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平成27年第1回教育委員会議(1月定例会)会議録
平成27年第1回広島市教育委員会議会議録
平成27年1月29日(木曜日)、平成27年第1回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。
1 開会及び閉会に関する事項
- 開会 午前 9時
- 閉会 午前11時50分
2 出席委員
- 委員(委員長) 井内 康輝
- 委員 溝部 ちづ子
- 委員 藤本 圭子
- 委員 栗栖 長典
- 委員 鈴木 由美子
- 委員(教育長) 尾形 完治
3 事務局等の出席者
- 教育次長 川添 泰宏
- 青少年育成部長 熊田 一雄
- 学校教育部長 隅田 一成
- 総務課長 橋場 忠陽
- 教育企画課長 西原 寛行
- 施設課長 前川 清司
- 施設課課長補佐 寺田 幹詔
- 育成課長 松田 裕子
- 放課後対策課長 金森 禎士
- 教職員課長 梶田 英之
- 教職員課調整担当課長 吉岡 将樹
- 教職員課服務・健康管理担当課長 野間 泰臣
- 学事課長 植永 勝成
- 健康教育課長 長谷 冨美
- 健康教育課学校安全対策担当課長 池脇 雅彦
- 指導第一課長 島筒 篤
- 指導第二課長 登 民夫
- 特別支援教育課長 児玉 安司
- 生徒指導課長 開 英治
- 教育センター次長 住吉 磨
- 市民局生涯学習課長 林 達雄
4 傍聴者等
1名
5 議事日程
- 議題1 平成27年広島市成人祭の開催結果について(報告)
- 議題2 少年サポートセンターひろしま(仮称)の設置について(報告)
- 議題3 平成26年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について(報告)
- 議題4 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)【非公開】
- 議題5 小学校の整備について(議案)【非公開】
- 議題6 広島市社会教育委員の委嘱について(議案)【非公開】
- 議題7 教職員の人事について(議案)【非公開】
6 議事の大要
井内委員長
ただ今から、教育委員会議定例会を開催します。
本日の議事録署名者は、溝部委員と鈴木委員にお願いします。
それでは、議事に移ります。
本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題4から議題7につきましては、広島市教育委員会会議規則第7条第1項の規定に該当することから、審議を非公開としたいと思いますが、御異議ありませんか。
(異議なし)
それでは異議なしと認め、議題4から議題7については、非公開と決定しました。
それでは、議題に入ります。
議題1の「平成27年広島市成人祭の開催結果について」を議題といたします。
本件は報告案件でございます。内容につきまして、育成課長から説明を受けます。
育成課長
教育委員の皆様方には、早くにアトラクションからお越しいただきありがとうございます。
成人祭につきましては、開催前に概要を御報告させていただいておりますので、本日は開催結果につきまして報告させていただきます。
まず、開催概要につきましては、記載のとおりです。
(5)の対象については、昨年より178人増ということで、ここ数年横ばいの状況でございます。
アトラクションについては、ジュニアマリンバアンサンブルにご登場いただき小中学生の出演は初めてということでした。また、広島修道大学混声合唱団がアカペラを披露しました。
その他の取組ですが、「同窓会コーナー」と「模擬投票体験コーナー」がありますが、「模擬投票体験コーナー」につきましては、投票数は114人ということで、昨年より101人減っています。これは今年の参加者数が多く、かえって投票する余裕がなかったということが考えられます。
「新成人祝福・激励着付け直しコーナー」につきましては、利用者が49人ということで、これは例年どおりで横ばいでした。
新しく試みました「はがきで感謝を伝えようコーナー」につきましては、用意したはがき250枚のうち、207枚を使用したということです。撮った写真をその場ではがきに印刷して、あまり文字を書かなくてよいタイプが137枚、デザインされたはがきに文字を書くタイプが70枚ということでした。これにつきましては、前回の教育委員会議の中で、なるべく工夫をして書きやすいような形でとの御意見をいただきましたので、それが反映されております。やはり文字を書かない方が2倍という結果でした。
参加者数及びアンケート結果についてですが、昨年の参加者数は7,000人でしたが、今年はその1割増の7,800人でした。
