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平成31年第7回教育委員会議(4月定例会)議事録

平成31年第7回広島市教育委員会議議事録

 平成31年4月24日(水曜日)、平成31年第7回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後3時22分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 糸山 隆
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 秋田 智佳子
  • 委員 伊藤 圭子
  • 委員 西 敦子

3 事務局等の出席者

  • 教育次長(総務部長事務取扱) 荒瀬 尚美
  • 青少年育成部長 長谷 冨美
  • 学校教育部長 森川 伸江
  • 指導担当部長 野間 泰臣
  • 教育センター所長 松浦 宰雄
  • 総務課長 山越 重範
  • 育成課長 廣田 稔之
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 徳丸 憲之
  • 指導第二課長 松浦 泰博
  • 特別支援教育課長 山領 勲
  • 生徒指導課長 小田原順蔵
  • 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 横山 善規
  • 指導第一課課長補佐 筒井 順也

4 傍聴者等

 6人

5 議事日程

  • 議題1 「10オフ運動」の平成30年度取組結果及び平成31年度取組概要について(報告)
  • 議題2 広島市いじめ防止等のための基本方針の改定について(議案)
  • 議題3 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、平成31年第7回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 秋田委員が少し遅れて来られるとのことですが、定足数を満たしております。
 本日の議事録署名者は、秋田委員と伊藤委員にお願いします。
 それでは日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題3につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第8号「会議を公開することにより教育行政の公正又は円滑な運営に著しい支障が生ずるおそれがあると認められる事項」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題3については非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「『10(テン)オフ運動』の平成30年度取組結果及び平成31年度取組概要について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、育成課長から説明をお願いします。

