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2014年08月23日臨時記者会見「集中豪雨災害への対応について」
動画は下記からご覧ください。
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集中豪雨災害への対応について
市長 今朝ほどありました国・県・市合同の災害対策本部本部員会議の概要ですが、つい先ほど西村副大臣の方から(ご紹介が)ありましたけれども、確認的に申しますと、国の方から「人的・物的・予算的な面で、全面的にしっかりした配慮をする」というお話をいただきまして、非常にありがたいと思いましたし、感謝申し上げました。
それから知事の方は、市が第一義的な対応義務者であるけれども、後方支援として非常にしっかりした対応をしていただいているということは間違いありません。今日の知事の説明の中でも触れていましたけれど、避難者のケア、これから少しご説明しますけれど、そういうケア要員の派遣なども県の方からやっていただいていますし、そういう意味では本当に国・県から全面的なご支援を受けながら対策を進めていると受け止めました。
そんな中で、行方不明者の数の確定に関して、個人情報保護法などもありますが、プライバシー等に配慮して、例えば、行方不明の方に対して呼びかけて「どうなっていますか」ということを確認できないだろうかというような話があり、それを検証することになりました。
そのほか、避難者の方などが「入浴などができて非常に助かった」というお話があったので、これについては自衛隊の方から「入浴のための支援施設を持っているからぜひ利用してくれ」という申し出がありました。「それはやってみましょう」というようなことになりましたし、給水車に関しても、市が、給水できない地域にしっかりやっているんですけれど、「たくさんあって困るものじゃないから」ということで給水車についても自衛隊から応援をいただきました。それも一緒にやっていこうというコンセンサス(合意)が得られたと思います。そんな会議でした。
そんな中で、今日の会議でも発表した被災者の支援状況についてご説明したいと思います。義援金については、8月22日から口座振込み及び窓口受付を開始し、初日だけで4,600万円余りの義援金が寄せられました。義援金を送っていただいた多くの方々に心から厚くお礼申し上げます。
次に、生活支援に関しては、安佐南区及び安佐北区の区政調整課に、応援職員を配置して、生活支援に係る手続をワンストップで行える窓口を本日から設置します。その看板も掛けていると思います。
また、昨日申し上げましたように、避難所におられる方については、区役所に行かなくても、手続を行うことができるよう、避難所職員の体制を強化することを決めました。人員を強化します。
避難者の健康管理に関しては、一昨日の夜から、避難者の方が増えてきたということがあります。避難指示が徹底してきた、あるいは避難勧告を受けて念のために、という方々が増えてきていて、昨日の夜から、新たに、梅林小学校に広島市民病院の医師を常駐させるようにしました。周辺の避難所を含めて、避難者の方の急病等に対応しています。
また、昨日から、新たに、日本赤十字社広島県支部の医療救護班の応援を得て、安佐北区内の避難所の一部、可部小学校、三入小学校、三入東小学校、大林小学校、上町屋会館)を巡回していただいており、本日からは、可部小学校に常駐の上、避難所を巡回していただきます。
また、本日から、新たに、広島県看護協会に「災害支援ナース」を派遣いただくようになりました。広島市民病院の医療救護班の一員として活動していただくとともに、梅林小学校に常駐の上、被災者の心身両面のケアに当たっていただきます。
さらに、昨日、精神科医師、保健師、事務職員等で構成する災害派遣精神医療チーム(DPAT:ディーパット)の編成を、広島県に要請し、同日夜から広島市精神保健福祉センター、広島県立総合精神保健福祉センター、瀬野川病院の3チームが3か所の避難所、梅林小学校、佐東公民館、八木小学校に分かれて、心のケアの必要度の評価や要支援者に対する相談・診療を実施しました。なお、DPATの活動は全国初となります。以上のような対応を今やってきているというのが現下の状況です。
今日の合同会議で出た話をもう少し紹介しますと、これも西村副大臣からご紹介がありましたが、(被災者への)住宅の供給に関しては、県営住宅・市営住宅という議論をしている中で、大臣の方から「UR(UR都市機構)とか国家公務員宿舎も貸し付けの対象とするように指示をするから」というお話をその場でいただきました。
それからもう一つは、災害で出たゴミ、残土、そういったものの処理なんですけれど、中国地方整備局の方から申し出がありまして、今後の除去などについて、国道・県道・市道というのをそんなに問わず、「自分たち、能力のあるところの方でやってあげよう」というお話をいただきまして、非常にありがたい提案だと受け止めまして、地域の人にとっては、国道か県道か市道はあまり関係ないですもんね、実際ものの除去ができればありがたいわけですから。「国の方は、能力のある限り、所管にかかわらずやる」というご提案をいただきましたので、喜んで安心しながらお話を伺いました。そんな状況がありました。
記者 さっきのぶら下がりでもありましたが、行方不明者の数が市と県警の発表でまた食い違ったりしているわけなんですけれど、具体的には、例えばいつごろまでに名簿の照会であるとか、その呼びかけであるとか・・・。
市長 もう早急にやりますよ。
記者 早急に。今日中にでも?
