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令和2年第8回教育委員会議(6月定例会)議事録

令和2年第8回 広島市教育委員会議議事録

 令和2年6月2日(火曜日)、令和2年第8回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午前9時30分
 閉会 午前10時56分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 糸山 隆
 委員 井内 康輝
 委員 栗栖 長典
 委員 秋田 智佳子
 委員 伊藤 圭子
 委員 西 敦子
 

3 事務局等の出席者

 教育次長 荒瀬 尚美
 総務部長 横山 元信
 青少年育成部長 長谷 冨美
 学校教育部長 森川 伸江
 指導担当部長 野間 泰臣
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 平山 高成
 教育企画課情報化推進・学校支援担当課長 戸政 佳昭
 指導第一課長 中谷 智子
 指導第二課長 松浦 泰博
 特別支援教育課長 山領 勲
 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 横山 善規
 教育センター次長 宅見 雄二
 市民局生涯学習課長 手島 勇人
  

4 傍聴者等

 6人

5 議事日程

 議題1 市立学校におけるICTの活用について(報告)     
 議題2 広島市西区民文化センター及び広島市立西区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について(報告)
 議題3 令和3年度広島市立高等学校及び広島市立広島中等教育学校入学者選抜の基本方針について(議案)
 議題4 令和3年度広島市立広島特別支援学校高等部入学者選考の基本方針について(議案)
 議題5 広島市いじめ防止対策推進審議会委員の任命について(議案)【非公開】
 

6 議事の大要

糸山教育長 

 ただ今から、令和2年第8回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は、伊藤委員と西委員にお願いします。
 これから日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題5につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第5号「附属機関の委員の委嘱及び任命に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題5については非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「市立学校におけるICTの活用について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、指導第一課長、教育センター次長及び教育企画課情報化推進・学校支援担当課長から説明をお願いします。

指導第一課長

 議題1「市立学校におけるICTの活用について」、報告させていただきます。
 (資料の)2ページ(の【1】)を御覧ください。
 先月までの臨時休業中の児童生徒に対して、主にプリントで実施した家庭学習を補完するため、各学校や家庭学習において活用できるよう学習支援システムを導入するとともに、ホームページ上に学習プリントや教材動画等を掲載しております。
 1、学習支援システム(学習ソフト「みんなの学習クラブ タブレット版」)の導入について、説明いたします。
 これは、「教育の絆(きずな)」プロジェクト実施校において放課後の校内学習用に導入している学習ソフト「みんなの学習クラブ」の家庭配信版であるタブレット版を導入し、義務教育課程の全児童生徒が、インターネットを介して家庭でも学習できるようにしたものです。
 児童生徒が、個人の学習進度や習熟度等に合わせて、自分で問題を選んで編集し、プリントアウトすることができます。学習ソフトには、小学校の1年生から6年生の4教科で約5,000枚(の学習プリント)が準備されております。中学校は、1年生から3年生の5教科で、同様に約5,000枚(の学習プリント)が用意されております。また、一部ではありますが、学習プリントの内容を詳しく説明した解説動画を見ることができます。

教育センター次長

 続きまして、2、学習課題や動画共有サイト(ユーチューブ)用に作成した教材動画等の配信についてです。
 教育センター及び各学校のホームページ等から、学習プリントや学習動画等の配信を行っております。ここでは、資料の2ページで概要を説明した後、5ページから7ページの別紙と共に、実際に学習プリントや学習動画の一部を御覧いただきたいと思います。
 まず、(1)学習支援サイト「ひろしまっ子学びの広場」の創設についてです。
 教育センターが作成した学習プリントや学習動画等を、同センターのホームページ内に新たに設けた学習支援サイト「ひろしまっ子学びの広場」から配信しています。学習動画の作成に当たっては、(教育委員会)事務局の指導主事と協力し、4月30日に開設したものです。対象は、幼稚園、小学校、中学校、中等教育学校(前期課程)、特別支援学校で、内容は、(ア)学習プリント、(イ)フラッシュ型教材、(ウ)学習動画、それから既存のコンテンツにつながるリンク集で構成されております。
 それでは、5ページの別紙をお開きください。学習支援サイト「ひろしまっ子学びの広場」についてです。
 このサイトの目的は、幼児・児童・生徒の家庭学習を支援するため、学習プリントや学習動画等の配信を行うことです。対象、開設日、URLは、お示ししているとおりです。サイトへのアクセス方法は、教育センター外部ウェブページの中央に、「ひろしまっ子学びの広場」のバナーを設けました。クリックすると、学習支援サイトに替わります。教育委員会のホームページからも(学習支援サイトに)入れるようになっております。
 次に、6ページ及び7ページ(の見開きページ)をお開きください。サイトの構成を図でお示ししております。
 6ページの左上に、学習プリントについて、その下に、フラッシュ型教材について、7ページの右上に、学習動画について、その下に、リンク集をお示ししております。この四つの内容については、ここから実際のサイトをお示ししながら説明をさせていただきます。
 まず、学習プリントについてです。学習プリントには、10分間程度でできる国語及び算数のプリントを小学校1年生から6年生まで、現在、約700枚を掲載しております。特別支援教育に関する物については、学習プリントに合わせて、その内容、方法を説明する動画を2本掲載しております。解答も掲載しており、自分で答え合わせができるようにしております。自主登校日の際に、課題として活用したとの声も聞いております。
 次に、フラッシュ型教材についてです。フラッシュ型教材とは、課題が瞬時に、次々と提示される教材です。現在、掛け算九九や都道府県名、国名を問う課題など20本を掲載しております。今から御覧いただくのは、掛け算九九です。このように、次々と問題が出てきて、答えるようになっております。
 次に、学習動画についてです。学習動画では、教科書のポイントや学習の進め方を説明した10分程度の動画を58本掲載しています。内容は、臨時休業中の学習課題の例として示された家庭学習プログラム、「休業中の学習プラン」に基づいて作成しました。
 今から御覧いただくのは、小学3年の理科、「生き物を調べよう」です。単元の狙いに沿って、観察の仕方や記録の仕方を、動画で説明しています。次に、中学校の動画を御覧ください。中学2年の英語、「ALTの会話を聞いてみよう」です。これは、指導第二課のALT(英語指導助手)に協力いただき、登校できない間も英語に慣れ親しむことができるように作成しました。
 次に、リンク集についてです。リンク集には、文部科学省「子供の学び応援サイト」や広島平和記念資料館など、子どもが学べるサイトを12サイト紹介しております。御覧いただくのは、(一般社団法人)教科書協会の「おすすめキッズサイト」です。これは、教科書協会のサイトで、5教科以外の教科については、このサイトを活用して学習できます。また、広島の子どもたちの自主的な調べ学習を促すことを狙いとして、(広島)平和記念資料館や(広島市)こども文化科学館など、本市施設のサイトへのリンクも設けました。
 それでは、資料6ページ及び7ページにお戻りください。
 資料には、アクセス数や再生回数をお示ししておりますが、直近のデータとして、昨日、6月1日15時現在の数値を御報告いたします。
 左上の学習プリントのアクセス数は、22,206回でした。左下のフラッシュ型教材の再生回数は、3,650回、右上の学習動画の再生回数は、16,174回、右下のリンク集のアクセス回数は、5,343回でした。
 この学習支援サイト「ひろしまっ子学びの広場」の学校での活用事例等について、当センターに届いた感想の一部を御紹介させていただきます。
 幼稚園では、「各園のホームページで紹介し、保護者から大変好評を頂いている。」とのことでした。小学校と中学校からは、「動画のイメージが持てて、作成の際の参考にしている。」、「子どもが見たという声を聞いた。」、「学習プリントは、登校日の課題としても活用している。」、「登校日に、ホームページの見方を指導した。」、「学習相談に来た保護者に紹介した。」との声を聞いております。一方で、「スマートフォンで見るのは、画面が小さく、文字も小さくなることから、疲れる。」という意見も届いております。
 今後は、学校における情報教育に関わる環境整備等(の進捗)を踏まえながら、教員も子どもも、動画等を活用した学習に慣れることが必要であると考えています。フラッシュ型教材も含め、ふだんの授業の中でも短時間で取り入れられるコンテンツを少しずつ更新していきたいと考えております。また、次年度は、動画の活用について、研修の中でも段階的に扱っていくことも検討したいと思っております。
 それでは、資料、2ページにお戻りください。
 3、既存の学習コンテンツの紹介についてです。各学校のホームページでも、子どもが学習できるサイトも紹介しております。(各コンテンツの)内容については、先ほど、リンク集のところで説明したものと重複しますので、省略をさせていただきます。

