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平成30年第15回教育委員会議(12月定例会)議事録

平成30年第15回広島市教育委員会議議事録

 平成30年12月21日(金曜日)、平成30年第15回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午前 9時30分
  • 閉会 午前10時56分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 糸山 隆
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 秋田 智佳子
  • 委員 伊藤 圭子
  • 委員 西 敦子

3 事務局等の出席者

  • 教育次長(総務部長事務取扱) 荒瀬 尚美
  • 青少年育成部長 長谷 冨美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 野間 泰臣
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 山越 重範
  • 教育企画課長 橋本 英士
  • 教育給与課長 胡子 芳樹
  • 施設課長 吉川 保
  • 育成課長 廣田 稔之
  • 教職員課長 川口 潤
  • 教職員課調整担当課長 石橋 正啓
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 徳丸 憲之
  • 指導第二課長 松浦 泰博
  • 市民局文化スポーツ部文化振興課長 村上慎一郎
  • 市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長 片山 和哉

4 傍聴者等

 3人

5 議事日程

  • 議題1 広島市の学校における働き方改革推進プラン(案)及び広島市立中・高等学校部活動の方針(案)について(報告)
  • 議題2 平成31年広島市成人祭の開催について(報告)
  • 議題3 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)
  • 議題4 広島市立安佐北高等学校の廃止について(議案)
  • 議題5 博物館に相当する施設の指定の取消しについて(議案)
  • 議題6 広島市指定重要文化財の指定について(議案)
  • 議題7 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、平成30年第15回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 本日の議事録署名者は、栗栖委員と秋田委員にお願いします。
 それでは日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題7につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第4号「事務局及び教育機関の職員の分限及び懲戒に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題7については非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「広島市の学校における働き方改革推進プラン(案)及び広島市立中・高等学校部活動の方針(案)について」を議題といたします。
 本件は報告案件です。内容について、教育企画課長及び指導第二課長から続けて説明をお願いします。

教育企画課長

 それでは、「広島市の学校における働き方改革推進プラン(案)」について説明いたします。
 このプランの策定に当たりましては、委員の皆様にはこれまでも、プランの概要や骨子案の段階から何度も御意見を頂き、個別の取組項目案などについても併せて御意見を頂いております。また、先月26日に行われました総合教育会議の場でも、改めてプラン案について御意見を頂きました。
 こうしたこれまでの議論を踏まえて作成した「広島市の学校における働き方改革推進プラン(案)」を12月11日に開催されました市議会文教委員会に報告し、そこでも御意見を頂きました。
 本日は、それらを踏まえ、これまでにお示しした内容から修正した箇所や、プランの内容を補足するコラムを追加しておりますので、その確認をお願いいたします。
 それでは、別冊1「広島市の学校における働き方改革推進プラン(案)」を御覧ください。
 1ページから4ページまでの内容につきましては、修正はありません。
 5ページを御覧ください。本プランは広島市教育大綱に基づいて策定することから、コラム1といたしまして、大綱の重点的な取組であります「ひろしま型チーム学校」についての解説を追加しております。
 次に、6ページ、7ページを御覧ください。達成目標については、これまでも御説明いたしましたように、勤務時間外の在校時間と年次有給休暇に関する三つの目標を掲げております。7ページには、その目標ごとに、それぞれの内容を補足するものとしてコラム2からコラム4を追加しております。また、教員の長時間勤務に関しましては、12月6日に開催されました国の中央教育審議会の学校における働き方改革特別部会におきまして、文部科学省から「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン(案)」が示されておりますので、今後、国から正式に示されるガイドラインの遵守を目指しながら、本市のプランに定める目標の達成に向けて取り組んでいきたいと考えております。
 次に、12ページを御覧ください。ここにはコラム5といたしまして、取組項目の中に出てくる学校を支える様々なスタッフについての解説を記載しております。
 次に、24ページを御覧ください。取組項目のうち、ナンバー26の保護者・地域等と協働した働き方改革の推進につきましては、先日の文教委員会において、学校を地域から切り離すというように受け取られるおそれがあるといった御意見を頂きましたので、今後の方向性の部分について、「保護者・地域等との信頼関係を維持しつつ、働き方改革の推進につながる新たな協働関係づくりに努めます。」というように修正を行っております。
 また、その下にコラム6といたしまして、国の(教員)勤務実態調査による教員の土曜日・日曜日の勤務実態を追加しております。
 「広島市の学校における働き方改革推進プラン(案)」の説明は以上です。

指導第二課長

 続きまして、「広島市立中・高等学校部活動の方針(案)」について説明いたします。
 この方針につきましても、委員の皆様から頂きました御意見等を踏まえて一部を修正しておりますので、その部分について御説明いたします。
 それでは、別冊2「広島市立中・高等学校部活動の方針(案)」の3ページを御覧ください。
 2の合理的でかつ効率的・効果的な活動の推進のための取組の(1)適切な指導の実施のイの6行目からです。文化部についても記述が必要であるとの御意見を踏まえまして、文化部活動に関する記述を掲載しております。
 次に、3の適切な休養日等の設定です。中学校段階と高等学校段階では一部取扱いが違うことから、分けて記述すべきとの御意見を踏まえ、(1)の中学校と(2)の高等学校に分けて記述しております。なお、中学校と高等学校で共通の取扱いをするものについては、5ページの(3)中学校及び高等学校共通に整理して記述しております。
 主な修正点については以上です。
 本方針は、今月中に各中・高等学校に通知することとしております。各学校では、来年度から本方針を踏まえて部活動を適切に実施できるよう、3月までに来年度の学校の活動方針や部活動の年間活動計画を策定するなど準備を進めてまいります。
 「広島市立中・高等学校部活動の方針(案)」の説明は以上です。

