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2017年04月07日記者会見「核兵器禁止条約の制定交渉会議への出席等について外3件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市からの発表案件

  • 【核兵器禁止条約の制定交渉会議への出席等について】
  • 【広島駅総合案内所のリニューアルについて


市政記者クラブからの代表質問

  • 【2期目の折り返しを迎えて】
  • 【広島平和記念資料館の入館者数が過去最多となったことについて】

<会見録>

市からの発表案件

核兵器禁止条約の制定交渉会議への出席等について

市長

 核兵器禁止条約の制定交渉会議への出席等について状況を説明させていただきます。この度、米国・ニューヨーク市の国連本部で開催された「核兵器禁止条約の制定交渉会議」への出席等を目的として、(平成29年)3月24日(金曜日)から4月2日(日曜日)までの10日間の日程で平和首長会議の事務総長である(広島)平和文化センターの小溝理事長を米国に派遣しました。そこでのポイントについて話したいと思います。お手元に資料を配布していますので、後程御覧いただければと思います。

 今回の交渉会議では、核保有国や(核の)傘の下にある国々がボイコットいたしまして、米国を始めとする二十数カ国が27日の会議開始に合わせ国連で会見を行い、交渉に反対する声明を発表するという事態がありました。日本政府はこの会見には参加はしないで、会議初日に「核兵器の削減は核保有国と非核保有国の分断を避けつつ段階的に進めるべきだ」という発言をしました。その後、会議を欠席するという対応をしました。こういった状況を見るにつけ非常に厳しい状況の中で交渉会議3日目の3月29日には、小溝理事長が発言の機会を得まして、交渉会議への支持を表明した上で、今回の交渉を通じて達成される核兵器の法的禁止というものは、核兵器の廃絶をもたらす実効性のあるものにしていかなければならないという発言かつ、主張を行いました。また、この実効性確保という観点に立ちまして、三つの提案も行っています。まず一つ目が、いわば検証措置を追加できるようにという主張でありました。状況の進展に応じて検証措置などについての条項を後で追加できるような条文を入れていくこと、技術的な話をしていますが、ポイントは検証措置というものも視野に入れて条約の中に取り込めるようにしておくことが必要ではないかということ。次に非締約国や市民社会を交えて協議を続けていく場を設けること、つまりクローズドではなくオープンにしておくということです。そういった状況設定をしておくこと。最後に市民社会の後押しが不可欠である。つまり、核抑止に依存する現体制から変わっていかなければいけない、その際には市民社会の後押しというものが不可欠だという提案も行っています。

 この提案は非核保有国が世論とともに核保有国を追い込んで、禁止条約を作り上げていくというような動きに対して一定の追い込みは必要としても、最終的には核保有国も将来的に参加できるような条約にするための環境作りに寄与するものだと考えています。

 条約の性格を前提に、まず条約に参加するということがなければその効果は及ばないと。一国の法律など全ての方を一律に規制することができない条約の性格をしっかり踏まえた対応をしてもらいたいという趣旨になっています。

 また、核超大国である米国政府は交渉会議を欠席しましたが、平和首長会議の米国におけるリーダー都市であるデモイン市のカウニー市長が平和首長会議の代表団の一員として出席するということがありました。

 そして、日本のマスコミに対し、米国内で平和首長会議のネットワークを広げながら、核兵器廃絶に向けた主体的な活動を展開していきたいとも述べられました。核保有国の米国にも平和首長会議の活動を支持し、そのような発言をする市長がいるということについて、非常に心強く思いました。このことにより、世界中に広がる加盟都市の首長と協働していけることを確信しました。今後のことですが、私は5月に開催される2020年のNPT(核不拡散条約)再検討会議第1回準備委員会、6・7月に開催される第2回交渉会議の両方の会議に出席する予定です。NPT準備委員会では、世界中の為政者が誠実に核軍縮交渉を行うというNPT第6条の義務を遂行すべきであると改めて訴えたいと思います。

 また、第2回交渉会議では、今回、小溝理事長が提案したことを踏まえ、各国の為政者が実効性のある条約作りを目指して、対立の中ではなく、核保有国も参画できるようなオープンな議論を進めて、核兵器のない世界の実現に向けて、確実に一歩進んでいると世界中の市民が実感できるような対応をしてもらいたいと呼び掛けたいと思います。

