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ページ番号:0000176413更新日:2020年7月31日更新印刷ページ表示

令和2年第3回教育委員会議(3月定例会)議事録

令和2年第3回 広島市教育委員会議議事録

 令和2年3月4日(水曜日)、令和2年第3回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午前9時30分
 閉会 午前11時53分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 糸山 隆
 委員 井内 康輝
 委員 栗栖 長典
 委員 秋田 智佳子
 委員 伊藤 圭子
 委員 西  敦子

3 事務局等の出席者

 教育次長(総務部長事務取扱) 荒瀬 尚美
 青少年育成部長 長谷 冨美
 学校教育部長 森川 伸江
 指導担当部長 野間 泰臣
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 山越 重範
 施設課長 吉川  保
 育成課長 廣田 稔之
 放課後対策課長 橋本飛雄馬
 教職員課長 川口  潤
 教職員課調整担当課長 石橋 正啓
 教職員課服務・健康管理担当課長 徳丸 憲之
 健康教育課長 藤川 宜陽
 指導第一課長 中谷 智子
 指導第二課長 松浦 泰博
 特別支援教育課長 山領  勲
 

4 傍聴者等

 16人

5 議事日程

 議題1 国からの学校の臨時休業要請に関する対応について(報告)
 議題2 平成31年度「広島市児童生徒の体力・運動能力調査」の結果について(報告)
 議題3 市長の権限に属する事務の一部の補助執行について(代決報告)
 議題4 広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について(代決報告)
 議題5 教職員の人事について(議案)【非公開】

 

6 議事の大要

糸山教育長 

 ただ今から、令和2年第3回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は井内委員と栗栖委員にお願いします。
 それでは、日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題5については、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第3号「教育次長、理事、部長、参事、課長、担当課長、校長、園長及びその他の課長相当職以上の職位の任免に関すること」及び同項第4号「事務局及び教育機関の職員の分限及び懲戒に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題5については、非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 まず、議題1「国からの学校の臨時休業要請に関する対応について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、教育次長から説明をお願いします。

教育次長

 議題1「国からの学校の臨時休業要請に関する対応について」、説明させていただきます。
 資料の3ページを御覧ください。
 令和2年2月27日(木曜日)、新型コロナウイルス感染症対策に関して、内閣総理大臣から、「ここ1、2週間が極めて重要な時期であり、子どもたちの健康・安全を第一に考え、感染リスクにあらかじめ備える観点から、全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、3月2日(月曜日)から春休みまで、臨時休業を行うよう要請する」との方針が示され、翌28日(金曜日)、文部科学省から、新型コロナウイルス感染症対策のための小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における一斉臨時休業について、通知が発出されました。
 これを踏まえ、本市(教育委員会)の対応として、各委員の皆様方には情報提供させていただいておりますけれども、市立学校において一斉臨時休業を行うことと致しましたので、広島市教育委員会事務決裁規則第2条第2項の規定に基づく教育長報告を行うこととし、その内容について私の方から説明をさせていただくものでございます。
 1、臨時休業についてを御覧ください。
 (1)の休業期間については、小学校及び中学校は3月2日(月曜日)午後から、高等学校及び中等教育学校は3月2日(月曜日)から、特別支援学校は3月3日(火曜日)から、それぞれ春季休業の開始日の前日までとしており、各校は既に臨時休業に入っております。
 (2)の小学校低学年、特別支援学校等に対する特例的な取扱いについてですが、臨時休業期間中は、できるだけ人との接触を避け、感染防止を図ることが重要であるといった観点から、全ての児童生徒は自宅待機を原則と致します。一方、保護者が仕事を休めない場合に自宅等で一人で過ごすことのできない小学校低学年の児童については、3月3日(火曜日)から3月6日(金曜日)までの間は、感染防止に十分留意した上で、午前中は教室で過ごさせることとし、午後は放課後児童クラブの受入れを行うなどの措置を行います。この間に、保護者の方々に改めて仕事を休めるかどうか等の調整を行っていただくなどした上で、3月9日(月曜日)以降の利用について意向を確認させていただき、どうしても調整等が付かず、自宅等で一人で過ごすことができない小学校低学年の児童については、先ほど御説明いたしました対応を行うこととしております。
 4ページの2、卒業式・卒園式、3、公立高等学校入学者選抜、4、部活動については、記載のとおりです。
 次に、学校、特に小学校、及び放課後児童クラブの対応状況につきましては、それぞれ担当の課長から説明をさせます。それでは、指導第一課長からお願いします。

指導第一課長

 今の(教育)次長の説明に少し補足をさせていただく形で、まずは、(小学校における)実施方法等についての説明をさせていただきます。
 この度の臨時休業の措置は、感染を防ぐための臨時休業ですから、全ての児童について、自宅待機を原則とします。ただし、急な措置ですので、保護者に仕事の調整を付けていただく期間を設け、特例的に児童を学校で受け入れます。対象児童は、1年生から3年生まで及び特別支援学級の児童で、保護者が仕事を休むことができず、一人で自宅に留め置くことが難しい児童です。原則、放課後児童クラブ登録児童を考えております。
 教室内では、感染のリスクを下げるため、手のアルコール消毒の徹底、座る位置を離し1クラス最大15人程度とすること、1時間に1回程度の換気といった配慮をしながら、8時半から13時まで、児童が持ち込む家庭学習の課題を学習したり、読書をしたりといった姿で子どもたちに過ごしていただきます。学習後は、持参の昼食をとり、午後は、放課後児童クラブで受け入れる流れになっております。なお、この受入れですが、3月25日まで可能としています。
 それでは、昨日の小学校の受入状況について御説明を致します。
 まずは昨日の受入人数ですが、小学校1年生から3年生までの児童は4,691人で、当該学年児童数の14.3%に当たります。特別支援学級の児童は282人で、14%でした。できるだけ早く保護者には仕事等の調整を付けていただきますが、どうしても調整が付かなかった御家庭につきましては、次週、続けて児童を受け入れてまいります。また、保護者が希望をされれば、教職員による家庭訪問等を行いながら、児童が自宅で待機することができるように学校は指導を続けてまいります。
 続けて、昨日の現場の状況をお話いたします。国からの要請を受けて対応するまでの時間が非常に短かった受入児童に係る対応だったのですが、当日は大きな混乱はなかったと現場から聞いております。教職員がシフトを組みながら児童に対応をしています。休憩時間も、体育館で、感染リスクを下げるために児童と児童の距離をしっかり保てる縄跳び等をしながら過ごさせたと聞いております。また、13時まで学校で過ごし、(放課後児童クラブの)登録者でないため、放課後児童クラブへ行くことができなかった児童の午後からの過ごし方についても聞いてみたところ、保護者が仕事を早く切り上げて午後からは帰って来られた、それから、保護者との約束を守りながら留守番をした、友達の家で過ごさせてもらった、祖父母宅で過ごした、という例があると聞いています。
 指導第一課からは以上です。

