一般質問 第5回定例会・本会議(12月6日・9日・10日)

発言項目

◎発言順に掲載。太字は下で紹介している質問を含みます。

●母谷龍典(自民党・市民クラブ・佐伯区)
・国道2号高架延伸事業
・広島高速5号線


●森畠秀治(自民党・保守クラブ・東区)
・入札
・高齢ドライバーの交通事故防止対策
・「全国都市緑化ひろしまフェア」
・児童虐待防止対策

●桑田恭子(市政改革ネットワーク・佐伯区)
・ローマ教皇のメッセージ
・住民監査請求のあった広報紙
・高齢者いきいき活動ポイント事業
・認知症による事故の賠償制度
・高速5号線
・アストラムライン延伸


●渡辺好造(公明党・南区)
・被爆75周年における平和の取組と2020ビジョン
・死亡時のワンストップサービスの実施

・地域猫活動の取組
・重症心身障害児(者)と家族への支援
・学校での「職場のいじめ」
・高速5号線シールドトンネル工事の契約問題

●山本昌宏(市民連合・西区)
・被爆75周年
・観光客へのおもてなし
・市民の健康づくり
・ごみ処理事業
・災害時の避難
・ICTを活用した教育
・広島高速5号線

●近松里子(日本共産党・中区)
・核兵器廃絶
・環境・防災優先の都市づくりを
・くらしを守る自治体の役割

・誰もが自分らしく生きられる社会へ

●豊島岩白(自民党・市民クラブ・西区)
・広島市をアジアのジュネーブにする
・スマートシティの推進とオープンデータ化

・企業CSR・CSVと自治体連携
・広島高速5号線

●谷口修(自民党・保守クラブ・安佐南区)
・西風新都
・広域公園


●椋木太一(市政改革ネットワーク・安佐南区)
・平和記念式典等
・SNS教育
・感染症予防
・「境界知能」対策
・地域コミュニティ

●石田祥子(公明党・佐伯区)
・不妊治療の助成の拡充と普及啓発
・マイ・タイムラインの推進
・インクルーシブ教育の推進


●平岡優一(自民党・市民クラブ・中区)
・広島城天守閣
・広島市郷土資料館
・被爆体験の継承・伝承
・広島市中心部の水害対策
・都心の活性化


母谷龍典
自民党・市民クラブ

広島高速5号線

質問  いったん、約200億円で締結した契約がなぜ287億円に増えたのか。誤解や疑念は市民に不満と不審を与えたのではないか。

答弁 今回の増額約87億円は、JVから新たに提出された見積書をもとに、その根拠をJVに求めた上で妥当性を検証し、土木工事標準歩掛が適用できる工種はその歩掛を用い、特殊な工種は、メーカーから見積を徴取し積算したところ、増額が必要なことが明らかとなったため合意したと説明を受けている。こうした公社の積算の方法や考え方は妥当なものと考えている。

国道2号高架延伸事業

質問  国道2号高架延伸工事は、本市発展の重要政策である八丁堀・紙屋町地区の再開発とどのようにリンクさせるのか。

答弁 本事業は、5カ所の出入口を設置することにより、西部方面から都心部へ向かう交通を分散・導入させ、都心部の交通の円滑化を図ろうとするものだが、ランプが接続する合流部や直近の信号交差点などで混雑が発生する場合も考えられるため、交通管理者等とも協議をしながら、必要に応じ交差点改良や信号現示の見直し等について検討する。

森畠秀治
自民党・保守クラブ

高齢者も安心な暮らしを

質問  高齢化が一段と進む中で、社会問題化している高齢運転者による交通事故防止対策として、本市では道路交通環境等の改善、また免許を返納しやすい環境整備のため、現在実施している対策や検討している対策はあるか。

答弁 速度抑制、道路の形状や交差点、通行区分の明示等を行うことにより、歩行者と車が共存する安全で安心な道路空間の整備を進めている。
 また、免許返納者に対し、一部事業者によるタクシー運賃やスーパーの配送料の割引が行われており、こうした取り組みの周知に努めている。今後も情報を収集し、免許返納者の移動手段の確保に取り組む。

