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令和3年第14回教育委員会議(11月定例会)議事録

令和3年第14回 広島市教育委員会議議事録

 令和3年11月24日(水曜日)、令和3年第14回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午後1時30分
 閉会 午後3時31分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 糸山 隆
 委員 井内 康輝
 委員 栗栖 長典
 委員 秋田 智佳子
 委員 伊藤 圭子
 委員 西 敦子
 

3 事務局等の出席者

 教育次長 松井 勝憲
 総務部長 横山 元信
 青少年育成部長 中谷 智子
 学校教育部長 野間 泰臣
 指導担当部長 川口 潤
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 平山 高成
 教育給与課長 横見 環司
 育成課長 西本 哲也
 放課後対策課長 橋本 飛雄馬
 教職員課長 森田 健嗣
 生徒指導課長 横山 善規
 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 菅川 雄二
 市民局生涯学習課長 田渕 哲則
 市民局文化振興課長 横山 徹也
 市民局文化振興課広島城活性化担当課長 木本 卓夫

4 傍聴者等

 3人

5 議事日程

 議題1 「青少年からのメッセージ」の募集結果について(報告)
 議題2 令和4年広島市成人祭の開催について(報告)
 議題3 令和2年度不登校・暴力行為・いじめの状況について(報告)
 議題4 博物館に相当する施設の指定について(議案)
 議題5 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)【非公開】
 議題6 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長 

 ただ今から、令和3年第14回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いを申し上げます。
 本日の議事録署名者は、秋田委員と伊藤委員にお願いします。
 それでは日程に入ります。
 本日の議題はお手元の議事日程のとおりです。
 本日、審議予定の議題5については、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第6号「教育事務に関し、市長が作成する議会の議案に対しての意見の申出に関すること」に該当し、議題6については同項第3号「教育次長、部長、担当部長、医務監、課長、事務長、担当課長、校長、園長その他課長相当職以上の職位の任免に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
  (異議なし)
 異議なしと認め、議題5及び議題6については、非公開として審議することに決定いたしました。それでは、議題に入ります。
 議題1「青少年からのメッセージの募集結果について」を議題とします。
 本件は報告案件です。育成課長から説明をお願いします。

育成課長

 議題1「『青少年からのメッセージ』の募集結果について」、説明をさせていただきます。
 資料の2ページを御覧ください。
 1の事業の目的は、青少年の自己表現や自己実現の機会を提供して青少年自身の人格形成に資するとともに、地域社会における青少年の健全育成に対する関心を高めるものです。
 2の(1)テーマにつきましては、今年度は、子どもたちが自分の望む広島の未来をイメージすることを通して、現状を見つめ直し、実現のためには何が必要かを主体的に考える機会とするため、「こんな広島がいいな」としました。
 (2)及び(3)は、記載のとおりです。
 (4)募集期間は、本年6月1日から7月2日までとし、市内の全小学校、中学校、高等学校、特別支援学校へ応募用紙を送付するとともに、広島市立の学校には、校長会を通じて、教育活動の一環として取り組んでいただくことなどをお願いしています。
 (5)募集結果は、表の網掛けの部分ですが、作文の部門が14,599点、漫画・イラストの部門が478点の合計15,077点で、昨年度を上回る応募をいただきました。児童生徒の実体験に基づくことがしっかり伝わる良い作品がたくさんありました。
 3ページを御覧ください。
 (6)選考は、9月28日に審査委員会を開催しました。審査委員は作文部門、漫画・イラスト部門ともに10名で、委員の名簿は4ページに記載していますので、後ほど御覧ください。
 作文部門は、「小学生の部」、「中学生の部」、「高校生・一般の部」に分けて、漫画イラスト・部門は一括して入選作品を選考しました。
 入選作品数は、合計66作品で、内訳はこちらに記載のとおりです。
 (7)表彰は、例年入選者のうち金賞、銀賞、銅賞の入選者につきましては、11月に開催の広島市青少年健全育成市民大会で表彰していますが、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響で大会を中止いたしましたので、12月にオンラインによる表彰式を実施する予定としています。また、金賞、銀賞、銅賞以外の入選者についても、賞状を作成し、所属校において表彰していただくこととしています。10月に開催されました各校種の校長会におきまして、入選した児童生徒だけでなく、作品を応募してくれたたくさんの児童生徒の努力をしっかりと褒めていただくようお願いをしたところです。
 (8)作品の活用については、入選作品を掲載した作品集を各学校や公民館等の関係機関及び地区青少年健全育成連絡協議会に配布するとともに、各学校へのデータ配信や本市ホームページへの掲載などにより、多くの方の目に触れるようにしたいと考えています。
 なお、委員の皆様にも別途作品集をお配りしますので御覧いただければと思います。
 最後に、(9)その他です。今年度のテーマ「こんな広島がいいな」は、本市の掲げる「平和文化の振興」の取組になじむことから、公益財団法人広島平和文化センターが別途、応募作品の中から日常生活の中で平和を感じることが表現されている作品を選考し「平和文化賞」が贈られます。こちらもオンラインによる表彰式で一緒に表彰することとしています。
 「青少年からのメッセージ」の募集結果につきましては、以上です。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。
 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 毎年のことですが、この「青少年からのメッセージ」は非常にすばらしい取組だと思っています。今年は、非常に親しみやすい良いテーマだと思いましたが、どういう経緯でこのテーマになったのか背景を教えてください。

育成課長

 背景については、昨今のSDGsに関する取組で、児童生徒が環境や人権の問題などを学校で勉強し、平和についてもいろいろ学んでいる中で、子どもたちが将来の広島というものをどのように描いているか、そしてそれを実現するためにはどのようにしたらよいと考えているのか知りたいと思い、このテーマを選定いたしました。

栗栖委員

 地域活性化ということが盛んに言われていますが、広島という地域をベースに児童生徒の皆さんが主体的に考えるのは非常に良いと思いますし、(作品集を)楽しみに読ませていただきたいと思います。
 それから、(9)の平和文化賞が贈られるのは今年度が初めてですか。

育成課長

 今年度は、(公財)広島平和文化センターが行う体験学習・平和学習のテーマが「未来の広島」ということで、本作品の中から「平和文化賞」も差し上げたいというお話がありました。
 来年度は、テーマにもよるかと思いますが、(平和文化賞は)今年度のものと考えています。