 育成課長

 議題1「『10オフ運動』の平成30年度取組結果及び平成31年度取組概要について」説明いたします。
 2ページを御覧ください。
 1、10オフ運動についてですが、携帯電話やスマートフォン等の使用について、児童生徒及び保護者に対し、「夜9時以降は送信しない」、「遅くとも夜10時までには使用をやめる」、「家庭で話し合って使用に関するルールをつくる」という三つの取組を呼び掛けまして、友達関係が気になりメッセージのやり取りをやめられない児童生徒の悩みを解決するとともに、規則正しい生活習慣の定着を図るものです。
 平成27年2月から、小・中学校長会、広島市PTA協議会、広島市電子メディア協議会及び教育委員会が一体となって取り組んでおります。
 次に、2、平成30年度取組結果についてですが、10オフ運動強化週間に実施した児童生徒アンケートの結果を基に報告させていただきます。
(秋田委員着席)
 本アンケートは、平成30年7月と12月の強化週間後に、各区の小・中学校1校ずつに御協力いただき、小学校4年生から中学校3年生までの児童生徒、各学年1クラスずつを対象として実施しました。
 アンケートの内容としましては、子どもが使用する携帯電話・スマートフォン等の所有状況、「夜9時以降は送信しない」についての達成状況及び未達成の理由、「遅くとも夜10時までには使用をやめる」についての達成状況及び未達成の理由、家庭でのルール作りについての状況、強化週間に取り組んだ感想です。
 回収結果ですが、7月、12月共に約1,300人から回答を頂いております。
 集計結果につきましては、6ページから9ページに7月と12月の比較表をコメント付きで掲載しておりますので、そちらを御覧いただきながら、3ページの(3)成果、課題及び今後の方針について説明させていただきます。
 まず、成果としましては、「夜9時以降は送信しない」について、小学生では「全ての日で達成」できた、「4日以上達成」できたという回答を合わせますと、7月の強化週間に比べ4.9ポイント増加の87.7%の達成率となっておりまして、引き続き8割を超える高い達成率を維持しております。
 また、10オフ運動強化週間の取組についての感想の中で、「早寝早起きなど規則正しい生活ができた。」という回答が、小学生では49.6%、中学生では39.9%で、小学生、中学生共に最も多く回答しており、次に回答が多かったのは、「家族との会話が増えた。」との回答が、小学生では49.2%、中学生では31.0%となっておりまして、10オフ運動が生活習慣や家族と触れ合う時間を改善する上で良いきっかけとなっていると思います。
 次に、課題としましては、「夜9時以降は送信しない」、「遅くとも夜10時には使用をやめる」ことの達成状況が足踏み状態になっております。これは、近年、携帯電話・スマートフォン等の利用目的がオンラインゲームやライン、ツイッター、動画視聴といったものに加えて、音楽鑑賞や学習、塾帰りの電話連絡など多岐にわたって使用されており、一律に10時以降は使用をやめようという取組に少し無理が出てきているのではないかと考えられます。そこで、達成できなかった理由をより丁寧に分析し、対応策を検討するため、これまでのアンケートの質問内容を見直す必要があると考えております。
 また、家庭でルールを作っていない割合が、小学生では40.9%、中学生では50.0%となっておりまして、強化週間をきっかけにルールを作った割合も4%から6%に限られていることから、強化週間の取組が必ずしも家庭でルールを作るきっかけになっていないことが考えられます。未達成の理由として、友達とのやり取りが上位に回答されていることから、家庭でルールを作るだけではなく、友達間でのルールを作ることも呼び掛けていく必要があると思います。
 次に、今後の方針ですが、課題でも申しましたように、アンケートの質問内容を見直して課題をより具体化し、次回の取組に生かしていきたいと考えております。
 また、児童生徒への意識付け、ルール作りにつきましては、これまでは年度当初に小学校、中学校の新1年生全員に10オフ運動のミニポスターを配付して、これを家庭のどこかに掲示してほしいとお願いしていたのですが、全学年の児童生徒が年間を通してより意識することができるよう、今年度から市立小・中学校全ての学校に学級数分のA2版のポスターを配付することとしております。(資料の)10ページに縮小したものを掲載しておりますが、実物はA2版のポスターで、各学級に貼っていただくようにお願いしたいと考えております。
 また、各学校の実態に応じて、電子メディアとの付き合い方やSNSでの適切なコミュニケーションの取り方について児童生徒に指導していただけるよう、10オフ運動に係る指導資料を作成し、配付したいと考えております。
 4ページを御覧ください。強化週間についてですが、強化週間の効果的な実施に向けて、先ほども説明しましたとおり教師用指導資料を作成し、学校における指導の際に活用していただけるようにしたいと思っています。
 また、携帯電話・スマートフォン等の使い過ぎが児童生徒の生活や学校に及ぼす悪影響について理解を深め、自ら生活習慣を変えていくことができるよう取り組むとともに、保護者や大人に対し現状を周知できるように各学校にも協力を依頼し、取組を推進していきたいと考えております。
 また、強化週間中のルール作りの取組については、家庭内だけでなく、学級や友達間でもルールを決めるように取り組むとともに、約半数の児童生徒にルールが無い状況を踏まえ、もっとルールを作りやすくしてはどうかということで、具体的なゲーム名やアプリ名を挙げて、その使用を制限するルールを作るなど、ルールの焦点を絞ることを促していきたいと思っております。
 さらに、ルール作りを促す目的として、児童生徒、保護者に対し、スマホ等の長時間利用による影響や被害者にも加害者にもならないためのトラブル事例などを紹介する資料を配付するとともに、市立中学校の生徒から募集した「ストップ ダラ通」プロジェクトの標語も紹介しながら、強化週間を通して個々の意識向上を図っていきたいと考えております。
 最後に、啓発についてですが、高等学校における携帯電話の持込み許容など、状況の変化に対応するため、高校生を対象とした啓発講座やコンテンツ開発にも電子メディア協議会と連携しながら取り組んでいきたいと考えております。
 また、これまで実施してきた各学校での10オフ運動推進に加え、新たに各区役所のロビーにおける啓発動画の放送や、昨年度から行っている広島市の広報番組の活用、広島市公式ツイッターやフェイスブックを使った発信なども考えております。また、市役所の周囲にある広告塔等の活用や、去年はサンフレッチェの公式戦で広報を行ったのですが、今年はカープの公式戦も加えていきたいと思っております。また、昨年度に募集して決定したマスコットキャラクターを使った広報など、様々な角度から啓発活動に取り組んでいきたいと考えております。
 マスコットキャラクターについてですが、4ページの下の四角で囲んだ部分の右側に、電子メディアキャラクター「10時や犬(けん)」を掲載しております。デザイン系の学科を持つ大学や専門学校から公募し、アンケート抽出校の小・中学生の投票により決定したものです。このキャラクターにつきましては、(10ページ、11ページの)ポスターのデザインや、(12ページ、13ページの)保護者、児童生徒への啓発用のチラシにも使用し、活用していきたいと考えております。
 (4)平成30年度の取組事例についてですが、(四角で囲んだ部分の)左上は、サンフレッチェ公式戦のハーフタイムに近隣の中学生に協力していただき、グラウンドを周回して啓発活動を行ったときの写真です。左下が、広島市の広報番組「ご老公様出番ですよ」の中で10オフ運動について広報させていただいたときの一場面です。中ほどの上段は、区役所等のデジタルサイネージを使った啓発動画の画像です。南区の公民館のロビーで放送されたものです。中ほどの下段は、「児童心理」という雑誌に10オフ運動の取組について記事を掲載していただいたときの表紙です。昨年度はこのような取組を行いました。
 続いて、5ページを御覧ください。3、平成31年度の「10オフ運動」強化週間についてですが、主な取組内容としましては、「家族で取り組むルールづくり」のミニポスターを児童生徒に配付し、家族で取り組む機運の醸成を図る、各学校でもルール作りについて児童生徒や保護者への働き掛けを行う、指導第一課、指導第二課と連携し、生活リズムカレンダー等と連動させ、自分の生活習慣を振り返らせることで電子メディアとの関わり方についても振り返らせることを考えています。また、各学校の実情に応じて、児童生徒や保護者を対象とした研修会等を実施していただくよう、引き続きお願いしていきたいと思います。また、これまでどおりアンケートで取組結果を把握し、「ストップ ダラ通」プロジェクトで募集・選考された標語等を使いながら、生徒自らが主体的に取り組めるようなルール作りを促進していきたいと考えています。
 最後に、4、平成31年度の啓発ポスター等の作成・配付計画についてですが、先ほど紹介しましたポスターやチラシを配付して、啓発活動に取り組んでいきたいと思っております。
 説明は以上でございます。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 恐らく、皆さんも、10オフ運動の取組により規則正しい生活習慣の定着を図ることについては理解されていると思うのですが、達成状況が足踏み状態ということですので、その実効性が上がっておらず、なかなか難しい問題だと思います。
 アンケートをされて、2ページの下の集計結果に(抽出校)全体の集計結果は出ているのですが、特別に成果が上がっている学校というのはないのですか。

