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ページ番号:0000017497更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

平成30年第1回教育委員会議(1月定例会)議事録

平成30年第1回広島市教育委員会議議事録

 平成30年1月26日(金曜日)、平成30年第1回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後3時52分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 糸山 隆
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員 秋田 智佳子

3 事務局等の出席者

  • 教育次長(総務部長事務取扱) 政氏 昭夫
  • 青少年育成部長 荒瀬 尚美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 山越 重範
  • 教育企画課長 長谷 冨美
  • 教育給与課長 胡子 芳樹
  • 学事課長 宮田 雅子
  • 施設課長 吉川 保
  • 施設課計画担当課長 龍田 克彦
  • 育成課長 廣田 稔之
  • 育成課非行防止・自立支援担当課長 岩室 浩
  • 放課後対策課長 松尾 雄三
  • 教職員課長 野間 泰臣
  • 教職員課調整担当課長 吉岡 将樹
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 花岡 潔
  • 健康教育課長 寺本 達志
  • 健康教育課学校安全対策担当課長 世羅 徹治
  • 指導第一課長 松浦 宰雄
  • 指導第二課長 川口 潤
  • 特別支援教育課長 児玉 安司
  • 生徒指導課長 山崎 哲男
  • 教育センター次長 長谷川 洋

4 傍聴者等

 3人

5 議事日程

  • 議題1 平成30年広島市成人祭の開催結果について(報告)
  • 議題2 校長及び教員としての資質の向上に関する指標について(議案)
  • 議題3 訴訟について(報告)【非公開】
  • 議題4 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、平成30年第1回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししています注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は、栗栖委員と鈴木委員にお願いいたします。
 それでは、日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題3及び議題4につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第7号の「訴訟及び審査請求等に関すること」及び同じく第6号の「教育事務に関し、市長が作成する議会の議案に対しての意見の申出に関すること」にそれぞれ該当いたしますので、会議を非公開にしたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題3及び議題4につきましては、非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 まず、議題1「平成30年広島市成人祭の開催結果について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容につきまして、育成課長から説明をお願いします。

育成課長

 育成課長の廣田です。よろしくお願いします。
 資料の2ページ、議題1「平成30年広島市成人祭の開催結果について」を御覧ください。
 1、開催概要の(1)から(7)につきましては、先月の教育委員会議でも説明をさせていただいておりますので、省略させていただきます。
 (8)の参加者数ですが、約7,500人と発表させていただきました。昨年も同じ人数で発表させていただいております。
 それから、2の平成30年成人祭の振り返りですが、(1)として、今年度の新しい試みとしまして、サブホールをイベント会場として設定しまして、10時に開場し、多くの新成人の方々に参加してもらうことができたと思っております。そのサブホールでは、「インスタ映え」を狙った小道具をそろえたフォトスポットの設置や、「ザ・広島ブランド」の認定商品や広島の企業等から新成人に祝意を表すために提供していただいた品物が当たるという抽選会をやりました。当日は小雨が降ったりやんだりというあいにくの天気でもありまして、その雨がしのげるということもあって、式典が開始されるまでの間、サブホールに入っていただいて、多くの参加をしていただき、同じく設定をいたしました市政啓発コーナーや「はがきで感謝を伝えようコーナー」にも沢山参加をしていただいて、にぎわいを見せておりました。
 それから、(2)として、式典の開始から終了まで厳粛な雰囲気で進行いたしまして、最後は全員一斉の盛大な三本締めでフィナーレを迎えることができました。参加者から抽出して取りましたアンケートにも、「懐かしい友達に会えて楽しかった」、「一生に一度の記念になった」、「二十歳としての実感が湧いた」など、成人としての自覚を持てたという声が沢山ありました。
 (3)として、高校生の運営ボランティア25人、それと井口中学校の生徒34人の合わせて総勢59人のボランティアに運営協力をお願いしまして、ホール内での誘導や車いす参加者のサポート、記念品の配付など様々な場面で活躍をしていただきました。参加者の中で、障害のある新成人の方からは、「親切に対応していただき、またいろいろ配慮していただき、二十歳という節目の式に参加することができたことを大変うれしく思っています」と、ボランティアへの感謝の言葉も頂いておりました。
 また、ここには書いておりませんが、今回は、一部、二部という形で、式典とアトラクションという形にしていたのですが、一部の式典が終わった後に沢山の方が退場されて、二部のアトラクションでかなり空席が目立ってしまったということがありました。これは、来年に向けての反省点ということで、まだはっきり決めてはいないのですが、来年は、一部、二部に分けることを考えずに、一つの式典として、その中でアトラクションを挟むといった形はどうかと考えております。今回、一部の式典が終わった後に退場したというのは、やはり一部が終わって区切りがついてしまうと、どうしてもそこで終わったという気持ちになって外に出てしまうという心理的なものがあると思いますので、そういったところも考慮しながら、来年の計画を立てていきたいと思います。
 資料の3ページ、4ページには、会場の様子を撮った写真を付けておりますので、参考までに御覧いただければと思います
 説明は以上です。

