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○広島市住民投票条例

平成15年3月20日

条例第2号

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨に基づき、市政運営上の重要事項について、市民の意思を問う住民投票の制度を設け、これによって示された市民の意思を市政に的確に反映し、もって市民の福祉の向上を図ることを目的とする。

(住民投票に付することができる重要事項)

第2条 住民投票に付することができる市政運営上の重要事項(以下「重要事項」という。)は、現在又は将来の市民の福祉に重大な影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのあるもの(次に掲げるものを除く。)とする。

(1) 市の機関の権限に属しない事項

(2) 法令の規定に基づき住民投票を行うことができる事項

(3) 専ら特定の市民又は地域に関係する事項

(4) 市の組織、人事又は財務の事務に関する事項

(5) 前各号に定めるもののほか、住民投票に付することが適当でないと明らかに認められる事項

(市民、市議会及び市長の責務)

第3条 市民、市議会及び市長は、住民投票の制度が市民の福祉の向上に資するものとして健全に機能するよう努めなければならない。

(住民投票の投票権を有する者)

第4条 住民投票の投票権を有する者(以下「投票資格者」という。)は、次の各号のいずれかに該当する者であって、規則で定めるところにより調製する投票資格者名簿に登録されているものとする。

(1) 年齢満18年以上の日本国籍を有する者で、その者に係る広島市の住民票が作成された日(他の市町村から広島市に住所を移した者で住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第22条の規定により届出をしたものについては、当該届出をした日。次号において同じ。)から引き続き3か月以上広島市の住民基本台帳に記録されているもの

(2) 年齢満18年以上の永住外国人で、その者に係る広島市の住民票が作成された日から引き続き3か月以上広島市の住民基本台帳に記録されているもの

2 前項第2号の永住外国人とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。

(1) 出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)別表第2の上欄の永住者の在留資格をもって在留する者

(2) 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成3年法律第71号)に定める特別永住者

3 第1項第1号及び第2号の広島市には、その区域の全部又は一部が廃置分合により広島市の区域の一部となった市町村であって、当該廃置分合により消滅した市町村(その区域の全部又は一部が廃置分合により当該消滅した市町村の区域の全部又は一部となった市町村であって、当該廃置分合により消滅した市町村を含む。)を含むものとする。

4 第1項第1号及び第2号の住民基本台帳に記録されている期間は、廃置分合又は境界変更のため中断されることがない。

(平15条例53・平24条例7・一部改正)

(市民からの請求による住民投票)

第5条 投票資格者は、規則で定めるところにより、前条第1項各号に掲げる者の総数の10分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、市長に対し、重要事項について住民投票を実施することを請求することができる。

2 市長は、前項の規定による請求があったときは、住民投票を実施しなければならない。

(住民投票の形式)

第6条 前条第1項に規定する請求による住民投票に係る事項は、二者択一で賛否を問う形式のものとして請求されたものでなければならない。

(住民投票の実施)

第7条 市長は、第5条の規定により住民投票を実施するときは、直ちにその旨を告示しなければならない。

2 市長は、前項の規定による告示の日から起算して90日を超えない範囲内において住民投票の投票の期日(以下「投票日」という。)を定め、住民投票を実施するものとする。

(投票所)

第8条 投票所は、この条例による住民投票の直前に実施された衆議院議員若しくは参議院議員の選挙、広島県の議会の議員若しくは長の選挙又は広島市の議会の議員若しくは長の選挙において告示された投票所に準じて設ける。

(投票所においての投票)

第9条 住民投票の投票を行う投票資格者(以下「投票人」という。)は、投票日の当日、自ら投票所に行き、投票資格者名簿の抄本の対照を経て、投票をしなければならない。

(期日前投票等)

第10条 投票人は、前条の規定にかかわらず、規則で定めるところにより期日前投票又は不在者投票を行うことができる。

(平15条例53・一部改正)

(情報の提供)

第11条 市長は、住民投票を実施する際には、当該住民投票に関する情報を、市民に対して提供するものとする。

(住民投票の成立要件等)

第12条 住民投票は、1の事項について投票した者の総数が当該住民投票の投票資格者数の2分の1に満たないときは、成立しないものとする。この場合においては、開票作業その他の作業は行わない。

2 住民投票の結果は、有効投票総数の過半数をもって決するものとする。

(投票結果等の告示及び通知)

第13条 市長は、前条の規定により住民投票が成立しなかったとき、又は住民投票が成立し、投票結果が確定したときは、直ちにこれを告示し、かつ、第5条第1項の代表者及び市議会の議長にこれを通知しなければならない。

(請求の制限期間)

第14条 この条例による住民投票が実施された場合(第12条第1項の規定により住民投票が成立しなかった場合を除く。)には、その投票結果の告示の日から2年間は、同一の事項又は当該事項と同旨の事項について、第5条第1項の規定による請求を行うことができない。

(投票結果の尊重)

第15条 市民、市議会及び市長は、住民投票の投票結果を尊重しなければならない。

(投票及び開票)

第16条 前条までに定めるもののほか、住民投票の投票及び開票に関し必要な事項は、公職選挙法(昭和25年法律第100号)、公職選挙法施行令(昭和25年政令第89号)及び公職選挙法施行規則(昭和25年総理府令第13号)並びに広島市公職選挙事務取扱規程(昭和55年広島市選挙管理委員会告示第17号)の規定の例による。

(委任規定)

第17条 この条例に定めるもののほか、住民投票に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成15年9月1日から施行する。

(平成15年10月2日条例第53号)

1 この条例は、平成15年12月1日から施行する。ただし、第4条の改正規定は、公布の日から施行する。

2 改正後の第4条の規定は、同条の規定による投票資格者名簿の登録で当該登録に係る資格の決定の基準となる日がこの条例の公布の日以後であるものについて適用する。

3 改正後の第10条の規定は、この条例の施行の日以後広島市住民投票条例第7条第2項の投票日が告示される住民投票について適用する。

(平成24年3月27日条例第7号)

1 この条例は、平成24年7月9日から施行する。

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して3か月を経過する日までの間は、施行日の前日において出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律(平成21年法律第79号)第4条の規定による廃止前の外国人登録法(昭和27年法律第125号)第4条第1項に規定する外国人登録原票に登録された居住地が広島市の区域内にあった者であって施行日以後引き続き広島市の住民基本台帳に記録されているものは、第1条の規定による改正後の広島市住民投票条例第4条第1項の規定の適用については、同法第4条第1項の登録の日(同法第8条第1項の申請に基づく同条第6項の規定による広島市の区域内への居住地変更の登録を受けた場合には、当該申請の日)から引き続き広島市の住民基本台帳に記録されている者とみなす。

広島市住民投票条例

平成15年3月20日 条例第2号

(平成24年7月9日施行)