育成課長

 各区から1校ずつ抽出してアンケートを実施しているのですが、学校によって大きな差があるということはありません。大体同じような傾向にあります。

栗栖委員

 同じですか。どこかの学校の良い取組を全体に反映させるというように、特別な取組をされている、好事例として取り上げることができるような取組をされている学校は、特に見当たらないということですか。

育成課長

 いろいろな独自の取組をされている学校はあるのですが、アンケートをお願いした学校がそういった取組をされているというわけではありませんので、そういった独自の取組をされている学校を(アンケートの対象に)選んでみるということも一つの案かなと思います。

栗栖委員

 一工夫して成果が上がるような好事例があれば、(5ページの3の)主な取組内容の中にも「各学校の実情に応じて、児童生徒や保護者を対象とした研修会等を実施する。」とありますので、こういった研修会等でどんどん紹介していってほしいと思います。
 やはり、特に大事なのは家庭内でのルール作りだと思います。その辺りの啓発を図っていただければと思います。なかなか難しいと思うのですが、引き続き、継続的に取り組んでいただきたいと思います。

伊藤委員

 家庭内でルールを作りなさいということで、ポスターやマスコットキャラクターなどを活用して啓発活動を行っているのだと思うのですが、なぜルールを作らないといけないのかというところをしっかりと認識してもらうような工夫が必要ではないかと思います。
 長時間見続けると、例えば、東北大学の川島(隆太)教授は脳に影響があると公表されておりますし、そのようなデータを用いながら、子ども、保護者、教師に危機意識を持ってもらうところから出発することが、今後の取組として必要かと思います。それをすることによって、自発的に、今のままでは良くないと、行動変容を起こしてもらえるような、そういう取組があればいいと思っております。

育成課長

 その辺りについては、昨年の教育委員会議でも、しっかりとデメリット等を知らせてルール(作りの必要性)の周知を図るべきという御意見を頂いておりましたので、先ほど、(3ページの)今後の方針のところでも説明しましたように、指導資料を作成して各学校に配付し、それを基に指導していただきたいと思っておりますので、その資料の中にはそういったデメリットやトラブル事例も盛り込みたいと思っております。

伊藤委員

 その指導資料というのは、教師用の指導資料でしょうか。

育成課長

 はい。教師用の指導資料ということで作成しようと思っております。

伊藤委員

 子どもや保護者に対する研修会や子どもに対する授業でそれを認識してもらう努力も必要かと思います。よろしくお願いいたします。

青少年育成部長

 貴重な御提言を頂きましてありがとうございます。子どもが実際に取り組むような教材を使用した指導、例えば、生活リズムカレンダーを作ったりというようなことは少しずつやっております。今後、さらに、様々な学年に対応するようなものに拡張していきたいと思っております。また、アンケートの質問内容を見直すとありましたが、自己管理能力がこの電子メディアの問題には大きいと思いますので、自己管理能力と結び付くようなアンケートの設計にしていきたいと思っております。

伊藤委員

 よろしくお願いします。

井内委員

 2ページの(2)の集計結果を見て残念だなと思ったのが、7月と12月を比べれば12月が良くなっているので、評価もできるだろうと、だから、強化週間を設けることは大変意味がありそうだというのは分かるのですが、前年度との比較を見ると、ほとんど(の達成率が)落ちているのです。やはりここにこの運動の限界が見えている気がします。
 先ほどから御意見があるように、もっと周知していかないといけない、何がデメリットなのかを伝えないといけないというのは、それは当然なのですが、誰に訴えるのかというときに、私の感覚では、もっと保護者に訴えなければいけないのではないかと思います。例えば、小学校と中学校を比べると、小学校では3分の2ぐらいが「全ての日で達成」となっていますが、中学校では3分の1ぐらいです。中学生くらいになると親の言うことを聞かないのだろうなと(推測されます)。だから、先ほどの自己管理能力が大事ということもよく分かるのですが、9時や10時でやめましょうというのは、やはり家庭の中のことなので、親が9時になったら見に行くとか、10時になったらやめさせるとか、もうちょっと強制力を持たないと達成できないのではないかという印象を持っています。その辺はどう思っておられますか。