アンケートでは、「成人としての自覚を持ったと思う参加者の割合」は80.6%で、昨年の85.4%より少し減少しています。回収数は108人ということで、前年より101人少なく、これもやはり参加者が多かったことによるものと思われます。
この7,800人の内訳ですが、場内が約2,500人、場外が約5,300人ということで、対象となる全成人の65.1%が出席をしたということなります。ホールの方も、1階、2階ともほぼ埋まったということで、サンプラザは3,000人入りますが、保護者の方も入れてほぼ満杯状態でした。
成人祭の振り返りですが、成人祭のアトラクションに初めて小・中学生を含む若いグループが出演し、その躍動感ある演技と広島修道大学のアカペラを含め、アンケートには「クオリティの高いアトラクションが素晴らしかった。」等の声が多くありました。
(2)ですが、式典の開始から終了まで厳粛な雰囲気で進行することができました。最後は実行委員、運営ボランティア、井口中学校生徒、記念品のデザインを制作した比治山大学短期大学部学生等が壇上に集まり、全員一斉の盛大な三本締めで締めくくりを迎えることができ、アンケートにも「ダラダラしてなくて、とてもよい式だった。」、「いい式典だった。」と評価する声がありました。
(3)ですが、運営ボランティア21人、井口中学校の生徒35人、広島市交換留学生4人、明るい選挙ユースボランティア8人を合わせ総勢68人の運営協力ボランティアが参加しました。ホール内での誘導や、アトラクション出演者のお世話、車いす参加者のサポート、案内はがきと記念品との引換え、模擬投票体験コーナー運営など、さまざまな場面で活躍し、アンケートにも「中学生・高校生のボランティアの人たちが多く、すごいと思った。」等の声がありました。
(4)ですが、今回初めて実施した「はがきで感謝を伝えようコーナー」、中国地方郵便局長協会主催ですが、用意したはがき250枚のうち207枚を使用しました。その内訳は、先ほど御説明しましたとおりです。アンケートには、「なかなかお礼を言う機会がないので、こういう企画の力を借りることができてうれしい。」、「親もびっくりして喜んでくれると思う。」と評価する声が非常に多くありました。郵便局長協会はまた来年も、再来年も継続して行い、これを定着させたいということでした。
以上でございます。
井内委員長
ただ今の説明について、御質問等はございませんか。
溝部委員
大変いい式だったと思います。
一つ質問ですが、7,800人の参加者の中に障害のある方もおられたかと思いますが、対応策はどのように考えておられましたか。
育成課長
身体障害者手帳や療育手帳をお持ちの方で一定の基準を満たす方に、御案内を事前に行いまして、どのようにさせていただければよいか御希望を伺って、その申出に応じて、タクシーで送迎したり、会場内を誘導したり、保護者の方の席を確保したりというような対応をしております。
溝部委員
実は、帰り間際に、保護者と一緒に来ている知人の障害のある方に声をかけられました。
大集団の中で過ごすのが少し苦手な方で保護者が一緒に来られたのですが、「2階席で成人祭の最後まで過ごすことができました。参加して本当に良かったです。」と言っておられました。
井内委員長
障害のある方は実際何人くらいですか。
育成課長
2、30人くらいはいらしたと思います。
井内委員長
特別なコーナーを今言われた2階席のところに作られたのですか。
育成課長
特設コーナーは1階に設けております。お一人おひとり希望を伺って個別対応しておりまして、今言われたように、パニック障害のある方は出口のすぐそばとか、車いすの方はスペースを広くというように、対応しています。
鈴木委員
「模擬投票体験コーナー」のことをお聞きしたいのですが、20歳になって責任が出るということの意味ということが選挙ですので、これは大事なコーナーだろうなと思っていますが、今年工夫されたことと、どのくらいの成果があったかということをお聞きできればと思います。
育成課長
このコーナーは選挙管理委員会が主体となって行っています。例年どおりではありますが、今年特に工夫を凝らした部分としては、投票立候補者を3名立てておりまして、今年は災害がありましたので、立候補者を「災害強男」とか、「安芸きんさい」とか、「佐藤蹴人」というような名前にして、若い方に少し注意を引くような形の候補者を立て、その公約も投票台の候補者名の下の辺りに書いていたりしていました。工夫といえば、今年のトピックスのようなものを候補者名にしていたことです。その他には着ぐるみを投票候補者として検討したようですが、今年は、人気投票のような形で行うところまではいかなかったようです。あと、ユースボランティアさんが一生懸命、投票を呼びかけるというような工夫は例年どおりでした。
鈴木委員
