一般質問 第7回定例会・本会議(9月21日.22日.26日)
※紙面の都合上、1人2問以内で掲載しています。
※質問内容は、発言議員本人の提出によるものです。

発言項目
◎発言順に掲載。太字は下で紹介している質問を含みます。

●宮崎誠克
(自民党・市民クラブ・佐伯区)
・中央図書館等の再整備
・広域的な幹線道路整備
・湯来地域の新たな教育環境
・水田活用の直接支払交付金の見直し

●石橋竜史
(自民党・保守クラブ・安佐南区)
・自殺(自死)対策

●石田祥子
(公明党・佐伯区)
・NPT再検討会議
・男女共同参画社会実現に向けた、女性のデジタル人材の育成
・ペット霊園・火葬施設等の設置基準
・本市の食品ロス削減のイベント
・小・中学校の特別支援教育の充実

●山下正寛
(市民連合・安佐北区)
・学校におけるキャリア教育の推進
・芸備線による公共交通ネットワークの存続

・有害鳥獣対策につながる農地利活用
・民生委員・児童委員へのサポート体制の強化
・NPO法人への支援

●定野和広
(ひろしま清風会・西区)
・地域コミュニティ活性化ビジョン
・中学校における部活動の地域移行
・郷土ゆかりの偉人
・図書館

●中森辰一
(日本共産党・西区)
・核兵器廃絶と被爆者援護の課題
・中央図書館等の問題

・物価高騰対策
・広島高速5号線シールドトンネル工事
・旧統一協会と広島市政とのかかわり
・市長の「国葬」参列

●三宅朗充
(自民党・市民クラブ・安佐北区)
・人口減少への取り組み
・安佐市民病院
・乗り合いタクシー
・JR芸備線
・地方創生

●平野太祐
(自民党・保守クラブ・西区)
・自転車の活用
・直轄国道の整備
・家庭ごみの収集
・河川改修事業

●川村真治
(公明党・東区)
・投票率向上のための取組
・地方版図柄入りナンバープレート

・今後のまちづくり
・社会保障費の削減
・今後の子ども・子育て支援

●水野考
(自民党・市民クラブ・安佐南区)
・平成26年8月豪雨災害からの復興
・長束地区を中心とした渋滞対策
・広島市立広島みらい創生高等学校の取り組み
・望まない受動喫煙


宮崎誠克
自民党・市民クラブ

中央図書館等の再整備

質問 「広島市立図書館再整備方針(素案)」では、こども図書館は中央図書館と切り離して、その機能・サービス等の充実を図るとしているが、今後どのように中央図書館等を再整備していくつもりか。

答弁 他都市の先進的な図書館の機能も取り入れながら、機能の充実を図ることとしている新たな中央図書館については、今後、整備候補地の比較検討を行うが、こども図書館については、中央図書館と一体のものとして扱うという本市の判断とは異なる市民意見が多いことから、中央図書館とは切り離し、こども文化科学館のリニューアルに合わせて、整備、充実を図っていく。

湯来地域の新たな教育環境

質問  統合により新たに設置される学校が地域の活性化に資するものとなるためには、他の地域からも通いたい、通わせたいと思われる学校とすることが必要。そのためには、質の高い、魅力的な教育が求められるが、どのような教育を想定しているか。

答弁 小中一貫教育による学びの連続性・系統性を重視した教育課程の下、小・中学校の教員が連携して指導の工夫等に取り組むことが考えられる。また、豊富な地域資源を生かした湯来ならではの取り組みを、地域の方々と連携して検討していきたい。


石橋竜史
自民党・保守クラブ

誰一人、取り残さぬ広島市へ

質問  自殺・自死は個人や家庭の問題ではなく「社会」の問題であり、改めて、かけがえのない一人一人の命を「支え合える」ような広島市を築いていくべきだと思うが、自殺・自死対策にかける本市の思いは。

