ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 核実験等への抗議文 > 核実験等への抗議文 > 1994年~2000年 > アメリカの臨界前核実験実施表明に対する抗議文(1997年4月10日)

本文

アメリカの臨界前核実験実施表明に対する抗議文(1997年4月10日)

ページ番号:0000009349 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカ合衆国大統領
ウィリアム・ジェファーソン・クリントン閣下

抗議文

去る2月、貴殿に対し、臨界前核実験の実施を中止するよう要請書をお送りし、また、現在、広島・長崎の被爆者団体が、貴国において核軍縮とネバダ核実験場の廃止を求める要請行動を行っておりますが、こうした要請を無視し、今月4月、貴国が、6月にネバダ州の核実験場でプルトニウムを使う臨界前核実験を実施すると発表されたことは、国際社会の不信をかき立て、核拡散の危険を高めるとともに、核兵器の廃絶への努力に水をさすものであり、強く抗議します。

貴国は、昨年7月の国際司法裁判所の「核兵器の使用・威嚇は一般的に国際法に違反する。また、核軍縮交渉を誠実に遂行し完結させる義務がある」との勧告的意見や、12月の国連総会における「核兵器禁止条約の交渉を求める」決議にみられるように、核兵器のない世界の実現が国際社会の願いとなっていることを理解し、即時、臨界前核実験を中止すべきであります。

また、貴国には、核兵器の廃絶に向けて先導的な役割を果たし、核保有国の責務として誠実に核軍縮を進め、世界の平和と安定に寄与するよう積極的に取り組んでいただくよう強く要請します。

1997年4月10日

広島市長 平岡 敬