育成課長

 保護者への取組が必要というところは、本当に、私たちも課題として思っているところです。ルール作りについても、子どもに幾ら呼び掛けても、家庭で作っていただこうという取組の趣旨からすると、やはり保護者の方が積極的に関与して、子どもたちのスマートフォンやゲーム等の使用に関しては、保護者が主導権を握るというか、保護者が必ず手綱を握っておく必要があると思っておりますので、その辺りは、PTA協議会等とも連携しながら出前講座等を開催して、なるべく沢山の保護者に参加していただいて、取組の必要性を呼び掛けていきたいと思っております。

井内委員

 例えば、チラシを作って配るときには、子どもがもらって保護者に渡しているのですか。直接、ダイレクトに保護者に情報が行くようになっていますか。

育成課長

 学校を通して配付しているという状況の中では、子どもに渡して、これをお父さん、お母さんにも見せてねというような配り方をしております。

井内委員

 私の悪い想像で言うと、中学生くらいだと保護者に見せていないのではないかと思います。ひょっとして渡していないのではないかという気がするのです。スマホをやめろと言われたらショックじゃないですか。自分たちの楽しみを奪われるような気持ちにもなるだろうし。そこを何とか突破しないといけないから、何らかの方法で、保護者が学校と接触するときに直接渡して説明する、今、こういう取組を一生懸命やっています、これはこういう理由で、もちろん成績にも影響しますし、脳にも影響しますというように、先ほど御意見のあったようなデメリットのところも重々伝えて、もう少し保護者に対するアピールをしていかない限り、恐らくこの数値は余り上がってこないのではないかという危惧があります。是非、何かそこの方法を、各学校単位でもいいので考えていただいて、何とか保護者がこの運動に対して協力してくれるというか、むしろ保護者の方が熱心にやってくださるような環境を作ることができないものかという気がします。検討してみてください。

育成課長

 はい。

糸山教育長

 正にごもっともだと思います。

西委員

 「夜9時以降は送信しない」とか、「遅くとも10時までには使用をやめる」ということについて、現実的にはなかなかそうはいかないだろうという感覚をお持ちの保護者もいらっしゃるかと思うのですが、この取組に対して、ある程度は仕方ないところもあるという考えをお持ちの保護者はいらっしゃらないのでしょうか。また、みんなで前向きに取り組もうというように、せめて学校の中の教員の意識は一致しているのでしょうか。

 それから、教師用の指導資料を作成して配付するとのことですが、これはもうできているのですか。今からですか。

育成課長

 今からです。

西委員

 指導資料というのはいろいろなものが配付されるのですが、この資料をどう活用していくのかということについては、やはり学校の中での研修や研究部のリーダーシップなどが必要だと思いますので、配付だけで終わらないように、教員が「この資料を使って、こんな指導をするんだ。」という強い意識を持っていただくことが必要だと思いますので、是非ともよろしくお願いします。

育成課長

 小学校長会、中学校長会といった校長会の場を通じて、校長先生にお願いをさせていただいておりますので、学校を挙げて取り組んでいただいております。保護者の意識、学校の教員の意識ということになりますと、全員の意識を確認するわけにはいかないのですが、少なくとも校長会やPTA協議会等でお話させていただく中では、是非とも進めていくべきだということで御賛同いただき、一致していると思っております。