指導第一課長

 3ページを御覧ください。
 4、双方向コミュニケーションツールを活用した学習支援システムの導入について御説明いたします。本市では、インターネットを介して学校と家庭をつなぎ、双方向で動画や音声のやり取りができるコミュニケーションツールを導入し、児童生徒の健康状態の把握や教員による授業、それに対する質問や児童生徒同士の話合いなどをリアルタイムで行えるよう準備を進めています。
 活用場面の具体例を御説明いたします。
 一つ目は、児童生徒の健康状態の把握についてです。決められた時間帯に児童生徒がアクセスし、自分の健康状態に合う選択肢を選んでクリックします。担任等は、回答していない児童生徒に電話で状況を確認し、気になる児童生徒には、画面に映し出された表情を見ながら対話するなど、個別に対応することが可能になります。
 二つ目は、教員による双方向型の学習支援についてです。教室に設置したビデオカメラで撮影した動画を、学校に来ることができない児童生徒の家庭等にリアルタイムで配信するほか、チャット、文字によるやり取り機能やテレビ会議システム、動画と音声によるやり取り機能を利用し、質問や話合いを行うことが可能になります。
 現在の進捗状況ですが、事業者への手続等の準備を行っており、準備が整った学校から開始することを目指しております。今後は、各学校において、児童生徒が本ツールに慣れて活用できるよう、指導する時間を設定し、再び休校になった際にも円滑に学習が進むよう、準備を進めていきたいと考えています。

教育企画課情報化推進・学校支援担当課長

 【2】、学校の情報教育環境整備について御説明します。
 文部科学省が令和元年12月に掲げました「GIGA(ギガ)スクール構想の実現」及び本年4月に掲げました「GIGAスクール構想の加速による学びの保障」に基づきまして、学校の情報教育環境整備を着実に進めるとともに、今後、再び臨時休業に移行することなども想定されることから、緊急時における家庭での学習を支援するための取組を行うこととしております。
 まず、1、タブレット端末の購入について御説明いたします。
 義務教育課程の児童生徒一人1台端末の実現に向けて、令和2年度中に約10万4,000台の端末を購入します。その後、購入した端末の環境設定として、具体的には、無線LAN(ラン)への接続設定や、児童生徒が勝手にアプリ(ケーションソフト)をインストールできないようにするためのセキュリティ関連の端末の設定などを行い、令和3年度中には、学校の授業で使えるようにすることを目指しています。
 なお、令和元年度2月補正予算編成時には、端末は、学校内でのみ使用することとしていましたが、新型コロナウイルス感染症対策のための学校の臨時休業等に伴い、家庭学習を支援するため、文部科学省から示されました方針なども踏まえまして、家庭に端末が無い児童生徒への貸出しにも活用することとしました。このため、テレワーク需要の高まりや、このGIGAスクール構想に伴う全国一斉の大量の端末調達などにより、現在、タブレット端末は品薄な状態ではありますが、今年度末の納品を前倒しし、まずは、7月上旬までに600台、10月上旬までには1,000台の納品を受けて貸出し用に活用できるようにし、その後も可能な限り早期に納品が受けられるように努めます。
 また、タブレット端末の購入に係る予算は、(3ページの)下の表のとおりとなっており、令和元年度2月補正予算、令和2年度5月補正予算の合計が46億8,680万6千円となっています。
 4ページをお開きください。
 次に、2、校内LANの更新及び無線LAN環境の構築等について御説明いたします。
 校内LANの更新及び無線LAN環境の構築等については、広島市立の全ての小・中・高等学校等の既存の校内LAN環境を、高速大容量の通信に対応できるものに更新するとともに、普通教室に無線LANアクセスポイントを設置します。あわせて、義務教育課程の学校の普通教室に、タブレット端末の充電・保管を行うための充電保管庫を設置することとしております。今年度中の整備完了を目指し、現在、入札公告を行っておりまして、7月上旬には委託業者が決まる予定となっております。
 次に、3、可搬型通信機器の購入等について御説明いたします。
 先ほど、タブレット端末の貸出しについて御説明しましたが、自宅にインターネットへの接続環境が無い児童生徒には、モバイルWi-Fi(ワイファイ)ルータ等の可搬型通信機器も併せて貸し出すこととします。こちらも全国的に品不足となっておりますので、在庫等の状況を確認の上、調達を行いまして、8月以降、順次納品を受け、その都度、貸出しをしていくようにしたいと考えています。
 次に、4、学校ICT化に対する教員への支援について御説明いたします。
 先ほど御説明しましたように、本市でも、GIGAスクール構想の実現に向けた取組や、新型コロナウイルス感染症対策のための学校の臨時休業等に伴うICTを活用した家庭学習支援など、学校現場におけるICTの利活用が、かなりのスピードで進められています。こうした取組を円滑に進めるとともに、急速なICT化に伴う教員の負担の軽減を図るために、国の補助金を活用しまして、ICTに精通した専門業者に委託し、タブレット端末の管理及び運用の方針や活用等に関するマニュアル、eラーニングコンテンツの作成、学校内の各種機器の設定、端末操作等に関する問合せ対応などに取り組むこととしております。
 最後に、5、教員のテレワーク環境整備について御説明いたします。
 これは、教員の自宅から学校のサーバへ安全にアクセスできる仕組みを調えることにより、安全かつ効率的なテレワークの実施を可能とするための専用システムを構築するものです。システムの構築に時間を要しますので、令和3年2月からの運用開始を目指しています。
 市立学校におけるICTの活用についての説明は、以上です。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 新型コロナウイルス感染症の予防対策のために学校が休業になり、子どもたちが学ぶためのICT化は、大変重要だと認識しています。
 また、先ほど御説明のあった、4月30日に広島市(教育センターの)ホームページに開設されました学習支援サイトについては、私も、実際にホームページを見て、大変良くできていると思いました。
 (学習支援サイトを)4月30日に開設したことについては、学校や教員、保護者などに、どのように周知徹底されたのでしょうか。

