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2013年3月27日記者会見「平成25年4月1日付け広島市人事異動について外1件」

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市からの発表案件

平成25年4月1日付け広島市人事異動について

市長 まず人事異動について、4月1日付での人事異動について御説明します。

まず、人事異動の基本的な考え方ですけれど、平成25年度におきましては、世界に誇れる「まち」の実現に向けた各種施策を確実に実施するために、現行の体制というものを基本にしながらも、より質の高い市民サービスを提供するということとともに、簡素で効率的な執行体制の構築ということを念頭に組織改正を行いました。

また人事異動に当たりましては、この組織が十分に機能して、職員の職務遂行能力が十分に発揮されるようにという視点に立って適材適所の人員配置を行ったと考えています。

また、今年度に引き続きまして、東日本大震災被災地への職員の派遣を行うとともに、広島県等との人事交流も充実させるという考え方で行っています。

それでは、人事異動の概要、これを御説明いたします。

まず、この度の人事異動の規模ですけれど全体では29%の異動規模ということで、最近10カ年の中で見ると小さい方から3番目という位置と思います。

次に、異動の主な内容についてですけれど、まずは、管理職の配置による執行体制の充実・強化という点があります。財政局税務部に収納対策強化担当部長を配置します。滞納整理事務をより強力に推進していくために、平成25年7月に予定している収納対策部の設置を見据えて、専任の担当部長を配置するものです。

次に、経済観光局に雇用推進担当部長を配置します。生活困窮者に対する就労支援等をより強力に推進するとともに、新たな雇用対策を進めて行くために、雇用推進課長を事務取扱とする担当部長を配置します。

なお、この担当部長には、厚生労働省から割愛採用した職員を配置する予定になっています。

次に、こども未来局こども・家庭支援課に施設整備・連携推進担当課長を配置します。これは老朽化している児童相談所やこども療育センターの建替えに当たっての検討、そして区役所における家庭児童相談体制の充実に向けた検討などを進めるための担当課長といたします。

次に、女性職員の管理職への登用に関してですけど昨年度に引き続きまして女性職員の登用を進めた結果、管理職に占める女性職員の割合は10.9%という結果になっています。

次に、職員の長期派遣等についてですけれど、東日本大震災被災地への職員派遣については、継続的に被災地の復旧・復興を支援していく必要があることから、仙台市をはじめ宮城県、福島県の5市に対しまして、事務職、土木職、建築職等の職員15人を派遣します。

また、平成23年10月から広島県と行っております人事交流につきましては、現在、平和推進、経済振興、観光、都市政策及び教育の各分野の5人に加えまして、新たに教育ということで、さっきの教育は生徒指導でありましたけれども、新たに教員研修という分野での交流を行うことにします。

また、大都市共通の課題に対応していくため、まちづくりや地域活性化の分野において、新たに岡山市との人事交流を行います。

最後に、民間企業等で培った能力や経験を本市の行政運営に生かすために、これまで事務職において採用してきておりました民間企業等職務経験者を土木職とそれから建築職においてもそれぞれ2人ずつ採用することにしています。

以上が、平成25年4月1日付けの広島市人事異動の概要です。

記者 原爆資料館長がこの度新しく変わられますけれども、人選の決め手があれば教えていただきたいのと、新館長にどのような期待を送られるか教えてください。

市長 今の館長は前田さんでありまして、今年度で退職ということで交代するということになっています。前田さんには本当によくやっていただいたと思っております。感謝しております。

その上ですけども、後任の方につきましては志賀賢治氏を予定しております。これは人事委員会の事務局長を今までされておりましたけども、今年度末で退職ということであります。この方を充てるように考えております。

志賀さんの経歴を見てまいりますと、情報政策担当部長、そして広島平和研究所を置いております(広島)市(立)大(学)の事務局長、それから被爆者の援護施策を所管する健康福祉局長などを歴任しておられるということでありまして、平和行政あるいは被爆者行政に対しての高い見識を持っておられると。それとICTにも精通しているというようなことが判断要因となっています。

そういったことを前提に志賀さんにはこの原子爆弾による被災および平和に関する資料の収集・保管・展示それから被災者に関する調査研究といった仕事を行っております、この平和記念資料館、さらにはこの被爆の実相を伝えるという重大な使命も持っているこの平和記念資料館の機能を充実・強化していただける人物であると考えています。

