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令和3年第5回教育委員会議(3月臨時会)議事録

令和3年第5回 広島市教育委員会議議事録

 令和3年3月26日(金曜日)、令和3年第5回広島市教育委員会議(臨時会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午前9時30分
 閉会 午前11分20分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 糸山 隆
 委員 井内 康輝
 委員 栗栖 長典
 委員 秋田 智佳子
 委員 伊藤 圭子
 委員 西 敦子 

3 事務局等の出席者

 教育次長 荒瀬 尚美
 総務部長 横山 元信
 青少年育成部長 長谷 冨美
 学校教育部長 森川 伸江
 指導担当部長 野間 泰臣
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 平山 高成
 教職員課長 川口 潤
 健康教育課長 藤川 宣陽
 指導第一課長 中谷 智子
 指導第二課長 松浦 泰博
 特別支援教育課長 山領 勲
 教育センター次長 宅見 雄二
 市民局生涯学習課長 手島 勇人
 市民局文化振興課文化財担当課長 岡崎 理絵 

4 傍聴者等

 3人

5 議事日程

 議題1 令和3年度広島市立学校教職員人事異動の概要について(報告)
 議題2 令和3年度広島市教員研修計画について(報告)
 議題3 広島市子供の読書活動推進のための取組(令和3年度以降)について(報告)    
 議題4 広島市教育委員会規則の一部改正について(議案)
 議題5 学校運営協議会の設置について(議案)
 議題6 広島市指定重要文化財の指定について(議案)
 議題7 広島市指定重要文化財の指定の解除及び名称の変更について(議案)
 議題8 広島市文化財審議会委員の委嘱について(議案)【非公開】        

6 議事の大要

糸山教育長  

 ただ今から、令和3年第5回広島市教育委員会議臨時会を開会します。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 本日の議事録署名者は、井内委員と西委員にお願いします。
 それでは日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題8については、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第5号「附属機関の委員の委嘱及び任命に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題8については、非公開として審議することに決定しました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「令和3年度広島市立学校教職員人事異動の概要について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、教職員課長から説明をお願いします。

教職員課長

 議題1「令和3年度広島市立学校教職員人事異動の概要について」、御報告させていただきます。
 資料の2ページを御覧ください。
 1にあります人事異動方針に則り、令和3年度の人事異動を行いました。
 2を御覧ください。
 管理職の異動状況についてですが、(1)の表のとおりでございまして、右下にございますように総計で206名の異動を行っております。かっこ内に昨年度の数値を載せておりますが、比較致しますと、6名の減少となっております。しかしながら、大量退職は続いている状況でございまして、依然として多くの管理職を登用している状況が続いております。
 (2)は、登用の状況でございます。園長・校長は、幼稚園1名、小学校20名、中学校12名、特別支援学校1名を、教頭は小学校26名、中学校11名、高等学校3名を登用いたしました。なお、登用者の平均年齢は、校長が54.3歳、教頭が48.3歳となっております。
 資料の3ページを御覧ください。
 (3)は女性管理職の状況でございます。この度の人事異動の結果、女性管理職者数は、全体で172名、その割合は36.8%となっており、昨年度と比して2.1%増加をしております。一方で、中学校の校長につきましては、昨年度が11.3%に対し、今年度は9.7%となって、減少しております。一方で、教頭につきましては、30.9%が34.8%となっており、引き続き女性の登用に、校長への昇任も含めて進めて参りたいという風に考えております。女性教員に対する各学校における人材育成、教育センターにおける学校運営推進リーダー育成研修など、計画的な取組の成果が徐々に表れ、全体として割合が増えていると考えておりまして、今後も引き続き取り組んで参ります。
 3を御覧ください。主幹教諭等の異動状況でございます。主幹教諭は原則として、小学校では、18学級、中学校では、15学級以上の学校に配置をしております。この度の異動で、小学校で12名、中学校で5名、高等学校で1名を新たに登用しております。
 次に、4を御覧ください。教諭等の異動状況ですが、教諭、養護教諭、栄養教諭、実習助手の辞退職・転出、配置換、採用、新採用について、1,308名の異動を行っております。
 次に、資料4ページを御覧ください。5の交流人事の状況についてお示しをしております。
 (1)についてですが、広島大学附属学校・県立学校・他市町立学校との交流状況ですが、合わせて22名の交流を行っております。なお、広島大学と附属学校との交流につきましては原則2年の交流ということで協定を結んでおりまして、年度末に交流を終えて広島市に戻る教員と同数の教員を翌年度派遣している状況にございます。昨年度は、5名の広島市への戻ってくる教員がおりましたが、今年度は2名ということでございましたので、数的には、少し下がった数となっております。また、県立学校との交流の5名についてでございますが、これは、県立学校から広島みらい創生高等学校への派遣となっております。必要となる教員数が今年度、学級数が4学年全てそろったことから、教職員が減少している状況にございます。なお、必要な教職員の半数については、県から派遣を受けて、現在、学校運営を行っている状況でございます。次に、他市町立学校との交流については13名となっておりまして、昨年度とほぼ同数の交流を行っています。今後につきましては、他都市との交流、県立学校との交流等、積極的に進めていきながら、多様な経験を先生方に積んでいただき、資質や能力の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、(2)、校種間交流の状況ですが、合わせて21名の交流を行いました。
 次に、(3)、行政との交流の状況ですが、学校の教職員と市教委や本庁等の関係機関の間で合わせて25名の交流を行っております。
 以上、令和3年度広島市立学校教職員人事異動の概要についての御報告を終わります。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 内容については、特に異論はありません。
 3ページの4の表で、小学校と中学校の新採用の人数が多いので、コロナ禍で先生のミッションも非常に大きくなっていると思いますが、特に、新採用の先生方に対しての研修や赴任校での教育など御対応いただくようにお願いしたいと思います。

伊藤委員

 同じく3ページの(3)、女性管理職の状況ですけれども、中学校を見ますと、他の校種に比べて教頭・部主事の割合と園長・校長の割合が、大きく違っています。教頭・部主事は、34.8%でしたけれども、校長・園長先生になりますと9.7%と大きく減っています。他の校種では大きな違いがないのですけれども、何が原因という風にお考えでしょうか。

教職員課長

 中学校の女性管理職の退職者が、少し増えています。さらに、教頭から校長へ昇任をする際に、自薦他薦とございますが、基本的に、教頭を3年経験している方に積極的に昇任に向けて動いていただいている状況があります。その年数との関係で、本年度は少し昇任数が少なかったという風に考えております。また、女性管理職の先生方の年齢、教頭の年齢が少し若いということもありますので、今後は、増えていくと考えております。

伊藤委員

 引き続き、女性管理職が増加するよう取り組んでいただきたいと思います。

西委員

 4ページの5、交流人事(1)についてです。
 広島大学附属学校と原則2年間の人事交流を行っているということですが、2年間という年限で、何を研修させていただくのか、どういう目的で、何を得て帰ってくれば良いのか。その辺りを御説明いただけたらと思います。

教職員課長

 広島大学附属学校では、授業研究や学級経営の手法を大学の先生方と積極的に勉強させていただきます。しっかりと研修し、公開研究発表の場もいただきながら、自らの資質能力を高める取組を行っており、広島市に帰ってからは、学んできたことを多くの先生方に普及していただくよう積極的な働きかけを行っています。
 人材育成という視点で、大変有益な交流であるという風に考えております。

