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令和5年第6回教育委員会議(4月定例会)議事録

令和5年第6回 広島市教育委員会議議事録

 令和5年4月19日(水曜日)、令和5年第6回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午後1時30分
 閉会 午後3時11分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 松井 勝憲
 委員 井内 康輝
 委員 栗栖 長典
 委員 秋田 智佳子
 委員 伊藤 圭子 
 委員 西 敦子

3 事務局等の出席者

 教育次長 木村 滋宏
 総務部長 石橋 正啓
 青少年育成部長 橋本 英士 
 学校教育部長 川口 潤
 指導担当部長 中谷 智子
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 山本 雅英
 育成課長 西本 哲也
 教職員課服務・健康管理担当課長 宅見 雄二
 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 菅川 雄二

4 傍聴者等

 1人

5 議事日程

 議題1 「10オフ運動」の令和4年度取組結果及び令和5年度取組概要について(報告)
 議題2 広島市におけるいじめ防止対策等の主な取組について(報告)
 議題3 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

松井教育長

 ただ今から、令和5年第6回広島市教委員会議定例会を開会いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただいて、静粛に傍聴していただきますようお願い申し上げます。
 本日の議事録の署名者は、井内委員と栗栖委員にお願いいたします。
 会議の開催に先立ちまして、改めまして、本年4月1日付けで教育長に就任いたしました松井でございます。今回の会議から、この会議を主宰させていただくことになりました。委員の皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私自身は、昨年まではちょうどコロナ禍ということで、特殊な環境下で教育行政や学校運営においても様々な制約がある中でございましたけど、教育次長として事務局側からこの会議の運営に携わらせていただいておりました。委員の皆様には、毎回、前向きな御意見や御提案をいただいていたと感謝いたしております。
 御承知のとおり、社会経済情勢が急速で大きな変化をしてきており、それと共に、教育行政や教育現場を取り巻く課題も複雑化・多様化してきておりますが、本市では、そうした変化や課題に対応するということで、令和3年3月に、御承知のとおり新しい「教育大綱」を作りまして、目指すべき教育の基本的な方向性や方針、そのための重点的な取組などをまとめておりますので、私としては引き続き、この大綱の内容をまず踏まえつつ、誰一人取り残さない広島らしい教育の推進ということを目指してまいりたいと考えておりますし、その中で、教育の中心は、やはり現場の学校でありますので、子どもたちと直に接する現場の先生方が持てる力を十分に発揮していただけるように、その環境整備ということにも取り組んでいただきたいと思います。
 現在、広島市立の学校は、義務教育であります小・中学校をはじめといたしまして、幼稚園、高等学校、特別支援学校など合わせて232校ございます。そこに通っております児童生徒数は約10万人、教職員が6,000人以上ということでございますので、そうした大きな規模の中で、6年間、教育長を務められてこられました糸山教育長の後を引き継がせていただくのは大変な重責と考えておりますけれど、私なりに広島の未来を担う子どもたちの豊かで健やかな育成を支えられるような教育行政がより良いものになっていきますように、努めてまいりたいと思いますので、委員の皆様と共に会議の円滑な運営に向けまして、引き続きよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、これから日程に入らせていただきます。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題3につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第4号「事務局及び教育機関の職員の分限及び懲戒に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題3については、非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 まず、議題1「『10オフ運動』の令和4年度取組結果及び令和5年度取組概要について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、育成課長から説明をお願いします。