若い学生などの話を聞いていますと、特別活動などで学級委員を決めたりしますけれども、かつては選挙が多かったと思うのですが、最近は選挙が行われていないらしいです。子どもの時から、選挙して、投票して、決まった人に対して要求したり従ったりという経験が少なくなっていると思います。世の中というのは民主主義の社会で、そういう選挙によって成り立っているということですので、引き続き選挙管理委員会と協力して、若い人たちの投票率が上がるようにしていただければと思います。
育成課長
選挙管理委員会の中では、学校教育の中で、模擬選挙というものをやってもらうために、本物の選挙機材の貸し出しなどを学校と連携してやっているというふうに聞いていますし、また、選挙管理委員会の方にはその辺りに力を入れるように伝えたいと思います。
井内委員長
昨年より60人くらい減ったと言われたことに少しドキッとするのですが、全国的に見ても投票率が低いということが問題となっているので、こういう機会に体験していただけたらいいなと思います。
先ほど言われた理由は、混雑がとてもひどくてということですが、場所を少し工夫する必要があるということですかね。あれだけの人がいるとゆっくり投票という気にはならないかもしれませんね。
栗栖委員
私も当日式典に参加させていただいたのと、行き帰りの道すがらで、新成人の方のやり取りを聞いた印象で言いますと、式典は昨年よりは参加者も多く、ボランティアの方が前の方への誘導に努力されておられたし、アトラクションも良かったし、落ち着きのあったいい式典という印象を持ちました。これは実行委員の方が相当努力されているのだと思いました。また、行き帰りの新成人の方の会話を聞いたり、先ほど溝部委員も言われましたが、障害のある方がにこやかに親と記念撮影をしているような姿を見たりして、いいセレモニーだなと感じました。また来年度の実行委員会は、若い人を中心として、しっかり工夫をしていただきたいと思います。
今回の成人祭の開催結果を受けられて、来年度に向けての検討課題のようなものがあれば教えてください。
育成課長
今年は参加者数が大変多かったということで(成人祭が)定着をしていっていると思います。これだけの人数になると、入り口が分かりにくかったという声もありましたので、案内を少し工夫しないといけないかなと思っています。
それともう一つは、アンケートの項目の中に、開催希望時期がありまして、「成人の日当日」と「成人の日の前日」、「8月中旬」、「正月休み」の中でどこがいいですかと尋ねたところ、今までどおりの「成人の日」がいいというのが56.6%で、「成人の日の前日」がいいというのが36.8%ありました。この「成人の日の前日」がいいという36.8%をどのように見るかということが課題と考えています。前日にして次の日をゆっくりといいますか、東京など他都市に進学した人や就職した人がとんぼ帰りをしなくてもよいように、というようなことも今後検討したいと思います。
井内委員長
前日にしたらまた一泊しなければいけないとか、そうすると負担が増えるとかいうこともあります。どこを決めても良い点と悪い点があると思いますが、検討をお願いします。
育成課長
障害者の参加者数について、正確な数字が分かりましたので、お答えします。
当日特設コーナーに来られた障害のある新成人は30人で、付添の方を含めると76人の御参加でした。
井内委員長
それでは、議題2「少年サポートセンターひろしま(仮称)の設置について」を議題にいたします。
本件は報告案件です。内容につきましては、青少年育成部長から説明を受けたいと思います。
青少年育成部長
それでは、仮称「少年サポートセンターひろしま」の設置について御説明します。
資料の3ページ「少年サポートセンターひろしま(仮称)の設置について」を御覧ください。
まず、1の「趣旨」です。
広島市教育委員会と広島県警察が、緊密な連携により、非行防止対策の総合的かつ効果的な施策を推進するため、平成27年度に、活動拠点として本市庁舎内に市教委職員と県警職員が常駐します仮称「少年サポートセンターひろしま」を設置しまして、少年相談や非行少年の立ち直り支援等に取り組むこととしています。
次に2の「概要」です。
(1)設置時期ですが、平成27年4月1日を予定しておりまして、場所は、市役所の北庁舎別館1階、現在放課後対策課が入っているところでございます。その理由は、相談時に来所しやすく、相談室等が確保できるとともに、市教委の関係課や本市の他の関係部署とも連携を図るため、市役所北庁舎別館が最適であろうと、このように考えています。
(2)体制についてです。市教委は、青少年育成部育成課非行防止・自立支援担当の課長、担当職員、青少年育成指導員、非行防止相談員、現在9人体制です。県警は、生活安全部少年対策課の警察官、少年育成官、スクールサポーターが常駐して、一緒に活動します。
