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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和2年3月1日号トップページ区版安佐北区 > 歴史の遺産 あさきた神楽

歴史の遺産 あさきた神楽

あさきた神楽発表会
◆日時:3月8日日曜日午前9時半開演
◆会場:区民文化センター

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岩上(いわのうえ)八幡(はちまん)神社神楽保存会による「世鬼(せき)の舞」

 安佐北区では、市内で最も多い14の神楽団が活動しており、神楽は区の誇る伝統芸能です。
 今年で14回目を迎えるあさきた神楽発表会では、各神楽団が日々練習に励んだ成果を、地元への感謝の思いを込めて披露します。今回は、同会に出演する「岩上(いわのうえ)八幡(はちまん)神社神楽保存会」に話を聞きました。
◆問い合わせ先:地域起こし推進課(電話819-3904、ファクス815-3906)

歴史を受け継ぐ“神楽”

 神楽は、毎年秋に、五穀豊穣(ほうじょう)や地域の繁栄などの感謝の気持ちを表す舞を地域の氏神へ捧げる、日本古来の伝統芸能です。今日では、地域の祭礼以外にも、公演や大会が盛んに開催され、地域の伝統芸能として幅広い世代に親しまれています。

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 安佐北区の神楽の特徴は、古来から伝わる十二(じゅうに)神祇(じんぎ)神楽と、旧舞(きゅうまい)、新舞(しんまい)が継承されていることです。十二神祇神楽は、儀式的な性質が強く、ゆったりとした舞が特徴です。江戸時代の終わりごろの姿を伝えるといわれ、高陽地区で継承されています。
 一方、旧舞、新舞は新たな筋書きや演出を加えて発展した舞と、速い調子で華やかな所作が特徴です。島根県の石見(いわみ)地方が源流といわれており、白木・可部・安佐地区で継承されています。

故郷(ふるさと)の文化を伝える

 岩上八幡神社を拠点に活動する「岩上八幡神社神楽保存会」は、十二神祇神楽を継承する団体の1つです。会長の大原(おおはら)靖(やすし)さん(下写真)を中心に、子どもの頃みんなで親しんだ神楽を復活させようと、昭和54年から保存会を立ち上げ、活動しています。

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 同会では、毎年秋に行われる祭りに向け、夏に小・中学生を中心に舞子を募集し、10月の八幡神社秋祭りで神楽を奉納しています。「伝統芸能、故郷の文化を後世に伝えていくのがわれわれの使命です」と力強く語る大原さん。今後も神楽の輪を地域に広げていきます。

伝統を楽しむ

 あさきた神楽発表会では、普段は個々で活動している各神楽団が一堂に会するため、地域の神社でしか見ることができない十二神祇神楽も鑑賞することができます。「特に今回公演する“煤(すす)掃(は)き”は、他で演じることが少なく、大変珍しい演目です。子どもたちが一生懸命取り組む姿を見てもらいたい」と大原さんは笑顔で語ります。伝統芸能“神楽”が織りなす華麗な世界をぜひお楽しみください。

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「煤掃き」

プログラム

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上演時間 演目(出演団体) 
午前9時50分〜10時5分 煤(すす)掃(は)き(岩上八幡神社神楽保存会)
午前10時10分〜10時45分 塵倫(じんりん)(亀山子供神楽)
午前10時50分〜11時35分 天神記(てんじんき)(鈴張神楽団)
午前11時40分〜午後0時25分 滝夜叉姫(たきやしゃひめ)(あさひが丘神楽団)
午後1時〜1時45分 安珍(あんちん)清姫(きよひめ)(亀山神楽団)
午後1時50分〜2時半 大楠公(だいなんこう)(飯室神楽団)
午後2時35分〜3時5分 五篠(ごじょう)の大橋(おおはし)(綾西(あやにし)神楽團(だん))
午後3時10分〜3時55分 紅葉狩(もみじがり)(宮崎神楽団)
午後4時〜4時50分 大江山(おおえやま)(宮乃木(みやのき)神楽団)
午後4時55分〜5時45分 八岐大蛇(やまたのおろち)(あさきた神楽団)

◆参加料など:高校生相当年齢以上1,500円、小・中学生500円
※入場券は当日午前8時から会場で販売します
※会場内での写真・ビデオ撮影は禁止です
※来場の際は、公共交通機関をご利用ください
※区役所⇔区民文化センター間を往復する無料シャトルバスを運行します(区役所発の始発便は午前7時50分発予定、午前9時半までは20分間隔で運行し、以降は随時運行します)

 昨年の台風19号で被災された方を支援するため、会場に募金箱を設置します。集まった募金は入場料の一部と合わせて災害復興支援のために使用します。

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