西委員

 はい。ありがとうございます。

糸山教育長

 いろいろな貴重な御意見をありがとうございます。
 また御意見を参考にさせていただくということで、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題2の議案第18号「広島市いじめ防止等のための基本方針の改定について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、生徒指導課いじめ対策推進担当課長から説明をお願いします。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 議題2「広島市いじめ防止等のための基本方針の改定について」説明させていただきます。
 14ページを御覧ください。
 昨年12月28日に提出されました、広島市立中学校の生徒の死亡事案に係る広島市いじめ防止対策推進審議会の答申等を踏まえ、主としてこの後に説明させていただく内容を加えて、別冊のとおり「広島市いじめ防止等のための基本方針」を改定するというものでございます。
 なお、今後、学校は、この改定内容や自校の実態を踏まえ、「学校いじめ防止基本方針」の見直しを行っていくことになります。
 それでは、主な改定内容について御説明いたします。14ページ、15ページを御覧ください。
 まず、これまでの本市の基本方針に新たに付け加える項目については、項目名の後ろに【新規項目】と記載しております。これが1、3、4、8になります。その他の項目については、今回の答申等を踏まえて、より具体的な内容になるように、これまでの内容に加筆して充実を図る項目になります。
 まず、1、いじめの特性についてですが、これは、審議会の中でも随分時間を掛けて協議された内容です。「大人が気付きにくく、判断しにくい形で行われる」、「被害の告白自体、屈辱で自尊心を傷つけるもの」である、「繰り返し行われ、再発することも多い」といったいじめの持つ特性をしっかりと具体的に挙げることによって、その特性を教職員が理解することで、今回の答申の中で課題とされた組織的対応や情報引継ぎの重要性についての理解を深めていきたいという狙いから、項目を付け加えるものです。
 2、教職員の資質能力の向上についてですが、これまでも資質能力の向上のため研修の充実を図るという内容がありましたが、その中に、自身の感性や人権感覚を更に磨いていく、あるいは、受容の姿勢であるカウンセリングマインドやその技法の習得を図るというように、より具体的な内容を提示します。
 3、教育相談体制等の強化についてですが、今回の答申の中でも、実効的な教育相談体制の充実を図ることについて提言を頂いており、新たに項目を付け加えるものです。内容は大きく2点です。
 まず、1点目は、学校における教育相談体制の強化に向けて、生徒指導主事との連携による組織的な生徒指導体制の充実を図るため、全ての小・中・高等学校等において、新たに教育相談・支援主任を校内組織に位置付けるというものです。これは平成31年度から実施しているものです。
 2点目は、その教育相談・支援主任は、当然、生徒指導主事との連携によって取組の充実を図っていくことになりますので、これまで生徒指導主事に集中していた役割を教育相談・支援主任と明確に分担し、資料では、ア、生徒指導主事、イ、教育相談・支援主任と分けておりますが、校内でそれぞれの役割を果たすことで、校内組織体制の充実を図り、取組の実効性を高めていきたいと考えております。
 特に、教育相談・支援主任は、いじめに係る未然防止の取組を進める中心的な役割を果たし、相談窓口においては、子どもたちの立場に立って少しでも相談しやすくなる環境を整える、さらに、定期的あるいは随時の教育相談においては、学校として組織的に実施するとともに、相談内容に応じてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった専門家につなぐ、あるいは、状況によっては医療、福祉等の関係機関につないでいくといったことを、学校として判断できるようにしていくといった役割を担っております。
 次に、4、情報引継ぎの強化についてですが、今回の答申の中でも、進級・進学に際して個々の子どもたちの情報を確実に引き継ぐことが切れ目のない支援の実現に欠かせないといった提言を頂いており、これまでも連携の必要性を伝えておりましたが、進級・進学時の切れ目のない支援の実現に向けて、どういった子どもたちについて、何を使って、どのような内容を伝えていくのかといったところを具体的に教育委員会が指針として示し、それを基に学校が確実に引継ぎを行えるよう、新たに項目を付け加えるものです。
 5、6、7は、それぞれの内容をより具体的に加筆した項目です。
 まず、5、学校基本方針の検証及び見直しについてですが、文部科学省が国の基本方針の改定の中に各学校の取組の実施状況を学校評価の評価項目に位置付けることを盛り込んでおりましたので、その内容を加えるとともに、さらに学校としてはPDCAサイクルの下でしっかりと検証、見直しを行うといった内容を加えております。
 また、教職員については、いじめが有るか無いか、あるいは多いか少ないかといったことだけではなく、日常の子どもたちを理解できているか、未然防止や早期発見の取組がどのように行われているかといったところも評価されることを周知徹底するという内容を加えております。
 6、認知したいじめへの適切な対応についてですが、これまでも適切な対応についての記述はありましたが、今回の答申の中でも、指導は行っていたが効果を上げることができなかったといった指摘があり、効果が上がる指導をどのように組織的に行っていくかということについて、(1)、(2)、(3)のように、それぞれ、これまでの内容を少し具体的な表現にします。
 7、関係機関との連携についてですが、やはり関係機関との適切な連携が不可欠な事案もありますので、効果的に、あるいは組織的に指導を行っていく上でも、平素より情報共有・行動連携がしっかりできるようにネットワークを構築しておくことなど、具体的な内容を加えております。
 最後の8、学校における働き方改革についてですが、これまでに申し上げた内容を学校として取り組んでいく場合、どうしても教職員の果たすべき役割が質的にも量的にもこれまで以上に増大することを踏まえ、何よりも教職員が子どもたちと十分に向き合うことができる時間を確保することが重要になりますので、「広島市の学校における働き方改革推進プラン」について、実効的かつ具体的な取組内容を検討し、学校に示しながら、実施可能なものから直ちに取り組むといった内容を、新たに項目として付け加えております。
 以上、主な改定内容について説明させていただきました。

糸山教育長

 概要版で説明させていただきました。資料として、(16ページ以降に)新旧対照表が出ております。
 事前に委員の皆様の御意見も伺いながら作成し、最終形として取りまとめたものを(別冊として)本日お示ししております。
 それでは、ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 この基本方針の改定につきましては、先般の(広島市いじめ防止対策推進)審議会の答申を受けて、そこで出された提言が全て組み込まれておりますので、これでよろしいと思います。
 重要なのは、(14ページの)最初に書いてありますように、今後、学校は、この改定内容や自校の実態を踏まえ、「学校いじめ防止基本方針」の見直しをしっかり行うということだと思います。ここに対して、教育委員会事務局としてどのようなフォローをされるのか、何か方針などがあれば教えていただきたいと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 本日、本議案が可決されましたら、学校の方にも改定版を通知し、5月以降の校長会において改定内容を詳しく説明します。各学校は、これまでの国及び広島市の基本方針によって、既に自校の基本方針を作っておりますので、その自校の基本方針について、今回の改定内容を踏まえ、それぞれの学校が取り組んでいる内容を具体的に盛り込むように、少し計画的に時間を掛けて改定作業をしていただきたいと説明する予定にしております。