放課後対策課長

 続いて、放課後児童クラブの対応状況について、放課後対策課の方から説明をさせていただきます。
 まずは、受入れに当たっての基本的な考え方を改めて説明させていただきます。
 今回の臨時休業については、児童の健康・安全を第一に考えて、日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備えるという観点から行うものであり、休業期間中は、できるだけ人との接触を避け、感染防止を図ることが重要です。放課後児童クラブは、学校と比較して、限られた空間で多くの児童が様々な活動をしながら過ごす場所でありますので、(今回の学校の)臨時休業の趣旨を踏まえれば、本来は、放課後児童クラブについても、学校の対応と同様に休所となるところです。一方で、放課後児童クラブは、共働き家庭など、いわゆる留守家庭の小学生を対象としておりまして、特に小学校低学年の児童は、留守番をすることが困難な場合もあることから、感染予防に留意した上で開所するよう国の方からも依頼がございましたので、本市として、こういった状況を総合的に考慮しまして、対象を、登録児童のうち小学校1年生から3年生までとした上で、開所することにしたものです。
 利用状況についてですが、放課後児童クラブにつきましては、民間のクラブと一部の市の直営クラブの方で少しまだ集計ができていないところがございます。実数については、御報告が今は難しいのですけれども、利用状況と致しましては、その集計ができたところでの傾向としましては、放課後児童クラブの低学年児童の平均の出席率は、通常、大体70%程度、登録している児童の大体7割くらいが来るという状況ですが、昨日の集計できているところで計算したところ、(昨日は)45%程度となっています。これは、今回の(学校の)臨時休業の趣旨を踏まえて、御協力いただいた家庭が多かったためではないかと考えております。
 次に、現場での衛生管理についてですが、先ほど申し上げましたとおり、放課後児童クラブは児童の放課後等の生活場所でありますので、インフルエンザ、それから食中毒等の予防のため、日頃から、手洗い、うがい等の衛生管理については十分に注意を行っているところですが、この度の(新型)コロナウイルスの感染予防のため、1月以降、国等から出ております通知を適宜情報提供するなどして、改めて衛生管理の徹底をお願いしておりまして、現場の方では、それを受けて、手洗いの徹底であるとか、ドアノブ等の消毒、それから換気を十分に行うなどの対応をしております。
 現場の受入れの状況については、昨日、いくつかの施設にお聴きし、現場の方からは、国の要請から今回の対応までの期間が短かったことから、受入れの準備が大変だったという意見を聞いておりますが、保護者の皆様の御協力によりまして、先ほど報告したように、通常よりも出席児童が少なかったということがありますので、児童一人当たりのスペースを通常よりも広く確保できたということ、それから13時までは学校で過ごし、その後、教職員と連携して、児童の引渡しを円滑に行うことができたということなどによりまして、大きなトラブルはなく運営できたと聞いております。
 また、感染防止のためには、閉鎖空間にとどまることはできるだけ避けた方が良いですので、施設によりましては、校庭での外遊びの時間を長くする等の対応を行ったという報告を受けております。
 以上です。

教育次長

 小・中学校の特別支援学級及び特別支援学校小学部、中学部、高等部の児童生徒につきましては、学年を問わず、保護者の希望があれば学校の方で受入れを行うこととしておりますことを付け加えさせていただきます。
 以上でございます。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 (新型)コロナ(ウイルス感染症)対策という大きな難局ですので、総力を挙げて(この)難局に立ち向かう必要があると考えます。ただ今の御説明の中では、的確な対応をしていただいていると思います。
 (一方、)対応が所管課によっていろいろ異なる(こともある)と思うのですが、教育委員会としては、所管の対応状況を全部一旦受けて、情報を共有する必要があると思います。
 教育委員会の対応の仕組み、体制は、どのようになっているのでしょうか。

教育次長

 国等の通知については、総務課等、指導(関係)であれば(指導)関係課の方にも来るようにはなっているのですが、一元的に総務課で管理を致しまして、その通知について、全課に共有できる仕組みをとっております。
 また、毎朝、教育長以下、部長、関係課長が集まりまして、その日の状況を共有するとともに、今後の対応について報告をするといった体制をとっております。
 日々、状況は変わってまいりますので、昨日の通知があり、また今日も通知があり、といったように、刻々と国の対応も変化しておりますので、その(国の)対応に応じて、スピード感を持って、対応できるような形で日々やっております。

栗栖委員

 (小学校)低学年とか、高学年とか、状況によって対応や方針が変わっていくのは当然だと思うのですけども、(児童生徒一人一人の)個別の状況によっても、事情が異なると思います。それぞれの先生方が、その個別の事情に応じて具体的に対応しているのが実態だと思いますので、そういった先生方からのいろいろな現場での情報というもの、保護者の問題とか児童生徒の問題とか、そういうものを、先生方から教育委員会に的確に伝えていただいて、現場の課題に対して、教育委員会全体として的確に対応していただきたいと思います。日々、状況も変わってくると思いますので、現場との連携をきちんとやっていただくということが、大変重要なことと思います。
 また、東京では、中学生が日中出回っているというようなことも報道であります。教育委員会として、なぜこういう対策をとっているのかということをきちんと説明して、「原則自宅待機」を感染防止のためにやっているということを、児童生徒にきちんと理解してもらう。保護者も含めて、そういう対応も必要だと考えます。

教育次長

 今、おっしゃっていただきましたように、そこがまずとても重要だと考えておりまして、国の要請が、3月2日から一斉休業という要請でございましたけれども、本市においては、小学校と中学校については、3月2日午前中、登校という形と致しまして、まず、一斉休業の趣旨であるとか、休み中の過ごし方であるとか、そういったことをきちんと子どもたちに、先生の方から御説明いただいた上で、休業に入っていただいたということがございます。
 休業に入って、期間は長くございますので、教職員が家庭訪問をしたり、地域を、子どもたちを、特に中学生については、家でじっとして、というのはなかなか難しい状況というのも、学校自体も分かっておりますので、そこはきちんと細かく時間を組んで、みんなで役割分担しながら見回りをしたりとか、というようなところについては、状況を見ながら対応をしていきたいと思っていますし、順次やらせていただきたいと思っております。

栗栖委員

 個別の学校でそれぞれ事情が違うと思いますし、児童生徒の皆さんの状況も、担任の先生等、学校の現場の先生方がよく承知されていると思いますので、事情に応じて、先ほどおっしゃられたような家庭訪問をするとか、電話でフォローするとか、児童生徒の方からも、何か困っていることがあれば遠慮なく連絡してください、というような方法で、この期間中は、連携を取りながら感染の防止に努めるというベクトルを合わせて対応していただければと思います。

教育次長

 総括的に私が答えさせていただいて、あと、詳細があれば担当課長も補足してくれると思うのですが、配慮が必要な子どもたちであるとか、そういった子どもたちに対して、「(ひろしま型)チーム学校」ということで、先生であるとか、スクールソーシャルワーカーであるとか、スクールカウンセラーの先生方とか、そういった方々もしっかり連絡を取りながら、家庭訪問を含めて対応していただけることになっております。
 もし補足があればお願いします。

指導第二課長

 繰り返しになろうかと思うのですけれども、3月2日の段階で、学校の方から(児童生徒に)個別に周知しました。学級全体等でそういったような指導等を行っています。また、保護者宛ての文書等で、生活面あるいは学習面等の連絡もしているところです。
 学校の方では、学習課題等をこの休業中に適切に出しているということもございます。そういったところを今後どのように確認していくかということについても、学校と連携しながら対応していきたいと思います。

栗栖委員

 分かりました。

井内委員

 唐突な総理大臣の要請でですね、あたふたと準備をされ、各種対応をされたということで、有り難いと思っています。
 ただ、内容的にはですね、報道等で言われているように、かなり問題点があるということも事実だろうと思うのです。栗栖委員も言われたけれども、子どもたちが本当にこの趣旨を理解しているかどうかというのが、やはり問題です。
 放課後児童クラブの例も出てきましたけれども、テレビ番組で、子どもたちがいつもと同じような格好で、何人かで集まってやっている。距離を空けなさい、と子どもたちに言うのは大変難しいと思いながらも、指導される方、あるいは学校においても先生方は、しつこく、なぜこういうことになっているのかということを子どもたちに理解させるような教育をやっていただかないといけないと思っています。
 それともう1点はですね、放課後児童クラブは特にそうだと思うのですけれども、消毒がすごく大事だと思うのです。アルコール消毒をしようと思ってもアルコールが無いとか、いろいろな問題があるようですから、本当にその対策をとって、施設の消毒、それから個別の手洗い場であるとか、子どもたちの触る服であるとか、そういうものに対する消毒を徹底するということをしないと意味がない。むしろ学校よりも(放課後児童クラブの方が)危険だというか、感染の元になりそうなものは沢山あるような気がするので、その対策を十分行ってほしいと思います。
 また、それについて子どもたちが自覚するということも大変大事なので、それを含めて、自分たちで自分たちを守ろうという意識を、健康教育の一環としてもやっていただきたいと思っています。
 それから、親御さんも大変だろうけれど、親御さん自身も、家庭内で子どもたちへ、なぜこうなっているか、努力をしてこういう対応をしようとしているからあなたたちも、という風に、家庭内でよく話し合おうということもやっていただきたいと思います。
 それから、先ほどあった、学校の先生がしていただいている家庭訪問というのは、どのくらいの頻度でとお考えなのでしょうか。もし分かれば教えてください。