栗栖委員

 広島と平和は密接に関連がありますから、平和と結び付けて優れた作品を表彰することもすばらしい取組だと思います。受賞した皆さんに敬意を表しますとともに、是非、こういった取組を続けていただきたいと思います。

井内委員

 3ページの「審査委員の主な意見」を大変興味深く読みました。一番下に、「人との関わりの中で挨拶の良さや大切さについて気付いていることがわかって嬉しかった。」というコメントがあり、「こんな広島が良いな」というテーマとは少し無関係なようにも見えますが、子どもたちがどういうまちを作ったら良いかということについて幅広く考えてくれていると思います。我々として、子どもたちに期待したいと思います。作品集を読むのが楽しみです。
 もし、こういった審査委員の意見が出た作品が入選していなければ、どんな作品だったのか参考に教えていただけますか。

育成課長

 例えば、「笑顔で人と接する」、「挨拶を大事にしたい」といった内容の作品が作品集に掲載されています。

伊藤委員

 本当に良いテーマだと思いました。このテーマでSDGsの観点から作品を作っている応募者が多かったということは、これからの未来を作っていく人たちに、こういう観点から考える機会があったということで、すごく良かったのではないかなと思います。
 応募は、学校単位それとも個人単位が多いのでしょうか。

育成課長

 比べてみますと、学校単位で取り組んでいただいた方が多かったのではないかと思います。

伊藤委員

 学校での各教科の授業や総合的な学習に連動することによって、より学びも深まっていくのではないかなと思いました。また、来年度も各学校への周知をよろしくお願いします。

糸山教育長

 平和文化賞は決まったのですか。

育成課長

 はい、決まっています。

糸山教育長

 (平和文化賞と)こちらの賞と重なっている作品がありますか。

青少年育成部長

 重なっている作品は無いと聞いています。
 教育委員会でも平和に触れてある作品を随分選びましたが、(公財)広島平和文化センターは小・中・高で1点ずつと選ぶ数が少ないこともあり、重複することはありませんでした。

糸山教育長

 それでは、本件については、この程度にしたいと思います。
 次に、議題2「令和4年広島市成人祭の開催について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、育成課長から説明をお願いします。

育成課長

 議題2「令和4年広島市成人祭の開催について」、説明をさせていただきます。
 資料の5ページを御覧ください。
 1の日時、2の会場につきましては、記載のとおりです。こちらにつきましては、7月27日の教育委員会議で皆様に報告をさせていただいたところです。
 それから、3の主催、4の企画、5の対象につきましても、資料の記載のとおりでございます。
 6(1)テーマについては、令和4年広島市成人祭実行委員会で決めたもので、「かけぬけろ今を 乗り越えよう 君と手をとって」となっています。
 決定の理由を読ませていただきます。
 新型コロナウイルス感染症の出現により、私たちの生活は一変しました。世界中が分断され、停滞し、閉塞感に包まれています。しかし、コロナ禍とも呼ばれる困難な状況にも、人類は屈することなく、新しい時代のあり方を模索しています。この時代に二十歳という人生の節目を迎える私たちは、人と人とがつながることのあたたかさ、大切さを実感しています。この先、どんな困難に遭遇してもあきらめることなく、困っている人がいれば、その人の手をとり、一緒に歩む人になりたい。かけぬけろ今を!困難の中でも私たちは歩みを止めず、未来に向かって歩み続ける。私たちの決意を力強く表現したこのテーマは、同じ世代のみんなへのメッセージです。
 次に、(2)成人式は、令和3年と同様に、プログラムを簡素化し、時間を短縮することとしております。式典の内容については、資料に記載のとおりです。
 次に、(3)同窓広場は、密集回避のため各部入替制としています。
 7、記念品は、オリジナルスマホスタンドです。こちらも令和4年広島市成人祭実行委員会で決定しています。
 それから、8、その他については、主に感染症予防対策などを掲げています。
 まず、12月初旬に発送いたしますけれども、新成人に対する案内はがき、本市ホームページ、公式SNS等で発熱等の症状がある者などへ参加を控えることの他、新たに新型コロナウイルスワクチンを接種することについて呼びかけを行いたいと思っています。
 次に、開催に当たりましては、参加者全員のマスクの着用、手指の消毒設備の設置、室内の換気等、基本的な感染防止対策を講じるとともに、ホールへの出入り時の密集を回避できるよう、通路は一方通行として新成人を誘導することにしています。そして、各部の終了時には椅子等の消毒を行います。
 また、式典終了後は分散退場を行い、退場時のアナウンスで新成人に対する帰途の行動、マスクの常時着用、密集の回避、交通機関の分散利用等について注意喚起を徹底したいと思っています。
 また、例年開催しています抽選会、市政啓発コーナー等のサブホールイベント、それから着付け直しコーナーなどは中止します。
 それから、密集回避に向けた座席の都合上、来賓の参列につきましては、広島市議会議長と文教委員長のみ、主催者側の参列は市長と教育長、教育次長のみとさせていただきました。
 最後に、一番下の米印(※)ですけれども、新型コロナウイルス感染症の急激な感染拡大等に伴います、会場の閉館などによる実施が困難になった場合は、延期またはオンラインによる開催へと変更いたします。なお、新成人には案内はがきなどにより、関係事業者には個別に依頼するなどして、本市公式LINEアカウントへの登録をお願いしています。開催方法を変更する際には、その内容をLINEのプッシュ通知で連絡するとともに、本市ホームページ等による周知を行う他、大学など関係機関へ周知を依頼することとしています。令和4年広島市成人祭の開催についての説明は以上でございます。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。
 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 最近、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきておりますので、予定どおり開催できたら良いと思います。また、開催に当たって是非お願いしたいのが、8の一つ目の徹底と、三つ目の帰途の行動への注意喚起です。おそらく久しぶりに同級生に会って懇親会なども開かれると思うので、節度ある対応を心掛けてもらうようあわせて周知していただきたいと思います。今年5月の成人祭はオンライン開催となりましたが、その日に本通りを歩くと、着物の女性が非常に多くてとてもにぎやかでした。成人祭が発火点になって新型コロナウイルス感染が拡大したと言われないようにしたいと思います。
 それから、昨年の対象者が今年も参加できるというのは、オンライン登録などで手続きをされているのですか。

育成課長

 広島市公式LINEへの登録につきましては、既に登録できるようにしています。先ほど申しましたように、新成人に案内はがきを出しますので、はがきに掲載されたQRコードを使っていただいて、なるべく簡便に登録していただけるように用意しています。

