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平成28年第1回教育委員会議(1月定例会)会議録

平成28年第1回広島市教育委員会議会議録

 平成28年1月27日(水曜日)、平成28年第1回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後3時15分

2 出席委員

  • 委員(委員長) 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員(教育長) 尾形 完治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 塩山 慎二
  • 青少年育成部長 熊田 一雄
  • 学校教育部長 隅田 一成
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 総務課長 橋場 忠陽
  • 教育企画課長 西原 寛行
  • 施設課長 槙野 亨
  • 施設課計画担当課長 竹田 幸生
  • 育成課長 蓼原 清道
  • 育成課非行防止・自立支援担当課長 高山 茂己
  • 放課後対策課長 金森 禎士
  • 教職員課長 梶田 英之
  • 学事課長 植永 勝成
  • 健康教育課長 長谷 冨美
  • 健康教育課学校安全対策担当課長 寺本 達志
  • 指導第一課長 島筒 篤
  • 指導第二課長 野間 泰臣
  • 指導第二課全国高校総体担当課長 池脇 雅彦
  • 特別支援教育課長 児玉 安司
  • 生徒指導課長 開 英治
  • 教育センター次長 住吉 磨
  • 生涯学習課長 林 達雄 
  • 文化振興課文化財担当課長 江崎 一博

4 傍聴者等

 1名

5 議事日程

  • 議題1 「広島市子どもの読書活動推進計画(第三次)」(素案)について(報告)
  • 議題2 平成28年広島市成人祭の開催結果について(報告)
  • 議題3 平成27年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について(報告)
  • 議題4 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(議案)【非公開】
  • 議題5 訴訟について(報告)【非公開】

6 議事の大要

井内委員長

 ただ今から、教育委員会議定例会を開催します。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 本日の議事録署名者は、溝部委員と栗栖委員にお願いします。
 それでは、議事に移ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題4及び議題5につきましては、改正前の広島市教育委員会会議規則第7条第1項第7号及び第8号の規定に該当することから、審議を非公開としたいと思いますが、御異議ありませんか。
 (異議なし)
 それでは異議なしと認め、議題4及び議題5については、非公開と決定しました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1の「『広島市子どもの読書活動推進計画(第三次)』(素案)について」を議題といたします。本件は報告案件でございます。内容につきまして、生涯学習課長から説明を受けます。どうぞよろしくお願いします。

