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本日、NPT再検討会議の主要3委員会がまとめた最終文書の素案から、中国の軍縮大使の要請を受け、広島、長崎の被爆地訪問を求める部分が削除されたとの報に接した。
この削除が報道にあるように、中国の「歴史を歪曲するものだ」との主張を踏まえたものであるとするならば、被爆者の切なる願いを全く理解しない対応であると言わざるを得ない。
NPT再検討会議の参加国の皆様には、広島・長崎両市が、世界各国の為政者に、一日も早い核兵器のない世界の実現に向けての努力を決意していただくために被爆地の訪問を要請していることを十分理解していただいたうえで、「ヒロシマの思い」を政争の具とすることのないように議論を進めていただくよう強く求める。
平成27年(2015年)5月13日
広島市長 松井 一實