迎春


議長
佐々木 壽吉
副議長
母谷 龍典

 新年おめでとうございます。
 市民の皆様には、新春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃から市政に対し、ご理解とご協力を賜り、心よりお礼申し上げます。
 昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症については、国内初の感染者が確認されてから3年目となり、ワクチンや治療薬の普及が進む一方で、変異株が猛威を振るい、依然として厳しい状況が続きました。
 そうした閉塞感が漂う中、広島を元気にする出来事もありました。本市がロケ誘致支援を行った映画「ドライブ・マイ・カー」が第94回アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞したことで、広島の魅力を広く発信することができました。また、サンフレッチェ広島がYBCルヴァンカップで悲願の初優勝を果たし、市民に大きな感動を与えてくれました。
 まちづくりに関しては、中央公園広場においてサッカースタジアムの建設が始まったほか、広島駅南口広場の整備が進む中、本市、広島電鉄、JR西日本の三者が広島駅および周辺地区における公開空間の利活用に向けた覚書を締結するなど、都心の再開発を巡る動きが活発化し、中国・四国地方の中枢都市にふさわしい活力と魅力ある都市空間の形成が着実に進んでいます。
 また、昨年は、国際情勢が大きく揺れ動いた年でもありました。ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始し、それに際して核兵器の使用を示唆した威嚇を行ったことにより、国際社会の緊張が一気に高まりました。そうした中、核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開催され、核兵器が使用されない唯一の道は廃絶であることなどを訴える政治宣言が採択されました。また、設立40周年を迎えた平和首長会議の総会が広島で開催され、核兵器廃絶に向けた提言等を盛り込んだ「ヒロシマアピール」が採択されました。国家間の対立が深まる中、平和を願う都市や組織が国境を越えて連帯し共に核兵器廃絶への道を切り開こうとする取り組みはますます重要になってくるものと考えています。
 さて、本市では、持続可能な活力ある社会を確保するため、経済面や生活面で深く結び付いている近隣市町で構成する都市圏の経済活性化と圏域内人口200万人超の維持を目指す「200万人広島都市圏構想」の実現に向けた取り組みを進めています。昨年新たに島根県浜田市、美郷町、邑南町が加入し全28市町となった広島広域都市圏の連携中枢都市である本市は、引き続き、圏域全体の持続的な発展をけん引する役割を果たしていかなければなりません。
 市議会は、議員一人一人が市民の負託により市政に携わる権能および職責を有することを改めて深く認識し、より一層の自己研さんに努め、広島市政の発展・振興のため、全力を傾けてまいる所存でございます。
 また、今年5月にはG7広島サミットが開催されます。世界の平和が危機にひんする今だからこそ、被爆地広島から世界に被爆の実相を伝え、力強い平和のメッセージを発信することは重要であり、また、広島の魅力を世界中の多くの人々に知っていただく絶好の機会であることから、市議会としても、オール広島の一員として、サミットの成功に向けて全力で取り組んでまいります。
 本年も市議会の取り組みに対し、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、市民の皆様にとってこの一年が実り多い年となりますようお祈り申し上げまして、新年のごあいさつとさせていただきます。


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