育成課長

 議題1「『10オフ運動』の令和4年度取組結果及び令和5年度取組概要について」、説明をさせていただきます。 
 資料の2ページをお開きください。
 はじめに、1、10オフ運動についてということですが、これは委員の皆様も御承知とは思いますが、SNS等のメッセージのやり取りをやめられない児童生徒の悩みを解決するとともに、規則正しい生活習慣の定着を図ることを目的にスマートフォン等の使用について、児童生徒及び保護者に対し、「夜9時以降はSNS等のメッセージを送信しない」、「遅くとも夜10時までには機器等の使用をやめる」、それから、「家族で話し合って使用に関するルールをつくる」という三つの取組につきまして、広島市PTA協議会や広島市電子メディア協議会、それから小中学校の校長会などと連携をして行っているところです。
 次に、2、令和4年度取組結果については、ア、強化週間における取組の推進として、夏及び冬の長期休業前の一週間を強化週間に設定いたしまして、各学校の児童会・生徒会の協力もいただきながら、規則正しい生活習慣の定着、ルールづくりなどの取組を推進いたしました。なお、資料には記載をしておりませんが、冬の強化週間の取組の際に、家庭での10オフ運動の取組への協力を保護者へ依頼するとともに ルールづくりの好事例などの紹介をしております。
 それから、イ、10オフ運動の周知については、取組が普段から定着するよう、「毎月10日は10オフ運動の日」につきまして、児童生徒に働きかけを行いました。またスマートフォン販売店に対しまして、保護者に対しフィルタリングの機能有効化させることに加えて、家庭でのルールづくりも啓発するよう依頼をしたところです。
 次に、(2)アンケートの集計結果についてです。アンケート調査は、令和4年12月の強化週間後に、各区から1校ずつ抽出した小学校8校の4年生から6年生、それから、中学校8校の全学年の児童生徒を対象に実施いたしまして、小学生で649人、回収率で言いますと90.3%、中学校で言いますと735人、回収率で言うと87.7%から、回答いただきました。アンケート実施校につきましては、毎年抽出するので異なっております。
 そして、以下に、ア、「夜9時以降は送信しない」、「遅くとも10時までには使用をやめる」、次のページに、イ、「家庭でルールを定めている」、「家庭で決めたルールを守れた」、ウ、「強化週間中の睡眠時間(中学生のみ)」、エ、「強化週間の取組を行ってよかったこと」の達成状況等を掲載しております。
 次に、(3)課題と今後の対応についてです。先ほど申しましたアンケートの調査結果とあわせて、説明を聞いていただければと思います。
 まず、ア、小中学校共に、令和3年度の強化週間より「夜9時以降は送信しない」、「遅くとも10時までには使用をやめる」の目標、どちらか一方でも4日以上達成するということにしておりますが、この達成率が低下していることから、強化週間の取組を充実させていく必要があると考えております。また、中学校においては、夜10時以降に学習に使用している生徒も一定数いると考えられるものの、小学生に比べると達成率が低いことから、中学校を対象とした取組を強化する必要があると考えております。
 次に、イ、家庭でルールを定めている小学生の割合が昨年度より低下していることから、スマートフォン販売店等と連携をして、児童にスマートフォン等を貸し与えるタイミングでのルールづくりや、10オフ運動の重要性を呼び掛けていく必要があると考えております。
 次に、ウ、8時間睡眠の確保については、強化週間中の割合はそれ以外の週と比べて高くなっているものの、昨年度と比較すると低くなっていることから、取組を強化していく必要があると考えております。
 次に、エ、中学校においては、「勉強時間が増えた」、「勉強に集中できた」といった学習効果の向上にはつながっていると考えられるものの、「早寝早起き」、「朝食をきちんと食べた」といった項目の割合が低下していることから、生活習慣の改善に向けた取組が必要であると考えております。
 次に、3、令和5年度の取組概要についてです。
 まず、(1)10オフ運動の定着のアですが、7月と12月の長期休業前に実施する強化週間の取組を継続して実施していくとともに、それ以外の期間におきましても、「毎月10日は10オフ運動の日」を生徒会、児童会などの協力を得ながら広く周知していくことで、10オフ運動の定着を図ってまいりたいと考えております。
 次に、イ、各学校の状況に応じて、日頃から10オフ運動に取り組めるよう、家庭でのルールの設定や、その達成状況が記録できるワークシートを提供するなど、児童生徒自らが10オフ運動に取り組める環境づくりを進めてまいります。
 次に、ウ、スマートフォン販売店に対して、児童生徒のスマートフォン購入時に、保護者に対してフィルタリング機能を使用させることに加えて、10オフ運動の取組や、家庭でのルールづくりについて啓発を行うよう働きかけを行ってまいります。
 また、(2)中学校における取組の強化のアですが、スクリーンタイムと体力・運動の能力には関連があるという調査結果もございますので、体力向上研究校の取組と連携をして、10オフ運動の取組を推進したいと考えております。
 次に、イ、引き続き、10オフ運動の強化週間に合わせて、全校一斉生活リズムカレンダー実施週間を実施し、8時間以上の睡眠が確保できるよう、生活習慣の改善を促してまいります。
 続いて、(3)の年間を通した取組の充実のアですが、広島市PTA協議会と連携し、広島市電子メディア・インストラクターによります研修会等において、10オフ運動の重要性について、保護者等に働きかけを行いたいと思っております。
 次に、イ、本市の公式YouTubeチャンネル等のSNS、広報番組、各区役所や大型商業施設のデジタルサイネージなどを活用し、10オフ運動の周知を図ってまいりたいと考えております。説明は以上でございます。

松井教育長

 はい、ありがとうございました。
 ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。

栗栖委員

 毎年、10オフ運動の取組をされているのですが、アンケート結果だけを見ると、前年と比べて大きく改善しているというより、同じような数字となっています。取組後の状況に関して、資料に課題と今後の対応は書いてあるのですが、全体的な現場状況のイメージとしては、育成課としてどういう認識を持っておられるのでしょうか。

育成課長

 はい。認識ですが、率直に言って、やはり、児童生徒やその保護者の意識を変えていこうとするものですので、我々がいろいろな働きかけをしても、なかなか変えていっていただけない部分はあると思っております。しかしながら、うまずたゆまず、例えば、ワークシートなどを活用し、少しずつでも児童生徒が目標を立てやすい、10オフ運動について考えやすい、それから、電子メディアの良い部分と危険な部分を自らが知り、それを実感して適切に使用できるような取組になっていけば良いと考えて、また今年度の仕掛けをしていきたいと考えています。

栗栖委員

 今年度の取組概要について、3ページの3(1)イにもありますとおり、家庭でのルールの設定などをきちんとやっていくことが非常に重要だと思います。友達へメールを返信するために、ついつい夜遅くまで見ていて、だんだん睡眠時間が減っていくということが一番大きな課題だと認識しています。スマートフォンを使って勉強したり音楽を聴くことより、友達との関係での影響というのが一番大きいと思うのです。アンケート結果はこういうかたちで出ているのですが、友達とのメールのやりとりが10時以降に行われている実態や状況について、何か把握されていますか。

