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「平成21年度包括外部監査結果報告書」の概要について(広島市立大学における事務の執行及び資産の管理について)

ページ番号:0000003711 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

平成21年度包括外部監査結果(平成22年2月5日公表)のページに戻る

目次

  1. 監査の概要
  2. 監査実施の概要
  3. 監査結果の概要
  4. 監査意見の概要

1 監査の概要

(1)監査の種類

地方自治法第252条の37第1項及び同条第4項の規定により定めた広島市外部監査契約に基づく監査に関する条例第2条に基づく包括外部監査

(2)選定した特定の事件(テーマ)

広島市立大学における事務の執行及び資産の管理について

(3)監査実施期間

平成21年7月30日から平成22年1月14日まで
なお、平成21年4月1日から平成21年7月29日までは、事件の選定を行うとともに、補助者の選定を行った。

2 監査実施の概要

(1)事件を選定した理由

 広島市立大学は平成6年の開学後、今日まで15年が経過している。建学の基本理念である「科学と芸術を軸に世界平和と地域に貢献する国際的な大学」には、科学・文化の発展と世界平和を願う広島市の意思と、公立大学としての地域貢献への期待が込められている。

 一方で、公立大学は設置者である地方自治体に運営の財源を依存しており、広島市の「主要な施策の成果」から、平成4年度から平成19年度までの広島市の広島市立大学に対する総事業費(施設整備費、管理運営費等)を合計すれば、1,341億円(なお、毎年度、広島市土地開発公社に対する用地先行取得資金貸付と償還が行われ、この貸付金額が毎年度の施設整備費に含まれて累積されていることからこれを除いて計算した。)となっている。施設整備費は、平成11年度以降、広島市土地開発公社に対する用地先行取得資金の貸付け以外、実質的にほとんど計上されていないが、管理運営費は開学後、毎年度、平均約43億円程度を計上しており、平成21年度の当初予算では46億円である。広島市立大学の地域貢献度を評価した上で、予算は考えられるべきであるが、広島市の厳しい財政状況を考慮すれば、大学においても授業料、入学料及び検定料を基本とした自主財源の確保も重要な課題となる。

 しかし、少子化の進展に伴い、大学が選別され淘汰される時代を迎え、大学間の競争は一段と厳しくなり、その競争に打ち勝つためにはこれまで以上に大学独自の個性や特色を明確にした上で、多様なニーズに対応し得る魅力ある大学づくりが求められている。また、公立大学においても地方独立行政法人法に基づく、公立大学法人制度により、広島市立大学においても、平成22年4月から公立大学法人という新たな制度への移行が予定されているところである。

 そこで、このような環境下にあり、また広島市の財政状況が厳しさを増す中で、広島市立大学の事務の合規性と経済性を確認するとともに、効率性及び有効性の観点から、広島市立大学への投資に対する成果(費用対効果)と地域社会や国際社会への貢献度などの検証を行うことは、広島市立大学の公立大学法人への移行を適切に実現し、また、移行後の大学運営においても有意義であると考え、特定の事件として選定した。

(2)監査の視点

  • ア 広島市立大学の管理運営が、法令、条例、規則等に準拠して行われているか。
  • イ 広島市立大学の管理運営が、最少の経費で最大の効果を上げるようになされているか。
  • ウ 広島市立大学に係る事務処理に関して、その適正な実施を可能とする内部統制が有効に機能しているかどうか。
  • エ 授業料等の徴収事務が効率的に行われているか。
  • オ 広島市立大学の施設管理、備品、図書、リース物件、消耗品等の管理が適切に行われているか。
  • カ 科学研究費補助金、交通費等教職員に支払われる経費が合理的な支出であるかどうか。

3 監査結果の概要

(1)行政財産使用許可書

 広島市立大学の後援会は広島市の行政財産を無償で使用し、食堂・喫茶、売店、自動販売機等の設置を業者と経営委託契約を交わし収益事業を行っている。広島市が後援会に対して交付した行政財産使用許可書では、「平成21年1月13日付けで申請のありました本市行政財産の使用については、次の条件をつけて許可します。」とあり、以下「2使用者は、許可物件を、自動販売機等(20件:内訳は別紙のとおり(注1))の設置を目的として使用しなければならない。4使用料は免除する。8使用者は、許可物件に付帯する電気、水道、ガス、電話等の諸設備を使用する場合には、市の算定する額の使用料金を負担しなければならない。」と規定されている。この規定により、使用者は、「許可物件に付帯する電気、水道、ガス、電話等の諸設備を使用する場合には、市の算定する額の使用料金を負担しなければならない。」のであるが、広島市は自動販売機以外の食堂・喫茶及び売店等に係る電気、水道、ガス等の使用料を後援会から徴収していない。これらは本来、行政財産使用許可書にしたがって徴収すべきである。学生に対し、安価に食事、文具、書籍等を提供するために、食堂・喫茶及び売店等の電気、水道、ガス等の使用料を徴収していないとのことであるが、そうであれば行政財産使用許可書に自動販売機以外の食堂・喫茶及び売店等に係る電気、水道、ガス等の使用料は徴収しない旨の規定をすべきである。

