ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > くらし・手続き > 教育 > 広島市教育委員会 > 教育委員会 > 教育委員会のご案内 > 平成27年第14回教育委員会議(11月定例会)会議録

本文

ページ番号:0000017215更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

平成27年第14回教育委員会議(11月定例会)会議録

平成27年第14回広島市教育委員会議会議録

 平成27年11月17日(火曜日)、平成27年第14回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午前 9時30分
  • 閉会 午前10時55分

2 出席委員

  • 委員(委員長) 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員(教育長) 尾形 完治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 塩山 慎二
  • 青少年育成部長 熊田 一雄
  • 学校教育部長 隅田 一成
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 橋場 忠陽
  • 施設課長 槙野 亨
  • 育成課長 蓼原 清道
  • 育成課非行防止・自立支援担当課長 高山 茂己
  • 健康教育課学校安全対策担当課長 寺本 達志

4 傍聴者等

 2名

5 議事日程

  • 議題1 平成27年11月の「子ども安全の日」について(報告)
  • 議題2 「青少年からのメッセージ」の募集結果について(報告)
  • 議題3 第29回広島市青少年健全育成市民大会の開催について(報告)
  • 議題4 少年サポートセンターひろしまの取組状況について(報告)
  • 議題5 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)【非公開】

6 議事の大要

 ただ今から、教育委員会議定例会を開催します。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 本日の議事録署名者は、藤本委員と鈴木委員にお願いします。
 それでは、議事に移ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題5につきましては、改正前の広島市教育委員会会議規則第7条第1項第8号の規定に該当することから、審議を非公開としたいと思いますが、御異議ありませんか。
 (異議なし)
 それでは異議なしと認め、議題5については、非公開と決定しました。
 それでは議題に入ります。議題1でございます。「平成27年11月の『子ども安全の日』について」を議題といたします。本件は報告案件でございます。内容につきまして、健康教育課学校安全対策担当課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

健康教育課学校安全対策担当課長

 それでは、「平成27年11月の『子ども安全の日』について」御説明をさせていただきます。平成17年11月22日に発生をしました矢野西小学校児童殺害事件から丸10年が経過をいたします。11月には事件の風化を防ぐとともに、事件後に一層強化された見守り活動等の子どもの安全対策を後退させることなく、子どもを地域全体で守っていく体制づくりを継続することを目的に、「2」の事業内容に書かれた取組を行っております。
 まず、「(1)」の全小学校での取組ですが、本年は11月22日が日曜日となりますので、20日の金曜日を中心としまして、「ア」の保護者と一緒に通学途上の確認や見守り活動参加者に挨拶しながらの保護者参加による複数登下校と、「イ」の木下あいりさんの御冥福を祈るなど10年前の事件を振り返り、安全について考える一斉朝会をすることとしております。
 この一斉朝会に際して、冒頭で申し上げましたとおり、事件から丸10年が経過しますことから、この度、教育長から全児童へのメッセージを学校長が代読する形で伝えることとしております。
 また、「ア」、「イ」の取組に加えまして、各小学校で工夫をし、様々な取組を行うことにしております。主な取組の事例を表に掲げております。ここには各区1校ずつ、8区の取組を記載しております。
 次に、「(2)」の市職員の見守り活動について、「ア」の通勤途上での見守り活動の強化として、この日は職員はジャンパーや緑色のカバン札などを着用し、通勤時に見守り活動を行うことにしております。
 「イ」の各区役所の見守り・巡回活動等では、各区役所において日頃の活動に加え、この日には各区役所に1台ずつ配備をしております「子ども見守りパトロールカー」、写真を掲載しておりますが、車体が白黒塗装で、屋根に青色回転灯とか、スピーカーとかが付いている車両で、警察のパトカーと非常に良く似ている車両でございます。これにより、各区内のパトロールを行うとともに、区役所職員が地域の見守り活動に参加することにしております。
 資料の次のページに、各区の取組概要を表にしておりますが、教育委員会におきましても、20日の朝を中心に、牛田小学校を訪問する教育長をはじめとして、課長級以上の職員がそれぞれ市立小学校に出向き、地域の方々とともに見守り活動を行うことにしております。
 次に、下半分ですが、「2」の小学校における登下校体制等の現況についてです。「(1)」の登下校体制、見守り活動の状況について、「毎日」全ての小学校で2人以上の複数での登下校体制を取っております。また、多くの小学校で毎日、保護者、地域の方による見守り活動を実施いただいております。「(2)」の地域団体等の協力につきましては、現在、全小学校区で、約430団体、約3万6,000人の方々に登下校時の組織的な見守りに御協力をいただいております。
 また、今年度、「広島市安全なまちづくり功労表彰」では、子どもの見守り活動や防犯活動に功績のあった49の個人・団体を、市長表彰させていただきました。「(3)」の地域学校安全指導員による巡回指導につきまして、警察官OB10人に地域学校安全指導員を依頼しており、小学校・幼稚園を、およそ2週間に1回のペースで定期的に巡回指導をし、登下校指導や見守り活動者へのアドバイス、防犯教室等を行っております。
 今後も、矢野西小学校の事件を風化させることなく、市としてそれぞれの地域で頑張っていただいている見守り活動を支えていくことが重要でありますので、引き続き、このまま子どもの安全対策に全力で取り組みたいと考えております。なお、この件につきましては、同様の内容で11月20日開催の閉会中の文教委員会においても、報告をすることとしております。
 説明は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。ただ今の説明につきまして、御意見等ございませんでしょうか。

鈴木委員

 大変、熱心に活動していただいているということで感謝を伝えたいと思います。
 質問としては、見守り活動をされている方は、お揃いの服などを着て、区別をされているかと思いますが、その状況をお聞きしたいと思います。
 それから、3ページの「(3)」にあります巡回指導についてですが、ヒヤリハット体験や、みんなが共通に認識した方が良いようなことを集めたり、それをみんなで共有されたりしているのかということをお聞きしたいと思います。

健康教育課学校安全対策担当課長

 まず、1点目のジャンパー等につきましては、私が着ています緑色のジャンパーを、各企業に寄付依頼をさせていただいて、企業からジャンパーそのものを広島市に寄付いただきます。いただいた物を、学校や区役所を通じて、地域の見守り活動者に配付させていただいております。見守り活動者には、そのジャンパーを着て、日々、見守り活動を行っていただいているというところでございます。
 次に、2点目の共通認識についてですが、地域学校安全指導員は、巡回指導の際に、元警察官という視点から、「ここはこういう点が危なかった」という気付きを持っています。月に2回、指導員は事務局で、どういう状況があったかというところ等々の情報交換を行い、特にこれは全校に周知をしておかなくてはならないという気付きがあれば、その都度、リスクマネジメント情報という形で、全校に情報を提供するよう体制を整えております。