指導第一課長

 全ての校種の学校に、(学習支援)サイトの創設について伝えました。学校は、各学校のホームページにリンクを貼って、(児童生徒が、学校のホームページから学習支援サイトに)接続できるようにしています。

栗栖委員

 学校に対しては、具体的な使用方法や活用方法も周知されたのですか。

指導第一課長

 学習動画については、各学校のホームページにそのまま貼り付けることが可能であると伝えております。それから、プリントも沢山用意されているので、先ほどの報告にもありましたように、登校日や家庭学習で使用できるといった活用方法も知らせております。

栗栖委員

 有意義だという意見が様々あったとのことですが、アクセス数について、私は数字から全体のイメージが湧かないのですが、想定と比べてどうだったのでしょうか。

教育センター次長

 アクセス数は、教育センターのホームページの中のカウンターで集計しております。初めてのことですので、数は想定していなかったのですが、(教育)センター全体のホームページの閲覧数の中で、(学習支援サイトへのアクセスは)かなり高い割合でカウントされているという点では、有意義に活用してもらっているのではないかと考えております。

栗栖委員

 初めてのことなので、実際に運用されると、課題もあったと思います。先生方の関わり方が非常に大事だと思いますので、特に現場の先生方の意見なども聞きながら、課題を整理していただいて、改善を進めていただきたいと思います。
 また、資料の3ページにあるように、双方向のコミュニケーションツールを活用した学習支援システムの導入を準備されているということですが、現場の意見をしっかりヒアリングしていただきながら、是非、進めていただきたいと思います。休校中の実状や課題を整理していただき、予算や台数など様々な制限があると思いますので、優先順位を付けながら、学習機会の確保に向けてしっかり対応していただければと思います。

秋田委員

 「みんなの学習クラブ タブレット版」の導入についてです。
 既に家庭で学習できるように配信されていると書いてあるのですが、今、(指導第一課長が)おっしゃったように、(サイトに関する情報は、)教育委員会(事務局)から学校、学校から生徒に伝わって、(既に児童生徒が)使えるようになっているということですか。例えば、自分のスマートフォンなどで(使えるのでしょうか)。

指導第二課長

 「みんなの学習クラブ」については、広島市の「教育の絆」プロジェクト実施校において先行して使っていたものですが、それ以外の市立小・中学校についても、民間事業者の協力を得て、実施しているものです。
 5月のゴールデンウイーク明けに、全校で実施できるようになりましたので、その際に、学校がホームページに掲載し、あるいは、(学校から)保護者向けに緊急連絡メール等で、こういうものが開設されたということをお知らせしているところです。

秋田委員

 例えば、同じ中学校の生徒は皆、同じIDとパスワードを使って、アクセスできるのですか。

指導第二課長

 はい。中学校ごとに、一つのID、パスワードでログインできます。個人ごとではありません。

秋田委員

 多くの保護者が不安になり、保護者同士での情報共有などをされていたと思います。情報が、ある学校には伝わっているが、ある学校には伝わっていないという不安が、保護者にはあると思います。できる学校から、順次、情報提供をするということは、余り無いとは思うのですが、できるだけ、(保護者に伝わる)情報の時間の差や量の差がつかないように、気を付けていただきたいと思います。
 この(学習ソフト)「みんなの学習クラブ」の開設による効果については、時間や本数(などの数値)が書かれていないのですが、何か把握していますか。

指導第二課長

 本数については、手元に資料を持っていません。
 効果については、例えば、理科では、天体が動いている様子や実験器具の扱い方等を動画で解説していますので、新たな学習内容等について、その動画を見て、予習的に勉強することができます。また、問題を解いて、自分が苦手だと感じたところについて、解説動画で再度学習するといった使い方ができます。

秋田委員

 (2ページに)「プリントアウトすることができる」と書いてありますが、例えば、スマートフォンやタブレット端末を家庭でお持ちの方は、それらをプリンターにつないで、自分で印刷する必要があるのですね。

指導第二課長

 プリントアウトして使うのが基本的な使い方ではありますが、例えば、画面上で問題を読み、ノートに解答を書いて、解答の画面を見て答え合わせをするといった使い方もできると思います。ただ、スマートフォンの画面上で見るのは厳しいと思います。