(注1)許可書の別紙に食堂・喫茶、売店、自動販売機等の台数の記載された明細が添付されている。

(2)教員住宅(空き室の有効利用)について

 現在、広島市立大学の教員に対して、広島市職員住宅貸与規則に基づき、広島市の所有する広島市立大学の住宅(以下「教員住宅」という。)か、借上住宅(民間住宅を広島市が借り上げ、教員に貸与する。)のいずれかを使用料を徴収して貸与している。

 教員住宅は、平成6年に広島市が建設したものが13棟、平成7年に新築物件を広島市が購入したものが35棟、全部で48棟あり、取得価格は全体で13億8,576万円、1棟当たり平均取得価格は2,887万円である。平成21年12月1日現在、134名の教員が住宅貸与の制度を利用しているが、教員住宅には4棟の空き室がある(教員住宅に44名、借上住宅に90名が入居している。)。4棟のうち、2棟は平成20年4月から、1棟は平成20年10月から、1棟は平成21年4月から空き室である。現在の教員住宅で徴収している平均使用料(a)は、4万6,775円であり、借上住宅で徴収している平均使用料(b)は2万3,458円で、借上料の平均(c)は8万5,742円である。教員住宅に入居した場合の金額的な効果をこの平均値を用いて単純に計算すれば、1か月当たり(a)+(c)-(b)=10万9,059円、これに平成21年12月までの空き室であった月数(48)を掛けると、523万4,832円となる(なお、この計算では教員住宅取得価格は既に投資済み原価であり、空き室、入居のいずれでもその原価は発生しているので、考慮していない。)。

 広島市立大学の担当部署では、入居希望者の意見を聴いて、教員住宅の空き室がある場合でも、借上住宅を選択することを認めているが、借上住宅を選択する教員がさらに増えれば、教員住宅の空き室が増え、広島市の負担するコストが増えることになる。現在の4棟の空き室で済まない可能性がある。特別な事情がない限り、教員住宅に空きがある場合は、借上料の発生しない教員住宅に入居することを優先させ、所有施設を効率的に利用すべきである。

(3)出勤簿の作成について

 広島市職員出勤簿取扱規程第5条によると、職員は、出勤したときは、自ら出勤簿に押印しなければならないとされている。

 事務局、国際学部、情報科学部及び芸術学部の出勤簿を閲覧したところ、4部門のうち事務局以外の国際学部、情報科学部及び芸術学部において平成21年4月以降約半年間全く出勤印が押印されていなかった。

 出勤簿に押印は行われていないが、出勤状況を把握するために、各教員からの年次休暇届け、公出張申請書等の諸届けを学部分室を経由して学部運営課に提出させ、学部運営課はその届出資料を毎日パソコン入力し、エクセルデータ(「学部教員スケジュール」(以下「スケジュール」という。))にて出勤状況を管理している。

 スケジュールによる管理は、学内にいるかどうかを積極的に確認するものでなく、諸届けが提出されていないので、学内に出勤しているであろうと推測する消極的な管理と言わざるを得ない。

 出勤簿は自ら押印することにより出勤の事実を明確にし、給与計算の基礎となる重要な資料であることを考えれば、「広島市職員出勤簿取扱規程」の遵守が必要である。

(4)資産管理

ア 物品管理

(ア)照合

 広島市においては、「広島市物品管理規則」及び物品管理の実務手引書である「物品管理事務の手引」に基づき、年2回、会計室(課)から各主管課に送付される備品の課別所有状況の記載内容と現有備品との照合を行うこととなっている。

 しかし、このたび平成6年度から平成7年度までに取得したパーソナルコンピュータについて、課別所有状況と現有備品との照合調査を行ったところ、調査対象92台のうち、確認できたもの30台、所在不明2台、調査中58台、廃棄処理中2台であった。

 これは、広島市立大学には多数の備品がある上、保管場所が広く、照合に日時を要することに加え、開学当初に購入した備品について、使用場所及び使用者が課別所有状況に記載されていないことから、照合が困難であることが理由であるが、本来台帳に記載している備品はすべて実在しているというのが本来の姿である。

 今後、定期的・計画的に現有備品と台帳を照合し、ある期間調査をしても現有備品が確認できない備品は、台帳から除くか所在不明備品として別管理すべきである。

(イ)廃棄関連書類の閲覧と運用状況の検討

 現在、広島市立大学においては、研究用の備品を廃棄しようとする場合、使用者が廃棄理由を付記して提出する「備品廃棄願」に基づき廃棄処理している。修理不能なもの、又は新規備品購入により旧式の備品を全く使用しないということが確実なものを廃棄する理由としており、所在不明の備品については廃棄処理されていない。また、長年未使用となっていると思われるような備品も廃棄処理されていない。

