地域住民が主体となって、地域の野良猫に不妊去勢手術を行い、餌のやり方やふんの始末などに関するルールを定めて、地域で野良猫を適切に管理する活動。
高取北の一部では、今年の6月から3人のメンバーで地域猫活動をしています。きっかけは地域の空き家に住みついた猫が繁殖したこと。有志らが集まって、動物愛護センターに相談して、活動を始めました。
活動を始めて5カ月、ふん尿対策で設置したトイレの場所を猫が覚え、敷地を汚すことが少なくなったとのこと。メンバーは確実な手ごたえを感じています。メンバーの藤井のり子さんは、「不妊去勢手術をさせるために、野良猫の確保に挑みますが、猫は頭がいいためなかなか捕まえられません。それでも今年、2匹を捕獲し、無事に不妊手術を受けさせることができました」と力強く話します。一方で大きな課題があります。それは、活動について地域住民全体に理解を得るのが難しいことです。
同活動は地域で決めた場所で給餌やふんの始末をするため、地域住民の理解が欠かせません。メンバーの川島伴子(ともこ)さんは「活動をする中で、野良猫に餌を与えているだけと誤解され、トラブルになることもあります。より活動に励み、猫による被害の減少などの成果を日常生活で感じてもらい、周囲の理解を得たいです。同時に、今後も根気強く、直接住民に活動の話をしていこうと思います」と話します。
メンバーは野良猫の数が増えて収拾がつかなくなり、虐待や飼い主のいない不幸な猫が増加することを恐れています。「私たちの願いは、野良猫たちに、健康に一代限りの命を全うしてもらうことにあります。野良猫と地域の共存を目標に今後も活動を頑張っていきたいです」と川島さんは話します。