迎春

議長 山田 春男
副議長 八條 範彦

新年おめでとうございます。
市民の皆様には、令和最初の新年を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃から市政に対し、ご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年5月、平成から令和へと新たな時代の幕開けを迎えました。咲き誇る梅の花のように明日への希望とともに一人一人が大きく花を咲かせるようにと、令和に込められた願いが享受できるよう念じて止みません。一方、昨年も記録的な豪雨や台風が猛威を振るい、被災地の悲惨な光景に触れるたび、頻発・激甚化する大規模災害への対応及び地域防災力の強化が急務であると強く感じた次第であります。
 平和の推進に関しては、国家間の相互不信から生じた対立が顕著となるなど、核兵器を巡る国際情勢が極めて不安定な状況となっています。関係国に対話に基づく相互理解の推進を強く求め、国際社会の信頼関係を再構築していくことこそが、核兵器禁止条約発効の大きな原動力となるに相違ありません。こうした中、11月24日、ローマ教皇が被爆地で平和のアピールを世界へ発信されたことは、核兵器の廃絶に向け、この上ない追い風に他ならず、まして本年、被爆75周年を迎えた機を逃さず、引き続き、本市がその使命を果たしていかなければなりません。
 また、サッカースタジアムの建設に向け、盛り込む機能や施設の検討が緒につき、想定をはるかに上回るペースで寄附金が寄せられるなど大きな盛り上がりを見せております。中央公園広場への建設は、一昨年、都市再生緊急整備地域に指定された紙屋町・八丁堀地区のさらなる都市機能の充実・強化につながるとともに、都心の回遊性の向上や都市の新たな魅力・賑わいの創出を促進し、中四国地方の中枢都市に相応しい活力ある都市空間の形成に大きく寄与するものと期待を寄せています。
 我が国における少子高齢化と人口減少が本格化する中、各自治体とも、既存の枠組にとらわれない新たな地方創生の取り組みや行政サービスの維持・充実を推進することが強く求められております。本市は、圏域経済の活性化と圏域内人口200万人超の維持を目指す「200万人広島都市圏構想」の実現に向け、鋭意取り組んでおり、全国的にも先駆けとなる態勢を整備していくため、引き続き、本市が牽引役を果たしていかなければなりません。
 市議会は、これまでも市民の皆様に分かりやすく身近な議会を目指し、多くの改革に取り組んでまいりました。昨年4月の市議会議員選挙で選挙公報を発行し、候補者の政策等を有権者の皆様にお伝えするようにいたしました。また、議会自らが政策提案を行うため、新たに「政策立案検討会議」を設置し、平和の推進に関する条例制定を視野に検討を開始しました。今後とも、市民の皆様の負託とご期待に応えられるよう、議員一人一人がその責務を自覚し、より一層の自己研鑽に努めるとともに、広島市政の発展・振興のため、全力を傾注する所存であります。
 本年も市議会に対し、さらなるご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、市民の皆様にとってこの一年が実り多い年でありますよう心からお祈り申し上げまして、新年のごあいさつといたします。