迎春


議長
母谷 龍典
副議長
西田 浩
 
 新年おめでとうございます。
 市民の皆さまには、新春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃から市政に対し、ご理解とご協力を賜り、心よりお礼申し上げます。
 昨年は、ここ広島の地で初めての開催となりましたG7サミットによって、国際平和文化都市広島が世界中の注目を浴びた年となりました。
 核兵器を巡る世界情勢が厳しさを増す中、人類史上最初の被爆地で昨年5月に開催されたG7サミットにおいて、核保有国を含む各国首脳が被爆の実相に触れ、「核兵器のない世界」を目指すという強い意志を表明したことは、歴史的に大きな意義があったものと受け止めています。また、開催地である広島の歴史や文化を始めとするさまざまな魅力を広く世界に発信する絶好の機会となりました。
 サミットの成功に向けて一つになった広島はとても力強く、この街のポテンシャルの大きさに深い感銘を覚えたところです。
 まちづくりに関しては、昨年3月に旧広島市民球場跡地にオープンした「ひろしまゲートパーク」が、さまざまなイベントの開催などを通して、新たな賑わいを創出する市民公園として、多くの皆さまに親しまれています。
 また、広島の陸の玄関であり、多くの物資や人が行き交う広島駅の周辺地区において、再開発事業が着実に進んでおり、南口では、駅ビルの建て替えと連携し、路面電車の高架乗り入れを含む駅前広場の整備に期待が高まっています。また、ペデストリアンデッキが定着し利便性が飛躍的に向上した北口は、今後、民間主体の商業施設の開発など大きな可能性を秘めています。
 今年は、辰年です。広島の新たなシンボルである新サッカースタジアムやその隣接地に8月にオープンする予定である商業施設「HiroPa(ヒロパ)」など、市内中心部における広域的な商業機能等の集積が進む中、今年一年が、広島にとって、天かける龍がごとく、ますますの活気と魅力に満ち溢れ、大きく躍動する年となることを心から願っています。
 さて、我が国における少子高齢化と人口減少が本格化する中、持続可能な地域社会を実現するため、本市では、経済面や生活面で深く結び付いている県域を越えた近隣28市町で構成する都市圏の経済活性化と圏域内人口200万人超の維持を目指す「200万人広島都市圏構想」の実現に向けた取り組みを進めており、連携中枢都市である本市は、引き続き、圏域全体の持続的な発展をけん引する役割を果たしていかなければなりません。
 また、ロシアによるウクライナへの侵攻、中東地域における紛争など、世界平和が危機にひんしている今だからこそ、広島サミットのレガシーをしっかりと受け継ぎ、世界中の多くの人々に被爆の実相を伝え、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を願う「ヒロシマの心」を広める取り組みを積極的に推進していく必要があると考えています。
 市議会は、こうした施策の推進に当たり、市民を代表する合議制の機関として、引き続き、市民の負託により市政に携わる権能および職責を有することを深く認識し、より一層の自己研鑽に努め、市政の発展・振興のため、全力を傾注してまいる所存でございます。
 本年も市議会の取り組みに対し、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、市民の皆さまにとってこの一年が実り多い年となりますようお祈り申し上げまして、新年のごあいさつとさせていただきます。
 


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