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ページ番号:0000017424更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

平成29年第11回教育委員会議(8月定例会)議事録

平成29年第11回広島市教育委員会議議事録

 平成29年8月28日(月曜日)、平成29年第11回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後2時18分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 糸山 隆
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員 秋田 智佳子

3 事務局等の出席者

  • 教育次長(総務部長事務取扱) 政氏 昭夫
  • 青少年育成部長 荒瀬 尚美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 山越 重範
  • 教職員課長 野間 泰臣
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 花岡 潔
  • 生徒指導課長 山崎 哲男

4 傍聴者等

 13人

5 議事日程

  • 議題1 広島市立中学校の生徒の死亡事案について(報告)
  • 議題2 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、平成29年第11回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は、井内委員と溝部委員にお願いします。
 これから日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題2につきましては、「事務局及び教育機関の職員の分限及び懲戒に関すること」であり、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第4号に該当いたしますので、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題2については非公開として審議することを決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 まず、議題1「広島市立中学校の生徒の死亡事案について」を議題といたします。
 本件は報告案件です。内容について、生徒指導課長から説明を受けます。お願いします。

生徒指導課長

 生徒指導課長です。よろしくお願いします。
 それでは、「1 事案の概要」を御覧ください。
 平成29年7月24日(月曜日)7時25分頃、広島市立五日市観音中学校の職員が出勤したところ、当該中学校3年生の女子生徒が校舎西側の駐車場で出血して倒れているのを発見しました。当該職員はすぐに119番通報し、その生徒は救急車で病院に搬送されましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。
 「2 学校の主な対応」を御覧ください。
 7月24日(月曜日)本事案発生当日、校長はこの日と翌日に予定していた三者懇談会の日程を延期するとともに、すぐに御遺族に連絡し、弔問いたしました。そして翌日の7月25日(火曜日)には、臨時の保護者集会を開き、前日に予定されていた三者懇談会や部活動といった学校行事等の延期や中止の経緯について説明しました。なお、7月24日(月曜日)の事案発生日から、校長及び教頭が教職員から聴き取りを行いました。1週間くらいかかりましたが、その結果、亡くなった生徒への悪口や嫌がらせ等のいじめに係る事案は7件を把握しております。
 その後、8月1日(火曜日)御遺族から校長に対し、8月4日(金曜日)に予定されていた生徒集会で生徒に伝えてほしいことについて御要望がありました。そのときに御遺族が伝えてほしいと要望されたことは4点あります。1点目は、亡くなった生徒がいじめを苦に命を絶ったと考えていること、なお、原因については警察が調査中であることです。2点目は、二度と同じようなことが起こってほしくないと願っていることです。3点目は、亡くなった生徒の生前の情報をどんなささいなことでもいいので提供してほしいと思っていることです。4点目は、マスコミやインターネットへの発信はこれ以上嫌な思いはしたくないのでやめてほしいことです。校長はこれらの重要なことを生徒に伝えるためには、事前に保護者に説明する必要があると考え、生徒集会を8月4日(金曜日)から8月5日(土曜日)に延期し、本来生徒集会を予定しておりました8月4日(金曜日)には、臨時の保護者集会を開くこととしました。8月4日(金曜日)臨時の保護者集会において、8月5日(土曜日)の生徒集会の内容について事前説明するとともに、最近の生徒の様子と今後の生徒へのケア体制、また、今後の本事案に係る調査の見通しについて説明しました。そして、その翌日の8月5日(土曜日)生徒集会において、まず本事案について生徒に知らせた上で、全員で亡くなった生徒の御冥福を祈って黙とうを捧げ、その後、前出の御遺族の4点の思いについて伝えました。
 その後、8月7日(月曜日)から8月10日(木曜日)にかけて三者懇談を実施しました。その三者懇談において学校は、本事案の影響などにより精神的に不安定になっていたりするようなケアが必要な生徒を把握し、場合によってはすぐにスクールカウンセラーにつないで専門的なケアを行うという対応をしました。
 「3 教育委員会の対応」を御覧ください。
 教育委員会としては、まず7月24日(月曜日)の本事案発生当日から現在に至るまで、随時事務局職員を学校に派遣し、前出の学校の主な対応の中でも申し上げたような教職員からの聴き取り等の初期調査や生徒及び保護者への対応、また各機関との適切な連携など、学校としての対応全般において校長への指導や助言を行っています。また8月4日(金曜日)から8月10日(木曜日)にかけては、学校経営アドバイザーや生徒指導アドバイザーを学校に派遣し、緊急時の対応等について校長に助言したり、部活動等で登校している生徒の見守りを支援したりしました。さらに、本事案の影響により生徒はもちろんのこと教職員等の中にも精神的に不安定になるなどのおそれがあったことから、本事案発生当日の7月24日(月曜日)から8月10日(木曜日)にかけてスクールカウンセラーを常駐派遣し、生徒及び教職員等への心のケアやケアの必要な生徒への支援の仕方などについての教職員への助言を行いました。なお、スクールカウンセラーの常駐派遣につきましては、8月21日(月曜日)からも引き続き行っており、現在のところ9月8日(金曜日)までを予定しております。その他にも、8月25日(金曜日)、臨時の園長・校長会を開催し、いじめの問題に対する指導の徹底について教育長が全園長・校長に対して訓示を行っております。
 最後に、「4 今後の対応」を御覧ください。
 今後の予定といたしましては、9月初旬、いじめ防止対策推進法における重大事態に係る調査を進めるため、第三者による調査組織として広島市いじめ防止対策推進審議会に調査を諮問することを決定する予定です。
 以上で、議題1「広島市立中学校の生徒の死亡事案について」の報告を終わります。よろしくお願いします。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について御意見、御質問がありましたらお願いをいたします。

