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令和2年第1回教育委員会議(1月定例会)議事録

令和2年第1回 広島市教育委員会議議事録

 令和2年1月29日(水曜日)、令和2年第1回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午後1時30分
 閉会 午後4時35分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 糸山 隆
 委員 井内 康輝
 委員 秋田 智佳子
 委員 伊藤 圭子
 委員 西  敦子
 栗栖長典委員は欠席

3 事務局等の出席者

 教育次長(総務部長事務取扱) 荒瀬 尚美
 青少年育成部長 長谷 冨美
 学校教育部長 森川 伸江
 指導担当部長 野間 泰臣
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 山越 重範
 教育企画課情報化推進・学校支援担当課長  戸政 佳昭
 教育給与課長 横見 環司
 学事課長 田原 治子
 施設課長 吉川 保
 育成課長 廣田 稔之
 育成課非行防止・自立支援担当課長 池岡 晴樹
 放課後対策課長 橋本 飛雄馬
 教職員課長 川口 潤
 教職員課調整担当課長 石橋 正啓
 教職員課服務・健康管理担当課長 徳丸 憲之
 健康教育課長 藤川 宜陽
 健康教育課学校安全対策担当課長 世羅 徹治
 指導第一課長 中谷 智子
 指導第二課長 松浦 泰博
 特別支援教育課長 山領 勲
 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 横山 善規
 教育センター次長 宅見 雄二
 市民局生涯学習課長 手島 勇人
 総務課主幹 末田 誠
 生徒指導課主任指導主事 常井 慎太郎 

4 傍聴者等

 1人

5 議事日程

 議題1  令和2年広島市成人祭の開催結果について(報告)
 議題2  ひろしま型カリキュラムの今後の進め方について(報告)
 議題3  広島市安佐南区民文化センター及び広島市立安佐南区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について(報告)
 議題4  広島市立学校の管理及び学校教育法の実施に関する規則の一部改正について(議案)
 議題5  訴訟について(報告)【非公開】
 議題6  市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)【非公開】
 議題7  教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

糸山教育長 

 ただ今から、令和2年第1回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 栗栖委員が所用により欠席となりますが、定足数を満たしております。
 本日の議事録署名者は、秋田委員と伊藤委員にお願いします。
 それでは、日程に入ります。
 本日の議題はお手元の議事日程のとおりです。
 本日審議予定の議題5については、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第7号「訴訟及び審査請求等に関すること」に該当し、議題6については、同項第6号「教育事務に関し、市長が作成する議会の議案に対しての意見の申出に関すること」に該当し、議題7については、同項第4号「事務局及び教育機関の職員の分限及び懲戒に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題5、議題6及び議題7については、非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「令和2年広島市成人祭の開催結果について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、育成課長から説明をお願いします。

育成課長

 議題1「令和2年広島市成人祭の開催結果について」を説明させていただきます。
 まずは、当日、御臨席いただきました委員の皆様には、お忙しい中、お越しいただきましてありがとうございました。
 それでは、資料の2ページを御覧ください。
 開催概要につきましては、先月の教育委員会議で説明させていただいたとおりでございますので、省略させていただきます。
 2ページの一番下に(8)参加者数を記しておりますが、当日は約7,800人の新成人の皆さんに御参加いただきました。
 続いて、3ページを御覧ください。
 2の令和2年成人祭の振り返りということで、項目ごとに振り返りをさせていただいております。
 まず、参加者についてですが、当日は天候に恵まれたこともあり、先ほど申しましたように、7,800人と、沢山の人に参加していただきました。参加者は全体的に落ち着いておりまして、係員の指示等にも従い、大きなトラブルはありませんでした。
 続いて、プログラムについてですが、昨年よりコンパクトにしており、まとまりのある式だったと評価していただいております。
 続いて、「PEACE ORIZURU」プロジェクトについてですが、これは、今回、新しく取り組んだ内容でございます。折り紙を配りまして、新成人の皆さんに、式典開始前から(会場内)前方のスクリーンでこのプロジェクトの趣旨を説明し、参加を呼び掛け、また、折り鶴の作り方を表示しましたところ、会場の中で席に座って折っている姿も、結構、見掛けまして、結果、約1,000羽の折り鶴を回収することができました。回収した折り鶴につきましては、2月に実行委員会を開催しまして、そこで千羽鶴にして、平和記念公園に献納することにしております。今回は、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた取組として行ったのですが、今後も、広島らしい取組として独自に続けていきたいと考えております。
 続いて、サブホールイベントについてですが、フォトスポットコーナーは、毎年、いろいろと工夫を凝らしているのですが、今回も背景のセットに工夫を凝らしまして、昨年以上に盛況であったと思います。また、今回3年目となる抽選会は、参加者が途切れることなく訪れまして、協賛企業から提供していただいた品物、約1,000人分は、おおむね終了時間と同時に全て配付を完了しております。
 続いて、同窓広場についてですが、天候に恵まれたこともありまして、例年以上に多くの新成人が集まり、思い出話に花を咲かせておりました。
 続いて、実行委員・ボランティアについてですが、実行委員は、今回は5人と少ない人数でしたが、準備段階から創意工夫を凝らし、企画運営に積極的に参加していただきました。代表として、宣誓や三本締めなども堂々と行うことができたと思います。
 また、29人の高校生の運営ボランティアにつきましては、これは、約15人ということで募集したのですが、沢山の応募がありまして、期限前に締め切らせていただいたような状況でしたが、皆さん、とてもやる気で参加しておりました。井口中学校のボランティア生徒の63人にも御協力いただき、合わせて92人の運営協力ボランティアが、ホール内での誘導や車椅子参加者のサポート、記念品の配付など、積極的に活躍しておりまして、参加者の方から感謝の声を寄せていただきました。
 その他としまして、来場者に分かりやすい案内表示を心掛けました。また、(メインホールの)席への誘導につきましては、前方の席から座っていただくように、最初の段階から参加者に声を掛けて誘導したところ、前方から埋まっていきましたので、今回は、余り空席が目立つようなこともなかったと思っております。
 また、外国人参加者のために会場内のスクリーンに英語、中国語、韓国語による注意事項等を表示しました。今後は、会場入口等にも外国語による案内表示を増やしていきたいと思っております。
 また、式典会場の周辺道路の交通渋滞につきましては、昨年の教育委員会議で、委員の皆様から御意見を頂きましたので、(広島)西警察署とも協議し、いろいろと検討してまいりました。車の乗降場所の変更についても検討し、(広島)西警察署へ提案したのですが、最終的には、(広島)西警察署の方からこれまでどおりにしたいとの話がありましたので、そのようにさせていただきました。ただ、事故やトラブル等が発生することもなく、無事に終了いたしました。
 最後に、四角囲いの中に記しておりますのは、新成人アンケート等の中に自由記述として書いていただいたものでございます。良かった点として、お祝いしていただく会場の雰囲気が良かった、節目を意識する良い機会となった、成人という自覚を持てた、案内の中学生が礼儀正しくて感じがよかった、ボランティアの活気に元気をもらったというような意見を頂いております。また、「PEACE ORIZURU」プロジェクトにつきましては、広島ならではの企画ということで、評価していただいております。
 説明は以上でございます。

