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米国による臨界前核実験に対する抗議文(2011年7月20日)

ページ番号:0000009644 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカ合衆国

バラク・オバマ大統領 閣下

駐日アメリカ合衆国大使館 特命全権大使

ジョン・V・ルース大使 閣下

抗議文

本市は、世界の人々に、被爆者自身の被爆体験や平和への思いを共有し、その上で核兵器廃絶に向けた強い思いを持っていただくよう様々な取組を行ってきた。こうした中、実験から4か月以上たった6月になって、貴国が、昨年12月と今年2月の2回、ネバダ州の核実験場で臨界前核実験を実施したことを公表したとの報に接した。

核爆発を伴わないとはいえ、今回の行為は貴国が今後も核兵器を持ち続ける意志を表したものとも受け取れる行為である。昨年11月と今年3月に実施した新しいタイプの核実験と同様、実施した事実を何か月も後に発表したことも含め、被爆者をはじめ核兵器廃絶を求める多くの人々の願いに背くとともに、疑念をいだかせる行為である。我が国の福島原発の事故に伴い放射能の脅威が人々を不安に陥れている中、断じて許すことはできない。被爆地ヒロシマを代表して厳重に抗議する。

貴国には、実際に原爆を体験した被爆者の辛く悲しい経験や平和への思いを深く理解し、一日も早い核兵器廃絶の実現に向けて努力されるよう強く求める。

2011年7月20日

広島市長 松井 一實