記者 新しい志賀館長なんですけれども、前の前田館長は直接的には被爆の経験とかなかった方なんですけど、志賀さんもそういった方に当たるんですか。

市長 直接の経験はないですよね。

企画総務局長 直接の経験はないです。

記者 被爆二世とか。

企画総務局長 そうですね。一応被爆二世ではあると。

記者 一応被爆二世ではあると。

企画総務局長 はい。

旧市民球場跡地の活用方策について

市長 今年度末に取りまとめ発表すると、今まで申し述べていました(旧)市民球場跡地の活用方策についてご説明します。

お手元に資料があると思いますので、これに沿ってご説明します。目次を見ていただくと分かりますように「はじめに」から入りまして、跡地委員会での議論の様子、活用方策を考えるに当たってどういう視点で考えたか、それを踏まえて活用方策のイメージまでを作り上げました。方向性をここでご提示して、更なるいろんな議論を深めるものとして作り上げました。そして今後どういう展開をするかということでスケジュールを書いています。

参考資料は、いろんな資料を考える中で、もちろん活用しているんですけれど、この論理展開の中で不可欠かなというものを参考として取り上げています。そういう構成になっています。

「はじめに」のところが考え方の一番の基本で、(旧)市民球場跡地がどういった位置づけにあるかということを、自分なりにもう一遍考え直したものです。

ここにあるとおり、(旧市民)球場跡地は中央公園の中の存在で、中央公園は、我が国の中でも稀有な存在であると私は認識しています。憲法第95条という、日本国内で唯一の、憲法の要請に基づいてできた「広島平和記念都市建設法」、これもずっと生きていますけれど、これを背景に整備された土地、そして、復興のシンボルであった場所で、実際、半世紀以上にわたってこの空間がいろんな形で、カタカナで書いてありますヒロシマというまちの個性と魅力を発信する地として大きな役割を果たしてきている、それをまず頭に置きたいということです。

と同時に、この地が紙屋町・八丁堀(地区)に隣接している。この隣接地は、(広島)駅周辺(地区)と並んで、都心(の核)として重要視しなければいけない機能がある。平和の象徴であるとともに街のにぎわいの象徴的な要素も持っている場所と。

ですから、この扱いを考えるについては、短期的な考え方はもちろん重要ですけれど、より長いスパンで考えていこうということで考えたものです。そんな中、いろんな市民の思いの中で、例えば被爆100周年になるぐらいのことまで見通し、実際はたぶん私はそこまで生きていないと思いますけれど、次の世代が受け取ったときに、今申し上げたような土地だということを考えて、どうかなと、いうふうに考えてもらうような視点で考えたというのが「はじめに」の重要なポイントです。

次に、跡地委員会における議論のありさまを、いろんな評価をいただきながら自分なりに考えてみたんですけれど、ここは自分の評価ということでお聞きいただきたいと。実際1年3ヵ月にわたる議論が行われました。その中では、昔の議論の蒸し返しじゃないかというものも途中に多々ありましたけれど、私自身の、この跡地検討のための委員会は、もともとの発足が、いろんな議論があるけれど、十分、議論の中身が皆さんに周知されていなかった。なぜかという視点、「WHY」ですね、理由抜きにいろんな案がぽこぽこ出てて、あれがいい、これが悪いという状況が随所にあったと。従って、それをもう一回整理するということをやりたくてやったもので、各界各層からいろんなご意見をいただく中で、改めて点検してもらったものと思っています。従って、跡地委員会での議論は全て公開、皆さんに見ていただくというふうにしましたし、さまざまな意見もこの場に、全部俎上(そじょう)に載せて議論していただくというやり方をしたつもりです。

そんな中で、最終的に(球場)跡地の特性・特徴、適格性そういったものについてさまざまな議論が行われて、結論は必ずしも一本化しなかったという要素はありますけれど、論点についての認識の共有化が図られたというのが私の評価です。

そして、ここでの成果として中間報告、最終報告が出ています。自分なりに中間報告、最終報告のポイントを整理しますと、中間報告については、(球場)跡地だけではなくて、広島西飛行場跡地とか、広(島)大(学)本部跡地、こういった市内にある大規模な未利用地までも視野に置いて、そことの比較などをしながら議論をしていただいた。そして、結果としてこの地にふさわしいものとして「文化芸術機能」、「緑地広場機能」及び「スポーツ複合型機能」の三つの機能と、それらを補完する施設があってもいいんじゃないかという整理になったと理解しています。

そして最終報告は、ふさわしいと整理された三つの機能を中心としたうえで、もう少しイメージを具体化することをしていただいて、活用方策を判断する上で欠かせない素材を提供していただいた。つまり、特性が分かるように、あるいは実現するときの想定費用などがどんなものかということが示されました。

