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平成29年第7回教育委員会議(5月定例会)議事録

平成29年第7回広島市教育委員会議議事録

 平成29年5月24日(水曜日)、平成29年第7回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後2時40分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 糸山 隆
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子

3 事務局等の出席者

  • 教育次長(総務部長事務取扱) 政氏 昭夫
  • 青少年育成部長 荒瀬 尚美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 山越 重範
  • 指導第一課長 松浦 宰雄
  • 指導第二課長 川口 潤
  • 特別支援教育課長 児玉 安司

4 傍聴者等

 なし

5 議事日程

  • 議題1 平成29年度学校経営支援システムの実施について(報告)
  • 議題2 平成30年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について(議案)
  • 議題3 平成30年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)・広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針について(議案)
  • 議題4 広島市教科用図書採択審議会への諮問について(議案)
  • 議題5 広島市教科用図書採択審議会委員の委嘱及び任命について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、平成29年第7回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日の議事録署名者は、井内委員と溝部委員にお願いいたします。
 これから、日程に入ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 そのうち議題5につきましては、附属機関の委員の委嘱及び任命に関することであり、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第5号に該当することから、非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題5については非公開として審議することを決定いたしました。
 まず、議題1「平成29年度学校経営支援システムの実施について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容につきまして、指導第一課長から説明をお願いします。

指導第一課長

 はい。指導第一課長です。よろしくお願いいたします。「平成29年度学校経営支援システムの実施について」お話をさせていただきます。
 それでは資料の2ページをお開きください。
 「平成29年度学校経営支援システムの実施について」です。
 本市では昨年度、委員の皆様方に御参加いただきましたが、祇園東中学校区の祇園東中学校、原小学校、原南小学校を支援校として指定をいたしまして、学校経営支援システムを実施してまいりました。この学校経営支援システムの概要につきましては、既に委員の皆様方御存じの事業内容ではございますが、改めて今一度御説明をさせていただきます。
 初めに、このシステムの目的についてですが、1の(1)を御覧ください。学校経営支援システムは、校長の学校経営について、学校経営支援チームによる課題分析や教育委員からの意見を踏まえながら、その改善や充実に向けた具体的な支援を行うことにより、実効性のある学校経営の実現を図ることを目的として実施しているものです。
 (2)の実施体制、イメージ図を御覧ください。学校経営アドバイザーと指導主事が学校経営支援チームとして、対象の中学校区の小学校、中学校の学校訪問を定期的に行いまして、校長の学校経営について状況把握、課題分析、指導・助言等を行いながら、学校経営の改善や充実に向けた具体的な支援を行ってまいります。また、あわせて、教育委員の皆様にも学校を訪問していただき、校長へのヒアリングや授業観察を踏まえて、学校経営支援チームに御意見を頂くことによりまして、各校への支援の充実を図っていきたいと考えております。
 続いて3ページの平成29年度の年間スケジュールを御覧ください。
 年間の主なスケジュールをお示ししております。学校経営支援チームは、毎月学校訪問を行いまして、それぞれの支援校の学校経営計画に基づいて、校長ヒアリングを行うなど、情報の収集を行い、校長と学校経営計画の共有を行っていきます。そして、主に前期においては校長に対して、指導や助言を行いながら学校経営をサポートしていきます。後期の初めには委員の皆様方に学校を訪問していただき、校長ヒアリングや授業観察を行っていただいた上で、学校や学校経営支援チームに対して、学校経営の改善あるいは充実に向けた意見や提言を行っていただきます。こうした委員の皆様からの意見・提言を基に校長と学校経営支援チームが主な取組の成果と課題の整理を行うとともに、その対応を検討し、実行可能なものから実践をしてまいります。この学校経営支援チームは学校経営の改善・充実に向けた支援を継続するとともに、12月頃には支援校の主な課題や対応策をまとめて教育委員との意見交換を行い、それぞれの対応策についての御意見を頂きます。また、事務局の関係課においても、支援策を検討していきます。年度の終わり頃には、校長はこれまでの意見・提言を踏まえ、学校経営支援チームの指導・助言を生かしながら、次年度の学校経営計画を立案してまいります。その際に、学校経営計画にこの学校経営支援システムの対応策の内容が反映されるように、次年度の目標設定や具体的な取組の検討にも支援チームが関わってまいります。
 なお、支援校の次年度の取組については、来年度の教育委員会議において報告をさせていただきます。2ページにも記しておりましたが、支援校には実施後3年間、例えば本年実施をすると平成30、31、32という3年間、校内研修に係る講師招へいのための旅費、あるいは謝礼金、先進校視察旅費、そういった財政的な支援及び指導主事の訪問指導を継続的に行ってまいります。また、昨年度実施をいたしました祇園東中学校区の3校に対しては、来年度、教育委員の皆様に再度学校を視察していただき、学校経営の改善や充実の状況を御確認いただければと考えております。なお、今年度は、平成27年度対象校と指定をしておりました三和中学校区への視察の計画を考えております。
 年間のスケジュールについては以上です。
 続きまして、昨年度実施いたしました祇園東中学校区における、平成29年度の重点取組について御説明いたします。
 4ページの「3 平成29年度祇園東中学校区における重点取組」をお開きください。
 委員の皆様方から頂いた御意見を基に、現状と対応策についてまとめてみました。その後、学校経営支援チームが学校を訪問し、それぞれの学校の校長と協議を行い、この対応策のうち、今年度重点的に取り組む項目についても精選を行ってまいりました。その重点的に取り組む項目を基に、本年度の学校経営計画を作成しております。4ページと5ページにありますのは、各校の学校経営計画から「授業づくり」と「生徒指導」に関する項目を抜き出したものです。主な意見提言、それに対する各校の重点取組、そして学校経営の現状と教育委員会による支援についてまとめております。本日はこの学校経営の現状と教育委員会による支援について御報告をしたいと思います。
 4ページ一番上の祇園東中学校を御覧ください。祇園東中学校においては、本年4月より自校昇任をした校長は、「協同的な学び」の取組が形骸化をしているということから、改めて取組の理念を校長自ら教職員に説明し、この取組を継続していく方針を示し、「協同的な学び」を導入した当時の元校長を講師とした研修会を実施するとともに、校長自身が精力的に授業観察を行うなど、研究をリードしております。教育委員会としては、学校経営支援システムにおける講師謝礼金の予算措置を行うとともに、指導主事の派遣により、この「協同的な学び」の取組を支援するとともに、委員の皆様から当日頂いた意見・提言の中で、地域との連携、こちらの方が多く出ましたが、まちぐるみ「教育の絆」プロジェクトの指定を行って、基礎学力の向上や生徒と地域との結びつきを強める「花いっぱい運動」等の取組を支援していくこととしています。以上が、祇園東中学校です。
 原小学校においては、昨年度よりユニバーサルデザインの視点から授業づくりを推進してまいりました。しかし、学校経営計画との関連付けが明確に進められていなかったということがありまして、日々の授業の中にどう取り入れていくか、具体的なイメージを教員一人一人がつかみ切れていないという課題がありました。そこで、学校全体でこの「ユニバーサルデザインの視点に立った分かりやすい授業」の追究ができるように、学校経営計画の中心に「ユニバーサルデザインの視点を取り入れた教育の推進」を位置付け、全ての教員が重点目標として意識できるようにしています。具体的なイメージについては、平成28年度末に既に講師を招へいし、研修会を行い、本年度の具体的な授業像について共有し始めております。今年度は、特に学習内容の視覚化と焦点化、これに取り組んでいくということです。教育委員会としては、国語科の授業改善に向けた校内授業研究会に指導主事を派遣し、指導・助言を行っていくこととしております。
 最後に原南小学校についてです。原南小学校においては、児童に確かな学力を付けるための授業のモデルが確立できていないという課題がありました。授業の中でめあてと達成目標を連動させ、何を学び取らせるのかということを明確にした授業づくりを行うために、一時間一時間の授業のめあてを精選して、学習内容の焦点化を図り、授業の最後には学習のまとめとめあての達成について先生方が評価を確実に行うことを学校経営の重点計画に位置付けておられます。本年度は学力面や生徒指導面の課題改善に向けて、年間4回以上実施をされる研究授業に対して指導主事が事前の指導案検討を含めて指導・助言を行うことで支援をしていきたいと考えております。
 現在それぞれの学校は、この平成29年度の学校経営支援システムを受ける対応策を踏まえた充実改善計画を作成しております。この改善計画に基づいて、各校と連携を図りながら、学校経営の改善や充実に向けた取組を支援してまいります。
 最後に6ページを御覧ください。本年度、この学校経営支援システムを受けたいという旨の希望を申し出た学校について触れます。今年度は安佐北区にあります、亀山中学校、亀山小学校、亀山南小学校、この亀山中学校区3校を対象として学校経営支援システムを実施したいと考えております。またそれぞれの現状、課題等については、改めて御報告をさせていただきます。以上、学校経営支援システムの実施についてです。よろしくお願いします。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問等ありましたらお願いいたします。