(3)主な活動内容についてです。市教委がまず受け付けた相談事案について、非行深度が高い場合等は県警が中心となり、それ以外の就学・就労支援等が必要な場合等には市教委が中心となって、相互に連携して対応する。このことによりまして、ワンストップで非行防止から立ち直りまでの一貫した支援を実施していこうということでございます。
具体的には、ア 青少年問題や犯罪に係る少年相談、イ 各種体験活動等による少年の居場所づくり、ウ 就学・就労支援などによる立ち直り支援、エ 生徒指導上の課題を抱える中学校への支援、オ 市教委と県警、ボランティアであります少年補導協助員と青少年指導員の連携による街頭補導活動などに取り組んでいきたいと思っています。
(4)の(仮称)少年サポートセンターひろしま運営協議会の設置についてです。現在、既にスクールサポート協議会を設置していますが、これを発展的に解消し、市教委、県教委、県警、児童相談所、中学校長会、有識者等により、(仮称)少年サポートセンターひろしま運営協議会を設置して、少年サポートセンターの運営について、適正かつ円滑な運営を図っていきたいと思っています。
次に、裏面には、ただ今、御説明いたしました内容の図を添付しておりますので御覧いただければと思います。
なお、本件につきまして、1月21日に開催された市議会文教委員会において報告をいたしました。市議会の委員の皆様からは、「大変重要なことなので是非お願いをする。」、「少年問題は地域との関係が大きいので地域と連携するよう取り組むこと。」、「しっかりと成果があがるよう取り組むこと。」、こういった御意見をいただいたところでございます。
説明は以上でございます。
井内委員長
ただ今の説明について、御質問等はございませんか。
藤本委員
(3)主な活動内容、居場所づくりと立ち直り支援ということをあげておられるのですが、具体的にどのようなことを予定しているのか教えてください。
(4)の少年サポートセンターひろしま運営協議会(仮称)の設置とありますが、このメンバーの中の有識者というのは具体的にどのような立場の方を予定しておられるのか教えてください。
青少年育成部長
まず、具体的な活動内容のイの居場所づくりとウの立ち直り支援ですが、各種体験活動等による居場所づくりというのは、主に県警の少年対策課が既に取り組んでおられるサポートルーム運営事業というのがあります。これは、問題を抱える子どもたちというのは、社会性がないものですから、ボランティアの人とか、少年育成官等と一緒になって、料理をしたり手芸をしたりというのも含めていろんな体験活動をしたりしながら、大人とのコミュニケーションとか社会性を身につけるという居場所をつくるという事業です。これを県警がやっておられるのに対して市教委も一緒になって、もっと充実してやろうというのが居場所づくり事業です。
それから、立ち直り支援の就学・就労支援、これは、今の非行防止・自立支援担当が暴走族対策という名称だった時から、最終的に少年を立ち直らせるためには、就学を希望するものであれば、学校に復学したり、進学するための学習支援、就労したいというものについては、面接とかのスキルを身につけさせて、ハローワークに一緒にいくと、こういったものを、それぞれボランティアをお願いしながらやっているのですが、今後、さらに一緒になって拡充して取り組んでいこうと思っております。
それから少年サポートセンターひろしま運営協議会の構成メンバーの中の有識者ということですが、少年サポートセンターふくやまというのが昨年9月に立ち上がっております。こちらの方に福山大学の先生が県警の助言者としておられまして、犯罪心理とか少年心理にとても強い方で、そういった方の御紹介をいただきまして、広島で有識者の方、犯罪心理・少年心理に詳しい方を検討しているというところでございます。
藤本委員
精神科医ということですか。それとも児童心理学等を研究されている方ですか。
青少年育成部長
今、具体的に考えておりますのは、非行臨床、そういった少年問題等に詳しい方で、今は大学にいらっしゃって、今まで少年鑑別所の鑑別技官等もやられたような経験のある方もいらっしゃいますので、そういった方をちょっと検討しているところでございます。
なお、精神科医等につきましては、なぜ今回北庁舎別館にしたかというのは、育成課の中に青少年総合相談センターがございまして、こちらに相談員がおりますのと、毎日ではございませんが、精神科医の先生方も来ていただけるので、こういった方々の御活用もできるということで考えております。
藤本委員
市教委の状況としては、先ほどお伺いしたように9名という体制になるのですか。
青少年育成部長
現在の9名はそのままこの中に入るということと、福山の例を見ますと、相談が格段に増えておりますので、相談体制の充実というのはもっと対策を図る必要があると思いますので、増員も今検討しております。