 なお、3月31日には、小溝理事長がワシントンD.C.において、オバマ財団の関係者との面会をしました。今後の平和文化センターとオバマ財団の連携や、今年8月に長崎市で開催される第9回平和首長会議総会におけるオバマ前大統領の基調演説について依頼をしました。平和首長会議総会への出席については現時点ではまだ分かりませんが、両組織が目指すものには共通点があるという認識の下、今後の連携に向けて意見交換を継続していくことになりました。将来、両財団が共同で行える取組について協議していきたいと考えています。お互いに、こうしたことで合意できたことは非常に意義深いことと思っています。以上です。

記者

 (NPT)再検討会議の準備委員会ですが、ここでは(核兵器)禁止条約について触れるお考えはありますか。触れるとしたら、どのようなNPT体制の中で禁止条約をどう位置付けるべきだとか、市長のお考えを盛り込むおつもりでしょうか。

市長

 NPTの会合の方は、現行の条約体制がありまして、今ある先程申し上げた参加国の義務をしっかり果たすようにということを強調したいと思います。それが進展すれば核兵器禁止条約への議論にも必ずプラスの影響になると思います。これが進展してないという評価ですね、抽象的になりますが、第6条の義務履行というか、とりわけ核保有国の履行状況が芳しくないということです。だからこのNPT体制の不備を補完するためにもという点が強調されると思います。これが確実に進んでいれば、それを更に延長線上の対応としていくための新しい条約、既にNPT体制に参加している国に核兵器保有国もおりますから、そういったものも含めた議論になるので、ここでは第6条の義務をしっかり果たすことを強調すれば必要かつ十分ではないかと思います。

記者

 (核兵器)禁止条約の方ですが、市長のお言葉がありましたが、市民社会の後押しが必要だというところを強調されていますが、今回初めて交渉会議があり、小溝理事長を派遣したその印象でも良いのですが、市民社会の盛り上がりというのは、今市長の中でどのように感じておられるかと、それを次回の交渉にどう生かしていきたいとお考えでしょうか。

市長

 市民社会というときに、私自身は日本国内の市民と、例えばヨーロッパ、アメリカの市民社会、戦争のない状況を望むというのは誰しも共通だと思いますが、例えば核兵器をなくすというその1点に関して、どの程度頻繁に市民社会の中での議論になるか、あるいは市民社会を取り囲んでいるマスコミといいますか、広報関係者の間で話題になるか、となるとどうもニューヨークでの取材活動は、私自身もニューヨークに行って国連での記者発表に行ったりしますが、例えば広島、日本全体で核兵器についての問題意識が高まっているのに、先程言ったアメリカやヨーロッパでどこまで高まっているかとなると、決してそこまで高くないのではないかということもあります。むしろ、ヨーロッパの市民社会では難民や移民といった方々の問題がすごく高くなっていて、そういったことが生じている現行の状況に興味が集まり、その先の根源的な核兵器禁止というところまで十分浸透していないというようなところもあるのではないかという思いがあります。そういう意味で今行われている各地の紛争、化学兵器を使って非人道的な行為が行われるということの究極の姿として、今の武力外交の象徴的な事象として核兵器を持つ、それを使用するという脅しを掛けることの意味合いについて、まず市民社会、アジア大陸、ヨーロッパ大陸、アメリカ大陸どこの市民も同じような思いを持つということがもっとしっかりすれば、そこから選ばれる為政者の意識も必ず変わると思うのです。そういう意味で、まずは、人々の思いについて共有するようなことをしっかりやる、それがなければ事態はなかなか動かないと申し上げており、そのための取組として、平和首長会議、世界中の都市の首長さん方をしっかり集めて、住民の意識をしっかりしたものにする、覚醒させていくということをやりたいと思います。

記者

 5月と7月に欧州とニューヨークそれぞれに行かれると思いますが、現段階でこの人と会うなど、具体的な予定などはどこまで決まっているのかというところで伺えればと思います。

市長

 まだ具体的な面会予定などは取っていませんが、影響力があるといいますか、こういったことに関わる中で、影響力を発揮される方々に可能な限り会ってお話しをしたいと思います。また決まればお送りします。

