すると、構造を、今度はその専門家っていうか、国のほうにやったら、火事のときなんか、煙がこう出ると、筒になってますから、その煙をきちっと追い出す装置とか、人がそういう火災の時に移動することを考えたら、溜まるとしたら上のほうに溜めないといけない。

そうしたら、天井を高くしないといけない。そういうその要請をかまそうすると、さらにまた8億いるということになって、都合57億からスタートしたのに、71億まで積み上がってたということを聞いたんですよ。

これはすごいじゃないかということで、借り置きにしといてどんどんお金を事後的に追加していくというその処理そのものをもうちょっとよく考えようじゃないかということで、費用圧縮的な視点で見てくれと、こう言ったんですね。

そしてもう1回、スタートは71億ですよ、それでやったところ、先ほど申し上げたように65億に戻ったということなんです。

それでも当初、一番初め57億くらいでといったより増えているんですけど、その間のいわば安易な費用加算を圧縮するという一定の試行錯誤はやったということで事務事業の見直しにもなるし、それから単に費用だけの話じゃなくて、もうひとつ新しいコンセプトも入れたうえでの見直しということで、自分としては、一応の成果というか、職員に対しての指示が行き渡るようになったのではないかと思っているんです。

ごみのないまちづくりについて

記者 その後、ごみの美化の事を言われたと、美化に対する考え方をですね。その中でごみ箱について言われましたけれども、いまさっき言われたことは、つまりその、新しいデザイン性、機能性などを考慮したごみ箱を試験的に配置していって・・・。

市長 試験的には、一定のエリアにとにかくぼんと配置して、効果が出たら市内のどこまでやるのがいいかっていうのを考えるということですね。まずは段取りを踏みながら成果を見て広げていくっていうのをやれないかなと思ってます。

記者 それはいつ頃置かれるんですか。

市長 ですから、早ければ来年度に向けてやれるように考えてくれとは言っています。

記者 ですから、さっき言われた素案を作って、年度内でまとめて、次年度からスタートするときにその新しいごみ箱を設けたり・・・。

市長 できればいいなと。もちろん希望的観測ですけれど。事務的に作業するなかで、かちっといつまでとは言ってません。その企画力とか、自分たちのそういう今まであんまりトレーニングしていない発想法ですから、複数の分野にわたりながらやりますから、試行期間的に少し時間の余裕を見ながらと思っています。

でも可能ならば来年度にできるようにしてほしいと言ってます。それはそのごみ箱を置くところは、いわゆるその公共施設の中、道路のようなところに置くのか、あるいは特定の管理施設ですね、公園とかそういうところに限定するかとか、まず吟味しなければいけないんですね。

まず利用者の足ということと、それに伴う今言ったデザインコストと配置コストでどのくらいの額になるかですね、考慮要素がいろいろ入ってくるわけですね。そういったことを組織を超えて、複数の部局が上手く議論してくれるというのが課題なものですから、時間的な考慮をしながら、しかしなるべく早くとそんな気持ちでやっています。

記者 あとは、吸い殻のことを言われたと思うんですけど、灰皿の設置数がですね、多くて、横断歩道の近くにもあるという状況が問題になってますけど、いつごろどういう形で見直すかっていうのはどうなっていますか。

市長 まず、今の作業の中でですから。見直すと位置づけました。それらを整理するというのを、一体的にやってくれということです。ばらばらじゃなくて。

ごみ箱、灰皿があるからそこで捨てるのか、ないからやるのかという論争はいつもあるんです。ごみも一緒なんです。ごみ箱があるから捨てるのか、なくなったら捨てないのかという、事実なくなったらそこには置けないですから、そこの部分のごみはなくなるんです。その部分はどこかに行ってるんじゃないかと、市内全体でどうなっているかですね。

ごみそのものは人間活動をやるうえで出ざるを得ないんです。人間っていうのは生きている限りごみは出すんです。そうすると出るごみの総量を抑えるという工夫はいろんな技術の改良で出てくる。あとは人間対応としてそのごみが出ても、最終処理に持っていくときになるべくまとめてどこかに置くという行為対応が根付けば、それにかかるコストは減るんです。

それを、出るごみが減っても、散らばらすと集めるためのコストがかかるし仕掛けがいる。だからどこかに集約すると。集約することについて、そこでいいなというふうに納得度が高まればそこにかかるコストは減る、こういう思考なんです。

そこに誘導するためのごみ箱とか、皆に分かってもらって、こうですよというのが分かるためのデザインとか、そういうものをやりながら、あわせてたばこについても、一応ごみという位置づけの中でやりつつ、場所を限定すれば受動喫煙の機会というのがうんと減りますよね、至る所に吸い殻入れを置くよりは。そういう複合的な要素を考えて、やってもらいたいと言っています。

いずれにしても、今言ったような問題点をクロスオーバー(組み合わせ)して、一定の方向と言うかアイデアを出してもらうということをやっていますので、もうちょっと待っていただきたいんです。今、すぱっという答えにはなっていませんけど、方向性は示しているということでご理解いただきたいんです。