栗栖委員

 そうですね。

育成課長

 それから、令和3年5月の対象者については、特段、案内を差し上げているわけではなくて、せっかくの式典の雰囲気を味わえなかったということですので、希望者がいらっしゃれば入場していただくということで対応していこうと思っています。

栗栖委員

 今年の成人祭はそういう(雰囲気を味わう)機会がなくなったわけですから、是非、積極的にPRしていただいて、出来るだけたくさんの希望者に参加していただけるように工夫していただきたいと思います。

西委員

 ただ今の質問の繰り返しになるのですが、令和3年広島市成人祭の対象者への連絡へはどのような形でしておられるのでしょうか。特に通知はないとおっしゃられたと思うのですけれども。

育成課長

 広島市のホームページで呼びかけを行っていきます。

西委員

 はい。分かりました。過ぎ去った対象というだけではなくて、せっかくの式典に参加できなかったという思いがあるでしょうから、一人一人を大切にするうれしい配慮だと感じました。
 開催につきましては、本年度はオンライン開催でしたので、なんとか開催になればと良いという願いは持っております。新型コロナウイルス感染症対策については、いろいろ神経を使っていただくこととなると思いますが、どうぞ、よろしくお願いいたします。

井内委員

 参加者には、案内はがきに記載されたQRコードを使って出席の登録をしてもらうのですか。

育成課長

 はい。

井内委員

 つまり、氏名などを登録するのですね。

育成課長

 出席の登録ではなくて、あくまで不測の事態が生じた時にこちらからお知らせするために、登録していただきますので、個人情報(氏名など)を登録していただくわけではありません。

井内委員

 他の政令市のニュース報道を見ていましたら、ワクチンパスポートのような2回接種しているかどうかの証明を(成人祭の)入口で提示させ、まだワクチンを打ってない人や事情でワクチンを打てなかった人は、その場で簡易な抗原検査を行うという方法を取るということでした。感染予防を行うと同時に若者に対するワクチンの接種率を上げるという効果もあると思うのですが、広島市ではそういうことは考えていないのですか。

育成課長

 検討に当たり各指定都市の状況を調べたのですが、ワクチン接種そのものが義務ではありませんので。呼びかけているところが他に一市ありまして、他の市はまだそういうことも考えておられなかったようですので、あくまでもワクチンの接種を考えてくださいという呼びかけにとどめています。

井内委員

 マスクをしていてもある程度の大人数が密集して入って来るので、もう一歩踏み込んで、むしろ広島市としては万全の対策を講じていることを推進的に行うというのも一つの手ではないかと思います。確かに、(ワクチン接種は)任意であり自由はあるのですが、やはり他者に感染させることに対して全員が注意していかなければならないので、せめて抗原検査を受けてくださいと言ってもいいのではないでしょうか。もちろん無償なのですから、成人祭に参加することで特別の負担をかけるわけではないという意味があると思います。ですから、LINEの登録をする時に、個人情報を集めることに対しては問題があるかとも思いますが、感染対策という面で言えば、ワクチンパスポートに類似した方法としてワクチン接種が済んでいるかどうかを調べるのも、ある意味、若い人たちがどの程度関心を持って対策を立てようとしてくれているかということに対する調査にもなりますので、検討しても良い気がするのですが難しいでしょうか。時間が足りませんか。

育成課長

 先ほど言いましたように、接種自体が義務ではないので、「調べるから(証明を)出しなさい。」とはさすがに我々としてはお願いしにくいということがあります。

井内委員

 結果として調べることになるという考えです。義務ではないということをおっしゃれば、欧米などで、ワクチンを打つことや義務としてマスクをすること、あるいは公的な機関がいろいろと規制することに対してものすごい反対があるという状況もよく理解できます。日本の今の実情はそれなりに評価するべきだと私自身は思っています。皆がマスクすることや密を避けることを注意したからここまで来たと思います。なぜ日本の感染率がこんなに低いのかということについての意見はいろいろありますが。2ヶ月先に開催される何千人も集まる会について、小規模な市だけども、そこまでやろうとしている市があるということはやっぱり考えておくべきかもしれません。もう日にちがないですし、今の段階で言うのは、技術的な面で準備が大変だというのはよく分かるし、義務ではないから、参加する新成人にそこまで強制することはできない、成人祭という祝福すべき日にそういうことをするのが適切でないという判断であれば、私も意見を引っ込めますけれども、もし、こういうことが今後も続き、集団で集まるなら、そういうことも考えておくべきではないかという気持ちでいます。以上です。

糸山教育長

 事務局から何かありますか。

青少年育成部長

 はい。密を避ける対策として一番に考えているのが分部制です。これまで一つにまとめていた内容を4部に分けることによって、大体1回当たりの最大人数が2,000人程度になるのではないかと考えています。サンプラザの会場は4,000人程度の収容が可能と聞いていますので、大体半数程度の人数で、間隔を空けながら座っていただきます。会場に入る時にも一方通行にして誘導を行います。まずは、密を避けるというところをしっかりと私たちが行います。それから、あとは基本的な対策ですが、手指の消毒や検温を行います。先ほど(育成)課長が申し上げましたとおり、確かに「ワクチンを打って来てください」と言えたら良いのですが、義務ではない、受けたくても受けられない人もいるというところから、呼びかけやお願い程度にとどめています。
 他都市の状況も、これから見ていきたいとは思っています。御心配をおかけします。

糸山教育長

 はい。井内委員のおっしゃることも分かります。例えば、コンサートのようなイベントを開催する時にワクチンパスポートの提示を前提条件にする、あるいは入口でのチェックを前提にするといったことは今でも行われています。大人数が集まるイベントにも二つ種類があって、自由に自分で参加したいものと、今回のように対象者が二十歳になる人で、全員に案内を出す集まりがあります。全員参加の集まりを分かりやすく言えば、例えば卒業式があり、ワクチンパスポートで出席者を制約しますという話になると、恐らく、いかがだろうかということになると思っています。成人祭は自由参加で義務ではありませんけれども、対象者には全員平等に案内を出します。招待状を出して、あとはそこに来るということですから、そこにもう一つ、ワクチンパスポートということを条件化するのは、ちょっと馴染みにくいかなということで、今は考えておりません。そういうことで、こういう扱いにして、万全を期そうということでやらせていただいているところです。やはり、イベントによるのだと思います。ただし、ワクチン接種に関しては、公衆衛生上もしっかり皆さんに打っていただきたいという思いがあるので、案内の中に皆さん接種してくださいということを入れるというところで、この1月の成人式を開催するという思いでおります。そういうことで、御理解いただければと思います。