 今後、長年未使用となっている物品で使用見込みがないものがあれば、不用の決定(1.他課への保管転換、2.売払、3.廃棄)を行うべきである。

イ 現金預金の管理について

(ア)現金について

 広島市立大学の金庫内には、慶弔用等の交際費現金や高速道路の通行料金に充てるための現金、科学研究費補助金や寄附金の管理口座として教員別に作成されている預金通帳から引き出された旅費の未渡金、講師謝礼に係る源泉徴収税預り金等の現金が保管されていた。

 このうち、慶弔用等の交際費現金や高速道路の通行料金のための現金についてはそれぞれ現金出納簿が作成されているが、旅費の未渡現金や講師謝礼に係る源泉徴収税については現金出納簿による管理は行っていない。

 現金の保管は盗難の危険があるため、現金出納簿等を作成し受払い管理を行うとともに、金庫内での保管はできるだけ短くするように工夫すべきである。

(イ)預金・キャッシュカードについて

 広島市立大学の金庫内に保管されている預金通帳・キャッシュカードは、科学研究費補助金や寄附金の管理口座として作成されている教員別のもの、現在使用していない旧学長名義のものなどであった。この主な原因は、過去の業務引継ぎがなされていないことに起因しているものと考えられる。現在使用していない預金通帳等については、解約処理等を行うべきである。公立大学法人への移行に際しては、金庫内の引継ぎも円滑に行われることが望まれる。

(5)ユーザアカウントの管理について

 広島市立大学情報サービスシステム上の情報を利用する際に、利用可能な個人を識別するためにユーザアカウント(ユーザIDともいう。)を設けている。広島市情報セキュリティポリシーによれば、「情報システム業務管理者は、利用者の登録状況を定期的に確認し、人事異動や退職によって不要となったユーザIDを速やかに削除すること。」と定められており、広島市立大学内における事務処理要領では、教職員の在籍期間のみに与えられるものであるが、監査時点(平成21年10月30日)で教員10名、常勤職員12名及び臨時職員17名の人事異動者及び退職者に対するユーザアカウントが削除されていなかった。常勤職員については、平成21年4月1日以降の人事異動者のユーザアカウントが削除されてなかったが、臨時職員については、退職年月が様々であるが、定期的な人事異動がないために、相当期間削除されず放置されていたものもあった。

 不要なユーザアカウントを放置すれば、機密情報の漏えいの大きな原因となり得るので、広島市情報セキュリティポリシーに従った、適切なユーザアカウント管理を実施すべきである。

(6)情報資産や情報システム機器の台帳整備について

 広島市情報セキュリティポリシーでは、情報資産の管理責任者においては情報資産の管理台帳の作成を、情報システム機器の管理責任者においては情報システム機器の台帳管理を行うことを求めている。しかし、広島市立大学ではこれらの台帳はまだ作成中であり、整備されていない。

 これらの台帳は、広島市情報セキュリティポリシーを遵守するための基本的帳票であり、早急に台帳を整備すべきである。

(7)広島市立大学情報ネットワークシステムの管理運用の外部委託に対する管理について

 広島市立大学情報ネットワークシステム管理運用業務を継続して(株)日立製作所中国支社に委託しているが、仕様書、業務内容書及び委託契約約款に記載されている以下の事項について、遵守されていなかった。

  •  ア 仕様書には、受託者は業務を実施するために必要な従業員の氏名等を大学に届け出なければならないと記載されているが、平成17年4月1日に2名の届出がなされているが、それ以降は届出がなされていない。
  • イ 業務内容書には、常駐させる要員の責任者は、“The Foundation Certificate in IT Service Management”の有資格者を配置させることとなっており、さらに、常駐要員の運営管理業務遂行実績及び運営管理業務実施計画を具体的に記載し書面で提出することになっているが、責任者が“The Foundation Certificate in IT Service Management”の有資格であることを確認した書類がなく、常駐要員の運営管理業務遂行実績も書面で受理していない。
  • ウ 業務内容書には、受託者の大学に対する報告事項として、以下を求めているが、報告書が提出されていない。
    • (ア)情報処理センター実習室実態調査及び報告書の作成(年2回程度)
    • (イ)ネットワーク利用実態調査及び報告書の作成(1回/月)
    • (ウ)不正侵入検知装置により検知された通信の追跡調査及び報告書の作成(3回/月)
    • (エ)認証装置(VPN、ネットワーク認証)利用実態調査及び報告書の作成(1回/月)
    • (オ)サーバ機器利用実態調査及び報告書の作成(年2回程度)