鈴木委員

 2年前にスタートして2回目になってくると、やはり充実してきたのが分かると思います。また引き続き何年も続けていただきたいなと思います。
 お聞きしたいことが3点あります。
 1点目はですね、これは3年間、特に今年度から始まる祇園東中学校区についての質問ですが、3年計画の1年目、2年目、3年目のゴールと言いますか、今見させていただいた限りでは、それぞれの学校の特色をまず生かしていくというふうに理解したんですけれども、1年目はそれでやっていく、2年目は合同を強化するとか、3年目の姿はどこにあるといった、3年間の見通しがあれば教えていただきたいのが1点目です。
 2点目は、それぞれが特色があるということで、授業改善、授業研究会などを公開でされて、指導主事も入られるということですが、そこに相互の乗り入れがあるのかどうかをお聞きしたいということです。例えば、祇園東中学校で授業とか公開授業研究会を実施するときに、他2校からも先生方が行かれるのかですね、あるいは原南小学校でその研修があるときには、中学校の先生も参加できるといったような仕組みになっているのかどうかということが、お聞きしたい2点目です。
 3点目は、特に生徒指導のことなんですが、生徒指導については、祇園東中学校はまちぐるみ「教育の絆」プロジェクトをされるということで、地域連携が強くなると思うのですが、原小学校では四つの取組と書かれ、原南小学校では「くつをそろえる」を重点的に取り組むと書かれてあるのですが、中学校区で共通にやっているものと言いますか、例えば「くつをそろえる」だけはどこもやろうとかですね、意味だけは伝えようとかですね、「あいさつをする」は統一しておこうというような流れになるのかどうかです。今は各学校でそれぞれだなというのは分かったのですが、見通しの中で、特に生徒指導に関してはその中学校区が統一した形態を持っているということが、学校の落ち着きを作り出して、授業へ向かう態度を育てると思いますので、そういう生徒指導において共通でやっていこうというような動きになっているのかどうかということをお聞きしたいと思っています。