育成課長

 資料の2ページの下に、育成課で設定しました目標を達成できなかった理由を載せております。
 小学生につきましては、先ほど音楽のお話もいただいたのですが、「YouTube等の動画や音楽を視聴」、次は、「オンラインゲーム」が理由となっており、栗栖委員がおっしゃった「友だちからのメッセージ等」については、3番目となっています。
 それから、中学校についても、やはり1番は、「YouTube等の動画や音楽の視聴」で、2番目に「友だちからのメッセージ等」が出ております。したがいまして、私たちの分析では、低い年齢の小学生のうちはゲーム機などを使ったYouTube動画などの視聴というところを、家庭の中で約束事を作っていただいて、親も子どもも守っていくように働きかけていくことが大事ではないかと思っております。
 そして、中学生については、栗栖委員がおっしゃいましたように、自分自身はやめたくても、メッセージが送られてくれば、返事をしないと、次の日、学校で何を言われるか分からないとかということを恐れるというようなことはあろうかと思います。したがいまして、家庭でのルールづくりも当然大切なことだと思いますし、友だち同士で約束事をしていくことも、中学生に対しては、働きかけを行っていきたいと思います。今も働きかけなど行っているのですけれども、それを守れるように、ワークシートなどを工夫してやっていきたいと思っております。

栗栖委員

 これまでも対応されているとは思いますが、是非、令和5年度の取組をされる時に、特に、「友だちからのメッセージ等」にターゲットを絞るとか、何か項目をクローズアップして取り組んでいけば、また違った展開が出てくるのではないかと思います。アンケートの集計結果を見ると、やはりそこが1番ネックになっているのではないかと思うので、そのネックになっているところに焦点を絞って対応していくことが良いと思います。実際に、現場のいろいろな方の御意見を聞きながら、改善できるような取組を考えて、こういうチラシをツールとして活用したら良いと思います。

育成課長

 ありがとうございます。お配りしておりますチラシなどについては、昨年度に子どもたちにも配付しているもので、そういうものは活用しているのですけれども、現場の声ということで申しますと、10オフ運動の強化週間の前の関係者会議に、小学校と中学校の校長会の代表者の方にも出ていただいて、いろいろお声を聞きながら対応をさせていただいているところです。
 それから、当課におきましても、校長OBの職員もおりますので、そういった方の知恵も借りながらやっているところですが、栗栖委員がおっしゃっていただいたように、広く総花的でも良いのですが、テーマを決めて、それに特化した形での何か取組というのも、これからまた強化週間に向けて考えさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

栗栖委員

 昨年、ポスターを学校に配付する話が確かあったと思うのですが、実際、ポスターは配られたのですか。

育成課長

 配りました。

栗栖委員

 学校内のどこかに実際に掲示されているのですね。

育成課長

 そうです。教室などに掲示していただくように配付してます。

栗栖委員

 4ページの1番上で、スマートフォン販売店に啓発を行うよう働きかけることについては、3月に協力依頼済みとなっていますが、協力依頼をした後の販売店の対応状況は何かフォローをされていますか。

育成課長

 全てのお店を訪問してはいないのですが、数か所でチラシが置いてあるのを確認しています。

栗栖委員

 毎回は無理でも、販売店の啓発状況を確認したら良いと思います。
 また、中学校における取組の強化として、体力・運動能力とスクリーンタイムに関連があるという調査結果が示されているので、そこに中心的に取り組むなど、めりはりのある対応をして、一つ一つ課題を解決していくことも考えられたら良いと思いました。

育成課長

 ありがとうございました。栗栖委員がおっしゃるとおりだと思いますので、また、体力向上研究校などとも連携して取り組んでいきたいと思っております。

栗栖委員

 限界があると思いますが、一つ一つきちんとやっていくしかないと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

育成課長

 はい。ありがとうございます。

井内委員

 家庭でのルールづくりということについて、小学校で約5ポイント下がっていますね。中学校は、横ばいか多少上がっています。夜9時以降のことは先生が見ているわけではないので、家庭の中で何時まで使用するかルールを決めて、保護者にもきちんと見守っていただくことが非常に重要なポイントになりますね。このデータから見ると、少し保護者の関心も薄れているのではないかと思います。昨年は、ポスターも作られたし、チラシも配っておられますが、本当に見て考えてくれているのだろうかという印象を持ちました。ですから、ことあるごとにこのデータをお示しして、保護者に最大限協力してもらうように、そこを強力に進めていく必要があるのではないでしょうか。

育成課長

 はい。

井内委員

 是非、そこに力を入れていただければと思います。例えば、小学生では8割が家庭でのルールがあるのに、目標を達成したかという質問に変えると、急に半分以下にポイントが落ちています。この目標というのはかなり過敏な部分もあるのだろうけれども、ルールがあるが目標に達していないということは、余り効果上がっていないように、子どもたちも自覚してるかもしれないし、親御さんも思ってるのかもしれないというところに、一生懸命やってきただけに、中だるみという言い方は良くないのだけれども、保護者の方も少し認識が甘くなってるのではないかという恐れを少し感じました。

育成課長

 それにつきましては、昨年の冬の強化週間前に10オフ運動の強化週間の取組ということで、学校にお願いしておりますが、その際に、ルールづくりの例を添えた保護者宛ての文書も作らせていただいているところでございます。
 ただ、数字が上がっておりませんので、やっただけではないかという御批判は甘んじてお受けするのですけれども、ただ我々としても中だるみがしないように、児童生徒自身が考えるようにするとか、保護者へも電子メディアの使い過ぎによってどういう弊害があるのかというところをまた訴えていきたいというふうに思っております。

