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ページ番号:0000017718更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

平成31年第4回教育委員会議(3月定例会)議事録

平成31年第4回 広島市教育委員会議議事録

 平成31年3月7日(木曜日)、平成31年第4回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後2時36分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 糸山 隆
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 秋田 智佳子
  • 委員 伊藤 圭子
  • 委員 西 敦子

3 事務局等の出席者

  • 教育次長(総務部長事務取扱) 荒瀬 尚美
  • 青少年育成部長 長谷 冨美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 野間 泰臣
  • 総務課長 山越 重範
  • 教職員課長 川口 潤
  • 指導第一課長 松浦 宰雄
  • 指導第二課長 松浦 泰博

4 傍聴者等

 1人

5 議事日程

  • 議題1 平成30年度「広島市児童生徒の体力・運動能力調査」の結果について(報告)
  • 議題2 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、平成31年第4回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 本日の議事録署名者は、伊藤委員と西委員にお願いします。
 それでは日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題2につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第3号「教育次長、理事、部長、参事、課長、担当課長、校長、園長及びその他の課長相当職以上の職位の任免に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題2については非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「平成30年度『広島市児童生徒の体力・運動能力調査』の結果について」を議題といたします。
 本件は報告案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 それでは、「平成30年度『広島市児童生徒の体力・運動能力調査』の結果について」報告いたします。
 資料の2ページを御覧ください。
 1、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の概要についてです。
 (1)調査目的についてですが、アにありますように、国が全国的な子どもの体力の状況を把握、分析することにより、子どもの体力の向上に係る施策の成果と課題を検証し、その改善を図ること等を目的に実施している調査であり、平成20年度から全国で実施されております。資料にありますとおり、ア、イ、ウの三つの目的があります。
 (2)調査校数等についてですが、アの調査対象にありますように、広島市立小学校第5学年、広島市立特別支援学校小学部第5学年、広島市立中学校第2学年、広島中等教育学校(前期課程)第2学年、広島市立特別支援学校中学部第2学年が対象で、イの調査校数及び調査人数の表にありますように、調査校数は合計206校、調査人数は20,226人となっております。
 (3)調査実施期間についてですが、平成30年4月から7月となっております。
 (4)調査事項についてですが、ア、児童生徒に対する調査は、(ア)の実技調査と(イ)の質問紙調査が行われました。また、イ、学校に対する質問紙調査とウ、教育委員会に対する質問紙調査も行われています。本日は、時間の関係上、アの児童生徒に対する調査を中心に説明いたします。
 続いて、3ページを御覧ください。
 (5)実技調査の結果についてですが、3ページに男子児童の体力の推移、4ページに女子児童の体力の推移、5ページに男子生徒の体力の推移、6ページに女子生徒の体力の推移を示しています。
 なお、実技調査の種目数は、小学校は全8種目、中学校は全9種目となっております。また、(3ページから6ページの)どのページも、体力の推移については平成21年度から平成30年度の値を示しています。
 (各ページとも、)1として全国平均値と同じか上回る種目数、2として本年度全国平均と同じか上回る種目の傾向、3として本年度全国平均を下回る種目の傾向を示しており、2、3のグラフについては、実線が本市平均値の推移、点線が全国平均値の推移となっております。それぞれのページの下部にある四角囲みの中に、全国平均値との比較、平成21年度の広島市平均値との比較を示しております。
 本市では、平成21年度に児童生徒の体力向上に向けた運動プログラムを作成し、全小・中学校に配付しました。また、この年から新たに体力づくり講演会を実施するなど体力向上に向けた施策の拡充を図っていることから、平成21年度からの推移を示しております。
 それでは、この種目別結果について、それぞれの四角囲みの部分を中心に説明いたしますので、グラフと併せて御覧ください。
 まず、3ページを御覧ください。小学校第5学年、小学部第5学年男子の結果です。
 平成30年度における本市と全国との比較では、上体起こし、反復横とび、50m走、ソフトボール投げの4種目が上回っており、握力、長座体前屈、20mシャトルラン、立ち幅とびの4種目が下回っております。
 次に、平成30年度の本市平均値は、平成21年度と比較しまして、上体起こし、反復横とび、長座体前屈、50m走、20mシャトルランの5種目が上昇しており、握力、立ち幅とび、ソフトボール投げの3種目が低下しています。
 本市男子児童の体力は、全体的に上昇傾向にありますが、握力、立ち幅とび、ソフトボール投げの3種目が下降傾向にあります。