栗栖委員

 まず、今回亡くなられました当該生徒の御冥福を心よりお祈り申し上げます。教育委員としまして、今回のような死亡事案が発生したことは本当に残念でなりません。これから我々ができることは、御遺族の方もおっしゃっておられますが、二度と同じようなことを起こさないということ。また、当該生徒の生前の情報をどんなささいなことでもいいので提供してほしいと、こういったことにきちんと真摯に取り組む必要があると考えています。そのために第三者による調査組織というものを立ち上げるということでございますので、こういった組織がきちんと事実を解明していただけるよう、我々としても全力を尽くしていきたいと思っております。また、情報についてもできるだけ開示して、実態の解明に誠心誠意努力していきたいと考えております。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。

溝部委員

 未来のある中学生がかけがえのない命を絶つという大変痛ましい事態に、大変深い悲しみと大きな責任を感じております。御遺族の意向をしっかりと受け止めて、今後の対応には教育委員会として事実の解明を始めとして万全を期する決意であるということを、私自らもここで表明したいと思っています。
 一つ質問ですけれども、今後の対応ということで、第三者による調査組織である広島市いじめ防止対策推進審議会に調査を諮問することになると思いますけれども、この推進審議会の詳細について役割、構成、今後の見通しなどについて詳細をお聞かせいただければと思います。

糸山教育長

 それでは、説明をお願いします。

生徒指導課長

 はい。まず、先ほどの本事案に係る調査を審議会が行うということについて説明させていただきます。
 いじめ防止対策推進法及び「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」では、重大事態の対処のため、教育委員会又は学校の下に調査組織を設けて調査を行うものとされております。この度の調査では、学校の対応や再発防止等の検討を行う必要があることから、教育委員会が主体となって行うことが適切と考えます。その上で、調査については、第三者による、公平性・中立性が確保された組織によって実施する必要があることから、いじめ防止対策推進法に基づき教育委員会の附属機関として設置している広島市いじめ防止対策推進審議会により行うこととしております。なお、審議会の委員につきましては、5名、弁護士、学識経験者、心理・福祉の専門家、そして少年犯罪等元警察官の5名で構成されております。以上です。

溝部委員

 今後の見通しがもう少し分かれば。

生徒指導課長

 今後につきましては、この第三者委員会につきましても御遺族の御意向等も確認しながら、どのような内容をしっかり調査し今後の再発に努めていくのか、繰り返しますが、御遺族の御意向等を確認しながら日程(調整)等の方も進めながら、審議に入っていこうと思っています。

糸山教育長

 よろしいですか、その他どうぞ。

鈴木委員

 繰り返しになりますけれども、前途ある大切な生徒さんを失ったということは大変残念なことで、このような悲しいことが二度と起きないように、今言われました、第三者による調査組織においてしっかりと調査をしていただきたいと思います。また、教育委員会としてもその調査に全面的に協力をして、二度と起きないようにということを考えていかないといけないと思います。意見です。

糸山教育長

 その他は、どうでしょうか。

井内委員

 まず、亡くなられた中学生のお嬢さんに対して、心からお悔やみを申したいと思います。私も教育委員としてこの席にしばらく座っておりますけれども、これまで思ってまいりましたことは、学校というのは一体何だろうかと。学校というのは小学校、中学校、義務教育の場合はもちろん基礎的な学力を身に付けさせるために集団で学ぶということを前提に、それはお互いが切磋(さ)琢(たく)磨して能力を伸ばしていくという点に、学校というものの意味があるのであろうと思っておりますけれども、もう一つ大切なことは、やはり社会としての、彼らが経験し得る最小限のラインとしての学校。その学校の中でもやはりルールを守ること、あるいはお互いを思いやること、そういうことが伝わる、伝えられることこそ、学校の意味があるんだと思ってまいりました。ですから、例えば広島市の場合でも、このいじめ問題に関してはかなり慎重に対応してきたことではありますし、例えば障害のある子どもたちに対するケアというのも、昔に比べて劣ることのない、しっかりとした考えを持って動かしてきたと思っておりました。そういう中で、こういう事案が出てきたということは、やはり我々の責任であると。我々というのは私たちここに座っております(教育長、)教育委員6名を含めて教育委員会に職を持つ人々、それから当該学校の教職員の皆様、全ての責任であるというふうに思うわけです。いわゆるそれは、本来学校という形で子どもたちを集め、そこで何をしようとしているのかということについての共通認識ということについて、やはり足りないところがあったのかなと、もっとやれることがあったのではないかなということを、つくづくと反省しております。これまで、このような重大事態に発展するようないじめというのは広島市では経験をしたことはなくて、我々も初めての経験で、大変大きな衝撃を受けております。これを本当に、痛恨の極みという言葉だけではなくて、やはり何が問題なのか、何が足りなかったのか、何をすべきなのかということを、考え直す出発点に必ずしなければならない。それは我々のみならず、当該学校の担任の先生、周辺におられた先生、あるいはスクールカウンセラーやその他の学校のサポーターの人たちも含めて、もう一度全てが検証され、その起こってきたことの原因というのが、なぜ見逃されてきたのか、あるいはなぜ対処ができなかったのかということについて、痛烈な反省をしなければならない。心から思っております。私はこの事件を聞きました時に、自分の責任の重さというものに、本当に打ちひしがれる思いでございました。所感のような格好になりましたけれども、意見を述べさせていただきました。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。