糸山教育長

 はい、ありがとうございました。
 これまで、案の段階でいろいろな形で御意見を頂きました。総合教育会議でも議題として取り上げていただきました。これまでの意見を踏まえまして、教育委員会事務局の最終案として確定したいということで、今回、報告がありました。
 特に、今後の実施に向けて御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 これまでも十分意見を言わせていただきまして、総合教育会議でも意見を出させていただきました。内容的にはこれでいいと思います。この資料には(案)と付いているのですが、今後の手続はどうなるのですか。いつの段階で「(案)」が取れるのですか。

教育企画課長

 本日の教育委員会議の後に決裁を受けまして、今年中には「(案)」を取った形で確定したいと考えております。

栗栖委員

 それは誰の決裁なのですか。

教育企画課長

 教育長の決裁です。

栗栖委員

 学校への通知は、決裁の後になるのですか。

教育企画課長

 決裁の後になります。

栗栖委員

 本日の教育委員会議で報告していただいた後、教育長の決裁を受けて、12月末までに学校へ通知するというスケジュールでよろしいですか。

教育企画課長

 はい。

秋田委員

 「部活動の方針(案)」の3ページの2の(1)のイの丸2の「バーンアウト」というのは普通に使う言葉なのですか。燃え尽きるということかなと想像するのですが、皆さんが普通に知っていて私だけが知らないのであればいいのですが、何か置き換えられる言葉があれば、置き換えた方がいいのではないかと思います。

指導第二課長

 「バーンアウト」については、秋田委員がおっしゃったように、燃え尽きてしまうという意味で使っております。他の言葉に置き換えるとすると、「燃え尽き症候群」という言葉になろうかと思うのですが、広く使われている言葉ですので、できればこのまま使わせていただきたいと思います。

秋田委員

 括弧して補足を付けるというのはどうですか。

指導第二課長

 説明を丁寧にしていきたいと思います。

伊藤委員

 「部活動の方針(案)」の2ページの1の(3)の外部人材の活用ですが、部活動顧問と外部人材との関係であるとか、働き方改革との関係で、部活動顧問が参加するときと外部人材も参加するときとか、そのようなもっと具体的なことに関しては、各学校に任されるということなのでしょうか。

指導第二課長

 本方針の中では外部人材の活用としておりますが、これとは別に、現在、部活動指導員の導入について検討を進めておりますので、部活動指導員と学校の部活動顧問等が連携して生徒の指導に当たるという形で進めていきたいと考えております。

糸山教育長

 「働き方改革推進プラン(案)」の20ページのナンバー20に、部活動指導員の配置というのがあります。「部活動の方針(案)」では、大きな方向性として外部人材を入れていくということを記載し、具体的にどういう人を現場に置いていくのかということについては、例えば、大会引率は、今までは必ず顧問の教員が行っていたのが、大会引率もできる部活動指導員を導入するということを、「働き方改革推進プラン(案)」の方により具体的に記載しています。これは、実際の予算措置も伴いますので、来年度予算の中で要求していくことになります。

伊藤委員

 はい、分かりました。

井内委員

 「働き方改革推進プラン(案)」の18ページのナンバー16の「働き方改革推進プロジェクトチーム」ですが、2018年度にプロジェクトチームを設置して組織の在り方を検討して、2019年度から順次実施とあります。この「働き方改革推進プラン」を(学校に)周知すると、すぐにやろうというイメージに取られると思うのですが、ちょっと待てということになるのですか。それとも、プロジェクトチームは学校から上がってきた問題を精査するのだから、始動は少しくらい遅れてもいいということなのでしょうか。私のイメージでは、プロジェクトチームは働き方改革を推進するために先頭に立って強力なリーダーシップを執ると捉えていたのですが、どのようになるのでしょうか。(2019年度までに)タイムラグが3か月もあるのですが、もう少し早く始動してもいいのではないかという気がしたのですが、どうでしょうか。

教育企画課長

 プロジェクトチームにつきましては、年明けの早いうちに設置したいと考えております。

井内委員

 1月の早い段階ですか。

教育企画課長

 1月か2月の早い段階で設置します。設置しましたら活動方針なども出せると思いますので、学校や教育委員会事務局の各課へは、早い段階で伝えていこうと思っています。

井内委員

 どういうことをやるのかということを、早く提示された方がいいと思います。現場がどのようにプロジェクトチームに頼っていいのか、あるいは指導を受けたらいいのかというようなことについて、具体的なイメージが湧くと思うのです。ただプロジェクトチームが在るというだけでは、やはり実現性に乏しいという感じがしますので。