糸山教育長

 はい、ありがとうございました。
 ただ今の説明について、御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。

井内委員

 今、育成課長がおっしゃったように、二部のアトラクションになったときには、本当に、舞台前に100人くらいしかいませんでした。ライブをされた大瀬戸千嶋さんにも、大変失礼なのではないかと思います。そんなに自分たちのライブはつまらないのかと、そのような印象を与えてしまいますし、ちょっと考えた方がいいと思いました。実行委員会の計画を最初に聞かせていただいたときに、アトラクションの後に式典を行っていたのを逆にしますと言われました。その理由も分からなくはなかったのですが、実際に逆にしてみると、二部のアトラクションの寂しさが本当に募るというか、出演者の方にも気の毒過ぎて、いけないなと思いました。これが1点目です。
 2点目は、今年初めて設けられたサブホールですが、最後の頃に、もう人が帰った頃に見せてもらったのですが、良い企画だと思いました。特に、「インスタ映え」するような写真の撮れるフォトスポットは、若い人たちには受けるのかなと思って、良いアイデアだと思いました。決して、雨が降っていたので雨しのぎにサブホールに来たとは思いません。やはり意義があるからだろうと思います。景品は余っていましたよね。もっとあげればいいのにと思っていました。景品が残っていたので、もったいないなと思いました。感想ですが、以上です。

鈴木委員

 感想になりますが、やはり二十歳ということですので、私はサブホールにありました市政啓発コーナーに関心を持ちました。私たちが見に行ったときには、新成人の方はもう減ってはいましたが、「インスタ映え」を狙ったフォトスポットや「はがきで感謝を伝えようコーナー」に引けを取らず、市政に関心を持って集まっていたところが、良いことだなと思いました。
 これまではサブホールがなくて、ホール入口の所のみに人が集まっていたので、なかなかそれぞれのコーナーを見る時間がなかったように思いましたが、サブホールが別の所にありましたので、新成人の方もゆっくり見ることができたのかなと思いました。
 その帰りに「同窓広場」にも寄ってみたのですが、こういう機会があることで、中学生、高校生の頃を思い出して、また、恩師の先生方もおいでになっているということで、新たに決意を持ったようなところもありましたので、二部の参加者が少なかったとはいえ、一部の式典で厳粛な雰囲気の中でいいお話を聞き、その後、「同窓広場」に集まって決意をお互いに話し合ったりというようなこの成人祭の在り方というのは、良い在り方だなと思いました。
 また、今回の新しい試みで、広島の企業から景品を提供していただくということをお聞きしていましたが、大きな看板があって、そこに企業名が沢山あって、景品があると、自分たちが住んでいる、あるいは今は出ているけど生まれ育った町に、こんなに沢山の企業があって、しかも自分たちを応援してくれているというのが、目に見えやすく、良いきっかけだなと思いましたので、是非、来年もそういう企画をしていただいて、生まれ育った地域の企業の良さというものが意識できるような試みをしていただければと思いました。ありがとうございました。

栗栖委員

 私も感想です。私も参加させていただきまして、当日はあいにくの天気で少し心配をしていたのですが、沢山の方に参加していただいてよかったと思います。また、実行委員の皆さんが非常に熱心に取り組まれていて、テーマもよく考えられていたと思います。ボランティアの皆さんもいろいろなところで熱心に御案内をされていて、本当に感謝したいと思います。
 運営については、井内委員が言われたように、二部にもう少し、一工夫欲しいなというのが率直なところですが、参加された方のいろいろな話を聞くと、やはり同窓広場など、大変楽しめて良かったという意見も沢山聞いておりますので、このまま引き続き来年も、実行委員の皆さんを中心にいろいろ工夫を凝らしていただいて、若い人のいろいろな意見を取り入れて開催していただければと思います。以上です。