指導第一課長

 3年間の見通しについてですが、昨年度からこの3校の校長先生が、毎月校長会を中学校区内で催して、それぞれの学校の取組状況について確認をし合う会を持ち始めました。年度末には今年1年の成果や課題をお互いに共有して、次どういった方向で進めていくかという話を進めていくということを聞いております。
 また、これにあわせて、それぞれの学校の授業公開や授業改善に対する取組については、相互に公開をして、お互いが授業を見合う、そういった取組をするという話も聞いております。
 また、最後、3点目の生徒指導についてなんですが、これは今年度から新たに生徒指導主事の会を立ち上げて、9年間を見通した生徒指導に関するルールと言いますか、決まりを作っていこうということを話し合われているようです。先ほど、鈴木委員からもありましたように、取り組んでいく具体がちょっと違うので、そのようなところをどのように整理をするのかという課題を3校で持っていたというとことで、そういった課題に取り組むために会を立ち上げたということでした。

鈴木委員

 時間は掛かりますけれども、そこが統一されていくと、小学校の先生も中学校の先生も9年間を見通した中の今があると言えますので、成果が上がると思いますので、時間が掛かるかもしれませんが、是非、教育委員会が支えていっていただければなと思います。ありがとうございました。

糸山教育長

 ありがとうございました。よろしいですか。

鈴木委員

 はい。

糸山教育長

 その他、いかがでしょうか。

溝部委員

 3点質問をしたいと思います。
 まず一つ目ですけれども、中学校区全体の取組の5ページのところで、下の方にですね、授業づくりについて、「『協同的な学び』に特化せず」という1行があります。この祇園東中学校に視察に行かせていただく前に、この「協同的な学び」のことで校長先生が悩んでおられるという実態を伺って、授業を見せていただいて、なかなか時間もたって形骸化しているところがあるなということも見て取れたのですが、結局今、祇園東中学校の重点取組を見ると、今後これはきちっと進めていくということであると私は受け取ったんですけれど、9年間という小・中学校区で授業づくりを行っていくに当たって、祇園東中学校は「協同的な学び」をとても頑張るととらえたらよいのでしょうか。小学校の方はそうではなくて、もっと児童相互の関わりに重点を置いたような授業づくりをする。中学校に行ったら、「協同的な学び」というスタイルを学ぶというように今受け取ったのですが、今までとどう違うのかなと。今までというのは小学校が「協同的な学び」に特化していたのかなというふうにちょっと思ったりして、そこを教えていただければと思います。
 2点目ですけれども、同じく祇園東中学校に行かせていただいたときにですね、校長先生から一番に案内されたのが、倉庫かどこかが大変斜めになっていて、大変危険であると施設面のところをまず一番に御案内していただいて。この支援システムの取組は、確か第三者評価のつながりでできたものだと捉えているんですね。そうすると財政面の支援、先ほど課長がおっしゃいましたけれども、いろんな財政面の支援も検討して、できるところは行うというように私は捉えているんですけれど、あのような施設面で校長先生が、私たちをすぐに連れていかれて、いろいろおっしゃったところの辺りは、どのように教育委員会事務局としては捉えられて、その後対応されたのかなと思うところが2点目です。
 最後に3点目ですけれども、この学校経営支援システムはとても良いシステムだと思っています。行かせていただいた3校はアドバイザーの先生や指導主事の先生が頻繁に出入りもできますし、学校自体きっとこれから良い取組が功を奏していくだろうと考えているところなのですが、3校だけではなくて、同じように授業づくりについて課題を抱えているとか、同じように地域とか生徒指導で課題を抱えているところは他にもたくさんあると、他の小学校、中学校にもあると思います。つまり、この一年間は3校の取組がバラバラであったかと思いますので、共通の課題についてこのように取り組んでいったら良くなるのではなかろうかと見通しを立てて、それを是非よその学校へも共通課題については広げていただくというようなことはできないだろうかと。研修みたいなことを使って、校長研修、担当教員研修、いろいろあるかと思いますけれども、よそへ広げるというところの取組はいかがでしょうかという質問でございます。以上です。

指導第一課長

 1点目の「協同的な学び」については、祇園東中学校が当初、少し前になりますけれども、生徒指導で大変な課題を抱えていた頃の校長先生が「協同的な学び」を取り入れて、子どもたちにその学習課題を自分のものとして捉えさせて、子どもたちの話合い、そこを基に授業を改善していったことで、激変と言いますか、大きな成果を得ました。それを地域の方々が非常に覚えていらっしゃって、地域の方々の声の中からもこの「協同的な学び」の良さを是非続けてほしいという声も数多く、現校長の方にも届いたと聞いております。こういった中で、改めて現在の校長先生もこれを続けていこうという思いをお持ちでした。その成果を上げ始めた頃、この中学校区内で小学校にも「協同的な学び」を取り入れるという動きがあって、授業の中に1回は何かを話し合う場面を取り入れようといった動きがあって、取り入れてはみたのですが、その「協同的な学び」の意義であるとか良さであるとかということを十分理解されてなかったところもあろうかと思うのですが、なかなか浸透しなかった。そこで、学校の中で子どもの実態を避けておいて、その「協同的な学び」を進めていくことがねらいと言いますか、目的になってしまったようなところもあったと聞いています。そこで、小学校では自分たちの、子どもたちの実態を踏まえて自分の学校が何をしていくかというところをもう一回明確にして進めていこうということになりました。ただ中学校に入ったら、その「協同的な学び」をするんだという共通認識はしていこうということで今はまとまっていると聞いています。
 3点目の発信については、前回も御意見として伺っているところなので、今回の三和中学校区の訪問を踏まえて、経年で見られるその御意見を頂いて、そこから発信する方法は何かないかということを探っていきたいと思っています。
 それから、2点目にありました施設面についてですが、状況については祇園東中学校だけでなく、原小学校や原南小学校の状況を全て聞き取って、動けるところから動いております。原小学校は耐震化の工事中で、げた箱の上の所にひびが多く入っていたところは、危険につながるだろうということですぐに工事を始めております。こういう形で、できるところから動き始めております。中学校の方もちょっと付け加えをさせていただきます。