そして、最終的な議論をしていくうえでベースとなるような考え方、すなわち、市役所の庁内での検討会議で議論したものをここでご紹介し、前提にしていただいたと思っていますけれど、「中央公園の活用にあたっての方向性」とか中央公園及び周辺地域を含めた空間づくり全体をどうするかという議論も頭に置きながら活用方策を議論しようじゃないかという、前提議論のようなこともオープンになったと理解しています。

次のページ、そういった素材を前提に、活用方策を検討していただいた流れを自分なりに整理してみました。最終的に取り上げられたのは三つの機能ですけれど、それに至るまでには、右の表にありますように、あえて分類すれば14通りのさまざまな活用方策が取り上げられてそれぞれのご意見等が出てきました。多岐にわたる議論があったと認識しています。

そして三つに絞りこまれてきたということ自身、それは一定の成果だということで、大いに今後の判断材料になるものだということを認識しながら、それと同時に重視すべきものということで、整理したのが下に書いてあることです。

なぜかと、この同時に重視すべき内容は、球場跡地の活用方策としてはふさわしくないんじゃないかということについて、跡地委員会の委員の認識の一致が図られたというものです。ですから多くの方が、こういったものについては球場跡地以外でいいんじゃないかというところに整理されたというところでおおまかな方向性が出てくる重要な視点だったと思っています。

ここにあります、「1-1」から「7」というところまでに整理されています「アミューズメント機能」等々ということです。こういった整理の仕方の中で、他のところに当てはめる機能じゃないかということを中心に議論されたこの議論には合理性があると私は考えていますので、ここで取り上げられた機能群については、球場跡地への導入対象としなくていいだろうと判断しました。

ただ一点、飲食物販、こういった機能はこの中でもいろんな機能の補完機能だということで、これを除いたものについての整理をしました。それを前提に、選ばれた三つの機能をどうするかということを考えるうえで欠かせないポイントというのをここに挙げています。

まず「文化芸術機能」については、球場跡地に隣接している文化施設がそもそもあるんだし、中央公園の中で考えようということなので、そういったものをこちらに移設するということを(頭に)置きながら、機能確保を図っていくということがあってもいいんじゃないかということです。

同時に、広島市文化協会、これは、いろんな意味で文化面での指導的な役割を果たしてきている組織ですが、そこからの提言の中で私が重要視したいと思いましたのは、これから文化を創造・発信していくときに、市民の取り込み、イベントなどをしっかりまずやる。ソフト、運用面でのみんなの盛り上がりがあるという中で、その後に施設をどうするかと考える。

施設ありきではなくて、皆さんの取り組みを先に考えていくっていうことが指摘されていたこと、そしてそれらをやっていく上で、単に催し物をやりっぱなしじゃなくて、生涯学習とか教育機能というものと併せ持って、こういったものを伝承していく、それを習熟させていくといった機能等を併せ持たせるということが重要だという指摘がありまして、これは極めて示唆に富むと思いました。

次に「緑地広場機能」については、もともと公園が備えるべきものであり、球場跡地が今適用されている都市公園法に基づく「都市公園」である、その中の一部ですから、欠かせないものと捉えていいと。そして、そういったところでは、イベントの開催等を通じてにぎわい創出効果も期待できると判断しました。

そして「スポーツ複合型機能」については、どちらかというと、「文化芸術機能」「緑地広場機能」とエリアを取るときにオルタナティブ(二者択一)なんですね。この三つを一所に入れるというのは素材になりえないというものなんですけれど、それと同時に、もともとこの機能については市民の間に様々な意見があると認識しています。

例えば、複合型でもどういう複合型にするかということ。その規模については、聞くところによると、2万(人)ぐらいの集客能力から4万(人)ぐらいの集客能力、このスポーツの機能について、世界的な競技をここでやるというのか、国内的なものをやるとか、さまざまな意見がありまして、まだまだまとまっていない。

それをしっかりやるために、4月以降に協議会を立ち上げるという予定になっている中で、ここの「文化芸術機能」「緑地広場機能」とオルタナティブな案をこの段階で判断するということは、具体像が固まっていないのでとても難しいということで、とりあえず導入対象から除いて考えるということで、上の二つを中心に考えることにしました。

もう一つ次のページに移りまして、中央公園の一部であるということから、全体の位置づけの中からもう一回見つめ直すということをやってみました。そうした中で問題なのは、「中央公園の活用にあたっての方向性」という成果が出ていまして、その際には、中央公園の有する「にぎわいの空間」、「くつろぎの空間」、「文化を醸し出す空間」という三つの要素ですでに中央公園全体が成り立っていると。球場跡地は、それらが複合するような場所という認識でいいんじゃないかというような指摘であったと受け止めました。これはきわめて重要であります。