栗栖委員

 是非、校長会で校長に改定内容の周知を徹底されると同時に、校長を通じて各学校の一般教職員の皆さんにもきちんとこの改定の趣旨を徹底していただいて、自校ではこういうことは絶対に起こらないという体制を組んでいただくように、(教育委員会事務局が)きちんとフォローしていただければと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい。ちょうど、生徒指導主事や教育相談・支援主任の研修が始まってまいりますので、そういった研修の中にもこの改定の内容を盛り込むことができると思いますので、そういった機会も活用して説明しようと思います。

栗栖委員

 そうですね。「いじめ対応ハンドブック」も作成されて、再発防止には万全を期すということでしたので、そういった研修でも、「いじめ対応ハンドブック」を活用したり、基本方針についても、繰り返し、繰り返し、周知徹底していただいて、自校では絶対にいじめは起こらないという体制を徹底していただければと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい、ありがとうございます。

糸山教育長

 今、おっしゃっていただいたように、当然、学校の基本方針を見直して、学校の全教職員が共有する、できれば、そういう場をきちんと持ってもらうような形で、それぞれの校長へお願いしていただければと思います。

秋田委員

 (15ページの)情報引継ぎの強化については、担任から担任へというのもとても大事だと思うのですが、保護者が一番情報を持っているので、前の担任から新しい担任へというだけでなくて、保護者からの新たな情報を付け加えて伝えるような工夫が必要かと思っています。
 また、中学校の場合は、(学級)担任も居るのですが、教科(担任)制なので、(学級)担任には引き継がれても、そのほかの教科の先生に伝わらなければ、例えば、特別な教育的支援が(必要なことが)英語の先生にだけ伝わっているというのでは意味がないので、他の教科の先生にも伝わるようにしていただきたいと思います。病院でいうと、看護師がシフト制であっても夜間の看護師にも伝わるし、他の医者や、看護師以外にもいろいろな資格の方が組織としておられると思います。学校の場でも、(学級)担任以外の先生や先生以外の方にも、個人情報の管理という意味では配慮が必要ですが、適宜、必要な範囲で(情報を)伝言するようにしていただきたいと思います。
 あと一点は、高校であっても、やはり特別な教育的支援というのは引き続き必要ですので、中学校と同様に、保護者からの情報も含めて、(学級)担任だけではなくきちんと伝えられるようにしていただきたいというのが希望です。

糸山教育長

 どういう対応になるのか、(事務局から)説明をお願いします。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい。当然のことながら、秋田委員のおっしゃるように、担任同士の引継ぎだけでなく、特に特別な教育的支援を必要とするお子さんについては、学校として保護者と連携することは不可欠だと思います。保護者の願いを担任から聴くだけではなくて、保護者自身からきちんと聴いた上で、支援内容の充実を図っていくことが重要になると思いますので、そういったことは繰り返し、繰り返し、伝えていこうと思います。
 それから、これまでもどの学校でも校内での情報共有は図られているのですが、やはり秋田委員がおっしゃるように、特に中学校では、教科によって先生が違いますし、講師がいたりということもありますので、しっかり情報を共有するような場をどうしたら工夫できるかといったところは、学校の状況を把握しながら、教育委員会事務局からも具体的に話ができればと思っております。さらに、今回、小・中学校の引継ぎから取組をスタートさせましたが、答申の中にもありますように、これをベースにしながら幼・保・小の連携、それから中・高の連携について、どのようにして充実を図るかということについては、教育委員会事務局内でも検討を重ねていきたいと考えております。

