決算特別委員長報告

【総括的な指摘・要望事項】
各会計歳入歳出決算については、自主財源の確保は財政運営の安定性と行政活動の自主性を確保する上で極めて重要であることから、市税等について、効果的・効率的な収納体制を整備するなど、収入の確保及び収納率の向上に努める必要がある。
今後とも厳しい財政状況の中で、多様化する行政需要に的確に対応するためには、「選択と集中」による政策の重点化・効率化を図りつつ、すべての事務事業の見直しにより、経費の縮減を行う必要がある。
臨時財政対策債の発行などの影響により、令和元年度末の一般会計の市債残高は1兆1008億円となっており、減債基金の着実な積み立てを行うとともに、将来世代へ過度の負担を残さないよう市債残高の抑制により一層努める必要がある。
企業決算については、水道事業、下水道事業及び安芸市民病院事業いずれも、その経営環境は依然として厳しいものと予想されることから、従来にも増して、経営の効率化を図り、独立採算制の原則のもと健全で安定した事業経営の確保に努める必要がある。
最少の経費で最大の効果を挙げることを基本に全庁を挙げてさらなる行政改革に着実に取り組み、弾力性のある健全な財政体質を確立するとともに、市民サービスのさらなる向上をめざして、なお一層努力されるよう強く求めておく。

【個別の要望事項】
業務の効率化を図るため、長期未収金について債権放棄を検討するとともに、債権に係る相続人等調査業務の外部委託も検討すること。
ハラスメント対策の推進に当たっては、労働施策総合推進法等の改正を踏まえ、ハラスメント相談員に対する研修を充実させるなど、相談体制の強化に努めること。
広報活動に当たっては、今後導入するLINEの機能を十分に生かして、ホームぺージやインスタグラムとの連携や既存のシステム等へ誘導するなど、市民サービス向上の観点から情報発信力の充実・強化を図ること。
DV被害者の一時保護や自立に向けたサポートなどの援助を行っている民間シェルターの運営については、経営面で厳しい状況にあるため、支援の拡充を検討すること。
急傾斜地崩壊対策については、危険箇所の対策を早期に完了するよう、引き続き県に対し補助金の増額を強く要望するなど、県と連携して早急かつ確実に進めること。
学校における働き方改革の推進に当たっては、教職員が児童生徒と向き合う時間を十分に確保し、効果的な教育活動が行えるよう、スクールロイヤーや部活動指導員などの専門スタッフや外部人材の確保により一層努めること。
国が掲げるGIGAスクール構想の加速による学びの保障への対応のため、義務教育課程の児童生徒に対し、1人1台のタブレット端末を早期に実現すること。また、タブレット端末の整備に当たっては、児童生徒が適切で安全に利用できる環境の整備に努めること。
ため池の管理については、市民の生命と財産を守るため、県やため池管理者等との役割分担のもと、相互に連携して、適正な管理がなされるよう努めるとともに、災害発生時の迅速な避難行動につなげるため、ハザードマップの作成を推進すること。
地球温暖化対策については、脱炭素社会の構築に向けて、行政と市民、事業者が一体となって、温室効果ガス排出量の大幅削減に向けた取組を推進すること。
こども療育センターにおける発達障害児への支援については、予約から診察までの待機期間の短縮化やより多くの子どもに療育が行えるよう、できるだけ早期に医師の増員など相談・診療体制の充実に努めること。また、発達障害児が就学時にスムーズに学校生活に入れるよう、教育委員会との連携をより一層強化すること。
新型コロナウイルス感染症の影響により今後増加が見込まれる生活困窮者への支援については、生活に困窮している方へ効果的な情報提供を行うことにより、すみやかに必要な支援が受けられるようにすること。
道路整備に当たっては、都市機能の充実強化に向けて、現在着工中の事業を着実に推進すること。また、既設道路については、関係機関との連携強化を図るなど、適切な維持管理により一層取り組むこと。




令和2年第7回臨時会の議案と議決結果

○:議案に対して賛成  ×:議案に対して反対  △:採決の際に一部議員反対

■令和2年10 月27 日議決分

区分 議案
番号
件名
質疑・
討論
会派名 ( )内は所属議員数
議決結果
自民党・市民クラブ
(14)
自民党・保守クラブ
(12)
公明党
(8)
市政改革ネットワーク
(7)
市民連合
(5)
日本共産党
(5)
広島創生クラブ
(1)
清流クラブ
(1)
広島新生クラブ
(1)
決算認定案等 - 令和元年度各会計歳入歳出決算
第 1 号 一般会計
第 9 号 後期高齢者医療事業特別会計
第10号 介護保険事業特別会計
第11号 国民健康保険事業特別会計
第12号 競輪事業特別会計
第16号 開発事業特別会計
討論

反対1人
×
認定
決算認定案等 - 令和元年度各会計歳入歳出決算
第 2 号 住宅資金貸付特別会計
第 3 号 母子父子寡婦福祉資金貸付特別会計
第 4 号 物品調達特別会計
第 5 号 公債管理特別会計
第 6 号 市民球場特別会計
第 7 号 用地先行取得特別会計
第 8 号 西風新都特別会計
第13号 中央卸売市場事業特別会計
第14号 国民宿舎湯来ロッジ等特別会計
第15号 駐車場事業特別会計
第17号 市立病院機構資金貸付特別会計
第18号 元宇品町財産区特別会計
第19号 三入財産区特別会計
第20号 砂谷財産区特別会計
認定
決算認定案等 - 令和元年度水道事業決算
認定
決算認定案等 - 令和元年度下水道事業決算
認定
決算認定案等 - 令和元年度安芸市民病院事業決算
認定
決算認定案等 102 令和元年度水道事業会計未処分利益剰余金の処分
原案可決
決算認定案等 103 令和元年度下水道事業会計未処分利益剰余金の処分
原案可決
意見書案 8 核兵器禁止条約の実効性を高めるための主導的役割を果たすことを求める意見書案
原案可決

※自民党・保守クラブが1人欠席。
※「討論」は討論があったことを示します。
※議長(自民党・市民クラブ山田議員)は表決には参加しません。

議決時の会派別所属議員

●自由民主党・市民クラブ (略称 自民党・市民クラブ) (電話504-2734) 宮崎 山路 木戸 中本 佐々木 山田 今田 母谷 八條 豊島 海徳 平岡 水野 川口
●自由民主党・保守クラブ (略称 自民党・保守クラブ) (電話504-2442) 三宅 森畠 石橋 平野 木島 児玉 金子 木山 永田 谷口 元田 八軒
●公明党 (電話504-2445) 碓氷 西田 渡辺 石田 川村 並川 田中 川本
●市政改革・無党派クラブ (略称 市政改革ネットワーク) (電話504-2616) 竹田 桑田 伊藤 藤田 沖宗 馬庭 定野
●市民連合 (電話504-2444) 太田 山内 若林 山本 岡村
●日本共産党 (電話504-2446) 中森 近松 中原 藤井 吉瀬
●広島創生クラブ (電話504-2227) 碓井
●清流クラブ (電話504-2845) 大野
●広島新生クラブ (電話504-2776) 椋木