記者

 NHKさんの質問の補足で(NPT再検討会議第1回)準備委員会の中で、禁止条約の話に触れるかどうかという御質問の中で、6条の義務の履行を果たすように強調すればという話ですが、非(核)保有国としては、禁止条約自体が6条の効果的な措置を補うものだという解釈で進めていますが、それも踏まえた上で、準備委員会では結局、禁止条約のことを触れないということですか。

市長

 私自身がどんな話をしても直接権限を持っているわけではないですから、そこで強調すべきは6条の義務を果たしていただくことが重要ですということに焦点を置いて話せば足りるということで申し上げています。それを今言われたように補強する上で理論構成として、それを果たさないから、核兵器禁止条約という更にしっかりとしたものが出てきて、却って対立をあおるということになれば、良いことはないのではないですかという言及の仕方はあると思います。だから、6条の義務を果たすための理論付けや補強する場面で説明することがあるとしても、核兵器禁止条約をそこでテーマに取り上げて話すようなことにはならないのではないかというつもりで申し上げました。

記者

 それに関連するか分かりませんが、逆に(核兵器禁止条約の制定)交渉会議の方なのですけど、これまでどおり、今回参加していなかった国への参加を、議長は途中からの参加ということもどんどん歓迎してオープンで開いているというふうに現地でも強調されていたのですが、6月に向けた参加の呼び掛けをどういうことを考えているかということと、それに関連して、今回の日本の判断は、官邸主導の力が強いという報道もよくあるのですが、例えば、安倍首相に直接直談判するとか、そういうことを求めている被爆者もいるのですが、その辺の更に踏み込んだ対応というのはどういうふうに考えていらっしゃいますか。

市長

 踏み込んだ対応になるかどうかということですが、私自身はまず、日本国政府に対する我が市の対応、そしてとりわけ核兵器を持っている国に対する基本的な考え方をしっかりと述べてきているつもりです。核兵器を禁止する条約というものの役割の基本認識ですが、まず条約というものの性格を考えていただくと明白ですが、国同士がこの条約を守りますということを最初に言わないと、この条約の外にいると、条約で取り決めたことについて一切効力が及ばないのです。一つの国の中で例えば、法律というものであれば、国民を統治する組織があって、そこが決めれば有無を言わさず「こういうことをやれば罰則が掛かりますよ、やってはいけませんよ」という命令が出せますが、条約は国自身の意思決定としてその条約を守るグループに入るか入らないかということを先に決める。そしてその上で、効果が及ぶということです。例えば皆さん御存知のように、CTBT(包括的核実験禁止条約)は、包括的な核実験を禁止しましょうという条約を作っていますが、それに参画しなければ義務が及ばないという。せっかく良い、すばらしい条約があっても入らないと効果が及ばない。あとは、それこそ参加しない国はその条約の趣旨を忖度して、対応することに留まると、そういう性格です。ですから、この核兵器を禁止する条約は、そういうものではなくて、持っている国が(核)軍縮・不拡散をしっかり実行していく延長線上で、更にこういったものを全ての国が禁止する方向に持っていくための一里塚として作り上げていく。そのためには核兵器を持っている国、持っていない国もこの条約に参画して、どういった形で物事を進めていくかという議論をしてもらいたい。そういう意味で実効性のある条約をと申し上げています。そういった中で、日本国政府とすれば現下の武力外交がまかり通っている世界情勢の中で、核兵器保有国と非(核兵器)保有国の間での対立構造をそのまま放置して条約作りを進めることが少しでも改善されるように、考え方として、まず日本国政府が被爆者の思いをしっかり踏まえてもらいたい。広島市も同じです。核兵器がこの世からなくなるという目標値をしっかり認識し、その上で全ての国が核兵器の廃絶に向けて確実な歩みが進められるような状況作りをすることが重要です。そのために勇気を持って果たすべき役割があるのではないでしょうかということを問い続けていまして、そのことをまず認識してもらえればと思います。これが、日本国政府に対してのお願いです。そういう意味では、今までもやってきていますが、日本国政府に対しては今申し上げたようにパワー・ポリティクス(権力政治)、武力外交がまかり通っている世界情勢下ですが、一歩でも二歩でもまず核軍縮・不拡散に向けた歩みが進められるように、しっかりと対応していただきたい。その上で、今後長崎市とも連携しながら、第2回の交渉会議には是非とも参加していただくように再度働き掛けをしていきたい。今申し上げたような考え方の下に、日本国政府は勇気を持って、しっかり果たすべき役割があるのではないでしょうかと確認して対応していただきたいということを申し上げたいと思います。