鈴木委員

 ありがとうございます。ジャンパーをお揃いで着ていらっしゃると、子どもの方も、その方には困ったことを相談しやすいとか、声を掛けやすいと思います。今、御寄付ということをお聞きしましたが、支援者に対する感謝を申し上げながら、継続的に取り組んでいただきたいと思います。

溝部委員

 「あの事件から10年経ったのだな」という思いで、大変驚いているところです。10年間、現在も430団体の3万6,000人の方々に協力いただいて子どもたちを見守っていただいているということに、大変感謝したい気持ちでいっぱいです。何よりも、多くの大人によって、地域の方々によって自分たちの安全が守られているということを、どうかこの日のみならず、子どもたちに学んでもらいたいと思います。是非、子どもたちには、自分が大人になった時の子どもにしてあげられるような存在になってほしいというように願っています。
 それで、この430団体もの多くの方々が、毎日、子どもたちや学校に接触する中で、困った点や改善点のようなことを話し合う場というのはあるのかどうかということが質問でございます。

健康教育課学校安全対策担当課長

 名称は学校によって違っているのですが、各小学校では「子どもの安全を守る連絡協議会」を設置し、子どもの安全について「あそこの通学路をああしよう」などと検討する場としています。この会の開催は不定期ですが、この場で地域団体の代表の方や、保護者代表の方や、教職員らが入り、その都度、具体的に御相談をさせていただいております。

溝部委員

 是非、地域の方々が学校と親しくされて、普段の情報の交流ができるような場面を作っていただければと思いますし、この方々にお怪我がないように、是非、御配慮いただければというように思います。

井内委員長

 地域学校安全指導員の巡回指導という中に、「防犯教室を実施して」と書いてあるのですが、この防犯教室の中身はどのようなものですか。「こういう方は危険な人だ」などの指導をされるわけでしょうか。

健康教育課学校安全対策担当課長

 防犯教室の内容ですが、人の見極めをするよりも、万一、不審者に遭遇した時に、大きな声を出したり、走って逃げたりするという練習になります。
 大人から考えると、大きい声を出して走って逃げるのは当たり前のことですが、小さい子どもが見知らぬ大人からいきなり腕を掴まれた時に、まず、驚いて声が出ないというのが実態です。そこで、大きな声を出して逃げるという練習を、元警察官の地域学校安全指導員や現職の警察署員に協力いただき、防犯教室という形で実施しています。

井内委員長

 インパクトの高い、子どもたちが自分で頭に叩き込めるような内容を、是非、指導してほしいと思います。ありがとうございました。
 次へまいりたいと思います。議題2でございます。「『青少年からのメッセージ』の募集結果について」を議題といたします。本件も報告案件でございます。内容につきまして、育成課長から説明を行っていただきます。