西委員

 2年間というのは、本人の希望や状況によって延長することもあるとお伺いしておりますが、間違いないですか。

教職員課長

 はい。おっしゃるとおりです。

西委員

 御本人が希望して出られるのか、任命で出られるのか分かりませんが、2年間で何を目標に何を学んでくれば良いのかということをしっかり持って研修に行っていただきたいと思い、質問させていただきました。ありがとうございました。

井内委員

 4ページの同じく交流人事のところですが、他郡市というのは、広島県内ですか。それとも広島県を越えた交流があるのでしょうか。

教職員課長

 今は、広島県内だけになっております。

井内委員

 県立学校の定義は何ですか。県教委の所管の小中学校は他郡市の中に入っているのですか。

教職員課長

 はい。広島県立高等学校及び特別支援学校が、県立学校に含まれます。小中の義務教育の学校を他郡市として整理しています。ただし、広島県立広島中学校という中高一貫教育校は、県立学校に含めております。
井内委員

 分かりました。県立学校の小中学校がどちらも0で、他郡市の高等学校が0となっているので、違和感がありました。
 他郡市や県立学校との人事交流を積極的にやっていただきたいという趣旨から言えば、御本人の希望などあるでしょうから、この数が妥当かどうかは分かりません。しかし、教育委員会が積極的に推進する姿勢をいつも持っていないといけないのではないかと思いますので、よろしくお願いします。

糸山教育長

 その他、よろしいですか。
 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題2「令和3年度広島市教員研修計画について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、教育センター次長から説明をお願いします。

教育センター次長

 「令和3年度広島市教員研修計画」がまとまりましたので、概要を説明させていただきます。
 教育センターでは、今年度の研修について、受講者の研修アンケートや所属長の評価等をもとに、効果検証を行いながら、本市の教育施策等を踏まえて見直し、改善を図り、来年度の研修計画を立案いたしました。研修計画立案の考え方の重点としたことは三つございます。まず一つ目は、働き方改革を推進、それから新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた効率的・効果的な研修の実施です。目的や内容に照らしてICTを活用して集合研修とオンライン研修のハイブリッド型にすることにより、日数や時間を減じられないかを検討しました。二つ目は、事例に基づいた実践的な研修です。研修内容を日々の教育実践に活かすことができるよう引き続き協議や演習の充実も図りたいと考えました。演習を増やせば、研修時間の増につながることもありますので、テーマを絞ったり、事前に課題を提示したりするなどの工夫も取り入れるようにしました。三つ目は、今日的な課題に対応する研修です。GIGAスクール構想の実現や広島市教育大綱の改定を踏まえて検討しました。
 それでは、資料の6ページを御覧ください。
 これは、人材育成基本方針及び育成指標を踏まえた教員研修計画概要でございます。求められる資質能力や指標の項目とそれに基づく指定研修等についての概要を示したものです。
 次に、資料の7ページを御覧ください。これは、本市の育成指標になります。
 次に、資料の8ページを御覧ください。これは、指標と経験年次研修、管理職研修の関連を示した、いわゆる研修マップとなります。本市では、平成29年度に指標を策定するとともに、翌平成30年度から指標に基づいた研修計画により研修を実施しており、3年になります。来年度も指標に変更はないことから、資料6ページから資料8ページについては、現行と同様のものとなっております。
 次に、資料の9ページ、令和3年度広島市教員研修計画(案)を御覧ください。
 資料の中段にありますのが、対象者全員が受講する研修です。これは、経験年次に応じて受講する悉皆の研修です。左から右に向かって初任者研修、2年次研修、3年次、6年次、中堅教諭等研修と進み、右端に管理職研修である新任教頭研修、下に向かって2年次教頭、3年次教頭、新任園長・校長、2年次園長・校長、3年次園長・校長となっており、研修日数と主な内容を示しております。そして、資料の中ほどには主任・主事研修を、その下に、推薦により受講する研修として授業づくり推進のための人材育成を図る研修と学校づくり推進のための人材育成を図る研修を示しています。資料の下段には申込により受講する研修をお示ししております。
 本日は、この中で研修内容の主な改善点について、三点説明させていただきます。一つ目は、初任者に関わる研修の充実についてです。教員が子どもに向き合える時間の確保に努める観点から、初任者研修の教育センター等における研修をこれまでの20日から、2日減じて18日といたしました。また、初任者同士の学びあいとつながりをよりいっそう深められるよう、実地指導を活用した相互参観研修を実施することを始め、協働・信頼関係づくりをテーマとした体験型研修や情報交換の場の拡充などを行いたいと思います。また、資料の中央にある主任・主事研修の枠内の右から三つ目にある「初任者研修指導教員研修」については、これまで連絡協議会として実施していたものを対象者全員が受講する研修として新設するとともにコーチングの内容を加えて充実を図りました。二つ目は、管理職研修の充実を図るため、経験2年次園長・校長研修を新設いたします。本市においては、コミュニティスクールの導入が段階的に進められており、学校の教育活動の評価、地域への説明、連携が増々重視されることになります。そこでこの2年次園長・校長研修では学校評価を中心とした研修を計画しております。こうすることで新任では、主にビジョンの形成について、2年次はビジョンに基づく評価について、3年次は、評価に基づく学校改善をテーマとする体系的な研修を実施し、管理職研修の充実を図りたいと考えております。三つ目は、情報教育、ICTに係る内容の充実です。GIGAスクール構想の実現に向けて一人一台のタブレット端末、無線LANの環境が順次整備されております。ICT活用能力の向上に資する研修として、まず、主任・主事等研修の枠内の一番右にある「情報教育担当者研修」の中で、校内研修の進め方や工夫などについて扱い、校内研修の充実により教員の指導力の向上を図りたいと考えております。また、授業での活用については、資料下段の情報教育(ICT)の枠内に示す、「ICTを活用した授業づくり研修」とともに、新たに「タブレット端末の活用に係る研修」を設けております。「ICTを活用した授業づくり研修」では、電子黒板やタブレット端末を操作しながら模擬事業を行ったり、長年ICTを活用した授業の実践研究に取り組んできた藤の木小学校の授業参観を行ったりする計画でございます。新設した「タブレット端末の活用に係る研修」では効果的なタブレット端末の活用について、実際にタブレットを操作しながら何度でも繰り返し学べるように、動画配信による研修を計画しております。この他、教育大綱の改定を踏まえまして、まず、互いの違いや多様性の理解・尊重に資する研修の充実として、現在も発達障害やLGBTや対応について、「初任者研修」や「子どもの理解研修」、「人権教育研修」等で扱っておりますが、事務局関係課と協議しながら内容の充実を図ってまいりたいと考えております。また、いじめに関する総合対策に係る研修の充実として、これまでも生徒指導主事や教育相談・支援主任の研修の充実に取り組んできたところですが、来年度についても生徒指導課との協議を進め、自殺予防や保護者との連携について、さらなる充実を図りたいと考えているところです。以上が研修内容の主な改善点でございます。
 次に、資料の10ページ、令和3年度教育センター研修一覧を御覧ください。
 この表には研修名と共に、表の右側に研修形態として、集合研修、動画等資料配信、同時双方向で行う研修の日数をお示ししております。それぞれの日数の合計は、表の右下にお示ししておりますが、経験の浅い研修番号1番から8番あたりの臨時的任用教諭研修や、24番から29番の管理職研修、推進リーダーを育成する41番から45番の推薦研修は、特に集合研修を多く行い、具体的な事例を扱う演習や意見の交流、協議により受講者の学びを深めていきたいと考えております。その他、2年次研修、3年次研修や主任主事の研修では動画等の資料配信によるオンデマンド研修を適宜行うこととし、いわゆるハイブリッド型の目的や研修内容に応じて、効率的効果的な研修を実施していきたいと考えております。結果としまして、臨時的任用教諭研修から中堅教諭等資質向上研修までにつきましては、合計で、全部で10日の集合リスクの減少、時間にすると55時間30分の削減になります。管理職研修については1本、2年次園長・校長研修を増設したのですが、トータルの時間数としては3時間30分の増加にとどめております。また、推薦研修につきましても、合計で10時間の研修時間の削減に取り組んでおります。また、集合研修は、今年度と同じように少人数・分散型で行うことで指導主事が受講者の見取りをよりきめ細かく行い、受講者一人一人の困り感等に寄り添いながら、資質の向上を図ってまいりたいと思います。
 以上が、実施方法に関わる主な改善点です。この他にも教員の育成を図る取組として、いくつか工夫・改善を考えています。一つ目は教育センターホームページの充実です。ICTを活用した研修を多く計画していることから、研修資料のデータベース化にも一層取り組んで参ります。様々な資料を収集整理し、先生方が困ったときに検索しやすい形を目指して参ります。二つ目は、先生方へのフォローアップです。これまでも研修で作成したワークシート等を見て、助言を記入して返したり、個別に電話やメールで連絡を取って、補足説明や困っていることへの具体的な指導助言を行ったりして参りましたが、引き続き、これをより丁寧に継続して行っていきたいと考えております。また、先生方により多くの研修の機会や学び直しの機会を提供できるよう、管理職や主任主事、事務職員の方については、指定研修の指定枠を超えて、希望に応じて受講できる研修を用意しております。こうした見直し改善を図り、来年度は研修数を10削減しまして、教育センター研修を65研修実施して参ります。以上で報告を終わります。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 この教員研修計画は、非常に素晴らしい内容だと評価しています。まず、その大きな理由は、PDCAを回した計画になっているところです。今年度は、例えば、新型コロナウイルス感染症対策やICTの活用について、以前は、いじめの問題について、その時の状況を踏まえて、翌年の計画を立てており、計画そのものがPDCAを回した計画になっています。是非、計画どおり実施していただきたいということをお願いしたいと思います。
 議題1でも申し上げたのですが、初任者に対する研修の充実を、特にお願いしたいと思います。いろいろな不安があると思うので、新任者同士の情報交換の場を作っていただきたいと思います。また、初任者だけではなく、参加された方の情報交換の場は、各研修の機会に作っていただきたいと思います。例えば、いじめの問題に対して同じ立場の方が集まって研修を受ける中で、事例研究や悩みなどを共有していただけるとよいと思います。
 それから、広島市教育大綱を踏まえた計画となっているということですが、教育大綱は広島市の教育のバイブルなので、はじめにその趣旨をお伝えしていただいた上で研修に入っていただきたいと思います。
 もう一つ、コンプライアンスに関しては、経験年次ごとにきちんと伝えていただきたいです。例えば、飲酒運転を防止するための研修は、全ての方に共通ですが、大きな問題になっているセクハラについては、特に、若い男性の先生方に、生徒との付き合い方を研修していただきたいです。また、管理職研修では、パワハラの問題などです。こういったコンプライアンスについても、是非、研修の都度触れていただいて、広島市でそういうことが起こらないようにしていただきたいと思います。
 いずれにしても、非常に大変良く出来ている計画だと思いますので、計画どおり進めていただければと思います。よろしくお願いします。