生涯学習課長

 それでは、議題1の「『広島市子どもの読書活動推進計画(第三次)』(素案)について」、説明いたします。
 この計画の素案につきましては、先月、教育委員の皆様に事前に説明させていただいた後、広島市立図書館協議会、それから広島市社会教育委員会議において説明しまして、更に市議会の総務委員会に報告いたしました。改めて、計画概要について御報告いたします。
 資料の3ページでございます。「1 計画策定の背景」の「(1) 経緯」でございます。平成23年度に策定をいたしました「広島市子どもの読書活動推進計画(第二次)」の計画期間が本年度末をもって満了いたしますことから、第二次計画の成果と課題を検証するとともに、子どもを取り巻く環境の変化を踏まえ、今後の子どもの読書活動を総合的・計画的に推進するため、第三次計画を策定するものでございます。
 次に、「(2) 子どもの読書の現状」でございます。文部科学省実施の「全国学力・学習状況調査」によりますと、家庭では、勉強以外にテレビ視聴やゲームなどに時間を多く使ったり、学校段階が進むにつれて、携帯電話やスマートフォンを使ってメールやインターネットをする時間が増えたりする一方で、読書時間が短くなっており、読書習慣が十分に形成されていない状況にございます。
 次に、「2 第二次計画の成果と課題」についてでございます。
 まず、「(1) 目標の達成状況」についてです。目標といたしまして、年12冊、これは1か月に1冊でございますけれども、この年12冊以上の本を読む子どもの割合を伸ばすことを掲げまして、図書館、学校等において計画に沿って重点施策や取組を推進しましたけれども、第二次計画策定時に対し、子どもの読書の状況は大きな改善が見られず、目標の達成には至っておりません。
 資料の右側でございます。「(2) 重点施策の達成状況」でございます。重点施策といたしまして、図書館等におきましては「発達段階に応じた読書活動のための情報提供の充実」など3つの施策、また、学校におきましては「読書活動の全体計画・年間指導計画の見直し」など3つの施策、これらを合わせまして6つの施策を掲げて、これらのうち5つの施策については目標を達成しております。
 次に、「(3) 第三次計画に向けた課題」についてでございます。第三次計画に向けた課題として、6点挙げております。1点目といたしまして、青少年の読書支援の充実を図る必要があります。2点目といたしまして、学齢期の子どもがいる家庭向けの情報提供の充実を図る必要があること、また、家庭と連携した読書活動を推進する必要があります。3点目といたしまして、障害の有無にかかわらず読書に親しみ楽しむことができる環境の整備を推進していく必要がございます。4点目といたしまして、学校では読書活動の全体計画・年間指導計画を毎年見直すほか、司書教諭や行政区ごとの拠点中学校に1名ずつ配置をしております学校図書館担当事務職員などによる体系的な読書活動の充実を図る必要がございます。5点目といたしまして、学校図書館担当事務職員の配置のあり方などについて検討を行い、学校図書館運営体制の充実を図る必要がございます。最後に、6点目といたしまして、図書館と学校の連携・協力を深めていく必要があると挙げています。これらの課題につきましては、次に御説明いたします第三次計画において、重点的に取り組む方針として、反映させることとしております。
 続いて4ページでございます。「3 第三次計画の概要」についてでございます。
 まず、「(1) 目的」ですけれども、第二次計画と同様に、子どもが本と出合い、読書の楽しさにふれながら、ことばの力や「教養・価値観・感性」などを身に付け、自ら考え、判断し、豊かに生きていくために、あらゆる機会とあらゆる場所において、子どもが自主的に読書活動を行うことができる環境の整備を推進することといたしております。
 「(2)計画の位置付け」でございますが、「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づく市町村子ども読書活動推進計画として、また、広島市教育振興基本計画の行動計画として位置付けております。
 「(3) 対象」でございます。概ね18歳以下の子どもとしております。
 「(4) 期間」は、平成28年度から平成32年度の5年間としております。
 「(5) 目標」についてでございます。
 まず、「ア 目標設定の考え方」ですけれども、第二次計画に引き続き、子どもの読書状況の改善を図ることを目標に掲げることといたしております。目標の指標としては、第二次計画において達成に至らなかった目標値を継続して掲げることに加え、「学校の授業時間以外に、普段1日当たりどれぐらいの時間、読書をしますか」という項目を用いて、新たに設定いたします。指標を追加する理由についてでございますけれども、先ほども御説明いたしましたように、家庭での読書の習慣化を促進し、普段から読書をする子どもの割合を伸ばすことを新たに指標として設定するものといたします。
 次に、「イ 目標」についてです。図書館、学校等で「本を読むきっかけの提供」や「本を読むことの習慣化」に取り組み、自主的に読書をする子どもを増やすといったことを目標に掲げております。指標につきましては、先ほど御説明いたしましたとおり、2つ設定します。1つ目は、1か月に1冊以上本を読む子どもの割合で、目標値は第二次計画と同じ数値としております。2つ目は、学校の授業時間以外に、普段(月から金曜日)、読書をする子どもの割合でございます。目標値は過去3年の平均伸び率を乗じて設定しております。
 次に、「(6) 内容」についてでございます。これにつきましては、次の5ページ、「広島市子どもの読書活動推進計画(第三次)」素案(概要)で説明いたしますので、こちらを御覧いただけますでしょうか。左半分に「計画の目的、基本方針と施策体系」について、そして、右半分に「目標設定と新規・重点取組」について、それぞれまとめております。
 資料の左側の左から2つ目、「施策の基本方針」を記載しておりますが、家庭、地域、学校等とそれぞれの役割を明確にして、効果的な取組を推進すること、更に関係機関が緊密に連携し、相互に協力を図りながら取組を推進していくことといたしまして、4つの基本方針を掲げております。基本方針ごとに取組を展開する場に分けて、「具体的方針」を掲げ、更に「取組方針」を掲げておりまして、第三次計画での新規の取組方針には丸印(○)を、重点取組方針には星印(★)を付けております。
 資料右側でございます。「1 目標」については、先ほど御説明したとおりでございます。
 「2 新規・重点取組」についてですけれども、第二次計画での課題などを踏まえまして、青少年の読書支援と学校図書館運営体制の充実という2つを掲げております。
 次に、「(2) 重点取組」でございますけれども、資料左側の「取組方針」の中で掲げております星印(★)を付けました7つの「重点取組方針」について、具体的な取組を表にまとめております。それぞれ最終年度である平成32年度の目標を設定しております。
 まず、地域におきましては、図書館での青少年向けの図書の展示会の実施、読書の意義や楽しさ等を保護者に伝えることを目的として養成したボランティアであります家庭読書アドバイザーの派遣、視覚障害などにより、普通の印刷物を読むことが困難な人のために作られておりますDAISY(デイジー)図書の整備に、それぞれ取り組みます。
 また、学校等におきましては、全小中高等学校における読書活動の全体計画・年間指導計画の見直し、本を読む力を育てる指導の充実、夜10時までには携帯電話等の電源を切ろうという「10(テン)オフ運動」と連携を図るなど、家庭と連携した読書活動の推進に、それぞれ取り組みます。
 さらに、関係機関の連携・協力といたしまして、図書館と学校・学校図書館等の連携・協力に取り組みます。
 それでは、恐れ入りますが、資料の4ページにお戻りください。
 「4 今後のスケジュール」についてでございます。2月に入りまして3週間、市民意見の募集を行いまして、意見などを整理・反映させた最終案を3月下旬の教育委員会議にお諮りして、この計画を決定する予定でございます。
 以上、素案の概要について御説明いたしましたが、本日は別冊といたしまして、素案の本文をお配りしておりますので、後ほど御参照いただければと思います。説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

井内委員長

 ありがとうございました。ただ今の御説明につきまして、何か質問等がございませんでしょうか。

鈴木委員

 読書活動の推進についてはすごく大事なことですので、是非、続けていただきたいと思うのですが、2点、質問があります。5ページの右側の「2 新規・重点取組」の例として、「朝の読書」活動支援図書セット貸出事業があると思うんですが、これは具体的にどのようなことをされているのかということと、小学校ではなく中学校でされるということについての理由についてを教えてください。