育成課長

 育成課長でございます。では、議題2の「『青少年からのメッセージ』の募集結果について」御報告させていただきます。
 資料の4ページを御覧ください。
 この事業につきましては、募集の開始について、6月の定例会で説明させていただきました。資料の4ページの「1」の「事業の目的」でございますが、青少年の自己表現や自己実現の機会を提供して、青少年自身の人格形成に資するのと、地域社会における青少年の健全育成に対する関心を高めるというものでございます。
 「2」の「(1) テーマ」ですが、被爆70周年の節目である本年度は、広島の子どもたちにヒロシマの役割を再認識してもらうということで、「平和な未来のために、私にできること」というようにいたしました。
 「募集期間」は、本年6月1日から7月10日まで、ちょうど、小・中・高校生とも、8月6日に向けて、平和学習に取り組む時期でございます。その際に使用する平和ノートというのを教材で使っておりますが、この教材は小学校の低学年については「いのち・しぜん・きずな」、それと小学校高学年が「郷土ひろしま被爆と復興」、中学校は「受け継ぐ 平和への思い」、高等学校は「ヒロシマ発 持続可能な社会の実現」というようにしております。これらを使用した平和学習の一環として、「青少年からのメッセージ」に取り組んでいただきました。校長会でもそのようにお願いをしております。
 「応募結果」は、下の表を御覧いただきたいと思いますが、作文部門が1万1,526点、漫画・イラスト部門が269点、合計1万1,795点で、これは平成12年度から始めさせていただいておりますが、過去で最高の御応募をいただきました。平成25年度までと比較しましたら数は倍増しております。
 資料の5ページを御覧ください。「選考」のことですが、10月2日に審査委員会を開催させていただきました。審査委員につきましては、作文部門、漫画・イラスト部門とも10名、別紙名簿を後ろに付けさせていただいております。委員の鈴木委員にも審査員になっていただいております。作文部門は小学生、中学生、高校生・一般の部別に、漫画・イラスト部門は一括して入選作品でメッセージ集の掲載作品を選考していただきました。
 審査委員の方々からは、「子どもたちは被爆の事実をしっかり受け止め、平和を自分たちの問題として真剣に考え、行動している。広島の子どもたちならではの素晴らしい作品ばかりである。」との御意見をいただきました。
 入選作品数は作品部門の3つの部と漫画・イラスト部門で合計4つの部、それぞれについて金賞1点、銀賞1点、銅賞2点、合計で16作品。メッセージ集掲載作品数は、作文部門、小学校の部が24点、中学校の部が32点、高校・一般の部が11点、漫画・イラスト部門が6点の合計73作品でございます。
 「表彰」についてですが、資料の「(7)」の1行目に「広島市青少年健全育成市民大会」と書いてありますが、これは次の議題でも御報告させていただきますが、青少年健全育成に関わる地域団体、学校関係者、PTAの皆さんが600人以上参加される青少年健全育成のための啓発大会でございます。そのような場を捉えて、入選者を表彰するとともに、子どもたちがどのようなことを考えているのか、メッセージに込められた子どもたちの思いを参加者の皆さんに聞いていただくことにしております。
 子どもたちの努力を褒めたたえて、また、発表の機会を与えるということで、子どもたちを鼓舞するということと、先ほど溝部委員からありました、子どもたちの安全が大人たちに見守られているというように、自分たちのことを一生懸命考えてくれる大人が、こんなに何人もおられるのだというのを目の当たりにしてもらうとともに、大人たちにも、子どもたちが頑張っているということを聞いていただいて、もっと頑張ろうという気持ちになっていただきたいというように考えております。また、審査委員長から審査を振り返って、講評もしていただくことにしております。
 「作品の活用」ですが、入選作品を含む73作品を掲載したメッセージ集を作成して、これは現在印刷中でございまして、申し訳ございませんが、本日委員の皆様方にはお配りすることはできませんが、これをただ今の「広島市青少年健全育成市民大会」の参加者に配付するとともに、小・中・高等学校、特別支援学校、関係部署、それと青少年健全育成連絡協議会、公民館、図書館等に配付させていただきます。もちろん、印刷が出来上がりましたら、委員の皆様方には速やかにお届けをさせていただきます。
 また、6月の教育委員会議でもっと広報すべきだという御意見もいただきましたので、今回から新たに、一番下から2番目の行にありますメッセージ集の掲載作品全作品を、広島市のホームページに掲載をさせていただきます。また、各学校に、これをデータとして、全作品を配信いたしまして、青少年健全育成のために広く活用いたします。
 また、入選した児童やメッセージ集に掲載された児童・生徒を、朝会等でしっかりと褒めてあげるようにということで、校長会にも、先生方にもお願いをしているところでございます。
 後ろの7ページから14ページまでに、金・銀・銅賞の入賞作品をそれぞれの部門ごとに出させていただいておりますので、後ほど御覧いただければと思っております。
 審査委員会で審査委員の皆様にいただいた御意見を、少しだけ御紹介させていただきます。
 小学校の部門では、「日々の学びが子どもたちの中に、平和学習がしっかりと定着している、広島っ子だからできるんだというふうに感心した。」とか、「子どもたちがおじいさんやおばあさんから、しっかりと話を聞いている。それを伝えていこうという気持ち、そういう作品が多い。」「会話ということに着眼点を置いているものが多い。」というような御意見がございました。
 中学生の部門で、「平和学習が生かされている。」という御意見、また、「被爆の実相を後世に伝えていくというのが自分たちの、自分自身の責任なんだと、責務だというふうに中学生がしっかりと受け止めているということが、非常に作品の中から伺われた。」ということ、「それが責任というのが、言葉だけじゃなくて、行動として行われているんだなと心強く感じた。」というような御意見もございました。
 高校生につきましては、「高校生というのは非常に大人になってきていると。高校生の作品の中で、矛盾を書いている、理不尽さとか弱さがあるとか分かっていても、できないところがあるみたいな矛盾みたいなところを自分で見つめつつあるという、大人になっている過程なんだなと思った。」「テレビっ子で文章力が弱いというように、最近は言われていますが、非常に素晴らしい文章を作っているということで、非常に頼もしく感じた。」というような御意見がありました。
 先ほどは作文の部門でしたけれども、イラスト部門では、「戦後70年経って、世界平和が子どもたちの身近なこととして、実践的に何かできそうなことだというように、自分の目で感じてもらっているということ、それと具体的な行動を絵で示しているということ、大きい観点と具体的な観点も示している。」というような御意見がありました。また、先ほどの作文にもありますように、「平和教育が子どもたちに伝わっているなというのを絵画や漫画とか、イラストを見て、そういう状況ができているということを感じた。」というような意見がありました。
 それと、「小・中・高と発達段階に応じて、本当に子どもたちがいろんな表現ができている。高校生になったら、本当に具体的な思考を訴えかけるような漫画・イラストになっています。」というような御意見をいただいております。少し長くなりましたが、そういう御意見を御紹介しておきます。説明は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。ただ今の説明につきまして、何か質問等はございますでしょうか。

栗栖委員

 こういったテーマに関しまして、それぞれ小中高生が自分で考えて、それを自分でまとめて、こうした形で発表するというのが、非常に素晴らしい取組であります。また、ここの入選作品を読ませていただきましたけれども、非常にある意味感動する内容でございますので、大変素晴らしいと思います。
 また、応募件数も全体では非常に多くなっており、こういった「青少年からのメッセージ」というものがいろんなところで浸透しているのではないかと思いますので、引き続きこういった取組をお願いしたいのですが、1点、少し気になるのが、高校生のところが、だいぶん減っているんですけれども、これは何が原因かを分析されているのでしょうか。

育成課長

 どうして減ったかというのが、よくつかめないところがございます。例えば、学校単位で取り組んでいただいていたところが減ったという学校がございました。ただ、その原因もはっきり分かりません。これまでもいろいろな校長会とか、市民と市政やホームページとかでもお願いをしてきたのですけれども、今後とも、引き続いて、学校の取組の一環として、作品を作っていただけませんかというお願いをしていかなければならないなというように考えております。

栗栖委員

 いろいろ御事情があるのかもしれませんが、やはり、こういうテーマに関して、いろいろ自分で考えてまとめているというのは、非常に自己の成長につながってくると思いますので、できるだけ私らの思いからすれば、是非、たくさんの人に参加していただければというように思いますので、その辺りのフォローもよろしくお願いしたいと思います。

溝部委員

 毎年ここにあるテーマはどなたが決めていらっしゃるのですか。

育成課長

 これは事務局の方で、いろいろな情報を入手しながら決めさせていただいております。

溝部委員

 平和のテーマで、大変大事なテーマだと思うのですけれども、ちょうど、今年は被爆70周年で、小学校6年生、それから中学校3年生ですか、全市の小・中学校が作文を書くので、全く同じテーマになったのではなかろうかなと思ったものですから質問しました。大事なことなので、何度書いてもいいと思いました。テーマも、事務局が作られるだけでなくて、テーマを募集したりするというのもいいかなというように思ったりします。
 こういうことは継続していくことが非常に大事で、広報して広げていきながら、こういう素晴らしい取組を広島市の子どもたちは必ずやっているのだというようなことが力になるのではないかなと思いますので、是非、工夫しながら続けていっていただければと思います。