秋田委員

 悪口や嫌がらせ等、いじめに係る事案は7件把握ということで、それらの具体的な内容は第三者による調査組織の調査を待つことになりますけれども、それらを踏まえて今後学校におけるいじめに関する学習、研修などをどういうふうにしていくべきかというのを、検証していくべきだと考えております。以上です。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。

溝部委員

 こういうことがあったということですけれども、間もなく夏休みが終わるという時期で、子どもたちにとって学校に戻ることに抵抗を感じる時を、今正に迎えていると思っています。他の児童生徒、他の学校においても、教育委員会として様々な配慮や指導が必要になると思いますので、この時を迎えて、是非十分な指導の徹底、配慮の徹底を行ってほしいということを、お願いしておきたいと思います。

糸山教育長

 今の件で何かありますか。他校への配慮ということで。

生徒指導課長

 8月25日に教育長よりいじめの問題に対する指導の徹底ということで訓示を頂きました。学校の方に改めて、教職員の感度を高めて子どもたちと向き合って見守ってほしいということで、一人ずつがこの課題に対して対処するのではなく、教職員が組織として、研修を進めて、目の前にある子どもたちの一つ一つの事例を、具体的に例示をしまして、そういった事例を見ながら、子どもたちの悩み、心の叫びに寄り添っていけるようにということで、より一層の組織的な対応ということをお願いしてきたところでございます。きっと、各学校は今週辺りから学校の夏休み明けのスタートに向けて、研修の方を進めていただいていると思います。以上です。

糸山教育長

 はい。ありがとうございました。それでは私の方から一言。
 今、生徒指導課長から訓示の話がありました。そこの経緯も含めてお話をしようかと思います。
 その前に、今回の事件、このような学校という教育の場で起きてはならないことが起きました。まず、校長全員で御冥福を祈る黙とうを捧げました。その上で、この事案の詳細については、これから調査機関の方で詳しい調査が始まりますということを申し上げました。とは言いながらも、それをずっと待っているのではなくて、今何を伝えるべきかというところで、点数とすれば6点申し上げました。
 私が取り立ててこの時点で伝えたかったことというのは、これまでも、この7件も含めていくつか事例を聞いていた中で、先ほど生徒指導課長からもありましたが、一つは教員の感度を高めてくださいということです。あえて具体例を申し上げたのは、そもそもいじめの認定というのを表面的、形式的にしない。やはりこの年頃の子どもたちというのは、多分にそれを隠すということがあります。だから、ちょっとした表情であるとか、そういった様子、そういうささいなことにも気を掛けて、ちょっと変化があれば、そこを何かあったんだろうか、あるいはここで聞いたときに大丈夫ですとか、何ともありませんというその言葉をうのみにしない。もうちょっと丁寧に、感度を上げて把握をしてほしい。これがまず一番目に申し上げたことです。その上で、あとは組織的対応です。やはりそこの感度を上げていく必要が改めてあると思いましたので、園長・校長会ではその旨を強調して申し上げました。
 それから、これから審議会の方でということで、スケジュール上9月初旬に諮問をするということで、また次の定例会でお諮りをすることになります。どういった諮問をするかというようなところについては、今皆さんからあったように、一つはやはり今回の事案のいろんな事実を解明する。全容を解明する。今の7件というのは、教員の聴き取りをした範囲で、現時点では7件ですが、実際は本当に何がどうあったのかというのが一つ。もう一つは、その事案に対して学校としてどのように対応したのか。これは設置者として教育委員会も含めてですけれども。そういった対応の検証ということもきちっとやっていく。そこをした上で、今後このようなことが学校において起きてはならない、そうしていくためのいろんな方策を考えていただきたい。そういったことを思っております。また、次の定例会になりますけど、初旬の定例会で、審議内容についてお諮りをしたいと思います。私の方からは以上です。
 これでよろしゅうございますか。それでは本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次の議題2は、先ほどお諮りしたとおり非公開の議題となります。傍聴人、報道関係の方は、ここで退席をお願いします。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で、議題は全て終了いたしました。
 これをもって、平成29年第11回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号 件名 議決結果
38 教職員の人事について 原案可決

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