井内委員

 はい。分かりました。

秋田委員

 帰宅するまでマスクを常時着用するということを強調していただきたいです。また、若者に倦怠感や味覚障害などの後遺症が非常に多いということを、誘導の注意喚起のときにでも入れていただきたいと思います。以上です。

育成課長

 はい。分かりました。

糸山教育長

 はい。その他はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、本件については、この程度にしたいと思います。
 次に、議題3「令和2年度不登校・暴力行為・いじめの状況について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、生徒指導課長及び生徒指導課いじめ対策推進担当課長から説明をお願いします。

生徒指導課長

 議題3「令和2年度不登校・暴力行為・いじめの状況について」報告をさせていただきます。
 9月の教育委員会議で「広島市教育委員会事務点検・評価報告書」の協議をした際に、不登校等の各項目について人数や件数及びその推移等を説明しておりますので、本日は、10月に文部科学省が全国のデータを公表したことを踏まえ、お手元の資料に沿って、主な調査項目について、結果等を報告させていただきます。
 まず、資料の7ページでございます。令和2年度の不登校児童生徒数は、小・中・高等学校合わせて2,162人で、平成29年度以降、増加を続け、ここ5年で約2倍となっておりまして、大変憂慮すべき状況が続いていると認識をしております。増加した要因としては、様々な事柄があると考えられておりまして、平成29年3月に施行された教育機会確保法で示された、登校という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指すといった趣旨が徐々に浸透し、保護者の子どもの学びに係る意識についても、「無理に登校しなくても」など、多様化していること、近年、フリースクール等の民間施設も急激に増え、子どもの特性等に応じて、多様な学びの場、学びの形が提供されるようになったこと、さらに良好な人間関係の構築が苦手であったり、学習についていくことが難しかったりする課題から、登校を渋る事例もあることなどが考えられると思っております。
 次に、令和元年度以降、お手元の資料の3、高等学校の部分ですが、高等学校の不登校生徒が急激に増加していることについて、その要因としては、平成30年度から新たに地域にある定時制高等学校等が統合され、広島みらい創生高等学校が開校いたしました。その後、年次進行で在籍生徒数が増えております。広島みらい創生高校に在籍する生徒の特徴として、約6割から7割の生徒が不登校経験を持っておりまして、入学後、新たな環境で頑張れている生徒も数多くおりますけれども、少し頑張りがしんどくなって欠席が増えてしまうといった傾向も見られるようです。令和2年度、高等学校の不登校生徒数が令和元年度に比べると、1名しか増えていないということは、これは、広島みらい創生高等学校の不登校生徒数が、在籍生徒数が年次進行で毎年度240名ずつ増えるにも関わらず大きく増えていないといったことが要因の一つで、個々の生徒の実態に応じて、履修の在り方や、SST、ソーシャルスキルトレーニングなどの取組の効果も一定程度あるのではないかと考えております。
 次に、説明資料の8ページを御覧ください。
 下半分に欠席日数別人数のグラフと表を載せております。年間30日以上の欠席がある不登校児童生徒のうち、90日以上欠席した児童生徒の割合は、前年度より小学校で増加し、中学校で減少しておりますが、双方とも全国平均と比べると小中学校とも低くなっております。逆に、欠席日数が30日から90日未満の児童生徒が小学校で約63%、中学校で約42%と、全国と比べると高くなっております。平均すると、週1日から2日程度欠席するとこのぐらいの日数になりますので、こうした児童生徒には早期から個々の児童生徒の実態を把握して、必要な支援を行うことで、少しでも状況の改善ができるのではないかというふうに考えております。
 それでは、説明資料9ページを御覧ください。
 不登校児童生徒が、相談、指導を受けた学校外の機関や学校の職員の状況です。令和元年度に比べ、下の表の中にありますが、学校外の施設等での相談指導を受けた児童生徒数が、小学校では270人から405人に、中学校では332人から453人に増加しております。これは、学校外、上のふれあい教室から真ん中辺にある民間団体までの合計の数の数を申し上げました。小学校で約40%から51%増加しており、中学校では32%から約40%に増加しております。特に、先ほど述べました、近年増えているフリースクール等の民間施設を利用している児童生徒数の増加が顕著となっております。こうした状況から今後より一層、学校は関係機関や民間施設等との連携を図っていく必要があるというふうに考えております。フリースクール等の民間施設との連携については、令和元年度から、学校、教育委員会と民間施設等との意見交換会を開催しております。学校が民間施設等に通い児童生徒を指導要録上出席扱いにしている施設に対して、意見交換会の案内をさせていただいておりますが、その施設の数は、昨年度は35施設だったものが今年度は約50施設参加、意見交換会の参加も昨年度21施設だったものが今年度は31施設と、増えておりまして、意見交換会に参加した施設からは学校との連携が随分スムーズにできるようになっているといった肯定的な意見を多くいただいておりまして、学校と民間施設等との連携は進んでいるものと考えております。
 一方で、グラフの右端及び表の一番下にあります、学校内の担任等とのつながりのみの児童生徒の割合が、小学校39.2%、中学校52.3%と非常に高くなっておりまして、どの相談機関等にもつながっていない児童生徒に対して、どのように支援し、状況の改善を図るかが重要な課題の一つであり、この視点から不登校支援対策の充実を図ることが必要であるというふうに考えております。
 続いて、説明資料10ページを御覧ください。
 暴力行為の状況についてです。令和2年度の暴力行為の発生件数は、小中高校合計で1,283件となっており、小学校では140件増加しておりますが、逆に、中学校、高等学校では、減少しております。また、1,000人当たりの発生件数は小中学校とも全国平均を上回っている状況です。全国平均よりも高くなっている要因としては、本市ではいじめ見逃しゼロを目指して、いじめの積極的な認知を進めているところですが、いじめのうち、叩いたり、蹴ったりするなどの故意に有形力を行使するような行為があった場合は、暴力行為として扱うよう指導を続けていること、また、些細なケンカやトラブルについてもそういった行為があった場合は暴力行為として報告するようになっていること等の影響があるものと考えております。言い換えると、大きなケガに繋がるような重大な暴力行為といったものは、ほとんど見られない状況です。
 次に、小学校において暴力行為が増加している要因としては、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、学校生活において、ソーシャルディスタンスの確保や、授業や行事等で子ども同士の関わりの場面を制限せざるを得ない状況が続いております。このことが後に報告させていただきます、いじめの認知件数では減少する要因の一つとなっていると考えておりますが、逆に、子どもたちの人間関係を構築するスキル等を育むという点では、場の提供が制限されているとも考えられると思っております。
 資料の11ページを御覧ください。
 学年別加害児童生徒数のグラフと表があります。暴力行為の増加の多くが小学校の低学年と中学年に見られることから、また、発達段階を考えても、言葉で上手く表現できず、つい手が出たり、物にあたったりという形で表れているといったことがあるというふうに考えております。コロナ禍の影響はまだまだ続き、様々な制限がこの後もあると思うのですが、日々の学校生活の中で良好な人間関係を構築する工夫をより一層充実させる必要があるというふうに考えております。また、特定の子どもが繰り返し暴力行為を起こしてしまうという事例が一定数見られます。こうした事例では、加害児童生徒に感情のコントロールが上手くできなかったり、発達上の課題が見られたりすることもあることから、学校だけではなく、関係機関とも連携した継続的な取組が必要であり、学校は個々の児童生徒の実態に応じて対応できるよう、粘り強く取組を続けているところでございます。不登校、暴力行為についての報告は以上でございます。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 次に、いじめの状況について報告いたします。資料の12ページを御覧ください。
 令和2年度の本市のいじめの認知件数は3,620件で、前年度より1,105件減少しております。これはコロナ禍において、学校が一斉臨時休業となり、授業日数が短縮されたこと、児童生徒が対面でやり取りする機会が減ったことが原因と考えられます。また教員がコロナ関連のいじめを警戒して指導を徹底したこと、これまで教職員が軽微ないじめに対しても適切に認知し対応してきたことが成果として表れているとも考えられます。その中で校種別に見てみると、中学校において、1,000人当たりの認知件数が平成30年度以降、全国平均より上回っている傾向が見られます。これは、平成29年度の事案以降、中学校が高い意識を持ち、積極的にいじめの認知を行っていることによるものと考えられます。引き続き、全ての学校において、いじめの積極的な認知に係る基本的な考え方に基づき、いじめ見逃しゼロへの意識は高めておく必要があると考えております。
 次に、13ページを御覧ください。
 いじめの認知件数の学年別内訳です。平成31年度とほぼ同じ傾向で、どの学年においても、いじめの認知件数が減少しています。
 14ページを御覧ください。いじめの発見のきっかけです。昨年度と同様、アンケート調査など、学校の取組により発見が29.4%と最も高く、次いで本人からの訴え、当該児童生徒の保護者からの訴えと続いています。これは平成31年度から全ての学校に配置している教育相談支援主任の役割である定期的なアンケートや教育相談等の実施、その際の児童生徒が答えやすいような工夫や実施方法の工夫などによる影響、さらに、児童生徒や保護者が早い段階から教員や学校に相談しようという思いを持っていることの表れでもあると考えています。また、校種別にみると、小学校においては、アンケートなど学校の取組により発見が34.1%と最も割合が高いのに対し、中学校では本人からの訴えが37.9%と高くなっています。これは、児童生徒の年齢による発達の差もあるでしょうが、中学校において、個別の教育相談を充実させることによる効果が高まっていると考えられます。ただ、児童生徒によっては、SOSを出しにくい場合もあると考えられることから、引き続き、教職員のいじめに対する意識や感度を高め、教育相談の質の向上を図るなど、早期発見のための取組の充実を図るとともに組織的な対応力の向上、未然防止等の取組に努めていく必要があると考えています。
 15ページを御覧ください。
 いじめの現在の状況です。令和3年3月末段階で、認知件数全体に対して、75.5%が解消しています。生徒指導課では、解消に向けて取組中と回答した事案について、令和3年6月末段階での状況を確認しておりますが、その結果、99.4%が解消しています。なお、その他とあるのは、年度途中や卒業に際して、新たな環境でスタートしたいとの理由から就学先を変更したものが該当します。今後も教育委員会は学校と一体となって、平成29年度に起きた生徒の死亡事案を決して風化させることなく、学校におけるいじめ防止に向けた取組の充実に努めて参ります。
 以上で、「令和2年度における不登校・暴力行為・いじめの状況について」の報告を終わります。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。
 ただ今の説明について、御質問等がありましたら、お願いいたします。