糸山教育長

 ありがとうございました。
 ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

伊藤委員

 (私も)出席させていただきまして、厳粛な良い成人式であったと思います。
 先ほどの説明にもありましたが、外国籍の新成人の方の席が設けられており、また、対応もされていて、良かったと思います。
 サブホールイベントに関しても、若い方々が興味を持つような、「インスタ映え」するような(壁紙など)、いろいろな取組をされていて、その中で市政に関心を持っていただけるような良い取組がされていたように思います。
 折り鶴を折ることに関しましても、最初は、式が始まって折るようなことがあっては(良くない)という危惧もありましたが、式が始まって折っている人は見当たりませんでしたので、式が始まると厳粛なムードになるように切替えができていて、良かったと思います。
 実行委員の方が5名いらっしゃって、少しお話した際に、やはり5名では大変だったということを言われていました。もう少し人数が増えると、負担が少なくなって良かったのではないかと思っております。

育成課長

 実行委員の数につきましては、募集に対して応募していただきますので、年によって多かったり少なかったりします。今回、高校生ボランティアとして参加していた生徒の中には、一生懸命にリハーサルを見ていて、来年は私も実行委員に応募するというような決意を言われていた方もいらっしゃいましたので、頼もしいと思っています。

井内委員

 今年も7,800人と、昨年と同じくらいの参加者があって、大変、良かったと思っています。
 今、伊藤委員からもお話がありましたが、私も実行委員の方とお話をしたのですが、男の子が一人で、何かかわいそうでした。男の子は実行委員にならないのかなというようなことを、冗談半分に言ったのですが。先ほど、(育成)課長から説明がありましたように、高校生のボランティアが29人、中学生のボランティアが63人も居るのに、なぜ、実行委員にならないのだろうと。これは、年度によっても差があるのでしょうが、やはり、こういう人たちがどんどん積極的に成人祭を盛り上げてくれるように、誘導するなり何なりして、是非、1年切りの貢献ではなく、継続的に参加していただくように、何かアクションを起こした方がよいのではないかという気がします。
 それから、プログラムは全体的に良かったと思うのですが、「PEACE ORIZURU」プロジェクトは、私が見る限りでは、座った状態で(折り鶴を)折るのは難しそうな感じがしました。特に、着物で来られている方は難しいのではないかと思いました。普通は、テーブルの上で折らないと、なかなか折りにくいですよね。宙で折れる人も居るのかもしれないですが。そこら辺をどうしたらよいのかなと(思いました)。(メインホールに)テーブルを置くわけにもいきませんしね。プロジェクトそのものはとても良いと思います。1,000(羽)も集まったと聞いて、驚きました。あの会場の雰囲気だと、200(羽)、300(羽)も集まれば良い方かなと思っていましたので。何となく、余り集まらないのかと思っていたのですが、どこで折っていたのでしょうか。あるいは、(式典が)始まる前に折っていたのですかね。

育成課長

 (式典が)始まる前に、何度もスクリーンに(折り方等を)映して(おりました)。

井内委員

 スクリーンへ折り方を繰り返し映すことはしておられたのですが、それを見て一生懸命に折っている人は見掛けなかったので、少し不安に思ったりもしたのですが。私が全部を見ているわけではないので。
 良いプロジェクトだと思うので続けてほしいのですが、7,800人居て1,000(羽)が、多いと見るか、少ないと見るかですが、何となく、もっと沢山の人が(参加するように)、盛り上げていく方がよいと思いました。
 あと、以前に比べて前の方(の席)へ座ってくれていたので、式典そのものの意味について、若い人たちも自覚してくれるようになったのだろうと思いますし、成人祭を行うことの意味が浸透してきているのかなという気がしました。
 ニュースなどを見ても、全国的に荒れる成人式は無かったようなので、それが今の若者の特徴だと冷ややかに言う人もいたけれど、式は式として、きちんと受け止められるだけのキャパシティのある成人祭であったのだろうと評価しています。

西委員

 私は、今年は都合が悪く、成人祭に参加できませんでしたが、今、説明を聞いたり、資料を拝見して、厳粛に、そして若者らしく、フレッシュな感じで行われたのだと感じました。
 一つ、気になりましたのは、井内委員からもお話がありましたが、7,800人の参加で、折り鶴が1,000羽しか回収できないのは、私は少ないと思いました。式の前に折ったから(式の開始までに)間に合わなかったのか、あるいは折ったけれどもうまく回収が進まなかったのかなどと思ったのですが、一番大きな原因は、(井内委員も)おっしゃったように、宙で折ることがかなりの難しさだったのではないかと思いました。
 (メインホールから)出るときに回収箱に入れ損ねたら、回収するすべが無くなって、持ち帰ってしまうこともあったかもしれないと思いますので、会場で折りにくければ、回収箱のちょっとしたスペースに、「まだの方はこちらで(折って)入れてください。」というような案内があっても良かったと感じました。
 折り鶴は、やはり広島らしい良い取組なので、是非とも長く続けていけたら良いと思っております。

糸山教育長

 ありがとうございました。
 今までの委員の皆さんの御意見としては、実行委員を増やす、あるいは、実行委員の男性の比率を上げる、式典終了後に折り鶴を折ることができるように、会場の周りに机を設置して、「時間が足りなかった方はここで折って(回収箱に)入れてください。」と案内するなどありましたが、このことについて、このような工夫をしたいなど、何か(事務局の)思いがあれば(お願いします)。