育成課長

 御指摘の点については、検討をさせていただきたいと思います。

鈴木委員

 私は、この事業には、最初の頃から15年間関わっているのですけれども、子どもたちの作文力が大変向上していまして、それには日頃の先生方の学校での御教授であるとか、今、言語活動と言われていますけれども、そういうことについて深く練習、文章で書く表現ですとか、絵で表現というのを重視されているというのが出ていまして、大変良い活動だと思っています。
 その点に関して言いますと、特に先ほど委員の御意見にもありましたように、平和についてでしたので、私が御紹介しますと、この話し合いの中で、平和教育がなかなか根付かないと嘆いて亡くなられた方がおられるのですけれども、今回のこの作文を見て、「根付いている」ということを墓前に御報告したいということをおっしゃっていた方がおられました。広島市での平和教育のプログラムであるとか、日頃の活動というのが、今回も作文の中に表現されていて、人の胸を打つほどであるということについて、一つ御紹介したいなと思いました。
 きれいな文章が書けるということだけではなく、人の胸を打つといいますか、自分の思っていることを表現していくということがうまくできている。メッセージを送る授業ですので、是非続けていただいて、今回、データで出されるということであるとか、先ほど、高校が減っているということもありましたけれども、そういうのを見て、また高校生も絵を出してみたいなと思うかも知れませんので、来年に期待しながらやっていけたらなというように思います。
 こういう形で、だんだんとオープンになってきているということが、私はいいことだなと思いますし、大人の方々も読んで胸を打つような内容になっていると思います。大人の方々が読めるように、どこか、公民館とかに置いてあるんですか。

育成課長

 公民館に置くようにしております。

鈴木委員

 読んでいただけるといいなというように思います。私自身はいつも言いますけれども、だいぶ心が洗われる、良い試みだなと思っています。

藤本委員

 大変素晴らしい試みだと思って、お聞きしました。1点質問なのですけれども、高校生一般とありますが、一般の青少年の割合というのが、もし分かれば教えてください。

育成課長

 すみません、一般はゼロです。

藤本委員

 何か広報ですよね、青少年勤労センターへの広報とかはされているのですか。

育成課長

 市民と市政とホームページでさせていただいて、特に、一般の方向けにというように特化したものはやっていません。

藤本委員

 児童・生徒に考えてもらうのも重要なことですが、一般の若者に考えてもらいたい、そういった者も発表の中に入ってもらいたいなというように思いますので、そういった意味で、青少年勤労センターでの広報であるとか、その辺についていろいろと検討を更に進めていただければありがたいなと思います。

井内委員長

 だいたい1万人の応募ということは、小・中・高の公立の場合は10万人弱ですか、それの10%ぐらいでしょうか。今、いい試みだし、先ほどから出ていますように、作文力というか、従来でいう国語力、表現力というのを高めるという効果もあると思うから、みんなが自主的に書いてくれるように持っていきたいな、せめて5割ぐらいは応募してくれるようになるといいなというように思っています。これからもPRと、子どもたち同士の「やろうや」というような気持ちが大事だと思うので、是非、学校の中でそういうことがいつも醸成されていくようにPRをしていただければと思います。よろしくお願いします。

育成課長

 ありがとうございます。

井内委員長

 どうも、ありがとうございました。次へ進ませてください。次に議題3でございます。「第29回広島市青少年健全育成市民大会の開催について」を議題といたします。本件は報告案件でございます。内容につきましては、育成課長から説明を受けたいと思います。

育成課長

 それでは続きまして、議題3の「第29回広島市青少年健全育成市民大会の開催について」を御報告させていただきます。資料の15ページを御覧ください。
 「1」の「趣旨」でございます。青少年が自立心を高め、広い視野と豊かな情操を培い、健やかに成長するために、家庭、学校、地域社会及び行政が一体となった市民総ぐるみの青少年健全育成活動を推進するとともに、市民意識の啓発を図るというものでございます。
 「日時」は、本年11月28日、土曜日の13時30分から16時30分まで。
 「会場」は、広島市青少年センターホール。
 「主催」は、広島市と広島市教育委員会、広島市青少年健全育成連絡協議会で構成する、広島市青少年健全育成事業実行委員会でございます。広島市青少年健全育成連絡協議会というように書かせていただいておりますが、この団体は地域住民の青少年問題に対する共通の理解を深めるということで、地域内の青少年関係機関とか団体の相互連絡調整をするもので、それと地域ぐるみで青少年の健全な育成を図ることを目的とする地域団体で、基本的には小学校区の単位で組織をされています。学区や地区ごとに組織された団体、それを取りまとめる区の団体、その8区をまとめるのは、市の青少年健全育成連絡協議会という構造になっております。
 事業としては、各団体との連絡調整会議とか、青少年健全育成のための意識の向上として「青少年の声を聞く会」、社会環境の浄化として「あいさつ運動」「声かけ運動」「街頭パトロール」「有害情報等の排除」「子ども110番の家」、交流事業として「三世代交流事業」「親子ふれあい事業」「地域伝統文化の承継事業」、そういったことをしておられます。
 この市のとりまとめをされている市の青少年健全育成連絡協議会は、市の青少年健全育成の方針を決定し、市民全体の意識啓発ということで、この市民大会を開催していただきます。
 この団体は、青少年は地域の宝、それと大人が変われば子どもが変わるということを合言葉にされて、子どもたちの健全育成に関わっていただいております。この青少年健全育成連絡協議会と教育委員会、市がチームを組んで、青少年の熱い思いを市民に広げていこうという、この事業はこういったものでございます。
 それで「5」の「参加予定者」ですが、青少年健全育成連絡協議会とか、学校とか、PTAの関係者、または保護司会、子ども会、地域活動連絡協議会、青少年健全育成に関わられる団体の皆さん、それと一般市民の方、合わせまして、約630名と書かせていただいております。これは青少年センターホールの定員でございまして、毎年、参加者の皆さんの青少年への熱い思いで、毎年満席でございます。ほとんど座れない状況であるという状態でございます。
 「内容」につきましては、国歌斉唱、来賓紹介、主催者紹介、主催者の挨拶として、市長と広島市青少年健全育成連絡協議会会長の御挨拶、それと来賓として、広島市議会議長の祝辞を賜ります。表彰として、広島市青少年健全育成功労者市長表彰、そこで地域団体の会長とか、青少年指導員、子ども会育成指導員、スポーツ少年団の指導員として、10年以上御貢献いただいた方を市長表彰しております。それと、広島市青少年健全育成連絡協議会会長表彰というのは、地区学区の会長とか、役員として5年御貢献していただいた方ということです。
 また、先ほど申しました「青少年からのメッセージ」の入選者の表彰を、この場でさせていただきます。それと、「青少年からのメッセージ」の金賞受賞者による作品の発表、それと審査委員長さんからの御講評ということです。
 また、事例発表を2団体行います。テーマが、「地域で取り組む子どもの体験活動・安全を守るための活動」と題しまして、東区上温品地区が「子どもたちを見守る担い手づくりをどうするか」ということで、高齢化により活動の担い手が減少しており、これに対処するにはどうしたらいいかということを中心に発表をしていただきます。
 2番目の発表として、安佐北区亀山南地区で、川魚の鮎のお祭りということをしまして、自然体験の楽しさとか、自然の怖さ、厳しさといったようなことを経験する、自然体験を経験することの重要性を発表していきます。
 あと講演会としまして、講師として藤岡克義さん、演題が「つまずき、寄り道、回り道」という予定でございます。
 資料16ページに、チラシが出ております。この方が中学校時代から非行を繰り返して、高校も2回行かれたけれども、まもなく中退された。職を転々とする中で、19歳のときに勤め先の社長から言われた言葉で「もっと大きい世界へ行け」ということで一念発起をされて、大学へ進まれた。その後、就職をされたが、自分のように人生につまずきながらもやる気を取り戻した子どもたちに、勉強できる環境を与えて大学に行けるように、世界へ送り出してやるのが自分の使命だというように思えるようになったということで、学習ゼミを設立された。現在、高校中退者や勉強が苦手な高校生を対象に、高校卒業の認定試験や高校・大学受験の指導を行われ、また、非行に悩む子どもたちや親たちへのサポート団体を設立して、非行に関する相談や学習会を行っておられる。そういったプロフィールを持つ方が「つまずき、寄り道、回り道」ということで、御講演いただくということで、非常に勇気付けられるような御講演をいただけるのではないかと考えております。
 それと、資料の15ページにお戻りいただいて、一番下にございますけれども、司会者でプロのアナウンサーの方と井口中学校3年生の方が入っております。従来からプロの方と中学生の方、これは全国中学校放送コンテストで優秀な成績を収められた生徒の方1名に、一緒にやっていただいています。日頃から一生懸命練習している、その発表の機会をこの場で持ってもらう。それと、プロの方に指導もしていただきながら、一緒にこういう大きい場で、こういう体験をするという、こういう経験をしていただく、思い出を作っていただくという意味合いと、大人たちも子どもが学校で頑張っておるという、活躍の様子や成長の様子を見ることによって、更にもっと頑張ろうという気持ちになっていただくという意味合いで、中学生に、休みの日なんですけれども出てもらって、頑張っていただこうというものでございます。説明は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。ただ今の説明につきまして、何か御質問はございますでしょうか。