守れ!子どもの命

質問  親からの虐待を受けている子どもたちへの児童虐待防止対策を強化するため、本市では、児童相談所・こども家庭相談コーナーが虐待の通告先となっているが、どのような職員体制で運営しているのか。また、夜間・休日の対応は。

答弁 児童相談所は正規56名、非常勤5名の計61名を、各区こども家庭相談コーナーは正規1名、非常勤2名の計3名を国の要綱に基づき配置し、全て専任職員である。
 また、夜間・休日は「児童相談所虐待対応ダイヤル189(イチハヤク)」で、いつでも通告可能である。

桑田恭子
市政改革ネットワーク

アストラムライン延伸

質問  五月が丘から市中心部に新交通利用で入る3つのパターンはいずれも乗り換えがあるが現行バスより3分早く着く。しかし料金は全て新交通利用が高額で、現行バス430円に対し最も高いのは690円。この差でも新交通を利用するのか。

答弁 3つのパターンのうち、所要時間が最も短いアストラムラインとバスを利用し乗り換えるパターンが26分・480円、高速4号線経由直通バスは29分・470円である。
 利用経路選択の予測は、所要時間、料金、運行間隔などから作成したモデル式により分かれるため、料金が安くなるより早く着くルートを選択する人もいると考えている。

高速5号線増額について

質問  高速5号線二葉山トンネル工事費87億円だけでも大幅な増額だが、さらに高速2号との連結事業が追加され310億円の増額となる。なぜ今新たな事業として提案するのか、別の事業で提案できないのか、誰がいつ事業決定したのか。

答弁 連結路は、広島駅周辺と東広島市・呉市方面とのアクセス強化の必要性とともに、豪雨災害等により緊急輸送道路ネットワークの充実・強化の重要性も再認識され、整備を改めて検討し、国等関係機関と調整した結果、早期の完成を目指し、今回整備計画に追加変更を行うこととなった。

渡辺好造
公明党

被爆75周年の具体的平和の取り組みは

質問  被爆75周年を迎える今年、本市は、平和の推進において、どこに力を入れ、具体的にどのような取り組みをされるのか。

答弁 為政者をはじめ世界中の方々に広島を訪問していただく「迎える平和」の取り組みとともに、広島に来られた方々に「ヒロシマの心」をしっかりと受け止め、共有していただくため、被爆の実相を「守り、広め、伝える」取り組みを一層推進していきたい。
 とりわけ、次代を担う若い世代に地域のリーダーとなって、「ヒロシマの心」を発信していただくための取り組みに力を入れていきたいと考えている。

死亡時ワンストップサービスを

質問  高齢化社会から多死社会へと移り変わりつつある中、さまざまな手法により死亡時のワンストップサービスを実施する自治体が増えている。こうした取り組みはさらに広がると考えるが、本市では、こうした死亡時のワンストップサービスの在り方について、どう考えているのか。また、検討しているのであればいつから開始するのか。

答弁 現在、件数の多い区役所において、手続きの種類や所要時間の実態を調査し、1カ所で受け付ける方法や簡素化の検討を行っている。検討を踏まえ、来年度中を目途に実施したいと考えている。

山本昌宏
市民連合

ICTで充実した教育を!

質問  普通教室の無線LAN環境の整備に加え、「まちぐるみ『教育の絆』プロジェクト事業」学習支援システムの早期整備、家庭等、学校外でも学習できる環境を整えることも必要では。

答弁 学習支援システムを活用し学校外でも学習できるようにすることは、生徒に主体的な学習を促す上で、大変有効と考える。現在のシステムは学校外から利用できないが、今年度1校で試験的に無償利用できるようにし、効果を検証している。今後、試験実施の成果や課題を踏まえながら、学校外からも利用できるシステムの導入について検討したい。

市民の健康を一元管理で!