秋田委員

 14ページの表について質問します。「学級担任・養護教諭・スクールカウンセラー等の相談員以外が発見」とありますが、例えばどういう人なのでしょうか。業務員の先生ですか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい。管理職や違う学年の先生が含まれます。

秋田委員

 教員も入ってる。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい。あくまでも学級担任以外ということです。

秋田委員

 下から二つ目の表にあります「学校以外の関係機関」とは、例えば何ですか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 いじめ110番といった機関で、法務局などが開いているホームページに入った情報で、こちらに連絡が入ります。

西委員

 11ページの「暴力行為の形態別発生件数」と「学年別加害児童生徒数」について、気になりました。些細な暴力行為も計上するので件数が増えているという説明がありましたが、加害児童数は減っているのに、件数が増えるということは、特定の児童生徒の暴力行為の件数が増えていると読み取れます。先ほど、関係機関と連携しながら粘り強く取り組むとおっしゃったのですが、特定の子どものストレスが高くなっていて、その子が起こす暴力行為が増えているということですので、そういう子どもたちへの対応を実際にどうされているのか、発見の仕方は、友達同士からの訴えやアンケートからなどいろいろあると思うのですが、その辺の関係性や具体例があれば御紹介いただきたいと思います。
 それから、12ページの「いじめの認知件数」について、平成29年の事案から「いじめ見逃しゼロ」の意識が高まったせいで件数としては増えているという分析ですけれど、本市の取組の効果という考察で適切なのかどうかということについても、引き続き注視していただく必要があると思いました。