 これらは、外部委託事業者の行うネットワークシステム管理運用業務の適正性を確保するために、仕様書等で求められたものであるから、それが遵守されていない状況を放置していることは、外部委託事業者に対する管理上の重要な不備であり、管理体制を見直すべきである。

 また、常駐者のうち1名は(株)日立製作所の社員ではなく、常駐者以外の臨時的に派遣されている者にも、(株)日立製作所以外の社員がいた。これらの社員は、他社から(株)日立製作所に派遣され、(株)日立製作所の指揮・監督のもと業務に従事しているとのことであった。

 近年、複数の自治体において、情報システム関連業務の外部委託事業者から個人情報が漏洩する事案が発生し、その要因の一つとして、外部委託事業者がコスト削減のため受託業務の遂行に当たって再委託をしていることが挙げられている。再委託をしても情報セキュリティ上の問題がないことを確認すれば、つまり言い換えると、適切な管理をしていれば、再委託を無条件に禁止とする必要はないと考えられる。(広島市情報セキュリティポリシーにおいても、再委託先に、広島市情報セキュリティポリシー及び情報セキュリティ実施手順に定めている事項を遵守させることを条件に再委託を認めている(広島市情報セキュリティポリシー5業務委託セキュリティ(1)業務委託に関する管理 イ)。)

 本契約のケースも、再委託と同様に情報セキュリティ対策を講じるなどの対応が必要である。

4 監査意見の概要

(1)授業料の減免

 「広島市立大学の入学検定料、入学料、授業料及び学位論文審査手数料の減免に関する要綱」(以下「要綱」という。)第11条では「経済的理由により授業料の納付が困難であり、かつ、学業優秀と認められる学生については、前期又は後期に係る授業料の全額、半額又は4分の1に相当する額を免除することができる。」とし、「広島市立大学の授業料の減免に関する取扱要領」では、授業料の1/4免除の場合に求められる成績要件は、日本学生支援機構・第二種奨学金の成績基準に相当する成績であることとなっている。日本学生支援機構・第二種奨学金の成績基準は「成績が平均水準以上」であるとしており、学生に配布している授業料減免基準にも同様の記載がある。

 そこで、ある年度の授業料の1/4免除者の成績要件を実査したところ、成績順位で上位1/2以上に該当しない学生が20名弱いた。要綱では、学業優秀と認められる学生とされていることからすれば、成績の方は「平均水準以上」の許容範囲が広いことに疑問を感じ、「広島市立大学の授業料の減免に関する取扱要領の運用基準について」の「第5学業・成績に関する取扱い」(以下「【取扱い】」という。)を見ると、

1 日本学生支援機構の第二種奨学金の成績基準に相当する成績として、

(1)2年次以上の学生

 減免を受けようとする学期の前の学期までにおいて、修業年限内で卒業(修了)するのに必要な単位を履修・習得(大学院にあっては所定の研究報告等を含む。)していること。ただし、休学及び正当な事由によって履修・習得していない場合はこの限りではない。

(2)1年次以上の学生(編入学年次を含む。)

  • ア 入学した日が属する学期においては、相当するものとみなす。
  • イ 入学後2回目の学期は、(1)による。

と定められており、【取扱い】上は、入学した期の前期は、全員が授業料の1/4免除者となる成績要件該当者で、それ以降の学期は修業年限内で卒業(修了)するのに必要な単位を履修・習得しておれば、授業料の1/4免除者となる成績要件該当者とすることができるようであった。

 このような【取扱い】があることから、実際の運用上、1/4免除者に成績基準は不要としているように思えるが、大学側からは、あくまで、第二種奨学金の成績基準に相当する成績「平均水準以上」という成績基準に従った運営を行っているとの説明を受けた。

 なお、経済的要件は、次のいずれかに該当することとしている。

  • 当該年度の市町村民税が非課税の世帯
  • 当該年度の所得割が非課税で、前年度の市町村民税が非課税の世帯
  • 当該年度の所得割が非課税で、母子・父子世帯

 経済的要件については、成績がいくら上位でも、少額であろうと所得割がある限りは、1/4免除から除外している。

 このような現状の授業料の1/4免除の運用について以下のような意見を述べたい。
 まず、第一に成績要件は、成績は上位1/2以上として、半額免除と同様に学内での成績順位で決めるべきである。そもそも有利子の貸付けであり、利子を支払い将来返済しなければならない日本学生支援機構の第二種奨学金と、授業料の免除を同様に考えるべきではない。奨学金ではなく、あくまで要綱でいう学業優秀と認められる学生に対して授業料を免除するものであり、半額免除の成績である上位1/3以内までが、学業優秀との見方もできようが、1/4免除の場合は、学業優秀の範囲をせめて成績で上位1/2以上までにすべきである。その方が学生の勉学の励みになり、授業料免除の本来の趣旨に合うと考えられる。また、いくら成績基準を要件としていても、運用上、経済的要件が満たされれば、ほぼ、100%授業料の1/4免除が適用されている実態からすれば、あくまで、不要な経費を削減することを前提として、経済的要件のみで授業料の1/4免除を適用することも検討する余地があると考える。