質問  出生時から生涯にわたる医療情報の一元化や個人の健診結果など健康に係る情報を管理する方法について検討し、市民の健康への意識を高め健康寿命延伸に繋げる必要があるのでは。

答弁 医療情報などを記録し管理することは、健康づくりの推進に有効な手段と認識している。国は昨年5月策定の「健康寿命延伸プラン」で、個人の健康診断結果や服薬履歴等を電子記録するPHRの構築を進めることとし、9月に検討会が設置された。
 本市では今後、国の検討会の動向を注視しつつ導入について研究したい。

近松里子
日本共産党

国保短期証発行を見直すべき

質問  2008年の国保法改正や国の通知に沿って、納付できない特別の事情がある人に、資格証明書だけでなく短期証も機械的に交付するやり方はやめるべきだがどうか。

答弁 短期被保険者証は、保険料滞納期間が5カ月以上となる滞納者に交付しているが、本市では国保の給付と保険料の滞納に係る納付折衝は分けて対応するため、財政局収納対策部で一元的に滞納整理事務を処理しており、納付折衝は滞納の期間にかかわらず随時行っている。
 こうしたことを踏まえ、事務の合理化の観点から今後、見直しを検討する。

高速5号線増額は、理解得られない

質問  トンネル工事の談合が疑われる契約により87億円も増額するのに、それを大きく超える347億円を増額する整備計画が提案された。膨らむ事業費には税金も投入されるのに、公社だけの責任だというのでは、市長としてあまりにも無責任ではないか。

答弁 第三者委員会の報告書で公正に事実認定されたことを基に納得いただけるよう説明していく。高速2号線と5号線の連結路については公社で検討を行ってきたもので、今回、一体で理解・承認いただけるよう整備計画に追加変更を行うこととした。

豊島岩白
自民党・市民クラブ

広島市をアジアのジュネーブにする

質問  本市に国連機関・国際機関の集積を図り、拠点化することの意義は大きい。今後さらに外務省との連携を強化し、誘致活動に注力いただきたいがどうか。

答弁 本市に平和推進に深く関わる国連機関等が設置されることになれば、平和の発信力や、国際会議誘致の可能性が高まり、「迎える平和」を掲げる本市にとって非常に意義が大きいと考えており、国連機関等の海外拠点設置の動向等について情報収集してきた。
 今後も引き続き外務省等との連携を密に情報収集や状況を調査し、費用対効果も考慮しながら誘致に向けた取り組みを検討したい。

ビッグデータのオープン化を

質問  本市がスマートシティを推進するには、近隣自治体との協働が欠かせない。公共データのオープン化および利活用の推進を広域都市圏で展開し、地域経済の活性化に取り組むべきと考えるが、本市の見解は。

答弁 本市はビッグデータのオープン化を地域経済の活性化に役立てる方向で官民連携して取り組みを進めているが、さらに広島広域都市圏の構成市町全体に広げることでより大きな効果を期待している。
 今後も23市町と県で連携し、さまざまな分野で取り組みを進めていく。

谷口修
自民党・保守クラブ

西風新都について

質問  崇高な理念のもと立ち上げられた西風新都構想について市長の思いを聞かせてほしい。

答弁 「200万人広島都市圏構想」を確実に実現していく上で、本市の広域拠点の1つである西風新都においては、「西風新都内の循環」、「西風新都・デルタ間の循環」を形成することにより、ヒト・モノ・カネ・情報の好循環を生み出し、圏域経済の発展を牽引するため、「住み、働き、学び、憩い、護る」という複合機能を備えたまちづくりをさらに推し進めていく必要があると考えている。
 西風新都の都市づくりへの思いは市長就任以降、今も変わりない。

広島広域公園について

質問  サンフレッチェ広島が去った後の、広島広域公園の活性化をどのように考えるか。

答弁 広島広域公園は、国際的・全国規模のスポーツイベントや大規模な野外コンサート等に利用されており、本市の活力を高め、賑わいを創出するために大変重要な施設となっている。引き続き国際的・全国的なスポーツ大会誘致に向け、必要な施設の改修等に積極的に取り組む。

椋木太一
市政改革ネットワーク

平和記念式典に静謐な環境を

質問  平和記念式典中のデモや集会の騒音について、市はどう捉えているか。来年の平和記念式典を静謐な追悼の場とするため、市の現在の取り組み、今後の方向性、見通しはどのような状況か。

答弁 昨年の式典当日に実施した参列者を対象としたアンケート結果を受け、デモの実施団体に協力を要請し回答を求めた結果、団体からアンケート調査票及び音量測定記録等の開示を要望された。
 本市としては、条例による規制以外の方法で解決できるのであれば、それが最善と考える。要請があった情報開示も含め、今後も団体と協議を進めていく。