指導第二課長

 はい。祇園東中学校の方について、経年劣化であるとか、あるいは地盤沈下による修繕が必要な所があるということで、その後、施設課の方と連携を取らせていただきまして、まず生徒の安全上に問題のあるものから随時施設課の方で取り組んでいただいているところでございます。引き続き方法につきましては、優先順位を付けて、修繕について取り組んでいくよう、施設課の方と連携をさせていただきたいと考えております。

溝部委員

 はい、ありがとうございます。

糸山教育長

 よろしいですか。

溝部委員

 はい。結構です。

糸山教育長

 結局、二つ目の倉庫は直ったの?

指導第二課長

 倉庫についてはすぐに。

糸山教育長

 直ったということね。

指導第二課長

 はい。

糸山教育長

 すぐに直ったのね。

指導第二課長

 はい。

栗栖委員

 この学校経営支援システムの良いところは、実施後3年間の継続支援だと思います。3年間ということは、1年目は課題があり、その課題を把握していって、いろんな目でいろんな立場の人がそこを見ていって、いろんな意見を言っていく。そして整理をしていく。2年目でいろんな重点取組をして改善していく。もちろんそれぞれのステージが全部重要なんですけれども、やはりポイントは最終年度の3年目。先ほど三和中学校区への視察という話もあったので、ちょっとそれは期待しているのですけれども。本システムは3年で終了するわけですから、やはり3年目には今までやってきたことの定着化を図っていく必要があると思います。したがって、例えば校長先生が異動になったり、担当者がいなくなったときでも、3年目のところできちっとこれまでの課題に対しての対応策をシステム化すると言いますか、定着化させていき、4年目以降もスムーズに運営できることが大切だと思います。3年目が非常に重要になると思いますので、その3年目の対応を、特に三和中学校区であれば、一昨年行かせてもらったのですが、その後どうなっているのかというのを、きちっと検証をしていただいて、仕上げをしていただきたい。この祇園東中学校区についても同様だと思います。三和中学校は知り合いに保護者がいるので、私もちょっと気になって、特に年度が替わった時に、「どのようですか」ということをよく聞くのですが、今のところは、その保護者情報によると落ち着いているということなので、安心しています。

指導第一課長

 ありがとうございます。
 このシステムでありがたいところは、教育委員の皆様方と学校の情報を共有し同じ目線で見ているので、話がどこについておっしゃっているのかよくこちらも分かるところです。成果をお見せできるように引き続きやっていきたいと思います。

栗栖委員

 更にまたもう一歩進化させようと思えば、先ほど溝部委員が言われたように、やはりそれをその学校だけにとどめることなく、課題が似ているところがあれば、同じやり方とはいかないと思いますが、このシステムでの対応策を推進していけば、その学校のレベルアップにつながっていくと思います。特に3年目の取組が大事だと思います。

指導第一課長

 ありがとうございます。

井内委員

 授業づくりについてはもう既にいろんな意見が出たので、ちょっと生徒指導のことに関して。
 これはピックアップして書かれているから、全部だとは思いませんけれども、おそらく各学校にはですね、学校運営協議会という地域の方が入られた組織がありますよね。祇園東中学校を中心としたこの学校区でやるのであれば、小学校も含めて中学校のその学校運営協議会で地域の方も入っておられるのをオーバーラップしているだろうと思うんですよ。だからそういう方々が一堂に集まって、例えば、地域と共同して何ができるかとか、地域が生徒・児童のためにどういうようなアクションをしたらよいかみたいなことを、一緒に考える機会っていうのは無いのかなあと。授業づくりの方では校長会などを十分生かされていると思いますが、生徒指導の面では、在る組織をうまく融合させるっていうのがちょっとこの中に見えなかったので、その点はいかがかなというのを質問させていただきました。

指導第一課長

 学校運営協議会というのは、現在では学校協力者会議という形で行っています。

井内委員

 ああ、そう、学校協力者会議。ごめんなさい。

指導第一課長

 安佐南区の中でも小学校の敷地の中に公立の幼稚園があるところについては、小学校と中学校と同じメンバーで協力者会議を開催するというような工夫をしているところもございますが、この祇園東中学校区についてはそこまでの組織はできておりません。今後そういったところが、地域の方々が、ネットワークをより強くする意味でも、そういった取組ができるかどうか探っていきたいと思います。

井内委員

 是非、有効な組織になればと思います。よろしくお願いします。

藤本委員

 1点。祇園東中学校の、「教育の絆」プロジェクトの指定をされるということなのですが、その中学校を拝見して私が思ったのが、校長先生の話を伺って、保護者の方への対応にかなり労力をかけておられるのかなというような印象を私は持ちました。それについての、その対応としての「教育の絆」の指定なのかなと少し思ったのですけれども、これについてはコーディネーターの方の存在っていうのが非常に大きく、成功か否かがその方の力量にかかっている部分もあるのですが、この学校についてはそういった適任者の方、コーディネーターの方はいらっしゃるということになるんですか。