尾形委員(教育長)

 さっきのところで言えば良かったのかも分からないのですけれど、ここの「青少年からのメッセージ」の、いわゆる表彰されることも確かに大事なのですけれど、作品は自らが考えを発表するということです。しかも、これは600人もの前で自らの考えを発表する機会、これはおそらくそうない機会です。そこで子どもたちが発表する。これは子どもにとって大きな成長の機会であると思います。
 それと、この「青少年のメッセージ」というのは、これだけ単独でやっているのではありません。
 要は、例えば、平成22年度に「ひろしま型カリキュラム」を入れて、いわゆる言語・数理運用科という広島の自然とか、広島のことをしっかり学んで身の回りのことを学びながら自分で考えて、自分でまとめ、そして、それの考えを表現していく。思考判断、表現をとにかく育成しようということで、22年度は「ひろしま型カリキュラム」を入れて、そして25年度からは「平和教育プログラム」を作って、副読本を作って、それを小学校からずっと具体的にやっていった。それも、当然、平和について、自分の肉親とか、被爆体験者から話を聞いて、そして、自分なりに感じたことをまとめ、そして、それを整理して、自分の考えとして平和についての思いを発表している。例えばピースサミット、これは1万人全部の6年生が取り組んでいますから、その代表として20人が発表するというピースサミットがあります。
 私も何回か出ましたけれど、最近のピースサミットの子どもの発表とか意見発表は、全然、質的に変わっているんですよ。深いんですよ。表面を言うのではなくて、例えば一つの例を言いますと、自分のおじいさん、おばあさんが被爆体験を語る。でも、今まで語らなかった。なぜ、語らなかったか。語りたくなかったのは、なぜだと、そこへ自ら問いを発するんです。それによって調べてくる。そうすると、辛さとか、いろんなことが分かってくる。そうした時に、でも、なぜ、今、語ろうとしたのか。そこへ、今度は打ち変えてくるんですね。その問いを発しながら、だんだんと自分たちの世代に、平和の尊さは自分たちの体験したことを伝えながら、恒久平和ということの大切さを伝えていく。それを子どもが受け止めていくんです。最終的にそのことを、最後は自分の誓いとして述べる。それを聞いていた、ある被爆者の方が「初めてピースサミットに来させてもらった。私は生きていてよかった。」ということを、しみじみ挙手してから発表されました。私は、それが心にすごく残っています。こういったようにピースサミット、そして国の平和教育の、そういう一連の思考判断、しかし、それを表現していこうという取組の一環として、これがあるということを、私は強くそこを申し上げたいし、そこで、確かに子どもがそういう考えを発表する力が、広島の子どもに育ちつつあるということは、私も手ごたえとして感じておるので、そういう一環として、こういう機会があるということを、少し付け加えて申し上げたいと思います。
 それともう一つ、この広島市青少年健全育成市民大会での事例発表で、いわゆる地域で取り組む各区の青少協が発表するんですけれども、取組の中に安全を守るための活動として、いかに自分たちの次の見守る担い手を育てていくかという取組の事例を発表しています。それは最初に言った、いわゆる、10年目を迎えるとなる、それをいかに風化させないかという、それが生きた取組として、この育成大会につながってきているということも、併せて私は申し上げたいと思います。そういう意味での、この健全育成大会、大人が、いかに子どもの健やかな成長を願い、そして取り組んでいくかという会なので、そういう点が補足ということにさせていただきたいと思います。

井内委員長

 ありがとうございました。「ひろしま型カリキュラム」や平和教育にも力を入れてきた成果というのが、少しずつ見えてきたということで、こういう子どもたちに発表の機会を与えるということで、発表力というのも付いてきているはずだし、もっと機会をたくさん作ってあげて、子どもたちが大きなチャンスをつかめるようにするというのも、これからの目標かもしれませんね。内容とともに、我々の企画が試される時かもしれませんので、是非、頑張っていただければと思います。

