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一般質問
第3回定例会・本会議(9月19日〜9月24日)

※紙面の都合上、1人2問以内で掲載しています。
※質問内容は、発言議員本人の提出によるものです。

発言項目
◎発言順に掲載。太字は下で紹介している質問を含みます。

●海徳裕志
(自民党・市民クラブ・安佐南区)
・平成26年8月豪雨災害からの復興
・都市農業振興と生産緑地制度
・JR可部線下祇園駅の自由通路等の整備
・英語教育の取り組み

●平野太祐
(自民党・保守クラブ・西区)
・飲酒運転の根絶へ向けた取組み
・都心部の活性化
・道路
・公民館

●碓氷芳雄
(公明党・安佐南区)
・幼児教育・保育の無償化
・生産緑地制度の活用と都市農業の振興
・広島市現代美術館の機能強化
・高齢者いきいき活動ポイント事業
・平和の取組

●定野和広
(市政改革ネットワーク・西区)
・平和宣言
・高齢者いきいき活動ポイント事業
・給食室の整備
・サッカースタジアム

●吉瀬康平
(日本共産党・東区)
・幼児教育・保育の無償化
・子育て支援施策の拡充を
・教職員の定数内臨採
・性的マイノリティの問題
・被爆地ヒロシマの役割

●岡村和明
(市民連合・南区)
・旧日本軍防空作戦室跡の保存と公開
・障害者差別解消条例
・地域コミュニティの強化
・比治山と似島の活性化
・公園の管理と機能強化
・交通政策
・自転車の安全確保

●川口茂博
(自民党・市民クラブ・安芸区)
・平成30年7月西日本豪雨災害の復旧
・新中央市場に伴う、東部市場の跡地利用
・高齢者いきいき活動ポイント事業
・広島市を牽引する大型文化芸術イベント

●児玉光禎
(自民党・保守クラブ・佐伯区)
・広島市立中学校女子生徒の自死
・万引きで逮捕された現職の小学校教師が主任指導主事に昇任した人事
・区役所への防災組織の新設
・吉見園沖埋立地にあるとされるダイオキシンの土中調査
・市議会議員選挙における不正投票

●並川雄一
(公明党・中区)
・成年後見制度の利用促進
・人工内耳の助成
・防災・減災・復興対策
・風疹の予防対策の推進

●伊藤昭善
(市政改革ネットワーク・安佐北区)
・民生委員・児童委員の改選
・小学校の統合と地域活動
・給食センターのあり方
・災害復旧
・死後の行政手続き

●水野考
(自民党・市民クラブ・安佐南区)
・祇園中学校の教育環境
・広島大学旧理学部1号館の保存・活用
・ごみ処理における諸課題



海徳裕志
自民党・市民クラブ

生産緑地制度導入への連携・協力

質問  本市においても、都市農業のさらなる振興と農地の保全を図るためには、生産緑地制度の導入が一つの切札になると考える。導入後の円滑な運用までも視野に入れるなら、広島市農業協同組合との連携や協力は欠かせないと思うがどうか。

答弁 農業に関する専門的な知見や個々の農家の事情に精通している広島市農業協同組合との連携は、制度導入時もさることながら、導入後において、農家が都市農業の担い手として事業を安定的に営めるようにする上で不可欠であり、こうした点も含め、都市農業の振興に当たっては、農業協同組合とこれまで以上にしっかりと連携して取り組む。

広島豪雨災害からの復興

質問  来年度から継続復興期間へ移行するが、都市計画道路長束八木線延伸等の整備にどう取り組むのか。また、設立予定の復興交流拠点施設を自然災害からの復興を学習できる、中四国を代表する唯一無二の施設としたいが、本市の意気込みはどうか。

答弁 長束八木線等は、今年度末までに事業認可の取得準備を進め、来年度から本格的な事業着手の予定である。復興交流拠点施設に、平和記念公園等を訪れた観光客等が来訪できる取り組みは意義があると考える。地域の思いがしっかり受け止められるよう、地域と一体となって取り組む。

平野太祐
自民党・保守クラブ

飲酒運転根絶へ向けた取り組み

質問  飲酒運転による事故が後を絶たない状況を前に、改めて、飲酒運転根絶条例の制定について、本市は過去の経緯を踏まえながら、現在、どのように考えているのか。

答弁 条例制定については、広域的に取り組むことで効果が発揮されることや、道路交通法等に基づく県警の交通安全対策と連携して展開することが有効であることなどから、県レベルでの制定が優先されるべきと考えている。今後も県に要望を継続していくとともに、広域都市圏の加盟市町にも賛同を求め、都市圏全体の取り組みになるよう働きかけていきたい。