そしてもう一つは、中央公園と周辺の地域を含めた空間づくりをしていくうえで欠かせない視点ということで、施設の配置をどうするかということを中心にした問題意識、そして回遊性をどうするか、この二つの指摘がありまして、これらを見ますと、まず施設の配置を中心に考えますと、六つの空間特性、先ほど言った三つが併せ持つようなエリアになるとすれば、ゾーニング設定をしっかりするということが要るだろうということと、実際に一定の施設群を整えていくときに、あるとき一時に皆が完成するわけではないと。そうすると長期的な取り組み、短期的な取り組みというものを頭に置きながらやっていこうということがありました。

先ほど一番初めに言いました、被爆から100年ぐらいを考えてやるという中で、ただちにやっていくべきは短期的な取り組みということを少し頭に置いてということになると、指摘にあった青少年センターや商工会議所などの民間施設、こういったものの機能移転ということもイメージしながら考えていくということが極めて実用性のあるアイデアになると受け止めました。

それから回遊性の観点に関しては、同じように長期・短期で書いてありましたけれど、この地が公園全体の一部であるので、全体のことを考えながらも回遊性確保をしっかりやると。回遊性なくして施設群がポツンポツンとあっただけでは多くの方々の利用の用に供しませんから、人々の容易に利用できるということを考えながら回遊性を確保することを同時並行的にやりたいということです。

今言った前提条件を組み合わせて作り上げたのが最後の球場跡地活用のイメージです。導入することが望ましい機能は、最初申し上げました「文化芸術機能」と「緑地広場機能」を中心とする機能及びこれらを補完する機能をここに導入するということでどうだろうかと。

そして、この機能を導入するに当たっては、エリアを三つほど考えてみて、そこへの適正配分をしていくということをやってみました。

一つが、まず球場跡地中央というあたりを考えて、この右の図でありますけれど、中央のやや下になりますか、ここの部分は緑地広場エリアと観念しまして、そこでイベントもできる広場の確保と。その際には、天侯に左右されてイベントができるできない、なんてことがあるとなかなか大変なものですから、それに左右されないような屋外型の施設も考えながらつくっていくということはどうだろうかと。

次に、東側と北側、こちらについては文化芸術エリアということで設定して、今ある公園内の青少年センターなどの移転を頭に置きながら施設を配置すると。そしてここではこういったものを単に一過性のものとして終わらせるんじゃなくて、そこでの生涯学習・教育機能や創作機能、そういったものも併せ持つような施設というのは考えられないだろうかということをやってみたいと。併せて、補完機能である飲食物販施設や観光バス駐車場などもここで考えるということをやってみたいと。

最後の水辺エリア、これは西側です。川に近いエリアですが、ここはもともと基町環境護岸という地域との物理的な関係もありますので、その連続性をいかに保つかということを考えながら、来訪者が「水の都ひろしま」として憩えるような整備をしていくと。当然、そこでもやはり飲食物販施設や観光バス駐車場などの補完機能も考えると。

こんなふうに、機能を中心としてこういったエリア設定はどうだろうかということをイメージしたわけです。そして、機能の配置の具体的なやり方として、三つのエリア、具体的な配置は、何と言っても平和記念資料館本館下からずっと見渡して北を見たときに、原爆死没者慰霊碑及び原爆ドーム、この見通しが景観上もしっかり見通せるように、景観軸を大事にするということがあってもいいんじゃないかと。

そしてエリア設定をした施設群をつくっていくときにも、いろんなことを考えると一時にはできません。段階的かつ着実にやっていく。そして100年の計を考えながら着実に物事を進めるということでやっていけないか、ということです。

この同軸で重要視したいのは、いままでの都市づくりでも重視されてきたものですから、これをしっかり踏まえるということ、そしてエリアごとの設定を、今申し上げたように、段階的に着実にというのは、(市民による)協力体制や財源確保の状況等を考えなければいけないということがあります。

あと、文化芸術エリアを考えるときには、ここにある緑地広場でイベントなどをして、その成果を投影していくというやり方があってもいいんじゃないかと思います。

もう一つは、機能の配置に当たっての回遊性の確保、これをしっかりやる。「なお書き」に書いてありますけれど、球場跡地に(隣接して)所在する民間施設、これは商工会議所等を指しておりますけれど、今ここにあるということについてさまざまな経緯がありましょう、しかしそれも頭に置きながら、移転ということについて関係者の意向を確認して、今言ったイメージを造成していくときに、配置等をどうしたらいいかということの意向を確認しながら対応するという手順でやっていきたいということを示しました。