西委員

 「部活動の方針(案)」についてお尋ねします。2ページの1の(1)のアに(部活動顧問は)担当する部活動の年間の活動計画を作成して提出するとありますが、これまでもこういう計画書が出されていたのですか。もしそうであれば、今回、「部活動の方針」が策定されることで、何か様式の変更案があるのでしょうか。
 それから、もう1件、別のことなのですが、この「部活動の方針(案)」については異論はないのですが、これを運用するに当たり、具体的な運用の指針が出ているのか、あるいはこれから出されるのかということをお尋ねします。部活動によって自分らしさを表現したり、自己肯定感を高めたりすることで、そのことが学校生活の中でとても有意義に働いて、その生徒の成長につながっているということが往々にしてあると思います。そういう生徒たちには、もっと部活動をしたい、もっと力を伸ばしたいといった希望も当然あると思います。その辺りの理解を、本人、保護者、地域の方にどのように求めていくのかということが、学校や顧問に任されるのではなく、教育委員会として具体的な運用の指針を出すことが望ましいと思うのですが、そのことについてお聞きしたいと思っております。

指導第二課長

 まず、部活動の年間活動計画等についてですが、これは各学校で作成しておりますが、これまで教育委員会への提出等を求めているものではございません。来年度以降につきましては、この年間活動計画の参考様式等を学校に示すことを考えております。そうしたものを教育委員会としても確認しつつ、実際の運用について進めていきたいと考えております。
 それから、「部活動の方針」の運用指針についてですが、この「部活動の方針」につきましても、部活動が教育課程との関連を図る中で、子どもたちにとっても非常に意義のあるものだということを踏まえて策定しているつもりです。そうした中で、持続可能なものにしていくという趣旨を踏まえて、この方針を定めております。運用指針について、改めて別のものを策定することについては、今は準備していないのですが、具体的に校長会等で説明していく中で、丁寧な説明を行っていきたいと考えております。

西委員

 はい、ありがとうございます。現場の教員の声としては、そうは言っても練習時間を短くするとか、活動を短縮するということがとても難しい、生徒や保護者の期待との間で難しいというような声を聞いておりますので、その辺りをどのように理解していただくのか、どんなふうに保護者に説明をし、理解していただくかということについて、各学校や顧問にお任せするのではなく、もう少し具体的な案があるといいと感じました。

指導担当部長

 「部活動の方針(案)」の3ページの2の(1)、イの丸2の括弧中にありますとおり、運動部については、スポーツ庁のホームページに競技団体ごとに「指導手引」が順次公表されています。文化部については、文化庁のホームページに同様に公表される予定です。ここでは、各学校でそれをしっかり見て指導を行うことになっているのですが、西委員から御指摘がありましたので、これを教育委員会事務局としても入手して、学校にどのように示していくかということについて検討したいと思います。
 現在、中学校、高等学校の体育連盟や文化連盟に、随時、教育委員会事務局の担当者が訪問し、指導・助言等を行い、意見も聞いておりますが、その中で、やはり顧問の中には練習は長時間しないと力量が上がらないという考えの方もいらっしゃいます。そうではなくて、短い時間で効果的に練習していくことが必要であるということは、この「指導手引」の中にも書かれてございますので、そうしたことについてしっかり話をして、各学校でそれを保護者、生徒に理解していただくためにも、運用指針については検討させていただきたいと思います。

糸山教育長

 当然、この「部活動の方針(案)」は、部活動の意義を前提としています。一方で、好きなのだから何時間でもやればいいということではなくて、長時間になればいろいろなリスクがあるということを踏まえて、限られた一定の時間内で、できるだけ効果的な部活動をしていきましょうというのが、国のガイドラインの趣旨であるし、我々の「部活動の指針(案)」でもあります。
 方針という呼び方がいいのかどうかは別として、多くの方に分かりやすく、そういった趣旨をきちんと説明できる、想定質問というと変なのですが、こういうことに対してはこうですと、いろいろ言われる御意見に対しての基本的な考え方をもう少し分かりやすくきちんと整理したものを、ある程度、事務局が色分けをして示していくようなイメージになると思います。指導担当部長が申し上げたのも、そのようなイメージのものになると思います。

指導担当部長

 はい。そういうイメージです。

糸山教育長

 あわせて、この「部活動の方針(案)」は、中学校と高等学校を分けて書いています。高等学校になると、中学校よりもかなり肉体的にも成長が進みます。なおかつ高等学校は、西委員がおっしゃったように、その学校の特色として特にこういう部活動に力を入れているということがあります。そこは、「部活動の方針(案)」の4ページの(2)のイのただし書の中で、年間を通した活動時間としてコントロールしつつ、ただ集中的に活動しないといけない期間は活動できるようにして、そういった声にもお応えできるような造りをしています。
 西委員の御指摘の趣旨はよく分かりました。それを踏まえた対応をしていければと思います。

西委員

 さらにもう一つお伺いしてよろしいですか。
 「部活動の方針(案)」の3ページの3に適切な休養日等の設定とありますが、(1)のアの丸1に土曜日及び日曜日のどちらか1日は休みにするという内容の記載があるのですが、例えば、学校外で場所を変えて行うとか、あるいは学校教育ではなくて社会体育の形で行うとか、そういう場合に、社会体育の指導に教員が携わっていくことも想定されると思うのですが、そのことについてはどのようにお考えなのかをお聞きしたいです。