生涯学習課長

 今の図書館ではテーマを決めまして、学校の調べ学習に対する図書のセット貸出支援事業を行っているのですけれど、これを新たに中学校での「朝の読書」向け図書のセット貸出支援を行うことを考えております。
 今のセット貸出は小学校、中学校でやっているのですけれども、学齢期が上がるにつれて読書をしない傾向があるというのが、今回の文科省の調査結果で分かってまいりましたので、学齢期が上がった中学校でも少し力を入れていきたいという趣旨で、今回はこういった取組を新たに設けたということでございます。

鈴木委員

 具体的には、図書セットはどういうものですか。

生涯学習課長

 今やっている図書セットのテーマでいえば、例えば、広島の歴史であったりとか、自然科学であったりとか、そういったいろいろな分野ごとにいくつか共通するテーマを持った図書をセットとして作りまして、それを貸し出しているということです。

鈴木委員

 例えば、中学生がこういうことに関心があるとか、小学生がこういうことに関心があるみたいなことでも調べてもらえるんですか。

生涯学習課長

 そうですね。そういったことの専門家であります図書館の司書が考えた上で、テーマを設定して、図書を集めているといったことです。

鈴木委員

 中学校だったら、割と専門的な内容ですか。

生涯学習課長

 小学生向けよりは少し難しいといいますか、少し専門的内容になってくるかとは思います。

鈴木委員

 特に関心を持って、勉強にも生かしてもらったりということですね。

生涯学習課長

 特に、「朝の読書」に使えるような形で、また学校とも協力しながら図書セットを作っていくというつもりでおります。

溝部委員

 第二次計画の目標が、小学校4年生は9割方達成できているのは、素晴らしいと私は思うわけですけれども、目標値に向けて第三次計画をお願いしたいと思います。
 質問ですけれども、3点あります。まず1点目ですが、3ページの「(2)」の「達成状況」の中で、学校における重点施策が出ているのは数値が出ているので分かりやすいですけれども、図書館の方ですよね、市内にある図書館の利用状況が、今、年齢が上がるに従って、本離れが激しいというお話がありましたけれども、特に中学生、高校生辺りが、図書館をどのぐらい利用しているのか、また、どんな本を読んでいる傾向にあるのかみたいなことは、お調べになっておられますか。それが1点目です。
 2点目ですけれども、同じく3ページの「(3)」の「第三次計画に向けた課題」の中の3つ目、「障害を理由に」というところの文言ですけれども、工夫をする必要があるということですが、具体的に何か施策がありますかということが2点目です。
 3点目ですけれども、5ページの「2」の「(2) 重点取組」の中の地域の図書館の中に、家庭読書アドバイザーがあるのですけれども、15名だけなのか、これはどういう役割をどのようにしているのかという、少し具体の話が聞けたらと思います。

生涯学習課長

 まず、図書館の利用状況でございますけれども、年齢別とか、そういった形で集計をしていない関係で、こども図書館の利用者数で申し上げますと、平成26年度のこども図書館の入館者数が約19万4,000人でございます。この数値でございますけれども、前年の25年度が22万人で、その前の年の24年度が15万人ですので、20万人内外を達したり、達しなかったりという状況でございます。本の傾向については、もしかしたら、図書カードの貸出情報から具体的に拾えるのかもしれないですけれど、今は資料を持ち合わせていません。
 それから、障害をお持ちの方に向けた具体的な施策ですけれども、重点取組として第三次で計画しておりますのは、DAISY(デイジー)図書、これは視覚とかに障害をお持ちの方に対して、いわゆる、デジタル音声で読み聞かせたりとか、画像で表示したりすることによって、分かりやすく本の中身をお知らせするという図書ですけれども、こういったDAISY(デイジー)図書を充実するというのが一つです。それから、今もやっていることとしては、これは予約制ですけれども例えば、対面朗読といいまして、予約をしていただければ、読み聞かせをするといったことをやっております。その他にも大活字本の貸出、いわゆる視力の弱い方に対して、大きな活字で印字された大活字本を児童向けも含めて、全館で貸し出したりとか、あるいは図書の郵送貸出、身体障害者手帳をお持ちの方などに対しては、図書館に来られなくても1人10冊まで4週間ほど郵送の貸出、これは片道の郵送料も市から負担しておりますから、そういったことに取り組んでおります。その他にも、いわゆる、「ともはと号」という移動図書館車を広島市立特別支援学校に入れて、巡回させて、おはなし会を実施したりとか、そういったことを考えています。
 それから3点目の家庭読書アドバイザーの15名というところですが、これは研修を受けていただきまして、読み聞かせボランティアとはまた別に、小さなお子さんをお持ちの保護者の方に対して、読書の楽しさについていろいろ講義をしたりとか、読書の面白さ、楽しさを保護者の方に伝えたりとか、お薦めの本を紹介したりとか、そういった形で子どもさんが小さなころから親御さんも含めて読書の楽しさを伝えるために、いろいろななお話をしていただけるような、そういったボランティアの方を家庭読書アドバイザーとして、今、養成をさせていただいております。

溝部委員

 読書的な環境ということになると、学校が、まず第一に大きいのがあるのですけれども、やはり、家庭での読書、小さい時から家庭での読書習慣を付けることがとても大きいかと思います。そうすると、地域の図書館の役割は大変大きいかと思うのですけれども。家庭読書アドバイザーだとか、それから今の障害を持った方のDAISY(デイジー)図書のことなども、本当にどういうものが欲しいのかというニーズを調べていただいて、そして、今あるものをしっかり広報活動をしていただいて、利用するときにはこういうメリットがあるとか、こういう良いところがあるみたいなことを、相手のところまできちっと届くようにしていただけたらありがたいと思います。