最後にスケジュール、(平成)25年度は、今言ったイメージに沿った、言わば基本計画のようなものを作ると。中身は、整備スケジュールであるとか、具体的な機能や規模の確定、事業費の見積、専門家によって絵図面をちゃんと描いてもらうというようなことですけれど、これをやります。そのうえで、これらについても意見を受けながら進めるんですけれど、これらがある程度固まった後の次のステップ、すなわち基本設計等については、(平成)26年度以降になっていくとイメージしています。

その際、一番初めに言いましたけれど「スポーツ複合型機能」については、この中に現段階では取り込まないということですが、こちらについては、協議会において(球場)跡地を適地とする具体案が取りまとめられた場合に、その案と具体的な作業に入る以前のこの案と、その時点で比較しまして、本当にスポーツ機能がふさわしいということであればやる、ということをやっていきたい。

本当は一つの中で検討作業をしなければ、というような素案なんですけれど、「スポーツ複合型(機能)」は協議会の方でやるということですので、比較対照できるような案を同時並行的に作っていって、(平成)26年度になると思いますが、そのタイミングあたりで比較して、次の最終ステージに入るということをスケジュール感として考えたわけです。これが現段階での私の考えです。以上です。

記者 にわかにサッカースタジアムの議論が高まってきた中で、今回のこの話の中でスポーツ複合型機能を外した理由を伺いたいということと、先ほど協議会において、スポーツ複合型とのサッカースタジアム、今後導入するか否かを判断するという話がありましたけれども、それとオルターナティブと申しました。二者択一と。

そういった意味では、そこに余地はあるんだろうかという疑問もあります。その点についても伺いたいと思います。

市長 今申し上げた説明の中に十分書いていたと自分では思っているんですけども、跡地委員会の中で整理された基本的な考え方3つということを申し上げました。

「文化芸術機能」「緑地広場機能」そして「スポーツ複合型機能」ということで、この2ページの右側の色のついたような部分が残ったわけであります。

そして、これについてなんら詳しい具体的な資料は無くても、例えば「文化芸術機能」を作ると、それと同時に「スポーツ複合型機能」を同じ所に作るっていうのは、なかなか誰が考えても難しいだろうと。この機能については多分オルターナティブだろうと申し上げました。選択的、どちらか選ぶというものでしょうと申し上げたわけです。

「文化芸術機能」については、どういったものにするかということを、方向性を示して、いろんなイベント等を通じてこういうものをやっていく施設がここにあればいいなと手順を示すだけで、ここの案として提示できるものであるわけです。性格的に。

ところが「スポーツ複合型(機能)」は、今までも聞いている中で、規模として2万から4万くらいあって、どれに収れんしていいか、上手くいっていない状況なんです。その規模に応じて、ここの空いたスペースに入るか入らないか、物理的に決まるような面もあるんです。それをどうするかというのを、今までの経緯の中で、皆で協議していこうということを言っていますので、これについての議論を別の場に移さざるを得ない状況があるということがありました。

ですから、双方が比較できるように同時並行的にそれぞれのところで案を考えていって、そして具体的なイメージが双方で固まったところで改めて比較するということをしたほうが、事務作業としても着実だし、皆さんにどういった考えで進行しているか見ていただけるということになると思って、今回はとりあえず外し、協議会での議論をお願いして、残りの部分の議論をこちらで進めると私は整理したというところです。

記者 市としてのイメージが2つあるという、2つ進めていくイメージですか。

市長 比較するための案を、同時並行的に作っていこうじゃないかと整理したつもりです。まだ、確定ではないんですけど。サッカースタジアムについてこの地に作るという成案が得られたら、それと比較するということをやっていいじゃないか。この地に入らないような大きな案が固まったときに、比較のしようがありませんから、その時は自動的にこちらの案で次の一歩を進めるということにしたいということで、次の作業をにらんだ、今段階でできる一歩を踏み出すということを今回やりたいということであります。

記者 今回この文化施設というものが入っております。これについて、イメージが湧きにくいところがあるんですけれども、先ほどスポーツについて、2万から4万というのでまだ規模とかも議論があるとおっしゃったんですが、文化施設もその点については不透明なところがあると思うんです。文化施設についてのイメージというのを少しご説明いただきたいのと、跡地委員会で出されたイメージ案があったと思うんですが、これを相当反映させるのかどうか、この文化施設についてのイメージをお訪ねしたいというのが1点目です。