生徒指導課長

 まず、1点目です。暴力行為ですが、令和元年度の加害児童生徒数に比べて、令和2年度の加害児童生徒数が件数と比べると大きく減っています。全てが繰り返し行っている子どもたちの事例ではないのですが、そういった繰り返して行ってしまう子どもたちの場合は、まず校内においては、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを交えて、その子をどのように分析するのか、アセスメントするのかといったことが必要ですし、暴力行為の状況によっては、例えば警察や児童相談所といった関係機関ともしっかり連携しながら、再発防止に向けてどういったことがこの子に効果的なのかっといったところを検討しながら、役割分担を明確にして対応していくというようなのが基本のかたちです。ただ、子どもによってはすぐに状況の改善に結びつかないといった場合もありますが、学校内では次を起こさせないために、複数で見守り体制を組んだり、毎日声をかけて、「今日はこういったところがすごく頑張れた。」といった肯定的な評価も繰り返しながら対応していくといった事例が見られます。どちらにしても、関係機関と密に連携をしながら、その子にとって、どうしていくのが良いかを、学校も保護者も模索しながら進めるといったところが多いと思っています。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 続きまして、いじめの認知に関する取組の効果について、本市においては、研修等々を通じて、各学校に積極的にいじめの認知をするよう指導しておりますし、各学校においては、担任、学年で判断するのではなく、事案を学校全体として組織でいじめかどうか判断するようにしておりますので、そういった効果は出ているのだというふうに思っております。また、いじめ対策推進教諭を全市立学校に年間数回派遣して、そういったいじめの認知件数についての状況やいじめの認知についての支援指導をするように行っていますので、そういったところが効果として表れているのだと思います。

西委員

 はい、引き続きよろしくお願いします。
 特定の子どもに暴力行為が多く出ているということについて、重症化しているということではないのですか。例えば、コロナの関係である程度特定の子どものストレスがかつてよりも非常に高くなって、そのために暴力件数が増えているという重い事態が増えているということではないのですか。

生徒指導課長

 家に帰ってもなかなか公園で遊べないなどコロナ禍で様々な制限が子どもたちの中にもあります。そういった面でのストレスがゼロだとは思っておりませんが、コロナが大きな要因となって、繰り返し暴力行為が起こっているという状況ではないと思っております。

西委員

 はい、分かりました。

栗栖委員

 まず、いじめについて、死亡事案を風化させないようにということでの説明がありましたので、是非引き続き徹底していただきたいと思います。最近では、東京都町田市や北海道旭川市で、重大ないじめの事案が起こっています。広島市では「絶対に起こさない」ということで取り組んでいただいているので、今後もきっちりとやっていただきたいと思います。また、国が重大ないじめの調査検証でアンケートを実施するというようなことも決めておりますので、そういったことも一つの契機として今以上に取り組んでいただきたいと思います。
 組織的な対応力の向上について確認ですが、教育相談・支援主任と生徒指導主事との連携がコロナ禍でもきちんと出来ているのか心配なのですが、そのあたりの状況はどうでしょうか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 教育相談・支援主任と生徒指導主事の連携に関して、コロナによって連携しづらいという話は特に聞いていないので、きちんとその辺は連携しながら対応はできていると思います。

栗栖委員

 事案が起こった時には、各学校と関係機関等が連携してきちんと対応することが重要になってくると思いますので、研修や校長会の折にしっかりフォローをしていただきたいと思います。
 事務点検・評価報告書に、道徳教育とともに、児童会や生徒会活動の中で、児童生徒自らに考えさせる取組を実施するという記載があったと思うのですが、非常に良い取組で、是非やっていただきたいと思いました。令和3年度中はコロナ禍ではありますが、児童生徒が自主的にいじめの防止等を考える取組は、実際はどんな感じでしょうか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 先日、ちょうどコロナの陽性者数が減った11月上旬にある中学校を訪問したのですが、各クラスの生徒会の執行部が具体的ないじめの場面のビデオを作成し、生徒たちに見せながらこれはいじめかどうかを生徒に判断させ、加害者や傍観者の立場について考えさせる授業を行っており、生徒たちが考え、生徒が教師役となっていました。今年度も、各学校でこのように児童・生徒会が中心となった活動を行っているようです。

栗栖委員

 自ら考える機会を全校的に広げていっていただきたいと思います。
 それから、15ページの「いじめの現在の状況」ですが、6月末現在で99.4%が「解消」されたというお話があったのですが、「解消」までに生徒や親同士のトラブルがあって、いじめられた人が精神的に病むなど専門的な立場でのアドバイスなどが必要な事案が出てきていないか心配です。その辺の本市の状況はどんな感じなのでしょうか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 被害児童生徒及びその保護者に対してのケアという点では、当然、学校に配置しているスクールカウンセラーとの連携を促しており、しっかりとフォローをするようにしています。

栗栖委員

 表面上の「解消」だけでなくそういうことも含めてしっかりとフォローしていただきたいなと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 謝罪の会等を開いて解決をした後も、学校は定期的に被害児童生徒及びその保護者に対して状況を聞き、最終的に安心するまではしっかりと見ていくようにしています。

栗栖委員

 そういうことも含めての解決だと思いますので、しっかり最後までフォローしていただきたいと思います。
 それから、暴力行為については、小学校の発生件数が増えていて、特定の子ども(が繰り返す)という説明がありました。加害児童生徒数では、令和元年の小学校6年生が117人いて、令和2年には中学校1年生になっているわけですが、小学校から中学校へ変わったときに、その子がどういう状態かというのはフォローをされているのですか。例えば、中学校で暴力行為を起こした生徒が小学校6年のときも起こしていたような事例がありますか。

生徒指導課長

 教育委員会として、そういった事案の加害側に入っていた小学6年生が中学校1年生になった時の状況について数を把握しているものではありませんですが、いじめの取組において各校種間、学校間、学年間で情報引継ぎを実施しています。きちんと情報が引き継がれて、中学校でトラブルがあった時に、小学校での状況を踏まえて指導している事例はいくつもあります。

栗栖委員

 小学校から中学校へ行って勉強の方法も変わってきますので、その辺を一つのきっかけにして上手く指導していけたら良いのではないかと思いました。

生徒指導課長

 はい。

栗栖委員

 それから、不登校児童生徒数が増えていることについて、(保護者の意識が)多様化していて、無理して学校に行かなくても良いということが浸透してきたことが評価できると思いますし、また、広島みらい創生高等学校が当初の見込み通り機能していることも良いと思いますが、一方で、不登校児童生徒数が多いということは、一つの大きな課題だと思います。不登校の要因が何かをしっかりリサーチしていただき、「ふれあいひろば」や「ふれあい教室」での支援を通じて不登校を未然防止していくことも大事だと思いますので、今後は、ICTを活用していきながら、不登校児童生徒を少なくしていっていただきたいと思います。