育成課長

 実行委員につきましては、今は「(ひろしま)市民と市政」やホームページで募集しているのですが、SNSなども活用して募集すると、若い子たちはよく見ているので、(より)周知できると思いますので、そういった工夫もしてみたいと思います。
 また、折り鶴を折る場所については、委員の皆様から(御意見を)頂きましたように、(メインホールの)出口の辺りにテーブルを用意しておけばと(思います)。

青少年育成部長

 (今回も)デーブルもありましたが。

育成課長

 幾つかはテーブルもあったのですが、もう少し。

青少年育成部長

 スペースをきちんと確保しておくとか。

糸山教育長

 案内をするとか。

育成課長

 はい。そのようにしたいと思っております。

青少年育成部長

 折り鶴について補足しますと、式が終わった後も、記念品を取りに来る新成人の方が沢山いらっしゃいまして、その新成人の方に、ボランティアの中学生・高校生が、(袋の)中に折り紙が入っているので(折り鶴を)折ってくださいと声掛けをしてくれました。それで、近くにあったテーブルに行って折ってくれる新成人もいらっしゃいましたので、来年は、そういったスペースをもう少しきちんと確保したいと考えております。

井内委員

 ここで折ってくださいというような、掲示か何かをしてですね。

青少年育成部長

 そうですね。(掲示等を)しておけば、なお良かったと思いました。

井内委員

 誰か折っていると、そこへ沢山(の人が)集まってきて、折ってくれるのではないかと思います。

青少年育成部長

 はい。一人折り始めると、やはり、何人か付いて来て、新成人同士が知らない者同士でコミュニケーションを取りながら、鶴の折り方を教え合ったりもしておりましたので、そういった場面も、来年はもっとできればよいと思っています。

西委員

 (回収した)折り鶴についてですが、今年、折ったものがどのような形になるのか、例えば、千羽鶴にして、ここへ献納しましたというようなことが、お知らせできたらよいと思います。

糸山教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 続いて、議題2「ひろしま型カリキュラムの今後の進め方について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、指導第一課長から説明をお願いします。

