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米国の「マンハッタン計画」関係施設を国立歴史公園に指定する法案に関する要請(2013年3月27日)

ページ番号:0000009854 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

駐日アメリカ合衆国大使館 特命全権大使
ジョン・V・ルース大使 閣下

要請文

貴国が第2次大戦中に原爆を開発した「マンハッタン計画」関係施設を国立歴史公園に指定する法案が、昨年の否決を経て再び上下両院に提案されたとの報道に接しました。

広島市民は、「マンハッタン計画」の関係施設であるニューメキシコ州ロスアラモス、ワシントン州ハンフォード、テネシー州オークリッジの原爆開発研究の現場施設を国立歴史公園に指定することに強い憂慮の念を抱いております。

提案の詳細は把握しておりませんが、今回の提案が施設の保存や観光の経済効果を狙うものであるとの情報通りであるとしても、「マンハッタン計画」は核兵器開発を象徴するものであり、同公園の指定は、広島にもたらした被爆の実相を理解することなく、核兵器廃絶を求める世界の多くの人々の願いに背くものであり、将来の世代に誤ったメッセージを残すことになりかねないと危惧するものです。

貴国には、改めて大統領自身が目指す「核兵器なき世界」の実現に向け、被爆者の辛く悲しい経験や平和への思いを深く理解し、同公園の指定を始め、核兵器に関するあらゆる事案について、広島の被爆の実相をしっかり踏まえた行動をしていただくよう強く求めます。

2013年3月27日
広島市長 松井 一實