広島駅総合案内所のリニューアルについて

市長

 御存じのように、本市は今、圏域経済の活性化、そして圏域全体が自立的かつ持続的に発展する地域へと変わっていこうということで、「200万人広島都市圏構想」を提案しています。そして、この構想を実現するためには採用していく様々な施策が、圏域の中にあるヒト・モノ・カネ及び情報が確実に循環する「ローカル経済圏」の構築と、圏域全体への経済効果の波及に資するようにすること、この2つが必要になると思います。このことを観光施策に当てはめて考えてみると、国内外からの観光客が広島市内だけでなく、広域都市圏を広く周遊していただけるようにするための動機付けの機会をまず増やす。そして、それを促すような利便性の享受について色々な工夫をしていくこと、これらが重要になると考えています。折しも、近年の本市に来る外国人観光客は大幅に増えています。平成27年には100万人を突破しました。そして、その多くが新幹線を利用して広島に来ていますので、この広島駅において工夫を凝らすという意味で、圏域内の観光情報や交通情報をより詳細にかつ多言語で提供することがあって良いのではないかと考えていました。そんな中で、この度JR広島駅南口と新幹線口にある総合案内所を1か所にまとめて、本市とJR西日本が共同でリニューアルすることにしました。この広島駅総合案内所をリニューアルすることによって、先程も申し上げた問題意識をしっかり踏まえながら、広島を訪れる観光客の「おもてなし」をより一層向上させることができるのではないかと考えています。(イメージパースを示しながら)これが外観で、主な整備内容については、まずリニューアル後の総合案内所は多くの観光客が利用する新幹線の改札口近く、(位置図を示しながら)あの赤い枠の所です。そして、駅の自由通路から見て分かりやすい場所に整備することにします。また、案内所の広さに関しては、現在の案内所の約2倍余りに拡張します。そして、現在は市が観光案内を、JR西日本が鉄道案内を、それぞれ分けて運営していますが、リニューアル後は観光案内と鉄道案内を合わせた総合案内所という展開とします。これは平成29年10月頃から、市とJR西日本で共同運営を予定しています。デザインについては、自由通路のイメージとマッチしたガラスを多用した明るく開放的なものにすることにしています。その他、広島東洋カープやJR西日本の新型の車両、RedWing(レッドウィング)がありますが、そういったところで広島の多くの場所で使われている「赤」をアクセントに用いようと考えています。リニューアル後の室内では、内装材に広島県産の木材を活用すること、それから、広島県を象徴する木の「モミジ」をあしらうなど、広島をアピールする内装を考えています。案内所には、広島広域都市圏の観光パンフレット、ポスター等を掲示するほか、大型のディスプレイで広島広域都市圏の観光情報や交通情報を提供します。そして、観光PRイベントやキャンペーン企画展等に対応できるようなスペースも確保する予定です。また、急増している外国人観光客に対応するために、中国地方では初という試みで、日本政府観光局認定の最も評価の高いカテゴリー3の登録を目指していきたいと思います。具体的には案内所において年中無休で英語が対応可能な職員を常駐させることと、英語以外の2言語以上での案内が可能な体制にすること、他にインターネットで接続されたタブレット端末を設置して観光客が利用できるスペースを確保すること、そして無料の公衆無線LANを整備することを考えています。更に観光客のニーズに対応して鉄道の運行時間帯に合わせて、早朝から夜間まで観光案内と鉄道案内が行えるという運営をしていきたいと考えています。こうした充実したサービス提供により広島にお越しになった方、しかも駅にお越しになった方々が本市だけではなく広島広域都市圏の魅力を発見するという機会に恵まれることとなると思います。そして個々で県内の周遊を様々に体験していただくための動機付けを深めるというか、来るまでにも計画していただくこともあるでしょうけども来て確認して、あるいは計画がない方に、「これ行ってみようかな」という活用の仕方をしていただきたいと思います。本市としては引き続き「200万人広島都市圏構想」の実現に向けて様々な取り組みを加速させていくことで圏域全体の活性化をしていきたいと思います。

記者

 年間、この場所の利用者数の見込み、あるいは今現在は確か、お土産売場になっていて、そこの改装に入ることになるかと思うのですが、その時期の見通し、そういったもう少し具体的なところが分かれば教えてください。

