総括質問 第1回定例会・本会議(2月18日・19日・22日)
※紙面の都合上、1人2問以内で掲載しています。
※質問内容は、発言議員本人の提出によるものです。

発言項目

◎発言順に掲載。太字は下で紹介している質問を含みます。

●宮崎誠克(自民党・市民クラブ・佐伯区)
・新型コロナウイルス感染症とワクチン接種
・サッカースタジアム建設
・持続可能な地域づくり
・市営基町駐車場周辺の再開発事業
・広島市・湯来町合併建設計画

●三宅正明(自民党・保守クラブ・安芸区)
・県と市の関係
・新型コロナウイルス感染症

・デジタル化

●石田祥子(公明党・佐伯区)
・新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の対応
・不妊治療の周知及び包括的性教育の推進
・里親やファミリーホームなど家庭的環境での子どもの養育の充実

・ひきこもりの支援

●定野和広(市政改革ネットワーク・西区)
・新型コロナウイルスワクチン接種
・行政の効率化
・都市のあり方
・学校行事と少人数学級

●近松里子(日本共産党・中区)
・核兵器廃絶
・新型コロナウイルス感染症対策
・第8期広島市高齢者施策推進プラン
・保育
・ジェンダー平等と第3次広島市男女共同参画基本計画

●山本昌宏(市民連合・西区)
・平和の取組
・受動喫煙防止
・避難行動
・広島市社会福祉協議会への出捐
・上下水道料金の仕組の周知
・アストラムラインの延伸
・児童館遊戯室の空調整備

●木戸経康(自民党・市民クラブ・安佐北区)
・市立学校における新型コロナウイルス感染症への対応
・広島市の今後の道路整備とその取組み

・安佐南工場で発生した火災

●碓氷芳雄(公明党・安佐南区)
・平和文化の振興
・袋町小学校平和資料館及び本川小学校平和資料館の管理運営と内容の充実
・協同労働の推進
・農業の振興
・パートナーシップ宣誓制度

●沖宗正明(市政改革ネットワーク・安芸区)
・新型コロナウイルス感染症対策

●八條範彦(自民党・市民クラブ・安佐南区)
・コロナ禍においての対応
・エリアマネジメント活動



宮崎誠克
自民党・市民クラブ
市営基町駐車場周辺の再開発事業

質問  この再開発によって、どのような機能が導入されるのか。また、今後はどのように進めていくのか。

答弁 現時点では正式に決定していないが、商工会議所、オフィス、ホテル等が入る高層棟と、変電所、市営駐輪場が整備されるものと想定している。
 現在、関係権利者等間で、再開発の具体的な内容や事業スキームを盛り込んだ計画の早期合意を目指しており、この合意が得られ次第、令和3年度中の都市計画決定に向け調整を進め、令和5年度頃に工事着工、令和9年度頃に高層棟と変電所の竣工を想定している。

持続可能な地域づくり

質問  地域活動が活発に行われる地域コミュニティを形成するため、地域団体の組織体制や運営方法の見直しを図るべきと考えるがどうか。

答弁 見直しに当たっては、実例や地域団体からの意見を参考にしながら、都市部や中山間地域等の地域特性にも配慮するとともに、幅広い年代や企業に勤める方々など多様な主体が、担い手として参画することを容易にするための方策も検討したい。併せて、行政側の支援策や支援体制の充実・強化策も検討する。

三宅正明
自民党・保守クラブ
避難するのに危険?

質問 避難経路が土砂災害特別警戒区域にあるのは何カ所か?また、避難経路が土砂災害特別警戒区域の場合、避難経路を変更するか、道路整備を行うかの判断が必要となるがどうか?

答弁 避難経路を厳密にカウントすることには限界があるため、避難場所から半径200メートル以内の範囲で調べたところ、周辺道路が土砂災害特別警戒区域に掛かる避難場所は203施設、福祉避難所は12施設ある。避難経路が警戒区域に含まれる地域は、早めの避難が必要であるため、「わがまち防災マップ」の作成を奨励している。また、避難訓練や防災研修会などの機会を捉えて確実な避難行動の実施を推進している。

子どもは社会の宝物

質問 ストレスを抱える保護者が増え、同時に児童虐待が増加傾向にある。担当部署だけでなく、子どもに関わる全ての部署で、関わる必要があると考えるがどうか?