記者 灰皿は集約して少なくなっていくということ。

市長 そうしないと、今言ったロジック(論理)には合わないでしょということは言っています。増えることはないですよと、もっと収斂(まとめ)させると、しかしそういうものが集まりやすいところをどこにするかをよく考えてやろうじゃないかと言っています。

記者 それを年度末までにまとめる行動計画というかアクションプランの中に盛り込んでいくと。

市長 そういうふうにしたいなと思っています。

記者 分かりました。

記者 タバコの話なんですけど、平和公園の灰皿撤去は、アンケートなんかも作られましたけど、今どういう状態ですか。

市長 まだ、そこも確定した結論にしていませんけども、今と一緒でありまして、とりあえず5カ所まで(減ら)しましたけども、今言ったような灰皿を置く、市内全体の考え方の中で、あそこについてゼロにするのがいいのかどうかというのをもう少し考慮したいんです。

一つ受動喫煙ということを考えれば、それが防げるような施設として置くというのであれば、いいじゃないかという意見もあり得るということも分かりました。

ですから、完全に吸ってはいけないエリアにするのか、あるいは吸うとしても受動喫煙を起こさないような、きちっとした施設として何カ所か残すかと、その選択肢なんですね。

それを今言った全体のプランの中でもう一遍位置付けをしたいと思います。

記者 この平和公園の問題もアクションプランの中に入ると。

市長 そうですね、一連の問題です。ワン・オブ・ゼム(たくさんの中の一つ)になります。

記者 先ほどから、ごみの件ですけども、不法投棄ということも触れられたし、外観のことについても、まちの外観ということでも言われていたと思うんですけども、そういったことに至った具体的なデータとか、それが必要とされるような根拠みたいなものがもう一つ分からないんですけども、必要だと思うんですけど、何か具体的な数字みたいなものはあるんですか。

市長 私自身の市長になって、市民の方から聞いたりした情報がベースになっています。ですから、私が今指示したことを具体化して行く上では、まさに今言われたような統計数字とか、具体的な数字の裏付けを持って企画してもらわないといかんと思っています。

ただ、一番最初に申し上げた部分で極めて重要だと思いますのは、きれいなまちといったときに、一定水準以上のものを作るといったときにその基準を下回る状況を放置したままでやるというのは、施策的な整合性がないよという理解の上に立って、取り分け市の中山間地かな、ああいったエリア、公園とか山の登り口とか、ちょっとしたところに行くと、市内回ったときに、不法投棄をしちゃあいかんという看板があるところにこそ、いろいろ、逆に(不法投棄が)あるから(看板が)立っているのか分かりませんけど、あるんですね。

そして、そういったものを除去するということが必ずしも機動的に行われていないというようなことを何人かの市民の方から聞いたりした覚えがあるんで、まずそれをやるということができないうちにきれいなまちづくりというのはないんじゃないかと思います。

だから今言われたように市内の何カ所、どういう事象が起こっていて、それを各区役所でどういう取組をしていてどういう対策をしているかということをきちっとまず、検証しなきゃいかんと思うんです。

それでその足らざるところを補強するということをもちろんやります。

だけど、そのときの考え方として今私が申し上げた方向で作業してくれという、いわば方向性を提示したということでご理解いただきたいと思います。

その他質問

浪江町長との面会について

記者 平和記念式典に福島の浪江町長がいらっしゃいますけど、松井市長と面会されるとか、ご予定が決まっていましたら教えてください。

市長 申し出を受けていまして今日程調整しています。

ですから、お会いするという予定で動いています。中身はもちろん来てからお話をするということになっています。

記者 浪江町長の方としては、放射線の管理の手帳を出されていますので、原爆手帳とかを出している広島市に助言を求めたいというお話だったと思うんですけど、その点市長が何かお話できるようなことっていうのは・・・

市長 それ以前も、前の場で申し上げました、少なくとも手帳制度に関しての我が市が持っている情報ノウハウは十分お伝えできると思います。もちろん、どういう動きになるかによりますけども、基礎情報として市の取り扱っている手帳制度についての情報提供はできると思います。

記者 すいません。会われるというのは、1対1で面談されるご予定ですか。

市長 私は1対1でいいですが、向こうで町長さんが職員を来させて職員に聴き取らせた方が実務上いいというんだったら、別に職員も入れて聞きます。お会いします。どっちでもいいです。

記者 分かりました。

黒い雨について

記者 黒い雨の件で近く上京されるというようなお話でしたが、日程的には決まっていますか。

企画総務局長 国要望は、30,31日です。

記者 その件で、面会相手は決まっているんでしょうか。黒い雨の件で。

市長 今、アポ取りしているはずです。

記者 大臣に?