指導第二課長

 社会体育での活動ということですが、この「方針(案)」は、中・高等学校の部活動についての方針になりますので、社会体育を規定したものではございません。ただ、御指摘いただきましたように、いくつかの学校では、社会体育の中で活動しているところもありますし、実際に教員が指導している場合が多々ありますので、そういった活動についても、教員の負担等も考慮しながら、適切な休養日や活動時間等になるようにコントロールしていく必要があると考えております。そういったことについても、校長会等を通じて丁寧に説明していきたいと考えております。

西委員

 はい。ありがとうございました。

糸山教育長

 それでは、今、頂いた意見を踏まえて、補足する部分は少し補足をし、要望のありましたことについても、必要な部分は対応させていただきたいと思います。また、運用に向けても、今、頂いた意見を踏まえて運用していきたいと思います。
 本件については、この程度にしたいと思います。
 それでは、次に、議題2「平成31年広島市成人祭の開催について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、育成課長から説明をお願いします。

育成課長

 それでは、資料の3ページを御覧ください。議題2「平成31年広島市成人祭の開催について」の報告をいたします。
 1の目的により、年明けの1月14日に広島サンプラザホール及びその周辺で実施することとしております。これについては、教育委員の皆様にも既に御案内をしているところでございます。広島市及び広島市教育委員会の主催により実施いたしますが、企画につきましては、公募によって集まっております実行委員会が中心となって行いました。
 実行委員会は、広島市出身の大学生9人で構成されておりまして、男性5人、女性4人、そのうちの3人が新成人となっております。その中には、大学1年生から続けて4回目の実行委員を務めてくれている方もいらっしゃいます。7月からこれまで、毎月、会議や打合せを開催しておりまして、プログラムを検討したり、宣誓文を考えたりしております。また、今回は、記念品のオリジナル手提げバッグのデザインをこの実行委員会が行いました。
 6の運営協力ボランティアですが、成人祭の会場に近い広島市立井口中学校の生徒58人が、今年も成人祭の記念品の引換え、また、障害がある新成人の誘導支援などに協力してくれることとなっております。
 また、毎年公募しております成人祭運営ボランティアにつきましては、15歳から18歳までの9人が協力してくれることとなりました。来賓受付やサブホールの運営補助などを担当していただくこととしております。
 7の協力団体ですが、大阪きもの着付学院の皆さんが「着付け直しコーナー」を、また、一般財団法人中国地方郵便局長協会の皆さんが「はがきで感謝を伝えようコーナー」を運営してくださいます。また、ビデオメッセージの撮影やプログラムへのメッセージの寄稿、フォトスポットの企画などにも、株式会社中国放送を始め、多くの企業、団体が協力してくださいました。
 8の協賛ですが、これは前回からプログラムに取り入れました、実行委員会の企画で行う抽選会の景品を提供してくださった企業でございます。広島市の経済観光局産業振興部商業振興課が取り組んでいる「ザ・広島ブランド」の認定商品など、広島に根付いている企業27社から、広島市の新成人を祝福する意味を込めまして、約3,000点の商品を提供していただきました。
 9の対象ですが、平成30年10月31日時点の対象者は12,318人となっておりまして、昨年より200人増えております。この対象者に案内はがきを送付しておりますが、10月31日以降の転入者につきましては、区役所で案内はがきを渡していただいております。ただし、案内はがきが無くても、受付で名前や生年月日を記入していただくことで参加は可能としております。実際に電話等で問合せ等もありましたので、そのようにお答えしております。
 10のテーマですが、実行委員会の皆さんがアイデアを出し合って、「#(ハッシュタグ)STAR」というテーマに決定しております。これは、新成人一人一人が輝けるようにという思いのほかに、STARのS、T、A、Rのそれぞれの文字に意味が込められていまして、Sは「Start」、今日を新たな始まりとして、Tは「Thanks」、ここまで育てていただいた多くの方々に感謝し、Aは「Alive」、これからも生き生きと、Rは「Reborn」、未成年から成人に生まれ変わる日にしようという意味を込めまして、このテーマを合言葉として一人一人の成人の日の誓いを広島から発信、共有していこうという思いが込められております。
 資料の4ページを御覧ください。
 11のプログラムですが、サンプラザホールにおきましては、昨年までは式典とアトラクションの二部構成で実施しておりましたが、これを改めまして式典のみとしております。これは、昨年、第一部の式典後に退席する出席者が多く、第二部のアトラクションで空席が多かったという反省を踏まえまして、また、教育委員会議でも成人祭を開催する意義をもう一度見詰め直してはどうかという御指摘を受けたこともありまして、それぞれの位置付けを明確にして企画したものでございます。ホールでは成人を祝うための厳粛な式典を行い、サブホールや同窓広場で、思い出を作ってもらうことや新成人としての自覚を持って市政に興味を持ってもらうことなどを目的としたイベントをすることとしております。
 式典のオープニングにおきましては、広島市立安西中学校の吹奏楽部による演奏や、資料にありますような方々からのビデオメッセージを上映した後に、エリザベト音楽大学による演奏と歌唱に合わせ、新成人全員で国歌を斉唱いたします。続いて、記念品の贈呈、式辞、祝辞の後に、参列者の紹介、新成人代表二人による宣誓、成人祭実行委員と運営協力ボランティア等による三本締めを行うこととなっております。
 ビデオメッセージでは、青山学院大学陸上競技部の原監督、また、今年ヒットしました映画「鯉(こい)のはなシアター」の時川監督など、広島にゆかりのある方々から心の籠もったメッセージを頂いております。
 その他の会場につきましては、ホールの西側公園で同窓広場、ホール前エリアで記念品引換えコーナー、ホール東側エリアで着付け直しコーナーを例年どおり行います。また、昨年度から始めましたサブホールでのイベントも、更に充実させて実施することとしております。
 先ほど御説明いたしました、協賛企業から頂いた賞品の当たる抽選会では、昨年、景品が余ってしまった反省を踏まえまして、今回は複数の商品をセットするようにいたしまして、協賛企業の皆さんから頂いたお祝いの気持ちを無駄にしないよう工夫しております。
 また、若者の間ではやっているインスタグラムの写真が撮れるフォトスポットにつきましても、背景や、撮影に使用する小物であるフォトプロップス等を更に充実させて、参加者が素晴らしい思い出を記録することができるように演出したいと思っております。
 その他、一般財団法人中国地方郵便局長協会の御協力によりまして、お世話になった人へ感謝の気持ちを伝える「はがきで感謝を伝えようコーナー」、また、市政啓発コーナーとして新成人に啓発を希望する事業等につきまして庁内で公募いたしまして、選挙啓発や飲酒運転根絶のピーアール、歩行者優先のピーアールなど、成人となる市民の皆さんへ向けての啓発活動を行うこととしております。
 最後に、12の記念品ですが、オリジナル手提げバッグを作っております。デザインは先ほど申しましたように実行委員会が行いまして、成人祭のテーマである「#STAR」と広島の街並みを取り入れたものとしております。
 説明は以上でございます。