 続いて、4ページを御覧ください。小学校第5学年、小学部第5学年女子の結果です。
 平成30年度における本市と全国との比較では、上体起こし、反復横とび、50m走、ソフトボール投げの4種目が上回っており、握力、長座体前屈、20mシャトルラン、立ち幅とびの4種目が下回っております。
 次に、平成30年度の本市平均値は、平成21年度と比較しまして、上体起こし、反復横とび、長座体前屈、50m走、20mシャトルラン、立ち幅とびの6種目が上昇しており、握力、ソフトボール投げの2種目が低下しています。
 本市女子児童の体力は、全体的に上昇傾向にありますが、握力、ソフトボール投げの2種目が下降傾向にあります。
 続いて、5ページを御覧ください。中学校第2学年、中学部第2学年男子の結果です。
 平成30年度における本市と全国との比較では、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、持久走、50m走、ハンドボール投げの6種目が上回っており、握力、20mシャトルラン、立ち幅とびの3種目が下回っています。
 次に、平成30年度の本市平均値は、平成21年度と比較しまして、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、持久走、20mシャトルラン、50m走、立ち幅とび、ハンドボール投げの8種目が上昇しており、握力が低下しています。
 本市男子生徒の体力は、全体的に上昇傾向にありますが、握力の1種目が下降傾向にあります。
 続いて、6ページを御覧ください。中学校第2学年、中学部第2学年女子の結果です。
 平成30年度における本市と全国との比較では、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、50m走、ハンドボール投げの5種目が上回っており、握力、持久走、20mシャトルラン、立ち幅とびの4種目が下回っています。
 次に、平成30年度の本市平均値は、平成21年度と比較しまして、全ての種目で上昇しております。
 続いて、7ページを御覧ください。
 (6)児童生徒に対する質問紙調査の結果についてですが、この質問紙調査は、小学校34項目、中学校34項目となっておりますが、ここでは1週間の総運動時間を中心に取り上げています。
 1週間の総運動時間の分布及び経年変化ですが、体育・保健体育の授業以外で運動やスポーツをどれぐらいしているか調査したもので、体を動かす遊びについてもこの時間に含まれております。
 左上のグラフ、小学校第5学年分布、男子を御覧ください。
 グラフの見方ですが、縦軸が児童(生徒)の割合、横軸が1週間の総運動時間で、一つの目盛りが60分間となっております。
 吹き出しにありますように、グラフの一番左側の部分に当たる1週間の総運動時間が60分未満の児童の割合は6.5%となっております。
 同様に見ていきますと、小学校第5学年女子では10.6%、中学校第2学年男子では7.1%、中学校第2学年女子では19.1%となっております。
 次に、右上のグラフ、小学校第5学年経年変化、男子を御覧ください。
 グラフの見方ですが、縦軸が児童(生徒)の割合、横軸が年度となっています。
 同様に見ていきますと、1週間の総運動時間が60分未満の児童生徒の割合は、中学校第2学年女子以外は昨年度よりも増加しています。吹き出しに示しております全国平均と比較すると、中学校第2学年男子以外は全国平均よりも下回っております。
 次に、8ページを御覧ください。
 2、分析結果についてです。
 先ほど説明いたしました「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の小学校第5学年、中学校第2学年の結果から、次のようなことが考えられます。
 (1)本市の児童生徒の体力の状況は、全体的に改善の傾向が見られますが、平成21年度と比較すると、小学校では握力、ソフトボール投げ、立ち幅とび、中学校では握力が低下しており、課題があります。
 (2)1週間の総運動時間60分未満の児童生徒の状況については、増加傾向にあり、依然として中学校女子を中心に運動習慣の二極化が見られます。
 3、今後の方針についてです。
 (1)本市の児童生徒の課題である、握力、ソフトボール投げ、立ち幅とびに対応したこれまでの取組を継続して行っていきます。
 (2)1週間の総運動時間60分未満の児童生徒に対する運動習慣の定着に向けた取組を行うことで、本市児童生徒の体力の向上を図ってまいります。
 具体的な取組についてですが、(1)については、体力向上推進校を指定し、調査で明らかになった課題を踏まえた授業改善を行い、その成果を公開研究会や実践発表会等を通じて他の小・中学校へ普及・啓発を行います。
 また、体育・保健体育の授業改善を図る取組として、実技研修会を開催し、課題となっている握力、ソフトボール投げ、立ち幅とびの向上に向けた取組を進めてまいります。
 (2)については、主体的に運動に取り組む関心・意欲の向上として、休憩時間や放課後を利用して、縄跳びや球技など学校生活の中で運動に親しむ機会を設定することで、1週間の総運動時間60分未満の児童生徒に体を動かすことの楽しさや心地良さを実感させます。また、家庭でもできる手軽な運動事例集を広島市中学校教育研究会や広島市中学校体育連盟、広島市中学校文化連盟と連携して周知を図るとともに、児童に体を動かすための動機付けとして「体力アップハンドブック」を交付し、運動の習慣化を図る取組を継続して行います。
 また、体育・保健体育の授業改善として、自校の調査結果を分析し、体育・保健体育科の授業導入時に、運動事例集に記載されたボール投げキャッチやジャンケン鬼ごっこなどの体力向上に係る運動を取り入れてまいります。
 最後に、運動、食事、睡眠のバランスの取れた生活習慣の改善として、生活リズムカレンダーの活用や休憩時間に体を動かすことなどによって、児童生徒に健康的な生活習慣を身に付けさせる指導を行うとともに、学校通信やホームページ等により、自校の体力テストの結果や、運動、食事、睡眠に関する情報を保護者に発信し、啓発活動を行ってまいります。
 こうした取組を通して、今後も本市児童生徒の体力の一層の向上を図っていきたいと考えております。
 説明は以上でございます。

