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冬季はウイルス性の感染性胃腸炎が多くなり、特に12月から2月ごろはノロウイルスを、3月から5月ごろはロタウイルスを原因とする感染性胃腸炎が多くなります。しかし冬季以外の季節でもみられることから注意が必要です。
手洗いなどの予防対策を徹底しましょう。
感染性胃腸炎とは、ウイルス、細菌などによって引き起こされ、おう吐、下痢を主な症状とする胃腸炎のことです。胃腸炎を起こすウイルス、細菌にはいろいろな種類がありますが、その中でも多くの原因となっているのがノロウイルスです。
潜伏期間は1~2日で、下痢とおう吐が主な症状で、そのほか、発熱、吐き気、腹痛、頭痛などの症状がみられます。発熱はあまり高くならないことが一般的です(38℃以下)。また、小児ではおう吐が多く、成人では下痢が多いことも特徴の一つです。
一般的には数日で軽快し、後遺症もありませんが、免疫力が弱い乳幼児や高齢者は、脱水症状を起こして重症化する場合がありますので注意が必要です。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、晩秋から冬季にかけて、特に多くなりますが、それ以外の季節でもみられます。
予防方法して最も基本的なことは、手洗いの励行です。(特にトイレの後、便や吐物を処理した後、調理の前、食事の前など)手洗いは石けんを使用し、しっかりと流水で洗い流してください。
※感染性胃腸炎のシーズンは第36週~翌年第35週までとします。2024年第36週より2024/2025シーズンとなります。
第43週(10月21日~10月27日)の報告数は、94人(定点当たり4.09人)でした。
流水・石けんによる手洗いを励行し、便・吐物の適切な処理など感染予防対策を心がけましょう。
今シーズンの累計は2件です。
※グラフの更新は感染症週報発行日(原則水曜日)です。
速報は広島市における感染性胃腸炎の集団発生事例(今年度)をご覧ください。
ノロウイルスやロタウイルスは感染力が強く、少量のウイルスでも感染しますので、集団発生を引き起こしやすいといわれています。福祉施設・保育園・学校などの集団生活の場では特に注意が必要です。手洗いの徹底や糞便・吐物の適切な処理等の感染予防対策に努めましょう。
例年、3月から5月ごろはロタウイルスを原因とする感染性胃腸炎が多くなります。
ロタウイルスによる感染性胃腸炎は、ノロウイルスに比べると、患者の年齢層がやや低く(6か月~2歳ぐらいの乳幼児に多い)、症状が少し重い傾向にあるといわれています。オムツや吐物の適切な処理、手洗いなど、感染予防対策を徹底しましょう。
第43週(10月21日~10月27日)の報告数は、1人(定点当たり0.17人)でした。
第43週(10月21日~10月27日)の検出数は、1件でした。