広島市 トップページへ  広報紙「ひろしま市民と市政」へ戻る

広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和6年四季号 春トップページ市長コラム 忙中有閑

市長コラム 忙中有閑/第42回

写真

ウオーカブルな(歩いて楽しい)まちを目指して

 日に日に暖かさが増し、外に出て体を動かすのが心地いい季節になってきました。市民の皆さんのウオーキングやランニング姿を見かけることも増えましたね。
 ところで皆さんは、市内に「平和の道」、「文化の道」というものがあることをご存じでしょうか。これらは、平和記念施設に観光客を誘引し、ヒロシマの心を世界に広める一助とするために、昭和53(1978)年に広島駅と平和記念公園をつなぐ市内中心部の2通りのルートを散策コースとして設定したものです。ルート上には、「平和の道」・「文化の道」と書かれた金属板が埋め込まれています。「平和の道」は、広島駅を出発点とし、京橋川沿いを南下して比治山下から平和大通りを西に向かって平和記念公園へと向かうもので、「文化の道」は、広島駅から城南通りを西に向かい、縮景園、県立美術館、広島城を経由しながら平和記念公園へと向かうものです。
 私は、これらの道に再び光を当て、市民の皆さんや広島を訪れる観光客の皆さんが、平和記念公園や広島城、比治山公園といった都心にあって広島の歴史や文化に触れることができる施設群を、ゆっくりと歩きながら回ることができるよう、「都心回廊」づくりを進めていきたいと考えています。
 こうした取り組みは、広島の歴史や文化に、時間をかけて触れられるようにしようというものです。そこに、「平和の道」と「文化の道」に囲まれた領域を斜めに横切っている、江戸時代の広島の大動脈「西国街道」も対象に加えることで、広島のにぎわいも含め広島の多面的な魅力を多くの人に実感してもらえる街並みを形成したいと考えています。さらに「都心回廊」は、都心部へのマイカーなどの流入を減少させる施策と一体で取り組むことにより、「ウオーカブルな(歩いて楽しい)まち」づくりだけでなく、地球温暖化対策にもつながっていくことになります。
 また現在、「平和の道」でもある平和大通りについては、その一部を「公園」と位置付け、人々に平和を実感してもらう空間、都心の回遊を促す新たなにぎわいを生み出す空間にしていくための整備を進めているところです。
 春になりました。桜や新緑などが彩る景色に心を和ませながら、まちを歩いて新たな魅力を発見する、皆さんにとってもそんな季節になればうれしいですね。


市長コラム