糸山教育長

 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 抽選会コーナーを工夫されたということなのですが、具体的にはどのようなイメージをお考えなのでしょうか。

育成課長

 サブホールに入っていただくと、まずは市政啓発コーナーが並んでいるのですが、昨年は入口と同じ所を出口にしていたので少し滞留することがあったのですが、今回は、入口と出口を別にして回流できるようにしました。市政啓発コーナーを通って、途中、フォトプロップス等が置いてあるフォトスポットがあって、最後に抽選会コーナーがありまして、そこで抽選をして品物を受け取って出て行くというような流れにしております。

栗栖委員

 昨年は景品が余ったということでしたが、今回、余らないように工夫したというのは、どういうことですか。

育成課長

 昨年の抽選会で出た景品の数は500点ぐらいでした。今回、3,000点という景品を頂いておりますので、それを袋にセットして700セットぐらいを準備しまして、品物が無くなったら終わりという方法にさせていただきたいと思います。

栗栖委員

 分かりました。

糸山教育長

 二部構成を一本にするというところが、昨年と違うところだと思います。これまでもいろいろな形を検討してきており、式典とアトラクションのどちらを先にするかなども考えて、試行錯誤もありますので、今回はこういった形で行うということです。
 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題3「市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について」を議題とします。
 本件は代決報告案件が2件となっております。
 まず、代決報告第2号「平成30年度12月補正予算議案に対する意見の申出について」、総務課長から報告をお願いします。

総務課長

 資料の6ページを御覧ください。代決報告第2号「平成30年度12月補正予算議案に対する意見の申出について」です。
 12月市議会定例会に提出された補正予算議案のうち、別紙の内容の教育に関する予算を市長が作成するに当たり、11月13日に市長から教育委員会に意見の申出の依頼がありましたが、期限までに教育委員会議を開催する時間的余裕がなかったことから、教育長代決により異議ないものと認め、その旨を市長に申し出たものです。
 7ページの別紙を御覧ください。以前に情報提供させていただいた内容となっております。
 まず、広島みらい創生高等学校整備については、旧広島特別支援学校等の解体工事において石綿除去に係る工事追加等の経費1億3,200万円の補正と、解体工事期間が延長し完了が来年6月となることから繰越明許費の設定を行うものです。
 次に、給与改定に伴う補正については、給料等の増額経費として、教育費では1億5,418万6千円の補正を計上したものです。
 以上で、説明を終わります。

糸山教育長

 ただ今の報告について、御質問等がありましたらお願いします。
 よろしいですか。
 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、代決報告第3号「職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正議案に対する意見の申出について」、教職員課調整担当課長から報告をお願いします。

教職員課調整担当課長

 資料の8ページを御覧ください。代決報告第3号「職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正議案に対する意見の申出について」です。
 こちらも12月補正予算議案と同様、期限までに教育委員会議を開催する時間的余裕がなかったことから、教育長代決により異議ないものと認め、その旨を市長に申し出ております。
 1、件名ですが、職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例です。
 次に、2、改正の理由ですが、職務の特殊性の実態を勘案し、国における取扱い等を考慮して、教育職員の特殊勤務手当の支給限度額を引き上げようとするものです。
 続きまして、3、改正の内容ですが、支給限度額を1日につき6,400円から1万6,000円に改めるというものです。具体的には、県費負担教職員制度に係る権限移譲等を踏まえまして、被害が特に甚大な非常災害の際の児童生徒の救援業務に教育職員が従事する際の特殊勤務手当について、国の基準や広島県の取扱いに合わせまして、同手当の日額の上限を、今、申し上げた額まで引き上げるというものです。
 なお、職員の特殊勤務手当に関する条例におきましては、業務の区分と日額の上限が定められておりまして、業務の区分ごとの支給額については市長の規則において定められております。
 最後に、4、条例の施行期日ですが、平成31年4月1日からとなっております。
 説明は以上です。