答弁 現在、各区の保健師等が家庭訪問等により育児相談・助言等を行い、こども家庭相談コーナーが、虐待の恐れのある子どもの安全確認等を行っている。また、児童相談所、区役所、医療機関、警察、学校、保育園等で構成する「要保護児童対策地域協議会」で、要保護児童等に関する情報提供の依頼、支援内容の協議、状況確認等を行っている。

石田祥子
公明党
フォスタリング業務の民間委託を

質問 現在、児童相談所が担っている里親の研修や相談支援などのフォスタリング業務を、専門性や経験を有する民間事業者に委託するのはどうか。

答弁 里親制度をさらに充実・強化していく上で、業務の内容によっては民間事業者の活用も重要であると認識しており、令和3年度からは、里親希望者を対象とした研修、新規の里親宅への家庭訪問、電話相談および里親同士の交流の場の運営を、専門知識や経験が豊富な民間事業者に委託するための予算を計上している。
 これにより児童相談所は、里親と子どもとのマッチングに注力していきたい。

包括的性教育の推進

質問 学童期から、男女共にお互いの生命・健康・人権を大切にすることを基本にしつつ、妊娠・出産を含む人生設計まで学べる包括的性教育を、広島市においても取り入れてほしいがどうか。

答弁 令和2年12月に閣議決定された第5次男女共同参画基本計画の中に、早い段階から妊娠・出産の知識を持ち、自分の身体への健康意識を高めるプレコンセプションケア(包括的性教育)の実施が掲げられている。今後、国の動向を踏まえながら保健体育科や特別活動等にどのように取り入れるか検討していきたい。

定野和広
市政改革ネットワーク
中3まで35人学級に

質問 これまで市独自で35人学級を進めてきたが今後は小学校全学年で国費に置き換わることで市には約8億円の余裕ができる。市としてこれを使って残る中2と中3の35人学級を実現すべきと思うがどうか。

答弁 国の財源措置により確保できることとなった自主財源については、本市が推進すべき施策の全体最適のために活用していくことが必要である。
 少人数学級の一層の拡大については、学級数の増加に伴う教員の確保や教室の増設などの課題とともに、国の少人数学級に関する今後の動向、本市の児童生徒数の今後の推移等にも留意しながら、検討し、実現していきたい。

AIで人事省力化せよ

質問 市役所の人事異動調整の際、既に民間で利用されているAIを用いて最適な人材配置を提案させるなどして作業の省力化と業務の属人化の解消を図ることは検討しないのか。

答弁 これまでも人事・給与システムの活用のほか、資料の削減や簡素化、業務スケジュールの見直し等により業務の効率化に努めてきたが、入力作業等の定型業務にRPAを活用する取り組みや、AIを活用した職員配置の最適化の取り組み等も参考にしながら、さらなる効率化・省力化の手法を研究していく。

近松里子
日本共産党
コロナで業者支援策を

質問 市として、収入減になった飲食店以外の中小企業事業者にも独自のコロナ支援策を講じるべきではないか。

答弁 本市はこれまで、国・県・市の役割分担を念頭に置いた上で、事業者に対する直接的な支援である「公助」による下支えに取り組みつつ、それを補完・補強するために、地域での支え合い、事業者同士が連携した、「共助」による取り組みを支援してきており、今後、県の市町に対する補助制度の内容を確認した上で、これまでと同様の考え方の下、この補助制度を活用した支援策について検討していきたい。

ジェンダー平等の実現

質問 市の第3次男女共同参画基本計画の中で、ジェンダー平等をどのように定義し、その認識を広げていくのか。

答弁 ジェンダー平等とは、性に基づく差別や偏見がなく一人一人が多様な個性や能力を十分に発揮できる状態と考えている。認識を広げるため、政策・方針の立案および決定過程に女性の参画拡大が図られるよう企業や地域団体等へ意識改革を促す働き掛けを行うほか、男女が互いの人権を尊重する市民意識の醸成に向けた啓発活動、子どもの頃からの男女共同参画を推進する教育の充実等に取り組む。

山本昌宏
市民連合
市施設の受動喫煙防止!

