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現状の認識とそれを踏まえた市民の皆様へのお願いについて、お伝えします。
昨日(4月2日)、市内で4件、新型コロナウイルス感染者が確認され、現在、市内の感染症指定医療機関に入院されています。
市内で確認された患者の数は、昨日発生した方を含めて8名となりました。このうち、7名が3月25日以降の1週間余りで発生しており、本市においても、感染が少しずつ広がりつつあると感じています。
現在、都市部を中心に感染者数が急増しており、医療供給体制が逼迫しつつあると言われていますが、広島市域においても、こうした医療供給体制の逼迫が起らないようにする必要があります。
そこで、発熱や咳がある方については、地域のかかりつけ医に診ていただいた上で、保健センターによるPCR検査が行われるようにしているところですが、マスクを確保するとともに、円滑な対応ができるよう、市域の医師会に御尽力いただいているところです。
また、感染者患者が更に増加する場合、すなわち、軽い症状の者と重い症状の者がそれぞれに急増するような場合に備えて、県が中心となって「広島県新型コロナウイルス感染症患者受入れ調整本部」を立ち上げ、感染症患者の症状の度合いに応じて適切な措置が講じられるよう、入院患者を受け入れる医療機関における病床の転用や、医療従事者の確保など、医療提供体制の整備について鋭意検討を進めているところです。
さらに、発熱や咳などがない感染者である「無症状病原体保有者」を経由しての感染拡大の防止が重要となっていることから、接触者についての積極的疫学調査の方法等について、広島県と協議し、早急に対応することとしています。
このように、本市では、医療提供体制の整備が急務となっているという認識のもとで、広島県とともに、医療関係者と着実にその取組を進めているところです。
こういった取組もさることながら、感染者の急増そのものを抑えることが何よりも重要であることから、市民の皆様には以下について是非とも御協力をいただきたい。
まず、夜間から早朝にかけて営業しているバーやナイトクラブなど接客を伴う飲食店業、カラオケ、ライブハウスは、いわゆる3密(密閉、密集、密接)がより濃厚な形で重なる場所となることから、それらへの出入りは控えてください。
また、多くの感染が確認されている地域については、不要不急の往来を控え、往来せざるを得ないときは、3密となるような場を避けるなど、御自身の健康管理を徹底してください。
さらに、学校については、来週から学校を再開することとしておりますが、授業の遅れに対する対策は必ず講ずることとしていますので、学校内での感染拡大を抑制するために、各御家庭でお子さんの健康管理、例えば、発熱や、のどの痛み、咳などについて、体調をしっかりと確認し、少しでも症状がある場合は、念のために、自宅で休養をするというようにしていただきたいと思います。
今週末は、晴れとの天気予報であり、絶好の花見日和となりそうです。しかしながら、今、申し上げたようなことも含め、自らの命と同時に多くの市民の命を守るために、今度の土、日は、人が多く集まる場所での花見はできるだけ控えていただきますようお願いします。
引き続き、全ての市民や事業所と一丸となって、患者が加速度的に増えていくことを何としても食い止め、この難局を乗り越えていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
令和2年(2020年)4月2日
広島市長 松井 一實