 第二に、成績順位が上位であっても、市町村民税の所得割を少額でも支払っておれば、経済的要件が満たされないとして1/4免除の対象外にしているが、成績順位の上位者に対しては、経済的要件を緩和することも検討してもいいのではないかと考える。

(2)学生寮の使用料

 広島市は学生寮の使用料として、1室につき現在月5,900円徴収している。これは国立大学の寮費をベースにして決定されている。因みに建築コスト及び年間維持費の回収の観点から計算してみると、1室当たり月約1万9,000円となる。学生寮は、通学圏外の学生等の便宜のために設置されていることから、他の国公立大学等の学生寮家賃を必ずしも斟酌する必要はないと考える。今後公立大学法人化するに当たっては独立採算の観点から使用料の金額設定を考慮する必要がある。学生にできるだけ安く提供するという考え方も理解できなくもないが、経済的苦学生に対しては、減免で対応することができる。

(3)後援会への財産の使用許可について

 広島市は後援会に行政財産を無償で使用させ、後援会が食堂・喫茶、売店及び自動販売機等の設置(以下「食堂等」という。)を業者と経営委託契約を交わし収益事業を行っている。後援会に無償で広島市の財産を使用させ、収益事業を行わせてきたのは、大学設立当初学生等の福利厚生を考えるに当たって後援会を通して食堂等を業者に経営委託せざるを得ない状況があったとのことである。採算性を求められる公立大学法人化に向けては、広島市立大学が直接業者と契約を交わす方式を検討してもいいのではないかと考える。

(4)駐車場の管理

 学生・教職員が利用する広島市立大学駐車場は、受益者負担の原則に立って、平成18年10月から有料となった。駐車場使用料は半年3,500円、1か月1,000円である。

 駐車場有料化は、広島市の財政面での効果と自動車利用者の低減による環境面での効果がある。しかし、有料にした結果、有料駐車場のスペースは十分にあるにもかかわらず、有料駐車場を利用せず、無料である外来者駐車場や、駐車場以外の場所へ駐車する学生・教員もいるようであり、広島市立大学へ往査した際に、しばしばルールを無視した駐車が見られた。大学側では、駐車禁止区域には、標識を設置し周知を図り、定期的に学内の取締りを実施し、不正駐車の排除に努めている。また、不正駐車の車両に対しては車止めで施錠し、解錠に当たっては誓約書を徴するなどの厳しい対応も行っている。しかし、なかなか改善が図れないようである。

 不正駐車をなくすためには、巡回回数を増やすとか監視員を設けるなど取締りを強化する対策も考えられるが、コストのかかることであり、不正駐車はそもそも個人のモラルの問題なので、学生・教員に対する教育、指導を強化した上で、それでも違反する者に対しては利用制限などの厳重なペナルティーを導入することを検討すべきである。

(5)教員住宅及び借上住宅の使用料の算出方法について

 広島市立大学教員の借上住宅の使用料は、広島市職員住宅貸与規則に基づき国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)に定める有料宿舎の使用料の計算方法に準じて算定している(ただし、算定された使用料が借上料の2割を下回る場合は、借上料の2割が使用料となる。)。

 平成21年11月現在、1か月当たりの広島市が貸主に支払う借上料の合計は771万6,800円、徴収している使用料の合計は211万1,190円であり、差引合計560万5,610円が1か月当たりに広島市が大学教員に対する住宅補助として負担する額である。1名当たりにすれば平均6万2,285円の負担である。また、1名当たりの最高負担額は、10万2,190円、最低は2万3,500円である(なお、平成11年度から大学の定める取扱方針で、借上料は、世帯者10万円、単身者8万5,000円を上限としており、現在の規定の最高負担額は、それぞれ8万円、6万8,000円であり、上記の最高負担額は上限を設ける以前の入居者なので、現在も上限の対象外としている。)。

 借上料と使用料の差額は、会計上、人件費に含まれていないが、実質的には住宅手当と同様の人件費である。広島市の一般職員の住宅手当は、借家の場合、2万500円の範囲内とされており、広島市が厳しい財政状況を踏まえ、人件費の削減に取り組んでいる中で、現在の平均6万円を超える実質的な住宅手当が妥当な水準であるか疑問である。