市長

 具体的なことは、担当者、後程の説明でよろしいですか。あと10月の運営開始に向けてやるということから、利用者の見込みなどは外国人が100万人来ているということですが、その内の交通機関利用別の現状把握があるので、そういった方々の内、更に利用率何%掛けるとかそういうこともしなければいけないと思います。細かい説明は担当の方がします。

市政記者クラブからの代表質問

2期目の折り返しを迎えて

記者

 今月12日で二期目の折り返しを迎えられると思いますが、これまでの成果と今後の抱負を聞かせてください。

市長

 二期目のスタートは(平成)27年の4月でした。あっという間で、もう2年が過ぎてしまいました。この二期目の市政ですが、私は市政に関しては一期目といささかも基本スタンスは変わっていません。まず政策の大きな枠組みとして「活力とにぎわい」、「ワーク・ライフ・バランス」、そして「平和への思いの共有」、この三つを柱とした政策推進をやってきていまして、正に懸命に取り組んでいるというのが私なりの思いです。最初の「活力とにぎわい」に関しての成果といいますか、現状ですが、平成27年8月に「活力とにぎわい」という範疇の仕事として、アストラムラインの延伸計画の見直しを行いました。それと同時に「公共交通体系づくりの基本計画」というものを策定しました。この基本計画はバス活性化などの具体案を盛り込んでいまして、アストラム(ライン)の延伸計画を見直す中で、さらに市内への交通、人々の流入をどうするかということも同時に考えるということで、これを策定しました。それと他にはJRの可部線の電化延伸ということも頭に置きながら、バスロケーションシステムの導入等々、総体としてまちに「循環」を生み出すような公共交通を中心にネットワークづくりを掲げて、それが着実に進んできていると思います。

 それから昨年、広島駅南口の再開発ビル「BIG FRONT ひろしま」と、「EKI CITYHIROSHIMA」が竣工しました。陸の玄関口である広島駅周辺地区の拠点性がこれからも高まっていくことが期待できるという状況です。

 次に、「ワーク・ライフ・バランス」に関しては、高齢者福祉と子育て・医療のバランスに配慮しながら「自助」、「共助」、「公助」の適切な組合せによった地域福祉の構築に力を入れています。これは持続可能な地域福祉ということにポイントがあるかと思います。そういったことを目指すことを明らかにするため、昨年の2月に「広島型・福祉ビジョン」、これを公表しました。それを当然踏まえながらですが、高齢者福祉に関してこれからは地域包括ケア、これに関わるシステム構築をやるための足場を作りました。各地に地域包括ケア推進センターを設置するという取組を進行しています。

 昨年、3月にはもう一つ、子ども関係での条例改正を行いました。こども医療費補助制度です。私は拡充をするという視点に立った改正であると認識していまして、「自助」、「共助」、「公助」の適切な組合せという考え方も改正の中に取り込んでやっているところです。この制度の更なる充実に向けての検討をしていきたいと考えていますが、こういった導入に関して、今年1月に施行しているので、実態等をよく調査し、国の動向等も踏まえながら更なる充実の検討をしていく必要があるテーマかと思います。

 さらに、広島の子どもたちが、「平和を希求する心」をしっかりと身に付けて、心身ともにたくましく思いやりのある人に育っていく。そして、可能性を最大限に発揮できるようにする教育ができるだろうという考えの下に、県からの権限が市に移譲されることも含め、教育関係体制の変換を踏まえながら、「広島市教育大綱」というものを昨年12月に策定しています。こういったことで、我が市の教育体制の考え方についての整理ができたのではないかと思います。

