本文
中華人民共和国
国家主席 江 沢民 閣下
駐日中華人民共和国大使館
臨時代理大使 武 大偉 閣下
抗議文
この度の貴国の核実験は、現在、ジュネ-ブ軍縮会議において、包括的核実験禁止条約(CTBT)の締結交渉が行われている中での強行であり、厳重に抗議する。
貴国は防衛のための核兵器の開発・保有を主張しているが、核兵器は、決して自国の安全を保障するものではない。貴国の核実験は、国際社会の核軍縮努力に水をさす暴挙であり、いたずらに核拡散の危険性を高めるものである。
貴国は、核廃絶を願う国際世論を真摯に受けとめ、核実験を即時に中止するとともに、核保有国の責務として、誠実に核軍縮を進め、世界の平和と安定に寄与すべきである。
平成8年(1996年)6月8日
広島市長 平岡 敬