 教員住宅の場合でも、民間に賃貸した場合に得られる家賃収入と使用料の差額を実質的な住宅手当として、同様の観点から使用料を見直すことも可能である。

 現行の取扱いには、教員住宅、借上住宅のいずれにしても広島市の負担する額の妥当性を検討するという観点が欠けていると思われる。広島市の財政状態や教員の給与水準、社会一般の情勢への適合などを考慮し、広島市の適正な負担額を定め、その範囲内に支出を抑えることができる住宅使用料算定方式に変更すべきである。

(6)入試手当について

 広島市立大学教員の給与は一般職の職員の給与に関する条例に基づき支払っているが、入試関連業務(入試問題の作成や入試の採点、試験監督等)に関する手当の支給についての定めがないため、時間外勤務手当として支給している。

 具体的には、入試関連業務の手当については、業務内容ごとに一定の支給基準額が定められており、その支給基準額を教員別の給与額における時間単価で除した時間を時間外勤務時間とし、時間外勤務手当として支給されている。

 入試業務に手当を支給することに異論はないが、現行のような方式で時間外勤務手当として支給するのではなく、入試手当の定めを設け、入試手当として支給する方が、実態に即し、かつ、事務処理も効率化できる。公立大学法人化に向けて検討すべきである。

(7)退職手当について

 平成20年度の退職者は教員4名であった。そのうち1名については広島市立大学開学(平成6年4月)以前の勤務期間が退職金の計算期間に含まれていた。

 国や他の地方公共団体の職員が広島市の職員となった場合に、前勤務先において退職手当の支給を受けていない場合、広島市の退職手当の計算上は前勤務先での在職期間が勤続期間に通算される(職員の退職手当に関する条例第7条第5項)。

 この規定は、国や地方公共団体相互間の人事交流の一環として設けられているものであり、国等の職員が広島市の職員となり、再び国等へ戻る場合がほとんどであるとのことだが、退職時期が広島市であった場合は、前職の勤続期間を含めたその全額を広島市が負担することとなる。前職が広島市とは何ら関係ない場合にまで前職の在職期間に係る退職手当を広島市が負担することには疑問がある。

 公立大学法人化に向けて退職金相当額を在籍期間に応じて異動元と異動先が合理的に負担することが望ましいと考える。

(8)旅費の計算方法の改善について

 広島市立大学の教職員に支給する旅費は、広島市職員等の旅費に関する条例等に基づき「最も経済的な通常の経路及び方法」によって計算された標準的な旅費額と、実支出額を比較して、安価な額により支給している。

 「最も経済的な通常の経路及び方法」は、「旅費の手引」に記載されており、記載されていない都市への経路については給与課に確認している。

 広島市立大学では広島市の他部局と比べ教員の学会の出席や現地調査など出張件数が多く、出張先も様々で予定の変更もあることからほとんどの旅費は事後払いにより行われている。

 広島市立大学教員の旅費支払に係る旅費明細書を確認したところ、複雑な経路による出張や標準的な経路と異なる経路による出張のケースが見受けられた。また、近年のJR料金の多様化などから実支出額に係る経路及び料金の検証に時間を要する事務処理を行っていた。

 より効率的な事務処理を行うために、実支払額の経路及び料金の検証を簡素化するなど事務処理時間を軽減することが公立大学法人化に向けて望ましいと考える。

(9)研究費(物品購入)の検収者印について

 広島市立大学教員が研究目的で物品購入を依頼する場合は、教員から学部運営課分室(以下「分室」という。)へ物品の購入依頼がなされ、学部運営課又は分室より発注手続が行われる。業者から物品が納入された時点で、納入された物品と「物品購入・修繕領収書」等との照合・検収が行われる。その際、「物品購入・修繕領収書」には実際に検収した分室職員の押印はされず、検収者と定められた総務課の職員が押印している。

 実質的に検収処理はなされているので、この点に問題はないが、検収印が形式的なものとなっているため、責任の所在を明確にする上では、分室において実際検収する者が押印し、学部運営課や総務課の照合と承認がなされた伝票を基に支払手続をされることが望ましいと考える。公立大学法人化に向けて検討することが望まれる。

(10)個別配分枠を超える研究費の執行額について

 研究費予算は、学部ごとに総額が設定され、各学部において教員個人別や研究室単位で配分し執行している。予算の執行状況について関連資料を閲覧したところ、教員個人や研究室単位では執行額が配分枠を超過しているケースが散見された。現在の財務システムでは個人ごとの研究費の執行管理ができないため、事務局職員が手作業で研究費の執行状況を研究費執行状況通知システムに入力し教員へ通知しているが、研究費執行情報にタイムラグが生じ、結果的に配分枠を超過するケースが生じているようである。また、個別の執行額が配分枠を超過しても学部研究費総額が予算を下回っていれば、特に問題とされていない。