井内委員長

 私も見せてもらって、家庭での読書習慣を付けることはすごく大事だと思うのですが、確かに、家庭の環境は、そう簡単にボランティアの方やアドバイザーが世話をしたってそう変わらない。家庭におられる親御さんを中心に、もう少し自らの読書態度を変えない限り、子どもにそれを勧めるというのは難しいのではないかと思います。一番難しい課題が、一番大きな課題ではないかと思います。学校で、あるいは地域でというのは、それなりに工夫すればできるような気がするんですが、家庭でのことはそこまで踏み込んでやるのは難しいけれど、自分の体験も含めて考えると、実はここで習慣が付きそうな気がします。だから、15名のボランティアの方というよりは、もう少し何か違った家庭の中に読書習慣を植え付けようみたいなこと、運動みたいなものができないかというのが感想を持ちました。

生涯学習課長

 本日、別冊で本章をお配りしていると思うのですけれど、その9ページに、今の第二次計画の成果と課題を説明させていただいている中で、成果として絵本の読み聞かせや発達段階別図書リストの作成・配布等により、家庭における子どもの読書活動の大切さに対する保護者の理解の促進というのがあるのですけれど、その中ほどに表をお示ししていると思います。これは、今やっている常設オープンスペースでの読み聞かせですが、これは平成26年度の実績で言いますと1,107回、参加人数でいいますと3万1,605人が、こういった行事に参加していただいています。
 それから、その下の4か月健康相談における読み聞かせは、全部で311回ですけれど、これは4か月健康相談を広島市が実施の中の全てで、この読み聞かせをやっております。ですから、計画が始まった22年度当時と比べていただくと分かると思うのですけれど、かなり取組の回数ですとか、参加人数も増えておりますし、こういった取組がなかなかすぐに成果を上げるというのは難しいですけれども、継続して、当然、第三次でもこれをやるつもりでおりますので、こうった取組も併せて進めていくことで、少しずつかもしれませんが、成果を出していきたいと考えております。

井内委員長

 ここにも書いてありましたけれど、読み聞かせというのはなんとなく幼児に対して、絵本になじませるというところが多いのでしょうが、自立して自分で読みたい本を読んでいく習慣を付けてやらないといけないと思います。親御さんは育児のことは熱心だと思うので、この育児教室に参加されるのでしょうが、読書習慣を、その後はもう学校に任せるからみたいな感じで、割とお任せ的な態度が多いのではないかという気がします。地道な努力というか、活動の成果が上がっていることがよく分かりましたので、是非、今後も続けていただきたいと思います。

藤本委員

 今、委員長がおっしゃったとおりで、読み聞かせてもらうことは、子どもは大変好むのですけれども、自ら手に取って本を読む習慣をどう身に付けるかというところが結構難しいのではないかと思います。皆さんがおっしゃっているとおり、家庭でのそういった生活習慣というものが、非常に重要であって、保護者に対してのそういった環境作りというのが、とても重要だということを、非常によく理解していただく必要があると思います。
 図書館の方で作成されている発達段階に応じた読書活動のための情報提供のパンフレット、「どの本よもうかな」があると思いますが、これについては図書館での配布になるんですか。

生涯学習課長

 発達段階に応じて少し違うのですが、例えば、0歳児とかであれば、先ほどもございましたけれども、4か月児健康相談とか、保育園とか幼稚園とかを通じて全園児に配ったり、あるいは小学校であれば、小学校を通じて全児童・生徒に配っています。

藤本委員

 小学校までですか。

生涯学習課長

 すみません、中学校までです。

藤本委員

 中学校までは、全児童生徒に配っているということですね。やはり、どういった本を読ますと子どもの食い付きがいいのかというのは、なかなか家庭でも判断しにくいところがあるので、こういったものを充実して、情報提供していただけると非常に助かるのではないかと思います。
 それと、もう1点。図書館の蔵書についてお尋ねしたいのですけれども、計画案の11ページに蔵書の数があって、年度によって廃棄処分にしたり、新しいものを入れたりという中で、波があるのですけれど、1万冊以上増えている年もあれば、25年度から26年度は3,000冊しか増えていないというような集計があるのですけれど、これは、年間何冊程度購入できる予算を確保するというように、予算としては変わらないのですか。

生涯学習課長

 図書購入費の予算自体は、そんなに大きくは変わっていないかと思います。これは実は、図書館というのは指定管理制度を導入しておりますので、だいたい年間11億円ぐらいの図書館の全体の経費があるのですが、その中で図書館の運営に関する人件費ですとか、経費全部込みで回していく中で、年間の図書の購入費もその中に含まれています。これは図書館の指定管理期間は4年間でございますので、4年間で年平均11億円ぐらいを運営費として当てていくことで、図書購入費についてもそういった枠の中で運営していくということになります。そんなに大きな上下があるわけではございません。

藤本委員

 年度によって、大分数の増え方が違うので、どうしてなのかと思いました。分かりました。やはり、大人と一緒で、新刊児童書を読む率が高いのかと思います。読みたい本、人気がある本は予約待ちのような状況で、なかなかすぐ手に取って読めるような状況にないので、ニーズに対応した蔵書という部分も、一つ検討が必要なのかと思っています。ただ、最近、5冊から10冊に貸出できるようになって、非常に借りやすくなったと思います。

