本文
アメリカ合衆国大統領
ウィリアム・ジェファーソン・クリントン 閣下
駐日アメリカ合衆国大使館
臨時代理大使 ラスト・M・デミング 閣下
抗議文
臨界前核実験実施の中止を求める国際世論を無視し、貴国政府エネルギ-省当局者が、7月2日にネバダ州の核実験場でプルトニウムを使う臨界前核実験を実施すると公表したことは、核保有国に対する国際社会の不信感をかき立て、包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効を一層危うくさせ、核拡散の危険性を高めるものであり、強く抗議する。
貴国は、核兵器のない世界の実現が国際社会の願いとなっていることを理解し、ただちに臨界前核実験を中止するとともに、核保有国の責務として誠実に核軍縮に取り組んでもらいたい。
平成9年(1997年)6月28日
広島市長 平岡 敬