糸山教育長

 よろしいですか。

秋田委員

 はい。

伊藤委員

 今の情報引継ぎの強化については、小・中・高という縦の引継ぎ、また、教員間という横の引継ぎについて、新しい項目として設定されたことはとても良いことだと思います。これを実質的に、有効に活用されることを望みます。
 一つ、分からないので教えていただきたいのですが、14ページに生徒指導主事と教育相談・支援主任について、ア、イとしてそれぞれの役割が明記されており、それぞれがどのように取り組むのかということが分かりやすいのですが、教育相談・支援主任は、「ふれあい相談窓口」だから、御自身も相談窓口となり、また、子どもたちの希望を踏まえて相談相手の教職員のコーディネートも行い、そして、教職員の方々からの情報も集約して、その情報を生徒指導主事や「学校いじめ防止委員会」と共有しながら取組を進めていくというように理解してよろしいのでしょうか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 十分な説明になっていなかったところがあるかもしれません。申し訳ございません。
 基本的には、教育相談・支援主任は、個々の子どもたちの実態を的確に把握するための情報収集を学校全体として行うためのリーダー役です。学校規模が大きくなると、当然、この教育相談・支援主任が一人で全部(の情報)を収集するというわけにはいきませんので、子どもたちの実態というのは、見えている部分もあれば、当然、背景的な部分もありますので、そういった情報を学校としてどうやって集約していくのかといったところを校内でリードしていくのが、この教育相談・支援主任の一つの役割になります。
 それから、「ふれあい相談窓口」というのは、現在、どこの学校にも設置されております。教育相談・支援主任が(相談窓口の)一人にはなるかどうかは分かりませんが、教頭であったり、養護教諭であったり、他の教職員であったり、相談を誰が受けるかということを明らかにして、毎月この曜日のこの時間帯は相談を受けることができますということを、子どもたちや保護者に周知していくという役割です。設置しても、実は余り相談がなかったということであれば、どういったことが工夫できるかといったところも、この教育相談・支援主任が考えていくことになります。
 それから、スクールカウンセラー等との連携も、もちろん生徒指導主事も行ってまいりますが、「学校いじめ防止委員会」等で今後どう対応していくかを検討するときには、やはりこの教育相談・支援主任が集約した情報が非常に重要な意味を持つだろうと思います。出来事としてどのような事案だったのかということだけでなく、これまでの状況やその子どもさんの特性等も含めて、多面的なところからの情報をテーブルの上に載せて、みんなで検討することができれば、有効な指導方針、支援方針もそこで検討することができるのではないかと考えておりますので、そういう意味で、情報集約のリーダーとしての役割を担っていただきたいと期待しているところです。

伊藤委員

 ということは、各学校の教職員の方々が気付かれたことがあったとしたら、この教育相談・支援主任に相談されるということですね。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい、そうです。情報が上がっていくということになります。

伊藤委員

 はい、分かりました。ありがとうございました。

井内委員

 今回の(広島市立中学校の生徒の死亡)事案を踏まえて、我々が思う重要なポイントの一つは、資料の26ページの(5)教職員の資質能力の向上だと思うのです。いじめを見付けました、それに対してどう対処していくかという、対処の仕方そのものが、やはり今回の事案には不十分であったと思わざるを得ないのです。
 そこで、ここの書き方がどうなっているのかを見てみると、イのところでは、いじめを受けている児童生徒等を徹底して守り通すことを言葉・行動・結果で示す、また、それに必要な知識・技術を習得すると書いてあります。それで、どうやって習得するのかというと、(5)の3行目に、具体的ないじめ事案を活用し、対応を模擬検討することで、現行の方針や指導方法の不備を点検できるような校内研修の充実を図ると書いてあります。
 これは、校内で研修することで十分に目的を達成できると考えておられるのですか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 生徒指導主事、教育相談・支援主任を集めた研修も行ってまいります。先般、今年度の第1回目の教育相談・支援主任の研修がありまして、そこでもお話させていただいたのですが、ただ自分が研修を受けただけではそこから学校へ広がっていきませんので、皆さんの役割はここで研修した内容を今度は学校に戻って自分が指導者となって校内研修をすることです、それを目的としているのですということをお話させていただきました。実際に、生徒指導主事、教育相談・支援主任の研修の中で、校内でどういった研修を行ったかを、また持ち寄って、それを共有していくというようなプログラムも入れております。
 そうは言いましても、ただただ学校で校内研修をしてくださいと言っても、何をどのようにすればよいのか、生徒指導主事、教育相談・支援主任もお困りになりますので、そこは、当然、教育委員会事務局の職員が出向いて校内研修を行うこともありますが、全校に出向くことはできませんので、まずは、生徒指導主事、教育相談・支援主任といった方々が研修した内容について、学校に帰って、校内研修の場を持っていただくというようなことを重ねていきたいと思っております。

井内委員

 それは大体どのくらいの頻度でおやりになると想定しておられますか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 教育相談・支援主任の今年度の研修計画で言いますと、全体を集めて行う研修は4回です。

井内委員

 年に4回ですか。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 はい。今年度は、時間にして10時間強の研修時間を組んでおります。その内容を自校に持ち帰り、多分、(校内研修は)長期休業期間中などに行われるだろうと思います。

井内委員

 先生方も忙しいから、つい忘れてしまうと思うのですが、いつもその意識の中に、こういう間違いをしてはいけないとか、こういう状況を見付けたらすぐに指導しないといけないとか、そういうことを意識する感覚を持っておくことができるように、(生徒指導主事、教育相談・支援主任の)研修については、適切な頻度で行うことで、先生方の意識向上をいつも図っておいていただきたいというのが願いです。
 もう一つ、この基本方針の中には、いじめの未然防止、早期発見のための取組、そして校内研修の充実と書いてありますので、どちらにしても、生徒指導主事や教育相談・支援主任の方が、本当に連携を密に取って情報を校内で共有できるようになっているか、また、(いじめ防止等のための対策について)いつも教職員の意識の中に残るような校内研修ができているかということについて、是非、教育委員会事務局の方で、監視というのは変ですが、チェックをしていただきたいですね。全ての学校に同じような問題があり、研修の材料は沢山あるだろうと思うので、それをどういうルートでもいいから集約して、そして伝えるという作業の責任は、やはり教育委員会にあるのではないかと私は思います。是非、校内研修をしてくださいと言うだけではなくて、何をどのようにやったかというようなところまで踏み込んで、教育委員会(事務局)が学校を見守るというか、見ていただきたいというのが願いです。よろしくお願いします。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 ありがとうございます。