質問 受動喫煙の配慮が必要な方々が集まる公民館などの市が所管する第二種施設の敷地内の屋外では配慮義務にとどまっているが、第一種施設の敷地内の屋外と同様に、必要な措置がとられた場所以外では、喫煙を禁止すべきではないか。

答弁 市が所管する施設は建物内の禁煙にとどまらず敷地内の禁煙を目指すことにしており、各施設における受動喫煙防止対策を進めてきた。
 本市の公民館などの第二種施設で、第一種施設と同様に敷地内の禁煙に踏み込んでいる施設は、239施設のうち77施設となっている。今後も引き続き、施設管理者や利用者に働きかけていく。

児童館遊戯室に空調を!

質問 昨年(令和2年)の予算特別委員会で放課後等の子どもの居場所の確保についてお願いした児童館遊戯室の空調整備を令和3年度予算に上げていただいている。夏までに施工する必要性があるがどうか。

答弁 都市型館については、「エアコンを買って設置する」ということであるため、工期的には短くて済む。新年度(令和3年度)予算の議決後、発注などの事務手続きの準備をできるだけ早く始め、進行管理をきちんと行い、夏までに整備できるよう努める。

木戸経康
自民党・市民クラブ
オンライン授業の取り組み

質問 新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触者となった児童生徒が、2週間の自宅待機となった際、オンラインを利用して授業等を行ったと聞いたが、具体的にどのような取り組みを行ったのか。

答弁 具体的な取り組み事例として、テレビ会議システムを用いて児童生徒の健康状態を確認したり、事前配布した学習課題に対する質問を受け付けた学校や、授業を可能な範囲で配信した学校があった。このほか、同じ部活動に所属している生徒が室内で行う体操を紹介し合って一緒に体を動かしたり、登校再開後の活動について話し合うなどの交流を行った学校もあった。

中筋温品線1工区の進捗状況

質問 中筋温品線1工区の進捗状況や、完成目標はどうか。

答弁 当該工区は約8割の用地を取得し、まとまった範囲で用地取得できた箇所から暫定2車線で供用を図ることとしている。平成29年度までに祇園新道から約300メートルの区間を供用開始した。
 橋りょうは形式や構造の選定作業を進めており、令和3年度は河川管理者や漁業関係者等との協議や実施設計をしたい。引き続き用地取得や工事を進めるとともに、早期に橋りょう工事に着手し、令和10年度までの完成を目標に取り組んでいきたい。

碓氷芳雄
公明党
協同労働の推進を

質問 新しい働き方として、本市が「協同労働モデル事業」として行ってきた取り組みは今後どのように進めるのか。また、若者も含めた多様な人々による地域活動に期待する観点があってもいいと思うがどうか。

答弁 シンポジウムや事例発表会の開催により、一層の普及啓発に努めるとともに、モデル事業の成果と課題を検証し、より自主的に新たな団体が立ち上がっていくことを支援できる仕組みを作りたい。
 また、モデル事業は高齢者の働く場の創出を目的の一つとしており、構成員の半数以上が60歳以上であることを条件としているが、年齢条件と合わせ、今後の事業の在り方について検討していく。

活力農業の定住要件見直しを

質問 市街地に住みながら農業にチャレンジしたいと思う人が応募しやすいように、「活力農業経営者育成事業」の定住要件を見直す必要があると思うがどうか。

答弁 コロナ禍を契機に地方への移住に関心が高まる中、今後は空き家の掘り起こしへの支援を中山間地域全体に拡大し、新規就農者のみならずさまざまな目的を持つ定住希望者へ空き家情報を提供していきたいと考えている。当該事業についても就農地域に限らず他の地域への定住も可能となるよう、令和3年度の募集から見直す。

沖宗正明
市政改革ネットワーク
陽性者・濃厚接触者の扱いは?