井内委員

 やはり家庭ぐるみの具体的な運動でないと、なかなか成功しないように思うので、もう少し頑張って達成率を上げていきたいですね。

育成課長

 はい。

伊藤委員

 頭では分かっていてもやめられない部分があると思いますし、また、10時を少し過ぎてもいいのではないか、というような保護者自身の意識の変容があるのではないかと思います。結局、子どもに関しても、その保護者に関しても、なぜそうしないといけないかという科学的なデメリットやメリットを認識した上で納得するものがないと、なかなか行動変容っていうのは起きにくいのではないかと思います。そうなると、やはり総合的な学習や教科の中で、10オフ運動についてみんなで考えて、子どもの方からボトムアップ的にルールを決めていけるようにならないと、つまり、内発的に動機付けられないと、なかなか変わらないのではないかと思います。そういう教科の中で取り組むことに関してはいかがでしょうか。

育成課長

 学校のカリキュラムの中で、教科として、情報モラルや電子メディアの適正な使い方に関して学習する何らかの時間を取っていただいていると聞いております。
 それから、家庭での取組ということに関して、井内委員からの御意見に対して、保護者あてのお手紙を作ったと御説明しましたが、ルールの一つの例として、部屋には持っていかない、10時ぐらいになったら親に預ける、というのはどうかという提示の仕方もさせていただいているところでございます。
 また、長時間の使用について、例えば、ブルーライトの影響によって、使用をやめてもすぐに眠ることができないということに関して、科学的な根拠をどの程度集められるかということはありますけれども、また保護者への働きかけも考えていきたいと思ってます。

伊藤委員

 はい。納得しないとなかなか行動に移せないと思いますので、お願いしたいと思います。授業のカリキュラムの中でどういうふうに取り組んでいくのかを、また、検討していただければと思います。

育成課長

 はい、指導担当と育成課で話をさせていただきたいと思います。

伊藤委員

 よろしくお願いいたします。

西委員

 まず、質問なのですけれども、令和4年度の取組として「全校一斉生活リズムカレンダー実施週間」とありますが、それは4年度からですか、以前から取り組まれていましたか。

育成課長

 以前からでございます。

西委員

 そうですか。この取組は大変良いと思って拝見しました。生活リズムカレンダーを付けることが、将来的には、本人の時間の管理の概念や健康管理につながりますし、あるいは、家族の中でお互いにどういう時間を過ごしているか、一緒に過ごしているとか、一緒にいるけど別々のことをしているとか、といったこれからの家族の在り方の問題にもつながっていくと思うので、そういうことを自覚したり、認識する上でも、この生活リズムカレンダーはとても重要だと思うので、是非続けていただけたら良いと思います。しかしながら、書けと言われたから書くのだけど、毎日の記録をしてどうなるのだろうという考えのお子さんもいらっしゃると思うので、これを書くことの意味、なぜこれをするのか、生活リズムを記録することの有用感をやはりきちんと理解してもらいたいと思います。先ほど、伊藤委員からも、なぜそうするのか納得できるような説明がないと、なかなか本気になれないという御意見がありましたけれど、まさにそのとおりだと思っています。それは、子どもにも保護者にも説明して理解していただく必要があると思います。
 それから、意見ですが、保護者の感覚や受け取り方で、例えば、10時過ぎても少しぐらい触っても良いのではないか、というような変化もあるのではないかという御意見もありました。私も保護者の意識に変容があるのではないかと感じるのですが、逆に、やめなさいと言っても、子どもがなかなかやめない、それをどう強く押し付けるのか、どうしたら子どもが、親が声をかけたことをきちんとやってくれるのか、親も困っているところもあるのではないかと思います。
 先ほど、ルールづくりの例などを示して、プリントでお知らせしていると紹介いただいたのですけれど、例えば、保護者会の中で、5分でも10分でも、スマホの使い方についての家庭でのルールはどうしているのかを親同士が交流できるような時間が取れると良いと思います。既にやっていらっしゃるとは思うのですが、例えば、家族の充電器を並べておいて、決まった時間にそこに戻すルールにすると、充電器にスマホが並んでいれば、家族揃って時間管理をしていることが目にも見えますし、そういう、我が家はこんなふうにしていてなかなか良いですよ、というようなことを、プリントでお知らせするだけではなく、保護者の生の声として、親同士がなるほどと思えると良いと思います。保護者会の中でそういう時間を少し取っていくことによって、悩みを共有したり、情報交換もできますし、他の親とのつながりもできると思うので、そんな方法もあるのではないかと感じたところです。

育成課長

 個々の学校の保護者会について、詳細を把握はしておりませんけれども、育成課からできる働きかけとして、例えば、広島市PTA協議会で小委員会を設けていらっしゃいますので、そういったところでテーマとして取り上げて話をしていただいて、それを各PTAにフィードバックしていただきことや、電子メディア・インストラクターによる出前講座を、PTAからお呼びいただいた際に、お近くの保護者とそういうお話ができるような時間を取っていくような進め方を、育成課から電子メディア協議会に提案をしてみたいと思います。