生涯学習課長

 ベストセラーをどれだけたくさん買うかは、いろいろ議論があるところでございますので、一番分かりやすい例で申し上げますと、昨年芥川賞を取った又吉さんの「火花」という本が数週間待ちという状況がある中で、それを10冊買えばいいのか、20冊買えばいいのかというのは、なかなか現場でも悩ましいところではあるのですが、いずれにしましても、利用者の方々の御意見もありますので、そういった意見も踏まえながら、なるべく、ニーズに沿ったような形で購入していきたいと思っています。

溝部委員

 蔵書も非常に大事だと思っているところですけれども、図書館も数々ありますし、学校もたくさんの学校があります。どんな工夫をして、どんな仕組みを作って、子どもたちに読書に親しむような環境作りをしているかというアイデアがさまざまあるのではないかと思います。そういうものを一度に集めて、誰でもそれが閲覧できて、関係者がそのアイデアを少しいただいて、もっと工夫してみようかとかいうことができるといいなと思います。全国的に見れば、とても特色のある図書館があって、司書の中に各専門分野の司書がいたりとかという話を聞いたりします。どこもやられていると思いますけれども、読み聞かせを実施したり、読書貯金とか、読書のポイントカードとか、ワークショップみたいなこととか、学校でも取り組んでいると思いますし、学校には図書委員会とか、図書クラブなんかがありますけれども、そこも取組によっては効果を上げていると思います。キッザニアとかありますけれども、そういう子どもたちが行きたくなるような工夫を、蔵書とともに、もう少し工夫されるといいかと思います。お願いしたいと思います。

栗栖委員

 二つございます。一つは、第二次計画が今年度で終わることで、この3ページにあります第三次計画に向けた課題を明確にされておられますので、この課題と今回の第三次計画での重点取組が、うまい具合にリンクするように、きちんとフォローしながら、この重点取組項目を具体的に決定していただきたいと思います。もう一点は、4ページにあります第三次計画の概要の目的のところですが、まさにここに書いてあるように、子どもが自主的に読書活動を行うというのが一番大切だと思います。今の状況でいくと、それを邪魔するというか、阻害するいろんなゲームなどが普及しておりますので、子どもが本を読みたいと、子ども自身が興味を持つことが一番大事だろうと思います。もちろん、先ほど、各委員の皆さんがおっしゃっておられたように、家庭でのことも、当然大事だと思うのですが、学校で実際に本と触れ合う時間ということになると、「朝の読書」活動も大きなチャンスだと思います。この「朝の読書」活動を有効活用していただいて、そこで読んだ本に対して興味を持てば、家でも本を読んでみようかとか、子どもたちが興味を持つようなきっかけになるのではないかと思います。特に、推進計画の素案の30ページのところにも、学校でも読書活動の全体計画とか、年間指導計画の見直し、また、「朝の読書」活動の取組の普及とかが項目として挙げられておりますので、こういったことの実効性が上がるような形で計画をしていただければいいと思います。是非、よろしくお願いします。

指導第一課長

 朝読については、各学校、小中学校の100%ということで、形の上では、どこの学校でもされているのですが、委員の御意見のとおり、今度は内容の工夫であるとか、家庭に向けての部分ということを考えながら、特に、小学校の低学年で読む習慣を付けていくということが大事だと思いますし、思考力、考える力、そういう力を付ける意味でも、小学校の低学年のところで読書活動の充実を図っていきたいと思っています。ここら辺りのことを学校の方でも浸透させていきたいと思います。

井内委員長

 児童館をこの前見にいったときも思ったのですが、子どもたちは意外と静かに本を読んでいる。漫画も読んでいまして、あれを読書というのか問題がありますけれど、やはり、児童館をもっと活用して、これから多くの子どもが行くのでしょうから、そこで読書習慣が付けられるということは、ここに書いてあるとは思います。家に帰ると、好きなことしかやらないから、ああやって皆で読んでいると、勢いで読まざるを得なくなるみたいな環境作りも大事だと思います。一つ思いつきですが、感じたことを言いました。
 それでは、よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
 次に、議題2に移ります。「平成28年広島市成人祭の開催結果について」を議題といたします。本件は報告案件でございます。内容につきまして、育成課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