藤本委員
実働メンバーとしては、ボランティアの方とか、人材の確保というか、そこが非常に重要になると思うのですけれども、こういった問題を抱えた子どもというのは、そもそも生活習慣からして身に着けていかなければならないような背景がありますので、非常に息の長い支援になると思いますし、場当たり的な形だけの支援では、とても効果が見込めないということがあるので、形をつくるのにとどまらず、実効的に手厚く、一日も長く寄り添って効果が出るように、意欲を持たれた方に是非動かしていっていただきたいなと思いますのでよろしくお願いします。
溝部委員
質問ですけれども、3点お願いします。
今までのシステムとどう違うのかというのが1点目です。
2点目は、少年サポートセンターひろしまを設置したときの相談者をどのように想定しているのですか。
3点目は、こういうことはとても大事なことだと思っていますので、市民一般に広報することをどのように考えていますか。
青少年育成部長
今までとどこが違うかという点ですが、それぞれ県警の少年対策課などは、それぞれで動かれています。今、問題のある学校については、県教委の予算で少年対策課に県警のOBを採用して、それがスクールサポーターという名前で、指定された学校に行かれますが、これは行かれたところの情報しか入らない。
教育委員会の方は、生徒指導課には支援員がおりまして、学校に行ったりしておりますけれども、それぞれがそれぞれの情報でやっておりまして、それを解消しようということで、今年度スクールサポート協議会を作ったのですが、やはり日常的に情報交換ができているわけではございません。
それぞれが、法的な根拠をもちながら、ボランティアをもってやっておりました。
これが今回一緒に執務をすることによりまして、それぞれ秘匿の個人情報ですから問題はあると思いますが、ここを十分協議しながら、情報をお互い共有しながら、日常的に連携して一緒にやっていこうということです。
県警からすれば、今まで県警の中でやっていたことが、開かれた場所に来るということで、非常に敷居が低くなって、親御さんの相談が増えるということを期待されておられます。自分たちのスクールサポーターが行っている学校だけでなく、日常的にいろんな全ての学校の情報が入ることを期待されておられます。我々も、福山の先進事例等を見ながら、取り組んでいきたいと考えています。
相談者については、子どもたち自身が自立したいと思えば来ますし、保護者からの相談もあると思います。あるいは、学校の先生が、県警だったら行かないと思うのですが、元々市教委があるところにできますので、相談に来ていただけると考えています。
非常に敷居が低くなりますので、今までどうかなと思っていた方々が非常に増えてくるのではないかと思います。
広報ということにつきましては、4月1日開設ということなので、今年度のうちに、広報のチラシとか作っていろんなところに出したり、流したりしたいと思っています。
校長会等で御説明をするよう考えております。
また、3月のうちに、県警と市の方で協定書を結ぶ必要があると思いますので、こういったところも活用して広報していきたいと思います。
生徒指導課長
少し補足をさせていただければと思います。
少年サポートセンターひろしまができることで、多々メリットがありますが、校長先生の立場で少し説明させてください。
日々、いろんな校長先生が夜遅くまで生徒指導課の方へ相談に来られます。各学校でいろんな生徒指導上の問題が発生しておりますから、その中には、かなり警察と連携をする事案が多くあります。校長先生が生徒指導課へ来られて、うちの指導主事と協議をしてこれは警察と連携を図りましょうという方針が決まったときには、校長先生は、翌日とか、その日の午後とか、今度は所轄へ行って警察と連携を図らなければなりません。これが、4月からは、校長先生が生徒指導課に来られて、もうこれは警察と連携しましょうということになれば、うちの指導主事と校長先生が一緒に、少年サポートセンターひろしまに行けば、そこに県警の少年対策課の警察官がおりますから、そこで協議ができます。
警察の方は、少年対策課の方から所轄に連絡してくれれば、校長先生は改めて所轄へ行かなくていいということで、リアルタイムでその場でどういう方針にしようかということが決められる。これが、学校の校長先生方にとっては一番大きなメリットだと思います。
あるいは、いろんな先生方が、非行を抱える子どもの相談を警察にしたいときに、各所轄に今行っているのですけれども、やはり警察署に入るということは、いくら生徒指導主事、生徒指導を担当している教員でさえも敷居が高いところがあるのが、今度は、少年サポートセンターひろしまは、教育委員会の中にありますので、気軽に相談できるようになります。
井内委員長