市長 もちろん大臣もね。民主党の関係者とかね。当たれる方をアポ取りしてくれというふうに言ってます。

オスプレイの岩国基地への搬入について

記者 オスプレイが昨日岩国基地に搬入されたんですが、改めてちょっと受け止めをいただければ。

市長 受け止めは、ずっと終始一貫しておりまして、本当にオスプレイが地域住民といいますか市民に、危険を及ぼすというような事態が間違いなくおこるというようなことであれば、そこではきちっとした措置をしてくれというようなことを申し述べたいと思います。

今は少なくとも、政府の言っている公式表明あるいはアメリカの言っていることを聞けば、まず説明したいというようなことを言って、それを前提として運航するみたいなことを言ってますから、その動きをもう少し見守っていいんじゃないかなと思うんですね。

多くの皆様、マスコミを通じて、新聞報道とかマスコミを通じて見る皆さんの不安要素っていうのは、そうはいっても実際、運び込んで次への行動対応を目前に控えて、言ってる説明がなおざりになるんじゃないかと。だからそれならばその前の抗議対応を、(搬入を)やめるべきだと、こういういわば疑心暗鬼のスタンスで考えておられると思うんです。

そういう要素が私自身無きにしも非ずというふうな気もしなくもないんですが、ただ公式にきちっとやると言っているその部分についての対応はもう少し慎重に見守りたいと。それが、守られないというようなことであればやはりもの申すべきときにはもの申すと、こういうふうにしたいなと思っております。

記者 強行的に搬入されたという抗議の声も周辺の自治体から上がってはいますが、そこの・・・。

市長 強行的という言葉自体、先ほどの理解からするとですね、入れるということそのものと、入れて全然飛ばさずに置いとくということとが、多分アメリカの方の立場では違うと理解しているんでしょうね。

だからそれを強行と言うかどうかは自分たちが疑心暗鬼がある中でそういう対応を起こすことそのものを称して強行と言ってるんであって、強行の意味もある意味では片側っていうか、政府・アメリカがやってることについての信頼感が置けない立場からの評価の言葉であってね、もう少し冷静に見ていきたいなと思っているということです。

浪江町長との面会について

記者 先ほどの浪江町長の件なんですけど、福島の思いとしてはいろいろ広島に協力というか同じ被爆者としてという思いがあるみたいなんですけど、一方で被爆者の方に話を聞いたりすると、同列にしてほしくないっていうような意見もあって。その辺の福島の思いと広島の受け止めっていうのは、ある分では温度差もあるように思うんですけど、市長としてはどのようにお考えですか。

市長 まさにそこも、私気がかりな点でありまして、町長さんと会う時に間違いなくお話しできるのは、いろんな意味での情報提供は間違いなくできるというふうに思ってます。ですからお話がどうなるかにもよるんですけどね。

いわゆる形式的に今の福島の原発の事故と核兵器による被曝を受けた広島の市民の状況っていうのは、具体的に違うところはいくらもあるわけですね。

まず8月6日の8時15分というあの時間帯に大量の放射能を浴びたと、しかもそれがその当時はそれをある意味では戦争という行為の中で殺意を持ってやった行為で、実際に被害をもたらそうという意図の下にされたその被害者について、その後どう対応するかという問題で取り組まれてきた問題というふうな。

だけどその被害の後遺的な障害は放射能というそのものによってずっと起こっているということです。

福島の原子力発電の場合は、そういった形で兵器を使ったわけではない。エネルギーを発生させるための装置の不具合といいますかね、それが機能しなくなって放射能を発生し始めてそれが続いてて、その発生する地域にいまだに入れない、そしてその時に間違いなく放射能を浴びたというふうに認められる方々がいるというものですからね。

それらについて国という組織、今の国がどういう形で救済策をするか、自治体としてどういう救済策をするかということでいろんな工夫をされてると思うんですね。

ですからそこの違いをまずしっかりわきまえたうえで、我々のしてきたこと、できること、何があるかというようなことをしっかりと話をすれば、今言ったような話を通じる中でいろんなご意見、感想のギャップ(ずれ)は埋められると思います。

その違いについて全然着目せずに似てる似てるという議論をすると、今言われたようにちょっと違うんだがなというご意見が出てきましょうし。その違いを乗り越えて放射能被害を救済するということが重要だというご意見の位置づけもわかると思います。

さらにはそういう放射能被害が出てくる原因というものがよくよく考えればですね、核と人間が共存できないという基本のところがしっかり押さえられていないからこういうふうになるんだというご意見もあるということも十分承知しておりますので、そういったところを含めてしっかりお話しできればなと思っています。

政府のエネルギー意見聴取会について

記者 今週日曜日に政府の意見エネルギー聴取会が広島でもありますけども、この中で政府は2010年の原子力の比率26パーセントを2030年までに、20年後ですね、どうするかということを三択で考えてもらってるみたいなんですけど、0パーセントと15パーセント、最後は20~25パーセントとありますけど、市長は個人的に?

市長 個人的にはノーコメントです、あえて。でも私自身はね、今までのどの提言も今以上にですね、原子力発電に依存しないという方向であるという範囲においてはですね、いいと思っています。あとは、全体のいろんな社会事象とどういう調和を図るかという、まさにエネルギー政策を国の責任において選択していただくという第一義的な責任を持っているところが、やっていただきたいと。個人的にはありますけどね、市長という立場でね、市政を扱ってる人間として、そういう難しい質問はしないでください。お願いします。

※ ( )は注釈を加えたものです。

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配布資料 白島新駅のデザイン見直しにおける「花と緑の広島づくり」の取組について(177KB)(PDF文書)

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