秋田委員

 元々、不登校で学校に行くことができなかった生徒にとっても、このようなシステムがあれば、家庭での学びの場所ができるのではないかと思いますので、是非、誰もが使えるようにしていただきたいと思います。
 また、(自宅等にICTの)環境が無い児童生徒については、学校でプリントアウトできるといったフォローをしていただきたいと思っています。

指導第二課長

 (秋田委員に)おっしゃっていただいたように、家庭環境やICT環境も異なると思いますので、一人一人に合ったフォローができるように、続けてまいりたいと思っています。

伊藤委員

 一つは質問で、一つはお願いです。
 一つ目の質問は、4ページの2、校内LAN及び無線LANに関してです。校内LANの更新は、容量を増やしていくということでしょうか。また、無線LANに関しては、今、無線LANが整備されている小・中・高等学校は、何割くらいあるのでしょうか。
 二つ目のお願いは、4の(学校ICT化に対する)教員への支援についてです。ICTの使い方は、様々あると思いますが、今は、教師主体の内容になっていると思います。今後は、例えば、タブレットを使いながら、(児童生徒が)自分で身の回りの草花の写真や動画を撮って、お互いに学びを深め合っていくような、主体的で深い学びにつながる双方向コミュニケーションツールの活用ができると良いと思います。また、教員間で、様々な良い実践例を共有できる研修等が行われることもお願いしたいと思います。

教育企画課情報化推進・学校支援担当課長

 校内LANの更新及び無線LAN環境の構築等についての御質問にお答えします。
 既に、広島市立小・中・高等学校には、校内のLAN環境があります。しかしながら、整備をしてからかなり時間がたっておりますので、途中に在るネットワーク機器類などは、速いスピードに対応できるものではなく、老朽化も進んでいます。それらの機器類の更新が、主な内容となっています。
 また、無線LANについては、現在、広島市立学校の無線環境は、ほとんど整備されていません。情報教育推進校である藤の木小学校は整備済みですが、他の学校については、ほとんど整備が進んでいないという状況です。

西委員

 短期間に、このような多くのシステムを準備していただきまして、御尽力いただいたことに、大変敬意を表したいと思っております。
 幾つか質問をさせていただきます。
 まず、現在の状況としては、子どもたちは、配信されている動画や学習課題に自分でアクセスをして、学習をするというスタイルが主流で、双方向のコミュニケーションツールについては、これからということでよろしいでしょうか。

指導第一課長

 はい。

西委員

 子どもたちは、教師のフィードバックや友達との交流などが励みになって、学習(意欲)が高まると思います。是非、(教師が)コメントを返すことができるようなシステムを開発していただければ有難いと思っております。
 また、2ページの2(2)に、教職員が、動画共有サイト、ユーチューブ用に教材動画や学習課題等を作成し、学校のホームページ等から配信しているとあります。これは、教師が作成し、学校単位で動画をユーチューブ等にアップされているということですね。この(教師が作成した)動画については、学校や教育委員会(事務局)では、(動画内で)適切な言葉が使われているかどうか、また、内容がふさわしいかどうかについて、公開前の確認やチェックを行っていないのでしょうか。

指導第一課長

 まず、双方向コミュニケーションツールについては、(西)委員のおっしゃったとおりで、双方向の学習支援として、子どもたちの表情を見ながらやり取りができるように、今、準備を急いでいるところです。今後、第2波、第3波だけでなく、なかなか学校に来ることができない子どもたちのためにも、こういったシステムを活用していきたいと思っています。
 それから、学校ホームページについては、各学校長が、しっかりと(事前に内容に)目を通してから、公開しています。我々(教育委員会事務局)も、各学校のホームページを随時閲覧しておりますが、(学校が主体的に、)子どもの学習進度に合わせて、予習や復習にも使える適度なものを、工夫しながら掲載していると聞いています。各学校が、お互いの物を見ながら、刺激を受け、少しずつ進んでいる状況です。

西委員

 分かりました。よろしくお願いします。
 対面の授業であっても、特別な支援が必要な児童生徒は、沢山居ます。インターネット環境が調ったとしても、そういう子どもたちの支援をどのようにするかということを、今後、御検討いただきたいと思います。
 それから、もう1点です。
 双方向コミュニケーションツールが、一方的な配信よりずっと効果的だということは、そのとおりだと思うのですが、今、みんなが双方向のツールを活用し始めると、データの容量がとても増えてしまい、どこかでトラブルがあると、多くの人にトラブルが派生してしまいます。みんなが双方向(コミュニケーションツール)を使いたいところですが、今後は特に、小学校低学年の、本当にフェイス・トゥ・フェイス(でのやり取り)を必要としている子どもたちに、多くのデータが届くよう、(通信量を極力小さくする)データダイエットができる部分を検討していただくなど、必要なところで必要なツールが十分に使えるよう、御検討をよろしくお願いいたします。

井内委員

 2点ほど、意見と質問があります。
 1点目は、先ほど解説されました(教育)センター等のホームページについてです。アクセス数の御説明はあったのですが、アクセス数というのは、1人が2回、3回と見れば、全部カウントされます。実際に、子どもたちの何%が見たか、また、それを見てどうだったかという、子どもたちからのフィードバックについては、まだ調査しておられないと思いますし、今は、調査する時間的余裕も無いと思うのですが、今後、是非、調査をしていただきたいと思います。恐らく、教室にみんなが集まっていても、習熟度に差があれば、同じビデオを見て、同じプリントを学習したとしても、それに対するリアクションは、それぞれ変わっていく(と思います)。進んでいる子にとっては、(内容が)物足りず、逆に、(進度に)ついていけない子も居るかもしれない。その辺の、(一人一人に応じた)本当に細かい手当てができるようにしなければいけないと思います。これ(ICT)を、この先もずっと有用に使っていくためには、是非、現時点で、子どもたちが実感としてどう思っているかを確認していただきたいと(思います)。
 2点目は、先ほども(西委員から)出たのですが、双方向コミュニケーション(ツール)の活用についてです。確かに、容量の問題があるので、(みんなが有効に活用することは)なかなか難しいと思います。私は、基町高校の先生が行っている(オンライン)授業を見ました。その先生が大変能力が高いのかもしれませんが、(内容が)分かりやすく、教室で受けている授業と全く同じで、生徒たちが非常についていきやすいのではないかという感想を持ちました。
 小学校の場合は、今の(学習支援サイトの)配信情報は、プリント等の基本的なものになっていますが、これだけでは、本当に(完成した)形にはならないのではないかという気がしています。ですから、是非、何とか(双方向コミュニケーションツールを)形に(していただきたいと思います)。先生が、実際に画面に出て、(児童生徒が)それを一斉に見るためには、タブレット(端末)を全員に配る必要があります。そういう準備ができてからのことかもしれませんが、教室で行っている授業と同じような形を保障できるような、一部でも良いからそれが伝わるような形を目指していただきたいという気がしました。それでこそ本当に、ICTを使ったリアルな授業が展開できているという形になるのではないかと(思います)。「プリントを配りました。」、「動画を見せました。」ということだけで、満足してはいけないのではないかという印象を持っていますので、これから、その辺りの工夫をしていただければと思っています。