市長 今日中にでも作業させます。そうはいっても1時間、2時間というわけにはいきませんけれど、現場の調査もやらなきゃいけないと思うんですね。こちらは住民台帳を持っているわけですから、市の職員と県警とでそっちを調べるとともに、名簿に載っている方の、埋もれていて見えない部分を、もし差支えなければ公表して、言って(申し出て)いただく。
例えば夏休みで、そこにいなかったら「いない」というのが(調査の中に)入れば違うと思うんですね。その辺がまだ整合性が取れていなくて、両方の窓口で聞いた分だけの積み上げで名寄せ(なよせ)しながらダブりがないか(という作業を)やっているものですから、ちょっとずれているんですね。
そんなに何十というめちゃくちゃなずれではないんですけれど、そこらへんが皆さんのご心配の種になっていることが分かりましたので、大急ぎでやっています。
記者 当初からかなりずれていたので、ちょっとそうかなという気もしていたんですけれど。
市長 これは、皆さんに対して、どれくらいの規模で、どういう被害、全体の中で着実に皆様方を救済しているということを見て、周りの方、それから実際に被害に遭われている方に、ある意味では安心してというか、流れをちゃんと理解していただきながら、というために重要な指標であると思うんですけれど、今まで、組織の縦割りのようなところがありまして、警察は県の組織で消防は市の組織ということで、今回(こういうことが)起こって、にわかにすり合わせをしながらやり始めた状況ですけれど、それぞれの情報源のところの調整の仕方が十分できていなくて、それに実質1日かかって、2日目からやり始めた。整合し始めてもまだまだ情報をとるということで、原点にあたって両方でチェックするというところまでいっていなかったんですね。
実は昨日すり合わせをして、両方でもういっぺんあたるということを今やっているところなんです。
さらにその中で、聞こうとすると、自分らが目視する以上に外からの可能性のある方の情報を入れないとつじつまが合わないということが分かりましたので、そのへんを今詰めているということなんです。
記者 先ほど、全国初で精神科医とかそういったチームを集めて派遣されると。ほかに、法の適用で、例えば今さっきの行方不明者とか、車の取得税の減免とかいう話も出ていましたが、何かそういった今までの災害では全国的にも適用になっていないけれど今回適用を考えたいということは考えてらっしゃるんでしょうか。
市長 今までの適用事例と今回を比較するという対照表を作っていませんけれど、私自身の今の対処方針は、今起こっている事象で、住民の方が本当に困っていることに関しては、そういう前例にこだわることなく独自の対応をやるのをベースに組み替えています。したがって、今までの原則・例外をある意味では部分的に置き換えたりしていますので、全体だともう少し時間を見て整理していただければと思います。現段階でどうなっているかまでは、申し訳ない、今時点では分かりません。
記者 担当課とか、そういうところだったら分かりますかね。
市長 完全にはそこの整理はしていませんけれど、関係するところを、極端に言うと原則と例外を置き換えてでも、利用する人の利便性にシフトした手続きなり条件設定を、ということを今やっています。
記者 法を最大限活用して、今まで前例がないものでも・・・。
市長 であっても救済をする。市として全面的に救済を考えるという方向で今やっています。
記者 行方不明者の公表なんですけれど、これは今までの例でもあんまりしてこなかったんですか。
市長 公表といいますかね、今考えられるのは、(生存の)可能性がある方に、住民票とかがあるじゃないですか、それで該当者を全部チェックしていって、それで(行方が)分からない方をマスコミを通じて呼びかけて「ご返事をください」みたいなことをやらないと、どうもつじつまが合わない。そうするとその方の名前を勝手に公表するというのがプライバシーという問題も出てまいりますよね。そんなことなんです。
少なくとも我々が作業をするときに閲覧というのは公共性があるときにはできるんですけれど、閲覧を超えてみなさんに情報を提供して、自分の存在を「こういうところにいてこういう人間なんだ、知りたい」というために、もともとそんなにお知らせしたくない方がいるのに出したり、という事情があった時に、ということなんですよ。そのへんがちょっとね。
閲覧まではできるというので、一生懸命さっき言った合同チームで「やろう」とやっているんですけれど、それじゃあまた時間がかかりますので、直接関係者の方の存否を確認するというところまで徹底しないと、そこまでやってみないとどうかなっていう議論になっているということなんです。そんな状況です。
記者 呼びかけに関して、前回(の記者会見で)最初のすり合わせで実質1日かかったということが悔やまれる声があったと思うんですけれど、まず行方不明者の把握、そしてその公表の仕方でちょっと、振り返ると「もう一歩」というところがあったということであればその点を伺いたいのと、「すり合わせは早急に」ということですけれど、72時間が過ぎているし、見つけるなら早いうちにというのがあって、そのあたりのタイムスケジュール感をもうちょっと詳しくお願いします。