指導第一課長

 はい。これについては、本格的には次週からと考えております。

井内委員

 来週(から)という意味ですか。

指導第一課長

 はい。今週は、まだ学校もばたばたしておりますので、来週から、特に配慮が必要なお子さんの家庭、ここはもう学校も捉えておりますので、しっかり学校から出向いていきます。先ほど(教育)次長の方からもありましたが、スクールソーシャルワーカーであったり、スクールカウンセラーも、この家庭訪問の中には参加してくださいます。
 それから、「自宅で待機するようになった、済みません、先生来てくださいませんか。」という御家庭についても、もちろん、積極的に教職員の方が家庭訪問していくということになっています。

井内委員

 親御さんが留守であっても、先生方あるいは(スクール)ソーシャルワーカーの方が行かれるという前提で計画をしているということですね。

指導第一課長

 はい。

井内委員

 頻度を今聞くのは大変酷だろうと思うので、それは可能な限りということなるんでしょうし、必要に応じて、ということかと思いますが、そういうケアが必要ですよね。(特別)支援学級、特に特別支援学校もそうだと思うし、今、クラスの中でも少し問題行動がある子というのは、やはり十分なフォローが必要だろうと(思います)。学校でできていたことがこの2週間の間にできなくなるというのは非常に残念だと思うから、それをケアするような対策が必要と思います。その辺をきめ細かく、我々としても注視していきたいし、皆さんで頑張って、ここを乗り切りたいと思います。よろしくお願いします。

糸山教育長

 1点。改めてになりますが、放課後児童クラブで感染予防のために現在とっている対策について、説明をお願いします。

放課後対策課長

 先ほどと説明が重なるところがありますけれども、日頃から、子どもを長時間預かる施設になっておりますので、手洗いであるとか、うがいであるとか、消毒についても当然必要な物は保管しておりますが、この度の対応を受けまして、徹底するようにということで周知しております。
 実際、現場の方でも聴き取りをしましたけれども、手洗いの徹底、それから先ほども井内委員からお話がありましたように、ドアノブ、子どもが触るところ、そういった所であるとか、玩具等についても、できる限り消毒を行っていると聞いています。
 アルコールにつきましては、一応、必要な数は、放課後児童クラブについては確保できています。不足してはいけないので、今、発注をしておりまして、来週の早い段階では、また追加で納品があると確認していますので、それについては大丈夫と考えております。

西委員

 質問です。
 一斉休業になる前に、学級指導で、新型コロナウイルスの感染がこういう状況なのでということを指導するに当たって、学校ごとではなく、教育委員会(事務局)から全学校に資料を配布されたということですか。専門家の間でもいろいろ情報が錯そうしておりまして、どういう情報を子どもたちに指導されたのでしょうか。また、気になりますのは、子どもたちの自覚とか意識の問題です。なぜ一斉休業までして対策をするのかということ、新型コロナウイルスの危険性を理解してもらうために、どのような指導資料を教育委員会で用意され、先生方が指導されたのかということを、簡単にで結構ですのでお伺いできればと思います。

指導第二課長

 まず、学校の教職員等に向けては、国からの通知等を含めて、配布しております。
 子どもたちあるいは保護者に向けては、例えば保護者宛ての文書について、参考様式にはなりますけれども、例えば、その文面の中には、「この度の臨時休業が、子どもたちの健康・安全を第一に考えて、日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備えるという観点から行うものであり、臨時休業中は、できるだけ人との接触を避け、感染防止を図ることが重要であることを御理解いただき、臨時休業中のお子様の新型コロナウイルスの感染防止と健康管理に一層留意いただきますようお願いいたします。」、こういった文章を添えて(います)。それに加えて、具体的に留意していただきたい点として、臨時休業中の過ごし方であるとか、そういったものを添えて、文書として出しています。

西委員

 御家庭で子どもさんへ話をされるのは、御家庭によって様々な形があろうかと思うのですが、学校の教室で、「明日から休みになるのよ、その理由はこうで、新型コロナウイルスは、今お話をしているときのような飛まつ感染が主な原因です。」とか、「2メートルぐらい離れた方が良いといっているよ、お互い手を伸ばしたくらいの間隔に(して)、できるだけ近づかないようにしましょう。」とか、そういったような指導は、学校でされて、子どもたちにある程度、納得というか、状況が理解できるような指導を、多分されたと思うのですが、それが学校の方で(一任されて)やったのか、一斉にその指導の形式なるものを教育委員会(事務局)の方から案内されたのかどうかということを伺いたいのです。十分指導されていることはよく理解しているのですが、一斉に、決まった資料を配布されたかどうかということを伺いたいと思います。

指導第一課長

 今のような(国からの)資料は、各小、中、高、特別支援学校等に全て配布をしております。そこからの指導については、特に児童生徒に対する指導資料というものは、この度は緊急のことで間に合わず、学校の方で沢山の資料を(児童生徒に)提供して、そこから厳選した指導を行っているという形です。

西委員

 はい、分かりました。一番心配しておりますのは、子どもがその重大さを十分理解しないために、先ほどのような、休業中に遊びに出たいとか、そういうことが頻繁に起こらないようにということを思うものですから、その辺の徹底を、これからはしていただかなければいけないなと思い、お伺いしました。

指導第二課長

 先ほど、保護者宛ての文書についてお伝えしましたけれども、これについては当然、子どもたちを通じて保護者に渡しますが、これを配るときには、学校が、そのプリントに書いてある中身についてきちんと説明をし、配布しているものと理解しております。
 また、ここに至るまでにも、健康管理面ということでは、学校から(保護者宛てに)留意するよう周知しておりますので、そういったことを考えて、学校で指導していると理解をしています。

西委員

 はい。了解しました。この日(3月2日の午前中)だけではなく、それまでも、1月の半ばからずっとこういう指導が続いているということで、(保護者に)周知していた だいているということですね。

教育次長

 感染症予防という観点で、インフルエンザ等も流行前の時期から、各学校においては、そういう感染予防、手洗い、その他もろもろの指導については、日頃から丁寧にしていただいています。今回の(新型)コロナウイルス対応についても、様々な注意喚起の文書について学校には適宜お送りしておりますので、それに基づいて指導を行っているという状態です。

西委員

 はい。分かりました。ありがとうございました。

伊藤委員

 一つはお願いで、一つは質問をさせていただきたいと思います。
 一つ目として、先ほどから挙がっておりますように、情報の共有化がすごく大事だと思います。広島市(教育委員会)でこれまで基盤づくりを行ってきた、「(ひろしま型)チーム学校」の取組をフルに活用されて、教職員、地域の方々との連携を再度、機能強化することによって、チームでこの危機を乗り切っていただきたいと思っております。
 質問ですけれども、放課後児童クラブに関して、先ほど、登録されている(小学校)1年から3年の子どもに限ってということがありましたけれども、今回の件で、どうしても、登録はしなかったけれども預けたいというお子さんに関しましては、受入体制はどうなっているのでしょうか。 

 放課後対策課長

 昨日から本格的に(学校の一斉臨時休業が)始まっていまして、当課でも、利用状況の把握に努めているところです。それ(報告)が上がってきましたら、定員(充足率)等の試算であるとか、その辺りの全体像が見えてきますので、その辺りを分析しながら、どういった対応ができるかということは考えていきます。