指導第一課長

 議題2「ひろしま型カリキュラムの今後の進め方について」、説明させていただきます。
 ひろしま型カリキュラムについては、小学校と中学校の連携・接続の改善、言語・数理運用科の実施による思考力・判断力・表現力の育成、小学校英語科の実施などによる英語コミュニケーション能力の育成を三つの柱として実施してきました。委員の皆様には、これまでも情報提供させていただいておりますが、小学校外国語科の創設などを含む新学習指導要領が、令和2年度から小学校、令和3年度から中学校で全面実施となることや、現場からの声を踏まえ、ひろしま型カリキュラムの今後の進め方について整理しましたので御報告いたします。
 別紙「ひろしま型カリキュラムの今後の進め方について」(7ページ)を御覧ください。
 最初に、ひろしま型カリキュラムの導入の経緯を確認させていただきます。紙面の左側を御覧ください。
 まず、1、導入当時の現状と課題ですが、ひろしま型カリキュラムは、平成18年4月、基礎・基本の力の定着に向けた学校教育のあり方検討委員会の最終報告で導入が提言されました。当時、広島市の児童生徒に思考力・判断力・表現力が十分に身に付いていない現状が見られたことから、言語や数理に係る思考力・判断力・表現力を着実に身に付けさせることが重要であるとし、本市の義務教育における当面の課題等を基礎・基本の力、言語運用能力・数理運用能力の確実な定着を図ることとしました。
 これを受け、ひろしま型カリキュラムは、2、ひろしま型カリキュラムの概要に示すように、小学校と中学校の連携・接続の改善、言語・数理運用科の創設、小学校英語科の創設を取組の三つの柱としました。
 一つ目の柱、小学校と中学校の連携・接続の改善については、義務教育9年間の教育課程を小学校1年生から4年生までの前期4年間と小学校5年生から中学校3年生までの後期5年間とし、前期を学びの基盤づくりと基礎の徹底、後期を思考力・判断力・表現力の向上と発展として、小学校と中学校の連携・接続を意識した教育課程上の区分を設定しました。
 二つ目の柱、言語・数理運用科の創設については、特別教科として、広島特有の題材を教材に、問題解決的な学習、情報を取り出し、思考・判断し、表現するという学習過程ですが、その問題解決的な学習を実施してきました。
 三つ目の柱、小学校英語科の創設についても、同じく特別教科として、小学校5・6年生において、英単語カードの絵や事物、簡単な英語によるやり取り等を通して、日本語と英語の違いや共通点、英単語や語句の仕組みに気付くことや、伝え合う学習を年間70(単位)時間実施してきました。
 次に、紙面中央の意見交換会における意見を御覧ください。
 平成22年度の全面実施から9年目になった昨年度、広島市小学校長会及び広島市公立中学校長会の代表、小・中学校教諭の代表、教育委員会事務局で構成されたひろしま型カリキュラムに係る意見交換会を設置し、ひろしま型カリキュラムについて意見交換をしました。
 意見交換会における意見を、ひろしま型カリキュラムの三つの柱ごとに整理しています。二重線で囲まれた四角の部分を御覧ください。
 小・中学校の連携・接続について、意見交換会では、義務教育9年間の教育課程を前期4年間と後期5年間とし、前期を学びの基盤づくりと基礎の徹底、後期を思考力・判断力・表現力の向上と発展とする考え方は継続するという意見を頂きました。
 言語・数理運用科については、言語・数理運用科の優れた教材を生かすとともに、各学校において探求的な学習の過程の質的充実に向けて、総合的な学習の時間の授業時数の確保及び育成すべき資質・能力を踏まえた教材開発が必要であるという意見を頂きました。
 英語科については、新学習指導要領で求められている外国語科に対応するため、小学校英語科の授業時数や指導体制の扱いを整理し、中学校における英語教育との連携に取り組む必要があるという意見を頂きました。
 これらの意見については、全国学力・学習状況調査や広島県「基礎・基本」定着状況調査の結果を踏まえたものです。詳しくは、参考として添付しております冊子にまとめておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
 ここまで、ひろしま型カリキュラムの導入の経緯、意見交換会における意見について御説明いたしました。
 ここから、今後の進め方について説明させていただきます。紙面右側を御覧ください。
 1点目は、小・中学校の連携・接続についてです。小学校と中学校の連携・接続の充実を御覧ください。
 丸(○)の一つ目ですが、各中学校区の小・中学校において、義務教育9年間で育てたい力や児童生徒の姿を共有し、指導方法の工夫や改善に向けて引き続き連携・接続に取り組むこととしています。広島市においては、前期4年間を学びの基盤づくりと基礎の徹底、後期5年間を思考力・判断力・表現力の向上と発展とし、平成22年度から全ての中学校区に設置している広島市立中学校区小・中連携研究会において、小・中学校の教職員が連携し、児童生徒の確かな学力、豊かな人間性、健康、体力などの生きる力を育むため、9年間を通した教科等の指導に関する系統的な取組を進めてきました。その結果、全国学力・学習状況調査の学校質問紙調査における小・中学校の連携・接続に関する取組についての肯定的回答の割合が全国平均を大きく上回っており、各学校が高い意識を持って連携に取り組むようになったことがうかがえます。こうしたことを受け、引き続き、連携・接続の充実に取り組みます。
 丸(○)の二つ目ですが、これまで、教育課程編成基準に示し、全小学校において時間割に位置付けて一律に行ってきた帯時間は、各学校の実態に応じて特定の教科の指導を行う短時間の授業、又は、従来どおりの帯時間を実施することなどを学校裁量で選択できるものとします。本市の小学校では、これまで15組の帯時間を週3回位置付け、1から4年生では国語・算数の基礎的な知識・技能の確実な習得と定着を図るための繰り返し学習、5/6年生では英単語に親しんだり、英単語の仕組みに気付いたりすることを狙いとした短時間の授業を実施してきました。令和2年度からは、3から6年生で総授業時数が年間35単位時間、週当たり1単位時間増加することに伴い、この15分の帯時間を各学校が実態に応じて効果的に活用できるようにします。
 2点目は、言語・数理運用科についてです。ひろしま学びの時間、これは旧言語・数理運用科のことですが、ここを御覧ください。
 新学習指導要領において、言語・数理運用科が目指す資質・能力の育成について、各教科等の学習の中でも行うことが示されていることを踏まえ、新学習指導要領全面実施の年度から、総合的な学習の時間において、言語・数理運用科の学び方や教材を生かすひろしま学びの時間を、児童生徒の実態に応じて、35単位時間の範囲内で学校の裁量により実施します。
 言語・数理運用科では、思考力・判断力・表現力を向上させることを目指し、身の回りの事象や社会事象、自然事象を題材とした資料を基に、情報を取り出す、思考・判断する、表現するといった問題解決的な学習を行ってきました。その結果、言語活動を充実させた学習について、各教科で意識した取組も見られました。こうした中、新学習指導要領には、本市が言語・数理運用科の実施を通して育成を目指してきた資質・能力と重なる、言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能力を各教科等の学習の中でも育成していくことが明確に示されました。このことにより、各教科等の学習の中でも、言語・数理運用科で行ってきた問題解決的な学習を取り入れた授業を展開することとなるため、これまでのように35単位時間を特別教科として実施しなくても、言語・数理運用科が目指す資質・能力を育成することができる状況になってきました。
 今後は、本市の児童生徒が、従来の言語・数理運用科をひろしま学びの時間として総合的な学習の時間の中で活用し、実社会や実生活の中から問いを見いだし、自分で課題を立て、情報を集め、整理・分析して、まとめ、表現することができる探求的な学習を更に充実させていくこととします。
 具体的な活用方法としては、学年の始めなど適切な時期にひろしま学びの時間を設定し、探求的な学習の進め方を学ぶことができるようにすることや、総合的な学習の時間で扱う内容に関連付けてひろしま学びの時間を設定し、児童生徒の意欲を高めたり、学習内容を深めたりすることを考えています。
 3点目は、英語科についてです。小学校外国語(英語)学習の充実を御覧ください。
 新学習指導要領全面実施に合わせ、(小学校)中学年から話すこと、聞くことを中心とした活動を通じて外国語に慣れ親しみ、外国語活動への動機付けを高めた上で、高学年から段階的に文字を読むこと、書くことを加えて、総合的・系統的に教科学習を行います。また、言語や文化に対する理解を高め、情報や考えなどを的確に理解したり、適切に伝えたりする力を身に付けさせるために、更なるコミュニケーションを図る資質・能力の育成に向けて、学年間・校種間での連携・接続を充実させることとします。
 具体的には、新学習指導要領に示されているとおり、小学校3・4年生で外国語活動を年間35単位時間、これは週1単位時間に当たります、5・6年生で外国語科を年間70単位時間、これは週2単位時間に当たります、実施することとします。また、専門性を一層重視した指導体制を構築する観点から、小学校での英語指導アシスタントの活用から、英語専科教員による指導に順次移行することや、外国語科の授業では、教育委員会において採択した英語の教科書を使用し、これまで配付してきたひろしま型カリキュラム英語科の副読本や単語カード等の教材は、各学校において必要に応じて活用することとします。さらに、全ての中学校区に設置している小・中連携教育研究会に英語研究チームを必置とすることで、学校種間での授業観察など連携の機会を設けていきます。
 以上、ひろしま型カリキュラムの今後の進め方について説明させていただきました。
 平成29年3月に告示された小学校学習指導要領、中学校学習指導要領は、令和2年4月から小学校、令和3年4月から中学校で全面実施となります。この新しい学習指導要領には、これまでひろしま型カリキュラムが掲げてきた、小学校と中学校の連携・接続の改善、言語・数理運用科の実施による思考力・判断力・表現力の育成、小学校英語科の実施などによる英語コミュニケーション能力の育成という三つの柱による取組や考え方が包括的に示されていると捉えております。
 今後は、これまでのひろしま型カリキュラムの成果を生かし、引き続き、基礎的・基本的な知識・技能の定着を図りながら、思考力・判断力・表現力を生かして、主体的に課題発見・解決に取り組む児童生徒を育成していきたいと考えております。
 説明は以上でございます。

糸山教育長

 ありがとうございました。
 それでは、ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

伊藤委員

 (7ページの)右側の今後の進め方の、ひろしま学びの時間の実施の5行目に「35単位時間の範囲内で学校の裁量により実施する。」とあるのですが、この学校の裁量がどこまでなのかをもう少し詳しくお聞きしたいのですが。35単位時間をいつ、どこでやるのかということの裁量もあるでしょうし、35単位(時間)でなくても、30単位(時間というように)、何単位時間やるのかということも学校の裁量になるのかどうか。そして、ひろしま学びの時間の教材等は教育委員会で提供するでしょうか。
 また、総合的な学習の時間に行うということですので、小学校3年生から中学校3年生の総合的な学習の時間の中で行うということで、ひろしま学びの時間は小学校1・2年生には無いということでよろしいのでしょうか。