 三つ目、「平和への思いの共有」ですが、これは(平成)27年の被爆70周年という節目の年に国連軍縮会議の開催を含めて多くの記念事業に取り組みまして、決意も新たに平和への思いを発信するということをしつつ、さらに被爆100周年を見据えたまちづくりもやっていこうと整理しました。「美しい川づくり」など目に見える形での取組も、その心は平和への思いの共有にもつながるものという認識で取り組んでいます。そして、その中で迎える平和ということを掲げその取組をやっています。そうした中で昨年G7外相会合の開催や米国のオバマ前大統領や、カザフスタンのナゼルバエフ大統領など、世界の政治指導者の来広という成果も得ることができました。さらに、オバマ前大統領に関しては平和記念資料館の見学をされるという中で折り鶴の効果も出て、入館者数も過去最多を更新するという状況がありました。正に被爆の実相に触れるという点について、色々な面で効果が出ているのではないかと思います。それを(平和への)思いの共有につなげることになっていければと思います。それから、もう一つの大きな課題は「安心・安全のまちづくり」というテーマがありました。平成26年8月の豪雨災害を受けまして、復興に力を入れるということもやってきました。震災直後5年間を集中復興期間という位置付けをいただきまして、国・県・市で一緒になって取り組んできました。取組内容は避難路の整備や防災関係の諸施設、さらには実際に被災された方への支援といった対応をやってきました。そして国・県の御尽力もあり、まず緊急事業として実施した砂防堰堤に関しては、30渓流、31基の砂防堰堤が完成するという状況です。しかし未だに住み慣れてない地域に移転せざるを得ないという方々がいらっしゃいます。こういった方々についての対応も心に止めながら「復興まちづくりビジョン」これをしっかりと実現していくことをやっていきたいと思います。それは、これをやることが、防災減災を通じての安心・安全のまちづくりであるとともに地域の復興に必ず役立つという思いで取り組んでいます。そして、そういった対応をしながら、一番最初一期目から考えていた政策のいわば集大成ということで、現代の経済社会の変化、人口減少というものが現状にあり、少子高齢化も避けて通れないという中で、地方分権というものを確実に進めることがこれからの都市づくりの大きな柱になるという考えの基に、23市町とともに構成する都市圏「200万人広島都市圏構想」というものを掲げて、その取組が始まりました。これは、私にとって市政を推進する上での大きな柱に据えて取り組んでいきたいという思いの結集であると思っていただきたいと思います。残り2年となりました。これまで、蒔いてきた取組について、花を咲かせることができればと思います。全てが咲くかどうかは分かりませんが、蕾みにし、それを花として咲かせる。そのための取組が残り2年の課題だと思います。そんな中で、「活力とにぎわい」に関してもう一回振り返ってもらいますと、楕円形の都心づくりということで、東の核である広島駅周辺にての進捗が見られました。これからは西の核である紙屋町八丁堀地区について活性化を加速させるということ、これをやることが取りも直さず広島の都市圏全体にプラスに働くと信じています。そして、それをより確実なものとするという位置付けをしながら、広島県と連携して先月末に「ひろしま都心活性化プラン」というものを策定しました。そしてこのプランを実施するに当たって、様々な取組がありますが、その後の運営についての一番重要な話がエリアマネジメントです。この手法を活用した都心づくりをやっていくことを打ち出したところです。このためには、このプランというものをしっかり皆さん方と共有して、市民・地元企業と多様な主体がここに関わってまちをつくっていくということをしたいなと思います。「ワーク・ライフ・バランス」に関しては先程言いましたように、「広島型・福祉ビジョン」を打ち出していますので、これを前提にしながら、更に議会で深めています、今年9月からの高齢者の公共交通機関利用助成制度の見直しということをしっかりやりたいと思います。これ自身の見直しとワンセットで「高齢者いきいき活動ポイント事業」を始めることにしていまして、これはこれからの地域包括ケアシステムの構築であるとか、地域の皆が助け合いをしていくということ、それも自らが社会参加をしながら健康増進、介護予防、色々な面で効果を上げていくための取組を地域全体で評価して、全体で事業化していこうという試みです。