糸山教育長

 はい、ありがとうございました。
 ただ今の説明について、質問等がありましたらお願いします。

井内委員

 例年、同じ問題点が指摘されているような気がします。やはり、中学校2年生女子の運動時間が極端に少ないという結果が出ています。二極化というよりは、中間層の人と60分未満の人の対比という感じですね。
 対策を考えていただいているのですが、実際にこれで手応えがあるのでしょうか。中学校2年生の女子に運動をしようというモチベーションを持ってもらうためにはどういう方法がいいのかということについて、もう少しいい方法はないものかと素人ながら考えるのですが、現場の先生方はどう思っておられるのでしょうか。総合的にいえば、(今後の方針は)こういう文章でいいのでしょうが、もう少し各論的に、こういうことをやらせてみようというような具体的な案が出てこないものだろうかと思うのですが、いかがでしょうか。

指導第二課長

 御質問いただきましたように、特に中学生女子の1週間の総運動時間60分未満の生徒の割合については大きな課題だと思っております。そうした中で、小学校からの積み重ねもあろうかと思うのですが、子どもたちが運動を楽しむ、運動に親しむ習慣を大事にしながら取り組んでいく必要があると思っております。
 体育の授業の中では、例えば、授業の始めに体力向上につながる運動を取り入れ、それを楽しみながらできることも必要だと思っておりますし、休憩時間等の中では、遊び等を通じて運動を楽しむ、運動に親しんでいくことも必要だろうと思っております。
 また、今年度から来年度に向けて取り組みたいこととして、家庭でもできる手軽な運動事例集を作成して、まだ配付はできていないのですが、授業や学校とは違って、一人でもできる、狭い場所でもできる、短時間でもできる、そういった事例集を作成、配付して、子どもたちが運動に親しむ時間を増やしていきたいと思っております。