指導第一課長

 まずは、学校の裁量はどのくらいかということなのですが、正に学校裁量ですので、35単位時間を最大として、その中で、それぞれの学校によって内容も違ってくるのですが、学び方や教材そのものをうまく活用できるように設定していきます。教材の提供については、次年度の学校の規模に合わせて提供していきます。今までは1人に1冊という提供の仕方だったのですが、規模に合わせての提供ということにしていきたいと思っております。
 それから、ひろしま学びの時間ですが、あくまでも旧言語・数理運用科の教材等を活用していくということですので、来年度は、(学習指導要領が)全実施となる小学校の5・6年生、その次の年度からは中学校でもということになってまいります。

伊藤委員

 小学校5年生から始まるということですね。

指導第一課長

 はい。

伊藤委員

 小学校3年生からではなく、小学校5年生から始まるということですか。

指導第一課長

 3年生、4年生は総合的な学習の時間となります。総合的な学習の時間は、小学校3、4、5、6年生で系統的に計画してまいります。

伊藤委員

 今回の学習指導要領に教科横断的な学習とありますが、ひろしま学びの時間が核となって動けば、一番連動しやすいと思います。
 総合的な学習の時間、ひろしま学びの時間、各教科、それぞれが連動し合うことが大切ですが、子どもたちは、各教科で習ったことは他の教科では関係ないと考えていたりもします。教師の方は、各教科又は総合的な学習の時間で教えれば、子どもたちの方がそれをつなげてくれると思っておりますが、子どもたちの方は、各教科で学ぶことと総合的な学習で学ぶことは別々のことだと認識している場合もありますので、それを連動させるような指導を先生方にしていただければ、子どもたちの理解も深まると思います。

糸山教育長

 今、伊藤委員がおっしゃった教科横断的な学習ということでは、今までと比べてどのようになりそうですか。

指導第一課長

 新学習指導要領の一つの大きな売りが学校ごとのカリキュラムマネジメントです。(伊藤)委員がおっしゃったとおり、総合的な学習を中心にして、教科横断的にしっかりとマネジメントしていきましょうというのが大きな柱の一つになっております。その中でも、総合的な学習の時間の学びである探求的な学習の在り方のウェイトが大きいものになっています。確かに、いろいろな教科がありますので、子どもたちは、教科ごとに切れていてつながりがないと思いがちなのですが、実際に総合的な学習の時間では、(例えば、)表現するときに算数で培ってきたグラフや表を使うなど、各教科で(身に)付けたいろいろなことを取り入れた教科になるようになっておりますので、先生方がそこを意識して進めていくことが必要かと思っております。

伊藤委員

 よろしくお願いします。

糸山教育長

 ざっくり言いますと、今、(伊藤委員が)おっしゃったような教科横断的(な学習という)ところでは、総合的(な学習の時間)と他のそれぞれの教科を関連付けていくことも意識してやっております。
 総合的な学習の時間というのは重要な時間ですが、今までは、70(単位)時間の中に、本市では、小学校5・6年生と中学生は、言語・数理運用科を35(単位時間)はめ込みまして、残りの35(単位時間)を通常の総合的な学習(の時間としてきました)。その言語・数理運用科の狙いとしていたところが、新学習指導要領の各教科の中に取り込まれましたので、言語・数理運用科という35(単位時間)の一律の(枠)決めをやめて、そこを(ひろしま)学びの時間にして、それは、(学校の)裁量で35(単位時間)より短くてもよい、ただし、総合的な学習の時間のトータルの枠は押さえてありますので、(ひろしま)学びの時間に続く形で、(7ページの)図にあるように、より探求的な学習を深める、正に、深い学びにもう少し力を入れていけるような仕組みにしようということなので、基本的に、(伊藤委員が)おっしゃっているような点では、質的には上がっていると思っています。

井内委員

 私は、ひろしま型カリキュラムは素晴らしい取組だと思っています。最初に、導入の経緯から説明がありましたが、その狙い、なぜこのようなことをしているのかというところがあって、三つの大きな柱に誘導しているのですが、(実施後)10年を経過して、見直しをするということですが、これは必要なことだと思っています。
 資料を見ていて、一番、気になっているのは、別紙(7ページ中ほど)の言語・数理運用科の中の意見2ですが、かいつまんで言うと、言語・数理運用科の実施の狙いは学校現場でも分かっているし、それをカリキュラムの中に反映させて積極的な取組が行われるようになったが、児童生徒が主体的に探究的な学習に取り組むことには課題があるということが書いてあります。
 (別冊の)参考の16ページにも同じことが書いてありますが、資料を見ていると、全国学力・学習状況調査の質問紙調査の(総合的な学習の時間では探求の過程を)意識して(指導して)いますか(という問いに対して)、意識した指導をしていますというのは、確かに上がっているのです。ですから、教える側については、ひろしま型カリキュラムとして我々が取り組んでいる方向性や狙いは浸透してきている。ただし、これは教える側であり、果たして、今度は子どもたちがそれを受け止めて、本当の意味でそれを自分たちの血となり肉となりとしているかというところがまだ見えない。
 例えば、全国学力・学習状況調査の中で、本市の結果が非常に悪かったところがありましたよね。そのときの説明を聞いていると、何となく、問題の意図がよく分かっていないのではないかと。つまり、本来、我々が目指していたこと、そこに書いてある言葉と実際に自分が考えなければいけないことをうまくつなげるということ(ができていない)。このために、言語・数理運用科を作ったのではなかったのかと。(全国学力・学習状況調査の)結果だけでいうのはどうかと思いますが、具体的な成果としてそれが見えているかというと、見えていない。私は、この意見(2)を書いた人の気持ちというのは、理念は良い、カリキュラムも良い、方向性も良いが、それに対して、まだまだ子どもたちの中に定着していないということなのではないかという気がするのです。
 この方向性というのは、先ほどから出ていますように、新学習指導要領では各教科の中でやっていきましょうということになったと。そこで、先ほどの(伊藤委員の)御質問とも関係するのですが、総合的な学習の時間を含めてトータルで考えていきましょうというのは良いのですが、(別冊の参考の)18ページ(の意見3)には、「探求的な学びの充実には、総合的な学習の時間の充実が必要であるが、現行の授業時数では不十分である」と書いてある。これは、正にそのとおりですよね。こういう学習をしようと思ったら、理屈ではなくて、本当に自分で考えていくためには、子どもたちは苦手なわけだから、かなりの授業時間数を与えて、じっくり考えさせることが必要だろうと思うのです。それに対して、現行の時間だと不十分であるということなので、その総合的な学習の時間の中に、ひろしま型カリキュラムの精神を生かして、抱え込んでいこうと。他の教科の授業時間数も増やさないといけない、例えば、英語も道徳もそうだから、どんどん(授業時数が)圧迫されていく中で、我々が考えた言語・数理運用科が本当の意味で実を挙げるためにはどうしたらよいかということを、もう一度、この時点で考えていただきたいと(思います)。
 先ほどからしつこく言っていますが、教える側は理解している。狙いも、このようにしたいという方向性も間違ってはいないと思うのですが、受け止める側の小学生、中学生が、果たしてそれを完全に身に付けているか。それは、先ほど伊藤委員がおっしゃっていたように、他の科目もあるのに、これをわざわざ引っ張り出して、これだけのことをすることに、どういう意味があるかということを、本当に子どもたちは分かっているのかと。それを、本当に自分たちのこととして理解して、前向きに進めていこうと彼ら自身が思わない限りは、この時間数をいくら数えても、余り効果が上がってこないのではないかという危惧があるのです。
 先ほどからしつこく言っているのは、カリキュラムの中身というか、狙いは大変良いと思うし、もちろん、これからの世の中で生きていく子どもたちにとって大切なことだと思うのですが、まだまだ子どもたちの意識の中に、それが染み込んでいないのではないかと。そういう評価はまだ見たことがないのです。この(質問紙)調査で出てきたパーセンテージは、あくまでも教える側の意識であって、決して子どもたちが本当に分かった、納得したと言っていることを示しているものではないというのが私の意見です。意見として聞いてください。

