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北朝鮮の核兵器開発に対する抗議文(2002年10月22日)

ページ番号:0000009368 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

朝鮮民主主義人民共和国
国防委員長 金正日 様

抗議文

貴国が、10月7日に平壌で行われた米朝高官協議の場で、米朝枠組み合意を無効とし、核兵器開発の継続を認めたとの報に接した。

報道が事実だとすれば、国際信義にもとる許されない行為であり、強い憤りを覚える。貴国のこのような行為に対し被爆地ヒロシマの市民を代表して厳重に抗議するとともに、先の日朝平壌宣言において、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した矢先でもあり、核兵器開発を即刻中止するよう強く求める。

57年前に人類史上初めて原子爆弾による被爆を体験したヒロシマは、原子爆弾のもたらした惨禍を広く世界に知らせ、一貫してあらゆる国のあらゆる核実験に反対し、核兵器の廃絶を訴え続けてきた。核兵器は人類滅亡を引き起こす絶対悪であり、地球上から廃絶しなければならない兵器である。貴国は、核兵器が人類に何をもたらすかについて十分思いを致し、核兵器開発を即刻中止するとともに、NPT(核不拡散条約)をはじめとした国際社会の約束事を守る誠実さを持つよう強く求める。

平成14年(2002年)10月22日

広島市長 秋葉 忠利