溝部委員

 質問になるのですが、約12,000人の対象者のうち約7,500人が参加されたということは、結構な割合で参加していただいていると思って大変うれしいのですが、基本的には広島市に住民票のある人に案内が出ていると思いますが、例えば、今は学生で住民票はもう広島市にはないけれども、という場合の参加はどのようになっているのでしょうか。

育成課長

 そういった方でも参加していただけるようになっておりますので、当日来ていただいて、受付でお名前などを書いていただくようになるのですが、同じように記念品をお渡しして、参加していただいております。事前にそういった問合せの電話も何件かあったのですが、どうぞ参加してくださいとお答えをしております。

溝部委員

 成人祭は、同窓会というようなイメージもありますので、是非、そういう案内といいますか、宣伝といいますか、そういうことも広くしていただいておくと、もっと参加者が増えると思います。
 私はバスに乗って会場まで行ったのですが、その途中でいろいろな新成人が乗ってきて、大学生の新成人が「今日、帰ってきた」とか「昨日帰ってきて、参加するんだ」とか、「でも、住民票はなくてもいいみたいだから」、「ああ、そうなの」というような会話をしているのを聞いて、そういうこともちゃんとはがきにも書いて、いろいろな形で広報されるといいのではないかと思いましたので、意見です。

糸山教育長

 はい、ありがとうございました。
 皆さんから御意見があったように、アトラクションが改善点というところでしょうか。先ほど、育成課長から説明がありましたように、構成をちょっと考えてみないと。そもそも何のためのアトラクションなのか、成人祭における位置付けは何だろうかというところから考えて、来年の対応を考えていきたいと思います。
 この件については、この程度にしたいと思います。
 次に、議題2、議案第1号「校長及び教員としての資質の向上に関する指標について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、教育センター次長から説明をお願いします。