糸山教育長

 何か補足することはありますか。

教育センター次長

 コンプライアンスについて御指摘いただきました。これまでも、初任者研修、6年次研修、10年経験者研修、主幹教諭等研修、校長研修の中で、服務研修の時間を作っておりますので、今後も事務局関係課と協議しながら充実を図っていきたいと思います。

伊藤委員

 教員の資質向上に資するための教育センターの役割は、大変大きいと思います。令和3年度の取組についてお聞きし、大変良く考えられ、充実した計画になっていると思いました。
 二つお願いです。一つ目は、10ページで、研修形態として、集合、オンデマンド、そしてオンラインの三つの形態で行っているという御案内がありました。現段階で、集合が多いのですが、コロナ禍でもありまして、今年度に関しては、オンラインやオンデマンドの必要性がすごく認められました。コロナ禍でなくても、今後、オンデマンドやオンラインをもう少し増やしていただければ、忙しい日々をお過ごしの先生方は、教育センターに行かなくても、自分の勤務先からオンラインで研修を受けることができます。それは、働き方改革の上でも有益ではないかと思います。ですから、オンデマンド及びオンラインの研修をもっと増やしていただければと思います。オンデマンドを検索しやすいようにたくさん保存すると、教育センターの容量で大丈夫なのでしょうか。もし、必要がありましたら、Wifi環境を整備していただけないだろうか、というのが一つ目です。
 二つ目には、研修に加えて、教師一人一人の悩み事に寄り添えるような取組を具体的な実践に進めていただきたいと思っております。

教育センター次長

 オンライン、オンデマンド等についてです。繰り返し何度も見ることができるという利点と集合して学びを深めるという利点がありますので、目的に応じて形態を変えて、めりはりを付けたいと考えました。役割の理解などについては、オンラインやオンデマンドでできるということで、主任・主事等につきましてはそういったところの日数を増やすように考えました。また、オンラインについて、先ほど、容量に関する伊藤委員の御指摘もあったのですが、回線の高速化に関する課題もあります。この工事を今年度に入ってから行う話も一部聞いていまして、現状では、全ての学校が同時につなぐことがなかなか難しいと聞いておりますので、そういった整備は徐々に行っていければと考えています。
 それから、悩みに応える相談についても、これまでも対応してきているところですが、また、ホームページ等で周知するなどして充実を図ってまいりたいと思います。

伊藤委員

 どうぞよろしくお願い致します。

糸山教育長

 環境整備は、来年度ですね。今年度ではなく。

教育センター次長

 失礼いたしました。来年度です。

糸山教育長

 各学校の高速化の工事は、遅くても年内にはできますか。

総務部長

 基本的には、夏までに行います。9月頃までにはできると思います。

糸山教育長

 各学校の環境は、そういう形で整備し、教育センターの容量も、結局は、その通信回線の話ですね。伊藤委員がおっしゃったように、また、教育センターの次長が申し上げたとおり、今年は、新型コロナウイルス感染症対策のため、オンラインやオンデマンドで研修を行い、教育センターまでの移動を含めて長時間拘束されるよりは、自分の都合のつくときに見ることができました。働き方改革の意味では、基本的にはこれを広げていきたいと思います。来年度の計画の中で、どの研修にどのくらいオンラインやオンデマンドを取り入れるか、参加者の反応も見ながら広げていきたいと思います。