そんな中で、今まで一定の効果を発揮していた高齢者の公共交通機関利用助成、そういった制度への一行になるとしても、これからは全体の取組が進めば十分見直しの余地がある位置付けをして制度をスタートさせたいと思います。持続可能な地域福祉再構築に取り組んでいきたいと思います。それから教育に関しては、先程言いました「広島市教育大綱」これに基づいて、今までやってきていました「ひろしま型チーム学校」これを構築していくこと、当然学校のみならず地域の関係者の方々、父兄の方々、皆さんの参画を得ながらやっていこうと、そして幼児教育についての受け入れ体制の充実は欠かせません。そして教育保育水準向上が図られるためには幼稚園や保育園等の連携、協働の体制も今以上にしっかりしたものにしていくことをやっていきたいと思います。あと「平和への思いの共有」に関しましては、「迎える平和」ということの推進を図る中で、引き続きトランプ大統領あるいはプーチン大統領など、世界の政治指導者にこの被爆地を訪れていただいて、被爆の実相に触れ、被爆者の思いをしっかり受け止めた政治をしていただけるような環境設定ができればと思います。さらに、比治山公園に関しまして、再整備に着手しました。ここから、一望する街並みは、国際平和文化都市として復興した広島の今を実感していただくこと、そして、平和公園から2キロの範囲にある「平和の丘」という所で、被爆の実相と対比した形で、復興後の広島を見ていただき平和の尊さを実感していただけるようなものにしていきたい。そして、それと同時に広島の魅力的な場所をしっかりと確保することができればと思います。そして、最初に戻りますが「200万人広島都市圏構想」これを着実に前進させたいと思います。この着実な前進を図るためには、関係する首長さん方、そしてその関係する議会の議員諸氏の御理解、御協力、そして経済界を始め多くの方の御理解が大前提になるわけですが、その上でその取組を確実に進めていくためには、実際に携わる職員の発想の転換もいるかと思います。地方分権というのは、ある意味で様々な装置、仕掛けを地方主体で発想する体制に組み替えていくことと同時に、それに携わる人間の、つまり職員の関係者の発想の転換も不可欠です。自分たちの直面する問題、現場をよく見てその問題に対するための施策を立案し実施していくと。そして、その際に国の施策をどう活用するかと、そういった発想になるわけです。行政区画内で、自分たちの市町だけを対象とした行政展開という視野から、少なくとも我が市町の影響が及ぶ経済圏域全体を考慮した行政展開を図りながら、かつ現場の実情に対応した対策・施策、「どんなことがあるだろうか」と、そして、それを実行する上で国、県の施策との整合性、あるいは要・不要どう利用するか、そういった発想でやっていく。いわば企画力向上ということが欠かせないと思います。その企画力向上の分かりやすい一例を申し上げますと、例えば企業を誘致するときに、広島市内に来るから優遇するという優遇策、これは変えていきたいと思います。圏域全体にプラスになるような優遇策はどうしたら良いのか、かつ、それが関係自治体、関係議員招集の了解を得られるようにする仕掛けをどうしたら良いのだろうといった発想をしてもらいたい。それから例えば中山間地域・島しょ部の活性化に関しては、まず我が市内におけるこういった対策を、しっかりと住民主体のまちづくりを進めるという手法を確立させ成功させる。そうすればそういった手法を市域にとどめることなく、圏域全体に広めて、(広島広域都市圏)23市町ともども中山間地域問題、島しょ部問題を解決するその先導役を果たすと考え、そのために、まず我が市が何をし、国、県の政策体系にどういった対応をしていくかという判断をしてもらいたい。このようになると思います。今申し上げたようなことをまた別の切り口でよく観察しますと、いずれも私自身は地域における共助、共に助け合うという考え方をしっかり発展させていくことが、これからの圏域内ローカル経済圏を作り上げていく上で不可欠だと思います。そして、共助につながる諸施策を通じて、もう一度、共助の心そのものは(広島)広域都市圏内の人々に定着していくという循環をすることで、(広島)広域都市圏の実現ということができればと思っているところです。いずれにしても、こういった発想をし、しっかり説明して、そして個々の施策で成功例を積み上げ皆さんの協力が得られる環境づくりをしながら、着実に進めていきたい。今後とも車の両輪である議会とも連携を図りながら、この「200万人広島都市圏構想」の実現に力を注ぎたいと思っているところです。以上です。