教育センター次長

 教育センター次長の長谷川と申します。
 議題2、議案第1号「校長及び教員としての資質の向上に関する指標について」御審議をお願いたしますが、これは教育公務員特例法(以下「教特法」という。)第22条の3第1項の規定に基づき定めようとするものでございます。なお、これ以後は、「指標」と表現いたします。
 では、まず始めに、資料8ページを御覧ください。
 資料8ページの参考資料、1、策定までの経緯でございますが、本市の取組を左側、国の動きを右側に示しております。
 平成26年度、教育センターでは、中教審答申を踏まえまして人材育成方針の見直しを行っております。見直しに当たっては、管理職や教員に求められる資質能力等を整理したところでございます。
 また、平成27年度には、見直した人材育成方針を踏まえて、平成14年度に策定した教職経験11年次教員研修の評価表を再構築し、同年から研修等に活用しております。
 また、平成28年10月には、「管理職に求められる資質能力」を作成しております。
 表の右側の国の動きでございますが、この法改正等につきましては、昨年10月の教育委員会議での(広島市教員等育成に関する)協議会の報告の際に説明をしておりますので、割愛させていただきます。
 続いて、平成29年度、本市では10月に第1回広島市教員等育成に関する協議会を開催し、指標(案)について意見聴取を行いました。また、11月から12月にかけまして、各教育委員の皆様へ指標(案)の説明を行いました。教育委員の皆様から頂いた御意見やその反映状況につきましては、後ほど説明をさせていただきます。
 以上がこれまでの経緯でございます。
 続きまして、2、指標において定める内容を御説明いたします。
 表に示しましたとおり、「求められる資質能力」を、管理職につきましては表の左側、3領域8項目、教員等につきましては表の右側、3領域10項目に整理をしたところでございます。
 それでは、資料の6ページ、7ページに戻っていただきまして、指標(案)として再整理したものを御覧ください。
 まず、資料6ページ、管理職の指標(案)です。人材育成方針にのっとり、表の左側に求められる資質能力である「リーダーシップ」、「マネジメント力」、「専門職としての高度な知識」の3領域に大別しまして、三つの領域に関連して「学校経営目標の達成」、「学校管理」等の8項目を設け、その具体を30の内容で示しております。また、その右には、それぞれの内容をいつまでに身に付けてほしいのかということを示す「キャリアの段階」を網掛けによってお示ししています。
 それでは、管理職の指標(案)について、頂きました御意見と反映状況についての主なものを説明いたします。
 7番、「学校管理」に関するところでございます。ここは服務管理の具体ということで、「不祥事防止、コンプライアンス」という表現を追記しております。
 また、その下の8番と9番ですけれども、これは「学校管理」の8番が予防、9番が対応という視点に立った指標(案)でございますが、いずれにも「学校事故やいじめ等」のいわゆる具体を追記いたしました。
 また、28番の「教育理念」に関するところでございます。「教育委員会の教育目標」などという表現にしていたのですが、昨年度定められた「広島市教育大綱」や「広島市教育振興基本計画」という具体的な表現に変更しております。
 管理職の指標(案)については以上でございます。
 続いて、7ページの教員等の指標(案)でございます。管理職と同様、表の左側に「使命感や責任感・教育的愛情」、「専門職としての高度な知識・技能」、「総合的な人間力」の3領域に大別し、三つの領域に関連して「教職に対する責任感」等10項目を設け、その具体を43の内容で示しております。また、その右には管理職と同様に、「キャリアの段階」を網掛けによって示しております。教員等の「キャリアの段階」は、若手前期、若手後期、中堅育成期の3段階としております。
 それでは、頂いた御意見等の反映状況を含め、主なものを御説明いたします。
 まず、2番の「教職に対する責任感」のところで、管理職と同様に、「不祥事防止、コンプライアンス」という表現を追記しております。
 また、38番、39番及び40番、「チームで対応できる力」のところでございますが、ここは「組織」という表現にしておりましたが、広島市教育大綱の表現等を踏まえまして「チーム学校」と変更しております。
 また、38番、39番についてですが、「チーム学校」づくりについて貢献するということは、どの段階であっても、また、どの立場、役割からでも可能であるということから、育成の時期を前倒しして、若手前期からに変更をしております。
 この他、全体として国が示す指針の表現を踏まえて、若干文言の統一を図っております。
 今後の進め方ですが、教特法の規定に基づき、指標を踏まえ教員研修計画を定めるとともに、この指標を各園・学校に周知した上で研修等で活用していく予定でございます。
 説明については以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 本件については、冒頭で教育センター次長から説明がありましたとおり、昨年度の法改正を受けて協議会を設け、10月にその協議会を開催して意見をお聴きし、その意見を踏まえて指標の素案を作り、教育委員の皆さんにもその段階で一度御説明をし、御意見を伺うという手順を経た上で、そこで出された意見も踏まえて最終案として、本日お諮りをするものです。
 どのような点を素案から直したかについては、先ほど教育センター次長から説明があったとおりですが、全体の作りでも、個別の話でも結構です。御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。

栗栖委員

 事前に素案について説明していただきまして、意見を取り入れていただいているということで、大変感謝をしております。
 具体的に言いますと、まず管理職のところで、広島市教育大綱や広島市教育振興基本計画をきちんと明記していただいたということ、また教員等のところで、その広島市教育大綱の重点項目である「チーム学校」を明記していただいたということで、これで全体のベクトルがそろうのではないかという思いがありますので、後は、実際の場面で、実効性のある研修計画を組んでいただきたいと思います。
 もう一つ、大前提となるのが服務管理です。不祥事やコンプライアンスの問題がいろいろなところで起きていますが、そういうことが起きると教育全体に対する信頼感が失われてきます。やはりこういった服務管理といいますか、不祥事防止やコンプライアンスのことについては、特に若手教員の方に対して、最近、沢山採用されておりますので、きちんと研修内容も御検討いただいて、そういったことが広島市で起きないように、研修でもしっかりと御対応いただければと思います。
 指標(案)についてはこれでよろしいと思います。

鈴木委員

 質問です。これで指標が作られるわけですが、この指標はどういう形でどの範囲でオープンにされていくのでしょうか。先ほどの説明で、先生方に示されるということが分かりましたが、それ以外に何かオープンにするような方策があるのかどうかをお聞きしたいというのが1点です。
 もう1点は、この指標を使って、今度は研修マップ等を使って教員の資質能力の向上を見ていく必要があると思うのですが、この評価に関してはどのようにされるのか。個人がこういう力を付けたいと考えたときに、どこでそれを考え、それに対して誰が、アドバイスをし、実際にできたかどうかを判定し、次はこの部分に行きなさいというようなアドバイスをされるのか、予定がありましたお聞きしたいと思います。