西委員

 10ページの研修名を拝見すると、今年度は、教科の指導力を向上させるような研修名が、見当たらないと思うのですが、教科の能力がアップする、先ほどの説明の一つに、授業力ですとか教師の力量をアップするというものは説明はされましたけれども、それは教科指導力においてはどのように考えておられますでしょうか。

教育センター次長

 今年度までは、教科に関する授業づくり研修というのが入っておりましたが、来年度は入っていません。理由は、来年度はGIGAスクール構想が実現化するということで、タブレット活用に関わる情報提供に重点を置くため、そういったことに関する動画等の資料を作って提供することで授業づくり研修に代えるものとして行うことを考えています。それから、指定研修等の集合研修を行う際に、少人数分散化したことによりまして、教育センターでの研修の実施日数が大幅に増加しまして、研修を運営する日数の面からも厳しい部分が出てきましたので、来年度は、ICT活用の資料を作成して先生方に配信・提供するところに集中しようと考えております。

西委員

 分かりました。先ほど伊藤委員からもありましたけれども、オンデマンド研修であれば、みんなで一斉にアクセスしなくても、先生方の御都合で見ることが出来ます。余力がありましたら、教科で必要な時に見る研修動画配信等があれば、例えば、英語の先生がさあ次はどうしようと、すぐに求めたくなるお気持ちもあると思いますので、検討していただければと思います。

教育センター次長

 指導課と連携して、各教科の情報を提供できるように取り組んでいこうと考えています。

指導第二課長

 学習評価に関しては、中学校でいうと来年度から、学習指導要領が全面実施になりますので、評価に関しても各教科の研修動画を作成して、校内研修等で活用していただくということは、今年度も実施しています。

井内委員

 新任の先生が300人以上入られるということもあって、教育センターの役割が非常に大きいというか、着任をされたときにしっかりとした研修を受けることを前提に、各学校での活躍を期待するという重要性が増してきていると思います。
 GIGAスクール構想への対応に重点を置かれたと説明があったので、ICT教育について、少し質問します。
 9ページを見ると、新任者で5日間、経験者で3日間の情報教育担当者研修があります。この研修がどういう内容なのか気になっていて、タブレットを用いた教育は推進しなければいけないと思っているのだけれど、個人差というか、先生がそれにどう取り組むか、どういう工夫をするかで、クラス間や先生間で差が出ることを非常に危惧しています。ですから、出来れば教育センターで研修を受ける時に、ある程度ここまではできる、ここまではどのクラスでも取り組めるといった水準を確実にして、研修していただきたいという気がします。
 また、10ページの「希望により受講する研修」の64番のタブレット端末の活用に係る研修は動画等資料配信の形態で計画してあるのですが、63番と65番は、座学の形態になっています。集合研修で、本当に具体的に、先ほど私が言ったようなことが身に付くのかということについて多少の不安があります。実は、先ほども栗栖委員からお話がありましたが、広島市教育大綱の改定にあたり、これから重点的に教育として取り組む課題は何だろうかということをいろいろ考えた時に、ICT教育をどのように今までの対面授業だけの形から広げていくかといったことについて、総合的な検討が必要なのではないかと思っているので、このあたりで、例えば、各先生方がこの5日または3日の研修の後に、どの程度の事ができるようになったか、先ほど評価の話もありましたが、少しチェックできる部分があってもいいのではないかと思います。研修の中身を見てみないと、私が空論で言っても仕方がないのですが。ですから、ICTの研修の方法については、実施しながら考えていかなければいけない部分が多くあるのではないかと思います。今、新任になられた先生の世代と私たちの世代では、基本的な扱い方や能力に随分差があると思うので、大丈夫だという気持ちもありますが、少し危惧もあるので、ICT教育について、具体的に研修を受けたことによって、どのくらいのスキルが身に付いたかのチェックや評価ができるのだろうかということについて、御質問したいと思います。

教育センター次長

 まず、情報教育担当者研修についてです。
 経験者と新任者が、それぞれ3日間と5日間となっていますが、共通の3日間については、個別最適化された学びの実現のために向けて、大学の先生に御講義いただいたり、校内研修をどのように進めていくかというところの研修をしていきたいと思います。校内研修をどのように進めていくかというところでは、他県の事例なども交えながら、それから文科省が出している手引きの中にチェックリストなどがありますので、そういったことを示しながら校内研修の計画を立てていただき、それから年度末には実際どのような計画で研修したのか、どんな成果があったかということを、また集約しようと考えておりますので、各学校の取組や先生方の伸びについて見ていけたらと考えています。それから、希望研修ですが、特に、63番のICTを活用した授業づくり研修なのですが、藤の木小学校を参観しまして、実際に電子黒板やタブレットを操作しながら、模擬授業をするといった活動を考えております。それから、公開研究会を毎年開催されておられますので、一緒に参加させていただいて、実際の授業を見て、協議会にも参加して授業の工夫などを実地で学んでいただくということを考えております。

井内委員

 分かりました。誰もがベテランであるという状況ではなく、新しい取組をしなければいけないので、研修を提供する教育センターも試行錯誤しながら、良い結果が出るようにするためにはどういう研修にしたらいいかということについての検討は続けていただきたいという気がします。

糸山教育長

 教育センターの研修に参加するのは、各学校の情報教育リーダーのような人なので、大事なところはその人が、学校に帰ってから、校内の若い先生、高齢の先生、得意な人、苦手な人がいる中で、いかに実効性のある校内研修ができるかが大事だと思います。校内研修の実施状況などをフォローすることも意識をしていてもらえればという風に思います。

秋田委員

 御説明のあった、以前は選択制で令和3年度から全員が受講できるようになった研修はどれですか。

教育センター次長

 10ページの一番右下になります。
 例えば、上に園長、校長、教頭、部主事というのがありますけれども、研修のラインナップでいうと、教頭は新任教頭、2年次教頭、3年次教頭しかなく、4年目あるいは5年目の教頭先生は研修の場がないということになってしまいますので、そういった方々の希望に応えるように、ここに示してある職務の方については、指定枠でないところでも希望があれば受講できる枠を設けて、学び直しや新しい学びの場を提供しようとしていることを提案させていただきました。

秋田委員

 分かりました。
 それから、スクールコンプライアンスが、9ページの生徒指導主事研修、中堅教諭の研修と右側の新任教頭のところにあるのですが、この方々に、スクールコンプライアンスの研修を受けていただくということですね。

教育センター次長

 はい。

秋田委員

 これは、スクールロイヤーによる学校の現場に法的支援を入れてみるといった研修を考えていらっしゃるのですね。

教育センター次長

 それも考えています。

秋田委員

 子どもの利益、人権を守るという意味でも教員の働き方改革という意味でも、非常に重要な研修だと思いますので、期待をしています。それから、ICTを活用した教育が始まったばかりなのですけれども、今後の、例えば、ふれあい教室とか保健室等の子どもにもそういうタブレット端末で授業の一部にでも参加できるようになったらいいなと思っています。
 また、伊藤委員もおっしゃいましたけれど、新型コロナウイルス感染症が収まっても、動画配信や同時双方向による研修というのは続けていっていただきたいと思います。