西委員

 はい、ありがとうございます。例えば、7ページのチラシに「9時までには寝かせましょう」と書いてありますが、親が9時になったから寝ましょうと言っても、なかなかそれはできません。では、9時になったら寝るようにするにはどうしたら良いのか、その次の方策ですね。それについて、こんなやり方もあるよね、みたいに、何々しなさい、10時になったからもう置きましょう、という約束の作り方ではなくて、もう少し踏み込んだ、約束が守れるような具体的な方法が出てくると良いと思います。それが、ただの書面ではなくて、親同士の交流の中で、我が家はこういうやり方をしているよという話ができる機会があったら良いと思いましたので、発言させていただきました。10オフ運動についてまとめたので、次の保護者会では、どのクラスも10分程度は10オフ運動の話をしてくださいといったような働きかけがあっても良いのではないかと感じました。

指導担当部長

 はい、補足します。先ほど、生活リズムカレンダーのところで、効果や根拠を示して取り組むのが良いのではないかというお話をいただきました。小・中学校の保健体育科の時間、今、本市の子どもたちが使っているテキストの中には、睡眠に対する基本的な生活習慣がどれだけ大事なものかっていうことが、多くのページ数を割いて記載されています。心身共に大きく成長する成長期にある子どもたちの健やかな成長のために、生活習慣の確立がどういった影響を与えるものなのか、テキストの中にも随分、データに用いて学習できるようにはなっています。それから、学級懇談会などにおいても、全国学力・学習状況調査や新体力テストの結果が出た後、子どもたちの結果について、全学年、全学級でつまびらかに説明をしていくのですが、その時にも、やはり、学力や体力に基本的な生活習慣がどういった影響を及ぼしているのかをクロス集計されたものを示しながら、保護者にも10オフ運動について御協力くださいということは、話をさせていただいているところです。

西委員

 はい、ありがとうございます。

栗栖委員

 質問です。アンケートは小学校4年生以上ですが、小学校3年生以下は10オフ運動はしているのですか。

育成課長

 現在のところ、4年生以上でのアンケートということになっていますが、10オフ運動は全学年で取り組んでいます。

栗栖委員

 昨年も申し上げたと思うのですが、今は、小学校1年生でもスマホをどんどん使っていますので、低学年でも低学年なりにルールを守っていくことを教えていくことも大事だと思いますので、低学年からしっかりと徹底していただければと思います。小さいうちからの生活習慣化も大事だと思います。

育成課長

 アンケートは1年生から3年生からは取っていませんが、10オフ運動には、小学校1年生から取り組んでいます。
 ここでは10オフ運動ということでのみ御報告をさせていただいておりますが、低年齢ということになりますと、公立私立に関わらず幼稚園、保育園にチラシを配付しています。8ページが幼稚園、保育園の取組のシートになってます。低年齢では、特に保護者に認識を持っていただきたいということで、表面は「スマホ時代の子育て」、裏面は、家族の取組がどういうふうにされるかということと、約束を守ることができれば、お花がきれいに咲くような塗り絵を用意させていただいてます。栗栖委員がおっしゃるように、低年齢のうちからがとても大切だと私も認識しておりますので、引き続き取り組んでいきたいと思っています。

松井教育長

 次の議題では、いじめ防止対策等の主な取組について報告していただくようになっていています。今日、何か回答してほしいというわけではありませんが、10オフ運動は、どちらかというと、SNS自体を健康の問題も含めて過度に使わないようにしようという切り口で取り組まれていて、その中の一つに中学生同士のメッセージのやり取りがやめられないというのがありました。それはやはり、一つ間違うとそれを基に不登校になったり、いじめにつながったりという事案も実際にありますので、授業時間に10オフ運動全体を紹介するのではなくて、いじめや不登校対策での支持的風土の醸成の取組は授業でしているので、その中でSNSの使用がそういうことにつながるかもしれないという取り上げ方はできるような気もしますので、そこはちょうど今から説明していただくのですが、そういうことも含めて、今後検討していただければと思います。