指導第二課長

 「教育の絆」プロジェクトについては、現在、各指定校の方に指導主事が訪問して現地聞き取り調査を行っていますけれども、祇園東中学校については、適任者が見つかりまして、現在、既に取組の方がスタートしていると聞いています。新しい、この4月に着任した校長もですね、非常に信頼をしている方だと聞いておりますので、今後、引き続きその状況については見守っていきたいと思っております。

藤本委員

 そうですね、こういった取組がやはり学校と地域の連携ということで。学校の校長先生をトップとした教員だけの取組にはやはり限界もあるし、負担もかなり大きくなるので、そういった連携の取組を是非促進してうまく回るようにお手伝いをしていただければと思います。

糸山教育長

 ただ今頂いた意見についてですね、これもまた十分踏まえながら今後進めてまいりたいと思いますけど、井内委員がおっしゃったイメージというか、協力者会議で地元の方には小・中で同じ方がいるというような中で、生徒指導に関して、例えばそういう中学校区での一堂のというような、そういうイメージですか。

井内委員

 大きな枠の組織があれば、非常に動きやすいんじゃないかなとは思うんですね。今まで学校単位で協力者会議をやってきたのが、本当の意味で地域単位で、中学生も小学生も一緒に見ていけるというような体制ができるんじゃないかなというのをちょっと考えたものですから。

糸山教育長

 学校経営支援システムの枠より、もうちょっと広い。ちょっとこれは教育委員会事務局の方でまた御意見を踏まえて検討をします。

栗栖委員

 もう1点いいですか。先日、広島市教育大綱で「チーム学校」というのを掲げました。「チーム学校」を大綱で掲げてから今回初めてこの学校経営支援システムに取り組むのですが、「チーム学校」を掲げたことで、学校経営支援システムに取り組むのに予算措置等で、さらに充実させることができるといいですね。

指導第一課長

 ただ、地域の方々が学校の教育活動を充実していくに当たってですね、組織的に動いていただけるという意味では、「ひろしま型チーム学校」と言ってもいいかと思います。

栗栖委員

 せっかく大綱で「チーム学校」ということを重点取組として掲げているわけですから、何かリンクできるものがあればリンクさせて、予算措置等、有効に活用できるといいと感じました。

指導担当部長

 広島市教育大綱は、「ひろしま型チーム学校」というふうに、地域人材も含めて教職員体制とかスクールカウンセラー、専門家も含めたものになっています。二つ考える視点があると思うのですが、一つは教職員とスクールカウンセラーとかソーシャルワーカーの専門家をどう組織するかですね。支援対象になっている中学校区、小・中学校の教育を充実しようとすると、どういった専門家が必要かというのを我々が認識して、そこへ支援してくっていうのが一つとですね。井内委員がおっしゃった協力者会議の合同開催というのはですね、要は、保護者・地域と小・中学校9年間で育てたい姿を共有して、それぞれの発達段階に応じて家庭と地域と学校とが一緒に、例えば挨拶なら挨拶一つでもいいと思うんですが、一緒にやっていきましょうっていうことを共有するという場で、非常にやはり有効だと思いますし、これをもうちょっとふかんしてみると、今、国が進めているコミュニティスクールというのがあるんですけれども、これを協力者会議とどういうふうに整合を付けていくかっていうのが、これからの検討課題になっておりますし、そういったその二つの視点から「チーム」ということを考えていく必要があると思うのです。ありがとうございました。

糸山教育長

 その他、よろしいでしょうか。はい、それでは本件は以上で終了といたします。
 次に、議題2です。議案第27号「平成30年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について」を議題といたします。
 本件は審議案件です。内容につきまして、指導第一課長及び特別支援教育課長から説明を受けます。説明をお願いします。

