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劇症型溶血性レンサ球菌感染症について
劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、溶血性レンサ球菌(溶連菌)により引き起こされる感染症です。
溶血性レンサ球菌には、多くの種類があり、一般的には急性咽頭炎(のどの風邪)などを引き起こしますが、まれに「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」を引き起こします。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、突発的に発症し、敗血症などの重篤な症状を引き起こし急速に多臓器不全が進行することがあります。死亡率は約30%とされていますが、重症化するメカニズムはまだ解明されていません。
なお、小児が多く罹患するA群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは別の感染症です。
発生状況について
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、全国的に感染者の報告数が増加しています。
国内の2024年の報告数は、30週(7月22日~7月28日)時点で、1,279人で、1999年に統計を取り始めて以降過去最多の報告数となっています。
広島市では、2024年30週時点で16人となり、過去最多の報告数となっています。
2020年から2024年までの年別発生状況は以下のとおりです。
年 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023(速報値) | 2024(暫定値)※ |
---|---|---|---|---|---|
広島市報告数(人) |
8 | 3 | 5 | 6 | 16 |
国内報告数(人) |
718 | 622 | 708 | 941 | 1,279 |
症状について
最初は、腕や足の痛みや腫れ、発熱、血圧の低下などから始まることが多く、その後、組織が壊死(えし)したり、呼吸状態の悪化・肝不全・腎不全などの多臓器不全をきたし、場合によってはショック状態から死に至る可能性があります。
治療方法について
適切な抗菌薬の迅速な投与、必要に応じて緊急手術による広範囲の病巣(びょうそう)の除去、集中治療室での全身状態の管理、などを行います。
予防方法について
手指衛生や咳エチケット、傷口の清潔な処置といった、基本的な感染防止対策が有効です。
なお、現在のところ、劇症型溶血性レンサ球菌感染症の原因菌である溶血性レンサ球菌に有効な薬事承認されたワクチンはありません。
四肢の疼痛、腫脹、 発熱などの感染の兆候が見られた場合には、速やかに医療機関を受診してください。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症を診断したら (医療関係者の方へ)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、感染症法上の五類感染症に分類されています。全数報告対象であるため、診断した医師は7日以内に最寄りの保健センターに届出ることが義務付けられています。
名称 |
所在地 |
電話番号 |
Fax番号 |
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中保健センター地域支えあい課(中区地域福祉センター内) | 中区大手町4-1-1 | 082-504-2528 | 082-504-2175 |
東保健センター地域支えあい課(東区総合福祉センター内) | 東区東蟹屋町9-34 | 082-568-7729 | 082-568-7790 |
南保健センター地域支えあい課(南区役所別館内) | 南区皆実町1-4-46 | 082-250-4108 | 082-254-4030 |
西保健センター地域支えあい課(西区地域福祉センター内) | 西区福島町2-24-1 | 082-294-6235 | 082-294-6113 |
安佐南保健センター地域支えあい課(安佐南区総合福祉センター内) | 安佐南区中須1-38-13 | 082-831-4942 | 082-870-2255 |
安佐北保健センター地域支えあい課(安佐北区総合福祉センター内) | 安佐北区可部3-19-22 | 082-819-0586 | 082-819-0602 |
安芸保健センター地域支えあい課(安芸区総合福祉センター内) | 安芸区船越南3-2-16 | 082-821-2809 | 082-821-2832 |
佐伯保健センター地域支えあい課(佐伯区役所別館内) | 佐伯区海老園1-4-5 | 082-943-9731 | 082-923-1611 |