質問 PCR検査をスクリーニングとして幅広く行うことは、偽陽性を生む可能性が高くなる。陽性者は再検査せずに隔離するのか。濃厚接触者の扱いはどうなるか。

答弁 感染者と判定された方が偽陽性かどうかの判断は困難であるため、PCR検査で陽性と判定され、医師が新型コロナウイルス感染症と診断した場合には、患者として入院または宿泊療養していただくことになる。また、濃厚接触者で陰性となった方については、患者と接触した日の翌日から14日間は、不要不急の外出を控えていただくことになる。

コロナ患者の受け入れ状況

質問 中等症、重症患者は県立広島病院に、中等症、軽症者は舟入市民病院に収容している。舟入市民病院の受け入れ状況はどのようになっているか。

答弁 舟入市民病院は、市内外多くの軽症または中等症患者の受け入れを積極的に行い、治療の主導的役割を担っており、本市において1例目の患者が発生した令和2年3月7日から令和3年2月18日までの間で514人の患者を受け入れたと聞いている。

八條範彦
自民党・市民クラブ
新型コロナウイルス

質問 長期にわたる新型コロナウイルスとの戦いにおいて、仕事や生活面など日常のあらゆる場面で厳しい状況に置かれている市民に対し、夢や希望を持てるような市長の思いを市民に伝えていただきたい。

答弁 各地区社会福祉協議会が中心となった支援の輪を一層広げ、地域共生社会の基盤の強化を目指したい。そして、「ピンチをチャンスに変える」という発想に立って、国・県と共に新型コロナウイルス感染症対策に万全を期しつつ、市民や事業者の皆様と夢や希望のあふれる広島のまちづくりのビジョンを共有した上で、共に現下の厳しい新型コロナウイルス禍を乗り越えていきたい。

エリアマネジメント

質問 2つの団体(「エキキタまちづくり会議」と「広島駅周辺地区まちづくり協議会」)は、どのような活動目的を掲げ、主にどんな活動を行っているのか。

答弁 「エキキタ」は、JR広島駅新幹線口周辺を活動エリアに魅力ある資源を生かした持続的な賑わいと安心・安全・快適なまちをつくることを、「広島駅周辺地区」は、同駅南口周辺を活動エリアに良好な環境や新たな魅力をつくることを、それぞれ活動目的としている。両団体とも、各種イベントや環境美化活動等を行っている。



〔用語解説〕

フォスタリング
 里親の広報、リクルートやアセスメント、里親に対する研修、子どもと里親家庭のマッチング、子どもを委託中の里親養育への支援、里親委託解除後における支援に至るまでの一連の過程において、子どもにとって質の高い里親養育がなされるために行われるさまざまな支援のこと。

プレコンセプションケア
 将来の妊娠・出産を考慮に入れ、現在の健康状態を確認したり、生活習慣の見直しを行ったりすること。全ての妊娠可能な年齢の女性とパートナーの男性を対象とし、医師や管理栄養士などがカウンセリングを行う。

RPA
 ロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)の略。これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業を、人間に代わって実施できる機能やAI、機械学習等を含む認知技術を活用して代行・代替する取り組みのこと。

協同労働モデル事業
 就労や社会参加を希望する意欲と能力のある60歳以上の方が中心となって、地域課題の解決のために、自らできる範囲で出資し、対等な立場でアイデアを出し合って、人と地域に役立つ仕事に取り組む「協同労働」という働き方を推進するため、広島市では①専門のコーディネーターによる事業立ち上げ、②立ち上げ費用の1/2(上限100万円)を補助、③立ち上げ後の事業運営の3つをサポートするモデル事業を実施している。

“ひろしま活力農業”経営者育成事業
 農業に意欲ある若い優秀な人材を、他産業並みの所得が確保できる農業経営者として育成するため、約1年8カ月間の栽培・経営技術研修、農地のあっせんおよびビニールハウス等施設整備などの就農支援を一元的に行う事業のこと。現募集要領では、就農地域に居住することが応募資格要件の一つとなっている。

スクリーニング
 選別試験、ふるい分け試験のことで、症状のない者やある特定疾患が懸念される集団を対象に検査を行い、目標とする疾患の罹患者や発症が予測される患者を検出するための検査のこと。



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