県警の担当者の方が北庁舎1階に常駐されるというイメージでいいのですね。
出向というか常時座っておられるということですね。
総務課長
県警の事務所があるというイメージです。
青少年育成部長
正確にいえば、県警の少年対策課分室です。
溝部委員
わかりました。
一般市民からすると、縦割行政の弊害があって、いったいどこに相談に行ったらいいのかなというのは大変難しいですね。つまり、相談に行くのにとても抵抗がある、相談に行くときには既にかなり深度が深い非行状況でないと相談に行けない、行く気持ちにならないといえますし、それも、保護者がちゃんと保護できればいいのだけど、なかなかそういうことも難しい状況にあるお子さんが多いと思います。
今、敷居が低いということをしきりにおっしゃっていたので、それはすごく大事なことだと思います。
どんなふうに敷居が低いのか、どういう状況のときに相談に行ったら、すぐどんな手を打ってくださるのかっていうことを、「見える化」していただいて、分かりやすい広報活動をしていただければというように思っています。
今お話を伺ったら、非行をしたときの対応は非常にスムーズにいくのかなと思ったのですけれど、非行の未然防止といいますか、もっと小さな段階からといいますか、そういうようなことにも少し御支援をいただけたらありがたいなと思いました。
以上です。
鈴木委員
こういうのができて、早いうちに対応できるというのは、とてもいいことだと思います。
私は、仕事柄、少年院などの見学にも行くのですが、ここに入るまでになんとかならなかっただろうかという思いを強く持っています。
相談しようと思ってもなかなかできないうちに、問題というのは、どんどん進んでいっていると思いますので、是非相談に力を入れていただければと思います。
結果的には、やはりその子どもさんが、税金を払える人になるということが大事なことだと思います。それは、少なくても構わないのですけれども、社会の一員として責任を果たせる人になっていくというのが大切な要素ですので、就労支援というのもなかなか難しいことではあるのですが、就労した先の方との連携も取っていただいて長く勤められるようにしていただければなと思います。
一点、これは質問というより意見ですが、少年サポートセンターひろしま運営協議会のメンバーが中学校長会となっていますが、非行の年齢というのは下がっていまして、小学校5、6年からもう芽が出ていると思います。メンバーに小学校の校長先生に入っていただくか、あるいは、情報共有の場として、何か情報を入れていただくか、早めの対策ということを考えていただければと思います。メンバーをどうされるかは、また違った角度があると思いますので、小学校の校長先生に入っていただくかどうかは、また御検討いただくとして、小学校にもこういう情報を周知していただきたいなと思いました。
井内委員長
先ほど有識者の中には、精神科医が入らないという話があったのだけど、今、様々報道される非行というか事件と呼ぶか分からないけど、若い人たちが、精神的に病んでいるのではないだろうかと思える事案が多いですよね。やはり、是非そういう目でも見ていただいて、単なる非行なのか、精神障害的なところがあって、一面の行為がそういうように見えているのかということを分別できるような方がいらっしゃるといいのかなと思います。早めの事件の未然防止という格好で、少し御検討いただければと思います。そういう判断のできる方がいらっしゃるかどうかというのが重要なポイントかと思いますので、その辺の御検討をよろしくお願いします。
栗栖委員
先ほど説明のあった校長先生が相談される具体的なイメージはよく分かりました。
保護者が相談に来るというケースというのは想定されているのですか。
青少年育成部長
うちの子が早く帰ってこない、悪いグループに誘われているなど、保護者の方も悩まれていると思いますので、そういったことの相談を受ける場合があると思います。
栗栖委員
保護者が少年サポートセンターに直接行かれて相談されるというのはあり得ることですか。そういう時には、学校はどういう絡み方をするのでしょうか。先生が行かれる場合は、当然保護者も承知されて行かれるのでしょうか。
青少年育成部長
事案によると思います。
保護者の方がまず自分で専門家や警察に相談してみたいと思われれば、直接来られますし、学校に相談した上で、センターがあるから行ってみなさいと言われる場合もあると思います。逆に、いじめ相談等もまず育成課で受けまして、事案によっては、生徒指導課を通じて学校につなげるというケースもございます。
いずれにしても学校との連携というのは、当然しなければなりません。
栗栖委員