育成課長

 また、連携します。

松井教育長

 それでは、本件についてはこの程度にさせていただきたいと思います。
 続きまして、議題2「広島市におけるいじめ防止対策等の主な取組について」を議題といたします。
 本件は報告案件です。内容について、生徒指導課いじめ対策推進担当課長から説明をお願いします。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 「広島市におけるいじめ防止対策等の主な取組について」、御報告させていただきます。9ページ、議題の2の資料を御覧ください。
 まず1、令和4年度の成果と課題について説明します。
 (1)支持的風土の醸成された学級づくりに係る取組の推進です。一昨年度末の令和4年3月に配付した支持的風土の醸成された学級づくりのためのハンドブックを、生徒指導主事や教育相談・支援主任を対象とする集中研修の際に研修内容として取り入れました。また、指導主事による各学校の訪問や校内研修において、指導助言をした際に、ハンドブックの視点を示すようにして、取組を推進しました。なお、このハンドブックを活用して、年度当初などに校内研修を実施した学校もありました。
 また、指導主事が各学校の支持的風土の醸成された学級づくりの取組状況について、好事例を収集、共有して、本ハンドブックの「学校実践編」としてまとめ、昨年度末に周知しました。この「学校実践編」の中で、本市で発生したいじめの事案を事例化して、どうすればこうした事態を未然に防ぐことができたのかという視点で、支持的風土の醸成された学級づくりについて協議する研修資料も掲載しております。
 この「学校実践編」が、別添資料丸1です。別添資料丸1を御覧ください。
 2ページ、3ページに学級経営の計画とその実践の評価・改善の事例として、戸坂城山小学校の事例、2ページには年間計画、3ページに児童生徒理解の工夫について掲載しております。4ページから6ページは学級活動の事例として、4ページに戸坂小学校の授業づくりの事例、5ページに温品中学校の自己表現力の向上の事例、6ページに可部南小学校の話し合い活動についての事例をそれぞれ掲載いたしました。それから7ページ以降は、いじめ事案から考える支持的風土の醸成された学級づくりに向けた校内研修として、8ページ、9ページ、10ページと三つの事例を提示し、11ページのワークシート、これは令和4年12月に改訂された生徒指導提要に基づいた研修の視点を示したものなんですが、これらをこの「学校実践編」の中に掲載して取りまとめました。
 では、資料9ページにお戻りいただきまして、(2)教育相談の充実に係る取組の徹底です。教育委員会で作成した教育相談に関するリーフレットを活用して、教育相談の意義や具体的な方法、相談に係るスキルなどについて、教育相談・支援主任を対象とする集中研修を実施しました。こうした集中研修の実施や、いじめ対策推進教諭の学校訪問などによる指導助言を通して、特に、小学校において、全ての児童を対象とする個別の教育相談の有効性・必要性等についての理解を広めることで、全ての学校で全ての児童生徒を対象とした個別の教育相談を実施することができました。さらに、生徒指導主事研修におきまして、各学校が実施している生活アンケートやいじめアンケートについて、「アンケートの内容・時期等をスクールカウンセラーに相談して、その見直しを行った」であるとか、「『教室で心配なことはありますか』と直接的なことを問うよりも、『教室の色は〇〇色に見える』、〇〇に入る言葉は何でしょう」というような形で問い、その色を選んだ理由を聞くことで、児童が気持ちを表出しやすくなるように工夫した」などの好事例が交流できました。
 続いて(3)、ライフスキル教育・MLB教育の充実についてです。ライフスキル教育については、これまでに蓄積した実践事例を周知し、各学校における取組の推進を支援することで、実施校が増えました。ただ、実施校は増加していますが、学年で系統性が見られないなど、校内の計画が十分でない学校もあるといった課題も見られました。MLB教育につきましては、今年度からの全小中学校での実施に向けて、昨年11月に開催した生徒指導協議会におきまして、宇品中学校の実践発表を行いました。また、高等学校については、今年度MLB教育一部先行実施を予定しておりまして、そのための指導案検討を行いました。
 (4)学年間・学校間の情報引継ぎの定着についてです。公立・私立の幼稚園長会、保育園長会で統一様式を活用した情報引継ぎの際の成果と課題について聞き取りを行いました。一部幼保小の引継ぎにおいて、「幼保小連携シート」の作成主体について認識のずれはありましたが、全体的には概ね、統一様式を活用した情報引継ぎの有効性を実感した園、学校が多く、情報引継ぎがスムーズに行われていました。また、中高の引継ぎにおいて、一部高等学校側が必要とする情報と中学校が必要だと思い、引き継いだ情報との認識のずれが見られたケースがありましたので、校長会や生徒指導協議会、情報引継ぎは引継ぎシートの受け渡しのみで行うのではなく、引継ぎシートを基に詳細をさらに聞き取るなど、引継ぎシートを活用することの重要性について、改めて周知をしました。
 (5)児童生徒による主体的ないじめ防止に向けた取組の充実についてです。各学校様々な児童会生徒会での取組などを行っているのですが、中でも吉島中学校では、取組をポスターにまとめて、文部科学省主催の「全国いじめ問題子供サミット」でポスターセッションを行いました。別添資料丸2を御覧ください。生徒が発表を行ったポスターです。特に、一番下段の取組ですが、保健委員会が中心となって、言葉のやり取りにはマナーがあると題して、アサーションスキルの向上を目的に、友達から無理な依頼をされた時のコミュニケーションに関わる劇をタイプ別に漫画のキャラクター、これはドラえもんのジャイアン、しずかちゃん、のび太くんに扮して文化祭で行ったというものです。
 では、資料10ページにお戻りいただきまして、続きまして、2、令和5年度の取組の方向性についてです。
 まず(1)、支持的風土の醸成された学級づくりに係る取組の推進について、これは継続していきたいと考えております。
 一昨年度作成したハンドブックと先ほど御説明した「学校実践編」を生徒指導主事や教育相談・支援主任を対象とする集中研修や各学校における校内研修などで活用し、教職員の学級づくりに関する指導力のさらなる向上と各学校における組織的な取組の推進を図ります。また、各学校の学級づくりに関する取組状況などについて、さらに情報収集を継続していき、好事例については、引き続き、「学校実践編」に加えていきたいと考えています。それに向け、教育委員会において、今年度も、支持的風土の醸成された学級づくりのプロジェクトチームを立ち上げ、各学校の好事例を収集するとともに、支持的風土の醸成された学級づくりにつながる授業を実践している学校があれば、その指導案も「学校実践編」に掲載したいと考えています。
 あわせて、令和4年12月に改訂された生徒指導提要に示された支持的風土の醸成された学級づくりに資する四つの視点、「生徒指導の実践上の視点」について各研修等を通して周知していきたいと思います。また、この取組には、保護者や地域の協力が必要なことから、いじめ問題対策連絡協議会、これは警察や児相など、11の関係機関で構成している協議会なんですけれども、この協議会で現在作成中の保護者、地域向け啓発動画、「子どもの笑顔のために~いじめとはどんなもの?~(仮題)」これを別添資料丸3で添付してるものなんですけれども、この資料を7月頃に完成する予定をしておりますので、完成後、学校に速やかに配布して、しっかり活用してもらって、保護者、地域に向けて、いじめの正しい理解と取組の協力を求めることとしております。
 次に、(2)いじめの積極的な認知に向けた教育相談の充実です。これは、拡充していきたいと考えております。
 全児童生徒を対象とした教育相談の実施状況については、一定の成果が見られたことから、今後はアンケートの実施方法を工夫したり、その工夫されたアンケートと教育相談を組み合わせて、計画的に実施したりすることで、さらに積極的にいじめの早期発見につなげていきたいと考えております。そのため、教育相談・支援主任を対象とする集中研修や各学校における校内研修など、教育相談に係る教員の資質向上のための取組を推進し、学校の好事例を研修で共有するなどして、教育相談の一層の充実の重要を図りたいと考えています。
 次に、(3)ライフスキル教育・MLB教育の充実についてです。ライフスキル教育については継続、MLB教育については、拡充していくこととしています。
 ライフスキル教育については、引き続き令和4年度までに蓄積した実践事例や令和5年度に実践した事例を周知して、各学校における取組の推進を図っていきます。また、MLB教育については、今年度全小中学校における実施において、必要な支援や助言を行うとともに、高等学校において、一部先行実施する学校の実践を周知することで、令和6年度から予定している高等学校における全校実施に向けた各学校での取組を一層促進します。
 次に、(4)学年間・学校間の情報引継ぎの定着については、継続していきたいと考えておりまして、昨年度末の引継ぎの状況を把握して、切れ目のない情報引継ぎのさらなる定着を図っていきます。また、今年度は学校間の引継ぎだけではなく、校内における学年間や関係教職員などによる引継資料の活用について、効果的に実践している学校の事例を周知して、引継資料の活用についての充実を図っていきます。
 最後に、(5)児童生徒による主体的ないじめ防止に向けた取組の充実については、継続していきたいと考えておりまして、文部科学省主催の「全国いじめ問題子供サミット」や市PTA協議会主催の「広島市いじめ問題子どもサミット」への積極的な参加を検討するとともに、引き続き各学校の児童会生徒会の取組について、好事例の周知を図っていきたいと考えております。
 以下、参考として、いじめ防止対策に係る学校の取組状況もまとめておりますので、学校の具体的な実践として、御一読いただければと思います。説明は以上です。