秋田委員

 3月2日の午前を開業していただいたので、それまでの間、大量のプリントの作成や、荷物の持ち帰り、卒業式の練習、卒業文集の原稿を配ったり等、担任の先生がほぼ徹夜で準備なさったのではないかなと感じました。本当に感謝しております。午後から休みにされ、午前にそういう形で準備のために登校させていただいたことで、最低限、準備が整えられたのかなと、滞りなく臨時休業に入れたのではないかなと、その点では良かったのではないかと思います。
 また、小学校低学年の子どもさんの過ごし方については、午前中は教室、午後は放課後児童クラブのみということですが、(放課後児童クラブの)登録者だけという点について、私も、未登録者の方がどうされるのかという点が気になりました。ここに(書かれてあるの)は臨時休業中のことですけれども、3月26日以降の春休みの期間中については、通常は午前からですが、放課後児童クラブの登録者はどういう対応になるということですか。

放課後対策課長

 現在の対応については、この度の臨時休業期間中ということで、受け付けています。逆にいいますと、今の状況でそのまま春休みに入りました場合には、放課後児童クラブは、朝から通常どおりお預かりをするということで考えています。

栗栖委員

 気になっているのが、一つは積み残しの授業があると思います。その対応は当然、お考えいただいていると思うのですが、どういう方法でそれをフォローしていくかということを、今の段階から検討していただければ(と思います)。
 もう一つは、給食です。今の児童生徒は、朝、欠食者が多いということですが、学校へ行けば必ず給食があり、昼御飯はちゃんと食べていたのに、こういう状況になって、休校になった場合に、昼御飯を食べていない児童生徒がいると(思います)。これは一部だろうと思うのですけれども、気になっていますので、様々なフォローをされるときに、気に掛けておいていただいたらと思います。

指導第一課長

 学習についてお答えいたします。
 短い時間だったのですけれども、臨時休業中の家庭学習の課題については、各校で、復習ができたり、予習ができたり(する課題プリント等の準備)ということは、適切に行ったと聞いています。
 それから、積み残しの学習ですが、幸いこの時期は、多くの学年で、新たに学ぶべき内容が多くはない時期です。ただ、1年間の復習やまとめで、当然大事な時期ではあります。ですので、新年度、新たに学ぶ学習の単元に関連する中で、丁寧に復習を行ったり、あるいは、系統性の強い教科、特に算数科については、時間の補足をし、追加の学習をするといったことに対応できるように、学校では、積み残しがあった場合、何が積み残しになっているかを明らかにしながら、次年度の年間指導計画を再度作成するように指示しているところです。

栗栖委員

 是非、よろしくお願いします。

教育次長

 昼食等の関係ですが、先ほど申し上げましたように、学校の教職員は子どもたち一人一人の家庭の状況も含め、いろいろな状況を把握しておりますので、気になるお子さん、配慮の必要なお子さんについては、担任であるとか、(スクール)ソーシャルワーカーであるとか、そういった方が、状況を測りながら、そういったことが起こらないような形で対応をしていただけると思っていますし、併せてきちんとお願いをしようと考えています。

栗栖委員

 是非、お願いしたいと思います。

井内委員

 一つ、公立高校の入試のことをお伺いしたいと思うのですが、ここに書いてあるように、もう明日、明後日です。それで、感染等により受検できなかった者については追試をやりますということが書いてあるのですが、実は今、広島市も、広島県でも、(新型)コロナ(ウイルス)の感染というのはまだ確認をされていません。しかし、例えば熱があって、その後(感染が)分かるということもあるかもしれません。そういうことも含めて、この追検査を受けられる基準というのは、従来どおりなのか、それとも、もう少し範囲を広くされるのか、確認させてください。

指導第二課長 

 追検査を受けられる生徒につきましては、これは新型コロナ(ウイルス)感染症にり患している、あるいはその心配があるということで、学校長が出席停止とした生徒ということになりますので、そういった(出席停止とした)範囲になろうかと思うのですが、明日、明後日ですので、今のところ、そういった状況、心配は無いと学校からは聞いています。

井内委員

 例えば、中学校から報告が上がってくる(のでしょうか)。うちには何人くらい居ますよとか、どこを受ける子にこういう子が居ますよとか、そういう(中学校からの)報告は、教育委員会(事務局)で把握するようになっているのですか。