記者

 「200万人広島都市圏構想」についてですが、現時点ではその打ち出されているビジョンがまだ成果物としてなかなか市民には見えにくい分かりにくいといったような部分もあるかと思います。今その職員の意識も変えることが必要だとおっしゃいましたが、その圏域全体で発展するというこの構想の意義について市民に理解してもらうために、何か発信の工夫をされておられる点、又はこれからしようと思われていることがあれば教えてください。

市長

 今申し上げた説明は多分に観念的なところもあって、具体的にどこでそういうのが見えるかということに繋がっている気がするのです。今申し上げたようなことを市民の目線で分かるようにという工夫は大分やってきていまして、例えば市政、本来市の行政を広報するための広報誌などにおいて、広島市の情報のみならず圏域の情報(を記載する)、そういったことをやっています。旧来であれば、他市のあるいは他町の情報提供を我が市でやるということはあまり考えられないのではないでしょうか。そういったところで、「広島市はなんかよその市町のお祭りの話や特徴をやって」というようなことで、皆さんの注意喚起を引くということ。それから、我々広島に住んでいる住民が生活圏をここに基盤を置きながら、ちょっとした地域の財産を返上したいというか堪能したいという局面があれば、そういったこともお世話するようになるのですよと、ではどうするのですかと。例えばそこに行きたいときに、公共交通機関、いわゆる交通の便が図られてなければ行けないのではないですか、こう送ると思います。そこで最初に申し上げたように、交通ネットワーク、公共(交通)機関を活用したネットワークを拡充するということは、実はそのための準備もあるのですよと。そして、近隣市町とそういった交通体系を組み直して、向こうからも来やすい、こちらからも行きやすいというものにすることで利便が図れるのではないですかね。それから、生活の過程で例えば、急病人などが出たときなど、この市内でなければ救急受付ができない、あるいは圏域外でやるとすれば例外的にそういった受付をするといった、そんな例外原則を抜きに一番近いところで受けられるようにすると。あるいは、救急車を呼んでいいかどうかっていうような迷いがあるときに、市がまとめて情報を処理してあげて、入り組んであれば、どこどこ市のどこに行けばいいですよと、案内しますよと、そういった日常生活における境界線を越えた行政対応というのはもう少し色々なところで見えるようになれば、実感していただけるのではないかと思いまして、それらを着実にやっていくところです。それをしっかり拡充しながら、もう少し成功事例を皆さんに見ていただくということを同時並行でやっていこうと思います。

広島平和記念資料館の入館者数が過去最多となったことについて

記者

 平成28年度の広島平和記念資料館の入館者数が過去最多になりましたが、市長の受け止めと今後「迎える平和」の推進に当たっての市長の思いをお聞かせください。

市長

 平成28年度の総入館者数は昭和30年の開館以来、過去最多で、173万9,986人となりました。外国人の入館者数も平成25年度以降、4年連続で過去最多を更新し、36万6,779人となりました。こういった成果は、先程から申し上げていますがオバマ(前)大統領が5月にみえたことがあり、折り鶴を6月から展示しているということ、更には、「核兵器禁止条約制定」に向けた動きが活発化しているということもあり、お見えになっているのではないかと思いました。そういう意味では、(広島)平和記念資料館の存在、その活動が高く評価されたのではないかという受け止めです。

 そして、核兵器廃絶を実現していくために、為政者のみならず多くの方々に来ていただくことを引き続きやっていくための拠点といいますか、そういった位置付けをして(広島)平和記念資料館の再整備をやっていかなければいけないという思いです。

 それと同時に、この「建物」という繋がりになりますが、被爆建物や被爆樹木の保存や、次世代を担う青少年の国際平和交流を活性化していくこと、更には、被爆体験伝承者養成など、いわゆる「迎える平和」という枠組みの中でやってきている取組、その充実強化を同時に図るということがいると思います。

 平和記念資料館に来た方々に望まれれば、平和についての勉強ができるようなセッティングを考えても良いと思います。そんな中で、資料館(本館)の再整備工事が始まります。混乱も予想され、この間、一過性のものとはいえ、実際に被爆の実相に触れていただく方がおりますので、そういった方々への不都合をなるべく緩和するという取組もしっかりやりたいと思います。そういう意味では、まず混雑状況を少し客観的に見ていただけるようにするために現在の資料館のホームページに混雑状況を掲載したいと思います。

 それから入館待ちの方々、ずっと待って立ちっぱなしというのも気の毒なため、例えば資料館周辺の被爆建物・被爆樹木を案内して、こういうふうに見ると効率良く見られますよというようなマップを配布するといった工夫もしたいと思います。

 (平成29年)4月26日、東館が開館すると同時に本館が閉館という予定になっていますので、こういった中での混雑情報をより丁寧に表示して、入館待ちの方々に便宜を図り、東館の地下に無料エリアを設けているので、そこで新着資料を見ていただくというのも一つかと思います。色々な工夫をした対応を心掛けたいと思います。よろしくお願いします。

※( )は注釈を加えたものです。

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