答弁 本市としては、行政が適切な支援ニーズを能動的に把握し、支援を必要とする方々に寄り添ったきめ細かい支援を継続して行うことが重要と考えている。今後も、令和4年3月に策定した「第3次広島市うつ病・自殺(自死)対策推進計画」に掲げた取り組みを着実に進めていくことにより、市民一人一人が、かけがえのない個人として尊重され、地域において支え合える社会の実現を目指す。

学習端末の有効活用を

質問  他都市のように、いじめ、学問、家庭、身体についてなど、児童生徒が抱える多様な悩みや各種サインを、タブレット端末を通じて教員等が把握し、相談に乗る仕組みを整備していただきたいがいかがか。

答弁 GIGAスクール構想で整備された1人1台のタブレット端末は、学校生活アンケート等の実施やスクールカウンセラーとのオンライン面談を可能にし、現在、児童生徒の心身の状況を把握する相談ツールの一つとして活用されている。他都市の先行事例等を収集し、研究していきたい。


石田祥子
公明党

ペット霊園・火葬施設の設置基準を

質問  ペット霊園・火葬施設の設置に関する条例を作る必要性があると思うがどうか。また、条例制定までの間、何らかの指導ができる方法を取るべきではないか。

答弁 ペット霊園等の施設については、立地を規制する明確な法的根拠がないことが地域住民とのトラブルの原因ともなっているため、現行の法体系の下で、そうした施設の設置と周辺の生活環境の保全を両立させるためのルールづくりが必要である。条例制定の必要性を視野に入れて検討していきたいが、まずは、施設が周辺の生活環境に支障を及ぼすことのないよう指導するための基準を定めたいと考えている。

通級指導教室の充実を

質問  インクルーシブ教育を推進する上で、通常学級の児童生徒が通級による指導を受けられることは有効と考えるが、今後、本市において、通級による指導は、どのように充実させていくつもりか。

答弁 今後は、既存の通級指導教室において児童生徒の教育的ニーズを踏まえた指導の充実を図るとともに、通級による指導が有効と考えられる児童生徒の数や、在籍している学校の分布状況、本人・保護者の意向等を踏まえながら、教室の増設等について検討したいと考えている。


山下正寛
市民連合

学校にキャリア教育を

質問  学校で、チャレンジ精神、創造性、探求心といった「起業家精神」や、情報収集・分析力、判断力、実行力、リーダーシップ、コミュニケーション力といった「起業家的資質・能力」を育成する起業家教育に取り組んではどうか。

答弁 起業家教育は、新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力を育成するものとされている。地域と連携し、それぞれの実情に応じた多様なキャリア教育が促進されるよう、国が作成した「小・中学校等における起業体験推進事業実践事例集」等も紹介しながら、学校に働き掛けていきたい。

芸備線利用促進で存続を

質問  パーク・アンド・ライドは、自宅から駅までの交通手段が確保できるというメリットがあるほか、芸備線沿線では、芸備線の利用増加にも貢献する。パーク・アンド・ライドの推進について、本市の考えは。

答弁 パーク・アンド・ライドは、芸備線の日常利用を増やす有力な手段であり、並走する主要地方道広島三次線の渋滞緩和にもつながる。令和4年度、芸備線対策協議会は、利用促進策の一つとして、新規パーク・アンド・ライド体験者へ協力金を支給するとともにアンケート調査を実施する。


定野和広
ひろしま清風会

どうなる?中学校部活

質問  土日の中学校部活動が、学校から地域に移行されると、指導者への謝金や会場費などこれまでなかった負担が発生する。家庭の経済事情に左右されず部活動に参加できるよう何らかの対策が必要だと思うがどうか。

答弁 スポーツ庁の新年度予算概算要求の中では、経済的に困窮する世帯の子どもがクラブ活動に参加できなくならないよう、新たに必要となる会費等への支援を行うことが示されているが、まだ金額などの詳細は示されていない。本市の実情を踏まえて、国の制度の詳細把握に努めながら、経済的支援の在り方も含め、しっかり検討していきたい。

市民の求める図書館像

質問  市民に広く親しまれ、活用される図書館を整備するに当たり、広く市民の意見を聴くため、市が自らワークショップ等を開催すべきだが、それをせず市民主催の会合へ参加することで良しとする理由は何か。