2つ目が前の秋葉市長のときの案があります。これも市長ご覧になっているかと思うんですが、これも緑地中心というものだったんですが、これとの明確な違いというのがもしあれば教えてください。

市長 文化芸術は、私はこだわっておりまして、施設というのと機能というのは、理念的に違うと思っているんです。何々施設というとなると、もう特定の機能を特化して、そのための構造物だとこうなっているんですけど、私はここでまだどのような施設にするかを議論していただくために、機能ということで提示しています。

ですから、「文化芸術機能」ここまでは検討委員会で出した結論ですけども、それはそういう機能だけでは一過性に終わるから、それに教育的なものですね、そういった機能を付加したようなものをイメージしていただけないかと、それに相応しい施設を考えていただきたいということで、自分でどうしないといけないというのを、実はまだ言ってないんです。

そして、文化芸術に教育的な機能を付加したような施設を作ろうというときに、その前に今回考えたような緑地広場のようないろんなイベントをしていくようなところで、文化芸術でこれならば施設を作って、文化芸術を伝えるような教育機能とあわせてやれるような施設があったときに、本当にうまくいく文化芸術のエリアの設定だなということであれば、その施設をここに作ってはどうかということにしたいと思ってまして、そのイベントなどの催しの中で、皆さんがこれについてはこういう施設がいるというもう一段の議論をしていただくという中で考えていただきたいと思っています。

そして、この施設については当然元々広さ制約がありまして、その中に入るようなハコものというのを当然議論していただけるものと思っているわけです。

一方スポーツの方については、このエリアの中に入るような施設をという議論がされる以前のところから、要望書を見たら、4万という規模で複合でという陳情がきたりしてまして、そんなところからすれば、このエリアに収まりきらないようなものなんです。

だけど、サッカーをできる機能もほしいと言われているということがありますので、そこはもう少し整理したうえで比較対象になるかどうかをもう一回やってもらいたいということで、言ってるということであります。

方向性を示しながら、具体的な施設群についてはもう一段議論を深めていただくということをやってもらいたいというのが真の狙いです。

そして、これを申し上げれば、以前の市長の時に決まった跡地の活用方策との違いが、私なりに違うということを言えると思うんです。

つまり、以前の場合は、出したときに折り鶴ホールであるとか、森のパビリオンとか商工会議所の位置はこうだとか、いきなり今言ったような試行を抜きに施設を置くということを具体的に提案されていたと思ったわけです。

私はまず議論して、他のところに飛ばしていい機能を除いたうえで、残った機能をまず設定して、その機能をエリア、水辺エリアと中央とバスセンター側とちょっと北の方にというように配置して、そこにまたその機能に相応しいどういう施設をやったらいいかという、もう一段の議論をしていただきたいと思っているんです。

とりわけ問題なのは、この文化芸術というときには、年間を通じてにぎわうと申し上げたのは、イベントなど一過性で集まるだけではその施設としての効用性が低いと。

そこで、学習とか教育という年間を通じて人々がその施設を利用できるような機能を足して、そこに文化芸術的な機能もあるということになれば、いつも若者を中心とした方々は、そこに来るという仕掛けになるのではないかと思ったわけです。

それとしてどういう施設がいるか、中身をもう一回考えてもらえないか。多くの意見を聞いて具体的な施設を考えるようにしたいと。それを抽出していく際にも中央広場なんかでいろんなイベントをして、これならばこういった機能があって、こういう施設があったほうが、このエリアにあったほうがいいなという議論が当然皆さんの合意として出てくるようなものを作るという手順で進められないかなと言っております。

したがって、以前との意見の違いは、最初から具体的施設を置くという、ある一時点での決めごとではなくて、手順を示しながら、皆さんが議論に参画しながらどういうものにしていくかということを説明しながらやっていくという、手順と方向性を示すというやり方をしたということが、以前とは自分なりに明らかに異なるやり方だと思っているんです。それに尽きます。

記者 基本計画の策定の段階で、何らかの市民意見、具体的な施設を造るにあたって、市民意見っていうのを反映させる場をつくるというお考えはありますか。

市長 そうですね。いったん作ればまたご意見を聞くということをやっていきたいと思います。

記者 それは基本計画の中に具体的な設備を造った後に聞くんですか。

市長 その前にどんなものがいいでしょうかと聞く必要があると思います。

記者 今回、予算もつけてこの緑地・文化芸術で基本計画を作ると思うんですけど、その後またサッカースタジアムで候補地になればとなると、また基本計画まで作って、また再検討したら、そっちが無駄になってしまうこともあると思うんですが、市のスタンスとしては、協議会にも入ると思うんですけど、やはり複合型スタジアムとなって、(サッカースタジアムの設置場所は)球場以外になるんじゃないかというお考えがあるのか、あるいは市のスタンスとして球場以外のほうが正しいんじゃないかという部分があるのか市のスタンスを教えてください。