糸山教育長

 金額について、補足説明はないですか。

教職員課調整担当課長

 条例には上限のみが定めてございます。実際に特殊勤務手当というのは様々な種類がございまして、主なものを御紹介しますと、災害の関係以外で代表的なものは、修学旅行の引率に対して支給しているもの、それから、対外運動競技、いわゆる大会引率業務に対して支給しているもの、また、先ほども部活動についての話がございましたが、部活動の指導業務に対して支給しているものなどです。最も高い金額を支給しておりましたものが、非常災害時の1日につき6,400円というものになります。この上限額を1万6,000円まで引き上げるという条例改正を行いまして、その他の手当に関しても引上げが可能となるような改正が行われているということになります。

糸山教育長

 少し分かりづらいかもしれませんが、条例で定めるのは限度額ということです。手当というのは沢山ありますので、条例の中で限度を定めて、その限度内にあるいくつもの手当については規則で定めますので、教育委員会議の案件にはなりません。金額的なところについては、資料にありますとおり、国における取扱い等を考慮して、国とそろえていくということで、今回、条例改正を行っております。

栗栖委員

 1か月の上限額は変わらないのですか。

教職員課調整担当課長

 1か月ということではなくて、特定の業務に従事した場合にということで、1日の金額になります。1か月の金額が定めてありますものは、特別支援教育に係る手当がありますが、そちらは変更はございません。

井内委員

 特殊勤務手当というのがよく理解できないのですが、先ほどおっしゃった災害時の救援業務に支給されるというのは理解できるのですが、例えば、修学旅行の引率というのは特殊勤務なのですか。

教職員課調整担当課長

 はい。教育職員の給与制度を少し簡単に御紹介しますと、教員の場合は時間外勤務手当という制度がありません。その代わりに1か月につき給料月額の4%の教職調整額というものが支給されています。これ以外に、通常業務の中で業務の内容が特殊である、困難であるといった点に着目して特殊勤務手当を支給するのですが、今、お尋ねがございました修学旅行に関しては、修学旅行の引率を土日に行っている場合に、その土日の部分に対して支給するものです。例えば、木曜日から土曜日となりますと、木、金のところは通常の給料及び教職調整額での対応となるのですが、週休日の勤務に当たるところについて、宿泊を伴うというところで支給することになります。対外運動競技についても同様でして、大半は土日に行われますので、週休日に引率していただくというところで支給するものです。

井内委員

 必ず、一律1万6,000円ということではなくて、上限額ということだから、要は修学旅行に引率した場合はいくらというような細かい数字が別にあるのですね。

教職員課調整担当課長

 はい、御紹介いたします。修学旅行の引率業務については、4,100円です。

井内委員

 そのくらいですか。1日につき1万6,000円という金額はとても高いし、上げ幅が大きいので、少し驚いたので質問しました。その金額をどうこう言うつもりはないのですが、どういう業務に対して手当が出ているのかを聞いておこうと思いました。分かりました。

糸山教育長

 金額の上がり幅が大きいということですが、これは、先ほど説明がありましたように、国の取扱いに合わせるということですので、決して広島市が突出した金額を設定しようということではありません。恐らく、いろいろな処遇面で総合的に条件をそろえていくという中で、この部分に関しては随分かい離があったので、今回、改めて引き上げることになったものです。
 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題4、議案第36号「広島市立安佐北高等学校の廃止について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 それでは、資料の12ページを御覧ください。議題4「広島市立安佐北高等学校の廃止について」説明いたします。
 本件は、安佐北高等学校が平成26年4月に開校した広島中等教育学校に移行することに伴い、同校を廃止するものです。
 1の廃止時期については、平成31年4月1日の予定です。
 2の安佐北高等学校の概要について御説明いたします。
 (2)にありますとおり、安佐北高等学校は昭和59年4月1日に開校しました。その後、(3)にありますとおり、平成15年4月1日に併設型中学校である広島市立安佐北中学校を開校しました。その後、中高一貫教育のより一層の充実を図ることを目的として、平成26年4月1日に広島中等教育学校を開校したため、平成28年4月1日に併設型中学校である安佐北中学校を廃止しております。
 3の廃止に向けての今後のスケジュールについては、1月の教育委員会議にて条例改正議案に対する意見の申出を行い、2月の市議会にて条例改正議案を提出し、その議決をもって3月に県教育委員会に廃止の届出を行い、4月1日に廃止する予定となっております。
 説明は以上です。

糸山教育長

 それでは審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。
 基本的には予定どおりと言いますか、(安佐北高等学校の)廃止を前提として(広島中等教育学校を)造っておりますので、時期が来たということで廃止の議案として上げております。
 お諮りしてよろしいですか。
 議案第36号「広島市立安佐北高等学校の廃止について」は原案どおり可決ということで御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題5、議案第37号「博物館に相当する施設の指定の取消しについて」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、市民局文化スポーツ部文化振興課長から説明をお願いします。