お願いしたいのは、先ほどの溝部委員の広報のところに大きく絡んでくるのですが、こういう新しい組織を新規で立ち上げた場合というのは、いい理念で立ち上がるのですが、一番重要なのはやはり運用です。運用をうまくやっていくには、利用される方が、具体的なイメージで、例えば、先生方だったら、「こういうようなケースのときには、ここを利用してください。」とか、広報をする時に、できるだけ、具体的に、「こういうケースのときには、今までこうだったのだけれども、今後ここに行ってもらうとこういうメリットがあるので、どんどん活用してください。」とか、例えば、保護者の方に対しては、「具体的な自分の子どもさんのこういうことがあったら、学校へ相談するのか、ここに相談してください。」とか、相談者の方に具体的なイメージ、「こういう問題が起こったら、ここへ相談に行ったらいいのだな。」というように、より具体的にイメージできるような形で広報していただいて、「こういう事案が起こったら、相談すれば、警察と連携して解決してくれる窓口を新たに市の方で創設したのだ。」ということが、きちんと浸透できたら、運用の方もうまくいくのだろうと思います。その辺りのところをしっかりと広報していただければよろしいのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
井内委員長
次に、議題3の「平成26年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について」を議題といたします。
本件は報告案件でございます。内容につきまして、指導第二課長から説明を受けます。
指導第二課長
議題3「平成26年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について」報告いたします。資料5ページを御覧ください。
1の趣旨にもありますように、広島グッドチャレンジ賞表彰式は、社会貢献の心をはぐくむボランティア活動等への生徒の積極的な参加を促し、活動への意欲を喚起するため、善いことを自ら進んで実践した生徒個人、グループ、生徒会を表彰しており、2にありますように、今月9日に本庁2階の講堂において開催いたしました。
5の受賞の対象についてですが、市立中学校、特別支援学校中学部の生徒個人及び生徒会です。
表彰に当たっては、写真にもありますように、直接、教育長から受賞者の一人一人に手渡し、表彰後の挨拶において、「人とかかわり合い、人のために尽くす活動を実践することを通して、自分のよさや素晴らしさをもっともっと実感するとともに、活動を継続できるよう日々自分自身を鍛えることも怠らないでほしい。」とメッセージを送りました。
6の受賞者等の推移ですが、本事業は平成18年度から「さわやかボランティア賞」としてスタートし、平成23年度からは、「広島グッドチャレンジ賞」と名称を改め、現在に至っています。
表彰は個人の部、グループの部、生徒会の部の3部門で行っております。平成21年度以降、校数及び受賞者数等が増加しており、各校での生徒の取組が徐々に広がってきていると捉えています。
7の活動例を御覧ください。3枚の写真は今回の受賞代表で言葉を述べた生徒の写真です。1枚目の写真は、砂谷中学校の生徒が、地域の小学校で読み聞かせを行っている場面です。この生徒は、保育園で職場体験学習を行った際に、地域の方々から習った「読み聞かせ」をその後も継続して、地域の小学校や学校の文化祭等で取り組みました。
2枚目は、井口中学校美術部が地域の社会福祉協議会の要請を受けて、井口駅裏の防災壁に「愛と平和」をテーマにした壁画を制作し、設置している場面です。全部で4枚の絵を制作しましたが、1枚につき、4枚から8枚のベニア板をつなぎ合わせて作った、大きな壁画です。
3枚目は城山北中学校生徒会による、「広島市土砂災害ボランティア」の場面です。城山北中学校は、被災地の学校であり、自分たちにできることとして、住宅や畑に流れ込んだ土砂の撤去や、義援金を募る活動を行っています。
8は報道実績です。一部の記事を7ページに記載していますので、参考にしていただければと思います。
それでは、6ページを御覧ください。個人の部、グループの部、生徒会の部の各部から、受賞者代表の言葉を述べました。
個人の部の砂谷中学校 新谷さんは、「じっと目をこらし、耳を澄まして聞いてくれていた小学生たちから拍手をもらった時、ほっとすると同時に、とてもうれしい気持ちになりました。」「自分に自信がつきました。『楽しかった』『ありがとう』と言ってもらえることも多くなって、とてもやりがいを感じるようになりました。」「地域の子どもたちのために大切にされているこの活動を、ぜひ、後輩たちの手で継承してほしい。」と、述べました。
グループの部の井口中学校美術部 眞鍋さんは、「この活動を通して、全体の技術の向上や美術部としての役割が、それぞれ分かった。」「井口の街が少しでも活気づいてくれればと思います。そして、これからも地域のために貢献できるよう、美術部一丸となって日々成長していきたい。」と述べました。