糸山教育長

 今の、(井内委員の御意見にあった)フィードバックの件に関して、何かありますか。

教育センター次長

 はい。検証を行うことは、考えております。これから(検証の)方法等を検討してまいりたいと思います。

糸山教育長

 もう一つ、井内委員がおっしゃったのは、恐らく、ICTを使った教育の在るべき姿ということだと思いますが、それについて説明をお願いします。

指導第二課長

 先ほど、(井内委員に)基町高校の例をおっしゃっていただいたのですが、現在の、双方向(コミュニケーションツール)が導入されていない段階では、校種でいいますと、特に、高等学校の方が、学習動画の発信については、本数的にも充実した物ができていると思っております。教育委員会(事務局側)でも、教育センターを中心に動画を作成していますが、そういった(質の良い物を作成する)ノウハウをきちんと集約し、第2波となった場合に備えたいと考えています。
 本来的には、ICTは、教室の授業の中でも有効に(活用されるべきだと思います)。先ほど、(伊藤委員に)深い学びということをおっしゃっていただいたと思うのですけれども、例えば、子どもたちがタブレット(端末)に書き込んだ答えが教室の大画面に発表されて、みんなで考えを共有できるとか、いろいろな活用の仕方があろうかと思いますので、その活用方法についても、情報教育推進校等を中心に、研究を深め、普及を図っていきたいと考えております。

糸山教育長

 基本的なICTの活用については、既に、昨年度から、GIGAスクール構想で進めようとしていました。今、機器の(購入の)前倒しを行っていますが、元々行おうとしていたのは、個に応じた教育をより充実させるために、(タブレット端末等を)教室で使うことでした。例えば、タブレット(端末)を一人1台持ち、子どもがいろいろな問題に回答します。誤答傾向に応じて、その子の理解度に合わせた課題が(出題される等)、AI的な機能が活用されることが、その目指すところでした。
 今は、(新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う)休業中に、家庭と(学校が)つながるツールとして、このタブレット(端末)が使えるのではないか、つまり、本来の目的とは別の、特例的な使い方としても活用できないかということで、両方(の活用)を進めようとしております。
 (ICTを活用した教育の)在るべき姿を目指す中で、先ほど、秋田委員と栗栖委員がお聞きになられましたが、(学習支援システムとして)こういうものがあって、こう使えば良いという情報が、家庭や児童生徒にきちんと行き届いているだろうかという御心配に関して言えば、行き届いていなかったと思います。実際、これ(学習支援サイト「ひろしまっ子学びの広場」)が出来上がったゴールデンウイーク明けの頃は、教育センターが(学習支援サイトを)作成する一方で、双方向のコミュニケーションツールも目指そうという取組も始まり、いろいろなことを手探りで行っていましたので。家庭学習の中に、どういうツールをどう位置付けて、どう使えば良いということを、子どもたちと保護者に全て提示できれば良いのですが、そういう段階まで至らない中で、6月1日からの、学校再開となりました。
 次に(休業に)なった時には、いろいろなものが充実していると思います。タブレット(端末)を全員分そろえるまでには、しばらく時間が掛かりますけれども、先行して購入できる端末の貸出しをすることで、環境を少しずつ補いながら、併せて双方向のコミュニケーションツールも活用できれば良いと思います。もし、再び休業になった時には、こういうものを、こう使えば良い、ということが分かるように、学校の授業の中で、子どもたちにもきちんと教えるし、先生たちも使えるように、お互いが慣れる期間としても(これからの時間を活用したいと思います)。(再び休業することが)無いことを祈りますけれども、実際、次(の休業)があった時には、うまく(活用する)。次が無くても、ICTを使った個に応じた教育の理想形に向けて充実させていくということで進めていきたいと思います。
 いずれにしても、まだまだ検証をしながら、充実や改善を重ねていきたいと思います。

栗栖委員

 広島市(教育委員会)の場合は、事務点検(・評価によるPDCAの中)で教育の情報化の推進にしっかり取り組んでおられます。とはいえ、昨年までと環境が大きく変わりましたので、教育の情報化の推進については、休業中のことだけではなく、通常時の対応や課題についても再度、整理をしていただきたいと思います。
 今、双方向(コミュニケーションツール)についても準備を行っているということですが、今後は、できるだけ具体的な行程表をイメージしながら、優先順位を付け、進捗状況を確認しつつ、最終的にPDCAで回せるような、漏れのない仕組みで準備していただきたいと思います。

秋田委員

 (議題1の)6月2日付けの報告は、保護者には、いつどのように配布するのですか。同じ物でなくても良いのですが、今日、報告していただいた内容について(どのように保護者に情報提供するかということ)です。学校長を通じて、保護者に伝わるように考えていらっしゃるのですか。

糸山教育長

 こういう(学習支援)サイトがあるということは、(既に各学校に)情報提供をしています。それと別に、(3ページの【2】、学校の)情報教育環境整備については、予算という形では、対外的に公表しています。
 今の秋田委員の御指摘は、学校から保護者の皆さんへも、(学校における)ICT(の活用)について、(現在)こういう風になっているという情報提供をしてはどうかという御提案でしょうか。