公民館の備品整備

質問  生涯学習の機会を提供する場となっている公民館で、学習活動を支援していくための備品を整備する基準と高額な備品への整備方針はどのようにされているのか。

答弁 グループ活動などに必要とされる備品として、学習の補助器具を整備している。整備に当たっては格差が生じないよう、備品の種類や数量の基準を定めている。高額な備品が故障した場合は原則修繕で対応し、修繕できない場合や修繕費が高額となる場合などは、優先度を勘案しながら更新時期を判断している。

碓氷芳雄
公明党

生産緑地導入と都市農業の振興を

質問  都市農地を保全する方法として生産緑地制度を導入することは、極めて重要だと考えるがどうか。また、制度の導入に当たって、今後どのように取り組みを進めていくのか。

答弁 本市の都市農業を強化するためには、生産緑地制度の有効活用が欠かせないと考えている。導入に当たっては、条件設定や地域住民への周知や理解、さらには農地の所有者の農業継続の意向が不可欠であり、営農の義務付けや土地利用の制限について、農家の方々の意向を聞き、関係機関と協議・調整をする中で措置することとしている。

ユースピースボランティアの取り組み

質問  ユースピースボランティア事業の参加青少年は何を感じ、学んだのか。また、それらを踏まえ、今後どのように事業を充実させていくのか。

答弁 参加青少年は、被爆の実相に対する理解を深め、被爆者の思いをしっかり受け継いだ上で、自分の考えを英語で相手に伝える楽しさと難しさの両方を実感し、さらに努力したいとの思いを新たにしてくれているものと考えている。今後、ガイド活動の前に英語の練習時間を取るなど必要な支援を行いながら、事業の充実を図っていきたい。

定野和広
市政改革ネットワーク

急げ!給食室整備計画

質問  老朽化が進む給食室の更新は場当たりではなく計画的に実施すべきだが、どのような考え方で、どのようなスケジュールで整備しようとしているのか。

答弁 本市の給食提供体制については、老朽化する自校調理場への対応だけでなく、デリバリー給食の解消、より安全で効率的かつ持続可能な提供体制の構築といった様々な課題をトータルで解決することを目指していきたい。
 具体的なスケジュールを現時点で断定的に申し上げることはできないが、できるだけ早い時期に方向性を示したいと考えている。

公の場で磨け 平和宣言

質問  平和宣言に関する懇談会での議論を公開の場で行うことで、より世界に向けて訴えかける宣言文になると思うが、今後懇談会の公開を検討するのか。

答弁 懇談会を非公開としているのは、メンバーの方に自由かつ率直に発言していただくためであり、懇談会終了後には市長が報道各社のインタビューを受け、当日の議論の中でいただいた主要な意見を紹介し、意見を整理した資料を提供するとともに、市ホームページで公開することで、平和宣言を深く理解していただけるよう情報提供も行っている。

吉瀬康平
日本共産党

個人が尊重される社会実現へ

質問  広島市はアウティング行為の防止対策も研修も行っていない政令市の一つである。性的指向・性自認SOGI(ソジ)の理解や学習の必要性についてどう考えるか。

答弁 本市は、多様性を尊重する社会の形成に取り組んでおり、性的マイノリティについても偏見や差別が生じないよう、人権教育や意識啓発を実施しているところである。職員に対し、研修や啓発活動を通じ、性的マイノリティについて理解の促進と人権意識の向上を図ってきたが、今後も意識向上に努めていきたい。

副食材料費は無料にすべき

質問  国は10月から幼児教育・保育を無償化するが、副食材料費は保護者負担となり、完全な無償化とは言えない。保育の無償化により32億円の財源が浮くことが明らかとなった。国はこの浮き財源は子どものために使うべきだとしており、広島市もこの財源で副食材料費を無料とするべきではないか。

答弁 本市としては、副食材料費は在宅で子育てする場合も生じることから、低所得・多子世帯等の経済的負担軽減に配慮しつつ、引き続き保護者が負担すべきと考えており、現在、市独自で負担軽減を行うことは考えていない。