指導第二課長

 そういった状況が出た場合には、教育委員会(事務局)に報告があります。

井内委員

 (教育委員会事務局に報告が)上がって来ることになっているのですね。

指導第二課長

 はい。追検査を受けるための特別措置の手続をすることになっています。

井内委員

 はい。分かりました。よろしくお願いします。

糸山教育長

 それでは、最後に、総括的に私の方から御報告させていただきます。
 まず、この度の臨時休業措置については、皆さん御承知のとおり、木曜日(2月27日)に(内閣)総理(大臣)から(方針が示されました)。実際、我々が聞いたのも木曜日の夜でした。結論的には、各家庭に大変御負担をお掛けするということは承知の上で、やはり次の週から臨時休業をしようということに致しました。
 それはやはり、政府の方から、ここ1、2週間が国内の感染拡大防止に極めて重要な時期であるということで、感染が発生していない地域においても、リスクに備えて万全を期してほしい(との要請だったので)、これはやはり受けなければならないだろうという判断です。そうはいいながらも、本当に時間がありませんでした。次週から授業はすべきでないが、休みに入るときの注意をしたり、荷物の持ち帰りをしたり、いろいろな連絡が必要である小・中学生については、最低限、その時間を確保したいということで、2日(月曜日)の午後から、臨時休業の措置を取ったという経過がございます。
 ただし、休校中、どうしても仕事を休めない、なおかつ、子どもさんが一人で家に居ることができない低学年の措置がどうしても必要であるということで、我が市は、放課後児童クラブをやっておりますが、開設時間が(午後)1時からでしたので、急きょ、人を集めて朝から対応することができない状況の中で、午前中は、学校で預かるということにしました。(放課後児童クラブと)同じような条件といいますか、仕事がどうしても休めない等の条件により(午前中は学校で)預かり、午後は放課後児童クラブで預かるということで、ある程度、感染リスクはそこでは生じますけども、最低限、そういう御家庭の預かりの体制を整えようということが、広島市の全体の考え方であります。
 そういう中で、何よりも大事なことは、そもそも休業、休校の趣旨が感染防止ということですから、原則自宅待機というのがまずあります。今、受入現場を作りましたので、そこでの感染予防を徹底するということで、放課後対策課、あるいは学校現場でも、衛生管理ということを徹底するということをやらせております。
 先ほど、御意見がありましたように、子どもに自覚させるということも非常に大事なことでありますので、それを含めてその徹底を図るということと、それぞれの現場が円滑にできるよう連携を密にし、何かあれば言ってきてもらうようにしたいと思います。
 もう1点は、これも多くの委員から出ました、休み期間中の子どもの過ごし方に関してです。
 原則、自宅待機ですよというのは、月曜日(3月2日)の午前中、子どもたちに伝えております。とは言いながら、先ほど言われたような現象が、一部なのかどうなのか起きているということもございます。その中で、子どものそういう対応について、通常であれば学校で指導いたしますけれども、休校期間中ですから、学校が直接指導できない状況にあります。そういう意味では、何よりも保護者の意識が、私は重要になってくると思っております。これは教育委員会サイドあるいは広島市全体として、大人の対応、大人としてどうするのかということについて、改めて意識の徹底を図るというようなことで、更に追加で何ができるかというのを考えていかなければならないと思っております。
 それから今回、先ほど報告がありましたように、放課後児童クラブ、あるいは午前中は小学校の利用については、我々が想像していたよりも少し少ないという感じで、それは保護者の意識が、やはり感染防止の意識の高まりがあろうかと思います。そういうようなことも踏まえつつ、足りないところは、なお一層の啓発を図る。それとあとは、現場対応として、こういうところで子どもたちが集団で集まっているのは好ましくないというようなところに関していえば、またこれの対応、状況に応じた対応というのを考えていく必要があると思っております。
 また、学習の機会、授業がなくなるということについて、先ほど指導第一課長が説明しましたが、基本的には、これは全国ほぼ一律という状況で、課題のプリントだけではとても全部カバーしきれないところが出て来ようかと思いますので、それは新年度、いろいろな形で工夫をしながらやっていくということでいきたいと思っております。
 本当に急な措置になりましたので、走りながらやらざるを得ないというところがございますけれども、いろいろな状況を踏まえつつ、その辺りを柔軟に、かつ、本来の感染拡大防止ということを徹底できるように取り組んでいきたいと思っております。私の方からは以上です。
 次に、議題2「平成31年度『広島市児童生徒の体力・運動能力調査』の結果について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 議題2「平成31年度『広島市児童生徒の体力・運動能力調査』の結果について」、報告いたします。
 資料の5ページを御覧ください。
 1、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の概要についてですが、本調査は(1)調査目的のアにありますように、子どもの体力の状況に鑑み、国が全国的な子どもの体力の状況を把握・分析することにより、子どもの体力の向上に係る施策の成果と課題を検証し、その改善を図ること等を目的に実施している調査であり、平成20年度から全国で実施されております。調査目的につきましては、今申し上げたことを含め、資料にありますア、イ、ウの三つとなっています。
 (2)調査校数等についてですが、調査対象は、市立小学校第5学年、特別支援学校小学部第5学年、市立中学校第2学年、中等教育学校前期課程第2学年、特別支援学校中等部第2学年で、調査校数は表にありますように、合計207校、調査人数は19,277人となっています。
 (3)調査の実施期間についてですが、2019年の4月から7月の間となっています。
 (4)調査事項につきましては、ア、児童生徒に対する調査、これは(ア)実技調査と(イ)の質問紙調査が行われました。また、イ、学校に対する質問紙調査と、ウ、教育委員会に対する質問紙調査も行われています。本日は、時間の関係上、アの児童生徒に対する調査を中心にその概要を御説明いたします。
 続いて、6ページを御覧ください。
 (5)実技調査の結果ですが、6ページに男子児童の体力の推移、小学校及び特別支援学校小学部の第5学年を示しています。続いて、7ページに女子児童の体力の推移、小学校及び特別支援学校小学部の第5学年を、8ページには、男子生徒の体力の推移、中学校及び特別支援学校中学部の第2学年、9ページには、女子生徒の体力の推移、中学校及び特別支援学校中学部の第2学年を示しています。なお、実技調査の種目数については、小学校は全8種目、中学校は全9種目となっています。体力の推移についてですが、平成21年度から平成31年度の値を示しています。
 6ページを御覧ください。
 1として、全国平均値と同じか上回る種目数、2として本年度全国平均と同じか上回る種目の傾向、3として、本年度全国平均を下回る種目の傾向を示しており、2、3のグラフについては、実線が本市平均値の推移、点線が全国平均値の推移となっています。それぞれのページの角にある四角枠に、全国平均値との比較、平成21年度広島市平均値との比較を示しております。本市では平成21年度に、児童生徒の体力向上に向けた運動プログラムを作成し、全市小・中学校に配布しました。また、この年から新たに体力づくり講演会を実施するなど、体力向上に向けた施策の拡充を図った年であることから、平成21年度からの推移を示しております。
 それでは、この種目別結果について、それぞれの四角枠の部分を基に説明いたしますので、グラフと併せて御覧ください。
 小学校第5学年及び(特別支援学級)小学部第5学年男子の結果ですが、平成31年度における本市と全国との比較では、「上体起こし」、「反復横とび」、「50m走」、「ソフトボール投げ」の4種目が(全国を)上回っており、「握力」、「長座体前屈」、「20mシャトルラン」、「立ち幅とび」の4種目が(全国を)下回っております。次に、(平成)31年度本市平均値は(平成)21年度本市平均値と比べ、「上体起こし」、「反復横とび」、「長座体前屈」の3種目が上昇しており、「握力」、「50m走」、「立ち幅とび」、「20mシャトルラン」、「ソフトボール投げ」の5種目が低下しているという結果が出ています。
 続いて、7ページを御覧ください。
 小学校第5学年及び(特別支援学校)小学部第5学年女子の結果についてです。本市と全国との比較では、「上体起こし」、「長座体前屈」、「反復横とび」、「50m走」、「ソフトボール投げ」の5種目が(全国を)上回っており、「握力」、「20mシャトルラン」、「立ち幅とび」の3種目が(全国を)下回っています。次に、平成31年度本市平均値は(平成)21年度の本市の平均値と比べて、「上体起こし」、「反復横とび」、「長座体前屈」、「50m走」、「20mシャトルラン」、「立ち幅とび」の6種目が上昇しており、「握力」、「ソフトボール投げ」の2種目が低下しています。
 続いて、8ページを御覧ください。
 中学校第2学年及び(特別支援学校)中学部第2学年男子の結果ですが、本市と全国との比較では、「上体起こし」、「長座体前屈」、「反復横とび」、「50m走」、「ハンドボール投げ」の5種目が(全国を)上回っており、「握力」、「持久走」、「20mシャトルラン」、「立ち幅とび」の4種目が(全国を)下回っています。次に、平成31年度本市の平均値は、(平成)21年度の本市平均値と比べて、「上体起こし」、「長座体前屈」、「反復横とび」、「20mシャトルラン」、「50m走」、「立ち幅とび」の6種目が上昇しており、「握力」、「持久走」、「ハンドボール投げ」の3種目が低下しています。
 続いて、9ページを御覧ください。
 中学校第2学年及び(特別支援学校)中学部第2学年女子の結果ですが、本市と全国との比較では、「上体起こし」、「長座体前屈」、「反復横とび」、「50m走」、「ハンドボール投げ」、「立ち幅とび」の6種目が(全国を)上回っており、「握力」、「持久走」、「20mシャトルラン」の3種目が(全国を)下回っています。次に、平成31年度の本市の平均値は、(平成)21年度の本市の平均値と比較して、「上体起こし」、「長座体前屈」、「反復横とび」、「持久走」、「20mシャトルラン」、「50m走」、「ハンドボール投げ」、「立ち幅とび」の8種目が上昇しており、「握力」が低下しています。
 続いて、10ページを御覧ください。
 (6)児童生徒に対する質問紙調査の結果について御説明いたします。この質問紙の調査項目は、小学校26項目、中学校26項目となっていますが、ここでは、1週間の総運動時間及びスクリーンタイムの状況を中心に取り上げています。
 丸1、1週間の総運動時間の分布及び経年変化ですが、体育・保健体育の授業以外で、運動やスポーツをどのくらいしているか調査したもので、体を動かす遊びについてもこの時間に含まれております。
 まず、左側のグラフ、小学校第5学年の男子を御覧ください。グラフの見方ですが、縦軸が児童(生徒)の割合、横軸が1週間の総運動時間で、一つの目盛りが60分間となっています。吹き出しにありますように、グラフの一番左側部分にある1週間の総運動時間が60分未満の児童(生徒)の割合は、5.7%となっています。同様に見ていきますと、小学校第5学年女子では10.6%、中学校(第2学年)男子では7.5%、中学校(第2学年)女子では19.1%となっております。
 次に、右上のグラフ、小学校第5学年経年変化男子を御覧ください。グラフの見方ですが、縦軸が児童(生徒)の割合、横軸が年度となっています。同様に見ていきますと、1週間の総運動時間60分未満の児童生徒の割合は、中学校第2学年男子以外は、昨年度よりも同じか減少しております。吹き出しに全国平均を示しておりますが、全国平均と比較すると、小・中学校、男・女とも、全国平均と同じか低い割合になっています。
 続いて、11ページを御覧ください。
 丸2、児童生徒のスクリーンタイムの状況についてですが、平日1日当たりのテレビ、スマートフォン、ゲーム機等による映像の視聴時間を調査したものです。スクリーンタイム3時間から5時間及び5時間以上の児童生徒の割合は、全国平均と比較すると、小・中学校、男・女とも、全国平均よりも高い割合になっています。
 12ページを御覧ください。
 2、分析結果についてですが、先ほど御説明いたしました、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の小学校第5学年、中学校第2学年の結果から、次のことが判明します。
 (1)本市の児童生徒の体力の状況は、全体的に改善の傾向がみられますが、平成21年度と比較すると、小学校では、男子が「握力」、「50m走」などの5種目、女子は「握力」、「ソフトボール投げ」の2種目が低下し、中学校では、男子は「握力」、「持久走」、「ハンドボール投げ」の3種目、女子は「握力」が低下しており、課題があるといえます。(2)全国平均値との比較でみますと、小・中学生ともに、「握力」、「20mシャトルラン」・「持久走」といった持久力、「立ち幅とび」が下回っており、課題があります。また、(3)1週間の総運動時間60分未満の児童生徒の状況については、全国平均値との比較では、同じか低い割合にあるものの、依然として、中学生女子を中心に運動習慣の二極化がみられます。
 3、今後の方針についてですが、(1)として、本市の児童生徒の課題である、「握力」、「20mシャトルラン」・「持久走」、「立ち幅とび」の改善に向けた取組を行っていきます。(2)として、1週間の総運動時間60分未満の児童生徒の運動習慣の定着に向けた取組を行うことで、本市児童生徒の体力の向上を図っていきます。(3)として、運動、食事、睡眠のバランスのとれた生活習慣の改善及びスクリーンタイム縮減に向けた取組を行ってまいります。
 具体的な取組についてですが、(1)「握力」、「20mシャトルラン」・「持久走」、「立ち幅とび」の改善に向けた取組として、体力向上推進校を指定し、授業改善を推進します。具体的には、体育・保健体育の時間に、本市教育委員会が策定している「主運動につながる運動事例集」を活用するなど、帯の時間を使い、調査で明らかになった課題の改善に取り組みます。また、その成果を、公開研究会や実践発表会等を通じて、他の小・中学校へ普及・啓発を行います。また、体育・保健体育の授業改善を図る取組として、実技研修会を開催し、本市の課題となっている体力の向上に向けた具体的な取組について研修を行っていくとともに、児童生徒一人一人が目標記録を設定し取り組むことや、正しい計測の仕方についても周知を図ってまいります。
 続いて、(2)1週間の総運動時間60分未満の児童生徒の運動習慣の定着に向けた取組についてですが、主体的に運動に取り組む関心・意欲の向上として、休憩時間や放課後を利用し、縄跳びや球技など、学校生活の中で運動に親しむ機会を設定することで、1週間の総運動時間60分未満の児童生徒に体を動かすことの楽しさや心地よさを実感させていきます。また、家庭でもできる手軽な運動事例集を(広島市)中学校教育研究会や(広島市)中学校体育連盟、(広島市)中学校文化連盟と連携して周知を図るとともに、児童に体を動かすための動機付けとして、「体力アップハンドブック」を交付し、運動の習慣化を図る取組を継続して行うことで、1週間の総運動時間が60分未満の児童生徒を減少させてまいります。さらに、体育・保健体育の授業改善として、自校の調査結果を分析し、体育・保健体育科の授業導入時に、運動事例集に記載されたボール投げキャッチや、ジャンケン鬼ごっこなど、体力向上に係る運動を取り入れてまいります。
 最後に、運動、食事、睡眠のバランスのとれた生活習慣の改善及びスクリーンタイム縮減に向けた取組として、生活リズムカレンダーの活用を促すことなどによって、児童生徒に健康的な生活習慣を身に付けさせる指導を行うとともに、学校通信やホームページ等により、「運動」、「食事」、「睡眠」、「スクリーンタイム」に関する情報を保護者に発信し、啓発運動を行ってまいります。また、「10(テン)オフ運動」等の情報を保護者に発信し、啓発活動を行ってまいります。
 こうした取組を通して、今後も、本市児童生徒の体力の一層の向上を図ってまいりたいと考えています。報告は以上です。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問等がありましたら、お願いいたします。