育成課長

 育成課長でございます。よろしくお願いいたします。委員の皆様方には、1月11日の成人祭に際しまして、寒い中にも関わりませず、御臨席を賜りまして、どうもありがとうございました。
 資料6ページの議題2を御覧ください。成人祭につきましては、開催前に概要を御報告させていただいておりますので、本日は開催結果につきまして御報告させていただきます。「1 開催概要」でございます。日時、場所につきましては記載のとおりでございます。
 「(5) 対象」につきましては、昨年より200人減っておりますが、この5、6年、だいたい同じような対象者数ということで推移しております。
 「(7) 内容」の「ア アトラクション」につきましては、広島女学院大学のダンス部によるダンス、広島市立大学のアカペラ部による合唱がございました。「イ 成人式(式典)」でございますが、今年の国歌斉唱は、広島文化学園大学学芸学部の学生さんが担当してくださいました。「ウ その他」につきまして、同窓会コーナーは、例年どおり多くの新成人でにぎわいました。特に、全体としましては、トラブル等はございませんでした。模擬投票体験コーナーにつきましては、投票数は166人で、昨年よりも52人増えております。それから着付け直しコーナーにつきましては、利用者が60人で、昨年よりも11人増えております。はがきで感謝を伝えようコーナーにつきましては、はがきの使用枚数が240枚で、昨年より33枚増えています。はがきを書かれた新成人のアンケートでは、「自分から親に文章という形で感謝の気持ちを伝えることをしようとは思っていなかったので、よい機会だった。ありがとうございました。」というような、感謝や前向きに評価するコメント等が多かったと思います。
 「(8) 参加者数及びアンケート結果」でございますが、参加者数は7,600人で、昨年の7,800人と比べますと、200人の減少でございました。アンケートにつきましては、前回の教育委員会議で、溝部委員から「アンケート結果を聞かせてください」という御質問をいただいています。成人としての自覚を持てたと思う参加者の割合が82.6%で、昨年の80.6%より、少しですが増加しています。回収数は190名でございます。アンケートの用紙を記念品の袋に同封いたしますと、新成人の方はなかなか手に取って見ていただけない事情がございまして、成人式が終わった時点で、ボランティアの皆さんに協力いただきながら、出口の付近でアンケートの協力をその場でお願いをするというやり方しか方法がない状況の中で、運営ボランティアや井口中学校の生徒の皆さんが一生懸命取り組んで、聞き取りをしていただきました。その結果、昨年より82人、アンケートの回答数が増えております。自由記載欄の意見は、この次の振り返りのところで御紹介を少しさせていただきます。この7,600人の内訳でございますが、場内が約3,000人、場外が約4,600人でございます。対象となる全成人の約64.5%が出席したことになります。
 「2 平成28年成人祭の振り返り」でございます。(1)ですが、アトラクション、国歌斉唱、記念品のデザインに新成人と同年代の大学生の活躍の場を創出し、広島市ホームページや広報紙によりPRに努めたこと、また、当日晴天に恵まれたことにより、目標人数を上回ることができました。アンケートには「感動した」「素晴らしかった」などの声がございました。それと、前回の教育委員会議で、井内委員長から、QRコードによるホームページへのアクセス件数について御質問いただきましたが、システムの関係でQRコードによる件数というのは計測できませんでしたが、これに関連しまして、成人祭を紹介するホームページを3つ設けておりますが、「平成28年広島市成人祭を開催します」というページへのアクセスは、12月と1月の2か月で1万3,435件でございました。前年の同時期に比べまして、件数で5,203件、率にすると63%増加いたしました。また、これに付随しまして、「広島市成人祭(成人式)について知りたい」というホームページも作っておりますが、ここに12月と1月にアクセスされた方は前年の同時期が1,904件でございましたが、今年は1万1,981件、率でいうと5倍以上増加ということになっております。また、新たに実行委員会のホームページも作りまして、これのアクセス数は12月と1月で1,203件でございました。
 (2)ですが、式典の開始から終了まで厳粛な雰囲気で進行し、最後は全員一斉の盛大な三本締めでフィナーレを迎えることができました。会場全体の一体感が生まれたと思っております。アンケートにも、「とてもにぎやかで楽しく、それでいて成人と自覚できるような素晴らしいものだった」と評価する声が多くございました。
 (3)ですが、運営ボランティア11人、井口中学校生徒46人、広島市交換留学生4人、明るい選挙ユースボランティア8人を合わせ、総勢69人の運営ボランティアが参加し、ホール内での誘導や、車いす参加者のサポート、案内はがきと記念品との引き換え、また、模擬投票体験コーナー運営など、さまざまな場面で活躍してくださいました。障害のある新成人のアンケート回答には、「車いすでも参加しやすかった」「配慮していただきありがとう」など、ボランティアへの感謝の声がございました。
 成人祭の開催結果についての御説明は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。ただ今の説明につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。

栗栖委員

 感想ですが、私も当日参加させていただきました。お世話をされた方は、いろいろなところで案内されていたり、大変御努力いただいていると思います。まず、アトラクションは、本当に素晴らしかったと思います。また、テーマとか、新成人の宣誓文も、非常によく考えたもので、大変素晴らしいなと思いました。また、会場の周りではあまりそういう光景は見ないのですけれど、会場へ行く途中では、結構、御父兄の方が子どもさんたちと一緒に記念撮影を撮っておられて、すがすがしい印象を持ちました。また、同窓会も参加させていただいたのですが、そこでは、やはり、「久しぶり」とか、「どこも変わってないね」とかの声があちこちから聞こえてきたり、また、最近のスマホの自撮りでいろいろな写真を撮っておられたりして楽しそうでした。この成人祭はいい取組だったのではないか、いい形で進められたのではないかと思います。
 また、ボランティアの中学生にも帰りがけに御苦労さんという形で声をかけたのですが、「ありがとうございました」と元気に返事をして、彼らも大変いい経験をされたと思います。引き続きこういった形でいろいろ工夫していただいて、成人祭を盛り上げていただけたらと思います。非常にいい成人祭だったと思います。

井内委員長

 ホームページ等へのアクセス数が急に増えていますよね、これは何か原因があるのですか。別に何かひと言添えたわけではないですよね。例えば、12月、1月で1万何千件とおっしゃいましたよね。だから、単純に考えれば、皆、見ているのかな、行ってみようか、どうしようかと、ちょっと見てみるかみたいなことで見てくれるのかなと思いました。大変ありがたい。大変効果があるのではないかと思います。それがますます成人祭の盛り上げにつながっていけばいいと感じました。良いことでありますが、こんなに急に、なぜ増えるのかと少しびっくりしました。