地域コミュニティの活性化を

質問  市は地域コミュニティの重要性をどのように考えているか。町内会、自治会の加入率向上のため、市が行っている取り組みは何か。

答弁 本市の活性化には、最も身近な地域コミュニティの活性化が大前提になると考えている。住民自らが行動を起こすことが必要不可欠であり、住民主体の活動によって町が活性化していくことが理想である。
 町内会・自治会加入率向上のため、チラシを作成・配布、役員へ新築情報の提供、入居者説明会で、加入を呼びかける等を行っている。

石田祥子
公明党

マイ・タイムラインの推進を

質問  住民一人一人が、災害発生時に、いつ・誰が・何をするか、あらかじめ、時系列で整理した防災計画「マイ・タイムライン」を各家庭で作成するために、本市も支援すべきと考えるがどうか。

答弁 議員ご提案のマイ・タイムラインは、本市の考えを具体化した取り組みであり、災害の種別に応じた居住地の危険性や避難情報発令に基づく避難のタイミング、避難場所などを事前に各家庭で書き込む「わが家の避難シート」を配布・周知し、マイ・タイムラインを各家庭で作成していただくよう支援したいと考えている。

インクルーシブ教育の推進を

質問  本市では、インクルーシブ教育システム構築実践指定校16校に、専任の特別支援教育コーディネーターが配置されており、毎年少しずつ増やしていると聞いているが、今後はどのように考えているか。

答弁 本年度、小学校8校、中学校8校の計16校を指定し、専任のコーディネーターを配置して実践研究を行っている。
 特別な教育的支援が必要な児童生徒等は年々増加しており、今後も成果を踏まえながら、コーディネーターの配置の拡大に努めていく。

平岡優一
自民党・市民クラブ

広島城天守閣の建て替え問題

質問  広島の原点ともいえる広島城の天守閣も再建後61年が経過し、ここ数年ずいぶんと劣化が進んでいる。木造による建て替えも含め、広島城天守閣の保存・継承の在り方について、今後検討していく必要があると思うが、どのように考えているか。

答弁 有識者から構成する懇談会で現状と課題や今後の方向性について議論を行うとともに、本年度耐震診断調査を実施している。今後、有識者の意見や調査結果を踏まえた上で、耐震改修または木造再建などの方向性について検討を進め、広島の発展を支えた天守閣がアピール度の高い観光スポットとなるよう取り組んでいきたい。

太田川氾濫に向けての対策

質問  「千年以上に一度」の豪雨が太田川水系を襲った場合、海抜ゼロメートル地帯が多い本市中心部において、どのような被害があると想定されているか。大規模浸水を想定した対策を講じているか。

答弁 平成29年の中国地方整備局浸水想定区域図では、平地部のほぼ全域、約7450ヘクタールが浸水、約28万1300世帯、約57万6千人が被災し、被害額は約21兆2426億円と想定される。本市は避難場所確保等に取り組んでおり、571施設を活用する方向で関係部局と調整している。




〔用語解説〕

児童相談所虐待対応ダイヤル189(イチハヤク)
 虐待かもと思った時など、通話料無料ですぐに児童相談所に通告・相談ができる全国共通の電話番号。かけると近くの児童相談所につながる。

まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業
 学校と家庭・地域の連携・協力によりまちぐるみで教育に取り組む事業。
 事業実施校は、学校による地域貢献活動や家庭・地域による教育支援活動を行い、教育支援活動の1つである放課後学習会においては、インターネット回線を利用した学習支援システムを利用し、生徒の学力向上を図っている。

PHR(PersonalHealthRecord)
 個人の健康診断結果や服薬履歴等の健康等情報を、電子記録として、本人や家族が正確に把握するための仕組み。

インクルーシブ教育
 障害者等が積極的に参加・貢献していくことができる共生社会の形成に向けて、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組み。

市議会ホームページ、フェイスブックを開設しています。
〔ホームページ〕www.city.hiroshima.lg.jp/gikai/ 
〔フェイスブック〕www.facebook.com/hiroshimashigikai/

目の不自由な方に「ひろしま市議会だより」の点字版とデイジー版を発行しています。
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