鈴木委員

 このチラシはどのぐらいの範囲で配られているのかということをお聞きします。

育成課長

 公民館や各区役所にも置いていただいています。青少協というのが各地域の連絡協議会という、各団体の長の人が全部構成員になっているのですけれども、ここの各学区、地区の方に打ち合わせさせていただきながら、地域の皆さんに情報を流すという構造になっております。

鈴木委員

 チラシを見ますと、是非行ってみたいなと思われる方がいらっしゃるのではないかなと思います。「青少年からのメッセージ」の表彰もありますし、講師の先生のお話があるということで、今、学校になかなか行かないとかいう問題を抱えて非常に悩んでおられるお子さんたちにとっては、勇気付けられたり、この場にこういう方が来ていらっしゃるということは、そこに相談に行けるんだというような思いを持たれたりされると思いますので、是非、参加されたい方がしやすいように、ポスターを貼っていただくとかして、いろんな方が参加しやすいようにされたらいいかなと思います。
 ただ、630人も参加されているということでは、会場がいっぱいになる可能性もありますね。行ったけれど入れなかったなというのはいけないかなとも思いましたけれども。行ってみて、自分の考えが変わって、開かれて、ホッとされるような保護者とか地域の方がいらっしゃったらいいなと思いますので、また、チラシの配り方やアピールなど、いろいろな方が見られるようにしていただければなと思いました。

育成課長

 広報の仕方をいろいろ考えて、たくさん来ていただけるようにしたいと思います。

井内委員長

 チラシを配り過ぎてたくさんの方が来られると、会場の整理が大変かも分かりませんが、いい試みと思いますので、是非、続けていきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。議題4でございます。「少年サポートセンターひろしまの取組状況について」を議題といたします。本件も報告案件でございます。内容につきまして、育成課非行防止・自立支援担当課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 本年4月1日に開所いたしました「少年サポートセンターひろしまの取組状況について」御説明させていただきます。
 まず、少年サポートセンターについて、簡単に御説明させていただきます。少年サポートセンターというのは、実は、警察の内部組織として昔から存在しておりました。これは全国約200カ所ございますが、少年を専門として取り扱う少年補導職員を中心に総合的な非行防止対策を行う場所ということで、警察署の施設内に、あるいは警察本部の中にございました。それが警察の中だったら、やはり、「警察は敷居が高いよね」「相談するにしても行きにくいよね」ということで、だんだん警察の施設外に少年サポートセンターを出すようになりました。
 広島県警も、平成25年9月から、福山市の商業施設へ、福山市教育委員会と連携して、福山市へ少年サポートセンターを出したところ、相談件数が増えたり、あるいは警察と市の方との連携が非常に深まったということで、非常に効果があったというような反響がありました。
 その中で、広島県警の方で一つの感想がございました。それは、週1回、市教委、あるいは市と広島県警が定期的に情報共有をしておりますけれど、一週間といったら一週間のタイムラグがございます。それならば、一緒に常駐して、職員の方と一緒にやればタイムラグがなくなるじゃないか、お互いのことを知れば知るほど、それぞれの良さが分かってきまして、できれば一緒にやればいいんじゃないかというような考え方が出てまいりました。
 そこで、広島市にも少年サポートセンターを作るといった時に、それでは同じ場所に広島県警と広島市教育委員会の職員が同じ部屋にいて、情報共有を図りながら、それぞれの少年相談、居場所づくりとか、立ち直り支援に対してやっていこうじゃないかというのを作りました。
 ここに全国初と書いてありますが、先ほど、全国200カ所ありますと言いましたけれど、他所の他都市は、全国にあるのは警察が主体です。全て警察が主体で、そこへ市の職員、教育委員会の職員が派遣とかで入っていって、仕事を一緒にするという。こちらはそうではございません。広島市と広島県警は5分と5分でございます。どっちが主体ということではございません。同じ主体性を持って、それぞれがいいところを出し合いながら、共同で運営していくという、ここは全国初の試みでございます。
 そして、県・市が連携して、少年問題に対してワンストップで対応していこうというのが、少年サポートセンターひろしまでございます。したがいまして、後ほど部屋の方に来ていただきますけれど、市の庁舎の中には壁、衝立等はございません。後ろを振り返れば警察官がおります、少年育成官がおります。そういうような部屋でございます。
 体制といたしましては、21名。広島市の職員が13名、広島県警の職員が8名。広島市の職員の中では自立支援相談員というのが7名いて、相談を受け付け、あるいは警察官OB4名が、スクールサポーターとして中学校等の支援に当たるという対応をしております。
 活動といたしましては、少年相談、立ち直り支援、居場所づくり、生徒指導上の課題を抱える中学校等への支援、街頭補導活動、要保護少年対策、この要保護少年対策というのは、児童虐待の関係になりますが、こういったことに対して、それぞれが連携をしながら共同でやっていこうというようにしております。
 それでは、「少年サポートセンターができたらどうなるの。」ということで、相談を端緒とした情報共有・連携の流れについて、御説明させていただきたいと思います。
 まず、保護者あるいは相談者が市とか相談機関にそれぞれ相談をした場合、これまででしたら、相談したらその場でアドバイスを受け、あるいは連携先とかの紹介をしたりとか、そういうようなことで、これらの情報というのがなかなか外に流れることはございませんでした。これが少年サポートセンターができたことによって、例えば、市の相談所から「こういう相談がありましたので、少年サポートセンターを紹介しましたよ」とか、あるいは保護者の方から、直接、少年サポートセンターへ相談があった場合、そこで、連携先として、例えば、教育委員会、警察、児相等の連携先が必要であれば、少年サポートセンターからすぐに情報提供を行います。また、教育委員会の方は、例えば、生徒指導課であれば、学校へ情報提供が行き、それぞれの相談機関、連携先の機関から情報がまた戻ってまいります。
 少年サポートセンターひろしまへ、それぞれ情報が集約されて、また、今度は保護者の方へ、または相談機関の方へ、「こういうふうになりましたよ」と結果報告なり、御相談に対してのアドバイスがまた送られます。少年サポートセンターへの相談があったことで、情報が共有されるという、こういう少年サポートセンターであればいいなということで、今ようやく、こういう形になりつつあります。
 その事例として、最近あった事例を御紹介させていただきます。これは対教師暴力を端緒とした情報共有・連携と書いておりますけれど、小学校において指導が難しい子ども、保護者の方も子どもに対して困り感があるというような内容で、これが、まず、学校から生徒指導課にありました。生徒指導課から少年サポートセンターの方へ相談がありました。また、小学校の生徒指導の担当から、広島県警の少年育成官にも「困っているんだよ」ということで、その対応・保護についての御相談がございました。
 そこで少年サポートセンターひろしまでは、「何とかしないといけないよね」ということで、先ほど申しました警察OB自立支援相談員が4名おります。この4月から4名ほど増員しておりますけれど、この4名のうちの2名を学校へ、スクールサポーターとして派遣しました。派遣して、その状況というのは、逐一、少年サポートセンターへ情報が入ってまいります。「今日はどういう対応だった」ということですね。それを、また更に生徒指導課へ情報を提供いたします。そういうことがその日のうちに情報が全て入ってきて、その日のうちに情報を返すというような流れになります。
 それでは、「少年育成官、広島県警はどうしているの。」ということで、広島県警といたしましては、子ども、保護者から面接を行いました。その中で助言・指導をしながら、一つ提案をしております。何の提案かと申しますと、学習支援。子どももほとんど授業を聞きません。聞かないんじゃなくて分からないのですね。ついていけないから、授業を全然聞かないのですね。でも、「1週間に1回、勉強をしてみるか」と言ったら、「してみる」というんですね。「では、1週間に1回でも面接に来いよ、学習支援しようよ」ということで提案したところ、子ども、保護者とも大変喜ばれました。
 今、こういう結果は学校へすぐ報告して、今後は学校、教育委員会、警察が連携して対応していくというようになります。今、子どもは、徐々に学校でも落ち着いてきているところでございます。今後もこういった事例については、継続的に行っていきたいと思っております。最近、ようやく、こういう流れが出てきたところでございます。
 その中で、特に少年サポートセンターでは、サポートルームという立ち直り支援、居場所づくり、これを重点的に行っております。
 その他の実績といたしまして、相談件数でございますが、徐々に相談も増えておりますが、まだまだ少ないという状況です。その中での主な内容といたしましては、家出とか、外泊、夜遊びというのが一番多くなっております、広島市の相談は、それ以外のは、万引き、金銭持ち出し、自宅から金品を持ち出して困るんだという御相談でございます。また、広島県警の方では、家庭内暴力というのが多くあり、また、万引き、金銭持ち出しというのもありますけれど、広島県警の方に来る内容というのは、割とバラバラな内容が多く、中には娘の援デリを止めさせたいというような内容もありますし、かなり深いような御相談がございます。当然、広島市の方にかかってきた中で、万引きの関係とか、暴力、恐喝と、広島県警で協力をしなければいけないようなことがあれば、すぐ連携を図るというのは、即できます。
 先ほど申しました、少年サポートルーム、居場所づくりの実績でございます。10月末までに25回、195人に対してやっているところでございます。どんなことをするかといったら、ホットケーキを作ったりとか、ものを作る体験活動等を行っております。
 この時は、タペストリーを作ったところです。あるいは、けん玉の先生や伝承士を呼んで作ったり、あるいは料理を作ったりすることなどの様子でございます。時には、「お酒とたばこの害について」ということで、お酒やたばこについて「どうしていけないの。」というような内容のお話を講師の先生にお伺いしながら、子どもたちに聞かせました。それとか酪農体験。それと学習支援。この学習支援というのは、体験活動と学習支援は隔週ごととなっております。最初に体験活動だったら、次の週は学習支援をやって、また、その次は体験活動というような流れで行っております。結構、この学習支援も子どもがたくさん来ます。思った以上にたくさん来ます。
 今後の話でございますけれど、家庭でしつけ、学校で学び、地域で育てるというようなことで、我々は地域の各地区の人材を活用して、立ち直り支援をしていきたいと思っています。というのが、現在のサポートルームはサポートセンターの4階の方で行っております。この地域の近くの子どもしか、なかなか集まることができないんですね。ということになれば、やはり、安佐北区の方、あるいは佐伯区の方ということになれば、ちょっと来るのが大変なので来られない。それならば、各地区にこういった立ち直り、居場所づくりのできる場所を設けて、地域の方がボランティアとして、あるいは講師となっていただいて、今後の子どもたちを育てる環境を作っていきたいというのが、今後の課題でございます。
 簡単ではございますが、これで説明を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