松井教育長

 はい。ありがとうございました。
 ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。

栗栖委員

 本市のいじめ防止対策は、非常に充実している取組だと思っております。また、この「学校実践編」は、大変良くできた内容だと思います。よくここまでまとめていただいたと思いますので、これを有効に活用いただくことを、是非、継続していただきたいと思っています。
 こちらの「学校実践編」の7ページに書いてありますように、やはりいじめを未然に防止するためには、支持的風土の醸成された学級づくりに尽きると思います。そういう意味では、この各学校の好事例を具体的なかたちでまとめていただいて、ケーススタディとして、こういう場合にどうしようかという時に、この「学校実践編」が非常に良い教材になると思います。是非、引き続き新しい好事例をどんどん取り入れていただきたいと思います。また、項目ごとに課題もきちんと認識されていますので、そこを押さえながら、少しずつでも進化していただければ良いと思います。
 特に、11ページですが、いじめの積極的な認知に向けた教育相談の充実を拡充と書いていただいているので、前向きに対応していただきたいと思います。御承知だと思うのですが、昨今、茨城大学付属小学校で、国立なので少しルールは違いますけれど、文科省へ報告しなければならないいじめの重大事態を報告していなかったという事案がありました。報道によると、当時4年生の女子児童が同級生から悪口を言われたことなどが原因で不登校になったということです。「学校実践編」にも事例が掲載されていますが、例えば、同級生から悪口を言われて不登校となったらどうするというような、実際に起こったことをベースにした取組もこの教材の中に加えていただいて、広く取り組んでいただきたいと思います。こういうことが起こったというのは、やはりいじめの積極的な認知がどうだったかということだと思います。些細なことでも良いから児童生徒の変化に気がついたら、きちんとみんなで共有して、いじめの積極的な認知という視点を押さえていくことを是非、今年度以降も御対応していただきたいと思います。以上です。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい、ありがとうございます。
 支持的風土の醸成された学級づくりにつきましては、栗栖委員がおっしゃるとおりでして、我々もここがまず一番のベースになろうかと思っておりますので、しっかりここには力を入れていきたいと考えているところです。
 いじめの積極的な認知につきましては、我々もしっかりとどれがいじめ事案に当たるのかというところは、学校にも研修等で伝えてきておりますし、細かい事案についても、学校から報告は受けるようになっております。この度、文科省からも、重大事態について、今までは年に1回報告をするような形であったのですけれども、内容によっては、事案が起きた時点ですぐ報告をするようにという通知も来ておりますので、しっかりその辺も国とも連携を図りながら、対応していきたいと考えております。

栗栖委員

 そうですね。それと合わせてですが、10ページの(5)児童生徒による主体的ないじめ防止に向けた取組の充実で、吉島中学校の例が紹介されていて、やはりこれも非常に大事なことだと思います。
 各学校で主体的に取り組んでいただくような働きかけも、是非、積極的にお願いしたいと思いますし、良い事例があれば、どんどん紹介していただいて、全市的に広げていければ良いと思いました。よろしくお願いしたいと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 やはり子どもが自主的に考えて取り組むと、子ども自身も、それを受けた周りの生徒たちも守っていこうという気持ちがより育まれると思いますので、この辺も、いじめの未然防止、支持的風土につながると思っておりますので、しっかりおっしゃるように、好事例をどんどん周知していきたいと思います。ありがとうございます。