栗栖委員

 感想なのですが、6ページの小学校5年を見ますと、右下にある「立ち幅とび」のように、ある年では(全国)平均より上にいったり、ある年は下にいったりする、これはどことなく分かるのですが、他の(全国平均よりも)良い種目はずっと良いし、悪い「握力」はずっと悪い。どうして広島はこういう同じ傾向が続くのかというのは、少し不思議な現象なのですが、事実として受け止めないといけないという感想です。
 大まかに言うと、小学校5年(男子)以外は、10年間のタームで見ると、おおむね体力は向上している。ただ、小学校5年(男子)は、項目数でいうと、10年前と比べたら良くなっているのは、8種目中3種目ということです。12ページに書いてありますように、「今後の方針」について特にお願いしたいのは、いろいろな公開研究会とか、他の良い例を他の学校に紹介するということは重要なことなのですが、昨年も同じようなことをされていると思うのですよね。昨年、実際にされてみて、その大きな課題とか、良かった点を、「今後の方針」の中で取り入れる。どういうことが課題であったとか、やろうとしたのだがどういうことがネックであったかなど、前回の課題を明確にして、課題に対して今後はどう取り組むかという整理があった方がより分かりやすいのではないかという印象を持ちました。是非、昨年までのいろいろな課題等を取り入れて、「今後の方針」を具体的に対応していただければと思います。

指導第二課長

 それでは、2点、御説明させていただきます。
 (平成)21年度と比較すると全体的には上昇していますが、(平成)30年度と比較すると、全国の傾向もそうなのですが、グラフは下がっているという傾向が、この度、表れています。これまで大体、右肩上がりだったのが、少し(平成)31年度は下がっている。そういう傾向がみられました。これは全国的な傾向です。
 それから、本市の課題等を特に明確にして取り組む、どのように取り組むのかという点が二つ目ですけれども、この点につきましては、例えば、本市の課題は、持久力、握力、瞬発力とか、そういったところにあるということは、これまで傾向として表れています。
 こういった課題については、例えば体力向上推進校で、握力について取り組んでおりますけれども、その学校では体育の時間の最初に握力、グーパー体操というものをずっと継続して取り入れたり、うんてい等を活用して握力を鍛えている。そういったことに1年を通して取り組むことで、結果として握力の向上というのはみられます。また、持久力に関しては、例えば子どもに自分自身で目標タイムを設定させるという取組を進めることで、改善傾向がみられるといった傾向がありますので、そういった推進校等での具体的な改善の事例等を公開研究会等で周知してもらいたいと考えています。
 加えて、運動習慣等についても、手軽な運動事例集等を、今、これも体力向上推進校で検証しており、間もなく配布できる段取りになっておりますので、こういったことで、家庭でも運動時間が増えるように取り組んでいきたいと思っております。以上です。

栗栖委員

 (1週間の総)運動時間のデータが10ページに出ているのですが、子どもの運動時間の情報は、10年前のものも有るのですか。

指導第二課長

 10年前のものも有ります。今、手元には無いのですが。

栗栖委員

 全体の話になりますが、10年前の(1週間の総)運動時間と比べて、(1週間の総)運動時間そのものが全体的に落ちてきているのか、そこは変わらないのに体力が落ちてきているのか。全体の把握としてそういう分析ができるのであれば、もし10年前の方が運動時間が今よりも多くて、運動時間で差が出ているのであれば、一つのやり方として、運動時間をもっと増やしていくことで体力増加につなげていくことも一つの方法として考えられるのではないか。というのは、データが有ればの話なのですけれども、そういう分析もあっても良いのではないかと思いました。

指導第二課長

 すみません。今、手元にデータが無いのですが。

栗栖委員

 有るのは有るのですか。10年前のデータが。

指導第二課長

 はい。この調査が始まった頃からのものは有ります。

栗栖委員

 是非、活用されたら良いのではないかと思いました。

指導第二課長

 私の記憶の限りで申し上げますと、(1週間の総)運動時間が60分未満の(児童)生徒が増え(てきてい)るというか、二極化の傾向が進んでいるという現象が起こっています。