 公立大学法人化の際には、個人研究費の執行管理が徹底され、配分枠の超過が発生しないシステムを整備する必要があると考えられる。

(11)広島市立大学情報ネットワークシステムの管理運用に対する外部委託の契約について

 広島市立大学情報ネットワークシステム管理運用業務を継続して(株)日立製作所中国支社に委託しており、委託契約実績は以下のとおりである。

委託契約実績
年度 予定価格(円) 契約金額(円) 契約の方法 入札者数
平成10年度 35,078,400円 特命随契
平成11年度 33,915,000円 特命随契
平成12年度 32,004,000円 特命随契
平成13年度 32,004,000円 特命随契
平成14年度 31,991,400円 特命随契
平成15年度 31,991,400円 特命随契
平成16年度 31,596,159円 31,216,500円 特命随契
平成17年度 31,447,500円 31,248,000円 特命随契
平成18年度 31,248,000円 31,185,000円 特命随契
平成19年度 31,122,000円 31,122,000円 一般競争入札 1
平成20年度 31,122,000円 31,122,000円 一般競争入札 1
平成21年度 31,122,000円 30,929,850円 一般競争入札 1

「*」については、過去の予定価格が保管されていなかったので、不明である。

 平成18年度以前については、システム導入業者である(株)日立製作所中国支社との特命随意契約により調達を行っており、平成19年度以降については、広島市の方針により一般競争入札での調達を行っている。しかし、一般競争入札後も(株)日立製作所中国支社の1社応札で、落札率はほぼ毎年100%(平成21年3月落札分は99%となっている。)となっている。

 このような結果(1社応札でかつ高落札率)になったことについて、大学側では特に正式な原因分析等は行っていないとのことであるが、システムの管理運用はシステムの導入業者や、過去に契約実績がありノウハウを持った者などが有利な面があり、一般競争入札をしてもこのような結果になることもある。

 しかし、単にそれだけではなく、例えば、仕様書に付随している業務内容書に、「常駐させる要員については、広島市立大学情報ネットワークシステム機器一式を構成する主要ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークの運用管理実績を有していること。ただし、運用管理実績を有していなくとも、構築実績、当該技能を有し、広島市立大学が本委託業務を遂行可能と認めた場合はその限りでない。」といった、ただし書はあるが、内容が曖昧で、過去に契約した者が有利となるような厳しい実績要件があることや、業務内容書に記載している実施業務は多岐にわたり、求められる業務水準や業務量が予定価格に見合ったものかを判断しにくいといった面も1社応札の原因として考えられる。

 従来の競争性のない随意契約から競争性のある一般競争入札へ移行したのであるから、競争性を確保するために、この契約内容を精査し、応札者を増やし実質的な競争性を確保するための改善方策を検討すべきである。

(12)広島平和研究所の設置

 「広島平和研究所(仮称)基本構想」(平成10年2月)(以下「基本構想」という。)では次のような記述が行われている。

 「本研究所は現在、平成10年4月の設置を目標としている。しかし、本学の敷地内に恒久的な施設を整備することは設置予定の期日までには間に合わない。したがって、暫定的に市内中心部の民間ビル等の一部を借り上げて開所し、本学敷地内の恒久施設の完成を待って移転することとする。」

 大学院開学に間に合わせるため、暫定的に広島市中心部(広島三井ビル)に開設したことはやむを得ないこととして理解できる。その後、研究員が増加し「基本構想」に掲げられている研究員16人の研究室を確保することが困難になり、平成16年7月に現在の大手町平和ビルに移転している。

 担当部署へのヒアリングによれば、「基本構想」で示されている恒久施設の建設は、広島市が厳しい財政状況の環境下にあり実行できなかったとのことである。

 しかし、広島市立大学には「国際研究交流施設用地」4万575.24平方メートルが未利用地として存在している。現在の大手町平和ビルの利用面積は1,318.36平方メートル(賃借部分776.94平方メートル,広島市所有部分541.42平方メートル)であり、恒久施設を建設するには十分な敷地が確保されている。土地取得は、広島市土地開発公社により、すでに先行取得されており、恒久的施設建設意思決定に際しては、土地取得価額は無関連原価になる。管理会計でいう埋没原価(Sunk Cost)になる。

 注:埋没原価(Sunk Cost)とは、意思決定にとって関係のない原価をいう。(櫻井通晴著「経営原価計算論」523ページ)

 一方、広島平和研究所が賃借したことにより平成20年度までに支出した賃借料は3億3,115万円になる。大手町平和ビルは一部広島市所有部分(541.42平方メートル)があり、同研究所が利用せず、この部分の賃貸を行っているとすれば賃借料を獲得することができたはずである。同研究所が利用したことにより広島市は収益獲得を逸しており、この逸失利益は原価が生じたと同様に考えることができる。同研究所が賃借している部分(776.94平方メートル)と同額で賃貸した場合、月額156万円、年額1,882万円の賃貸料を獲得できたはずである。この逸失賃料は管理会計でいう機会原価(Opportunity Cost)になる。5年間では8,469万円の機会原価が生じていることになる。