生徒指導課長

 栗栖委員がおっしゃられますように、(本市の)不登校児童生徒数は増加しており、不登校児童生徒数だけで2,000人を超え、病気による長期欠席の児童生徒も含めると2,500名を超えますので、やはり何らかの(体制の)充実を図っていくことが必要です。多様な実態を踏まえ、個々にどう対応していくのか、いかにきめ細かい(支援の)充実を図るかということが大切なポイントだと思います。
 2年前から、校内の「ふれあいひろば」を終日開室し、少しでも子どもたちのフォローができないかという取組も進めています。起立性調節障害等で朝起きるのが難しい子どもさんが午後だったら参加できる、あるいは時間を長くすることによって「ふれあいひろば」でのメニューが充実し、体験活動等のプログラムに向かって子どもたちが伸びるといった効果が確実に見られます。「ふれあいひろば」だけではなく、フリースクールを紹介するなど生徒の実態に応じた支援内容の充実を図ります。また、もう一つ期待しているのは、ICTが整ってくると、勉強したい子どもにはICTを活用した支援もできるのかなと考えていますので、そういったところで支援の充実が今後のポイントになると思います。

栗栖委員

 生徒指導課長がおっしゃったように、状況は個々に違いますので、きめ細かく一人一人に寄り添う対応を是非お願いしたいと思います。

伊藤委員

 二つ、教えてください。
 一つ目は、9ページの不登校の「相談・指導を受けた機関等」の学校内の「担任等のみ」の割合が小中高ともに高くなっていて、小学校は約40%、中学校は約50%、高校は約65%と、担任の先生方にはかなり御負担になっていると思いますので、組織的な対応をどうしていらっしゃるのか教えていただきたいと思います。コーディネーターの先生がおられて、校内体制が整っているのか、また教育委員会としてどのように関わっていらっしゃるのか、教えていただければと思います。
 二つ目は、14ページの「いじめの発見のきっかけ」ですけれども、アンケート調査による発見が、小学校に比べ、中学校の件数がかなり少ないです。アンケート調査であれば、書きやすいのかなと思いますが、中学生の発達的な特徴を踏まえても、なぜこんなに少ないのでしょうか。どういう要因があると思われているでしょうか。教えていただければと思います。

生徒指導課長

 まず、9ページの「担任等のみ」の支援になっている生徒の割合が高いということについて、伊藤委員の御指摘のとおり、(担任の負担を)どうしていくのかが課題だと思います。組織的には、窓口は担任の先生ですが、どこの学校もこれだけ不登校の子どもたちが多いと、名称は学校によって違いますが、不登校支援委員会であるとか、管理職、スクールカウンセラーや状況によってはスクールソーシャルワーカーあるいは特別支援教育コーディネーターも加わって、不登校の子どもや不登校傾向の子どものリストを作成しながら、その子の支援状況等を検討しながら行っています。一つ、ここの割合が広島の場合は非常に高いというのは、先ほども少し触れましたけれども、子どもによっては、週に1回または2週に1回ぐらいは学校に来れていて、子どもと関わりを持てない状況ではないので、担任の先生を中心にフォローしたり、家庭への連絡をしているケースが非常に多いのではないかと思います。一定期間続けて(学校を)休んだけれども、支援によって復帰した場合は欠席日数がそんなに増えないので、広島の場合、30日から60日、あるいは90日の間の子どもたちが多いのはそういう状況かなと思っております。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 続きまして、いじめ発見のきっかけについて、中学校ではなぜアンケート調査の割合が少ないのかについてですが、中学校におきましては、個別の教育相談を充実させておりますので、そういった機会で本人からの訴えが多いのではないかと考えています。

伊藤委員

 教育相談とアンケートの両方ということにはならないのでしょうか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 そうですね。アンケートではいろいろな要因があって、「特にない」と書いた生徒も、先生が1対1で深いところまで話を聞いていくと、「実は」という話をすることもあるのかなと思います。アンケートと個別の教育相談の両方でいじめを発見していく二段構えの体制で中学校ではしっかりできているのかなと(思います)。

伊藤委員

 (アンケート調査等がいじめの発見のきっかけになる件数が)中学校の方が少なかったので、書きにくい、または、書いたことによる次の段階での不信感が中学生の中にもあるのかなと思ってしまいましたが、そうではないということですね。

指導担当部長

 中学校の場合、小学校と大きく違う点として、部活動等で課外時間に先生とゆっくり個人で話をする時間が取りやすいという特徴もあります。先ほど課長が説明しましたように、教育相談体制を重視して整備していることに加えて、先生と話しやすい環境が背景にあるのではないかなと思っています。アンケートについては、教室で書いて「何を書いてるの」とならないよう、家に持ち帰らせて書かせるように工夫しています。

伊藤委員

 そうですよね。

指導担当部長

 人に見られる状況では、(アンケートは)書きにくいということも若干あるのではないかなと思っています。いずれにしても、本人が一人で抱えることではなくて、先生やアンケートを通して学校に伝えてくれるという体制は徐々にできていってますので、発育や発達段階によってしっかり見ていきながらですね、一人一人を大切にしていきたいと考えています。

伊藤委員

 はい。分かりました。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

糸山教育長

 伊藤委員の御意見は、平成29年の事案のときに出てきた課題として、少しでもアンケートに書きやすくしようという工夫をしたにも関わらず、小学生は書くけど、中学生はやはり書いていないので、そこは見直す余地があるのではないかという御指摘だと私は受け止めました。そこはおっしゃるとおり、体制も強化しつつ、アンケートも方法や聞く内容をもう少し工夫する余地が大きいということがこの数値に表れていると捉え、分析して改善策を考えてみることは大切だと思いますので、よろしくお願いします。