井内委員

 事例集というのは良いかもしれませんね。元々モチベーションが低いのは、なぜ運動しなければならないかということに関する興味、関心が無いのであろうと思うのです。自分は体は元気だし、他にやりたいことが沢山あるしという中で、わざわざ体を動かす必要を感じないのだろうと思うのですが、それではいけないということを、やはり言い続けないといけないという気がします。現場の先生には言い続けてほしいと思います。
 少し不思議に思ったのが、運動時間がこんなに少なくても各競技の成績はそんなに悪くないのですね。家での運動と学校での運動のバランスなのかもしれませんが、ここら辺はどう分析しておられるのですか。中学校2年生女子が運動しないというのは全国的な傾向なので、全国平均との比較で本市が良いとか悪いとか言うのは余り意味がないという見方なのでしょうか。

指導第二課長

 全国平均との比較では本市の平均が上回っている項目数も多く、決して悪くないということについて説明しましたが、井内委員がおっしゃったように、全国的にも特に中学生女子の運動時間が少ないという傾向がありますので、そういった中で、本市も結果としてそこまで悪くないとなっているのだろうとは思っています。
 ただ、先ほどおっしゃっていただいたように、やはりモチベーションをどう高めていくかということは非常に重要だと思っておりますので、例えば、事例を紹介するにしても、あらかじめ目標を設定するといったことも含めてやっていきたいと考えております。

井内委員

 全国的な問題であるということになると、ある意味ではゆゆしき問題なのかもしれません。中学生女子はこれからを担っていただく世代ですが、ほとんど同じくらいの世代のオリンピック選手などを見ていると、女子はすごいなと思うのですが、実際には、平均的なレベルで見ると運動していないのだなと感じます。今のようにテクノロジーの発達で体を動かさなくてもいろいろなことができるということでは、体力の低下は避けられないという気がします。それを何とか良い方向へ持っていきたいと思います。ここも積み上げでしょうが、毎年、このデータを見るたびに、ああ、そうなのだとつくづく思ってしまうので、国レベルでも対策を考えていただくと有り難いですね。

指導第二課長

 おっしゃっていただいたように、運動習慣というのは生涯にわたって大事なことだろうと思います。決して、小学生、中学生、高校生だけの話ではないと思いますので、運動に慣れ親しむという習慣を何とか付けていけるように、モチベーションも上げていけるように、取り組んでいきたいと考えております。

井内委員

 日本では、社会教育という分野で、例えば、土日に野山に出てみんなで遊ぼうとか、地域で何かスポーツをしようとか、そういう習慣が元々無いので、諸外国と比べて、ちょうど中学生ぐらいのときは、何かチャンスを作らないと体を動かす機会がないのではないかという気もします。そういう意味では、もっと社会全体の広い視野でスポーツを楽しもうとか、地域で楽しもうとか、家族で楽しもうとか、そういうことをピーアールしていかないと、この問題の抜本的な解決にはならないのかもしれませんね。将来に向けての大事な問題なので、頑張っていただければと思います。

栗栖委員

 (8ページの3、)今後の方針の具体的な取組のところで、体力向上推進校を指定して、課題を踏まえた授業改善を行い、その成果を他の小・中学校へ普及、啓発するとあるのですが、今年度も体力向上推進校は指定されていますよね。

指導第二課長

 はい。

栗栖委員

 今年度の体力向上推進校について、ここに書いてあるような課題を踏まえた授業改善を行った事例があれば具体的に教えてください。また、それを市内の学校に普及したような事例があれば、それも教えていただきたいのですが。