伊藤委員

 ICTの活用やタブレットに関する研修は、リーダーが自分のフィルターを通して自分の勤務する学校の先生方に周知するという、間にリーダーを挟んだ研修となっていますが、各教員がダイレクトに各々のタブレットやパソコンで受講できると良いと思います。ハウリングするのであれば、各学校でスクリーンに映して全教員で受講するなども手立てとしてあっても良いと思います。リーダー研修は、また、別にあっても良いのですが、具体的な説明に関しては、オンラインであれば、みんなで一斉に聴けると思いました。

教育センター次長

 はい、検討したいと思います。授業での活用については、動画等資料を作って配信しようと思いますので、それは、全教員が同時に見ようと思えば、好きな時間に繰り返し見られるようになると思います。情報教育担当者の研修については、容量の問題がありまして、全学校が同時に視聴できるか不安がありますので、また勉強したいと思います。

糸山教育長

 伊藤委員がおっしゃるとおり、基礎的なことをすぐに視聴できるものがあるといいですね。
 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題3「広島市子供の読書活動推進のための取組(令和3年度以降)について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、市民局生涯学習課長から説明をお願いします。

市民局生涯学習課長

 資料の11ページ、議題3、「広島市子供の読書活動推進のための取組(令和3年度以降)について」、御報告を致します。
 子供の読書活動推進については、今年度末で「第3次広島市子どもの読書活動推進計画」が終了となりますが、令和3年度以降については、より効果的効率的に推進していくために、今までのような5か年計画という形ではなく、個別具体的な取組を検討する方向にシフトすることと致しました。この度、計画策定を取りやめて教育委員会議の審議事項ではなくなりましたけども、お示ししている資料、広島市子供の読書活動推進の取組(令和3年度以降)のとおり、広島市立図書館協議会の意見を受けて取りまとめましたので、御報告いたします。
 資料12ページをお開きください。A3横の資料になります。まず、1の趣旨及び2の基本的事項、特に、2の基本的事項の骨格部分で(1)の目的や(2)の基本方針及び具体的方針につきましては、過去3回の計画策定におきまして、充分に検討を重ね、既に本市で定着しており、今後長期的に大きく変化するものではないと考えられるため、今までの枠組みを維持するものとしております。
 次に、3、施策の実施でございますが、こちらは第3次計画の実績を踏まえながら全体的により現状を反映した現実的な目標と施策に取り組み、今後の達成状況に応じて随時見直し、必要な施策を機動的に行うという視点でまとめております。まず、各地域、数値目標についてでございます。目標指標は、真ん中に設定理由がございますけれども、目標指標は施策の効果を推移として把握、また全国や広島県の平均等との比較を行うため、第三次計画と同じ指標を継続することとしております。目標値につきましては、第3次計画の目標値を平成22年度の全国平均としていましたが、より現状を反映した目標とするため、第3次計画の4年間、平成28年度から令和元年度、この4年間の広島県全体の平均値を記載しております。
 次に、(2)具体的な取組についてでございます。これは、次ページの別表、広島市子供の読書活動推進のための取組一覧(令和3年度以降)における各取組からピックアップしたものでございます。アの重点施策は、第3次計画において目標未達成の項目を継続するとともに、家庭の項目として、親子での読み聞かせの推進。また、地域の項目として、子どもや親世代への啓発等を強化するためソーシャルメディアの活用をそれぞれ新設としております。それから、イの新規、ウの拡充はより本に触れる機会を増やせるような取組を記載しております。エの見直しは、新型コロナウイルスの影響や制度の変更等による見直しを行っております。以上、取組の概要を御説明致しましたけども、令和3年度からこれらの取組を実施し、随時、図書館協議会の意見をいただき、見直しも行いながら子供の読書活動の推進に取り組んでいきたいと考えております。
 なお、参考として、「子供の読書活動の推進について」を添付しておりますが、冒頭で触れました計画策定から具体的な施策の取組む方法に変更することになった経緯等をまとめておりますので後ほど御覧くださればと思います。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 子供の読書活動の推進は、非常に重要な取組だと思いますので、積極的に対応していただきたいと思います。少しお聞きするのですけれども、目標値の設定は良いとして、実績値は学校ごとに出るのですか。実際の数字は、どのように把握されているのでしょうか。

指導第一課長

 数値は、1ヶ月に1冊以上本を読む子どもの割合の目標値が県が行っております「基礎・基本」定着状況の質問紙調査、それから、もう一つの学校の授業時間以外に、普段、読書をする子どもの割合は、全国学力・学習状況調査の質問紙から出て参りますので、各校の数値が分かります。

栗栖委員

 それでは、学校ごとの数値は分かるのですね。

指導第一課長

 はい。

栗栖委員

 ここにいろいろ書いてあるのですが、具体的にどういう取組をするかが重要だと思います。
 数値が高い学校の取組を具体的に分析して、好事例として紹介していくことによって、全体のレベルを上げていくのも一つの方法ではないかなと思いますので、可能であればそういう取組をしていただければと思いました。

指導第一課長

 小学校長会の後の研修会で、栗栖委員がおっしゃったとおり、図書館教育に推進的に取り組んでいる学校の好事例を聞かせてもらって研修しているというのは聞きました。それから、もう一点、次年度に中国地区並びに広島県の学校図書館研究大会を本市の一つの学校が受けております。たくさんの教員に参照してもらって好事例を見てもらいたいと思っています。

伊藤委員

 自分の時代の図書館の使い方しか知らないのですけれども、私たちの時代は、図書館カードを図書館司書や図書委員に渡して、判を押してもらっていました。最近は、本のバーコードを読み取って、貸し出しや返却がすぐにできるところが多いのですけれども、多くの小・中・高等学校の図書館で、バーコードが取り入れられているのでしょうか。まだ、カードを使っているのでしょうか。

指導第一課長

 両方が、混在している状況です。バーコードでの処理ができる環境が整っている学校は、そういった処理が可能ですが、整っていない学校は、カードを使って貸し借りをしています。

伊藤委員

 バーコードを使用すると、図書館司書や図書委員が不在の時でも借りやすくなるのかなと思いました。私の勤務校では、自分で機械の上に本を置いて、バーコードを読み取り、一連の手続きを、全部自分で行っていますが、バーコードを全ての学校で活用する計画というか、今後の見通しはどうなっていますか。

指導第一課長

 是非、バーコードを活用する方向に進めていきたいと思います。費用もかかることですので、指導課だけで進めることはできないのですが、伊藤委員がおっしゃるように、データ処理によって、先生が子どもの読書の傾向をすぐにつかむことができますし、図書の廃棄等の処理も行い易くなりますので、是非、検討していきたいと思っています。

伊藤委員

 バーコードをもう少し活用できるような取組をどうぞよろしくお願いいたします。

西委員

 今の関係でおうかがいします。バーコードで本の貸し借りや管理を行う時代になっていくと思うのですが、10年くらい前に、司書の先生から、確かに管理上はとても良いと思うけれども、司書の立場で言うと、子どもが本に親しんだり、本に対する興味を高めるためには、本を読もうと思う気持ちを出させるための働きかけが必要なので、一気にシステムを変えていくことだけが読書量につながるかについては、非常に心配だという御意見を聞いたことがあります。システムを上手く整えていく一方で、読書への興味を高める働きかけも必要で、ただスマートに便利になったからといって、読書に親しむ、本に親しむことに直結するのかどうかという懸念は少しございますので、そのあたりも考えていただきたいという風に思います。