秋田委員

 今まで、学校の情報は全て、学校からの配布物によって得ていましたが、この(休業の)間、「文部科学省が、」とか、「広島市教育委員会は、」といった形での新聞報道等からしか(情報を)得られませんでした。だから、保護者は、不安で一杯だったと思います。新聞を読まれない御家庭もありますし、学校から情報を頂くことは、とても重要だと思いますので、今日の、(学校の情報教育)環境を整備されているという御報告については、どのような形で保護者に伝わっていくのかなと思い、お尋ねしました。

教育次長

 これまで、ICTについてだけではなく、例えば、一斉臨時休業に踏み切ったときや、登校日を設定したとき、また、学校再開のとき、その都度、(教育)委員の皆さまに資料を御提供、御説明させていただいた時期と同じタイミングで、学校にも伝えております。その際には、恐らく、学校から保護者宛ての一斉メールによる方法が多いと思うのですが、保護者にその内容を必ず伝えていただくよう、学校に通知をしています。通知の中には、ICTについての項目のほか、お休みをしている子どもさんの家庭訪問や、電話でお知らせする内容などを書かせていただいていますが、先ほど、秋田委員がおっしゃってくださったように、ICTについての情報は、こういう形でまとめて(学校に)お知らせをするということはしていません。今、全国的にいろいろと言っている中で、広島市は(市立学校のICT環境が)どんな状況であるのかということは、保護者にとっても、きっと、気になることだと思いますので、分かりやすくお伝えできるよう検討させていただきたいと思います。

秋田委員

 はい。よろしくお願いします。

糸山教育長

 それでは、本件については、この程度にしたいと思います。
 次に、議題2「広島市西区民文化センター及び広島市立西区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、市民局生涯学習課長から説明をお願いします。

市民局生涯学習課長

 8ページを御覧ください。「広島市西区民文化センター及び広島市立西区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について」、御報告いたします。
 1、概要です。
 本市は、公共施設の維持補修費を含む管理運営経費の財源を確保するため、平成26年度から、教育委員会所管施設である図書館についても、中央図書館を除き、命名権の対象施設としておりまして、平成28年度以降は、常時、先着順で公募をしております。
 この度、広島市西区民文化センター及び広島市立西区図書館の合築施設について応募がありまして、命名権取得者及び合築施設の呼称を決定したものでございます。
 ちなみに、教育委員会所管施設のうち、命名権を導入している施設は、今回が5件目で、7施設となります。具体的に申し上げますと、平成27年6月から国際青年会館と中区図書館の合築施設、同年同月から交通科学館、平成29年9月からこども文化科学館とこども図書館の合築施設、令和2年4月から安佐南区図書館、そして、この度決定しました西区図書館です。
 次に、2の呼称につきましては、「コジマホールディングス西区民文化センター・西区図書館」となります。命名権取得者は、株式会社コジマホールディングスで、建築資材等の販売、機械のリース、不動産管理を主な業務としておりまして、応募資格と照らし、命名権取得者の適格性、呼称等について、審査委員会で審査した結果、資格に問題はありません。期間につきましては、令和2年7月1日から令和7年3月31日までの4年9か月でして、命名権料は、令和2年度が税込み82万5千円、令和3年度以降が税込み年間110万円でございまして、合計522万5千円となります。
 次に、参考を御覧ください。令和2年3月25日に審査委員会を開催しまして、命名権取得者を決定しております。先月、5月28日に命名権取得者と命名権契約を締結いたしまして、同時に、市長告示と併せて教育委員会告示を行っております。7月1日から呼称の使用を開始します。
 「広島市西区民文化センター及び広島市立西区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について」の御報告は以上です。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 内容については、全く異議は無いのですが、3月に命名権取得者を決定してから、実際に契約を締結するまでに2か月掛かっていることについては、何か事情があったのでしょうか。

市民局生涯学習課長

 (契約締結までの事務)手続に少し時間を頂きました。前回も同様です。

栗栖委員

 特に、問題は無かったということでよいでしょうか。

市民局生涯学習課長

 はい。

糸山教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題3「令和3年度広島市立高等学校及び広島市立広島中等教育学校入学者選抜の基本方針について」を議題とします。
 本件は審議案件が3件となっております。
 議案第24号「令和3年度広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」、議案第25号「令和3年度広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」、議案第26号「令和3年度広島市立広島中等教育学校入学者選抜の基本方針」の3件です。
 内容について、指導第二課長から一括して説明を受けた後、審議を行うことと致します。それでは、説明をお願いします。