糸山教育長

 栗栖委員の御指摘は、もう少しいろいろなデータを使いながら分析を深めて、PDCAサイクルのような形で、去年こういうことでこういう課題があったとか、これがあって効果がどうだったという、そういう目でちゃんと毎年見てくださいという御趣旨だと思うので、そこはおっしゃるとおりだと思いますから、そういう面で、なかなか因果関係(の説明)が実は難しいところがあるかもしれませんが、そういう形の取組というのは、頭に入れてやってください。

栗栖委員

 不思議ですよね。良い種目と悪い種目が続く。なぜなのですかね。

糸山教育長

 因果関係(の説明)は難しい話かもしれませんが、データに基づいて、PDCAという概念で取組を考えるということでお願いします。

井内委員

 体力の推移でみると、ざっと見た感じでは、(課題が大きいのは)「握力」と「ソフトボール投げ」ですね、小学生の場合。中学生は、ソフトボールではなくて、「ハンドボール投げ」ですよね。握力と投げるということは連動していると思うのです。球をしっかり握れないから、遠くに飛ばない。
 このことは、広島市だけかと思いましたが、全国でみても経年的にずっと落ちているのですよね。文科省の体育指導担当で、何かその問題点というか、今の日本の子どもたちの問題点は指摘されていますか。去年も同じことを言ったと思いますが、投げる距離がなぜ落ちるかというと、投げる所が無いからという話をしたのを覚えている。要は、公園でボール投げをしてはいけないというから、子どもたちが投げる場所が無い。学校だって危ない。結局、こういうことは全国的な傾向なのか。
 それとも今、何かさせるような取組を主体的に取り入れるということもあるかもしれないけれど、握力は大事なので、握力の向上について全国的な取組があるのかないのか教えてもらいたい。
 それで、広島市もそれと同じ傾向になっているので、本市(教育委員会)として、何か独自のフォローをして、ここをぐっと伸ばすといえば、握力とボール投げは相関すると思うので、二つ改善していくことができそうな気がするのですが、いかがですか。

指導第二課長

 「握力」と「ハンドボール投げ」・「ソフトボール投げ」が相関しているという分析は、今、こちら(事務局)の方ではしておりませんので、因果関係、相関関係があるかどうかというのは(説明できませんが)、そういった視点も含めて見ていきたいとは思っています。
 昨年の話と一緒になるかもしれませんが、ボールを投げるということになると、体の関節の使い方が、そういう機会が少ないことから、十分(上手に)できていないことが考えられます。小学校の取組事例等でいうと、グラウンドで、校舎にロープを張ってペットボトルで投げる動作を休憩時間に取り入れたりとか、そういった工夫をしているところもありますので、まず、体の使い方であるとか、また握力との相関があるような分析が出ましたら、そういったことも連動して考えていきたいと思います。

井内委員

 全国で、このようにこの2種目がずっと落ちているのだけれども、何か取組というか、議論になっているようなことはないのですか。去年から同じような傾向があると思うのだけれども、特にないのでしょうか。

指導第二課長

 全国でまとめられた資料の中で、握力、ボール投げが低下していることについて、特別に言及された資料というのは、まだ報告はありません。

井内委員

 これ(握力と投てきに関する分析)をやってもらいたいという気がします。機会が減っているというのはそうで、僕らが小さい頃は、野原があればボール投げをしていますから。だが、今の子がボール投げをしているのを見たことがないので、確かに、おっしゃるように(投げる)機会が少ないから、結局、関節の使い方とか、体の動き、ボールを投げるという習慣と離れているということなのではないかとは思いますけれども、それならそれで、対策を立てていく必要があろうかとは思います。
 是非、もし、そういうことを話し合う全国的なレベルの会があるのなら、指摘して、言ってみたらどうでしょうか。全国的に見ると、こういうデータが結構あるので、年々歳々、かなり落ち方がひどいようにも思うので、それは是非、どこかで歯止めを掛けた方が良いと思います。

指導第二課長

 国の情報でありますとか、他都市の情報でありますとか、そういったものも、より積極的に情報収集してまいりたいと思います。

井内委員

 お願いします。
 それと、スクリーンタイムというのですか、今は。これは(テレビ、スマートフォン、ゲーム機等)全部合わせて、映像を見ながら家の中に居るという(時間)。相変わらず、運動時間の少ない中2の女子のスクリーンタイムが、全国に比較しても高いですよね。これについても、去年も同じ議論をしたと思うのですが。これ、何とかしましょうと。先ほどの栗栖委員の意見と全く同じですが、これをどうするかということに対しても、結局、方向性、結果が見えていない。どこかで歯止めを掛けたいと思うのですが、難しいでしょうか。
 現場の先生たちは、こういうデータを見てどう思っておられるのか。先生方一人一人がクラスで指導してくれないと(改善できない)。皆で外で一緒に遊ぼうよ、とか、他のスクリーンタイムじゃない時間を過ごそうよ、みたいな呼び掛けをやらないと、何にもならない。この傾向は、中2女子辺りだと、興味・関心が離れて、学校生活とは違うところへ興味が行く時期だから、こういう結果が出るのは当然かなと思うが、広島でそれが顕著だというのが、少し悔しい。是非、その辺も対策を考えてみてほしい。毎年同じ議論をしているのも悔しいのですが、どうでしょうか。

指導第二課長

 スクリーンタイムについては、体力との(負の)相関もそうですが、学力との(負の)相関(がある)といっても過言ではないと思います。そういった意味では、学校で教職員は、これ(調査結果)から、(学力・体力と負の)相関があるため(スクリーンタイムを)抑えなければならないという子どもたちへの指導は、行っていることではあります。それがどこまで徹底できているかということはあると思いますが。
 もう一つは、家庭での生活ということになりますので、保護者等にも周知をどのようにしていくのかという中で、「10(テン)オフ運動」など、PTA協議会とも連携していますので、学校とPTAの両方から、広めていくような運動に一層、取り組んでいく必要があるのではないかと考えています。

井内委員

 御家庭でお母さんたちも仕事を持たれる率がどんどん上がっていく。それが活発になれば、子どもたちが一人で居ることも多いだろうし、家庭の中でもコミュニケーションが少し減ってきているのかもしれない。その辺の改革も必要ですね。おっしゃるとおり、PTA協議会でそういう話をしてもらえば良いと思うし、親御さんたちに対して、こういう傾向があるのだというところをはっきり話をして、中学生ぐらいから、こういうことに気を付けていかなければという話合いができると良いですね。保護者の間で。そういう方向へ持っていってもらいたいと思っています。子どもたちには、口で言うだけでは駄目だから、何かアクションを起こさないと。この傾向はここ数年変わらないですよね。是非、何か取組を始めてもらいたい。「10(テン)オフ運動」も含めて。

育成課長

 「10(テン)オフ運動」について補足をさせていただきたいのですが、「10(テン)オフ運動」の中で、今年度、スクリーンタイムという言葉ではないのですが、画面、インターネット等を長時間、見続けることの悪影響については、この「10(テン)オフ運動」の強化週間に向けての教習指導、教習用の指導資料も作って配らせていただいたのですが、、その辺りも注意し、また、出前講座等での保護者の方への啓発の中でも、そういった悪影響は説明させていただいて、保護者への周知を図っています。
 今年度の「10(テン)オフ運動」強化週間のときに、アンケートの中で、強化週間で睡眠時間がどのように変わったかというものを初めて調べてみたのですが、アンケートに答えてくれた生徒の約3割以上が、睡眠時間が長くなったと(答えています)。3割以上の子どもたちが、8時間以上の睡眠になったというような効果が出ていますので、「10(テン)オフ運動」で、更に続けて啓発活動をやっていきたいと思っています。

井内委員

 はい。とても良いことだと思います。よろしくお願いします。

糸山教育長

 今の関係でいくと、今まではスクリーンタイムにはテレビも(上位に)入っているのですが、テレビは部屋に有る子もいますが、今は、スマホ(スマートフォン)がスクリーンタイム(の上位)に入ってくると思います。
 親が分からないところでいくらでも見られるということになってきているので、家庭でのルール作りを、親との協働でしない限り無理だと思うのですけれども、今、育成課長が言いましたように、悪影響であるとか、場合によっては学力との(負の)相関があるとか、考えないといけないと親が思う情報をきちんと伝えることで、保護者の理解や意識をより深めていくというような取組を、既にいろいろなことをやられていると思うのですが、子どもに指導するだけではなく、親子でやってもらうということで、なおかつ、データを持って、納得できるような、なるほどと思うようなものを示すことをお願いします。