指導第一課長

 子ども達の足が運ぶ図書館の整備を考えたいと思います。貴重な御意見をありがとうございます。

秋田委員

 取組については特に意見はありません。朝の読書は、次の授業への導入としても良いと思いますし、何か本を持って行かないと、みんな読んでいるのに自分だけ読むものがないというのも、読もうかなという気持ちにさせる良い取組だと思います。本を忘れた子のために、教室に面白そうな本が並んでいたら良いと思いますので、教室に本がどのぐらい並んでいるのかということも関心があります。13ページの真ん中に、中学校での「朝の読書」活動支援図書セット貸出事業の実施というのがありますが、興味が持てるような本が並んでたら良いと思います。また、低学年には、読み聞かせボランティアが良いと思いますけれど、校長などの積極性によってボランティアの集まり具合が変わってくると思うので、読み聞かせボランティアの取組も是非続けていただきたいと思います。

糸山教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題4「広島市教育委員会規則の一部改正について」を議題とします。
 本件は審議案件が4件となっています。まず、議案第7号「広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について」、総務課長から説明をお願いします。

総務課長

 議題4、議案第7号「広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について」を御説明させていただきます。
 17ページを御覧ください。
 まず、1の改正の要旨ですが、大手町商業高等学校の廃止及び広島工業高等学校の定時制の課程の廃止に伴い、健康教育課の分掌事務から定時制高等学校の学校給食に関することを削ろうとするものです。
 次に、2の施行期日ですが、令和3年4月1日としております。
 次に、3の公布文および現行改正比較表です。
 18ページ及び19ページを御覧ください。18ページが公布文で、19ページが現行改正比較表となっておりまして、第2条第9項中第4号の定時制高等学校の学校給食に関することを削り、第5号を第4号とし、第6号から第18号までを1号ずつ繰り上げるように改正を行うものです。なお、定時制課程があります広島みらい創生高等学校におきましては、生徒一人一人の学習時間が異なるため、生徒が少ない時間帯に利用できる食事方式を採用しておりまして、学校給食の方は実施しておりません。説明につきましては以上となります。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 内容は全て良いのですが、改正の要旨に関して、一部改正の議案で、「削ろうとするものである」と書いてあるのですが、「削るものである」という方がシンプルなのではないかなという印象を持ったのですが、その辺りはいかがでしょうか。書き方の問題なのですけど。

総務課長

 法制執務上はこういう表現を使っています。

糸山教育長

 改正の要旨など、「しようとするものである」という書き方をします。

糸山教育長

 それでは、お諮りします。議案第7号「広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について」、原案どおり可決することで御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定を致しました。
 次に、議案第8号「広島市学校運営協議会の設置等に関する規則及び広島市立中等教育学校学則の一部改正について」、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 20ページを御覧ください。広島市学校運営協議会の設置等に関する規則及び広島市立中等教育学校学則の一部改正についてです。改正の要旨につきましては、広島市立学校条例の一部改正に伴い、広島市学校運営協議会の設置等に関する規則及び広島市立中等教育学校学則について、規定の整備をしようとするものです。これにつきまして、24ページをお開きいただきますと、参考資料として、令和3年度第1回広島市議会定例会に上程、昨日、議決されました広島市立学校条例の新旧対照表を添付しております。
 26ページを御覧ください。左側の現行に別表第1と別表第2がございますけれども、この度の条例改正により、別表第2を削除し、別表第1を別表に改めております。
 22ページにお戻りください。現行改正比較表を御覧いただきますと、先ほど御説明した広島市立学校条例の改正に伴って広島市学校運営協議会の設置等に関する規則にある別表第1の字句を別表に改めます。23ページの広島市立中等教育学校の学則についても同様の改正でございます。
 施行期日は令和3年4月1日で、公布文は21ページに記載のとおりです。説明は以上でございます。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見がありましたらお願いします。
 私から質問ですが、25ページの一番下の附則の、戸坂新町小学校に関する削除は何でしょうか。

指導担当部長

 現在、東浄小学校となっていますが、この当時に消すべきものを消してないので、合わせて改正します。

糸山教育長

 それではお諮りします。議案第8号「広島市学校運営協議会の設置等に関する規則及び広島市立中等教育学校学則の一部改正について」、議案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定を致しました。
 次に、議案第9号「広島市立高等学校学則の一部改正について」、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 27ページを御覧ください。広島市立高等学校学則の一部改正についてです。
 改正の理由は、大手町商業高等学校の廃止および広島工業高等学校の定時制の課程の廃止に伴い、所要の改正をしようとするものです。改正の内容につきましては、30ページの現行改正比較表を御覧ください。30ページです。まず、左側、第23条の転籍についてですけれども、左側の現行の第1項にあります、全日制の課程と定時制の課程相互の間の転籍がある高等学校は、これは広島工業高等学校を示しており、定時制の課程と通信制の課程相互の間の転籍がある高等学校は、広島みらい創生高等学校を示しております。この度、広島工業高等学校の定時制の課程を廃止するため、全日制の課程と定時制の課程相互の間の転籍に関する規定は不要となりますので、削除いたします。また、同条第2項は学年制の広島工業高等学校の転籍について示すものとなっており、第3項は単位制の広島みらい創生高等学校の転籍を示すもので、第2項を読み替える規定となっています。広島工業高等学校の定時制の課程が廃止となり、広島みらい創生高等学校の転籍を示す規定のみとなりますので、第3項の規定の読み替えを第2項に反映させ、第3項は削除致します。
 次に、別表につきましては比較表のとおり、大手町商業高等学校と広島工業高等学校の定時制の課程に関する箇所を削除します。改正の内容は以上です。
 施行期日は、令和3年4月1日で、公布文は28ページに記載のとおりです。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。
 よろしいですか。それでは、お諮りします。議案第9号「広島市立高等学校学則の一部改正について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定を致しました。
 次に、議案第10号「広島市立高等学校の通学区域に関する規則の一部改正について」、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 資料の31ページを御覧ください。広島市立高等学校の通学区域に関する規則の一部改正についてです。
 改正の理由は、大手町商業高等学校の廃止および広島工業高等学校の定時制の課程の廃止に伴い、所要の改正をしようとするものです。
 改正の内容につきましては、33ページの現行改正比較表を御覧ください。左側、現行の第3条第2項は大手町商業高等学校の廃止及び広島工業高等学校の定時制の課程の廃止に伴い、広島みらい創生高等学校のみになりますが、第1項および第3項の書き方を統一して、個別の学校名を記載しないこととし、高等学校の定時制の課程の学区とします。
 施行期日は、令和3年4月1日で、公布文は、32ページに記載のとおりです。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。
 よろしいでしょうか。それでは、お諮りします。議案第10号「広島市立高等学校の通学区域に関する規則の一部改正について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案通り可決することに決定を致しました。
 次に、議題5の議案第11号「学校運営協議会の設置について」、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 議題5、議案第11号、学校運営協議会の設置について御説明させていただきます。資料を2枚めくっていただき、右肩に参考と書かれた資料を御覧ください。広島市学校運営協議会の設置等に関する規則の第2条に学校運営協議会の目的を示しております。この目的を踏まえ、本市においては令和4年度以降、市立学校を対象に、失礼しました、市立全校を対象に学校運営協議会を設置する予定であり、令和2年4月に先行して、似島、戸山、阿戸の3つの小中一貫教育校に学校運営協議会を設置しました。本日は、来年度設置する学校運営協議会について御審議いただくものです。
 それでは、資料の1枚目にお戻りください。34ページです。2の名称等について御説明いたします。先ほども御説明しましたが、令和4年度以降に市立全校を対象に学校運営協議会を設置するため、学校数が多い小中学校については段階的に拡大する予定としております。来年度は、小中学校については、原則として各行政区に1中学校区としますが、安佐北区については白木高陽地区の1中学校区、可部地区の1中学校区を対象として学校運営協議会を設置します。中学校区の対象校選定にあたっては、まず、12月に小中学校それぞれの校長会において説明を致しました。これを受け、各中学校区の小中学校においては学校協力者会議などで検討していただき、一緒に導入できると小中学校で同意を得た中学校区から応募をいただきました。結果として、応募があったのが、安佐北区は2中学校区、他の行政区はそれぞれ1中学校区でした。応募があった中学校区の校長から聞き取りを行いましたが、いずれの中学校区についても学校運営協議会の設置の意義等をよく理解するとともに、行政区内の小中学校のモデルとなるということの意欲も高く、他校への成果の普及も期待できることから応募校すべてを対象校とすることとしたいと考えています。次に、高等学校、次のページに一覧表ございますけれども、高等学校、中等教育学校、および特別支援学校についてですが、11月の校長会で全ての学校を対象に学校運営協議会を設置することについて説明し、その後、各学校で検討を進めていただきました。その結果、全ての学校において、導入する準備が整っていることを確認しておりますので、学校運営協議会を設置したいと考えています。
 以上が、対象校選定の経緯です。学校運営協議会を設置する対象学校及びその名称は34ページから35ページにあります資料のとおりとなっております。なお、これらの学校運営協議会は、令和3年4月1日に設置します。説明は以上です。御審議の方よろしくお願い致します。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