市民局文化スポーツ部文化振興課長

 資料の13ページを御覧ください。議題5「博物館に相当する施設の指定の取消しについて」説明いたします。
 1、議案の要旨でございますが、平成30年11月14日付けでグラスビーズ製造等を行っているトーホー株式会社より、同社が設置している「ガラス博物館」、いわゆる「ガラスの里」の中にある博物館(に相当する施設)でございますが、これを平成30年12月24日をもって閉館するとの報告がございました。これに伴いまして、同館は博物館法施行規則第20条第1項に規定する指定要件を欠くことになりますので、同施行規則第24条に基づき、博物館に相当する施設の指定の取消しを行うものです。
 対象施設の概要につきましては、2にあるとおりでございます。所在地は、安佐北区大林二丁目12番55号、平成8年6月14日付けで博物館に相当する施設として指定されています。
 補足いたしますと、この(ガラス)博物館の開館は昭和59年で、世界各国の古代から近代までのガラスの資料を所蔵展示しておりました。博物館に相当する施設の指定は、平成8年、同社からの申請に基づきまして、当時、博物館に関する事務執行を行っていた県教育委員会において行ったものです。
 博物館に相当する施設といいますのは、資料の収集、保管、展示、調査研究等を行う博物館の事業に類する事業を行う施設のうち、資料の14ページにございます指定要件を満たし、教育委員会が指定した施設のことでございます。
 なお、閉館の理由につきましては、来館者の減少と老朽化であるとのことでございます。
 説明は以上です。

糸山教育長

 それでは審議に入ります。
 ただ今の説明について、御意見、御質問等がありましたらお願いします。
 特にございませんか。
 それではお諮りします。議案第37号「博物館に相当する施設の指定の取消しについて」は原案どおり可決ということで御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 それでは、次に、議題6、議案第38号「広島市指定重要文化財の指定について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長から説明をお願いします。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 資料の15ページを御覧ください。議案第38号「広島市指定重要文化財の指定について」説明いたします。
 今回は、広島市文化財保護条例第3条の規定に基づき、「旧重谷家土蔵(伝広島城土蔵)」の市指定重要文化財の指定を議案として提出させていただいております。これは、所有者である学校法人修道学園の指定申請を受けて事前調査を実施し、本年11月30日に開催しました広島市文化財審議会に諮問したところ、指定が適当であるとの答申を頂いたものであります。
 それでは、対象物件について説明いたします。
 資料の16ページを御覧ください。文化財指定候補の概要でございます。
 指定区分、広島市指定重要有形文化財(建造物)、名称、旧重谷家土蔵(伝広島城土蔵)、所在地、所有者、代表者、員数は記載のとおりです。
 概要、土蔵造り。この土蔵造りというのは、文字どおり蔵に多い構造で、建物の四面の壁を全て土で塗り込めて、非常に防火性の強い構造となっておりました。
 桁行5.91メートル、三間。はり間3.94メートル、二間。これらにつきましては、17ページに写真資料を添付しておりますので御覧ください。1、外観、正面(東面)とありますが、正面に見えておりますのが間口となりまして、この幅がはり間になります。それから、この奥行きが桁行ということになります。
 二階建、切妻造り、妻入、本瓦ぶき。これらにつきましては、17ページの写真の3、屋根、側面(南面)を御覧ください。この写真の屋根のてっぺんに横一文字に瓦がふかれておりますが、これを棟といいまして、この棟と直角の面が妻になります。この棟と平行な面を平(ひら)と呼びます。1の外観の写真を見ていただくと、これは妻側になります。この写真のように、妻側に入口があるものを妻入、逆に平側に入口があるものは平入(ひらいり)と言います。よって、この候補物件は妻入ということになります。本瓦ぶきですが、この3の写真のように、丸瓦と平瓦を交互にふいているのが本瓦ぶきというふき方になります。これは寺院や神社の建物に多いふき方です。逆に、一般的な民家や土蔵については、桟瓦ぶきといいまして、平瓦のみを端を引っ掛けながらふいていくふき方が多いということで、本瓦ぶきのふき方をしているこの土蔵は、非常に珍しいものです。
 時期は、19世紀前期頃の江戸時代後期に建築されたと推定されています。
 文化財的価値については、この候補物件の来歴とともに説明させていただきます。
 候補物件である旧重谷家土蔵は、元は東区の愛宕町に建っていましたが、平成22年に敷地が売却されることに伴い、取り壊されることになりました。その際、この土蔵が広島城に由来し、学校法人修道学園の前身に当たる広島藩の学問所の蔵であった可能性が十分にあるといったことから、平成22年9月、同学園が当時の所有者である重谷氏から無償譲渡を受けて、現在地へ移築したものです。
 この土蔵は、先ほども申し上げましたが、二階建で、柱の間の寸法が、一間を六尺五寸、約1.97メートルの京間としており、広島の民家で汎用されている六尺三寸、約1.91メートルの安芸間よりも大きく、正式な規格になる土蔵です。その京間で計ると、桁行、奥行きですが、これが三間、はり間が二間の小型の土蔵で、文書や書画などの小さくて貴重な物品を保管した蔵であったと考えられています。
 柱や屋根裏の部材には全て丁寧にかんなが掛けられており、使用されている部材は、江戸時代から明治時代に掛けて瀬戸内地方で高級建材とされた栂(つが)材です。栂といいますのは、マツ科の針葉樹ですが、広島の一般的な土蔵が杉、松、栗(くり)などであるのに対して、異例なことです。また、一般的に丸太材とされる部材も全て角材とされており、通常の土蔵と比べて極めて仕上げが良好で、重要な蔵であったことがうかがえます。
 柱などのかんな掛けの精巧さ、部材の経年変化などから判定すると、19世紀前期頃の建築と推定されます。これは1800年代の前半です。したがって、江戸時代後期の土蔵であり、広島の旧市街地に現存する唯一の江戸時代の土蔵であると認められます。
 この土蔵は、移築解体時の調査で確認された部材番付、これは解体のときに後で分かるように番号を振るものですが、この部材番付などから、かつて解体を受けたことが明らかです。また、広島城跡から出土する瓦と同じものが用いられております。これは、同じ刻印が打たれた瓦が出てくるということです。旧所有者である重谷氏によると、明治の初めに広島藩士であった曽祖父が城内の「ごさんのくら」を譲り受け、愛宕町に移築したとの言い伝えがあります。
 なお、旧広島城内の建物で文化財指定を受けているものは、安芸郡府中町に所在する広島県指定重要文化財の多家神社宝蔵のみで、この土蔵は、この点からしても貴重な歴史資料といえます。
 以上から、この土蔵は、通常の土蔵と比べて用材や仕上げが極めて良好であること、六尺五寸の柱間寸法を用いること、広島城跡で出土するものと同じ瓦を使っていること、広島城からの移築の伝承があることなどから、広島城内から移築された土蔵であることは確実で、広島の旧市街地に現存する唯一の江戸時代の土蔵であり、その価値は高く、広島市指定の文化財として保存・活用することが適当と考えられます。
 なお、現在、広島市の指定文化財は101件あり、本件が指定されると102件となり、国指定と県指定を含めると、現在の160件が161件になります。
 以上、本件について広島市指定重要有形文化財としての指定をお願いしたいと考えておりますので、御審議のほどよろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは審議に入ります。ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。

