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こども未来局の監査の結果(平成22年6月3日)
広島市監査公表第12号
平成22年 6月 3日
広島市監査委員 南部 盛一
同 野曽原 悦子
同 増井 克志
同 若林 新三
定期監査及び行政監査結果公表
地方自治法第199条第2項及び第4項の規定により標記の監査を実施したので、同条第9項の規定によりその結果を下記のとおり公表する。
記
- 監査の対象
こども未来局 保育課、保育園(22園)
(注) 保育園(22園)のうち1園については直前通知型定期監査を実施した。 - 監査の範囲
- 平成21年度に属する収入、支出、契約等財務に関する事務等ただし、必要に応じて過年度の事務も対象とした。
- 平成21年度に属する保育園における施設及び設備の安全点検(行政監査のテーマとして設定)ただし、必要に応じて過年度の事務も対象とした。
- 監査の期間 平成21年10月7日から平成22年5月19日まで
- 監査の方法
- 収入、支出、契約等財務に関する事務等について
監査に当たっては、財務事務が適正に執行されているかどうか、並びに市の事務が合規的、経済的、効率的及び有効的に執行されているかどうかを主眼として実施し、抽出により関係書類を検査照合するとともに、関係職員から説明を聴取した。 - 保育園における施設及び設備の安全点検(行政監査のテーマとして設定)について
監査に当たっては、次の着眼点により実施し、抽出により関係書類の検査照合及び現地の確認を行うとともに、関係職員から説明を聴取した。- ア 安全点検は安全点検票に基づき適正に実施されているか。
- イ 安全点検票に記載された点検結果と現地の状況は合致しているか。
- ウ 安全点検において不備があると認められた事項について、遅滞なくその改善措置を講じるなど適切な対応を行っているか。
- エ 固定遊具について、専門技術者による定期点検が、必要に応じて適切に実施されているか。
- 収入、支出、契約等財務に関する事務等について
- 監査の結果
- 収入、支出、契約等財務に関する事務等について
おおむね適正に処理されていた。 - 保育園における施設及び設備の安全点検(行政監査のテーマとして設定)について
次に述べる事項を除いておおむね適正に処理されていた。
(専門技術者による固定遊具の安全点検について)
専門技術者による固定遊具の安全点検について、次のような問題点があった。
保育園の固定遊具については、保育士が常時遊びを指導し見守っているため、国土交通省が策定した「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」は適用にならないが、固定遊具の安全性を確認するため、厚生労働省の通知に基づき、平成20年度に専門技術者による安全点検を実施した。
このうち専門技術者による安全領域判定では、遊具間隔の点検を一般公園についての基準数値を用いて行うため、園庭の広さが限られている保育園では、そのほとんどの固定遊具が「不良」と判定されていた。
また、機能判定でも、固定遊具の6割以上が「重要な箇所に部分的な異常があり、部分修繕が必要。(使用禁止・場合により使用可)」と判定されていたが、保育課は点検を実施した専門技術者からこの判定に係る固定遊具には使用禁止となるものはなく、「場合により使用可」とは、「保育士が保育課の定めた遊びのルール等に則して遊びを指導し見守っている場合は使用可」と口頭で報告を受けていた。
これらを踏まえて保育課は「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」を参考に定めた判断基準により、修繕が必要と判断した固定遊具は修繕を行い、それ以外の固定遊具は園児に直ちに危害が及ぶ可能性がないということを確認した上で、保育士の指導と見守りの下で園児に固定遊具を使用させていた。
しかしながら、安全点検の結果報告書となる「遊器具点検総括表」には、遊具ごとに「使用禁止」とするか「場合により使用可」とするかの判定や、場合により使用可とする際の使用条件等の記載はされていなかった。固定遊具そのものの安全性を確保するためには、専門技術者による点検結果は尊重されるべきであることから、点検結果報告書に判断結果の特定や場合により使用可とするのであれば、その条件が記載されていなければならない。
ついては、安全点検の結果がその点検報告書に明記されるよう安全点検業務の適正な執行に努められたい。
- 収入、支出、契約等財務に関する事務等について
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