生徒会の部の城山北中学校 山下君は、「『本年度は、土砂災害復旧ボランティアや募金活動』に取り組み、『募金活動は、僕たちが地域の皆さんのためにということで行いましたが』、『たくさんの温かいお言葉をかけていただき、逆に僕たちが励まされました。』」「たくさんの人々が僕たちの復興を応援してくださっていると改めて感じました。」「今後も地域のためにできることを行っていきます。」「地域のための貢献活動を行い、また、地域の方々に助けられながら、一つ一つの取組を工夫し、学校と地域の関係をより深いものにしていきたい。」と述べました。
今後とも、生徒たちが、他者のため、地域社会のために貢献する活動を通して、豊かな人間性や社会性を培っていくことができるよう、事業の充実に努めていきたいと考えています。
井内委員長
ただ今の説明について、御質問等はございませんか。
溝部委員
大変素晴らしい表彰式だったと思いましたし、新聞にも大きく載りましたので、うれしく思いました。
この対象は中学生だけですか。高校生とか一般の部とか、これに類するものがありますか。
指導第二課長
対象としているのは中学生だけです。
溝部委員
中学生がこのように社会貢献するということは大変意義深くて、本人たちにも社会全体にとっても大変素晴らしいことだと捉えています。中学生ということを前面に出そうということであれば、「広島グッドチャレンジ中学生賞」とか、「中学生」ということをクローズアップしても面白いと思ったことと、そろそろ10年経ちますので、もう少し広げて、小学生とか高校生とかも視野に入れて検討される良い機会かと思いました。
井内委員長
そういう検討はされていますか。中学生を対象とするというのは狙いとしては分かりますが、範囲は広がっていると思います。
指導第二課長
今後、小学校あるいは高等学校も視野に入れて行うのかどうかについては、内容や学校の現状等を勘案して検討していきたいと思います。御意見としてお受けします。
尾形委員(教育長)
補足しますと、表彰しようとスタートした18年度は21人でしたが、今年度は153人です。クラブでの取組とかもあって、3,000人を越えるくらいの生徒が参加しており、裾野は広がっています。
これが始まったのが14年度くらいだったかと思いますが、ある一つの学校が、思春期になり自我が目覚める中学生の時期に、人のために尽くす、社会のために尽くす、それによって自分の自己肯定感や自尊感情、自分の素晴らしさに気付き、なんとか子どもを育てたいということで始まったのがボランティア手帳です。その取組が広がってきて、表彰しようとなったのが平成18年度です。そして今、ここまで広がってきています。私も一人一人、153人に表彰状を渡しましたが、やはり中学生が地域に貢献するボランティア活動を行う中で、自分の良さに気付くというのが確実に定着してきているように思います。各学校では、地域行事にかなりの子どもが出ている、地域に中学生がなくてはいけないという声も聞かれるようになっています。この取組が、中学生の大事な取組として育ってきています。今後の課題としては、これだけ人数が多いと、これがさらに増えたら、全員を一人で表彰できるか、また、現在会場が一杯になっているのでどうするかということがあります。このようにほめていくということは、是非やっていかなければならないと思います。おそらく学校に帰ったら、学校が表彰するのだと思います。全校の前で校長先生が行われるのだと思います。私は、これは良い取組だと思います。まずは広島で生まれ広島で育ててきた取組だと思うので、これからも大事に取り組んでいきたいと思います。
井内委員長
中学生という時期が重要だということと地域とのつながりが生まれているということが評価できるということですね。
栗栖委員
積極的に取り組まれた方は全員表彰されるのですか。
指導第二課長
学校から推薦を挙げていただいて、審査をして、決定をしています。
栗栖委員
学校から推薦があったグループで表彰するところとしないところがあるのですか。
指導第二課長
通知で表彰の規定を学校に送付しています。その規定に則って学校から推薦をいただいていますので、ほぼ推薦をいただいた生徒については、表彰してきています。
井内委員長
ますます良い方向に発展するように願っています。
次の議題4から議題7は、先ほどお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、退席していただきますようお願いします。
(傍聴人等退席)
(非公開部分省略)
井内委員長
以上で予定の議題は全て終了いたしました。
本日の教育委員会議を終了いたします。
次回の教育委員会議は、2月10日(火曜日)午後1時30分からです。