井内委員長

 どうもありがとうございました。ただ今の説明につきまして、何か御質問はございますでしょうか。

栗栖委員

 相談件数が増えているということなのですが、相談される方というのは、保護者の方が多いのですか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 見ていただいたら、内訳の方も書いてございます。下の方に相談者内訳というところで、保護者が34件、学校とか関係機関等が16件ということでございます。

栗栖委員

 関係機関というのはどういったところですか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 小学校とか、教育関係者とか。あと、例えば、各区役所の関係とかです。

栗栖委員

 こういう相談というのは、そ上に載れば、何らかのいろいろな形で対応ができますので、いかにそういうそ上に載せるかというか、相談に来ていただくことが非常に重要だと思います。できるだけこういう良い施設があるということを、いろんな各方面にPRしていただいて、「本当に困ったことがあれば、今度はこういうことで相談に来てください」と、また、「気楽に相談に来てください」ということを、是非、今以上に積極的にPRしていただいて、困った方をできるだけみんなの力でいろんなことでフォローし、実効性が上がるように取り組んでいただければと思います。

溝部委員

 学校に行っていない子どももいるかもしれませんが、相談件数の小・中・高校生の内訳はどのぐらいですか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 小・中・高の内訳は、すみません、まだ出しておりません。また調べて、報告します。

溝部委員

 お願いします。それから、広島市が初めて警察と教育委員会が本当に一体になってというように御説明を受けましたけれども、まだ半年でしょうけれども、何かその点で非常に効果があったとか、他所とは違って、こういう良いことがあるみたいなことありますでしょうか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 やはり、相談が来たときでもすぐ対応ができるということですね。瞬間に対応できます。電話がかかってきたときに、その電話を聞きながら、後ろで電話がかかってきたという感じで分かりますし、そこですぐ困ったなということで、隣の生徒指導課、建物が隣ですし、すぐまた呼んで、一緒になって、その場ですぐ問題に対して会議ができて、それに対しての対応というのも、他所と比べて、すごく迅速になったというのが如実に表れております。生徒指導課からも、すごく好評を得ております。