指導第二課長

 今年度の体力向上推進校につきましては、小学校2校、中学校1校を指定しております。
 中学校の例で申し上げますと、今年度の指定校で取り組んだ課題は、持久力と柔軟性の向上です。授業開始時の準備運動に加えて、持久力と柔軟性をより重視した運動を行いました。あわせて、授業全体を改善するために、子どもたちにしっかりと目標を持たせることや、基礎的な練習等の後に習熟度別でも練習していくといった取組を行っております。また、今年度の指定校の例というわけではないのですが、子どもたちがしっかりと意欲を持って取り組めるように、タブレット等のICTを活用して授業改善に取り組んでいる学校もあります。

指導第一課長

 次に、小学校の例で申し上げますと、今年度は中区の幟町小学校と西区の観音小学校の2校が指定校でした。
 幟町小学校では、運動量、運動時間をしっかり取ることを課題として、週に1回、パワフルタイムと命名し、主に縦割り活動での遊び時間を確保しました。また、その中のグループ活動の中に体力の重点課題である握力の向上を組み込んで、グー、パーを繰り返すような体操をしたり、あるいは、雨の日に教室でみんなで腕相撲をしてチャンピオンを決めるといった、友達同士で競いながら遊ぶような取組も進めております。もちろん、体育の授業改善にも取り組んでいます。
 観音小学校でも同じような取組があるのですが、週に1回、ロング昼休憩を実施し、その中で縦割りグループでの遊びを取り入れました。この学校では、特にソフトボール投げの記録に課題意識を持っておりまして、低学年から転がしドッジボールに取り組んだり、学年ごとのクラスマッチを開催したりといった取組をしてきました。
 また、両校とも、重点課題として取り上げた項目については、12月に再度調査して、どのくらいの伸びがあったかを確認しております。

栗栖委員

 今の説明は具体的な取組で大変分かりやすいです。実際に指定校での成果は見られたのですか。

指導第二課長

 中学校で申し上げますと、調査をした5月と12月で比較すると、長座体前屈、持久走で伸びが見られました。

栗栖委員

 伸びているのですね。

指導第二課長

 はい。取組の成果は現れていると思います。成果のあった取組については、全市的に普及していきたいと思っています。

栗栖委員

 体力・運動能力ですから、得意、不得意の児童生徒もいらっしゃると思うのですが、各学校で課題の分析をされていると思いますので、その課題に対して、今の説明にあったような、子どもがなじみやすい、みんなで取り組めるようなことに、各学校で地道に取り組んでいただきたいと思います。そして、その総和として全体の数字が伸びれば一番良いと思います。やはり、各学校でその学校に応じた工夫をやっていただきたいと思います。
 また、一つのモデルとして研究していく体力向上推進校については、効果のあった取組をしっかり他の学校へも周知していただいて、各学校で取り組んでいただけるよう、教育委員会(事務局)の方でフォローをお願いしたいと思います。

指導第二課長

 栗栖委員がおっしゃるように、市全体としての課題もありますが、それぞれ各学校の課題がありますので、課題の解決に向けて、推進計画等を立てて進めていきたいと思っております。

栗栖委員

 児童生徒の皆さんが体力向上に向けて楽しみながら取り組んで、実際に結果が出たら、非常に励みになると思います。そのためには、各学校でいろいろと工夫を凝らしていただく以外にないと思いますので、教育委員会(事務局)としても、その辺を個別にフォローしていただければと思います。

秋田委員

 私も、握力が弱かったので、測定したくないなと思いながらいつもしていました。握力はあった方が良いのでしょうが、どうしてあった方が良いのかを具体的に学ばないまま、この年になってしまいました。どうして握力があった方がいいのかというイメージがもう少し湧くようにした方がいいのかなと思います。握力があったらボルダリングもできるよとか、何か、こんな体力・運動能力があれば、こんなことができるよというように、子どもにイメージが湧きやすいようにしてもらった方がいいのかなと思います。
 今、立ち幅とびはどうするのだったかなと思っていて。

