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NPT再検討会議の再延長に対する市長コメント(2021年12月31日)

ページ番号:0000268079 更新日:2021年12月31日更新 印刷ページ表示

第10回NPT再検討会議は、2020年4月から三度の延期を経てようやくこの1月に開催されることが決定し、核保有国や同盟国も参加して核軍縮・不拡散を進展させるための議論を行う重要な会議となる予定でした。同会議で建設的な議論が展開されることにより、来たる3月に開催予定の核兵器禁止条約第1回締約国会議に向けて大きな弾みとなればと期待していたところですが、開催予定日を目前にしてまたもや延期されることになり、これまでの延期決定時にも増して大変残念に思っています。

とはいえ、開催地であるニューヨークでの感染拡大状況等を踏まえて会議参加者の安全を守るために国連や締約国が下した決定ですので、受け入れざるを得ないことと思っています。締約国政府には是非とも今回の延期決定を受けて同会議開催までに時間ができたことを緊密な各国間協議を行う好機としていただくとともに、今後の同会議の開催日の検討に当たっては、是非とも市民社会の参加を視野に入れて進めていただきたいと思います。

新型コロナウィルスが核軍縮の進展にも大きな影響を及ぼしている中、私たち市民が連帯し、核兵器と同様に人類共通の脅威となっているこの感染症に打ち勝つことが重要です。今後日程が再調整されるNPT再検討会議や核兵器禁止条約締約国会議に市民社会が各国政府と共に参加して、核軍縮を確実に進展させるために貢献できる日が一日も早く訪れることを期待しています。

 

令和3年(2021年)12月31日

広島市長

平和首長会議会長 

松井 一實