答弁 「広島市立図書館再整備方針(素案)」は、市民から寄せられたさまざまな意見を反映して作成したものである。さらに、同案作成後にも市民意見を募集し、その意見を可能な限り反映していくことにしている。こういったことから、本市が独自にワークショップを開催することは考えていない。


中森辰一
日本共産党

被爆者健康手帳の迅速な交付を

質問  黒い雨被害者は、高齢化が進み、急速な作業が求められている。被爆者健康手帳の交付が迅速に行えるよう、担当職員の体制を強化すべきではないか。

答弁 従来、手帳審査には6カ月程度の期間を要していたが、令和3年10月以降、審査体制を逐次増員し、令和4年4月までに4名を増員した。その後、さらに7名の応援体制を整え事務処理に当たっているところであるが、さらなる体制強化のため、どういったことができるか検討していきたい。

図書館等再整備に議論の場を

質問  素晴らしい図書館とするためには、市民や専門家を交えた深い検討が必要。改めて、市は市民に議論を呼びかけ、そのための場を提供し、一緒に議論を交わして進めるべきだと考えるがどうか。

答弁 中央図書館等の再整備に当たっては、すでに市民や関係団体から意見を聴取するとともに、本市審議会の専門委員等とも意見交換を行っている。本市としては、付帯決議に沿って作業を進め、すでに成立している関係予算を年度内に執行できるようにする必要があると考えている。


三宅朗充
自民党・市民クラブ

国の機能を広島市へ

質問  広島市は、「国際平和文化都市」の具現化を積極的に進めるべき。その一つとして、「国際平和文化都市」ひろしまにふさわしく、広島にあることで世界中から注目されるような国の機関を誘致できるよう、国に対して強く要望すべきと考えるが、どうか。

答弁 例えば、外務省の一部の部署が本市に移転すれば、国際的なネットワークの拡大や、それに伴う平和の発信力向上のほか、大規模な国際会議誘致の可能性が高まり、「迎える平和」を掲げる本市にとって非常に意義が大きい。他都市の先行事例を参考にしつつ、国の動向も注視しながら研究していきたい。

若者でにぎわう広島市に

質問  若い世代の転出超過は大きな課題である。この現状をどう捉えているのか。また、若い世代の転出超過抑制に向けて、どのように取り組むのか。

答弁 本市では、東京圏・関西圏への転出超過が続いている。特に、就職期に当たる若い年代が多く、その背景には、大企業志向の高まりや地元企業を知らないといったことがある。この状況を踏まえ、合同企業研究会の開催、中学生への地元企業の紹介などの取り組みを行っている。


平野太祐
自民党・保守クラブ

自転車の活用

質問  車道や歩道の幅員が狭い橋では、自転車は歩道においても車道においても危険な乗り物になりかねない。歩道幅員が狭い橋の自転車走行空間の現状と今後の整備について、どのように考えているのか。

答弁 幅員が狭い橋では、自転車の車道通行には危険が伴うため、その多くは狭い歩道を注意して通行することとなる。このため、歩道部分の拡幅や専用橋の新設などの検討を行っているところだが、これらが整備されるまでの間は、歩行者と自転車が混在する歩道部分に自転車の徐行を促す表示を設置するなど、自転車利用者に対し「歩行者優先」を働き掛けていきたい。

御幸川の高潮対策

質問  現在、未着手となっている御幸川の高潮対策は、令和5年度に小河原川の河川改修事業が完了した場合、実施に向けて対応するのか。

答弁 未着手となっている水門およびポンプ施設等の整備は、小河原川の河川改修の完成時期を見据え、今後、河川管理者である県や国との間で、実施に向けた協議を進めていく予定である。都市基盤河川改修事業の補助を前提とする財源確保の目途を立てた上で、実施に向けた予備設計に着手していくことを考えている。


川村真治
公明党

「選挙のお知らせ」いつ届く?