岡村和明
市民連合

防空作戦室跡の保存と公開

質問  被爆建物の老朽化が深刻である。被爆直後に「原爆による広島壊滅の第一報」が発信された貴重な戦争遺構である「旧日本軍防空作戦室跡」の保存と公開について、市は今後、どのように対応していく考えであるか。

答弁 防空作戦室跡は、現在、安全性が確認できないため一般公開を中止している。劣化状態の調査、安全性や保存工事手法の検討には、所有者である国との協議や、調査を行う場合は文化庁の許可など、多くの調整が必要となる。このため施設の保存、公開については施設の重要性を踏まえ、必要経費の問題も含めて関係機関と協議を進め、対応方針を整理したい。

「現役世代」地域デビュー支援

質問  将来の地域コミュニティの担い手として期待されている現役世代が地域にデビューするきっかけをつくるため、地元企業が地域コミュニティと一緒に活動を行い、そこに社員が気軽に参加できるよう市が働きかけてはどうか。

答弁 清掃活動や祭りなど平常時に、地元企業が地域コミュニティに関わることは、地域共生社会構築の大きな力となる。本市が企業の社会貢献活動と地域コミュニティとの橋渡しを行うことで企業が地域の活動に積極的に参加し、地域社会で高く評価される仕組みづくりについて検討する。

川口茂博
自民党・市民クラブ

豪雨災害の復旧を

質問  特に被害が大きかった広島熊野道路下付近や絵下山の復旧状況はどうか。また、完成すれば生活避難路や防災機能の向上が考えられる矢野中央線の現在の整備状況と今後の見込みはどうか。

答弁 絵下山山頂までの道路は、被災8カ所のうち4カ所で工事を進め、残りも順次工事着手し、年度内の早期復旧を目指している。矢野中央線の未整備区間は、現在2割の用地取得を進めており、令和一桁代後半の完成を目指している。

東部市場跡地の有効利用

質問  安芸区において広大で貴重な平地で利便性も良いため、地元の強い要望である野球やグラウンドゴルフ等の大会ができる大きな公園を整備したり、市が抱える問題である小・中学校の給食施設の建て替え候補地としてはどうか。

答弁 同跡地の活用方策については、現時点では売却も含め未定であるが、検討する段階では、地域の皆様の意見もお聞きして判断していく。また、今後、新たな給食センターが必要となった場合、候補地となる可能性はありうると考える。

児玉光禎
自民党・保守クラブ

市議会選挙における不正投票

質問  本年4月の市議選で、従業員を使い不正選挙を行った会社社長の判決が確定した。法令違反の内容と不正投票数は何票だったのか。確定投票数の修正はいつになるのか。選挙管理委員会として関係者への法的手段はどうするのか。

答弁 報道によれば、住民基本台帳へ虚偽の届け出を行った詐偽登録および詐偽投票による公職選挙法違反である。今回の判決は投票の有効性に係るものではなく、得票数の修正手続きを行ったり、選挙管理委員会から法的手段をとることは考えていない。

万引きで逮捕された教師の昇任

質問  平成28年12月に市立小学校教師が万引きで逮捕されたが、31年4月に教育委員会に配属され昇任した。処分歴があっても年齢に達すれば昇任するのか。行政職で、停職処分後、病休取得した職員を復帰直後昇任した例はあるか。

答弁 個人情報に関わるため一般的な答弁になるが、教員を行政職へ配置する際、経験年数等により職務の級を決定し、昇任ではない。どの教員も同じ取り扱いになる。市長事務部局では政令指定都市移行後、ご指摘のような事例はない。

並川雄一
公明党

成年後見制度の利用促進を

質問  市民が尊厳を持って暮らしていくために必要な権利擁護の基盤である成年後見制度について、市がすでに取り組んでいる事業を中心にスケジュールを前倒しに実行するなど利用促進に積極的に取り組んではどうか。

答弁 本市はこれまで、市長による成年後見人等選任申立てや、市民後見人養成事業、啓発事業など、制度利用促進に積極的に取り組んでいる。本年8月に策定した「広島市地域共生社会実現計画」において「地域連携ネットワークの構築や中核となる機関の在り方について検討を行う」ことを明記し、本年9月「広島市成年後見制度利用促進検討会議」を設置し検討に着手した。