溝部委員

 そういうところがあるのが、大いに皆さんに知れ渡って、どんどんいい具合になればいいかなと思いますので、是非、頑張ってください。

尾形委員(教育長)

 あとでサポートルームを見てもらいますけれど、あそこでの活動は非常に重要なんですね。私も参加させてもらって、子どもや青少年たちと一緒にやったんですけれど、最初はあまりしゃべらんのですけれど、ものを作るということを通して、だんだん会話が始まるのですよ。そうすると、そこの中で打ち解けていく。ボランティアの方も年齢の近い大学生とかで、そこで言葉を交わしたりする中で非常につながりができてくる。すると、次も行こうかなという形になってくるから続いておるんですね。ということで、この学習支援をつなげながら、やがて今度は自立支援、いわゆる、就職とかの方向へいかに持っていくか。そこができれば、1つの目標達成ということになるのですけれども、そのためには、まだ、頑張っていかなきゃいけないことがたくさんあります。

井内委員長

 今のことに関連して言えば、学習支援をそこでされているというのは、素晴らしいなと思うのだけれど、指導はどなたがされているのですか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 指導は大学生です。

井内委員長

 ボランティアですか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 ボランティアですね。それと、教育委員会がとても素晴らしいのは、校長のOBの方ですね。それと、育成課にもおりますが、現役の教師もおりますので、そういった面では教育関係者が存分にございます。

井内委員長

 これは定期的に、そこのサポートルームへ来られて、勉強をしたいという子どもには、ある意味でマンツーマンみたいな格好でできるわけですね。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 マンツーマンどころか、1人に2人ぐらい付いております。もとが掛け算もできない子もいますので、その子のレベルに合わせて学習支援しています。

溝部委員

 さっきのスライドを見せていただいて、やはり、学習というか、勉強が分かるということが、子どもにとってものすごく大事なんだろうなということを、今回改めて認識いたしました。学校の先生方も、サポートルームでの現状を知って、そういうことが分かるようになっていただければ、また、学校の方ももっと工夫されるかなというように思いました。

藤本委員

 件数としては、まあまあこれからで、本当に潜在しているケースというのはもっとたくさんあって、すごく増えていくのではないかなというように思います。

 体制のことですけれど、少年育成官の方が6名もいらっしゃるということで、常勤でいらっしゃるのですか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 はい。一応、今は各警察署と兼務という格好になるのですけれど、ここを主体として週1回、警察署に戻ったりとか、警察署の方での面接なんかのときは警察署に戻るというように、拠点がこちらで6名おります。

青少年育成部長

 少し補足させていただきます。各警察署の併任の育成官で、さっきのサポートルーム事業というのは、どちらかというと広島県警でも中央署の育成官だけがやっておられました。これを各地域でもやりたいし、各警察署でもやりたいということで、各署の育成官をここへ集めて、サポートセンターの職員が全員で、今、学生さんらと一緒に子どもたちの居場所づくりをやっています。そのノウハウを、今、みんなが共有して、これから、これを各署の育成官が、また、地域へ持って帰って地域の人と一緒に、地域の中でこういう居場所づくり事業ができないかという展望を持ちながら頑張っているということです。

藤本委員

 この相談の中で、ADHDと診断された子どもへの対応というような相談もありますけれど、何らかの発達障害を持っている、そういった背景がある中で、ちゃんとした療育とか、診断、対応がないままに、困り感を持った中での、いわゆる非行とかのケースというのも、割合としては非常に多いのではないかなと思うのですが、スタッフの中に児童精神科医の方が必要なんじゃないかとか、そういったような必要性というのは感じられますか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 感じております。臨床心理士の資格を持った育成官が、今、1人ほどおりますし、部屋の隣に育成課がありまして、そこには臨床心理士の先生が毎日いらっしゃいますし、週1回は精神科医の先生がいらっしゃいますので、その方にも一応、少年サポートセンターひろしま連絡調整会議のメンバーとして参画していただいておりますし、そういった面では何かの時には質問をさせていただいたりという体制は取らせていただいております。今、本当、こういうADHDの関係とか、そういう関係の御相談とかというのが増えてきているところでございます。

藤本委員

 要保護少年対策ということで、児童虐待の関係があるということなんですが、この仕組みとは別に、要対協、要保護児童対策地域協議会というのがありまして、教育委員会からもメンバーが入っていたり、今年度は弁護士会からもメンバーとして派遣をしたらどうかという試みもしているんですが、その要対協との関わりはどのようになっていますか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 要対協は私どもの方も、一応、出席させていただいておりますし、県警自体が児童虐待に関して、今、非常に力を入れているところでございますので、そういった面での広島県警、児相を含めて、今、三者一体となった協議を進めておるところです。今後はこの少年サポートセンターも併せて、いろいろ連携を深く図っていく必要があろうと思っています。

藤本委員

 それから、学習支援の話も出ておりましたけれど、これは隔週ということで、業務としてもっと頻繁にとか、そういったニーズもあるのではないかと思いますけれど、いかがでしょうか。

育成課非行防止・自立支援担当課長

 そうですね。今後、そういう人数を踏まえて、毎週やるとかいうような、ただ、これの体制を作るためには、ボランティアの方をたくさん増やしていかないとなかなか難しいですし、できれば、地域の方へ展開をしていければ、そういった地域のニーズを踏まえながら、どんどんやっていきたいなということで、あくまでも、今は実験的といいますか、職員を育てる意味もありますので、子どもだけでなくて、職員を育てて地域の方へばらまくというのもありますので、今後はそういうニーズに応じた対応というのを考えていきたいと思っています。

藤本委員

 地域に広がれば、それだけ人材もいると思いますので、そういった支援をしていくという意味で可能なところなのではないかなというように思います。非常に熱意を持ってやっていただいて、ありがたいなというように思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

井内委員長

 ありがとうございました。それでは、質問、意見はここまでにして、次の議題へまいりたいと思います。次の議題5は、先ほどお諮りしたように非公開となりましたので、傍聴人、報道関係、及び関係者以外の方は退席していただきますよう、お願いいたします。

 (傍聴人等退席)

 (非公開部分省略)

井内委員長

 以上で予定の議題は全て終了いたしました。
 本日の教育委員会議を終了いたします。
 次回の教育委員会議は、12月25日(金曜日)の午前9時30分からを予定しています。

ダウンロード

Adobe Reader<外部リンク>

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

<外部リンク>