西委員

 体力向上推進校の指定校を設けて取り組むということで、その結果をとても楽しみに思っていますが、先ほどの話では、まだ公開になっていないということなのでしょうか。体力向上推進校の指定期間が、例えば2年間とか3年間とかになっていて、今年はまだ、その成果が発表されていないということですか。

指導第二課長

 それぞれの学校の体力調査の結果については、通常、公表します。数字を少し申し上げますと、例えば、中学校で握力に取り組んだ学校でいうと、4月と12月の比較ですけれども、握力の平均値が左右とも約1キログラム程度増加、強くなっているなどの成果は現れております。あるいは、持久力について取り組んだ学校でいうと、4月と12月の比較ですけれども、7分程度の全体平均値から6分程度の(全体)平均値になっている。(その間に)月日がたっていますので、子どもの成長とともに体力が上がって、必然的に上がっているということもあるかと思いますが、取組を通じてそういった成果もみられているというデータは、学校から報告があります。

西委員

 公開研究会や実践発表会を通じてと書いてありますので、学校研修会や、学校が公開研究会や発表会を設けたときに、我が校ではこんな取組をした結果、こうなりましたというようなことを発表されるのかなと思ったのですが、それはどうでしょうか。

指導第二課長

 申し上げているデータも含めて、授業でもっと具体的にこんな取組をしたということを含めて、公開研究会で授業を公開し、さらに実践報告をしています。

西委員

 もうされているのですね。

指導第二課長

 しています。毎年しています。

西委員

 それは研究指定校ですか。

指導第二課長

 公開研究会をするのは、(体力向上)推進校です。

西委員

 先ほどの栗栖委員の質問に対するお答えの中で、ちょっとまだデータがまとまっていないという風におっしゃっていたので、もしかしてその指定校の研究発表等がまだなのかなと思ったのですが、そうではないということですね。分かりました。

指導第二課長

 失礼しました。

西委員

 去年も(この議題が)出たときに、小学校・中学校で2校ずつくらい、研究指定をあげていますという御説明があったので、その学校の発表があって、その結果がどうだったのかということを、聞きたかったのです。データが「握力」では何%伸びましたということではなくて、こういう形で学校教育の中に運動の場面を取り入れたとか、こんな運動を取り入れたとか、そういうことを公開していただくと、他の学校も、では同じことをやってみようかという風になるのかなと思います。

指導第二課長

 分かりました。少し補足させていただきますと、今の体力向上推進校につきましては、その学校で公開研究会をすることに加えて、小・中合わせて4校ありますけれども、その4校の先生が実践発表をする場面、体力づくり講演会というものを持っておりまして、小、中、高等学校の先生方、各学校から1名程度参加する会なのですけれども、その中で実践発表をしていただくことになっております。

西委員

 もう一つ。昨年も、家庭でもできる運動事例集のようなものを、学校の中だけではなくて、家庭でできる簡単なものを作成していくと良いという話が出たと思うのですが、それは今、どういう状況なのでしょうか。

指導第二課長

 その進捗で申し上げますと、それを作成して、今、案はあるのですけれども、それを昨年度中にある程度作って、今年度はその効果等について体力向上推進校で運動事例集を基に取り組んでもらっていまして、より良いものに作り替えて、来年度当初には配れる、今もう、そういう準備が整っている段階です。

西委員

 はい。ありがとうございます。中身がどんなものか、興味がありますので、出来ましたら拝見したいと思っております。

伊藤委員

 10ページのところの1週間の総運動時間を見ますと、小学校5年生も中学校2年生も、女子の方が60分未満の割合が多いですけれども、これは質問紙調査です。1週間、どういう運動をしましたかとか、そういう形で聞かれているのか。子どもが何を「運動している」と認識して、何時間、何分と書いたのか。また、クラブなどを含めてというのであれば、女子の方が文化クラブに入って、運動クラブに入っていない子が多いのか。それとも、クラブに入っていない子が多いのか。かなり男女で差があるので、この辺り、もう少し詳しく教えていただけたらと思います。

指導第二課長

 はい。具体的な質問で申し上げますと、「ふだんの1週間について聞きます。学校の保健体育の授業以外で運動(体を動かす遊びを含む)やスポーツを、合計で、1日におよそどのくらいの時間していますか。」と質問をしております。この中で、部活動は、運動部等の活動は含めています。

伊藤委員

 ということは、女子の方が運動クラブに余り入っていないということも考えられますよね。

指導第二課長

 そういうこともあろうかと思います。

伊藤委員

 はい。分かりました。

糸山教育長

 その他、よろしいですか。
 それでは、本件はこの程度にしたいと思います。
 次に、議題3「市長の権限に属する事務の一部の補助執行について」と議題4「広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について」、いずれも代決報告案件で、関連しておりますので、一括して議題とします。総務課長から説明をお願いします。

総務課長

 まず、議題3「市長の権限に属する事務の一部の補助執行について」、説明させていただきます。
 資料の13ページを御覧ください。
 市長の権限に属する事務の一部の補助執行について、令和2年2月28日付けで実施するに当たり、教育委員会議を開催するいとまがなかったため、教育長代決により実施することとしたことを報告するものです。
 14ページを御覧ください。
 最初に、参考として、地方自治法の規定がございます。本来は市長の名義並びに権限で行う事務の一部を、教育委員会と協議した上で、教育委員会の職員に補助執行させることができる旨、規定されております。
 1、補助執行を受ける事務を御覧ください。学校施設整備基金に関する事務です。このことについては、教育長代決に当たり、教育委員の皆様には事前に情報提供をさせていただいているところですが、改めて説明させていただきます。
 基金は、不動産、動産と同様に、地方自治法で「財産」と整理されております。教育財産については、別途、法律で教育委員会が管理することになっておりますが、基金は、その目的を問わず、その他一般財産と整理されており、教育財産に当たりません。市長の名義で市長が管理することになっております。
 2、承諾する理由です。(1)廃校となった小河内小学校跡施設を民間事業者に有償貸与するに当たり、校舎等建設時に受領した国庫負担金のうち、返還すべき国庫負担金について、当該相当額を学校の施設の整備に充てるための基金に積み立てることにより、返還が不要となるため、広島市学校施設整備基金条例により学校施設整備基金が設置されることとなりました。(2)今回の協議は、当該学校施設整備基金に関する事務について、学校施設等の管理に関する事務を行っております、教育委員会事務局(総務部)施設課において、補助執行させようとするものであり、行政の効率の向上及び一体性の確保を図る上で適当と認められることから、これを承諾しようとするものです。
 3、実施期日です。広島市学校施設整備基金条例の施行の日、令和2年2月28日から実施しております。これは、この基金条例が2月27日に広島市議会本会議で議決され、翌28日に公布、施行されたことによるものです。2月27日、条例議決後、直ちに市長から協議がございましたが、教育委員会議を開催するいとまがなかったため、教育長代決とさせていただいたものです。
 次に、議題4「広島市教育委員会事務局事務分掌規則の一部改正について」、説明させていただきます。
 資料の16ページ、17ページを御覧ください。
 これにつきましても、先ほどの議題3と関連いたしますので、教育長代決をさせていただいております。これは、先ほどの学校施設整備基金に関する事務について、教育委員会事務局総務部施設課に分掌させるために必要な規則改正を行ったものでございます。
 説明は以上になります。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いいたします。
 よろしいですか。
 それでは、議題3、議題4については、この程度にしたいと思います。
 次の議題5は、冒頭でお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、ここで退席していただきますようお願いします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で、議題は全て終了しました。
 これをもって、令和2年第3回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

 

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

5

教職員の人事について

原案可決

6

教職員の人事について

原案可決

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