教育次長

 22ページの(5)教職員の資質能力の向上というところに記載しているのですが、今、井内委員がおっしゃっていただいていることは、非常に大事だと思っておりまして、やはり最終的には全教職員が資質能力を向上させる必要があると考えています。ただ、段階的に力を付けていただくということで、まずは、経験年数や職責に応じた体系的な研修を実施したいと思っております。
 井内委員もおっしゃったように、それだけではなかなか力が付かないということもありますので、ただ校内研修をしてくださいと言うだけではなくて、例えば、教育委員会事務局が、実際に校内研修で使っていただけるような研修資料を提供したり、生徒指導主事や教育相談・支援主任が指導的な立場で(校内)研修をどう計画・実施したかをお互いに情報交換できる場を設定するなど、実効的な研修ができるように、勝手にやってくださいというのではなくて、先生方も忙しいので、できるだけこちらの方から設定して、効果的な校内研修を行うことで効率的に力を付けていただけるようにしたいと考えています。今、井内委員がおっしゃったような、どうすれば実効的にできるかといったようなことは、実際に教育委員会事務局でも話し合いましたので、そういうイメージでやっていきたいと考えております。

井内委員

 正に、今が実効的な取組を作るチャンスだと思うのです。皆さんの記憶の中に(広島市立中学校の生徒の死亡事案が)非常に新しくて、何が問題になるのかということについて、それぞれに認識があると思うので、今、こういうことをどうしてもやらなければいけないのだと思います。やっていることは非常に重要で、それが恒常的になれば、先生方の忙しい業務の中でも、子どもたちに対する目が違ってくるだろうと思いますので、そのことを忘れないで、皆さんで取り組んでいただくように、是非、教育委員会事務局が実施していただきたいと思っています。よろしくお願いします。

教育次長

 はい。悲しい事案がございましたので、それはやはり、今後、きちんと取り組んでいくようにしたいと思います。

西委員

 質問です。今、井内委員から、教育委員会(事務局)が(校内)研修の進み具合や結果についても報告を受けたりしていくべきだというお話があったのですが、例えば、学校で行う校内研修の場に教育委員会(事務局)が参加するというようなこともお考えでしょうか。そういうことは想定していらっしゃらないのでしょうか。

教育次長

 そういうことも考えています。教育委員会事務局の指導主事等が、例えば、講師として行かせていただいたりとか、演習を見させていただきながら、指導・助言をさせていただくとか、学校任せにするということではなくて、適切に支援をしていきたいと考えております。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 これまでも、教育委員会事務局の各課から各学校へ、それぞれのテーマに沿って指導主事の派遣という形で(指導・助言をして)きております。生徒指導課でも年間何十本という演習を(学校からの)依頼を受けて行っておりますので、それは引き続き行ってまいりますが、そうはいっても数が限られますので、やはり、それだけではなくて、全ての学校できちんと研修を行っていただくために、今回、このような形を採らせていただきました。

指導担当部長

 校長経験者を再雇用という形で5名ほど採用して、いじめ対策推進担当として拠点校に配置し、各学校を巡回していただくという体制を、昨年から採っております。その中で、先ほどお話のありました「学校いじめ防止基本方針」の見直し状況への指導・助言や、校内研修の進み具合への指導・助言、「学校いじめ防止委員会」へ出席して一緒に議論していただくといった取組も行っておりますので、そういう経験豊富な校長OBを、言い方はありますが、活用させていただきながら、教育委員会(事務局)とも連携しながら、毎週、連絡会も設けておりますので、そういった体制で進めていこうと思っております。

栗栖委員

 先ほど、教育相談・支援主任の研修が年4回実施されるとおっしゃっていたのですが、教育相談・支援主任は、新たに今年度からスタートした制度ですので、是非、その研修の中で、実際に現場で教育相談・支援主任の立場で悩んだことや困ったことについて、恐らくそれぞれの学校で事例があると思いますので、その辺の情報を共有し合えるような場を作っていただいて、ケーススタディーのような形でも勉強していただくなど、(教育委員会)全体で悩みの共有化を図っていただくことでいじめ防止につなげていただければと思います。

生徒指導課いじめ対策推進担当課長

 一方的に聞くだけの研修ではなくて、小さなグループでの研修など、内容も充実させていきたいと考えております。

栗栖委員

 そうですね。

糸山教育長

 それではお諮りします。議案第18号「広島市いじめ防止等のための基本方針の改定について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次の議題3は、先ほどお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は退席していただきますようお願いします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で議題は全て終了いたしました。
 これをもって、平成31年第7回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号 件名 議決結果
18 広島市いじめ防止等のための基本方針の改定について 原案可決
19 教職員の人事について 原案可決

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