市長 後の(質問の)方から言うと、いつまでとは言いませんけれど、とにかく間違いなく早急にやります。そんなに悠長なことは言っておられませんのでね、やります。具体的な数の把握については、組織的な警察署単位での通報を集めて県警でまとめるというのと、消防署単位、消防署でいうと通報ですね、119番と110番の違いはあるんですけれど、それらをとおしで集めて、行方不明者の処理についてそれぞれの基準、内規で整理していたということですね。
そうすると、平常時であればそれぞれが集めた基準で、両方類似の条件設定で足してあわせて出す、とこういうことをやっていたんですけれど、今回の事案で、掛かってきた電話の中身を見ると基準どおりじゃないんじゃないかとかいう話を整理しながらやるので、ちょっと申し訳ないけれど、設定まで時間がかかっているということですね。
しかし、それができました。今度は、基準を設定してみると、住民基本台帳とかがあって、土に埋もれたりして家自体がなくなっていますから、そこにもともとおられたかどうかということも含めて見えていないんですね。
そうすると、そこにもしおられないでどこかで生活している、例えば夏休みとかで(どこかに)行っておられて「(そこに)いませんでした」と言われれば、それは行方不明者から除去すればいいんですけれど、そういう捜査も今、しづらいんですね。
だからそのへんも早急にやるということも含めて、だからそういうためには一気にやるために、ここの該当地なんですけれど、こういう名前の人について「あなたいますか」とか期間を決めてやる。
でも連絡がなければたぶんそこの土の下におられるだろうという推測をして、行方不明者として確定する。そんなことを今考えているんです。もう少し時間をいただけないか、やり方はそんなところなんですけれど。
記者 西村副大臣からの、財政面での国からの具体的なバックアップの約束もいただいていたということと、一昨日ですか、市議会の方からも各派幹事長からも強く出ていたのは「専決執行も視野に入れた取り組みを」というような要望があったと思うんですけれど、こういった財政面の支援も約束が個々されたという中で、市長として、お金がこれからいろいろかかるということもあると思うんですけれど、スケジュールとかご予定とか、まだアイデア段階でも構わないんですが、なにかお考えがあれば。
市長 直ちにやるべきことで予算がかかるのは、土砂の除去とかゴミの除去なんですね。たぶん何十億円、場合によっては100億円単位のお金がいると思うんです。それは土砂を除去する要員、運搬して廃棄物処理場に持ち込むという一連の操作だけで多大な金が要る。そして、今のルールですと国道管理者は国道にあるゴミの除去、県道は県、市道は市、それから民有地であったらプライベートとこうなっている。そんなことを言える状況じゃないんですね。だからまずそれを突破するための議論をしました。
そうすると中国地方整備局の方で、国道と言わず、県・市一連のところで、できる能力のところで除去したと。除去するための費用は国で見ていただけるんでしょう。廃棄場所のところは、今度は廃棄するところが通常であれば「受け入れ費をくれ」と言うんですけどね。それを免除するのか、ちゃんと対価を出すのかという予算の措置がありますよね。そのへんについて、今日のご指示で、国の方がうんと配慮するということをいただきましたので、大分安心しています。
そうすると、それを前提として、わが市内の職員を総動員してそういったゴミの除去に充てるし、機材が足りない時には民間の業者に委託して、除去したものの運搬措置をやる。費用が掛かる。そういうのを、今までの予算の中では当然組んでいませんから、補正予算を組まなくても専決(処分)でドンと出すということを議会の方からいただいていますから。これで私の裁量度がぐっと増えたということで、一段と作業が進む可能性が出ている、こういうことなんです。
そういう意味で、国・県のご理解をいただくというのは非常にありがたいと申し上げたんです。
記者 今の関連で、県の理解というのは、例えば県の産廃処分場に受け入れてもらうとか、そういうことですか。
市長 そのとおりですね。そのへんのところを、費用面を優遇していただくと助かるということですね。それから民有地も普通であれば、民間の方が自分でお金を出してということを、今回に限って行政でみる、ということがもしできれば相当早いですね。そんなことなんです。
先ほど申し上げた、原則じゃなくて例外でとにかく考えていくということを今やろうとしています。
記者 まだちょっとつかみかねているかもしれませんが、ざっと、例えばどれくらいのゴミが出るのか、数字は出てくるんでしょうか。
市長 それはちょっと。少なくとも100億円単位の費用は要りますよと言われています。間違いないと思いますけどね。そのへんは担当者の方に確認してみてください。
記者 ワンストップの相談窓口の件ですけれど、本日付で安佐南と安佐北の区役所に設置されて、本庁からも応援が行かれる・・・。
市長 行きます。
記者 もうすでに今開設はされたということなんですか。
市長 ええ。昨日指示しましたので今日から動けるようにやっています。動いているはずです。
健康福祉局長 もう今から人をおいて、看板を用意して、態勢を整えて、この時間ならもう動いています。
記者 本庁から何人ぐらい行かれているんですか。
市長 各局を集めてやっていますので、企画総務局に聞いてみてください。
健康福祉局長 いろんな分野で区役所に何十人という単位でぱっと送っています。早い者は昨日の夜から(区役所に)入らせていますので。