 注:機会原価(Opportunity Cost)とは、諸代替案のうち一つを受け入れ他を断念した結果失われる利益のことをいう。(櫻井通晴著「経営原価計算論」521ページ)

 開設後支出した賃料3億3,115万円と機会原価8,469万円の合計額4億1,584万円が、賃借したことにより生じた原価になる。なお、共益費は建物の維持費用と考えられるため、これまで支出した共益費1億788万円は含めていない。

 恒久的施設を建設した場合の原価を広島市立大学学部棟の平均建設原価で計算すると、5億1,547万円になる。今後も賃借を継続した場合には、賃借した原価が建設原価を上回ることになる。財政的要因から賃借したことが、財政を圧迫する要因になる可能性がある。

 39万1千円/平方メートル(学部棟平均建設原価)×1,318.36平方メートル(利用面積)=5億1,547万円
注:計算結果の端数は切り捨てている。

 平成6年9月には、学内に国際平和研究所(仮称)設置のためのワーキング・グループを設置しており、意思決定を迅速に行っていれば「基本構想」は平成10年2月以前に作成可能であったはずであり、広島市に財政的余裕があれば、大学開設当初から「国際研究交流施設用地」に建設することは可能であったはずである。

 今後も広島平和研究所を現在の場所に設置している場合、結果として広島市の財政を圧迫させる要因になると考えられる。広島平和研究所は、「国際研究交流施設用地」に恒久施設を建設し移転させることが好ましいと考える。

(13)未利用地の存在

 前述の「国際研究交流施設用地」4万575.24平方メートルと「多目的広場用地」3万5,819.36平方メートル,合計7万6,394.60平方メートルが平成6年4月の開学以来、未利用のままになっている。この未利用地は広島市土地開発公社が所有しており、同公社における帳簿価額は50億3,724万円(うち用地費43億2,225万円、支払利息7億1,499万円)になっている。

 広島市立大学の設置は利益獲得を目的にしているわけではなく、設置目的を達成することが重要であり、取得した土地は設置目的に沿った利用が行われることが必要である。開学に際し、両用地は広島市立大学に必要な土地として取得されたにもかかわらず、15年以上利用されていないことが問題である。平成21年2月に公表された「土地開発公社の長期保有地に関する取扱方針について」では、「平成22年度の市立大学の法人化を踏まえて、その取扱いを引き続き検討する。」とされているにすぎない。

 十分には利用しておらず今後の具体的利用方法も示されていないため、第三者に売却することも一案として考えられる。しかし、この未利用地を売却した場合には、30億円以上の売却損が生じる可能性が高い。広島市が広島市土地開発公社に無利息貸付けを行い、負担した結果になっている利息を含めるとさらに多額な損失が生じることになる。売却をした場合、過去に投下した資金が何ら便益を生まないうちに消失してしまうことになってしまう。広島市立大学にとっては、隣接地が利用できないことになり、将来の大学運営に支障が生じる可能性もある。したがって、未利用地を売却することは現実的ではなく、賛成することはできない。

 現在、広島市立大学は公立大学法人化が予定されているが、この未利用地は出資の対象になっていない。広島市立大学の担当部署にヒアリングしたところ、公立大学法人化後はどのような取扱いになるのか決定されていないとのことであった。現在この未利用地は、広島市が広島市土地開発公社から無償で貸与を受け、広島市立大学がその土地の一部を利用している状況にある。法人化後は、広島市が広島市土地開発公社から無償で貸与を受け、広島市立大学に無償で転貸することも想定される。

 しかし、広島市が広島市立大学に不動産を無償で貸与することが認められるのであれば、すべての広島市立大学の不動産を無償で貸与すれば良いということになり、法人化に際して不動産を時価で出資する方針と矛盾することになる。

 広島市立大学の担当部署にヒアリングしたところ、広島市が広島市土地開発公社から再取得することができないのは、広島市の厳しい財政状況が要因の一つになっているとのことであった。これでは、広島市の財政状況が大きく改善するまでは再取得できないことになってしまう。

 ところで、広島市土地開発公社の土地を連結決算の観点から考えた場合、広島市土地開発公社は広島市の一部門として位置づけられることになり、同公社が所有している土地は、広島市グループが所有していることになる。したがって、広島市が広島市土地開発公社に行っている貸付金は、同公社で計上されている借入金と相殺消去されることになり、連結決算の観点からは、結果として広島市立大学の未利用地の資金調達は広島市が行っていることになる。

 公立大学法人化した広島市立大学に、不動産を無償貸与するという歪な状況が生じる可能性を排除するためには、早急に広島市が再取得を行い広島市立大学に出資をすることが必要と考える。その後、大学用地の利用方法については広島市立大学が主体となって検討することが好ましいと考える。

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