育成課長

 私どももびっくりしています。前回、委員長から御指摘いただいたのですが、前との違いはQRコードの一点ですので、やはり、スマホをかざして、スマホで見ていただけるのが大きいのではないかと私どもとしては考えています。

井内委員長

 是非、いい方向へそれをつなげたいですね。

育成課長

 これは実行委員会の委員の皆さんが同年代ということで、新成人と近いのですが、すごく頑張って、実行委員会の会議も8回ぐらい集まって活動をしていただいています。企画についての、自分たちが感じた達成感とか、会場の一体感という良い感想を持っているので、できればそういう感想をホームページに載せていただいて、更にそういった人たちに自分もなりたい、また来年も参加したいと思っていただけるような、広報をしっかり頑張らせていただきたいと思います。

鈴木委員

 大変いい式だったと思いました。二十歳の成人になった人たちが、自主的にいろいろ判断をしていたと思いました。静かにする時は静かにする。話の時には聞くし、お話を聞いている時には静かにする。ああいう態度が事前に備わっているなと思って、ああいうよい面をもっとアピールした方がいいと思います。やはり20年、義務教育を受け、いろいろな人からの影響を受けて、その結果、そういう大人が育っているということが素晴らしいことなのです。ですから、先ほどおっしゃったように、ホームページで実行委員をされた方々の感想を出していくみたいなものも、それを表現するということでは、良いのではないかと思いました。実行委員会形式でやっているところが、今はどのぐらいあるのかは知りませんけれども、これのやり方はとてもいいと思います。宣伝していただければと思います。

育成課長

 ありがとうございます。実行委員の人も、やる気を持って頑張っていただけるようにしたいと思います。

尾形委員(教育長)

 校長先生方がかなり多く来られておりまして、その声を聞くと、自分らの育ててきた子どもでしょうけれども、非常に落ち着いたということです。話を聞くときはしっかり聞くとか。その典型的なのが、アトラクションから式典に入る時に、バーッと盛り上がるじゃないですか。それが今から式典が始まりますとなると、シンッと切り替えがスパッとできているのですよね。これは自分たちが学校の中で、学習規律とかいろいろありますけれど、一番大事に育ててきたものだというような声を聞きました。しかも3,000人近い者が一堂に会している中で、これができているのは、非常に良かった。それができたのは、一つは9名の実行委員が全て手を上げて、しかも新成人が4名入っているということで、それが本当に一生懸命やって、作ってくれている。去年、成人祭の実行委員になった者も、今年は自分がリードしてやろうと形で、それが見事に引き継がれていて、しかも、ここにあるように全てアトラクションも、式典も、国歌斉唱とかも、全て本市の市立、市内の大学のサークルとかの活動の一つの発表の場であり、また祝おうとする気持ちを持って参加しているのです。そういった面も、非常に伝わってくる感じがしました。
 やはり、ボランティア、井口中学校の子どもたちを中心にしながら、いろいろなボランティアが支えてくれている。特に、障害を持った成人の方には、非常に子どもたちも配慮しながら誘導したりとか、いろいろな面できめ細かい配慮が行き届いた形でやってくれましたので、そういった意味では車いすで参加して、非常に感激されたという声も聞きました。そういった手作りという中で、本当に気持ちのこもった式ではなかったかという気がいたしましたので、是非、こういう形を更に充実させるように持っていけたらと思います。

井内委員長

 きちっとしたいい成人祭だったと思いました。やはり、広島方式として、是非、今後も発展していきたいですね。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題3に移ります。「平成27年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について」を議題といたします。本件は報告案件でございます。内容につきまして、指導第二課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