栗栖委員

 指定については全く問題ないと思うのですが、今回これを申請されたきっかけのようなものが何かあるのですか。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 学術的に確実ということは言えないのですが、本件土蔵が広島城の三の丸にあった学問所の書物蔵の可能性が高いということで、それが取り壊されることを知った学校法人修道学園が自分の所へ移築したという経緯もありまして、是非、そういう貴重な物件を修道学園だけでなく、市民共有の財産である指定文化財として守り伝えていきたいという思いで、修道学園の方から指定の申請があったということです。

糸山教育長

 申請はいつあったのですか。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 すみません、少しお待ちください。

糸山教育長

 移築が平成22年とおっしゃっていたので、移築から随分年数がたってから申請されています。栗栖委員の御質問の趣旨は、このことだと思うのですが。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 これはですね、先ほど広島城にあった学問所の書物蔵の可能性が高いという話をしましたが、専門家にいろいろ調査していただいて、その結果、そういう可能性が高いということになりましたので、改めて申請したということです。
 すみません。先ほどの御質問ですが、申請は平成29年10月になっております。

栗栖委員

 移築から申請までの間に調査をされて、広島城にあった学問所の書物蔵の可能性が高くなったということで申請をされたということですね。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 はい、その流れです。

栗栖委員

 はい、分かりました。

井内委員

 これは、まず(広島市文化財)審議会に諮りますよね。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 はい。

井内委員

 それはもう済んでいるのですね。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 はい、そうです。

井内委員

 審議会で指定が適当だと判断したので、教育委員会議に上げていただいているという理解でいいですか。

市民局文化スポーツ部文化振興課文化財担当課長

 はい、そういうことです。

井内委員

 はい、分かりました。

糸山教育長

 それではお諮りします。議案第38号「広島市指定重要文化財の指定について」は、原案どおり可決することで御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。

教職員課調整担当課長

 すみません。先ほどの説明に誤りがありましたので、訂正させてください。
 修学旅行の特殊勤務手当について、木、金、土と例を出して説明したのですが、3日間とも8時間の勤務があれば3日分の手当を支給いたします。先ほどの説明では週休日だけと言いましたが、大会引率が週休日だけでして、修学旅行は3日間それぞれ、宿泊を伴う修学旅行であれば3日分の手当を支給いたします。誤った説明をしておりましたので訂正いたします。

糸山教育長

 2泊3日だったら3日分の手当が出るのですね。

教職員課調整担当課長

 はい、そうです。

糸山教育長

 泊に着目して出る。

教職員課調整担当課長

 泊に着目してです。

糸山教育長

 いや、違います。泊もいわゆる時間外という概念で、そこに手当が出るというよりは、泊を伴えば特殊勤務ということです。

教職員課調整担当課長

 はい、そうです。失礼いたしました。

糸山教育長

 それでは、議題7に移ります。
 議題7は、冒頭でお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は御退席をお願いいたします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で議題は全て終了いたしました。
 これをもって、平成30年第15回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号 件名 議決結果
36 広島市立安佐北高等学校の廃止について 原案可決
37 博物館に相当する施設の指定の取消しについて 原案可決
38 広島市指定重要文化財の指定について 原案可決
39 教職員の人事について 原案可決

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