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北朝鮮の核兵器製造着手方針に対する抗議文(2003年7月18日)

ページ番号:0000009353 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

朝鮮民主主義人民共和国
国防委員長 金正日 様

抗議文

貴国が使用済み核燃料棒の再処理を終え、核兵器6個分のプルトニウムを抽出し、ただちに核兵器製造に取りかかる方針を米国政府に伝えたとの報に接した。

これが事実だとすれば、被爆者ならびに平和を希求する多くの人々の願いを踏みにじる暴挙であり、強い憤りを覚える。被爆地ヒロシマの市民を代表して厳重に抗議する。

核不拡散条約(NPT)からの脱退表明や核兵器の保有発言など、核兵器武装を強硬に推し進める貴国の行動が、平和的解決に向けて重ねられてきた国際社会の外交努力を無にし、取り返しのつかない事態を引き起こす恐れがあると強く危惧する。

58年前に人類史上初めて原子爆弾による被爆を体験したヒロシマは、原子爆弾のもたらした惨禍を広く世界に知らせ、貴国に対してのみならず、一貫してあらゆる国のあらゆる核実験に反対し、核兵器の廃絶を訴え続けてきた。貴国は、核兵器が人類に何をもたらすかについて十分思いを致し、核兵器の開発を即刻中止するとともに、核問題に関する多国間協議に応じ国際社会との対話と協調を進め、核抑止力に頼らない外交努力を行うことを強く求める。

2003年7月18日

広島市長 秋葉 忠利