指導第二課長

 座って説明させていただきます。7ページ、8ページを御覧ください。「平成27年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について」報告をいたします。
 まず、「1 趣旨」にありますように、このチャレンジ賞は社会貢献の心をはぐくむボランティア活動等への生徒の積極的な参加を促し、活動への意欲を喚起するため、善いことを自ら進んで実践した生徒個人、グループ、生徒会を表彰するものです。
 親や教師以外の地域の大人などと交流する場が減少している中、中学生の時期にボランティア活動へ積極的に参加することは、生徒が人と関わり合いながら人の役に立つことの喜びを知ること、また、自分が社会のために役立っていることを実感する機会となること、さらには、勤労の尊さや奉仕の喜びを体験する機会でもありまして、豊かな人間性や社会性を培うことにもつながり、大変意義があると考えています。
 次に「2」と「3」でございますが、表彰式は今月8日、本庁舎講堂において行いました。
 対象者は資料のとおりでございます。
 「4」でございますが、内容にありますように、表彰式当日は教育長から直接受賞者一人一人に賞状を手渡しました。また、表彰後のあいさつの中で、人との関わり合い、人のために尽くす活動を実践することを通して、自分のよさや素晴らしさを実感するとともに、活動を継続して行えるよう、日々、自分自身を鍛えることを怠らないでほしいというメッセージを送り、その後、3名の受賞者が代表として言葉を述べました。
 それから、次に「6」でございますが、本取組は、平成18年度に総数27人、21校で行い、10年経った今年度は総数186人、64校、全中学校から表彰者を出すことができました。
 次に、「7 活動例」でございますが、左の写真は個人の部で表彰を受けた二葉中学校の山口くんでございます。彼は3年間100回に渡って、早朝のボランティア清掃を行っており、写真はその様子です。山口くんは小学校6年生で、「まちぐるみ『教育の絆』プロジェクト」のボランティアに参加した時に、グループで一緒になった中学生の優しさと態度、頼りがいのあるリーダーシップに感銘を受けて、中学校入学後には、是非これをやりたいということで、100回以上ボランティア活動に参加しております。
 中央の写真は、グループで表彰を受けました阿戸中学校のAKV阿戸絆ボランティアです。地域の喜寿を迎えた方々に育てた花を届けている場面でございます。
 右の写真は日浦中学校の生徒会でございます。日浦中学校の生徒会は、アルミ缶を回収して、その資金をもとに地域を中心に車いすを送る活動を続けております。平成12年から行っておりまして、現在まで86台の車いすを送っております。
 次の8ページを御覧ください。代表としてあいさつをした個人の部の山口くん、真ん中の欄がグループの阿戸絆ボランティアの中江さん、下が生徒会の部の日浦中学校の渡利さんのあいさつの一部を載せたものになります。それぞれ立派なあいさつをしました。
 下線部の所を見ていただきますと、例えば、山口くんの場合は「ボランティア活動は無償の奉仕とよく言われるが、得られるものはたくさんあり、すべては自分のものになっていると強く感じている」、それから、後輩たちに、是非、「恩返しをしてもらいたい」ということを述べています。
 真ん中の中江さんは、「ボランティア活動は相手のためにするものと思っていたが、やっていると自分のためになっていると実感を得た」、それから「相手の人の笑顔と喜んでいく様子を見て、自分もうれしくなる」、「先輩から受け継いできた、この素晴らしい活動を後輩に引き継いでほしいということを願っております」と述べています。
 一番下の渡利君は、ボランティア活動のアルミ缶回収を、「アルボラ」と呼んでいることを紹介し、「車いすの贈呈式で喜んでもらっている姿を見ると、少しでもたくさん贈っていきたい」という感想を持ち、彼も、「後輩たちに伝えていきたい」と述べています。
 今後とも、生徒たちが他者のために、地域社会のために貢献する活動を通して、豊かな人間性、社会性を培っていくことができるよう、本事業を更に充実させていきたいと思っております。
 報告は以上です。

井内委員長

 ありがとうございました。ただ今の御報告に何か御質問、御意見がありましたら。

溝部委員

 グッドチャレンジ賞を取り組まれて10年ということになろうかと思いますけれども、数がどんどん増えていって、今回も64校と全ての中学校という話を伺って、素晴らしいと思いました。子どもたちの感想を読んでみましても、仲間だとか、先輩から引き続いて今度は後輩に伝えるというように、中学生の時期の先輩後輩の関係、それから人間関係作りというのはすごく大事なことだということを改めて感じます。
 是非、ボランティアをすることは自分にとっても、人にとっても素敵であるということの体験をどんどん子どもたちにさせていただいて、実感を伴ってボランティアの意義のようなものを感じ取れるような子どもたちを育ててほしいなと思います。ありがとうございます。

井内委員長

 この子たちが大きくなった時の社会が楽しみです。ボランティアという言葉自身が、日本の社会に本当に浸透するだろうと思います。こういう子こそ、本当に世界のリーダーになれるだろうと思います。どうもありがとうございました。

尾形委員(教育長)

 一人一人の名前を呼び、どういうことをしたかというアナウンスがあった後、私はこの186人全員に一言言葉をかけて、賞状を渡しました。これを見ていただくと分かると思いますが、10年かかっています。今年推薦してきたのが64校全校の186人です。186人ということは、その背景にグループ、生徒会がありますから、かなりの数の子どもたちがボランティア活動を行っていることになります。また、「まちぐるみ『教育の絆』プロジェクト」でも取り組んでいるということです。思春期の一番多感な時期の子どもは、自分のよさが分からなくなる、自分のよさとはいったい何なのかというのは他人を通してでないと分からないことなので、ボランティアを通して、自分が他人の役に立っているということで、感謝の言葉をもらう。そこで、自分にはこういうよさがあったのだと気付く。それが右側の文章に全部現れていると思います。そういう経験をしている子どもたちが本当に増えてきているということに、私は非常に感激しました。ただ、来年以降、人数がこれ以上増えたらどうするのかという、一つの悩みはあるのですが、それはそれでまた考えていかないといけないのでしょうけれども、本市の教育の一つの文化になってきているのではないかと私自身も思っています。そういう意味では、この「まちぐるみ『教育の絆』プロジェクト」と相まって、これからの本市の重要な取組として続けていきたいと思います。自分は、186人全員に賞状を渡した立場でこのように感じました。

井内委員長

 本当は表彰なんかしなくていいのです。本当は中学生全員が何らかの形で、社会にボランタリーな活動をして貢献するという気持ちが、自然に先輩から後輩へと受け継がれるような風土になった時に、本当に根付きですね。そういう子はもう今はいないと思いますけれど、賞状をもらいたいから、成績のためにしょうがないからやるかみたいな子が、もし、まだいるとすると、ちょっと残念だと思います。だから、定着するのにもう少し時間がかかるかなという気がします。どうもありがとうございました。
 次の議題4及び議題5は、先ほどお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、退席していただきますようお願いします。

 (傍聴人等退席)

 (非公開部分省略)

井内委員長

 以上で予定の議題は全て終了いたしました。
 本日の教育委員会議を終了いたします。
 次回の教育委員会議は、2月9日(火曜日)の午前9時30分からを予定しています。

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