教育センター次長

 まず、1点目の広報につきましては、教育センターのホームページにも掲載して広く周知を図りたいと考えております。加えて、これまでも行っておりましたが、指標等の管理を含め、細かな説明を随時行っていきたいと考えております。
 もう1点は、教員の自己評価につながると思いますが、まずは所属長、校長を軸に自己評価の積み重ねを行っていくことが大切になると思います。初任研、二年次、三年次、六年次と段階を追って、報告用に蓄積したものが教員本人の手元にございますので、そうした長いスパンでの評価もできると考えております。また、教育センターでの研修が終了した時点でアンケートも取っておりますので、そうした結果の積み重ねを指標等の改善にもつなげていきたいと考えております。

鈴木委員

 自分を自分で評価できる能力というのは、児童や生徒を評価するときにも使える力だと思いますので、アドバイスを受けた上で、自分が自分を評価して、より伸びていこうとする力や考え方というものを、是非、身に付けていただくよう研修してください。広報については、分かりました。

溝部委員

 鈴木委員と関連する質問になりますが、時代と共に教育はどんどん変わっていますので、今後、指標を変えていくことにもなると思うのですが、今回の指標でいくのはだいたい何年のスパンですか。

教育センター次長

 当面3年程度はこの指標で進めていこうと考えております。といいますのが、若手として捉えているのが1年次から3年次でございますので、少なくともその間に指標が変わってしまうと混乱するのではないかと考えております。その間は見直しはしない方がいいと思っていますので、3年程度です。しかしながら、急激な状況の変化等がございましたら、そこは柔軟に対応していきたいと考えております。

溝部委員

 現在、新しい学習指導要領がもう目の前にぶら下がっておりまして、求められるものも随分と変化をしてきていると感じますし、時代の波というものが急速に押し寄せていると感じます。是非、そういうことを敏感に指標等に取り入れていただきたいと思っています。
 そこで、この教員等の指標(案)の中で、特にここのところは新学習指導要領の理念を現実化していますというところがあれば教えていただきたいと思います。

教育センター次長

 学習指導要領ということでございますと、「専門職としての高度な知識・技能」の「授業づくり」の19番から26番につきまして、指標でございますので個別の表現までには踏み込んでおりませんけれども、この辺りが該当すると思います。また、9番の「書籍や研修等から今日的な教育の動向を把握し、専門的知識・技能を習得することができる。」といった辺りは、最新の動向を常にキャッチして資質として身に付けるという、新学習指導要領に対応していくために育成したい資質能力であると考えております。

溝部委員

 ありがとうございます。私は30番もそうであろうと感じています。
 新学習指導要領の「主体的」とか「対話的」とか「深い学び」という文言がここにはないので、それがどこに該当するのかを分かるようにするといいと思いますので、そこは具体的な研修で、是非、お願いしたいと思います。
 事前に素案について御相談を受けて、いろいろ見させていただきました。昨日もこの指標(案)を眺めておりまして、これはどうだろうかと思った箇所があるので、御検討いただきたいのですが、教員等の31番です。「自己のストレス解消法」という言葉になっているのですが、「ストレスマネジメントに努め」という方がいいのではないかと考えました。解消法というと最初にストレスがあるような感じで受け取るのですが、もっと広い意味でストレスマネジメントという方が適切なのではないかと思いました。御検討いただければと思います。
 それからもう一つ、6ページの管理職の「マネジメント力」の中の「保護者・地域」の16番です。「学校の教育活動に、外部の人材を活用することができる。」については、このとおりだと思うのですが、「チーム学校」もそうですけれども、保護者や地域との「連携・協働」というキーワードがどこにもありません。ここに、例えば「学校の教育活動に、保護者や地域と連携・協働し」というような文言が入るともっといいと思います。
 いずれにしてもよくできている指標(案)だと思っておりますし、非常に具体的なので、これを使う先生方は使いやすいだろうと思いますので、具体的にこれが効果を発揮するように使っていただければと思います。