人工内耳の助成の改善を

質問  人工内耳の電池は充電器が主に利用されているのに、ボタン電池への助成の方が手厚い現状は、市民のニーズに合っていないため、助成の規定を見直すべきではないか。

答弁 助成内容は平成29年度に日常生活用具の給付種目に追加した際、当時の市場価格や他都市の助成状況を踏まえて定めた。使用者から、使用状況によって充電池は1年程度で機能低下する場合があるという声もあることから、現在の実態及び他都市の状況等を踏まえ、より使いやすい内容となるよう見直しを検討したい。

伊藤昭善
市政改革ネットワーク

死後の行政手続き対策は

質問  高齢化が進む昨今、死後に残された遺族家族が担うべき行政手続きは高齢者にとって体力的、精神的に大きな負担となっている。区役所の行政手続き窓口を一本化した新しい部署を設けてほしいが、どのように考えているか。

答弁 死亡に関する行政手続きについては、必要な手続きを記載した一覧表をお渡しするなどの対応をしているが、手続きに係る負担軽減につながる取り組みを進めることとし、今年度から市民課窓口業務の待ち時間の短縮化を図っている。こうした取り組みを進める中で「おくやみコーナー」など他都市の事例も参考にしながら検討する。

小学校統合と地域活動

質問  来春、久地小学校の統廃合が決まっているが、通学手段や交通費の補助および統廃合後に残された施設の利活用も含め、今後の地域活動等に関しての対応はどのように考えているのか。

答弁 統合後の児童の通学方法は路線バスとなっている。交通費助成を検討するとともに、ダイヤ変更について事業者と協議し、通学しやすい環境整備に努める。小学校廃止後も地域活動団体は地域の意向に沿ってこれまで通り学区を単位として活動でき、施設の活用方策については、地域と一緒に検討を進めていく。

水野考
自民党・市民クラブ

祇園中学校の教育環境改善を

質問  祇園中学校の教育環境を今後どのようにしていくのか、地域の方も懸念している。特にグラウンドや、来年入学予定の生徒に対して、また、今後建設予定の体育館についてどう考えているのか。

答弁 平成29年度に施設整備計画を策定し、教室不足解消のため新校舎増築や体育館改築の際に武道場・特別教室と重層化を図り、グラウンド面積を確保する。計画を着実に履行し、教育環境の改善が図られるよう取り組む。
 新たな体育館については、災害発生時も施設の安全性を確保できる強度を確保するなど、今後着手する実施設計の中で検討を行いたい。

ごみ処理における諸課題

質問  市長が掲げている「ごみ・花・自転車」のごみのないまちづくりにつなげていくため、ごみの発生から排出、収集・処分に至るまでの過程におけるさまざまな課題をどう解決するのか。

答弁 本市では「ゼロエミッションシティ広島の実現」を基本理念に、ごみ処理基本計画を策定し、市民、事業者、行政が一体となって減量・資源化に取り組んでいるが、これまで講じてきた対策を、より効果的に展開できる方策を、さらに研究・工夫し、いずれの課題についても、長期的・総合的な視点に立ちながら、確実に解決策を講じていく。


〔用語解説〕

生産緑地制度
 市街化区域内の農地で、良好な生活環境の確保に効用があり、公共施設等の敷地に適した500u以上(市区町村が条例を定めれば300uまで引き下げ可能)の農地を都市計画に定め、建築行為等を許可制により規制し、都市農地の計画的な保全を図る制度。税の軽減措置などがある。

ユースピースボランティア事業
 次代を担う広島の青少年自らが平和の大切さを学び、英語でヒロシマの心を伝える機会を創出するため、青少年が平和記念公園を訪れる外国人に対して被爆の実相を英語で伝えるボランティアガイド制度。本年4月に創設された。

アウティング行為
 他人の秘密を暴露する行為。ここでは、本人の了解を得ず、公にしていない性的指向や性同一性の秘密を他人が暴露する行動のこと。

SOGI(ソジ)
 SexualOrientationGenderIdentityの頭文字で、性的指向(好きになる性)と性自認(心の性)それぞれの英訳の頭文字を取った、人の属性を表す略称のこと。

性的マイノリティ
 同性が好きな人や、自分の性に違和感を覚える人、または性同一性障害などの人々のこと。「性的少数者」「セクシャルマイノリティ」ともいう。

市議会ホームページ、フェイスブックを開設しています。
〔ホームページアドレス〕www.city.hiroshima.lg.jp/gikai/ 
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