指導第二課長

 資料の9ページを御覧ください。
 議題3「令和3年度広島市立高等学校及び広島市立中等教育学校入学者選抜の基本方針について」御説明いたします。1、「令和3年度広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」、2、「令和3年度広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」、3、「令和3年度広島市立広島中等教育学校の入学者選抜の基本方針」の3件について御審議をお願いいたします。
 資料を御説明する前に、令和3年度の高等学校入学者選抜について、1点、補足いたします。この後御審議いただく基本方針(案)につきましては、入学者選抜の基本的な枠組みを定めるものであることから、前年度までと大幅な変更はしていません。ただし、文部科学省初等中等教育局から、令和2年5月13日付けで、入学者選抜の実施等に当たり、地域における中学校等の臨時休業等の状況を踏まえた出題範囲や内容、出題方法の配慮が求められていることから、今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては、入学者選抜の内容等の見直しについて、県教育委員会と協議しながら検討を行うこととしております。
 それでは、資料10ページを御覧ください。
 議案第24号「令和3年度広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針について」御説明いたします。
 各高等学校では、選抜(【1】)、選抜(【2】)、選抜(【3】)を実施いたします。
 まず、1の選抜(【1】)は、いわゆる推薦入試であり、中学校長の推薦を受けた者に対して、(1)選抜の方法アからウにありますように、推薦書及び志望理由書、調査書、面接等により選抜を行います。また、エにありますように、高等学校長は、各高等学校の特色に応じ、学力検査以外の独自の選抜方法を実施することができます。
 2の選抜(【2】)は、いわゆる一般入試であり、((1)の)選抜の方法アからウにある一般学力検査、調査書等により選抜を行います。
 次の11ページの3の選抜(【3】)は、いわゆる2次募集であり、選抜(【1】)及び選抜(【2】)の結果、合格者の数が入学定員に満たない場合に実施します。
 13ページを御覧ください。前年度の入学者選抜の基本方針との変更点の比較を記載しております。変更点は、大きく2点あります。
 1点目は、年度を令和2年度から令和3年度に変更している点です。
 2点目は、左側の第1の全日制の課程の4、帰国生徒等の特別入学に関する選抜についてです。昨年度、帰国生徒等の特別入学に関する選抜に、外国人生徒の出願資格を新たに加えました。このことを基本方針に明確に示すために、右側の令和3年度では、名称を、帰国生徒及び外国人生徒等の特別入学に関する選抜に変更しています。
 「令和3年度広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」についての説明は以上です。
 続いて、資料14ページを御覧ください。
 議案第25号「広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針について」御説明いたします。
 基本的な枠組みにつきましては、広島市立高等学校入学者選抜の基本方針に準じたものとして作成しておりますので、広島みらい創生高等学校の特色を反映した部分を中心に御説明いたします。
 まず、1の選抜(【1】)につきましては、フレキシブル課程としての特色を踏まえ、3行目にありますように、定時制と通信制の二つの課程を一括して実施いたします。
 2の選抜(【2】)につきましては、15ページのオ、その他にありますように、令和3年4月1日現在で満20歳以上の者については、その申請により、一般学力検査に代えて、作文及び面接を実施することができます。
 3の選抜(【3】)の出願につきましては、選抜(【3】)を実施する他校との併願を可能としております。また、広島みらい創生高等学校では、次の16ページの4にありますように、選抜(【1】)、選抜(【2】)、選抜(【3】)に加えて、秋季入学のための選抜を実施いたします。
 なお、前年度の入学者選抜の基本方針との変更点の比較を、右側の17ページに記載しておりますが、前年度からの変更点は、年度のみとなっております。
 「令和3年度広島市立広島みらい創生高等学校の入学者選抜の基本方針」についての説明は以上でございます。
 続いて、資料18ページを御覧ください。
 議案第26号「令和3年度広島市立広島中等教育学校入学者選抜の基本方針について」御説明させていただきます。
 広島市立広島中等教育学校については、中高一貫教育の特色に配慮しつつ、志願者の意欲・適性等を判断して行うものとしております。
 選抜につきましては、1、選抜の方法(1)から(4)にありますように、適性検査、面接、志望理由書、調査書を用いて行い、これらの結果を総合的に判断して、合格者を決定いたします。前年度の入学者選抜の基本方針との変更点の比較を19ページに記載しておりますが、こちらも前年度からの変更点は年度のみです。
 また、次の20ページに、参考資料として、令和2年度広島市立高等学校及び広島中等教育学校の入学者状況を添付しておりますので、後ほど御覧いただけたらと思います。
 以上、議案第24号、議案第25号、議案第26号について、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。

井内委員

 外国人生徒の受検について、令和2年度に何人ぐらいの実績があるのか、それは、どの選抜で入ったのか、分かりましたら教えていただけますか。

指導第二課長

 外国籍の生徒につきましては、令和2年度は、志願者数が、県内で17名、うち市立高等学校が2名で、2名とも合格をした実績があります。この外国籍の生徒については、昨年度は、(13ページの令和2年度の第1の)4に示しております帰国生徒等(の特別入学に関する選抜)の「等」の枠の中で受検しました。
 (これまでも)外国籍の生徒については、選抜(【1】)、選抜(【2】)、選抜(【3】)とは別に、定員を設けて実施していましたが、より明確にするために、(令和3年度の)基本方針(第1の4)では、(「帰国生徒及び外国人生徒等の特別入学に関する選抜」とし、)外国籍の生徒の枠を設けることを明記しました。

井内委員

 外国人生徒は、(第1の)4の(帰国生徒等の特別入学に関する)選抜で、入ったということですか。

指導第二課長

 定員の枠は、別に設けています。
 選考方法としては、選抜(【2】)の際に、国語、数学、英語の3教科(の一般学力検査を実施し)、作文及び面接を実施します。また、問題につきましては、ルビ振りの拡大文字で実施をしております。

井内委員

 (外国人生徒等の)定員は、選抜(【1】)、(【2】)の定員枠とは全く別ですか。

指導第二課長

 はい。全日制の課程につきましては、帰国生徒と合わせて、各高等学校2名の定員枠を設けております。
 また、追加ですが、広島みらい創生(高等学校)につきましては、志願者が県内で8名、うち市内から7名、そのうち6名が合格をしております。

井内委員

 はい。分かりました。
 ちなみに、どの国が多いのですか。この生徒たちは、日本に住んで何年ぐらいですか。少し細かいことを聞いて申し訳ありませんが。

指導第二課長

 受検資格としては、日本に入国後の在日期間が6年以内の者という条件がございます。受検者の国籍については、今、把握していません。

井内委員

 分かりました。(在日期間が)6年以内であれば、この受検制度で入学できるという意味ですね。

指導第二課長

 はい。そうです。

井内委員

 実際、3年間、クラスに在籍し、先生も居るので、(問題なく)学校生活を送られているのだろうと思いますけれども、学力的には、ついていけているのでしょうか。3年間で卒業できるのでしょうか。

指導第二課長

 今年度入学した生徒ですので、卒業は今後ということになりますけれども、授業については、現段階で、特別な日本語指導が必要だという状況ではないと聞いております。今後、外国人の生徒も増えてくると思いますので、日本語指導が適切に行えるよう、学校と協議しながら進めてまいりたいと思います。

井内委員

 はい。分かりました。
 (外国人生徒を)入学をさせて、そのまま(フォローしない)というのではなく、十分フォローをしていただいて、(外国人生徒が)どういうプロセスで成長していくのか、また、報告していただければと思います。

秋田委員

 以前、今後、選抜の内容が少し変わると聞きました。(10ページに、選抜(【1】)の調査書として、)学習の記録の観点別学習状況、特別活動の記録、総合的な学習の時間の記録とありますが、生徒に書かせるのですか。