井内委員

 学校運営協議会が設置されたのは昨年ですか。

指導第二課長

 今年度です。

井内委員

 今年度ですね。設置されたのは、3校でしたね。(4月の教育委員会議での)審議の時に、学校運営協議会の設置等に関する規則で定める協議会の権限が強すぎるのではないか、校長がそれで振り回される可能性はないのか、学校の方針に対して、もし、協議会が反対をしたりした時には困るのではないかといった発言をしたかと思います。今年度、協議会を設置された三校については、そういうトラブルや運営上の問題などは全くなかったのでしょうか。状況を教えて下さい。

指導第二課長

 今年度に(学校運営協議会を)設置しましたのは、小中一貫教育校三校です。新型コロナウイルス感染症の影響等で、計画していた会議や活動の一部を変更せざるを得ない状況がありましたけれども、会議を書面で開催したり、時期を変更して活動を行いました。そうした取組を経て、対象校の校長からは、特に課題となることは聞いておらず、コミュニティスクールとなったところで、従来よりも活発な取組を行うことができるようになったと聞いています。

井内委員

 はい。分かりました。それを踏まえて、少し広げられるということですね。先ほどの御説明だと地区で1校ということで、この小学校及び中学校のある限られた数を選定されたと思うのですが、選定の理由は何でしょうか。

指導第二課長

 この地区を選んだことにつきましては、運営協議会の設置等の主旨を校長会議等で御説明をする中で、各中学校区で、校長が小学校と合わせて、地域の方等にも意見を聴取してこの趣旨に賛同するといったことで、学校から積極的に行っていこうということで聞いております。その意見を踏まえて、教育委員会としても学校に聞き取りをし、これは進めていくことができる、運営協議会をより活性化して地区と連携して活動ができると踏まえ、この度、設置するという経緯がございます。

井内委員

 設置する学校は、ある意味で積極的にこの協議会に期待しているというか、そういう傾向があるということですね。それは、小学校を含めた小中学校区としてのいろいろな事に対する期待を含めて上手く運営できそうだという理解で良いですね。

指導第二課長

 そういった確認をした上で、設置していきたいと思います。

井内委員

 はい。分かりました。

糸山教育長

 今回は、各中学校区に1校で行って、令和4年度に全校に設定するということですね。

指導第二課長

 はい。令和4年度には、小中学校についても全校に拡大していきたいという風に思っています。

糸山教育長

 まだ、決まっていないのですね。

指導第二課長

 そうです。最終決定は、教育委員会議の場になりますけれども、方針としては、令和4年度には、全校に設置したいと思っています。

糸山教育長

 分かりました。井内委員の御懸念に関してですが、また、これだけの数で進めていくと課題も出てくると思います。今後、全校に設置するのであれば、きちんとその辺の情報を取った上で、どういう風にやれば上手く進んだかというところをしっかりとお願い致します。

指導第二課長

 そうですね。

糸山教育長

 その他よろしいですか。
 それでは、お諮りします。議案第11号「学校運営協議会の設置について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題6「広島市指定重要文化財の指定について」を議題とします。
 本件は審議案件が2件となっています。まず、議案第12号「広島市指定重要文化財の指定について」、市民局文化振興課文化財担当課長から説明をお願い致します。

市民局文化振興課文化財担当課長

 41ページを御覧ください。
 文化財指定候補概要です。指定区分は、広島市指定重要有形文化財(歴史資料)、名称は、1945年8月6日松重美人撮影広島原爆被災写真ネガフィルム原板です。所在地は、記載のとおりでございます。所有者は、中国新聞社、員数は、5点でございます。
 次に、文化財指定候補の概要です。人類史上最初に原子爆弾が投下された1945年8月6日に、中国新聞社写真部に所属し中国軍管区司令部報道班カメラマンでもあった松重美人氏が、広島市内における被爆直後の市民の姿を撮影した写真ネガフィルム原板です。1点目、御幸橋西詰全景、2点目、御幸橋西詰の罹災者、3点目、翠町の自宅兼理髪店内、4点目、翠町自宅前の西消防署皆実出張所、5点目、皆実町二丁目の広島地方専売局前でございます。
 次に、指定候補の文化財的価値でございます。本資料は、広島市の歴史上最も重要な事象の一つである1945年8月6日の米国による原子爆弾投下当日に撮影された原爆記録写真です。同日に撮影され現存する15枚の中で、被災直後の街や市民の状況を通じて、原爆被害の悲惨さを伝える唯一のものであり、被爆の実相を将来にわたり継承していく上で欠くことのできない貴重な写真ネガフィルムとして、根源的な価値を有している、というものです。
 42ページ以降、ネガフィルムとプリントを掲載しています。説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。 

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 指定について異議は全くないのですが、このタイミングで指定をされる背景があるのでしょうか。