指導第二課長

 立ったまま前に跳びます。

秋田委員

 前に跳ぶのですね。

指導第二課長

 助走を付けずに跳びます。

秋田委員

 (立ち幅とびも)そんなに好きではなかったので、それも、何かもっと面白く感じられるような工夫があった方が、やりたくない子どもにはいいのかなと思います。
 公開研究会や実践発表会の中では、子どもたちが楽しくなるような秘けつを先生方が沢山お持ちだと思いますので、是非、子どものモチベーションを高める、遊び心をくすぐるような工夫を広めていただきたいと思います。先ほど説明のあった、グー、パーを繰り返すような体操や腕相撲も、楽しそうだなと思いました。
 「体力アップハンドブック」については、私は見たことがなくて、余り家庭で触れるものではないのかもしれませんね。是非、楽しく取り組めるように工夫していただければと思います。

指導第二課長

 モチベーションを高める上でも、秋田委員がおっしゃったように、それぞれの体力や運動能力を高めることが何にどうつながっていくのかということも含めて啓発していく必要があるのかなと、お話をお聞きして改めて思いました。
 また、遊びの中で楽しんでいくようなものも大切にしていきたいと思っております。

伊藤委員

 「体力アップハンドブック」ですが、そういうものがあると子どもにとっては良いと思うのですが、先ほどもありましたように、持っていればやるかといったらやはりそうとは限らないと思います。私もよくストレッチの本を買ったりしますが、なかなか行動に移せないということがあります。学校全体でこのハンドブックを活用するような手立てを取るとか、取組を行うとか、自分一人ではなくみんなでそれを活用するような工夫が必要かなと思いました。
 もう一つ、8ページの最後の行に、保護者に発信し、啓発活動を行うとあるのですが、以前、私が家庭科で栄養教育を行っていたときに、家庭でもこういうことを声掛けしてくださいと保護者にお願いしたのですが、保護者の方から、今は入試で大変なときなのでそういうことはできませんと返ってきたことがありました。先ほども出ましたが、なぜこれらが今のこの時期の子どもたちに必要なのかというところを、しっかりと保護者の方にも認識していただかないと、発信だけではなかなか行動に移せないのではないかと思います。これもまた工夫が必要かなと思います。

指導第一課長

 「体力アップハンドブック」について御意見を頂き、ありがとうございました。
 中学校、あるいは、それより前の小学校の段階から、体を動かすことの楽しさや気持ち良さを味わわせることが必要であるということと、そうして体づくりに取り組んだ子どもに対しては、しっかり評価するということが大切だと考えております。
 また、こうした取組が習慣化されると、保護者への啓発活動も相乗的に効果を出して、その結果、総運動時間も増えるのではないかと考えております。
 先ほど、お話のありました「体力アップハンドブック」は、児童の運動への意欲を高め、点数によって自分の体力向上の取組を見える化するもので、どんな取組をすると何点ポイントが付くというように、様々な運動についてポイントが示してあり、児童はそのポイントをためていくことができるようになっています。これを小学校3年生から配付しています。取組を進めてポイントをためていき、年間を通して1万点を超えた児童を教育委員会事務局に報告してもらい、「努力賞」のステッカーを渡すことにしています。このように、「体力アップハンドブック」にポイントをためていく形で今年1年の取組を評価するというものです。
 それ以外にも、体力調査の取組で、昨年度よりも体力のポイントが7ポイント以上大きかったときは、「体力アップ認定証」を出しております。また、全ての種目で全国平均以上であれば、「体力優秀賞」を出しております。
 ちなみに、実績を申しますと、「体力アップ認定証」については、今年は19,922人に渡しておりまして、昨年度に比べると1,412人増えました。また、「体力優秀賞」については、今年は2,709人に渡しておりまして、昨年度に比べると320人増えました。「努力賞」のステッカーについては、今年は18,632人に渡しておりまして、昨年度に比べると2,046人増えました。
 こういった取組を広く周知して、しっかり褒めるといいますか、評価する、そういったことを繰り返していくことが、地道な体力づくりに興味、関心を持つことになるのではないかと考えています。
 実際に、体力向上推進校の担当者と話をしていたときに思ったのですが、以前は、握力が低いからということで、特に小学校中学年から高学年くらいの子に、登り棒をやりなさい、ろく木をやりなさいといった感じだったのですが、そうした子どもたちは、大概そこで手の平の豆を潰してしまい、ひりひりして痛くなってしまう。鉛筆を握るのも痛い。そうすると、もう嫌になってしまう。それよりも、小さいときに遊びを通して雲ていをするとか、小さいろく木に登ってみるとか、そういう細かな楽しい遊びの中で登ることへの抵抗感を無くしていくことが、ゆくゆくは大きくなったときに負担感なく取り組むことができるようになる。そうやって身に付けた握力、筋力が、登り棒をするすると登っていくことにつながるのではないかと思っています。そういうことで始めた取組の中に、先ほどの腕相撲があります。雑巾絞りもそうです。そこにつながるのだということをしっかりと子どもたちに伝えた上で取り組んでいくことが、体力向上にうまくつながるポイントになるのではないかと思います。特に、小学校の段階でそういったことの習慣化を図ることが、中学校にもつながると考えているところです。