指導第一課長

 続いてお願いいたします。7ページになります。議題2の御審議をお願いいたします。
 御審議を頂く前に、教科書採択の仕組みについて、これまでも行っておりますが、御説明を申し上げます。
 9ページを御覧ください。資料1でございます。こちらの資料は文部科学省が示しました義務教育諸学校用教科書の採択の仕組みとある資料ですが、これを基に説明をさせていただきます。
 採択に当たりましては、まず、図の上の丸1書目の届出とありますが、発行者、教科書を発行する者は次年度に発行しようとする検定を経た教科書の使用学年、書名、著作者名等から成る書目を文部科学大臣に届出を行います。文部科学大臣はこの届出にあった書目を一覧表にまとめて教科書目録を作成し、丸2の目録の送付とありますように、都道府県教育委員会を通じて市町村教育委員会に送付いたします。教科書はこの目録に搭載されていなければ採択の対象とはなりません。次に、発行者は採択の参考に供するため、丸3の見本の送付とありますように、発行する教科書の見本を都道府県教育委員会及び都道府県教育委員会から市町村教育委員会等へ見本を送付いたします。見本の送付を受けた都道府県教育委員会は、公正かつ適正な採択確保のため、図の丸4の左にあります教科用図書選定審議会を設置し、あらかじめ意見を聞くことが法律によって定められておりまして、丸4のように教科書選定について諮問し、教科用図書選定審議会は県教育委員会に答申をしてまいります。その答申を踏まえ、選定資料を作成するなど、丸5にありますように、採択権者である市町村の教育委員会に対して指導・助言・援助をすることになっております。市町村の教育委員会は県教育委員会の指導・助言・援助を踏まえ、選定委員会を設け、採択を行うことになります。なお、本市では選定委員会を「採択審議会」という組織で行っております。なお、右の方に採択地区協議会というのがありますが、これは複数の市町村を含む採択地区の協議会のことで、本市では設置しておりません。
 それでは本市の教科用図書の採択の手順について説明をしてまいります。
 10ページの資料2-1を御覧ください。
 一番上の枠組み、広島市教育委員会。こちらの枠の中に示しておりますように、教育委員会では、採択の基本方針、諮問事項、採択審議会委員について御審議の上、決定をしていただき、丸1にありますように校長及び教員、児童生徒の保護者代表、学識経験者で構成される採択審議会の委員を委嘱又は任命するとともに、丸2にありますように採択審議会に教科書採択について諮問をしていきます。その後、中段の枠の中を御覧ください。下の段の最初の丸(〇)に示しておりますが、採択審議会において教育委員会の諮問に基づいて教科書を調査する観点を定め、丸3にありますように校長及び教員の中から教育長が任命した調査員に、丸4のとおり教科書の調査を依頼してまいります。調査員は採択審議会の示した観点に沿って全ての教科書について調査研究し、丸5にありますように採択審議会に報告をしていきます。採択審議会では中段の枠の下の段、二つ目、この丸(〇)にありますように調査員の報告を基に審議し、丸6に示しておりますように、全ての教科書について教育委員会に答申することになっています。なお、丸7のとおり採択の基本方針の通知を受けた中等教育学校の前期課程の場合は、校長が選定委員会を設置し、選定した教科用図書を丸8のとおり教育委員会に申請します。これは本年には当たりません。
 本年度の広島市立義務教育諸学校用教科用図書の採択につきましても、これまで説明をしましたとおり、この手順に従って採択事務を進行していくことになります。その後、先ほど御説明いたしました採択の基本方針、諮問事項の決定と採択審議会委員の委嘱及び任命、この3点について、また8月には、教育委員会議において、教科用図書の採択、この1点について御審議を頂きます。
 続きまして、11ページの資料2-2を御覧ください。こちらは小・中学校特別支援学級及び特別支援学校(小学部・中学部)における学校教育法附則第9条の規定による教科用図書の採択の手順についてでございます。これらの教科用図書につきましては、先ほどの中等教育学校の前期課程と同様となっておりまして、教育委員会の示す採択の基本方針及び教育長の示す採択の手順に従って各学校が校内に選定委員会を設置し、調査員の調査研究を基に選定した教科用図書を教育委員会に申請します。この申請に基づいて、8月の教育委員会議において採択を審議していただくことになります。
 次に、12ページの資料3を御覧ください。本市におきましては広島市教科用図書採択審議会規則を平成25年の3月26日に定め、第2条にありますように、採択審議会は、教育委員会の諮問に応じ、市立の小学校及び中学校において使用する教科用図書の採択に関する事項について審議するものとしています。審議会委員の委嘱及び任命につきましては、後の議題でまた説明をさせていただきます。
 次に、14ページの資料4を御覧ください。本年小学校の教科書採択で行っていきます「特別の教科 道徳」、こちらの採択について概要を説明していきます。2の採択のスケジュールの表と併せて御覧いただければと思います。
 義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令の第15条第1項により、教科書は4年間同一の教科用図書を採択します。ただし、その間に学習指導要領の改訂がある場合はその限りではありません。平成27年3月ですが学習指導要領の一部改正により「特別の教科 道徳」が設置されることになりまして、平成30年度から全面実施となります。これに伴って平成28年度、昨年度文部科学省の検定を経た「特別の教科 道徳」の教科用図書について採択を本年度実施しなければなりません。その他の教科についてはスケジュール表の使用期間、こちらに矢印で示していますように、平成27年度から平成30年度まで使用することになっておりますので、平成31年度に使用する教科用図書については平成30年度、つまり来年度採択を行う必要があります。以上、採択の仕組みについて説明をさせていただきました。
 それでは今一度8ページにお返りください。議題2について御審議をお願いいたします。
 平成30年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針として、3点を定めています。1点目は、教育基本法や学校教育法の改正で明確にされた教育の理念や目標及び学習指導要領に示された「特別の教科 道徳」の目標や内容、本市が定めた教育課程編成基準等にのっとり、児童生徒に最も適切な教科用図書を採択するということです。2点目は適正かつ公正な採択を行うということです。3点目は採択に係る情報を公開するなど、開かれた採択を推進するということです。
 以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それではただ今の説明について、御意見、御質問ありましたらお願いいたします。

鈴木委員

 採択の基本にありますように、指導要領等に示されているということと、本市が定めた教育課程編成基準というのがあるということ、これは一つ重要なことだと思いますし、適切だということももちろん分かっているんですけれども、その後にあります(1)と(2)で示されている丸1から丸5がありますよね、基礎・基本の定着等についての、これは今までも同じであったのかどうかを確認したいです。

指導第一課長

 前年度、昨年度の形を踏襲しております。これは県の方から採択の基本方針が示されまして、県の方針に倣って本市が指導・助言を受けた形で方針を作成したという流れでございます。