市長 この跡地に関する予算はまだ現段階でついておりません。ですから、次の作業にいくための予算は、ここで一定の了解が得られたということに自分なりに整理できれば6月の議会で必要な予算をお願いするという手順になろうかと思っています。

その際の予算の規模みたいな、3ページに書いてあります基本計画という言い方をしていますが、中身は整備スケジュールを作成したり、具体的な機能とか規模を確定したり、事業費の見積もりをしたり、専門家による絵図面を作るというような作業に必要な予算をお願いするんですね。

それが25年度中の話であります。これは、類似のことを、多少もっと粗いかも分かりませんけど、サッカースタジアムについては協議会の場で25年度に入ってやっていくと思うんです。ですから、ほぼ同時並行的に全体概要についてのイメージづくりが進むんです。

そして、これが25年度ですから、年で言えば来年に入りましょうね。その段階で、もしスポーツの複合型機能のほうについて球場跡地について、こういうスケールでこういうものがいいですというのがまとまれば、そこの段階で比較しまして、次の段階で決まったものについて、基本設計とか具体的な予算要求をすればいいと思います。そういう手順になっています。

ですから、本来なら個々の25年度の予算の中で全部やろうと思えばできるんですけど、最初からスタジアムの方はこの拠点からはみ出るような案も明確に要望書なんかで出てきてる中で、整理ができてないから、それはそれで精査してくださいということで、同時並行的にやるという作業ですから、どこにいたってやらなければならない経費なんです。だから無駄はないと、同じようにやり最後の次の本格的な事業予算のところでセレクトして絞り込むというようにやればいいというイメージでやっています。

記者 もう一つ、さっき言った質問なんですけど、精査してくださいとおっしゃるんですけど、市も協議会の中に入って、設置したいという、期待されている面もあると思うんですけど、市のスタンスとしては、スタジアムの規模とか、場所について今はどういうお考えでいらっしゃいますか。

市長 そこは白紙です。そのために協議会を県と市と商工会議所で、どんなものにするかということを今詰めていますので。いろんなご要望がある中で、当事者の方で熱い思いもありましょうし、反対の方もおられましょうから、もう少し客観的な立場で議論できるような協議会の場、さまざまな意見がもちろん入るようにしてですよ、そこでどういったものがいいかということをやっていただけるような協議会の場を立ち上げる。どういうふうにするのがいいのかというを今、県と商工会議所と詰めておりますので、そこについて市としてのどういうものだというのはニュートラル(中立)、白紙の状況であります。

記者 先ほどの質問と関連なんですが、スタジアムの協議会の中で跡地もちょっと残し、候補地の一つだという以上、広島市が跡地に対して一定の結論というか、イメージをこういうふうに示してしまうと、同じ広島市の中で別の機能を話し合っているものが、同時進行ですが、動いているということになると、一般的な見方をすると、どうしても広島市はこちらで動いているんではないかという見方の方が自然な気もするんですが、その辺りいかがでしょうか。

市長 だから、そこが今申し上げた一番重要なポイントでありまして、最終的に施設を造るということを皆さんイメージされていますけども、施設を造るためには、基本的にどんなものがいるかという機能を議論して、その機能をまとめたイメージを作り、つまり建設に当たってさまざまな具体的な作業をしていくわけです。ですから、これについての一定の時間が掛かりますね。

それらを本当に具体的に検討していくというか、作っていくために、時間があるわけですね。その時間軸の中で最終決断に至るまでの前さばきの作業として、球場跡地について今はその緑地、文化、芸術を中心としたものはどうかというのを作る。そして協議会の場では、それと類似のことでスタジアムを造る場合に、その考え方をこの跡地に落とすのがいいのか、例えば、経済同友会からは、跡地以外に宇品とか、西飛行場とか、そのほかもっと広いところとかというアイデアも出ているんですね、それらを本当にここに落とすのがいいんじゃないかという案がまとまれば、そこで改めて比較するためのしっかりした素材を作っているというふうに見ていただきたいということを強く申し上げたいんですね。