指導第二課長

 今、(秋田委員に)おっしゃっていただいた(変更)点につきましては、令和4年度に行う入試から、そういった制度に変わる方向になっております。

西委員

 (広島)中等教育学校の入学者選抜についてお尋ねします。この(18ページの)選抜の方法は、一般に公開される内容になるのでしょうか。

指導第二課長

 公開されます。

西委員

 (入学者選抜実施)要項に(記載されるのですか)。

指導第二課長

 はい。

西委員

 (広島)みらい創生高等学校の場合は、(14ページの2(1)ア(ウ)に)各教科50点満点で、合計250満点と記してあります。中等教育学校の場合は、(18ページの1(1))適性検査のところに、(ア)文章等で表現する、(イ)課題を解決する、と記載されていて、これが主な評価の基準になっていると思うのですが、この配点等は一切公開されないのでしょうか。

指導第二課長

 配点等は、(入学者)選抜実施要項の中にも記載していません。

西委員

 大変希望者が多くて、倍率が高いと聞いております。

指導第二課長 

 はい、そうです。

西委員

 各地から受検をされますし、合否の判断がどのようになされるかということには、非常に関心が高いと思います。受検する側にとっては、文章等で表現する適性検査1と課題を解決する適性検査2の配点や評価の基準についての説明が、何かあると有難いと思うのですが、いかがでしょうか。

指導第二課長

 ここには、基本方針として概略を示しておりますけれども、今、(西委員に)おっしゃっていただいた、どういった内容の適性検査をどう行うか等については、(入学者)選抜実施要項に掲載するよう検討したいと思います。

西委員

 (この基本方針と別に)更に詳細があるということですね。

指導第二課長

 そうです。

西委員

 はい。承知いたしました。

糸山教育長

 確認ですが、今の(広島市立広島)中等教育学校入学者選抜の基本方針は、前期課程の方針ですね。

指導第二課長

 はい。前期課程に入学するための方針です。

糸山教育長

 つまり、ここだけ、いわゆる中学校用で、他は高等学校の基本方針ということです。
 その他、よろしいですか。
 それでは、お諮りします。議案第24号「令和3年度広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」、議案第25号「令和3年度広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」、議案第26号「令和3年度広島市立広島中等教育学校入学者選抜の基本方針」について、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題4の議案第27号「令和3年度広島市立広島特別支援学校高等部入学者選考の基本方針について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、特別支援教育課長から説明をお願いします。

特別支援教育課長

 資料を説明させていただきます前に、令和3年度の広島特別支援学校高等部入学者選考について、1点、説明を致します。先ほどの高等学校の(入学者選抜の基本方針)でもありましたが、これから御審議いただく内容は、入学者選考の基本的な枠組み等を定めるものであり、前年度と大幅な変更はしておりません。ただし、先ほど(議題3の)高等学校の入学者選抜の基本方針でもありましたように、今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては、入学者選考の内容の見直しについて検討を行うこととしております。
 それでは、資料の説明に移らせていただきます。
 資料の21ページを御覧ください。
 議題4、議案第27号「令和3年度広島市立広島特別支援学校高等部入学者選考の基本方針について」説明いたします。
 広島特別支援学校高等部におきましては、平成24年度の入学者選考から基本方針を定め、それに基づき高等部入学者選考実施要項を作成し、選考を実施しております。令和3年度の基本方針につきましては、内容に変更点はなく、年度のみの変更となっております。
 特別支援学校の入学者の選考は、普通科及び普通科職業コースの特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力・適性等を判定して行うものとしております。特別支援学校においては、受検者が入学後、個に応じた適切な教育を受けるための参考資料とすることを主たる目的として実施しております。能力・適性等を判定はしておりますけれども、希望する者全員が特別支援学校に入学している実態もありますことから、高等学校の入学者選抜とは若干性質が異なっておりまして、「入学者選考」という文言を使用しております。
 では、第1の入学者の募集、1、選考の方法ですが、(1)職業コースを除く普通科では、ア、学力検査、イ、面接、ウ、その他としております。アの学力検査の実施教科は、国語と数学の2教科としておりますが、特別支援学校や特別支援学級では、様々な教育課程が存在することから、中学校又は特別支援学校中学部において履修した教科に応じて、実施教科の一部又は全部を実施しないことができるとしております。イ、面接、ウ、その他につきましては、資料を御覧ください。
 次に(2)普通科職業コースにつきましては、ア、学力検査、イ、作業・運動能力検査、ウ、面接としております。アの学力検査の実施教科は、国語と数学の2教科となります。イ、作業・運動能力検査、ウ、面接につきましては、資料を御覧ください。
 2、合格者の決定につきましては、普通科及び普通科職業コースにおいて実施した学力検査などの結果及び面接の結果を総合的に判断して決定します。
 なお、令和2年度入学者選考の結果につきましては、24ページの参考2「令和2年度広島市立広島特別支援学校高等部の入学者状況について」を御覧ください。
 2、入学者選考の方法につきまして、平成28年度入学者選考から、検査時間や配点を変更し、より人物重視で普通科、普通科職業コースの入学者選考を行っております。学校からは、「生徒は入学時から一般就労への意識が高く、日々の教科学習や厳しい作業学習にも意欲的、積極的にたくましく取り組んでおり、達成感を味わう中で、就労への自信の芽生えにつながっている。」と聞いております。
 3、入学者数等につきましては、記載のとおりとなっております。右端の備考欄を御覧ください。令和2年度につきましては、志願者100名のうち、普通科1名は、出願後に通信制の高等学校へ進路変更をしたため、受検を辞退しております。合格者99名のうち、普通科職業コース1名が、合格発表後に全日制の高等学校へ進路変更したために、入学を辞退しております。
 以上で、「令和3年度広島市立広島特別支援学校高等部入学者選考の基本方針について」の説明を終わります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。
 よろしいですか。
 それでは、お諮りします。議案第27号「令和3年度広島市立広島特別支援学校高等部入学者選考の基本方針について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。
 次の議題5は、冒頭でお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、退席していただきますようお願いします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で、議題は全て終了しました。
 これをもって、令和2年第8回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

 

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

24

令和3年度広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針

原案可決

25

令和3年度広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針

原案可決

26

令和3年度広島市立広島中等教育学校入学者選抜の基本方針 原案可決
27

令和3年度広島市立広島特別支援学校高等部入学者選考の基本方針について

原案可決
28

広島市いじめ防止対策推進審議会委員の任命について

原案可決

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