鈴木委員

 採択の基本については同じで、本市が定めた教育課程編成基準等というのが、独特なと言いますか、本市で私たちが考えなくてはならないことと理解してよろしいでしょうか。

指導第一課長

 はい。

鈴木委員

 ありがとうございました。

溝部委員

 私も確認です。今の質問と少し重なりますけれども、昨年度やりました他の教科に関する教科書採択の基本方針と道徳であるということが違うだけで、後は全く一緒と捉えてよろしいでしょうか。

指導第一課長

 はい。

溝部委員

 それでいいんですね。はい、分かりました。

糸山教育長

 その他はいかがでしょう。質問等はよろしいですか。
 それでは、議案第27号「平成30年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について」、原案どおり可決することで、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 それでは、次に、議題3の議案第28号「平成30年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)・広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針について」を議題といたします。
 本件も審議案件でございます。内容につきまして、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 「平成30年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)・広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針について」御審議をお願いいたします。
 資料15ページをお開きください。平成30年度の教科用図書につきましては、広島みらい創生高等学校が平成30年4月1日に開校することに伴いまして、昨年度と変わって広島みらい創生高等学校用の教科用図書採択の基本方針が加わった形となっております。以前、学校の特色について御説明をさせていただいたところでございますけれども、広島みらい創生高等学校につきましては、他の市立高校と異なっておりまして、定時制、通信制という、二つの課程を有していること、また生徒はそれぞれの課程の教育課程を履修することができるということ、また定時制、通信制の生徒が合同で授業を行うことも可能であることなど、この学校独自の特色がございます。さらには、広島県、広島市が共同で整備をする学校であるいうことから、基本方針につきましては他の市立高等学校、中等教育学校(後期課程)また特別支援学校(高等部)と分けて定めさせていただいております。
 それでは、まず基本方針の説明の前に手順について御説明をさせていただきます。資料18ページを御覧ください。
 義務教育課程と異なっている点についてでございますが、義務教育の方は、先ほど指導第一課長から説明いたしましたように、教科用図書採択審議会を教育委員会の中に設けるということになっておりますが、高等学校の場合は、それぞれの学校の学科等で特色が異なりますので、教育委員会で一律に審議会を設けるのではなく、各学校に教科用図書選定委員会を設置し、教科用図書の調査研究を行い、教育委員会の方へ申請を行うということになっております。
 この図で申し上げますと、広島市教育委員会の下、左側に教育委員会とありますが、これが本日御審議いただく採択の基本方針の決定でございます。これを踏まえて、教育委員会の方から学校長に対しまして、基本方針等の説明を行い、学校長は学校の中に各学校教科用図書選定委員会を設置いたします。括弧にございますように選定委員会の中には、校長以下、ここに記してあるそれぞれの立場の者が委員に任命をされております。なお、それぞれの委員につきましては、教科書会社等との関係を有してないなど、学校の方が責任を持って確認をし、委員を任命しているところでございます。選定委員会におきまして、生徒の実態や学校の状況を踏まえ、観点や視点を定めまして調査員に依頼し、調査員はそれに基づいた調査研究を行い、選定委員会に報告をすることとなります。選定委員会で決定いたしました報告内容を校長に答申し、その答申内容が教育委員会に申請されるというような手順となっております。高等学校用教科書の採択につきましては、8月の下旬を予定しております。
 それでは実際の基本方針について御覧ください。資料16ページでございます。義務教育同様、基本方針については三つの柱で構成をしております。
 まず、1、採択の基本につきましては、教育基本法や学校教育法の改正で明確に示された教育の理念や目標及び学習指導要領に示された各教科の目標や内容、本市が定めた教育課程編成基準等にのっとり、生徒に最も適切な教科用図書を採択する。その際、各学校が専門的な調査研究に基づき選定・申請した教科用図書について、各学校の教育課程に照らして検討し、適正と認めたものを採択するとしております。
 2、適正かつ公正な採択の確保についてでございますが、採択権者の権限と責任において、適正かつ公正な採択を行うとしております。
 3、開かれた採択の推進につきましては、採択に係る情報を公開するなど、開かれた採択を推進するとしております。
 16ページにつきましては、昨年度と変更はございません。
 次に17ページを御覧ください。これは新たに本年度策定をいたします広島市立広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針でございます。左側16ページとの違いについて御説明をいたします。1の採択の基本の2行目の後ろのほうでございますが、「従来の定時制・通信制課程の枠組みにとらわれないフレキシブル課程としての特色を踏まえ」としておりますが、ここが左側の16ページと異なっている点でございます。その他の点につきましては、同様となっております。以上でございます。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御意見、御質問等ありましたらお願いいたします。

鈴木委員

 今言われた、「従来の定時制・通信制課程の枠組みにとらわれないフレキシブル課程」と呼ぶわけですよね、課程をフレキシブル課程として。で、その特色を踏まえということについて、共通に私たちが考えておかなければならないことがあれば教えていただきたい。対応であるとかですね。フレキシブルに対応しているというところをどういうふうに共通理解するのが良いかなと思いまして。もしありましたらお教えください。

指導第二課長

 フレキシブル課程というのは、先ほども申し上げましたように、定時制・通信制の生徒が相互に履修できるという課程でございます。そうした中で、同じ授業、同じ教科、科目の授業を定時制で学ぶ生徒、通信制で学ぶ生徒が混在する状況になります。さらに、通信制の生徒がスクーリングという形で学校に登校して学ぶ時間を持ちますけれども、そのスクーリングをする授業を定時制の生徒と一緒に合同で行うということも一つの特色として打ち出しております。こうしたことから、教科書を採択する際に定時制、いわゆる学校で学ぶ生徒と家庭で自学自習で学ぶ生徒、その両方の生徒が共通して使う教科書であるという視点の下に採択をする必要があるというふうに考えております。そこが大きな違いの一つだと思います。