秋田委員

 この「学校実践編」はとても良くできてるなと思いました。質問ですが、「学校実践編」の2ページに戸坂小学校の年間計画が載っていて、その中に、資料の9ページにある「生活アンケート」や「いじめアンケート」は載っていないのですが、これらのアンケートの実施時期は、学校が自由に決めるものなんでしょうか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 この生活アンケートやいじめアンケートは、事務局が実施時期を決めているものではなく、月に1回しっかりやってる学校もありますし、第1四半期、第2四半期に1回ずつ行う学校もあり、学校ごとで異なります。「学校実践編」の実践紹介の年間計画では、年間通してこういう状態がこの時期に見られるというところを示してあるので、その中で、アンケートの実施や活動の時期などを考えていただくことになります。

秋田委員

 学校やクラスごとにアンケートを行う時期の違いはあるかもしれませんが、この戸坂城山小学校の事例の中に、この時期にしたら効果的だったといったのがあれば、盛り込んでもらったら良いと思いましたので質問しました。
 それから、MLBの説明をもう一度、日本語でお願いします。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 以前は、命を大切にする教育という呼び方で、今は言葉を変えて、SOSの出し方に関する教育と呼んでいます。MLBというのは、広島市がオリジナルでネーミングしたもので、メイキング・ライフ・ベターということで、生活をより良くという意味の頭文字を取って、MLB教育と呼んでいるところです。これは、小学校5、6年生と中学校1、2年生と、予定では高校1、2年生で年間1時間の学習ですけれども、スクールカウンセラーと一緒に行います。例えば、中学校の授業であれば、友達から「死にたい。でも、誰にも言わないで。」という相談を受けて、「誰にも言わないで、と言われたので、誰かに言ったせいで、亡くなったらいけないけど、自分一人ではどう対応したらいいか分からない。」と考えた時などに、どうすべきかを学ぶような学習をしております。

秋田委員

 分かりました。それから、資料の10ページの(4)の後段に引継ぎのことが書かれていて、生徒の引継資料に必要な情報が書かれていなかったとか、必要だと思われる生徒の引継資料がないなど、ずれが見られたっていうのは、なるほどと思って読ませていただきました。環境が変わると同じ子どもでも不都合がきたして、中学校では特に支障がなかったのに、高校では支障をきたすということもあるので、子ども自身が変わるので、やはり認識のずれというだけではなくて、環境が変わることによる状況の変化というのがあると思うので、とても難しいことだと思いますが、幼稚園、小学校でもそうですし、また、家庭では特に問題がないのに、学校では問題があるというふうな環境の違いもあると思うので、やはりおかしいなという時には、連携すべきところの担当者同士が電話でも聞き取りをして埋めていくしかないのかなとは思うのですけれど、そこが非常に教員の多忙の中でどこまでできるかというところで、場合によっては、その通級の特別支援教育の理解のある方、あるいは養護教諭などの専門的な助言も受けながら引継ぎをしなければならないのかなというふうに思いました。
 例えば、交通事故で高次の機能障害となって、広島市のリハビリテーションセンターでリハビリを受けていた人が、広島県リハビリテーションセンターに移ったら、前にできていたいろいろなテストの結果が非常に悪くなったりして、同じ人で、同じ専門家がテストをやってるのに、結果が違うから、なぜかというのが疑問になったりするのですけれど、病院が変わると、トイレやシャワーの場所も違い、病室も先生も看護師もみんなが変わるので、認知症の方が別の施設に移ったら、認知症が非常に悪化するのと同じで、そういった環境の変化で、非常に支障をきたすっていうことを認識した上でやらないと、当事者が困られるのかなと思いますので、そういったことを各園や校長会や生徒指導協議会で、重要性について連絡したということですが、この場で取れる時間は限られていると思うので、こういうギャップがあった意見について、こういうフォローをしてうまくいったといった、できることは限られるとは思うのですけれども、こんな感じの何か、そうなのかって、みんなが見れば助かることがあると良いのかなと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 引継ぎについては、確かにどういうふうにしっかり好事例を周知していくかっていうところはあろうかと思いますが、それも含めて、単に資料を渡して終わりではなくて、先ほど秋田委員がおっしゃったように、この子についてもっと知りたいことがあれば、例えば、高校の方から中学校の方に連絡をされるとか、シートは、あくまでも、協議の材料として、それを基にどういう子かということを、お互いが理解できるようなものになったら良いと考えてはいるところです。
 また、先ほど秋田委員がおっしゃったように、環境が変われば子どもの状況も変わると思いますので、記載内容についても、中学校で、例えば、「リーダー性がある」というように主観で記載するのではなく、この子は、こういう場面でこういう言動があった、など、客観的な事実を記載して、こういうことがあったというところで、そこを高校でどう判断するかとかいうような形の引継資料にしていけたら良いと考えております。

秋田委員

 お願いします。

松井教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次の議題3につきましては、冒頭でお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴の方は退席していただきますようにお願いいたします。

 (非公開部分省略)

松井教育長

 以上で議題は全て終了いたしました。
 これをもって、令和5年第6回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。 

7 議決事項

議案番号

件 名

議決結果

21 教職員の人事について 原案可決

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