質問  「選挙のお知らせ」が、選挙期日の公示日・告示日になっても届かないとの声がある。有権者の選挙への意識を高める上でも、「選挙のお知らせ」は公示日・告示日までに手元に届くようにするべきだ。

答弁 「選挙のお知らせ」を選挙期日の公示日または告示日までに選挙人に届けると、その翌日から期日前投票ができ、選挙人にとっては、利便性が向上すると考えられる。今後は、他都市の事例等も参考に、最新の異動情報を反映させつつ「選挙のお知らせ」を調製し、公示日または告示日までに選挙人に交付することについて検討したい。

地方版図柄入りナンバープレート

質問  福山ナンバー地域では、地方版図柄入りナンバープレートとして、広島東洋カープの図柄入りプレートを交付している。広島ナンバー地域でも、地方版図柄入りプレートを導入してはどうかと思うが、検討状況は。

答弁 広島ナンバー地域を構成する全15市町の合意が得られたため、令和4年8月、国に導入に係る意向表明書を提出した。今後は、9月末までに申込書を、11月末までに図柄に関する提案書を提出する必要があり、その後、図柄の審査等を経て、令和5年7月頃に導入決定、10月頃に交付開始の予定である。


水野考
自民党・市民クラブ

地域の願い「広域避難路」

質問  復興まちづくりの中核的な事業である広域避難路を、発災から10年間で整備するという被災地との約束は、非常に重く大切である。このことを、現在の状況を踏まえ、広島市はどのように考えているのか。

答弁 「復興まちづくりビジョン」では、広域避難路を、地域の安全性と利便性を格段に向上させる重要な施設として位置付けており、10年間の復興まちづくり期間内での事業完了を目標にしている。現時点では、用地確保作業の遅延や土質問題等のため、整備作業が遅れているが、本市としては必ずやビジョンを実現するという決意の下、一日も早い完成に向け、全力で取り組む。

官民一体で分煙推進を

質問  今後の喫煙所の在り方として、東京都千代田区のような民間が率先して喫煙所を設置・維持する施策が有効であると思う。広島市において現時点における「行政による民間支援」 のイメージはどのようなものか。

答弁 千代田区では、民間事業者等が、公共的な空間において受動喫煙防止とともにポイ捨て防止を効果的に行うための措置を講ずるに当たり、過度な負担とならないようにするために必要となる補助を行っており、本市も同様の補助を検討している。



〔用語解説〕

GIGAスクール構想
 国が令和元年12月に掲げた計画。多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、一人一人の資質・能力を一層確実に育成できる情報教育環境を実現することを目指す。本市でも、義務教育課程の児童生徒に1人1台の端末を購入するとともに、教室へ無線LAN環境を整備するなど、快適かつ安心・安全にインターネットを活用できる環境整備を行い、これらを活用した授業を行うこととしている。

通級指導教室
 小・中学校の通常の学級および高等学校に在籍する軽度の障害がある児童生徒に対して、障害による学習上または生活上の困難を改善・克服することを目的に指導を行う場のこと。

インクルーシブ教育
 障害のある者が、その能力等を最大限発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とする目的の下で、障害のある者とない者が共に学ぶこと。

パーク・アンド・ライド
 自家用車を最寄り駅周辺の駐車場に駐車(パーク)し、そこから電車などの公共交通機関に乗って(ライド)目的地に移動する手段のこと。郊外からのマイカー通勤者にお勧めのエコで快適な通勤スタイル。

地方版図柄入りナンバープレート
 地域の風景や観光資源を図柄にしたナンバープレートのことであり、走る広告塔として地域の魅力を全国に発信している。ナンバープレートの交付申し込みの際にいただく寄付金は、導入地域の交通改善、観光振興などの取り組みに活用される。

復興まちづくりビジョン
 平成27年3月に本市が策定した「平成26年8月20日豪雨災害復興まちづくりビジョン」のこと。行政と市民・企業等が認識を共有し、早期の復興と地域の将来を見定めた安全・安心なまちづくりを着実に推進するため、中長期的な視点に立って、防災・減災のための施設整備など防災地域のまちづくりの骨格と、その実現に向けた実施指針が示されている。


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