市民局文化振興課文化財担当課長

 経緯を少しかいつまんで御説明しますと、このネガフィルムについては、令和元年に所有者の中国新聞から市指定重要文化財の指定を求める要望が出されました。専門家の協力を得て、歴史的価値や資料のオリジナル性、保存状態の調査を行ってまいりました。このネガフィルムについては、先ほど申し上げましたとおり、昭和20年8月6日に撮影され、現存しているものの中で被災直後の街や市民の状況を通じて原爆被害の悲惨さを伝える唯一のものであるということで歴史的価値が高いと考えております。また、資料の保存状態について、東京大学史料編纂所の史料保存技術室に分析調査を依頼した結果、当該ネガフィルムは、オリジナルかそれに近い時期のものであるという可能性が高く、その劣化を防いで長期保存していくためには、早期に適切な温湿度や防火設備の整った環境で保管し、継承されるのが望ましいとの意見をいただいております。また、被爆資料に造詣の深い宇吹元広島女学院大学教授からも、現在の保存管理に懸念を示す意見が出されております。国、県、市の文化財指定に当たっては、所有者が高齢になり、将来にわたって文化財の維持管理や修復に対する責務を負い、それにかかる経費の一部を負担する必要が生じるため、所有者の同意を必要とし、その意向を踏まえ、申請手続きを行う必要があります。この貴重な歴史資料の劣化や破損を防いで、後世に継承していくためには、文化財指定を行った上で、所有者の負担と協力を得て、保存環境を整えていく必要があると考えられます。所有者の指定に対する同意が得られ、文化財審議会に専門調査の結果を報告し、指定について御審議いただいた結果、指定は妥当のものと答申をいただいたことから、今回提案させていただいた流れです。

栗栖委員

 指定された場合とされなかった場合で、写真の使い方に違いがありますか。制限がありますか。

市民局文化振興課文化財担当課長

 制限等はございません。指定されましたら、この保存に係るものに対して市からも補助金が出ます。

井内委員

 指定されることによる利用者の制限はなく、申請して認められれば、使えるのですね。
 実は、今、被爆証言者が高齢化したということで、ある企業が、(被爆の実相を)VR、ARの形で残したいという試みを考えていまして、私も協力しているのですが、当時の写真は、多くを中国新聞の中から借りています。私自身は、このネガフィルムを見たことがないのですけれども、こういうものがあるのなら、また、使わせていただく場面があると思ったので質問させていただきました。
 丁寧に保存するための文化財指定ということですね。ですから、市民の方が利用することについての制限はないという理解でよろしいですね。

糸山教育長

 同じような質問なのですが、このネガフィルムを文化財として見ようとすると、焼き増しは、行っても良いのですか。現物を見せるということですか。

市民局文化振興課文化財担当課長

 プリントしていただくことになります。

糸山教育長

 分かりました。その他いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、お諮りします。議案第12号「広島市指定重要文化財の指定について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議案第13号「広島市指定重要文化財の指定について」、市民局文化振興課文化財担当課長から説明をお願いします。

市民局文化振興課文化財担当課長

 45ページを御覧ください。
 文化財指定候補概要です。指定区分は、広島市指定天然記念物、名称は、後山のエドヒガン、所在地は、広島市安佐北区安佐町後山権現山南斜面です。所有者は、末田玲子、員数は1株です。概要ですが、樹高は約25m、幹周が4.4m、推定樹齢が約300年です。文化財的価値についてです。エドヒガンは、広島市南部での分布が少なく、広島市域では主に北部に分布します。後山のエドヒガンはそれらの中でも、胸高周囲4.4m、樹高約25m、樹冠直径20mを超える県内有数の大径木です。薪や炭の供給地であった里山にありながら、地元民の保護により伐採を免れた貴重な桜であり、その価値は高い、としています。その他、付け加える情報としては、地元の後山のエドヒガンを守る会が、このエドヒガンの日常管理等を行っております。
 46ページに、エドヒガンの写真を掲載しております。説明は、以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 指定されることとなった背景を教えてください。また、指定されたら何が変わるのでしょうか。

市民局文化振興課文化財担当課長

 経緯についてですが、まず、後山地区のエドヒガンを守る会の方々から御相談があって、先ほど申し上げたような県内有数の大径木であるところで文化財価値を認めたというところがございます。
 指定天然記念物になって変わることというのは、先ほどお伝えしたように、また、このエドヒガンを保護増殖するような経費が発生した場合には、市から補助金を出すことができます。

栗栖委員

 指定天然記念物に指定されたことをPRして、たくさんの方が見に来られて、その樹木自体が劣化してしまう心配があるような気もしますが、その辺りはどうなでしょうか。

市民局文化振興課文化財担当課長

 エドヒガンを守る会の方々が、この木の見学に行けるように、里道を整えてくださったり、木の傍に近づかないための表示をしてくださったり、頑張っておられます。今後も、守る会と市が協力しながら、整えていきたいと思います。

糸山教育長

 その他よろしいでしょうか。よろしいですか。
 それでは、お諮りします。議案第13号「広島市指定重要文化財の指定について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題7の議案第14号「広島市指定重要文化財の指定の解除及び名称の変更について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、市民局文化振興課文化財担当課長から説明をお願いします。

市民局文化振興課文化財担当課長

 51ページを御覧ください。
 広島市指定重要文化財の指定を解除する文化財の概要を1に記しております。
 指定区分は、広島市指定天然記念物、名称は、新宮神社のイチイガシ及びイヌマキです。このうちイチイガシの指定の解除について、御審議いただきます。
 員数は、2株、所有者は、長楽寺寺社総代会総代長、平下氏です。
 所在地は、記載のとおりでございます。
 指定年月日は、平成4年3月26日です。
 物件の概要ですが、指定当時、イチイガシは、胸高幹囲1.45m、樹高17.5mで、中国地方では珍しく、市内でも4か所でしか知られておらず、貴重な存在でした。イヌマキは、胸高幹囲2.23m、樹高16.5mで、広島県内において確認されているイヌマキの中でも有数の大きさで、市内最大の巨樹であったというものです。
 指定解除理由でございます。イチイガシについては、平成24年10月の樹木医の診断で既に枯死している状態であると考えられ、その後、再生の可能性を探っておりましたが、昨年6月に開催された調査検討会で植物学の専門家からその可能性がないと判断され、指定時の巨樹としての文化財的価値が失われていることから、指定の解除が適当であると考えております。イヌマキの取扱いですけれども、イヌマキについては、広島県下有数の巨樹であることから、指定は維持し、指定の名称を「新宮神社のイチイガシ及びイヌマキ」から「新宮神社のイヌマキ」に変更するものです。
 52ページに、イチイガシの写真を掲載しております。
 説明は、以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。
 それでは、お諮りします。議案第14号「広島市指定重要文化財の指定の解除及び名称の変更について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定を致しました。
 次の議題8は、冒頭でお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は退席していただきますようお願いします。
 
 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で議題は全て終了いたしました。
 これをもって、令和3年第5回広島市教育委員会議臨時会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

7

広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について

原案可決
8 広島市学校運営協議会の設置等に関する規則及び広島市立中等教育学校学則の一部改正について 原案可決
9 広島市立高等学校学則の一部改正について 原案可決
10 広島市立高等学校の通学区域に関する規則の一部改正について 原案可決
11 学校運営協議会の設置について 原案可決
12 広島市指定重要文化財の指定について 原案可決
13 広島市指定重要文化財の指定について 原案可決
14 広島市指定重要文化財の指定の解除及び名称の変更について 原案可決
15 広島市文化財審議会委員の委嘱について 原案可決

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