糸山教育長

 基本的には、(井内委員が)おっしゃったように、(全体の授業)時間が足りない中で、(総合的な学習の時間の)70(単位時間)というのは動かないので、むしろ、ここで探求(的な学習)の時間を稼ごうとするならば、言語・数理運用科の時間を少し短くして、各学校で(児童生徒の実態に応じて)どのように取り組むかを工夫してもらう余地を広げるということです。そういう仕組みにするということです。
 もう一つ、今、(井内委員が)おっしゃったことは、ひろしま学びの時間で言語・数理運用科の教材を使って35(単位時間)の範囲内で取り組むときに、子どもたちにきちんと力を身に付けさせるためには、もっと(教員の)スキルを上げていかないといけないという御指摘だと受け止めました。

井内委員

 教える側の先生方の工夫がもっと必要なのではないかという励ましです。それが一度にできるとは思ってはいないですが、それでも、形だけを変えるのではなく、中身を改善するためには、今の(教員と児童生徒の)ギャップを埋めるためには、やはり先生方のスキルを上げていくしかないと思います。

指導第二課長

 言語・数理運用科の教材の中に、思考力・判断力・表現力をどのように身に付けさせるかといった考え方が埋め込まれていると思っています。例えば、比較する、関係付ける、推理するといった力が子どもたちに十分身に付いているかというと、確かに、課題もあろうかと思うのですが、それぞれの学校が自校の子どもたちにどのような課題があるのかをしっかり踏まえて、適切な教材を選定しつつ、総合(的な学習の時間)とうまく連動させながらカリキュラムを構成していくことが大事だろうと思っております。その中で、70(単位)時間をどのように構成するかということは、学校の工夫もまた加えていくことになると思います。

井内委員

 学校の工夫であると同時に、先生方がもう一段、工夫していただかないと、具体的な成果として出て来ないのではないかという危惧を持っていますので、意見として聞いていただければと思います。

指導第二課長

 はい、分かりました。

糸山教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題3「広島市安佐南区民文化センター及び広島市立安佐南区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について」を議題とします。
 本件は報告案件です。内容について、市民局生涯学習課長から説明をお願いします。

市民局生涯学習課長

 議題3「広島市安佐南区民文化センター及び広島市立安佐南区図書館の命名権取得者及び呼称の決定について」、説明させていただきます。
 資料8ページを御覧ください。
 まず、1、概要でございますが、本市は、公共施設の維持補修費を含む管理運営経費の財源を確保するため、平成26年度から教育委員会所管施設である図書館についても、中央図書館を除き、命名権の対象施設としまして、平成28年度以降は常時、先着順で公募をしております。この度、広島市安佐南区民文化センター及び広島市立安佐南区図書館の合築施設について応募がございまして、命名権取得者及び合築施設の呼称を決定したものでございます。
 ちなみに、教育委員会所管施設のうち命名権を導入している施設は、今回が4件目で、6施設となります。具体的に申し上げますと、平成27年6月から国際青年会館と中区図書館の合築施設、同年同月から交通科学館、平成29年9月からこども文化科学館とこども図書館の合築施設、そして、この度決定しました安佐南区図書館でございます。
 次に、2、呼称でございますが、合築施設として、「マエダハウジング安佐南区民文化センター・安佐南区図書館」となります。命名権取得者は、株式会社マエダハウジングでございまして、住宅リフォームや新築の設計、施工、管理などを主な業務内容としております。応募資格に照らし、命名権取得の適格性、呼称等について審査委員会で審査した結果、資格に問題はございません。なお、同社は平成28年4月から東区スポーツセンターの命名権を取得しております。期間につきましては、令和2年4月1日から令和7年3月31日の5年間で、命名権料は税込み年間110万円、5年間で計550万円でございます。
 最後に、参考でございますが、令和元年12月16日に審査委員会を開催し、命名権取得者を決定しております。令和2年1月27日、一昨日になりますが、命名権取得者と命名権契約を締結し、同時に、市長告示と併せて教育委員会告示を行っております。4月1日から呼称の使用を開始するということでございます。
 説明は以上でございます。

糸山教育長

 それでは、ただ今の説明について、御質問等がありましたらお願いします。

井内委員

 この合築(施設の)工事そのものにマエダハウジングが関わっておられるのですか。

市民局生涯学習課長

 施設の工事には関わっておりません。

井内委員

 マエダハウジングがこの命名権を取得する意図は何なのかと思いましたので。全体的な経営効果というか、安佐南区へのピーアールのようなことを考えておられるということで理解しておけばよいですね。実利が何かあるということではないのですね。