それをオープンにしますからね。その作業過程の中で、機能として、これでご異存ないですかと、その機能にふさわしい施設はどんなものがいいでしょうかねということを25年度に聞いていきます。

そして、同じように協議会の場では、サッカースタジアムについて、どれくらいの規模でどういう運営をして、それをやるときにどこの場所がいいのかと、改めて球場跡地がいいとなるかどうかをニュートラルで見ておくというふうにしたいということです。

比較するための素材をもう一遍しっかり作るという作業だというふうに見ていただきたいということです。

記者 今の確認ですけど、市の基本計画と協議会の結論を比較するタイミングというのは、平成26年度ですね。

市長 26年度にしないと、予算手順からすれば、26年度ですね。

記者 26年度で基本設計に入る前という・・・

市長 そうですね、そうしないといけませんね。

記者 それともう一点は、基本計画はまだこれからということですけれど、具体的に施設の整備主体としては、あくまでも市が主体になることを考えていらっしゃるのか、それとも秋葉さんの時代にもありました、民間活力を利用するような手法を考えられるんでしょうか。

あと、施設によってだいぶ変わると思いますけど、想定する予算額みたいなものはありますでしょうか。

市長 まず機能を議論したうえで、具体的施設がどうなるかと。そうすると具体的施設になったときに初めて財源負担をどこがするかという議論になってくるんです。アプリオリ(初めから)にはありません。関連的に言えば、本当に市が単独でやらなきゃいかん施設もあるかも分からない。例えば、少なくともこの中で、青少年センターの移転を含めていますね、この機能移転であると今までは市がやっていますからね、これはひょっとすれば市ということになりましょう。

そこに例えば複合型になってきたときに、その機能群がPFI(民間資金等活用事業)って言いますか、民間などの要素が強いものであるとなれば、そちらの財源も仰ぎながら市としてどこまで協力するかとか、そういう手順になると思うんです。

だから、どこが負担するかについても、施設の性格なり財源のあり方を見て決めていかなきゃいけない。ですから規模も、自ずとその段階にならないと分からない訳でして、手順を皆さんにお示しする中で納得度を高めていきたいと思っています。

記者 商工会議所について、相談・調整という感じで、ぼわっと、あえて単語を選ばれたのかなというイメージもあるんですが、実質これは要請なんですか。それとも自主的な移転というのを、前秋葉市長の時代だとそういうことにこだわっていたと思うんですけれど、どちらなんでしょうか。

市長 今最後に言われたように、前市政で要請したか要望したか自主的かというようなことで、いろいろ、それがあとあとの手続きにいろいろな影響を及ぼしたということを、この間実感しましたので、そういったことを抜きに、同時発生的に考えていただくという処理にしたんです。

ここでこういった、我々としても移転に関する関係者の意向を確認するんですよということを申し上げる中で、あうんの呼吸で商工会議所の方も移転についての判断を示していただけると思っています。

だから要請うんぬんじゃなくて、今県と市が仲良くしながら、知事さんと私が同時発生的に同じような問題意識を持っているように、今度は商工会議所も入っていただいて、同じようにまちづくりに対して同じ目線で考えていただくという環境ができたと見ていただきたいと思います。

記者 商(工会)議所の判断を待ちたいという・・・。

市長 ええ。この確認をする行為の中でやっていけば、大いにコンセンサス(同意)が得られる状況ができていると思っています。

記者 青少年センターが移転した跡はどうされるのかなと思って・・・。青少年センターの移転を念頭に置かれて・・・。

市長 ここの図を見ていただくと水辺エリアの方に入りそうですね。

記者 入るんですけれど、移転するなら青少年センターの空いたところは・・・。

市長 そこが水辺エリアの・・・。

記者 水辺エリアに入ってくる。水辺エリアに活用される・・・。

市長 というふうになるんじゃないかと思います。

記者 市にとって文化芸術機能というのが必要だという積極的な理由というのをあえて申すとなんですか。

市長 この中ではアプリオリにやってあるということですけれど、私自身はベースとして国際平和文化都市というものを考えておりますし、最初申し上げた憲法に基づいてわざわざ広島を再生するために特別立法をつくったということで、広島のまちがここまで来ています。

この平和記念都市という概念を延長し拡充していけば、当然、文化というものもあっていいだろうという判断で国際平和文化都市というネーミングをしてやってきています。だからそういった文化の機能をこの地に求めるというのは今までの流れからして当然あっていいんじゃないかなと私は思っています。

※ ( )は注釈を加えたものです。

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配布資料1 平成25年4月1日付け広島市人事異動について(261KB)(PDF文書)

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