鈴木委員

 分かりました。ありがとうございました。

教育長

 はい、溝部委員。

溝部委員

 17ページの広島みらい創生高等学校の採択の基本の上から5行目にありますが、これも他の公立の学校と同じように「学校が専門的な調査研究に基づき」ということですが、その次のページの18ページを見ますと、各学校の選定委員会に校長、教頭、教諭、保護者が入ったりしているんですけれども、現在は、広島みらい創生高等学校にはまだ保護者がいないのではないかというふうに捉えております。準備委員会の段階でしょうか、というふうに捉えているので、つまり質問は、選定委員会のメンバーはどのように構成されるのでしょうかということでございます。

指導第二課長

 委員の御指摘のように、広島みらい創生高等学校におきましては、まだ生徒がおりませんので、保護者代表もございません。ここについては空欄になろうかと思いますけれども、他の、例えば主幹教諭についても、実は広島みらい創生高等学校にはおりません。ですから、校長、教頭、事務長、教務主任それから学校協力者会議の委員、これは校長が指名するということになります。まだ学校協力者会議もございませんので、校長の指名という形で考えております。今、校長の方と話をしておりますのは、学識経験者と学校協力者会議の委員、これは同一の方でお願いできないかということを考えているようでございます。以上です。

溝部委員

 その選定委員会の選び方というのは、もう学校の方にお任せしているのでそれで良いということですね、法的には。

指導第二課長

 はい。

溝部委員

 分かりました。

栗栖委員

 この広島みらい創生高等学校は、まだ生徒がいない。いないのに先に教科書を選ぶということになるんですよね。高校の教科書採択は1年ごとだったですよね。だから1年目はある程度こんな生徒が来るだろうということを想定して当然選んでいくけれども、2年目以降は、生徒の実態に合わせてフレキシブルにその実情に応じて教科書が変わってくるということになるんですかね。

指導第二課長

 現在、大手町商業の校舎の中に広島みらい創生高等学校が入っております。そういったことから、本年度採択する教科書については、生徒の実態等、大手町商業の生徒を参考にしながら、また県から配置されている教員は、通信制高校を経験している教員ですので、そうした教員のこれまでの経験も踏まえながら採択をすることとしております。しかしながら、生徒の実態というのは、毎年変わってまいりますので、委員の御指摘のように、来年度以降そういうような状況を踏まえて、また新たな採択をさせていただきたいと思います。

栗栖委員

 それがまさにフレキシブルですね。方針とすればこれで良いと思います。

藤本委員

 先ほどの広島みらい創生高等学校の件ですが、教育委員会から先行都市ということで札幌大通高等学校であるとか、福岡の高校にも視察に行っておられますけれども、そういったところの教科書の選定も含めてですね、運営に関しての、今後もそういった情報交換であるとか、助言を受けたりとか、そういった関係性というか、それは予定しておられるのですか。

指導第二課長

 昨年度、一昨年度と広島市の職員を札幌市の大通高等学校に派遣をしていただきました。まず、1年目に行った教員につきましては、現在、指導第二課の職員として、指導主事として現在勤務をしております。昨年度派遣していただきました教員につきましては、本年度広島みらい創生高等学校の教諭として着任をしております。こうしたことから、これまでの研修内容について各学校の方で生かしていくとともに、今後ともですね、札幌市またその他の都市の定時制・通信制高等学校等の状況、いろいろ連携を図りながらですね、生かしていきたいというふうに考えております。

藤本委員

 そうですね、やはり広島の実情も踏まえてということにはなると思うんですけれども、先行都市のそういった人間関係というか、そういった情報網も生かしながら、うまくやっていただきたいなというふうに思います。

糸山教育長

 その他はいかかでしょうか。よろしいですか。
 それではお諮りをいたします。議案第28号「平成30年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)・広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針について」、原案どおり可決することで、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題4です。議案第29号「広島市教科用図書採択審議会への諮問について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第一課長から説明をお願いします。

指導第一課長

 19ページを御覧ください。議題4、次のように諮問したいと考えておりますので、御審議をお願いいたします。
 それでは20ページを御覧ください。平成30年度から使用する「特別の教科 道徳」の広島市立小学校用教科用図書の採択について、広島市教科用図書採択審議会規則第2条の規定に基づき、採択審議会の会長宛てに別紙の諮問理由を付して諮問することとしたいと考えております。
 21ページを御覧ください。諮問理由については、本市小学校において、平成30年度から使用する「特別の教科 道徳」の教科用図書の採択は、先ほど説明いたしました「平成30年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針」に基づいて行うことにしております。そのため、広島市教科用図書採択審議会規則にのっとって、広島市立の小学校において使用する教科用図書の採択について審議をしていただきたいことから諮問をするものでございます。御審議の方をよろしくお願いします。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問がありましたらお願いいたします。
 よろしいですか。それではお諮りをいたします。議案第29号「広島市教科用図書採択審議会への諮問について」、原案どおり可決することで、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。

 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で、議題は全て終了いたしました。
 これをもって、平成29年第7回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号 件名 議決結果
27 平成30年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について 原案可決
28 平成30年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)・広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針について 原案可決
29 広島市教科用図書採択審議会への諮問について 原案可決
30 広島市教科用図書採択審議会委員の委嘱及び任命について 原案可決

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