糸山教育長

 ただ今の意見について、何か説明がありますか。

教育センター次長

 まず最初に、教員等の31番の「ストレス解消法」のところでございますが、表現として「解消」だけというところが文言としてどうかということでございます。「ストレスマネジメント」という言葉にしてはどうかということですが、指標(案)の修正ということでしょうか。

溝部委員

 検討していただくということではいけませんか。お預けするので。

教育センター所長

 議案として提出させていただいておりますので。
 「ストレス解消法」と表現を絞っているのは、今の教員にはかなりストレスがかかっているという現状があります。それによって精神的疾患になるなど、いろいろな問題が起こっておりますので、ここの表現はある程度絞って、そこに切り込んで協議した方がいいだろうと考えております。
 溝部委員がおっしゃるように、もう少し広い概念も必要なのですが、今回の指標では、まずはこの表に取り上げることで、教員に意識的に取り組んでもらうことを目的としております。指標は重要なものを限定してピックアップしておりますので、まだ他にも取り組むべき内容が沢山ございます。御意見の内容につきましては、今後、具体的な研修のレベルで教員への指導や援助ができればと思います。

溝部委員

 そこはお任せしたいと思います。意図としては、同じだと思いますので。

糸山教育長

 今の件に関して、御意見はございますか。

井内委員

 今のことと関連すると思いますのでちょっと意見を述べさせていただきます。
 私も素案を事前に見せていただいて意見を言いましたし、大変良くできていると思いますので、これをお使いになることに異議があるわけではありません。こうあるべきという教員であり管理職であるということに対しては、全く賛成であります。
 ただ、昨今、教員の働き方改革が言われておりまして、実はこの火曜日に教育長と一緒に指定都市教育委員・教育長協議会に出席させていただきましたが、そこでも「働き方改革をしなければいけない」と。安倍首相が施政方針演説のトップでそれを言ったということに象徴されるように、今の話題からいえば、かなり中心的なことになっているのです。それで、他の指定都市においても、例えば、教員がしなくてもいいような事務的なことは他で処理できるようにしようとか、部活の時間を制限しようとか、先ほどもありましたけれども、外部の人材を登用して部活の指導をしてもらおうとか、そういうところは少しずつやっておられるように見受けました。これは都道府県の教育委員会もそうだと思います。広島市もその例外ではないと思います。
 他の指定都市の教育委員の方と話していて、「一番難しいのは、実は教員の意識改革だよね」という話になったのです。例えば、この教員等の指標(案)には「使命感や責任感・教育的愛情」とあります。これはすごく大事です。教員になるために外してはいけないことだというのはとてもよく分かる。こうあってほしいと思うのですが、こればかりを強調すると、今、議論になった31番の「自己のストレス解消法」の、何が「ストレス」なのかということになる。こういう使命感に満ちあふれた先生ほど、ストレスを感じるわけです。恐らく、大変なのだろうと思います。学校の中の管理の問題も、保護者との対応も、あるいは教育委員会との対応もそうかもしれない。
 そういう部分について、一人一人の教員が本当によい教員になるためにどう在るべきかということを、例えば、研修センターで一年から三年目くらいの初任者の研修を受けられる段階で、一度皆さんで話し合う機会を作るのがいいと思います。この指標(案)を変えてくれというつもりで言っているのではありません。よく、先輩たちの姿を見て育つと言われていますから、校長先生が頼りなかったら自分は変えられないと言っている教員も沢山おられるでしょうが、これは医者の世界でも実は同じなのですが、そういう考え方はとにかく払拭していかなければいけない。できるだけ短い時間で効果的な仕事をして、そして自分の生活というものを大事にする。本当の意味で教員が目指すべきワーク・ライフ・バランスというのは何かということを、一人一人の教員が考えていかないといけない。自分に合った働き方を考えていくということが、本当に子どものためになると思うのです。
 鬱病にならなければいけないような先生が沢山出るような状況ではいけないし、それを変えていくためには教員だけではないですよね。保護者の方の考え方も変えてもらわなければいけない。社会全体が、教員に対する見方、学校に何を期待するのかという考え方をもう一度見直さない限りは、教員の働き方改革はできないのではないかというのが、私の感想です。
 だから、このような大きな問題を、今、この指標(案)の中に入れろというつもりは全然ありません。
 要は、教員になり立ての若い人たちにそういう問題を投げ掛けて、是非、一度話し合ってもらいたいと思うのです。そして、どうしたらいいのかということを見付けてほしい。
 そうはいっても、教員の質を落としたくないから使命感や責任感を持ってほしいわけです。学習の指導能力も上げてほしい。教員の働き方改革はもちろん前提だけど、それと相反することだと思わないで、うまくワーク・ライフ・バランスを取るためにはどうしたらいいのかということを、教員自身で考えていただくという機会を、是非、研修の段階で持っていただきたいと、実は、この前から考えておりました。
 他の指定都市で働き方改革ガイドラインというのを作られたという話があって、それからそういう話に発展して、いろいろと意見交換をしたのですが、もし、そういうガイドラインができるとしたら、やはり一番に書くべきことは教員の在るべき姿であり、そこにこの「使命感や責任感」を書いてしまうと、全く今までと同じで、教員はかく在るべしというのが余りにも多すぎて、それこそ夜寝る暇もなく、教師として自分は100%やっていこうと思われるのではないかと思います。そうは思わない人もいるかもしれないですが。そういう、今までの我々が採ってきた在り方というのを、本当に今、見直すチャンスだと思いますし、教員も一人の人間として素晴らしい生き方ができなければ、子どもの前に指導者として立つことはできないと私は思うので、そういう教員になっていただきたいという気持ちを込めて、今の意見を言っております。
 先ほどの溝部委員の御意見にかえると、「自己のストレス解消法」というのは、非常にわい小化されていると思います。ストレスというのは一体何かということが自覚できるというか、自分で把握できて分析できて、それを解決できるような力を持ってほしいと私は思いました。
 ただ、非常に問題が大きいだけに、今回ここまで練り上げられた指標(案)は、このままで動かしていただいて、例えば、もし3年後に見直されるのであれば、そういうことをどういう形で指標として入れるのか、3年間でそういうことができるように検討していくというのはどうでしょう。
 「この人はうまくワーク・ライフ・バランスを取りながら教員をしているね」というようなことを、我々が見ることができたら、素晴らしい教員像を描けるのではないかと思っています。長くなってすみません。そのように思っております。