指導担当部長

 はい。分かりました。

井内委員

 暴力行為といじめの件数の増加が気になります。
 暴力行為は、全国平均よりも下回っていましたが、平成29年から30年の間に急に増えました。これはいじめとの境界が分からないような小さな事案を含めたという説明がありました。いじめのの件数も、29年と30年の間を境にして急に増え、実数が倍以上になっています。そうすると、他市でみたら暴力行為の増加もいじめの件数に含まれることになるのですか。そうすると、いじめはもっと広島市では多いのでしょうか。数が急に増えたときに、暴力行為のときに、単なるいじめの云々が原因であるというふうに決めつけられるのかという質問です。だから、いじめ、暴力行為の中に、他市ではいじめと判断されるようなものが含まれているから、それだけじゃないだろうけど、だから増えたんですよと、そこの境がよく分からないからね。そうすると、このいじめの件数は他市でもし判断するとしたら、広島市で暴力行為と見たものをプラスアルファということになっちゃうのかねという質問なんです。そうすると、もっともっと、いじめというものが増えていく、ただそれは最初に説明があったように、ここも境のとこで、いじめに対する認識を先生たちが改められて、いじめを掘り起こそうという言い方変だけど、軽微なものも全部認知するようにしてきたんだという格好になりますよね。
 質問の趣旨として、暴力行為といじめの境を付けて行くことは大変難しいと思うのですが、トータルとして見た数が広島は非常に多いという認識に私は危機感を抱くのですが、そうではないのでしょうか。

生徒指導課長

 いじめで認知して暴力行為で認知しないことは今までもあったのですが、例えば、ちょっとつつく、蹴るといった行為について、いじめでも認知するけれども、暴力行為でも認知するという指導をしていますので、暴力行為で認知したらいじめで認知しないということではありません。
 積極的な認知によって件数が増えていることも一つの要因だとは考えていますが、細かく見ていくと、対教師暴力の小学校の件数が増えているところがあります。先生が指導するときに、コントロールができなくて、ボーンと先生にぶつかったり、先生をパーンと叩いたりということも起きているのは事実ですので、個々の事案を丁寧に見ていく必要はあるだろうと思います。ただ重篤な状況は、ここ数年、余り見られない状況ではあります。

井内委員

 暴力行為に関しては、軽微なものは増えているかもしれないけど、重大なものは増えていないという説明ですね。いじめに関しては、たくさん見つける努力をしたから増えたという理解で良いですね。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい。補足ですが、暴力行為の「生徒間暴力」の発生件数のうち、いじめが疑われるものはいじめの認知件数にもカウントしています。

井内委員

 比較するだけが良いのではないのですが、全国と比較したデータがこのように出てくると、(広島市が)随分と高いことに驚きますよね。公表された時にどう説明するかが非常に重要で、対策が取られているのかどうかについて、いろいろ考えておく必要がありまので、広島市におけるいじめや暴力行為はどういうものを扱っているのかそれぞれの中身についての丁寧な説明が必要なのではないでしょうか。数値だけを出すと、すごく多いような気がしますし、特に、小学校低学年で多いのは問題があるように見えますので。

糸山教育長

 小学校も中学校も、令和2年度のいじめの認知件数が大幅に落ちているけれども、暴力行為の数は小学校でむしろ増えているということは、小学校では(暴力行為が)いじめと直接連動していないということです。中学校は少し多いですね。それは井内委員の疑問点というか、たぶん分析の仕方をもうちょっと。ただし唯一言えることは、「いじめ見逃しゼロ」は、いじめとの関連よりも、児童生徒の比較的軽微なことでも何かあったら基本的にはきちんと件数として把握していくということです。「いじめ」も「いじめにつながるようなこと」も見逃してはいけないということで、些細なことでも問題視してよく見ましょうという意識が広がってくると、子ども同士がじゃれ合っているのか、叩き合っているのか、判然としないものでも、一応カウントして割と軽いものでもしっかり把握しようという意識が広まっているので、(数として)増えている要素が大きいのではないかなというのが、総じての整理ではないかとは思います。(井内委員の)御指摘も充分踏まえながら、よく中身を分析することと、もう少し詳しく調べて、きちんとした説明するように心がけます。
 それでは、本件については、この程度にしたいと思います。
 次に、議題4「博物館に相当する施設の指定について」を議題とします。
 本件は審議案件が2件となっています。まず、議案第38号「博物館に相当する施設の指定について」、市民局文化振興課長から説明をお願いします。

市民局文化振興課長

 それでは、議案第38号「博物館に相当する施設の指定について」、説明いたします。
 お手元の資料の17ページを御覧ください。
 本議案は広島城について、博物館法第29条の規定により、博物館に相当する施設として指定するものです。
 2の指定する理由としまして、当該施設から提出された申請書の内容につきまして、博物館法施行規則第20条の規定に基づき審査したところ、博物館に相当する施設の指定要件を備えていると認められました。
 3の指定年月日は、令和3年11月24日としています。
 参考といたしまして、対象施設の概要及び根拠規定を次の18ページと19ページに添付しております。
 なお、広島城からは当館が市長の所管施設として博物館法との整合性を図るとともに、引き続き、同法の適用を受けるため、今回、博物館相当施設として申請をされたものです。
 説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。
 特になければ、お諮りしたいと思いますが、よろしいですか。
 それでは、お諮りします。
 議案第38号「博物館に相当する施設の指定について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議案第39号「博物館に相当する施設の指定について」、市民局文化振興課長から説明をお願いします。

市民局文化振興課長

 それでは、議案第39号「博物館に相当する施設の指定について」、説明いたします。
 お手元の資料20ページをお開きください。
 本議案は広島市現代美術館について、博物館法第29条の規定により、博物館に相当する施設として指定しようとするものです。
 2の指定する理由としまして、当該施設から提出された申請書の内容につきまして、博物館法施行規則第20条の規定に基づき審査したところ、博物館に相当する施設の指定要件を備えていると認められました。
 3の指定年月日は、本日、令和3年11月24日としています。
 参考としまして、対象施設の概要及び根拠規定を次の21ページと22ページに添付しております。なお、現代美術館からは、同館が市長の所管施設として、博物館法との整合性を図るとともに、引き続き、同法の適用を受けるため、今回、博物館に相当する施設への指定について申請されたものです。
 説明は以上です。御審議のほどよろしくお願いいたします。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。
 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見がありましたらお願いします。
 それでは、お諮りします。
 議案第39号「博物館に相当する施設の指定について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次の議題5及び議題6は、冒頭でお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、退席していただきますようお願いします。
 (非公開部分省略)
糸山教育長
 
以上で議題は全て終了しました。
 これをもって、令和3年第14回広島市教育委員会議定例会を閉会します。

7 議決事項

議案番号

件 名

議決結果

38

博物館に相当する施設の指定について

原案可決

39

博物館に相当する施設の指定について

原案可決

40

教職員の人事について

原案可決

リンク

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