市民局生涯学習課長

 社長の話では、この会社は安佐南区で立ち上げたということで、非常に(安佐南区への)思いも強い中で、何か役に立てることはないかということもありまして。自らのアピールもありますが、地元に何か還元したいという気持ちもあってのことだと思います。

糸山教育長

 それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
 次に、議題4の議案第1号「広島市立学校の管理及び学校教育法の実施に関する規則の一部改正について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 議案第1号「広島市立学校の管理及び学校教育法の実施に関する規則の一部改正について」、説明させていただきます。
 9ページを御覧ください。
 まず、1、改正の理由についてですが、似島小学校及び似島中学校、戸山小学校及び戸山中学校並びに阿戸小学校及び阿戸中学校を、それぞれ中学校併設型小学校及び小学校併設型中学校、以下、小中一貫教育校とします、とするため、所要の改正をしようとするものであります。
 ここで、14ページの参考2を御覧ください。
 この資料を基に、この度の小中一貫教育校への移行について御説明いたします。
  1の趣旨についてです。
 戸山小学校・中学校及び阿戸小学校・中学校については、それぞれ施設一体型の学校施設を整備し、平成29年度からは、広島市小中一貫教育実践研究校に指定して一貫教育の試行を重ねてきました。その実績を踏まえつつ、中山間地の恵まれた自然環境や地域とのつながりを生かし、更に魅力的な教育を推進するため、令和2年度から小中一貫教育校に移行します。
 また、同じく恵まれた自然環境や地域とのつながりを持ち、校舎も隣接している似島小学校・中学校についても、いきいき体験オープンスクール事業において進めてきた小中合同の体験活動や中学校教員による乗り入れ授業等の実績を踏まえ、地域特性を生かしたより魅力的な教育を推進するため、令和2年度から小中一貫教育校に移行します。
 2、今後の展開の(1)教育活動についてです。
 小学校と中学校が、同一の学校経営計画の下で、目指す子ども像を共有し、一体となって教育活動を行い、義務教育9年間を前期4年、中期3年、後期2年に区分し、区切りごとに重点を定めて指導の充実を図ってまいります。
 また、中学校教員等も活用した小学校での教科担任制等を導入し、教育内容の充実を図ってまいります。
 さらに、小中一貫教育校の特例を活用し、独自教科である「ふるさと科」を設定いたします。その狙いは、児童生徒が地域資源を生かした様々な体験活動や当該地域を含む郷土広島の歴史・文化等の学習を通じて、ふるさとについての学びを深め、地域への愛着や誇りなどを育むとともに、広島のまちづくりの担い手として貢献しようとする態度を育成することです。
 15ページを御覧ください。(2)学校運営協議会についてです。
 地域と共にある学校づくりをより一層推進するため、従前から全市立学校に設置している学校協力者会議を、当該校においては学校運営協議会に改組する予定です。
 次に、(3)通学区域制度の弾力的運用についてです。
 似島小学校・中学校では、これまでもいきいき体験オープンスクール事業により区域外からの通学を可能としていますが、戸山小学校・中学校及び阿戸小学校・中学校についても、来年度の取組状況を踏まえつつ、令和3年4月から区域外からの通学を可能とすることを検討いたします。
 このように、小中一貫教育の取組を更に推進するために、当該校を小中一貫教育校へ移行することとしており、本日はそれに伴う規則の改正について御提案するものでございます。
 それでは、改正内容について御説明させていただきます。
 10ページを御覧ください。こちらに、公布する広島市立学校の管理及び学校教育法の実施に関する規則の一部を改正する規則を示しております。
 続いて、12ページを御覧ください。こちらに、現行改正比較表を示しております。
 小中一貫教育校への移行に伴い、第3章の2に、中学校併設型小学校及び小学校併設型中学校の章を加えています。また、第54条の2では、下の表の左の欄に掲げる小学校及び中学校を、省令第79条の9の規定に基づく中学校併設型小学校及び小学校併設型中学校とし、それぞれの通称を、表の右の欄に掲げておりますように、広島市立似島小中一貫教育校、広島市立戸山小中一貫教育校、広島市立阿戸小中一貫教育校とすることを規定しております。
 なお、この規則は令和2年4月1日からの施行としております。
 説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いします。

糸山教育長

 ありがとうございました。
 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

西委員

 2点ほどお尋ねします。
 1点は、似島小学校・中学校は校舎が隣接していると書いてあるのですが、戸山小学校・中学校と阿戸小学校・中学校は、校舎は隣接していないということですか。

指導第二課長

 既に一体型の校舎となっておりまして、一つの校舎で小学生と中学生が一緒に学校生活を送っています。

西委員

 分かりました。施設一体型というのがどういうものか、更に予算を付けて一体にすることが必要なのかと思いましたので。
 もう1点は、中学校の先生が小学校で自分の専門教科を教えることができると、教育内容が充実するということなのですが、先生方の免許について、例えば、小・中学校の両方の免許を取得した先生がこの学校に配置されているのでしょうか。現在の状況についてお尋ねいたします。

指導第二課長

 必ずしも両方の免許を取得している先生が配置されているということではございませんが、例えば、中学校の理科の教員であれば、小学校の理科の授業を実施することは可能となっておりますので、そういう中で、現在も実施しているということでございます。

西委員

 (小・中学校の両方の免許を)取得しているかどうかということは確実ではないということなのですね。

指導第二課長

 そうです。

指導担当部長

 現在、この三つの小学校・中学校では、兼務発令を出しておりまして、両方の学校で指導できるようにしております。ただ、今、(指導第二)課長が御説明しましたように、中学校の免許を持っていれば、その教科については小学校で教えることができるのですが、その逆はできないという状況になっております。小学校の先生が中学校の免許を持っていれば、中学校でも教えることができるのですが。小学校と中学校の両方の免許を持っている方もいらっしゃるのですが、現在は必ずしも全員がそういう状態ではありません。