井内委員

 今、おっしゃったように、認定証を何人に出しているとか、優秀賞が何人いたということは、大人の世界だけで知るのではなくて、子どもたちにちゃんと伝わっていますか。それを子どもたちに伝えてやることも、自分も頑張ろうというモチベーションにつながると思います。子どもたちへ周知して、みんなで取り組んで、こういう賞を取ってみようというようなことにつなげていってもらうといいですね。

指導第一課長

 当初は、教育委員会事務局から認定証等の用紙を学校に送り、学校で子どもの名前を書いて渡してやってくださいといったことだったのですが、最近では、学校朝会や生徒朝会などの全校の児童生徒の前で、これらの賞を受賞した子が表彰してもらう、校長が「よく頑張ったね。」と言ってみんなの前で評価することをお願いしています。こういった取組が、興味、関心、意欲を高めることにつながっているのではないかと思います。
 そのほかにも、教育委員会主催で陸上記録会や水泳記録会を行い、参加児童全てに記録証を渡すことで、頑張った成果を評価する、そういった繰り返しが必要なのだと考えております。

井内委員

 はい、分かりました。

西委員

 質問と感想なのですが、1週間の総運動時間60分未満の児童生徒に対して取組を行うということで、ここを少ないといわれているわけですが、それでは、1週間に何分を目指せばいいのか、あるいは、何分を目指して運動するようにプログラムを作られているのか。また、各学校の取組というのは、何かそこに目標値はあるのかどうかということが質問です。
 それから、先ほどから、なぜ運動をしなければいけないのかということが出ていますが、若いときはそれほどその必要は感じないのですが、体力・運動能力は生活力にすごく関係していて、例えば、瓶の蓋が一人で開けられるとか、ペットボトルのキャップが開けられるとかなどは握力の関係ですし、階段を降りるときに走って降りると転びやすいとか、ちょっと息切れするとか、すごく単純な問題ですけれど、例えば、背中にファスナーのある服を一人で着ることができるとか、そういうのもやはり、体力とか柔軟性とか握力とかと関係していると思いますので、自分が本当に自分の力で楽しく生活していくために、自立のためには、体力も必要だし、運動能力も必要だということも例として結び付けて、生活力をアップするためにも最低限の運動が必要なのだということが分かるように説明できたらいいなと思っています。

指導第二課長

 1週間の総運動時間について、何分くらいが最も適切かといった厳密な目安は設けていないのですが、1週間の総運動時間が60分未満ということは、1日当たりの運動時間が10分に満たないということになりますので、これはいかにも少ないのではないかということを課題意識として持っております。それではどのぐらいが好ましいのかということについては、それぞれの子どもたちの状況に応じて考えていく必要があると思っています。

西委員

 はい、ありがとうございます。

糸山教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次の議題2は、先ほどお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は退席していただきますようお願いします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で議題は全て終了いたしました。
 これをもって、平成31年第4回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号 件名 議決結果
11 教職員の人事について 原案可決

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