糸山教育長

 はい、ありがとうございました。
 その他、何かありますか。

溝部委員

 文言にこだわっているわけではございませんので、具体的な内容を効果的に推し進めていっていただくということで、この文言でいいではないかということであれば、それでいいと思います。こちらの意図を考慮していただければ、それで十分だと思います。よく分かっているつもりです。

教育次長

 ありがとうございます。今、溝部委員と井内委員から御指摘いただいた点に関しては、実施段階において、研修計画やその他の教員の育成に関して反映させるような形で取り組んでいくことにさせていただきたいと思います。指標に関しては、この案のとおりとさせていただきたいと思います。

糸山教育長

 その他、何かありますでしょうか。よろしいですか。
 井内委員から働き方改革の話がございましたが、私も一緒に協議会に出席しまして、指定都市の教育長、教育委員と意見交換をしてきました。
 今日お諮りしたのは、教育センターにおいて校長及び教員を育てていく上で、校長及び教員が身に付けておくべき資質の項目としてどうかという案をお示ししております。
 働き方改革は、本当に大変重要な問題であります。ですから、こういった資質を身に付けた教員が、どういう働き方をして教員としての本当の役割を最大限に発揮していくのか、そこを働き方改革の方で、別の入り方で、きちんとやっていかないといけないと思っておりますので、御意見を踏まえた対応をきちんと取らせていただきたいと思います。
 それから、教育次長が申し上げたとおり、この指標を身に付けさせる上で、次に具体的な研修計画を作っていきます。その研修計画の内容については、どのような教え方をするかというところに、先ほどのような課題もいろいろ取り入れながら進めていくという形で対応をしていきたいと思います。
 それを申し上げた上で、この第1号議案についてお諮りをいたします。
 議案第1号「校長及び教員としての資質の向上に関する指標について」、原案どおり可決ということで、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定をいたしました。
 次の議題3及び議題4は、冒頭でお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方はここで御退席をお願いいたします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で、議題は全て終了いたしました。
 これをもって、平成30年第1回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号 件名 議決結果
1 校長及び教員としての資質の向上に関する指標について 原案可決
2 平成29年度2月補正予算議案に対する意見の申出について 原案可決
3 平成30年度当初予算議案に対する意見の申出について 原案可決

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