西委員

 分かりました。現在の状況については理解しました。
 兼務発令というのは、具体的にはどういうことですか。

指導担当部長

 例えば、戸山小学校に配属している教員は戸山小学校(で教える)だけなのですが、校舎が一体型となっており、廊下を挟んで中学生がおりますので、上位免許を持っている教員には兼務発令を出して、中学校でも指導ができる体制にしております。逆につきましても、そうしておりますので、そういう体制で今後もできるのではないかと思っております。
 恐らく、(西)委員がお尋ねのケースは義務教育学校についてでして、義務教育学校の場合は、両方の免許を取得することが条件となっております。ただし、これは、現在は、当面の間、持っていなくてもよいということになっているのですが、いずれは両方持っていないといけないことになります。
 そして、今、私どもが導入しようとしている併設型小・中学校については、両方の免許の所有は条件となっておりません。ただ、指導するに当たっては、特に小学生については、中学校の先生も小学生の状況をよく理解しておかないといけませんので、そこはしっかり両方の学校で連携しながらやっていく必要があると思います。

西委員

 よろしくお願いいたします。
 少し心配しましたのは、小学校と中学校の指導の在り方にギャップがあるというような先生方の声もあったことです。中学校の教科を教える資格があれば、もちろん、その教員は小学校を教えるだけの教科の知識は有るのですが、子どもの発達段階に応じた指導ができるよう、是非、先生方の研修をお願いしたいと思っております。

指導第一課長

 現在、それぞれの中学校区に設置しております小中連携教育研究会でも、今のような指導方法のギャップについては、お互いの授業を見合って、確かめ合っております。
 この度の小中一貫教育校にすることで、中学校の先生が小学校に入り、小学校の子どもたちの実態を知り、学び方を目の当たりにすることになりますので、そこで小学校の先生と中学校の先生がお互いの指導観や評価の仕方をしっかりすり合わせることができ、沢山の目で子どもたちを見ることができるようになると考えております。また、その子が中学生になったときには、ここが弱かったので、もう1回学び直しをしてからというように、丁寧な指導ができることにつながっていくのではないかと、とても前向きに捉えております。

西委員

 よろしくお願いいたします。

井内委員

 似島のいきいき体験オープンスクール事業と同じように、戸山や阿戸でも区域外からの子どもたちを受け入れると書いてあります。令和2年度の取組状況を踏まえつつ、令和3年4月から、区域外からの通学を可能にするとありますね。これは、実際にニーズがあるのでしょうか。こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、似島は島なので、山間地の子どもたちにとっては、いわゆる島の生活を楽しみながらということも考えられるのですが、戸山や阿戸に区域外から行ってどうするのでしょうか。通学するのか、それとも、どこかに下宿するようなことになるのか、分からないですが、どうなのかと。小中一貫教育校にすることは地元の方は大変ウェルカムではないかと思います。(指導第一課長から)お話があったように、良い連携が取れれば、子どもたちが育っていきそうな気がするのですが、余計なことかもしれませんが、区域外からここを目指して来る子どもはどのくらいの数を想定しておられるかということをお伺いしたいと思います。

指導第二課長

 現状でも、戸山中学校や阿戸中学校に区域外から通学している子どもはおります。今年度は、戸山中学校は14名、阿戸中学校は2名ですが、区域外から通学しております。こういった学校に小中一貫教育校の取組を取り入れて、より学校を活性化し情報発信していくことで、区域外から来る子どもたちが、また一段と増えるのではないかと考えております。具体的に何人というような目標は設定していないのですが、数は増えていくのではないかと考えております。

井内委員

 戸山(中学校)の14人というのは、戸山の周辺からですか。それとも、もっと離れたところから通学しているのですか。

指導第二課長

 多分、バスで通える範囲だと思いますので、恐らく、安佐南区内だと思います。

井内委員

 その辺からは通学の希望があるわけですね。

指導第二課長

  はい。

指導第一課長

 隣接校です。

指導第二課長

 隣接校です。通学区域の弾力化の制度の中で来ております。

井内委員

 あの制度の範囲内なのですね。

指導第二課長

 はい。

糸山教育長

 戸山はどこからですか。

指導第二課長

 すみません。具体的な学校名は覚えていないのですが。

指導第一課長

  一人、緑井から来ていたのを覚えています。

糸山教育長

 いろいろな理由があるかもしれませんが、恐らく、保護者の中にも、都会の大規模な学校よりも、自然の中で、自然と触れ合いながら学習させたいというニーズは、ある程度はあると思いますし、あるいは、子どもたちの中にも、人数の多い学校よりも、もっと少人数の学校で学びたいという子も居ると思います。

井内委員

 そういうニーズを把握して、それを数にしてピーアールしていかないと、最初の思いに対して、なかなかその実現が困難だということになると、思いがしぼんでいくような気がするので。これは、是非、成功させてもらいたいと思います。

糸山教育長

 まずはやってみて、この学校へ行ったらこんな生活ができますよ、こんな授業がありますよ、こんな体験活動がありますよというようなところを、しっかりピーアールしようというところです。各学校がピーアールする中で、こういう学校に行くような子どもがうちの学校にも居るよというようなことがあれば、また、ある程度、数が把握されてくると思います。

井内委員

 大規模校で不登校などのいろいろな問題を抱えている子どもたちが、こういう学校へ行くのも良いのではないかと思います。そのような可能性もあると思います。だから、是非、これは成功させてほしいと思います。

秋田委員

 (14ページに)遠隔授業システムによる他校との交流授業を実施するとあるのですが、例えば、どのような学校と(交流授業を)するのですか。戸山はこことか、阿戸はここなどあるのですか。

指導第一課長

 今、考えているのは、山間地にある戸山、阿戸の学校と島しょ部の似島の学校を結んで、お互いの特色ある教育活動について紹介し合い、交流する中で、コミュニケーション能力等が身に付いていけばよいと思っております。また、合同授業という形も取れますので、例えば、道徳や音楽などの教科で、一人の先生が両校の児童生徒を対象とした授業を行うこともできます。お互いに小さな学校同士ですので、割と遠慮なくものが言えて、お互いの表現力の向上に結び付いていけばよいと思っております。

糸山教育長

 それでは、お諮りします。議案第1号「広島市立学校の管理及び学校教育法の実施に関する規則の一部改正について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次の議題5、議題6及び議題7は、冒頭でお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、ここで退席していただきますようお願いします。
 
 (非公開部分省略)

糸山教育長

 以上で議題は全て終了しました。
 これをもって、令和2年第1回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

1

広島市立学校の管理及び学校教育法の実施に関する規則の一部改正について

原案可決

2

教職員の人事について

原案可決

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